JP4788573B2 - 温度制御方法、温度制御装置およびループコントローラ - Google Patents

温度制御方法、温度制御装置およびループコントローラ Download PDF

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Description

本発明は、温度制御方法、温度制御装置およびプログラマブルコントローラに実装されるループコントローラに関する。
従来、例えば、被加熱物を、熱板上に載置して均一に加熱処理するような温度制御においては、温度制御装置は、熱板に配設された温度センサからの検出温度に基づいて、熱板の温度が設定温度になるように操作信号(操作量)を出力し、SSR等を介して熱板に配設されたヒータの通電を制御することにより行なわれる。
前記熱板に、複数のヒータおよび複数の温度センサを配設して複数の制御点、すなわち、複数チャンネルの温度制御を行なう場合に、各チャンネル毎に個別に温度制御を行なうと、熱板の各制御点が熱的に連続しているために、各チャンネル間の熱的な干渉が生じ、高い精度で均一な温度に制御するのが困難であり、特に、過渡時や外乱時には、一層困難となる。
そこで、本件出願人は、各チャンネル毎に個別に温度制御するのではなく、複数の制御点に対応する複数の検出温度を、例えば、複数の検出温度の平均温度と、各検出温度間の温度差(傾斜温度)とに変換し、平均温度と傾斜温度とを制御量として温度制御する手法(以下「傾斜温度制御」ともいう)を提案した(例えば、特許文献1参照)。
図17は、この傾斜温度制御の基本的な構成の一例を示す図であり、2チャンネルの例を示している。
熱板等の制御対象30の2つの制御点の検出温度を、モード変換器31によって、両検出温度の平均値である平均温度および両検出温度の温度差である傾斜温度に変換し、平均温度と目標平均温度との偏差または傾斜温度と目標傾斜温度との偏差を各PID制御部32,32にそれぞれ入力し、各PID制御部32,32は、平均温度の偏差または傾斜温度の偏差をなくすように操作量を演算出力し、前置補償器33では、傾斜温度の操作量の変化に対して傾斜温度だけが反応し、平均温度への反応は小さくなるように、また逆に、平均温度の操作量の変化に対して傾斜温度への反応が小さくなるように操作量を配分して制御出力とし、この制御出力によって熱板等の制御対象30を加熱するヒータの通電を制御する。
従来では、制御対象の2点の各点を個別に制御するために、一方の点の制御が他方の点の制御に影響を与えて高精度の制御が困難であったのに対して、この傾斜温度制御では、2点の平均温度と2点の温度差である傾斜温度とを制御量として制御することにより、高精度な制御を可能とするものである。
ところで、プログラマブルコントローラは、産業用システムの制御などに広く使用されており、このプログラマブルコントローラは、制御プログラムに基づいて演算実行するCPUユニット、センサやスイッチなどの入力機器を接続してそれらのオンオフ信号を入力信号として取り込む入力ユニット、アクチュエータやリレーなどの出力機器を接続してそれらに対して出力信号を送り出す出力ユニット、上位端末装置などと接続してそれと情報をやりとりする通信ユニット、各ユニットに電源を供給する電源ユニット、など複数のユニットを組み合わせることにより構成されている。
このCPUユニット内に、インテリジェントな高機能ボードである特殊機能モジュールを着脱可能に実装したタイプのもの、あるいは、このような高機能ボードと同様の機能を、PLCを構成する別途のユニットとして実現した高機能ユニットもある。これらの高機能ボードや高機能ユニットに実装される特殊機能のひとつとして、温度データを基にPID演算等を行う専用のプロセス制御のプログラムを実行する機能がある(例えば、特許文献2参照)。少なくとも、この機能を実装した高機能ボードや高機能ユニットを総称して、本明細書では、ループコントローラと称する。
特許第3278807号公報 特開2006−48184号公報
かかるループコントローラによる温度制御では、ループコントローラにおいて実行されるプログラムのプログラミングに用いることができるファンクションブロックによって、温度制御機能を実現している。
ここで、ファンクションブロックは、ループコントローラ上で実行されるプログラムを作成する際に利用されるプログラム部品である。また、ファンクションブロックは、PID制御や警報(入力値が閾値を越えたかどうか判定する)などの演算機能を1つの機能単位として予め用意されているプログラム部品である。ループコントローラを用いて所望のプロセス制御を実行させたいユーザは、専用ツール(汎用パソコンに専用ソフトをインストールしたもの)上でファンクションブロックを用いてプログラムを作成する。そのプログラミング態様は、専用ツールの画面上でマウス等のポインティングデバイスを用いてファンクションブロック同士を結線させることである。作成されたプログラムは、専用ツールを用いて必要によりループコントローラ上で実行可能なデータに変換され、ループコントローラの所定のメモリに格納される。ループコントローラは、このプログラムを実行することでユーザが所望したプロセス制御を行なう。
かかるファンクションブロックでは、1つのファンクションブロックで温度制御できるチャンネル数、すなわち、制御対象の制御点数は制限があり、その制御点数を越える多点の温度制御の場合には、複数のファンクションブロックを用いて対応することになる。
傾斜温度制御でない従来の温度制御では、上述のように、各チャンネル毎、すなわち、各制御点毎に、個別に制御するので、高精度な制御は実現できないものの、ファンクションブロックを追加して多点の温度制御に容易に対応することができる。
しかしながら、傾斜温度制御は、上述のように、各制御点毎に個別に制御するのではなく、複数の制御点について、例えば、その平均温度と傾斜温度とを制御量として制御するものであるから、従来の温度制御と同様に、傾斜温度機能を有するファンクションブロックを追加して多点の温度制御に対応しようとすると次のような課題がある。
例えば、1つのファンクションブロックによって、図18(a)に示すように、制御対象としての熱板7aの4点7a−1〜7a−4の傾斜温度制御が可能である場合を考える。
熱板7aで加熱処理される被加熱物、例えば、半導体ウェハの大きなサイズに対応するために、熱板7aのサイズを大きくしたときに、図18(b)に示すように、熱板7の制御点数が4点7−1〜7−4のままでは、温度制御の精度が悪くなる。
そこで、図18(c)に示すように、熱板7を、例えば、4つのゾーン7〜7に分けて、制御点数を16点として傾斜温度制御することが考えられる。この場合には、制御点数が4点のファンクションブロックを4つに増やして16点の傾斜温度制御に対応することになるが、各ゾーン7〜7毎に傾斜温度制御したのでは、各ゾーン7〜7間の熱的な干渉によって、熱板7の全体を高精度に温度制御するのが困難であるという課題がある。
本発明は、上述のような課題に鑑みて為されたものであって、制御点数が増えた場合にも、高精度な傾斜温度制御が可能な温度制御方法、温度制御装置およびループコントローラを提供することを目的とする。
(1)本発明の温度制御方法は、制御対象の温度を複数の検出点でそれぞれ検出し、複数の検出温度が目標温度になるように、前記制御対象の温度を制御する温度制御方法であって、前記複数の検出点を複数のグループに分割し、各グループ毎に、複数の検出温度を、複数の検出温度に基づく傾斜温度および代表的な代表温度に変換し、変換した傾斜温度または代表温度の一方の温度に基づいて、操作信号を生成し、複数のグループの前記傾斜温度または前記代表温度の他方の温度を、複数の前記他方の温度に基づく傾斜温度および代表的な代表温度に変換し、変換した傾斜温度および代表温度に基づいて、操作信号の複数を生成し、生成した操作信号を各グループにそれぞれ配分し、前記各グループ毎に生成した前記操作信号と各グループに配分された前記操作信号とを、前記制御対象の温度を制御する制御出力として配分するものである。
各検出点の検出温度を、目標温度に制御するものであり、各検出点は、各制御チャンネルの制御点に対応するものである。
各グループに含まれる検出点の数は、同数であってもよいし、相違してもよい。
傾斜温度とは、温度勾配、すなわち、温度差をいい、例えば、二つの検出温度の温度差などをいう。
