JP4788087B2 - 表示体、表示体の製造方法、及び表示体の製造装置 - Google Patents

表示体、表示体の製造方法、及び表示体の製造装置 Download PDF

Info

Publication number
JP4788087B2
JP4788087B2 JP2001273404A JP2001273404A JP4788087B2 JP 4788087 B2 JP4788087 B2 JP 4788087B2 JP 2001273404 A JP2001273404 A JP 2001273404A JP 2001273404 A JP2001273404 A JP 2001273404A JP 4788087 B2 JP4788087 B2 JP 4788087B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
display
display body
insulating layer
conductive film
composition
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2001273404A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2003084697A (ja
Inventor
毅 宮林
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Brother Industries Ltd
Original Assignee
Brother Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Brother Industries Ltd filed Critical Brother Industries Ltd
Priority to JP2001273404A priority Critical patent/JP4788087B2/ja
Publication of JP2003084697A publication Critical patent/JP2003084697A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4788087B2 publication Critical patent/JP4788087B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Electroluminescent Light Sources (AREA)
  • Illuminated Signs And Luminous Advertising (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、表示体、その製造方法、及びその製造装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、低駆動電圧の大画面表示素子を実現するものとして、有機エレクトロルミネッセンス素子(有機EL素子)が注目されている。
この有機EL素子には、キャリア輸送性の異なる有機層を積層した素子構造が有効であり、例えば、低分子芳香族アミンを用いたホール輸送層と、アルミキレート錯体を用いた電子輸送層とを積層した有機EL素子が、Appl.Phys.Lett.51,913(1987)に報告されている。
【0003】
そして、この有機EL素子を表示部として備えた表示体(ディスプレイ)が用いられてきた。このようなディスプレイにおいて、有機EL素子は、ガラス等の基板上に、光露光、エッチング、乾燥洗浄工程等の複雑な工程を経て、設けられる。
【0004】
また、有機EL素子とは別に、エレクトロクロミック素子が知られている。このエレクトロクロミック素子を備えた表示体は、窓ガラスの光透過制御や低駆動電圧表示パネルとして注目されているが、このエレクトロクロミック素子を備えた表示体もまた、ガラス等の基板上に、光露光、エッチング、乾燥洗浄工程等の複雑な工程を経て製造される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、ポリエステルフィルムやポリイミドフィルム等のフレキシブルな材料から成る基材は、寸法変化が大きいことにより、精密な位置合わせ精度を必要とする光露光、エッチング等の手法を用いることが困難であった。
【0006】
そのため、フレキシブルな材料から成る基材上に有機EL素子やエレクトロクロミック素子を表示部として設けた携帯型の表示体(例えば表示テープ等)は、製造することが困難であった。
また、上記光露光、エッチング等の工程を行うためには、真空装置や大型の塗布装置が必要であり、軽量且つコンパクトな装置を用いて、簡便に表示体を製造することは困難であった。
【0007】
本発明は以上の点に鑑みなされたものであり、軽量且つコンパクトな装置を用いて、簡便に製造することができる表示体、その製造方法、及び表示体の製造装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段及び発明の効果】
(1)請求項1の発明は、
少なくとも一方が透光性を有する一対の導電性フィルムと、前記一対の導電性フィルムの間に位置し、所定のパターンに従って自身の厚み方向に連通する連通部を有する絶縁層と、前記連通部に配置され、前記一対の導電性フィルムを電気的に接続する表示用組成物から成る表示部と、を有することを特徴とする表示体を要旨とする。
【0009】
本発明の表示体では、表示部が一対の導電性フィルムを電気的に接続しているので、例えば、(連通部に配置された)表示部が有機EL素子から成る場合には、一対の導電性フィルムの間に電圧をかけることにより、表示部(従って連通部)を発光させることができる。
【0010】
この場合、一対の導電性フィルムの少なくとも一方は、透光性を有するので、表示体から発した光は、透光性を有する導電性フィルムの側から外部に取り出すことができる。
また、本発明の表示体では、表示部は、絶縁層に所定のパターンに従って設けられた連通部に形成されているので、その連通部のパターンを変えることにより、種々のパターンで表示部を配置することができる。
【0011】
更に、本発明の表示体は、例えば、一対の導電性フィルムを柔軟性のある材料により構成することにより、表示体自体を、柔軟性のあるものとすることができる。
・前記透光性とは、例えば、透明、又は半透明であることをいう。
【0012】
・前記絶縁層は、表示部を発光させた場合に、表示部との違いが分かればよく、透光性を有するもの、光を遮光するもの、あるいは減衰させるものを採用できる。
(2)請求項2の発明は、
前記表示部が、前記一対の導電性フィルムに直接に接することを特徴とする前記請求項1に記載の表示体を要旨とする。
【0013】
本発明の表示体では、表示部が、直接に一対の導電性フィルムに接するので、構造が単純であり、製造が容易であるという特長を有する。
(3)請求項3の発明は、
前記絶縁層の一方の側に、透光性を有する前記導電性フィルムを有し、且つ、前記絶縁層の他方の側に、前記表示用組成物から成る表示用組成物層を有し、前記表示部及び前記表示用組成物層を介して、前記一対の導電性フィルムを電気的に接続することを特徴とする前記請求項1に記載の表示体を要旨とする。
【0014】
本発明の表示体では、表示部は、表示用組成物層を介して、一対の導電性フィルムを電気的に接続しているので、例えば、表示部が有機EL素子から成る場合には、一対の導電性フィルムの間に電圧をかけることにより、表示体を発光させることができる。
【0015】
また、本発明の表示体では、表示用組成物層は、絶縁層を挟んで、透光性を有する導電性フィルムとは反対側に位置するので、絶縁層の連通部に配置された表示部から発する光を、透光性を有する導電性フィルムの側から取り出すことができる。
【0016】
・前記絶縁層は、例えば、光を遮光、又は減衰させる材料から成るものとすることができる。その場合には、絶縁層は、表示用組成物層の発する光を遮光、又は減衰させるので、表示部が配置されていない部分の絶縁層は、表示部に比べて暗く見える。そのことにより、発光する表示部と、それに比べて暗く見える絶縁層との間に明度のコントラストをつけ、表示部を明瞭に示すことができる。
(4)請求項4の発明は、
前記導電性フィルムとは、導電性を有する材料からなる単層フィルム、又は、導電性を有する層を含む2以上の層から成るフィルムであることを特徴とする前記請求項1〜3のいずれかに記載の表示体を要旨とする。
【0017】
本発明は導電性フィルムを例示している。
本発明の表示体は、導電性フィルムとして、単層フィルムを備える場合には、表示体の構成を単純化することができ、表示体の製造が容易であるという特長を有する。
【0018】
また、本発明の表示体が、導電性フィルムとして、例えば、透光性を有するフィルム上に導電層を形成した2層構造をフィルムを備える場合には、透光性を有する導電性フィルムとすることができる。
・前記単層フィルムとしては、例えば、導電性プラスチックから成るフィルムがある。
【0019】
・前記2以上の層から成るフィルムとしては、例えば、ポリエステル等の透光性を有するフィルムの片面に、ITO等の電極層を形成したフィルムがある。
(5)請求項5の発明は、
前記透光性とは、透明、又は半透明であることを特徴とする前記請求項1〜4のいずれかに記載の表示体を要旨とする。
【0020】
本発明は、透光性を例示している。