代表温度とは、温度状態を代表的に示す温度をいい、例えば、平均温度あるいは制御対象の或る位置(例えば、中央位置)における温度などをいう。平均温度は、重み付けをした平均温度であってもよい。
傾斜温度の複数を、更に、傾斜温度および代表温度に変換することができ、例えば、二つの傾斜温度を、その温度差である傾斜温度およびその平均温度である代表温度に変換することができる。
同様に、代表温度である平均温度の複数を、更に、傾斜温度および代表温度に変換することができ、例えば、平均温度の二つを、その温度差である傾斜温度およびその平均値である平均温度に変換することができる。
操作信号を配分した制御出力は、制御対象を、加熱および/または冷却する手段を制御するものであるのが好ましい。
各グループは、傾斜温度または代表温度の一方の温度、例えば、傾斜温度に基づいて、操作信号を生成する一方、複数のグループの前記傾斜温度または前記代表温度の他方の温度、例えば、代表温度に基づいて、操作信号の複数を生成するので、全体としては、傾斜温度および代表温度の両者に基づく制御、すなわち、傾斜温度制御を行なうものである。
しかも、複数のグループの前記傾斜温度または前記代表温度の他方の温度に基づく操作信号の生成では、複数の他方の温度を、傾斜温度および代表温度に変換し、変換した傾斜温度および代表温度に基づいて、操作信号の複数を生成するので、複数のグループの他方の温度については、更に、傾斜温度および代表温度の両者に基づく傾斜温度制御を行なうことになる。
本発明の温度制御方法によると、制御点数を増やして、単一の温度制御手段では制御できない多点の制御を行なう場合には、傾斜温度制御を行なう温度制御手段を単に増設して各温度制御手段毎に個別に傾斜温度制御を行なうのではなく、多点の検出点(制御点)を、複数のグループに分割し、各グループ毎に、傾斜温度または代表温度の一方の温度に基づく制御のための操作信号を生成する一方、複数のグループ全体で、傾斜温度または代表温度の他方の温度に基づく制御のための操作信号を生成し、生成した操作信号を制御出力として配分するので、多点の検出点全体として、傾斜温度および代表温度に基づく傾斜温度制御が可能となり、複数の各温度制御手段毎に個別に傾斜温度制御する構成に比べて、高精度の傾斜温度制御が可能となる。
(2)本発明の温度制御方法は、制御対象の温度を複数の検出点でそれぞれ検出し、複数の検出温度が目標温度になるように、前記制御対象の温度を制御する温度制御方法であって、前記複数の検出点を複数のグループに分割し、各グループ毎に、複数の検出温度を、複数の検出温度に基づく傾斜温度および代表的な代表温度に変換し、変換した傾斜温度に基づいて、操作信号を生成し、複数のグループの前記代表温度を、複数の前記代表温度に基づく傾斜温度および代表的な代表温度に変換し、変換した傾斜温度および代表温度に基づいて、操作信号の複数を生成し、生成した操作信号を各グループにそれぞれ配分し、前記各グループ毎に生成した前記操作信号と各グループに配分された前記操作信号とを、前記制御対象の温度を制御する制御出力として配分するものである。
本発明の温度制御方法によると、制御点数を増やして、単一の温度制御手段では制御できない多点の制御を行なう場合には、傾斜温度制御を行なう温度制御手段を単に増設して各温度制御手段毎に個別に傾斜温度制御を行なうのではなく、多点の検出点(制御点)を、複数のグループに分割し、各グループ毎に、傾斜温度に基づく制御のための操作信号を生成する一方、複数のグループ全体で、代表温度に基づく制御のための操作信号を生成し、生成した操作信号を制御出力として配分するので、多点の検出点全体として、傾斜温度および代表温度に基づく傾斜温度制御が可能となり、複数の各温度制御手段毎に個別に傾斜温度制御する構成に比べて、高精度の傾斜温度制御が可能となる。
(3)本発明の温度制御方法の好ましい実施形態では、前記傾斜温度を、複数の温度の温度差とし、前記代表温度を、複数の温度の平均温度としてもよい。
この実施形態によると、例えば、各グループ毎に、傾斜温度を制御するための操作信号を生成し、複数のグループ全体で、各グループの平均温度を制御するための操作信号を生成し、生成した操作信号を制御出力として各グループに配分するといったことが可能になり、各グループ間の熱的な干渉による影響を低減して高精度に温度を制御することができる。
(4)本発明の温度制御装置は、制御対象の温度を複数の検出点でそれぞれ検出し、複数の検出温度が目標温度になるように、前記制御対象の温度を制御する温度制御装置であって、複数の温度制御手段が階層化されて構成され、最下層の複数の温度制御手段は、複数の検出温度を、複数の検出温度に基づく傾斜温度および代表的な代表温度に変換する変換部と、変換した傾斜温度または代表温度の一方の温度に基づいて、操作信号を生成する制御部と、生成した操作信号と上層の温度制御手段からの操作信号とを、前記制御対象の温度を制御する制御出力として配分する配分部とを備え、最上層の温度制御手段は、複数の下層の温度制御手段からの前記傾斜温度または前記代表温度の他方の温度を、複数の前記他方の温度に基づく傾斜温度および代表的な代表温度に変換する変換部と、変換した傾斜温度および代表温度に基づいて、操作信号の複数を生成する制御部と、生成した操作信号を複数の前記下層の温度制御手段にそれぞれ配分する配分部とを備え、前記最下層の温度制御手段と前記最上層の温度制御手段との間に中間層の温度制御手段が存在する場合には、前記中間層の温度制御手段は、該中間層よりも下層の複数の温度制御手段からの前記他方の温度を、複数の他方の温度に基づく傾斜温度および代表的な代表温度に変換するとともに、変換した傾斜温度または代表温度の他方の温度を、該中間層よりも上層の温度制御手段に出力する変換部と、変換した傾斜温度または代表温度の一方の温度に基づいて、前記操作信号を生成する制御部と、生成した操作信号および前記中間層よりも上層の温度制御手段からの操作信号を、該中間層よりも下層の温度制御手段に配分する配分部とを備えている。
ここで、階層化とは、複数の温度制御手段を用いた構成において、複数の温度制御手段からの傾斜温度または代表温度が入力されるとともに、前記複数の温度制御手段に対して操作信号を出力する側の温度制御手段が上層の温度制御手段であって、この上層の温度制御手段に対して、傾斜温度または代表温度を出力するとともに、前記上層の温度制御手段からの操作信号が入力される側の温度制御手段が下層の温度制御手段となり、上層、下層は相対的な表現である。
上層の温度制御手段は、複数の下層の温度制御手段から傾斜温度または代表温度が入力されるとともに、前記複数の下層の温度制御手段に対して操作信号をそれぞれ出力するものであり、上層の温度制御手段は、下層の複数の各温度制御手段がそれぞれ制御する制御点の全てを、下層の複数の温度制御手段を介して制御することになり、下層の温度制御手段が個別に制御する制御点よりも多数の制御点を制御することになる。
また、階層化は、上層と下層との二層の階層化であってもよいし、その間に中間層が介在する三層以上の階層化であってもよい。
本発明の温度制御装置によると、制御点数を増やして、単一の温度制御手段では制御できない多点の制御を行なう場合には、傾斜温度制御を行なう温度制御手段を単に増設して各温度制御手段毎に個別に傾斜温度制御を行なうのではなく、下層の温度制御手段は、傾斜温度または代表温度の一方の温度に基づいて、操作信号を生成し、上層の温度制御手段は、傾斜温度または代表温度の他方の温度に基づいて、操作信号を生成し、生成した操作信号を、制御対象の温度を制御する制御出力として配分するので、階層化された温度制御手段全体としては、傾斜温度および代表温度の両者に基づく傾斜温度制御が可能となり、複数の各温度制御手段毎に個別に傾斜温度制御する構成に比べて、高精度の傾斜温度制御が可能となる。
(5)本発明の温度制御装置は、制御対象の温度を複数の検出点でそれぞれ検出し、複数の検出温度が目標温度になるように、前記制御対象の温度を制御する温度制御装置であって、複数の温度制御手段が階層化されて構成され、最下層の複数の温度制御手段は、複数の検出温度を、複数の検出温度に基づく傾斜温度および代表的な代表温度に変換する変換部と、変換した傾斜温度に基づいて、操作信号を生成する制御部と、生成した操作信号と上層の温度制御手段からの操作信号とを、前記制御対象の温度を制御する制御出力として配分する配分部とを備え、最上層の温度制御手段は、複数の下層の温度制御手段からの前記代表温度を、複数の前記代表温度に基づく傾斜温度および代表的な代表温度に変換する変換部と、変換した傾斜温度および代表温度に基づいて、操作信号の複数を生成する制御部と、生成した操作信号を複数の前記下層の温度制御手段にそれぞれ配分する配分部とを備え、前記最下層の温度制御手段と前記最上層の温度制御手段との間に中間層の温度制御手段が存在する場合には、前記中間層の温度制御手段は、該中間層よりも下層の複数の温度制御手段からの前記代表温度を、複数の代表温度に基づく傾斜温度および代表的な代表温度に変換するとともに、変換した代表温度を、該中間層よりも上層の温度制御手段に出力する変換部と、変換した傾斜温度に基づいて、前記操作信号を生成する制御部と、生成した操作信号および前記中間層よりも上層の温度制御手段からの操作信号を、該中間層よりも下層の温度制御手段に配分する配分部とを備えている。
本発明の温度制御装置によると、制御点数を増やして、単一の温度制御手段では制御できない多点の制御を行なう場合には、傾斜温度制御を行なう温度制御手段を単に増設して各温度制御手段毎に個別に傾斜温度制御を行なうのではなく、下層の複数の温度制御手段は、傾斜温度に基づいて、操作信号を生成し、上層の温度制御手段は、代表温度に基づいて、操作信号を生成し、生成した操作信号を、制御対象の温度を制御する制御出力として配分するので、階層化された温度制御手段全体としては、傾斜温度および代表温度の両者に基づく傾斜温度制御が可能となり、複数の各温度制御手段毎に個別に傾斜温度制御する構成に比べて、高精度の傾斜温度制御が可能となる。
(6)本発明の温度制御装置の好ましい実施形態では、前記傾斜温度を、複数の温度の温度差とし、前記代表温度が、複数の温度の平均温度としてもよい。
この実施形態によると、例えば、下層の各温度制御手段毎に、傾斜温度を制御するための操作信号を生成し、上層の温度制御手段で、下層の各温度制御手段が制御する制御点の平均温度を制御するための操作信号を生成し、生成した操作信号を制御出力として配分するといったことが可能になり、下層の各温度制御手段でそれぞれ制御される制御点を含むゾーン間の熱的な干渉による影響を低減して高精度に温度を制御することができる。
(7)本発明の温度制御装置の一つの実施形態では、各温度制御手段の各配分部における配分比が、下層の温度制御手段から上層の温度制御手段へ階層順に決定されるようにしてもよい。
この実施形態によれば、下層の温度制御手段から上層の温度制御手段へ順番に配分部の配分比を求めることにより、階層化された複数の温度制御手段の配分部の配分比を決定することができる。
(8)上記(7)の実施形態では、各温度制御手段は、下層の温度制御手段または前記制御対象に対する操作信号を変化させて前記下層の温度制御手段または前記制御対象からの応答波形を計測して前記配分比を決定するための伝達関数を求めるようにしてもよい。
この実施形態によると、操作信号を変化させたときの応答波形から伝達関数を求め、この伝達関数から配分比を求めることができる。
(9)本発明のループコントローラは、プログラマブルコントローラを構成するとともに、予め格納されたプログラムに含まれるファンクションブロックを実行可能とするループコントローラであって、複数の温度制御ブロックを、前記ファンクションブロックによってそれぞれ構成して階層化できるものであり、最下層の複数の温度制御ブロックを構成する前記ファンクションブロックは、複数の検出温度を、複数の検出温度に基づく傾斜温度および代表的な代表温度に変換する入力温度変換ブロックと、変換した傾斜温度または代表温度の一方の温度に基づいて、操作信号を生成する制御ブロックと、生成した操作信号と上層の温度制御ブロックからの操作信号とを、制御対象の温度を制御する制御出力として配分する配分ブロックとを備え、最上層の温度制御ブロックを構成する前記ファンクションブロックは、複数の下層の温度制御ブロックからの前記傾斜温度または前記代表温度の他方の温度を、複数の前記他方の温度に基づく傾斜温度および代表的な代表温度に変換する入力温度変換ブロックと、変換した傾斜温度および代表温度に基づいて、操作信号の複数を生成する制御ブロックと、生成した操作信号を下層の温度制御ブロックにそれぞれ配分する配分ブロックとを備え、前記最下層の温度制御ブロックと前記最上層の温度制御ブロックとの間に中間層の温度制御ブロックが存在する場合には、前記中間層の温度制御ブロックを構成する前記ファンクションブロックは、該中間層よりも下層の複数の温度制御ブロックからの前記他方の温度を、複数の前記他方の温度に基づく傾斜温度および代表的な代表温度に変換するとともに、変換した傾斜温度または代表温度の他方の温度を、該中間層よりも上層の温度制御ブロックに出力する入力温度変換ブロックと、変換した傾斜温度または代表温度の一方の温度に基づいて、前記操作信号を生成する制御ブロックと、生成した操作信号および前記中間層よりも上層の温度制御ブロックからの操作信号を、該中間層よりも下層の温度制御ブロックに配分する配分ブロックとを備えている。
本発明のループコントローラによると、制御点数を増やして多点の制御に対応する場合には、ファンクションブロックを用いたプログラミングによって、複数の温度制御ブロックを階層化し、全体として傾斜温度および代表温度の両者に基づく傾斜温度制御を行なうので、複数の各温度制御ブロック毎に個別に傾斜温度制御する構成に比べて、高精度の傾斜温度制御が可能となる。
(10)本発明のループコントローラは、プログラマブルコントローラを構成するとともに、予め格納されたプログラムに含まれるファンクションブロックを実行可能とするループコントローラであって、複数の温度制御ブロックを、前記ファンクションブロックによってそれぞれ構成して階層化できるものであり、最下層の複数の温度制御ブロックを構成する前記ファンクションブロックは、複数の検出温度を、複数の検出温度に基づく傾斜温度および代表的な代表温度に変換する入力温度変換ブロックと、変換した傾斜温度に基づいて、操作信号を生成する制御ブロックと、生成した操作信号と上層の温度制御ブロックからの操作信号とを、制御対象の温度を制御する制御出力として配分する配分ブロックとを備え、最上層の温度制御ブロックを構成する前記ファンクションブロックは、複数の下層の温度制御ブロックからの前記代表温度を、複数の前記代表温度に基づく傾斜温度および代表的な代表温度に変換する入力温度変換ブロックと、変換した傾斜温度および代表温度に基づいて、操作信号の複数を生成する制御ブロックと、生成した操作信号を下層の温度制御ブロックにそれぞれ配分する配分ブロックとを備え、前記最下層の温度制御ブロックと前記最上層の温度制御ブロックとの間に中間層の温度制御ブロックが存在する場合には、前記中間層の温度制御ブロックを構成する前記ファンクションブロックは、該中間層よりも下層の複数の温度制御ブロックからの前記代表温度を、複数の前記代表温度に基づく傾斜温度および代表的な代表温度に変換するとともに、変換した代表温度を、該中間層よりも上層の温度制御ブロックに出力する入力温度変換ブロックと、変換した傾斜温度に基づいて、前記操作信号を生成する制御ブロックと、生成した操作信号および前記中間層よりも上層の温度制御ブロックからの操作信号を、該中間層よりも下層の温度制御ブロックに配分する配分ブロックとを備えている。
本発明のループコントローラによると、制御点数を増やして多点の制御に対応する場合には、ファンクションブロックを用いたプログラミングによって、複数の温度制御ブロックを階層化し、全体として傾斜温度および代表温度の両者に基づく傾斜温度制御を行なうので、複数の各温度制御ブロック毎に個別に傾斜温度制御する構成に比べて、高精度の傾斜温度制御が可能となる。
(11)本発明のループコントローラの好ましい実施形態では、前記傾斜温度を、複数の温度の温度差とし、前記代表温度が、複数の温度の平均温度としてもよい。
この実施形態によると、例えば、下層の各温度制御ブロック毎に、傾斜温度を制御するための操作信号を生成し、上層の温度制御ブロックで、下層の各温度制御ブロックが制御する制御点の平均温度を制御するための操作信号を生成し、生成した操作信号を制御出力として配分するといったことが可能になり、下層の各温度制御ブロックでそれぞれ制御される制御点を含むゾーン間の熱的な干渉による影響を低減して高精度に温度を制御することができる。