本発明の表示体は、一対の導電性フィルムの少なくとも一方が、透明又は半透明であることにより、その導電性フィルムの側から、例えば、表示部の発する光を取り出すことができる。
(6)請求項6の発明は、
前記表示用組成物が発光物質を含有することを特徴とする前記請求項1〜5のいずれかに記載の表示体を要旨とする。
【0021】
本発明の表示体では、表示部を構成する表示用組成物が発光物質を含有しているので、一対の導電層の間に電圧をかけることにより、表示部を発光させることができる。
(7)請求項7の発明は、
前記発光物質が、ヘテロ芳香族化合物、スチルベン系化合物の蛍光、燐光物質の中から選ばれる1又は2以上の物質であることを特徴とする前記請求項6に記載の表示体を要旨とする。
【0022】
本発明は、発光物質を例示している。
本発明の表示体は、上記発光物質を表示部に含有することにより、一対の導電層間に電圧をかけた場合には、表示体を高い輝度で発光させることができる。
・前記発光物質の具体例としては、ポリパラフェニレンビニレン誘導体、ポリフルオレン誘導体、ポリチオフェン誘導体等の高分子発光材料、及び、TPB(テトラフェニルブタジエン)、ペリレン、クマリン、ルブレン、ナイルレッド、DCM(4−ジシアノメチレン−2−メチル−6−ジメチルアミノスチリル−4−ピラン)、DCJTB(4−ジシアノメチレン−6−シーピージュロリジノスチリル−2−ターシャルブチル−4H−ピラン)、スクアリリウム、アルミニウム錯体(例えばAlQ3)等の低分子系材料がある。
(8)請求項8の発明は、
前記表示用組成物が、電荷輸送性物質を含有することを特徴とする前記請求項6又は7に記載の表示体を要旨とする。
【0023】
本発明の表示体では、表示部を構成する表示用組成物が発光物質に加えて、電荷輸送性物質を含有しているので、一対の導電層の間に電圧をかけることにより、表示部を発光させることができる。
(9)請求項9の発明は、
前記電荷輸送材料が、オキサジアゾール系、オキサゾール系、トリフェニルメタン系、ヒドラゾリン系、アリールアミン系、ヒドラゾン系、スチルベン系の中から選ばれる1又は2以上のホール輸送材料、又は、オキシジアゾール誘導体、トリアゾール誘導体、アルミニウム錯体の中から選ばれる1又は2以上の電子輸送材料であることを特徴とする前記請求項8に記載の表示体を要旨とする。
【0024】
本発明は、電荷輸送性材料を例示している。
本発明の表示体は、上記電子輸送材料を表示部に含有することにより、一対の導電層間に電圧をかけた場合には、表示体を高い輝度で発光させることができる。
【0025】
・前記ホール輸送材料の具体例としては、TPD(N,N’−ビス(3−メチルフェニル)−N,N’−ジフェニルベンジジン)、α−NPD(N,N’−ジ(1−ナフチル)−N,N’ジフェニルベンジジン)、TAPC(1,1−ビス(ジ−4トリルアミノフェニル)−シクロヘキサン)、PPD(N,N’−ジ(9−フェナントリル)−N,N’−ジフェニルベンジジン)、TRP(ヘキサアルコキシトリフェニレン)、NPB(α−NPDの2量体)等がある。
【0026】
また、ホール輸送性ポリマーである、カルバゾール誘導体を主鎖あるいは側鎖に有する高分子(例えばPVK(ポリ(N−ビニルカルバゾール))、トリフェニルアミン誘導体を主鎖あるいは側鎖に有する高分子(例えばPTPDES(含テトラフェニルジアミン−ポリ(アリレンエステルスルフォン)))も使用できる。
【0027】
・前記電子輸送材料の具体例としては、tBu−PBD(2−(4−ビフェニル)−5−(パラ−ターシャル−ブチルフェニル)−1,3,4−オキサジアゾール)、TAZ(3−(4’−ターシャル−ブチルフェニル)−4−フェニル−5−(4''−ビフェニル)−1,2,4−トリアゾール)、AlQ3(トリス(8−キノリノラト)アルミニウム(III))、BND(2,5−ビス(1−ナフチル)−1,3,4−オキサジアゾール)、Bphen(バソフェナントロリン)、P−EtTAZ(3−(4’−ターシャル−ブチルフェニル)−4−(パラエチルフェニル)−5−(4''−ビフェニル)−1,2,4トリアゾール)等がある。
【0028】
また、電子輸送性ポリマーである、オキサジアゾール誘導体を主鎖あるいは側鎖に有する高分子(例えばPVMOXD(ポリビニルメチルオキサジアゾール))を使用することができる。
(10)請求項10の発明は、
前記表示用組成物が、酸化還元により呈色変化する物質を含有することを特徴とする前記請求項1〜5のいずれかに記載の表示体を要旨とする。
【0029】
本発明の表示体は、表示部を構成する表示用組成物が酸化還元により呈色変化する物質を含有しているので、一対の導電層の間に電圧をかけることにより、表示部の呈する色を変化させることができる。