本発明によると、制御点数を増やして、単一の温度制御手段では制御できない多点の制御を行なう場合には、傾斜温度制御を行なう温度制御手段を単に増設して各温度制御手段毎に、個別に傾斜温度制御を行なうのではなく、前記多点の制御点の全体に対して、傾斜温度制御を行なうので高精度の傾斜温度制御が可能となる。
以下、図面によって、本発明の実施の形態について、詳細に説明する。
図1は、本発明に係るループコントローラが実装されるプログラマブルコントローラ(PLC)による温度制御の概略構成を示す図である。
プログラマブルコントローラ1は、複数のユニットを連結して構成されている。すなわち、電源ユニット2と、CPUユニット3と、ループコントローラ4と、アナログ入力ユニット5と、アナログ出力ユニット6とを備えている。もちろん、プログラマブルコントローラの構成は、図示するものに限ることなく、必要に応じて所望のユニットを追加接続可能である。
CPUユニット3は、RS232Cなどのシリアルインタフェースを備え、そのシリアルインタフェースにツール(図示せず)を接続すると、そのツールを介してCPUユニット3のユーザメモリ,I/Oメモリ等のデータメモリにユーザプログラムや各種のパラメータを書き換えすることができる。本発明との関係でいうと、ループコントローラ4で使用する後述のファンクションブロックの指定や、そのファンクションブロック(プログラム)を実行するのに必要なパラメータ等をCPUユニット3のデータモリに格納し、CPUユニット3とループコントローラ4を接続するバスを介してループコントローラ4がデータメモリに格納されたデータを取得し、所定の機能(プログラム)を実行する。
この図1において、プログラマブルコントローラ1は、制御対象としての熱板7の温度を、傾斜温度制御するものであり、熱板7の複数、この例では、8つの制御点7−1〜7−8に対応する複数の温度センサ(図示せず)からの検出温度が、アナログ入力ユニット5およびCPUユニット3を介してループコントローラ4に取り込まれる。ループコントローラ4は、後述の傾斜温度制御のためのファンクションブロックによって、熱板7の温度を目標温度にするための制御出力を演算し、CPUユニット3およびアナログ出力ユニット6を介して図示しないSSR等を制御して熱板7を加熱する図示しない複数のヒータの通電を制御するものである。
図2は、ループコントローラ4の内部構成を示している。このループコントローラ4は、外部インタフェースとしては、RS232Cポート8を有している。このRS232Cポート8は、温度調節器などと直接シリアル通信するためのポートであり、入出力可能となっている。また、外部に対する報知機能として、LED9も備えている。このLED9は、CPUユニット3とのバスが確立していることや、ファンクションブロックが実行中であることや、RS232Cポート経由で、データ通信していることなどを示すものである。また、CPUユニット3との間でデータの送受をするためのバスインタフェース10も備えている。このバスインタフェース10を介してCPUユニット3のデータメモリとの間でデータ更新を行う。
具体的なデータ交換は、CPUユニットメモリアクセス機能11や外部メッセージ通信処理部12が実行し、上記のバスインタフェース10を介して所定のデータを送受する。すなわち、外部メッセージ通信処理部12は、専用ツールからのパラメータ設定や、パラメータ読出を行うための、メッセージコマンドをCPUユニット経由で受信し、それに対するレスポンスデータを送信する機能を有する。つまり、パラメータ設定のメッセージコマンドは、受信機能で受信し、受信したパラメータをパラメータ設定処理部13に渡す。すると、パラメータ設定処理部13は、外部メッセージ通信処理部(受信機能)12から取得したパラメータを記憶素子(SRAM)14に格納する。また、外部メッセージ通信処理部12が受信したメッセージがパラメータ読出の場合、受信機能からパラメータ設定処理部13を介して記憶素子14に格納された指定されたパラメータを読み出し、外部メッセージ通信処理部12の返信機能がレスポンスとしてその読み出したパラメータを返信する。また、記憶素子14はSRAMで揮発性メモリであるため、そこに記憶されたパラメータは、FROMバックアップ機能15により読み出し、不揮発性記録素子(FROM)16に記憶する。
CPUユニットメモリアクセス機能11は、CPUユニット間バスインタフェース10を介して、1ワード単位で、データ送受信できる手段である。これによりCPUユニット上のデータメモリ(I/Oメモリ)とのデータ交換を行う。すなわち、たとえばアナログ入力ユニット5を介して取得した入力データがCPUユニット3のデータメモリ(I/Oメモリ)に格納されるため、それをCPUユニットメモリアクセス機能11の入力インタフェースを介して取得し、ファンクションブロック17に与える。また、ファンクションブロック17により実行して得られた演算結果を指定値(指令値・設定値)は、CPUユニットメモリアクセス機能11の出力インタフェースからバスインタフェース10を介してCPUユニット3のデータメモリに書き込まれる。
ファンクションブロック実行管理部18は、実装された所定のファンクションブロック17を実行するものである。ファンクションブロック17としては、傾斜温度制御のための後述の各種ブロック、オンオフ制御ブロック,警報ブロック,四則演算ブロックなどがある。専用ツールにより自由にプログラミングできる。さらに、ファンクションブロック実行管理部18にて実際に各ファンクションブロックを実行する際には、記憶素子(SRAM)14上にあるパラメータを用いて、各種処理を行う。
なお、ファンクションブロック実行管理部18に管理された各ファンクションブロック(プログラム部品)17は、ファンクションブロックプログラム管理部からのコール命令を受けて実行される。このコール命令は、内部クロックにより予め設定されたスキャン周期に来たならば、そのファンクションブロック管理部が発行する。
この実施形態のループコントローラ4は、傾斜温度制御機能を有しており、この傾斜温度制御機能を実現するために、複数種類のファンクションブロックを備えている。
図3は、傾斜温度制御を行なうための温度制御ブロックを、4種類のファンクションブロックで構成した例を示すものであり、この例では、温度制御ブロックの制御点数は、最大8点となっており、この図3では、上述の図17と同様の2チャンネル、すなわち、制御点数が2点の傾斜温度制御の場合の接続例を示している。
温度制御手段としての温度制御ブロックは、8つの入力温度PV1〜PV8を、代表温度としての1つの平均温度GPV1および7つの傾斜温度GPV2〜GPV8に変換する入力温度モード変換ブロック20と、設定あるいは入力される各制御点の目標温度SP1〜SP8を、1つの目標平均温度GSP1および7つの目標傾斜温度GSP2〜GSP8に変換する目標温度モード変換ブロック21と、入力温度PVと目標温度RSPとの偏差に基づいて、操作信号MVを演算するPID制御ブロック22と、複数のPID制御ブロック22からの操作信号GMV1〜GMV8を、各PID制御ブロックによる制御が、他のPID制御ブロックによる制御に与える影響をなくす又は小さくするように配分して制御出力MV1〜MV8を与える配分部としての前置補償ブロック23とを備えている。
入力温度モード変換ブロック20は、8つの入力温度PV1〜PV8を、その平均値である平均温度と、例えば、隣の入力温度との温度差(PV1−PV2,PV2−PV3,PV3−PV4,…PV7−PV8)である7つの傾斜温度に変換する。この図3では、制御点数が2点であるので、2つの入力温度PV1,PV2を、その平均温度GPV1に変換するとともに、その温度差PV1−PV2である傾斜温度GPV2に変換する。
目標温度モード変換ブロック21は、入力温度モード変換ブロック20と同様の機能を有しており、8つの制御点の設定温度(目標温度)SP1〜SP8を、その平均値である目標平均温度GSP1と、例えば、隣の設定温度との温度差(SP1−SP2,SP2−SP3,SP3−SP4,…SP7−SP8)である7つの目標傾斜温度GSP2〜GSP8に変換する。この図3では、制御点数が2点であるので、2つの設定温度SP1,SP2を、その平均温度である目標平均温度GSP1に変換するとともに、その温度差SP1−SP2である目標傾斜温度GSP2に変換する。
PID制御ブロック22は、入力温度PVと目標温度RSPとの偏差をなくすようにPID演算を行なって操作信号(操作量)MVを出力するものである。図3では、2つのPID制御ブロック22,22の一方のPID制御ブロック22は、平均温度GPV1が入力されて平均温度の偏差をなくすように操作信号を出力し、他方のPID制御ブロック22は、傾斜温度GPV2が入力されて傾斜温度の偏差をなくすように操作信号を出力する。
前置補償ブロック23は、PID制御ブロック22からの操作信号(操作量)を分解するものであり、傾斜温度制御の公知文献(特許第3278807号、特開2002−157001)等に開示されている構成と同様の構成であり、前置補償ブロック23の配分比の行列である前置補償行列をGc、上述の目標温度モード変換ブロック20による入力温度を傾斜温度および平均温度に変換する行列をモード変換行列Gm、制御対象の伝達関数行列をGpとすると、前置補償行列Gcは、以下のように逆行列として求めることもできる。
Gc=(Gm・Gp)-1
この図3では、制御点数が2点であるので、前置補償ブロック23は、傾斜温度の操作量の変化に対して傾斜温度だけが反応し、平均温度への反応は小さくなるように、また逆に、平均温度の操作量の変化に対しては傾斜温度への反応が小さくなるように操作量を配分する。
このように複数種類のファンクションブロック20〜23を組み合わせて傾斜温度制御することが可能となる。
この実施形態では、各ファンクションブロックの制御点数は、上述のように最大8点となっており、したがって、制御点数が8点を越える場合には、プログラミングによって、各ファンクションブロック20〜23で構成される温度制御ブロックを増やすことになる。
しかしながら、単に温度制御ブロックを増やして各温度制御ブロック毎に傾斜温度制御を行なったのでは、上述の図18に基づいて説明したように、各温度制御ブロックに対応するゾーン間の熱的な干渉によって高精度な温度制御が困難である。
そこで、この実施形態では、制御点数が増えた場合にも高精度な傾斜温度制御が行なえるように次のようにしている。
図4は、本発明の理解を容易にするために、4チャンネルCH1〜CH4に適用して説明するための概略構成図である。
制御対象である熱板24を、2チャンネルCH1,CH2;CH3,CH4ずつ2つのグループG1,G2に分割して温度制御する例を示しており、各チャンネルCH1〜CH4に対応して、熱板24には、温度センサ25−1〜25−4およびヒータ26−1〜26−4がそれぞれ配設されている。
この例では、2つの下層の温度制御手段としての第1,第2の温度制御ブロック(以下「子の温度制御ブロック」ともいう)27,28と、上層の第3の温度制御ブロック(以下「親の温度制御ブロック」ともいう)29とによって階層化されて構成されている。
子の各温度制御ブロック27,28は、各グループG1,G2の2チャンネルCH1,CH2;CH3,CH4の温度差である傾斜温度をそれぞれ制御し、親の温度制御ブロック29は、両グループG1,G2の代表温度である平均温度を、子の温度制御ブロック27,28を介して制御するものである。すなわち、親の温度制御ブロック29には、子の各温度制御ブロック27,28から各グループG1,G2の平均温度がそれぞれ与えられ、親の温度制御ブロック29は、子の各温度制御ブロック27,28に対して各グループG1,G2の平均温度を制御するための操作信号(操作量)をそれぞれ与える。
子の温度制御ブロック27,28は、それぞれ2点の制御点(検出点)を制御対象とするのに対して、上層の親の温度制御ブロック29は、子の各温度制御ブロック27,28が制御する計4点の制御点を制御対象としている。
図5は、この図4に対応するブロック図であり、上述の図3のファンクションブロックに対応する部分には、同一の参照符号を付す。
子の第1の温度制御ブロック27は、第1,第2のチャンネルCH1,CH2の温度センサ25−1,25−2からの両検出温度PV1,PV2を、温度差である傾斜温度GPV2に変換するとともに、両検出温度PV1,PV2の平均温度GPV1に変換する入力温度モード変換ブロック20と、設定される各チャンネルの目標温度SP1,SP2を、目標傾斜温度GSP2および目標平均温度GSP1に変換する目標温度モード変換ブロック21と、傾斜温度PVと目標傾斜温度RSPとの偏差に基づいて、操作信号(操作量)MVを演算するPID制御ブロック22と、このPID制御ブロック22からの操作信号GMV2と親の第3の温度制御ブロック29からの操作信号GMV1とを配分して第1,第2のチャンネルCH1,CH2のヒータ26−1,26−2への制御出力MV1,MV2とする配分部としての前置補償ブロック23とを備えている。
同様に、子の第2の温度制御ブロック28は、第3,第4のチャンネルCH3,CH4の温度センサ25−3,25−4からの両検出温度PV1,PV2を、温度差である傾斜温度GPV2に変換するとともに、両検出温度PV1,PV2の平均温度GPV1に変換する入力温度モード変換ブロック20と、設定される各チャンネルの目標温度SP1,SP2を、目標傾斜温度GSP2および目標平均温度GSP1に変換する目標温度モード変換ブロック21と、傾斜温度PVと目標傾斜温度RSPとの偏差に基づいて、操作信号(操作量)MVを演算するPID制御ブロック22と、このPID制御ブロック22からの操作信号GMV2と親の第3の温度制御ブロック29からの操作信号GMV1とを配分して第3,第4のチャンネルCH3,CH4のヒータ26−3,26−4への制御出力MV1,MV2とする配分部としての前置補償ブロック23とを備えている。
子の各温度制御ブロック27,28は、入力温度モード変換ブロック20で変換した平均温度GPV1,GPV1および目標温度モード変換ブロック21で変換した目標平均温度GSP1,GSP1を、親の温度制御ブロック29にそれぞれ与える一方、各PID制御ブロック22では、入力温度モード変換ブロック20からの傾斜温度GPV2と目標温度モード変換ブロック21からの目標傾斜温度GSP2との偏差がなくなるように操作信号(操作量)MVを演算して出力する。すなわち、子の各温度制御ブロック27,28は、温度差である傾斜温度に基づいて、操作信号を生成する。
親の温度制御ブロック29は、子の各入力温度モード変換ブロック20,20からそれぞれ与えられる両平均温度PV1,PV2を、温度差である傾斜温度GPV2に変換するとともに、両平均温度の平均値である平均温度GPV1に変換する入力温度モード変換ブロック20と、子の各目標温度モード変換ブロック21,21からそれぞれ与えられる両目標平均温度SP1,SP2を、目標傾斜温度GSP2および目標平均温度GSP1に変換する目標温度モード変換ブロック21と、傾斜温度PVと目標傾斜温度RSPとの偏差に基づいて、操作信号MVを演算するPID制御ブロック22と、平均温度PVと目標平均温度RSPとの偏差に基づいて、操作信号MVを演算するPID制御ブロック22と、両PID制御ブロック22,22からの操作信号GMV1,GMV2を、配分して子の前置補償ブロック23,23に与える配分部としての前置補償ブロック23とを備えている。
親の温度制御ブロック29は、子の各温度制御ブロック27,28の各入力温度モード変換ブロック20,20からそれぞれ与えられる平均温度GPV1,GPV1と、各目標温度変換ブロック21,21からそれぞれ与えられる目標平均温度RSP1,RSP1とに基づいて、目標温度の偏差がなくなるように操作信号を生成して各温度制御ブロック27,28に配分するものである。
この例では、子の各温度制御ブロック27,28は、上述の図4の各グループG1,G2毎に温度差である傾斜温度を制御するための操作信号を生成し、親の温度制御ブロック29は、両グループG1,G2の平均温度をそれぞれ制御するための操作信号を生成し、子および親の温度制御ブロック27,28,29の全体で、傾斜温度および平均温度の両者を制御する傾斜温度制御を行なうものである。
しかも、親の温度制御ブロック29は、子の温度制御ブロック27,28から与えられる各グループG1,G2の平均温度を、各グループG1,G2の平均温度の温度差である傾斜温度および各グループG1,G2の平均温度の平均値である平均温度に変換して制御を行なうものであり、親の温度制御手段29の単独でも、傾斜温度および平均温度の両者を制御する傾斜温度制御を行なうものである。