例えば、一対の導電層のうちの一方を陽極とし、他方を陰極とした場合に、陽極が+側となるように直流電圧をかけると、表示用組成物には酸化反応が起こり、ニュートラル時(電圧を印加しない時)に比べて、表示用組成物は異なる色を呈色する。
【0030】
また、陽極が−側となるように直流電圧を加えると、表示用組成物には還元反応が起こり、酸化時に比べて異なる色を呈色する。
このように、一対の導電層の間に加える電圧を制御することにより、表示部の色を変化させることができる。
【0031】
・本発明の表示部を構成する素子としては、例えば、エレクトロクロミック素子がある。
(11)請求項11の発明は、
前記表示用組成物が、酸化還元により呈色変化するポリマー物質と、ポリマー電解質と、からなることを特徴とする前記請求項10に記載の表示体を要旨とする。
【0032】
本発明の表示体は、表示部を構成する表示用組成物が上記物質から成るので、一対の導電層間の電圧を制御することにより、表示部の色を変化させることができる。
・前記ポリマー物質としては、例えば、ポリアニリン、ポリ(N−メチルピロール)、ポリ(3−(3−チエニルプロピルスルホネート))、(ポリ(N−フェニル−2(2’−チエニル)−5−(5”−ビニル−2”チエニル)ピロール、ポリビニルカルバゾール、ポリビニルメチルエーテル、及びこれらの混合物等がある。
【0033】
・前記ポリマー電解質としては、例えば、ポリメチルメタクリレート(PMMA)、ポリエチレンオキサイド(PEO)、ポリアクリルニトリル(PAN)等がある。
(12)請求項12の発明は、
前記絶縁層が、ポリ(N−ビニルカルバゾール)(PVK)、ポリスチレン、ナイロン、ポリアセタール、ポリカーボネート、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリフェニレンオキシド、ポリアリレート、ポリスルホン、ポリフェニレンスルフィド、ポリアミドイミド、ポリイミド、フッ素樹脂の中から選ばれる1又は2以上の物質から成ることを特徴とする前記請求項1〜11のいずれかに記載の表示体を要旨とする。
【0034】
本発明は、絶縁層の物質を例示している。
本発明の表示体は、上記の物質から成る絶縁層を備えることにより、導電性フィルム間の絶縁と、表示部間の絶縁を保つことができる。
(13)請求項13の発明は、
前記請求項1、2、4〜12のいずれかに記載の表示体の製造方法であって、前記一対の導電性フィルムのうちの一方の導電性フィルム上に形成された前記絶縁層に、前記表示用組成物と前記絶縁層を溶解させることができる溶媒とを含むインクを、前記所定のパターンに従って塗布するインク塗布工程と、前記絶縁層及び前記溶解により前記一方の導電性フィルムに接した表示用組成物の上に、前記一対の導電性フィルムのうち、他方の導電性フィルムを配置する導電性フィルム配置工程と、を含むことを特徴とする表示体の製造方法を要旨とする。
【0035】
本発明の製造方法では、インク塗布工程において、絶縁層上に所定のパターンに従ってインクを塗布すると、インクを塗布された部分では、絶縁層が溶解して連通部が生じ、インクはその連通部を通して導電性フィルムに達する。その後、インクの溶媒が蒸発すると、連通部の中には、インクの不揮発成分である表示用組成物が固化し、導電性フィルムと接触した表示部が形成される。
【0036】
更に、導電性フィルム配置工程において、絶縁層と、表示用組成物との上にもう一方の導電性フィルムを配置することにより、表示装置が製造される。この表示装置において、表示用組成物は、一対の導電性フィルムを電気的に接続して、表示部を構成している。
【0037】
本発明の表示体の製造方法では、上記のように、必要な場所にインクを塗布することにより、表示部を形成することができる。
従って、この製造方法は、従来の製造方法の様に、光露光を用いた複雑なプロセスを用いて、表示部を形成する必要がないため、製造工程が短くて済み、また、光露光プロセスに用いる真空装置等の大型装置が不要であるので、製造コストを低く抑えることができる。
【0038】
また、前記一方の導電性フィルムが柔軟性のある材料から成る場合でも、表示部を形成することができる。
つまり、従来の光露光を用いた複雑なプロセスで表示部を形成する方法では、途中で導電性フィルムが伸縮してしまうと、表示部の形成が困難であったが、本発明では、かかる問題は生じない。
(14)請求項14の発明は、
前記請求項1、3〜12のいずれかに記載の表示体の製造方法であって、前記一対の導電性フィルムのうちの一方の透明な導電性フィルム上に、絶縁層を介して表示用組成物層を形成する表示用組成物形成工程と、前記表示用組成物層に対し、前記所定のパターンに従って部分的に加熱を行うことにより、当該加熱部にて前記表示用組成物層と前記絶縁層とを溶融させる加熱溶融工程と、前記溶融によって前記一方の導電性フィルムと電気的に接した表示用組成物層の上に、前記一対の導電性フィルムのうち、他方の導電性フィルムを配置する導電性フィルム配置工程と、を含むことを特徴とする表示体の製造方法を要旨とする。