このように、複数のチャンネルCH1〜CH4を複数のグループG1,G2に分割し、子の各温度制御ブロック27,28によって、各グループG1,G2毎に、温度差である傾斜温度を制御するための操作信号生成し、親の温度制御ブロック29によって、複数のグループG1,G2の平均温度を制御するための操作信号を生成し、生成した操作信号を制御出力として配分するので、両グループの全体に亘って傾斜温度制御を行うことになり、各グループに対応するゾーン間の熱的な干渉を低減することができ、熱板24全体の温度を高精度に制御することが可能となる。
図6は、本発明を、更に多チャンネルに適用した場合の構成例を示すものであり、上述の図17と同様の機能的なブロック図である。
この例では、1〜2nの多チャンネルを、1〜nチャンネルずつの2つのグループに分割し、2つの子の温度制御手段34,35と、親の温度制御手段36とによって制御する2階層の構成を示している。
子の各温度制御手段34,35は、1〜nの各チャンネルの温度センサからの検出温度PV1〜PVnを、温度差である傾斜温度に変換するとともに、代表温度である平均温度に変換するモード変換器37と、傾斜温度と目標傾斜温度との偏差に基づいて、操作信号をそれぞれ演算するn−1個のPID制御部38と、このPID制御部38からの操作信号と親の温度制御手段36からの操作信号を配分して制御出力として制御対象40に与える配分部としての前置補償器39とを備えている。
各モード変換器37は、上述の入力温度モード変換ブロック20と同様に、1〜nの各チャンネルの検出温度PV1〜PVnを、それらの平均値である一つの平均温度と、例えば、隣合うチャンネル間の温度差であるn−1の傾斜温度に変換するものであり、変換された平均温度が、親の温度制御手段36に与えられる。
また、親の温度制御手段36は、子のモード変換器37,37からそれぞれ与えられる両平均温度を、温度差である傾斜温度に変換するとともに、両平均温度の平均値である平均温度に変換するモード変換器41と、傾斜温度と目標傾斜温度との偏差に基づいて、操作信号を演算するPID制御部42と、平均温度と目標平均温度との偏差に基づいて、操作信号を演算するPID制御部43と、両PID制御部42,43からの操作信号を、配分して子の前置補償器39,39にそれぞれ与える配分部としての前置補償器44とを備えている。このように2階層の構成によって、多チャンネルに対応することができる。
なお、目標温度は、各層毎に個別に設定するようにしてもよく、例えば、親の温度制御手段36に対する目標温度の設定によって、子の各温度制御手段34,35が制御する各グループの平均温度を制御できることになり、例えば、一方のグループは、平均温度を100℃に制御し、他方のグループは、平均温度を90℃に制御するといったことが可能となり、更に、子の各温度制御手段34,35では、目標傾斜温度を、例えば、温度差がなくなるように「0」に設定することになり、一方のグループは、100℃で均一に制御され、他方のグループは、90℃で均一に制御されることになる。
図7および図8は、多チャンネルに対応するファンクションブロックを用いた構成図であり、上述の図3に対応する部分には、同一の参照符号を付す。図7は、親の温度制御ブロックを示し、図8は、一つのグループに対応する子の温度制御ブロックを代表的に示している。また、図7においては、親の温度制御ブロックに対する入力および親の温度制御ブロックからの出力が明確となるように、子の温度制御ブロックの一部を併せて示している。
この例では、制御点を、1〜mのグループに分割しており、各グループに個別的に対応して、図8に示される子の温度制御ブロック45がそれぞれ設けられ、これら子の温度制御ブロック45の上層に、図7に示される親の温度制御ブロック46が設けられる。すなわち、親の温度制御ブロック46は、m個の子の温度制御ブロック45を制御することになる。
子の温度制御ブロック45は、図8に示すように、各グループの複数チャンネル1〜nの温度センサからの検出温度PV1〜PVnを、温度差である傾斜温度GPV2〜GPVnに変換するとともに、平均温度GPV1に変換する入力温度モード変換ブロック20と、設定される各チャンネルの目標温度SP1〜SPnを、目標傾斜温度GSP2〜GSPnおよび目標平均温度GSP1に変換する目標温度モード変換ブロック21と、傾斜温度PVと目標傾斜温度RSPとの偏差に基づいて、操作信号MVをそれぞれ演算する複数のPID制御ブロック22a−1〜22a−nと、これらPID制御ブロック22a−2〜22a−nからの操作信号と親の温度制御ブロック46からPID制御ブロック22a−1を介して与えられる操作信号を、各チャンネルに配分して与える配分部としての前置補償ブロック23とを備えている。
1〜mの各グループの子の温度制御ブロック45の入力温度モード変換ブロック20の出力である平均温度GPV1は、図7に示すように、親の温度制御ブロック46の入力温度モード変換ブロック20に与えられる一方、子の温度制御ブロック45の目標温度モード変換ブロック21の出力である目標平均温度GSP1は、親の温度制御ブロック46の目標温度モード変換ブロック21に与えられる。
子の複数のPID制御ブロック22a−1〜22a−nは、設定によって入力端子X2に与えられた入力を、そのままスルーして出力端子MVより出力する機能を有しており、図8に示すように、PID制御ブロック22a−1は、制御演算を行なうことなく、親の温度制御ブロック46から与えられる操作信号を、そのままスルーして前置補償ブロック23に与える。
図7に示される親の温度制御ブロック46は、子の各入力温度モード変換ブロック20からそれぞれ与えられる複数の平均温度PV1〜PVmを、温度差である傾斜温度GPV2〜GPVmに変換するとともに、複数の平均温度の平均値である平均温度GPV1に変換する入力温度モード変換ブロック20と、子の各目標温度モード変換ブロック21からそれぞれ与えられる複数の目標平均温度SP1〜SPmを、目標傾斜温度GSP2〜GSPmおよび目標平均温度GSP1に変換する目標温度モード変換ブロック21と、傾斜温度PVと目標傾斜温度RSPとの偏差に基づいて、操作信号をそれぞれ演算する複数のPID制御ブロック22と、平均温度PVと目標平均温度RSPとの偏差に基づいて、操作信号を演算するPID制御ブロック22と、PID制御ブロック22からの操作信号を、配分して子の各PID制御ブロック22a−1を介して各前置補償ブロック23に与える配分部としての前置補償ブロック23とを備えている。
このようにファンクションブロックを用いたプログラミングによって、ファンクションブロックを組み合わせて階層化し、多チャンネルの制御に対応できることになる。
ここで、前置補償ブロックの配分比の求め方について説明する。
上述のように前置補償ブロック23は、PID制御ブロック22からの操作量を分解するものであり、傾斜温度制御の公知文献(特許第3278807号、特開2002−157001)等に開示されている構成と同様の構成であり、前置補償ブロック23の配分比の行列である前置補償行列をGc、上述の目標温度モード変換ブロック20による入力温度を傾斜温度および平均温度に変換する行列をモード変換行列Gm、制御対象の伝達関数行列をGpとすると、前置補償行列Gcは、以下のように逆行列として求めることもできる。
Gc=(Gm・Gp)-1
したがって、前置補償行列Gcを逆行列として求めるためには、制御対象の伝達関数行列Gpを知る必要がある。
階層化されていない従来の傾斜温度制御のおける伝達関数行列Gpの計測方法については、例えば、公知文献(特開2001−265447)等に開示されている。
上記公知文献に開示されているように、階層化されていない場合には、各チャンネル毎に、順番に、例えば、パルス状の操作信号を与え、各チャンネルの応答波形を計測することにより得ることができる。
しかしながら、階層化されている場合には、そのまま適用することはできず、このため、次のようにして伝達関数行列Gpを求めるようにしている。
図9に示す上層が2チャンネルで下層が3チャンネルの計6チャンネルの構成に適用して説明する。この図9は、上述の図6の構成を6チャンネルにしたものである。
基本的には、先ず、下層の温度制御ブロック34,35の計測を行ない、その後、上層の温度制御ブロック36の計測を行なうものである。
具体的には、下層である子の第1の温度制御ブロック34については、その前置補償ブロック39の各チャンネルCH1〜CH3の出力を、図10に示すように、順番にパルス状に変化させ、図11に示すように、3チャンネルCH1〜CH3の応答波形を計測し、各応答波形の、例えば、温度変化幅に基づいて、伝達関数行列Gpを求めるものであり、同様に、下層の第2の温度制御ブロック35についても、伝達関数行列Gpを求める。
このように、子の温度制御ブロック34,35の伝達関数行列Gpが求まることにより、子の温度制御ブロック34,35の前置補償ブロック39の前置補償行列Gcを、上述の逆行列としてそれぞれ求めることができる。
以上のようにして、子の温度制御ブロック34,35の前置補償ブロック39の前置補償行列Gcが決定された後、親の温度制御ブロック36の計測を行なう。
すなわち、親の温度制御ブロック36の前置補償ブロック44の各チャンネルの出力を、図12に示すように、順番にパルス状に変化させ、図13に示すように、2チャンネルの応答波形、すなわち、親の入力温度モード変換ブロック41に入力される波形を計測し、各応答波形に基づいて、伝達関数行列Gpを求め、更に、逆行列として、前置補償ブロック44の前置補償行列Gcを求めるものである。
このように階層化した場合には、下層の温度制御ブロック34,35の前置補償行列Gcを求めた後、上層の温度制御ブロック36の前置補償行列Gcを求めるものである。
図14は、以上のようにして配分比が決定された温度制御装置の目標値応答波形を示しており、各チャンネルの波形が重なり、各チャンネルのばらつきが殆ど無いことがわかる。
上述の実施形態では、二階層に適用したけれども、本発明は、二階層に限らず、三階層以上にも適用できるものであり、図15には、例えば、三階層にした構成例を示しており、上述の図6に対応する部分には、同一の参照符号を付す。
この例では、最も下層の温度制御手段34−1,34−2,35−1,35−2は、上述の図6の子の温度制御手段34,35と同じ構成であり、最も上層の温度制御手段36は、図6の親の温度制御手段36と同じ構成である。
この例では、中間の層に、二つの温度制御手段47−1,47−2が追加されており、各温度制御手段47−1,47−2は、下層の温度制御手段34−1,34−2;35−1,35−2からの平均温度を、モード変換器48で平均温度と傾斜温度とに変換し、平均温度を上層の温度制御手段36に与える一方、変換した傾斜温度が目標傾斜温度になるようにPID制御部49で操作信号を演算し、この操作信号と上層の温度制御手段36からの操作信号とを、前置補償器50でそれぞれ配分して下層の温度制御手段34−1,34−2;35−1,35−2に与えるものである。
このように上層の温度制御手段に対して平均温度を与えるようにして階層を重ねるものである。
以上のようにして、ファンクションブロックを用いたプログラミングによって、3階層以上の階層構造とすることができ、容易に多チャンネル化に対応できるとともに、高精度の傾斜温度が可能となる。
また、階層化して温度制御の演算を別々のCPUで行なうことにより、行列演算を分散して処理の高速化を図ることができる。
上述の各実施形態では、上層には、平均温度を与えるように構成したけれども、本発明の他の実施形態として、例えば、図16に示すように、上層に傾斜温度を与えるようにし、当該層では、平均温度に基づく操作信号を生成するようにしてもよい。
図16は、4チャンネルを2チャンネルずつに分割して制御する場合の2階層の構成例を示すものである。
子の二つの温度制御手段51,52は、各チャンネルの温度センサからの検出温度PV1,PV2を、温度差である傾斜温度に変換するとともに、平均温度に変換するモード変換器53と、平均温度と目標平均温度との偏差に基づいて、操作信号を演算するPID制御部54と、このPID制御部54からの操作信号と親の温度制御手段55からの操作信号を配分して制御出力として制御対象40与える配分部としての前置補償器56とを備えている。
また、親の温度制御手段55は、子のモード変換器53,53からそれぞれ与えられる両傾斜温度を、温度差である傾斜温度に変換するとともに、両傾斜温度の平均値である平均温度に変換するモード変換器57と、傾斜温度と目標傾斜温度との偏差に基づいて、操作信号を演算するPID制御部58と、平均温度と目標平均温度との偏差に基づいて、操作信号を演算するPID制御部59と、両PID制御部58,59からの操作信号を、配分して子の前置補償器56,56にそれぞれ与える配分部としての前置補償器60とを備えている。
このように傾斜温度を上層に与える構成においても、全体として傾斜温度および平均温度に基づく傾斜温度制御を行なうことができる。
上述の実施形態では、ループコントローラに適用して説明したけれども、本発明は、ループコントローラに限らず、例えば、傾斜温度制御を行なう温度調節器の複数を階層化して温度制御装置を構成してもよい。
本発明は、温度制御に有用である。
図1は、本発明に係るループコントローラを備えるプログラマブルコントローラによる温度制御の概略構成を示す図である。 図2は、図1のループコントローラの内部構成を示す図である。 図3は、傾斜温度を行なう温度制御ブロックの構成例を示す図である。 図4は、本発明の一つの実施形態に係る概略構成図である。 図5は、図4のブロック図である。 図6は、多チャンネルに適用した構成例を示す図である。 図7は、多チャンネルに適用した親の温度制御ブロックの構成図である。 図8は、図7に対応する子の温度制御ブロックの構成図である。 図9は、前置補償ブロックの前置補償行列を求めるための手順を説明するための構成図である。 図10は、子の前置補償行列を求めるためのパルス状の入力波形を示す図である。 図11は、図10の応答波形を示す図である。 図12は、親の前置補償行列を求めるためのパルス状の入力波形を示す図である。 図13は、図12の応答波形を示す図である。 図14は、図9の目標値応答を示す図である。 図15は、三階層に階層化した構成例を示す図である。 図16は、本発明の他の実施形態の構成図である。 図17は、傾斜温度制御の構成例を示す図である。 図18は、従来の課題を説明するための図である。
符号の説明
4 ループコントローラ
7 熱板
20 入力温度モード変換ブロック
21 目標温度モード変換ブロック
22 PID制御ブロック
23 前置補償ブロック
24 温度制御ブロック

Claims (11)

  1. 制御対象の温度を複数の検出点でそれぞれ検出し、複数の検出温度が目標温度になるように、前記制御対象の温度を制御する温度制御方法であって、
    前記複数の検出点を複数のグループに分割し、
    各グループ毎に、複数の検出温度を、複数の検出温度に基づく傾斜温度および代表的な代表温度に変換し、変換した傾斜温度または代表温度の一方の温度に基づいて、操作信号を生成し、
    複数のグループの前記傾斜温度または前記代表温度の他方の温度を、複数の前記他方の温度に基づく傾斜温度および代表的な代表温度に変換し、変換した傾斜温度および代表温度に基づいて、操作信号の複数を生成し、生成した操作信号を各グループにそれぞれ配分し、
    前記各グループ毎に生成した前記操作信号と各グループに配分された前記操作信号とを、前記制御対象の温度を制御する制御出力として配分することを特徴とする温度制御方法。
  2. 制御対象の温度を複数の検出点でそれぞれ検出し、複数の検出温度が目標温度になるように、前記制御対象の温度を制御する温度制御方法であって、
    前記複数の検出点を複数のグループに分割し、
    各グループ毎に、複数の検出温度を、複数の検出温度に基づく傾斜温度および代表的な代表温度に変換し、変換した傾斜温度に基づいて、操作信号を生成し、
    複数のグループの前記代表温度を、複数の前記代表温度に基づく傾斜温度および代表的な代表温度に変換し、変換した傾斜温度および代表温度に基づいて、操作信号の複数を生成し、生成した操作信号を各グループにそれぞれ配分し、
    前記各グループ毎に生成した前記操作信号と各グループに配分された前記操作信号とを、前記制御対象の温度を制御する制御出力として配分することを特徴とする温度制御方法。
  3. 前記傾斜温度が、複数の温度の温度差であり、前記代表温度が、複数の温度の平均温度である請求項1または2に記載の温度制御方法。
  4. 制御対象の温度を複数の検出点でそれぞれ検出し、複数の検出温度が目標温度になるように、前記制御対象の温度を制御する温度制御装置であって、
    複数の温度制御手段が階層化されて構成され、
    最下層の複数の温度制御手段は、複数の検出温度を、複数の検出温度に基づく傾斜温度および代表的な代表温度に変換する変換部と、変換した傾斜温度または代表温度の一方の温度に基づいて、操作信号を生成する制御部と、生成した操作信号と上層の温度制御手段からの操作信号とを、前記制御対象の温度を制御する制御出力として配分する配分部とを備え、
    最上層の温度制御手段は、複数の下層の温度制御手段からの前記傾斜温度または前記代表温度の他方の温度を、複数の前記他方の温度に基づく傾斜温度および代表的な代表温度に変換する変換部と、変換した傾斜温度および代表温度に基づいて、操作信号の複数を生成する制御部と、生成した操作信号を複数の前記下層の温度制御手段にそれぞれ配分する配分部とを備え、
    前記最下層の温度制御手段と前記最上層の温度制御手段との間に中間層の温度制御手段が存在する場合には、前記中間層の温度制御手段は、該中間層よりも下層の複数の温度制御手段からの前記他方の温度を、複数の他方の温度に基づく傾斜温度および代表的な代表温度に変換するとともに、変換した傾斜温度または代表温度の他方の温度を、該中間層よりも上層の温度制御手段に出力する変換部と、変換した傾斜温度または代表温度の一方の温度に基づいて、前記操作信号を生成する制御部と、生成した操作信号および前記中間層よりも上層の温度制御手段からの操作信号を、該中間層よりも下層の温度制御手段に配分する配分部とを備えることを特徴とする温度制御装置。
  5. 制御対象の温度を複数の検出点でそれぞれ検出し、複数の検出温度が目標温度になるように、前記制御対象の温度を制御する温度制御装置であって、
    複数の温度制御手段が階層化されて構成され、
    最下層の複数の温度制御手段は、複数の検出温度を、複数の検出温度に基づく傾斜温度および代表的な代表温度に変換する変換部と、変換した傾斜温度に基づいて、操作信号を生成する制御部と、生成した操作信号と上層の温度制御手段からの操作信号とを、前記制御対象の温度を制御する制御出力として配分する配分部とを備え、
    最上層の温度制御手段は、複数の下層の温度制御手段からの前記代表温度を、複数の前記代表温度に基づく傾斜温度および代表的な代表温度に変換する変換部と、変換した傾斜温度および代表温度に基づいて、操作信号の複数を生成する制御部と、生成した操作信号を複数の前記下層の温度制御手段にそれぞれ配分する配分部とを備え、
    前記最下層の温度制御手段と前記最上層の温度制御手段との間に中間層の温度制御手段が存在する場合には、前記中間層の温度制御手段は、該中間層よりも下層の複数の温度制御手段からの前記代表温度を、複数の代表温度に基づく傾斜温度および代表的な代表温度に変換するとともに、変換した代表温度を、該中間層よりも上層の温度制御手段に出力する変換部と、変換した傾斜温度に基づいて、前記操作信号を生成する制御部と、生成した操作信号および前記中間層よりも上層の温度制御手段からの操作信号を、該中間層よりも下層の温度制御手段に配分する配分部とを備えることを特徴とする温度制御装置。
  6. 前記傾斜温度が、複数の温度の温度差であり、前記代表温度が、複数の温度の平均温度である請求項4または5に記載の温度制御装置。
  7. 各温度制御手段の各配分部における配分比が、下層の温度制御手段から上層の温度制御手段へ階層順に決定される請求項4ないし6のいずれか1項に記載の温度制御装置。
  8. 各温度制御手段は、下層の温度制御手段または前記制御対象に対する操作信号を変化させて前記下層の温度制御手段または前記制御対象からの応答波形を計測して前記配分比を決定するための伝達関数を求める請求項7に記載の温度制御装置。
  9. プログラマブルコントローラを構成するとともに、予め格納されたプログラムに含まれるファンクションブロックを実行可能とするループコントローラであって、
    複数の温度制御ブロックを、前記ファンクションブロックによってそれぞれ構成して階層化できるものであり、
    最下層の複数の温度制御ブロックを構成する前記ファンクションブロックは、複数の検出温度を、複数の検出温度に基づく傾斜温度および代表的な代表温度に変換する入力温度変換ブロックと、変換した傾斜温度または代表温度の一方の温度に基づいて、操作信号を生成する制御ブロックと、生成した操作信号と上層の温度制御ブロックからの操作信号とを、制御対象の温度を制御する制御出力として配分する配分ブロックとを備え、
    最上層の温度制御ブロックを構成する前記ファンクションブロックは、複数の下層の温度制御ブロックからの前記傾斜温度または前記代表温度の他方の温度を、複数の前記他方の温度に基づく傾斜温度および代表的な代表温度に変換する入力温度変換ブロックと、変換した傾斜温度および代表温度に基づいて、操作信号の複数を生成する制御ブロックと、生成した操作信号を下層の温度制御ブロックにそれぞれ配分する配分ブロックとを備え、
    前記最下層の温度制御ブロックと前記最上層の温度制御ブロックとの間に中間層の温度制御ブロックが存在する場合には、前記中間層の温度制御ブロックを構成する前記ファンクションブロックは、該中間層よりも下層の複数の温度制御ブロックからの前記他方の温度を、複数の前記他方の温度に基づく傾斜温度および代表的な代表温度に変換するとともに、変換した傾斜温度または代表温度の他方の温度を、該中間層よりも上層の温度制御ブロックに出力する入力温度変換ブロックと、変換した傾斜温度または代表温度の一方の温度に基づいて、前記操作信号を生成する制御ブロックと、生成した操作信号および前記中間層よりも上層の温度制御ブロックからの操作信号を、該中間層よりも下層の温度制御ブロックに配分する配分ブロックとを備えることを特徴とするループコントローラ。
  10. プログラマブルコントローラを構成するとともに、予め格納されたプログラムに含まれるファンクションブロックを実行可能とするループコントローラであって、
    複数の温度制御ブロックを、前記ファンクションブロックによってそれぞれ構成して階層化できるものであり、
    最下層の複数の温度制御ブロックを構成する前記ファンクションブロックは、複数の検出温度を、複数の検出温度に基づく傾斜温度および代表的な代表温度に変換する入力温度変換ブロックと、変換した傾斜温度に基づいて、操作信号を生成する制御ブロックと、生成した操作信号と上層の温度制御ブロックからの操作信号とを、制御対象の温度を制御する制御出力として配分する配分ブロックとを備え、
    最上層の温度制御ブロックを構成する前記ファンクションブロックは、複数の下層の温度制御ブロックからの前記代表温度を、複数の前記代表温度に基づく傾斜温度および代表的な代表温度に変換する入力温度変換ブロックと、変換した傾斜温度および代表温度に基づいて、操作信号の複数を生成する制御ブロックと、生成した操作信号を下層の温度制御ブロックにそれぞれ配分する配分ブロックとを備え、
    前記最下層の温度制御ブロックと前記最上層の温度制御ブロックとの間に中間層の温度制御ブロックが存在する場合には、前記中間層の温度制御ブロックを構成する前記ファンクションブロックは、該中間層よりも下層の複数の温度制御ブロックからの前記代表温度を、複数の前記代表温度に基づく傾斜温度および代表的な代表温度に変換するとともに、変換した代表温度を、該中間層よりも上層の温度制御ブロックに出力する入力温度変換ブロックと、変換した傾斜温度に基づいて、前記操作信号を生成する制御ブロックと、生成した操作信号および前記中間層よりも上層の温度制御ブロックからの操作信号を、該中間層よりも下層の温度制御ブロックに配分する配分ブロックとを備えることを特徴とするループコントローラ。
  11. 前記傾斜温度が、複数の温度の温度差であり、前記代表温度が、複数の温度の平均温度である請求項9または10に記載のループコントローラ。
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