【0039】
本発明の製造方法では、表示用組成物形成工程において形成した表示用組成物層に対し、加熱溶融工程において、所定のパターンに沿って部分的に加熱を行う。加熱された部分では、絶縁層が溶融し、連通部を生じる。加熱により溶融した表示用組成物は、その連通部に侵入し、導電性フィルムに接して表示部を形成する。
【0040】
更に、導電性フィルム配置工程において、表示用組成物層の上にもう一方の導電性フィルムを配置することにより、表示装置が製造される。この表示装置において、表示部は、一対の導電性フィルムを電気的に接続して、表示部を構成している。
【0041】
本発明の表示体の製造方法では、上記のように、必要な場所を加熱することにより表示部を形成することができる。
従って、本発明の表示体の製造方法は、従来の製造方法の様に、光露光を用いた複雑なプロセスを用いて、表示部を形成する必要がないため、製造工程が短くて済み、また、光露光プロセスに用いる真空装置等の大型装置が不要であるので、製造コストを低く抑えることができる。
【0042】
また、前記一方の導電性フィルムが柔軟性のある材料から成る場合でも、表示部を形成することができる。
つまり、従来の光露光を用いた複雑なプロセスで表示部を形成する方法では、途中で導電性フィルムが伸縮してしまうと、表示部の形成が困難であったが、本発明では、かかる問題は生じない。
(15)請求項15の発明は、
前記インク塗布工程において、インクジェット法を用いて、前記インクを塗布することを特徴とする前記請求項13に記載の表示体の製造方法を要旨とする。
【0043】
本発明の製造方法では、例えば、インクジェットヘッドの動作及び吐出タイミングを制御することによって、絶縁層上の必要な場所にのみインクを塗布し、その場所に選択的に表示部を形成することができる。
従って、本発明では、例えば、インクを塗り分けるために、絶縁層上にマスクを形成したりする工程が不要であるので、容易に表示体を製造することができる。
【0044】
また、インクジェット法によれば、必要な場所にのみインクを塗布することができるので、ディップコート法やスピンコート法のように、絶縁層にインクを塗布する方法に比べて、インクの使用量が少なくて済む。
・前記インクジェット法に用いるインクジェットヘッドとして、例えば、圧電素子方式のインクジェットヘッド、サーマル方式のインクジェットヘッド、バブルジェット(登録商標)方式のインクジェットヘッド等がある。
(16)請求項16の発明は、
前記絶縁層の前記溶媒に対する溶解度が、前記表示用組成物の前記溶媒に対する溶解度よりも小さいことを特徴とする前記請求項13に記載の表示体の製造方法を要旨とする。
【0045】
本発明の製造方法では、絶縁層の溶媒に対する溶解度が、表示用組成物の溶媒に対する溶解度よりも小さいことにより、インク塗布工程において溶解された絶縁層と表示用組成物とが固化する際には、絶縁層は外側に、表示用組成物は中心にというように、偏析する。
【0046】
このため、本発明の製造方法によれば、表示用組成物に混入する絶縁層成分は少なくなり、表示用組成物から成る表示部は、優れた発光特性を有する。
(17)請求項17の発明は、
前記溶媒が、炭化水素系溶媒、ハロゲン炭化水素系溶媒、アルコール系溶媒、ケトン、アルデヒド、ドデシルベンゼン、テトラリン、ジクロルエタン、エチレングリコール、プロピレングリコール、エチレングリコールモノエチルエーテルの中から選ばれる1又は2以上の物質から成ることを特徴とする前記請求項13、15、16のいずれかに記載の表示体の製造方法を要旨とする。
【0047】
本発明は、溶媒を例示している。
本発明の製造方法では、上記溶媒を含有するインクを用いることにより、確実に絶縁層を溶解することができ、又、絶縁層の溶解後には、速やかに溶媒を蒸発させ、表示用組成物を固化させることができる。
(18)請求項18の発明は、
前記加熱溶融工程において、サーマルヘッドを用いて加熱を行うことを特徴とする前記請求項14に記載の表示体の製造方法を要旨とする。
【0048】
本発明の製造方法では、加熱溶融工程において、例えば、サーマルヘッドの動作を制御することにより、絶縁層及び表示用組成物層の必要な場所のみを、正確に加熱し、表示部を選択的に形成することができる。
従って、本発明の製造方法は、例えば、表示部を形成する場所を定めるために絶縁層上にマスクを形成したりするプロセスが必要ないので、容易に表示体を製造することができる。
(19)請求項19の発明は、
前記加熱溶融工程において、レーザービームを用いて加熱を行うことを特徴とする前記請求項14に記載の表示体の製造方法を要旨とする。
【0049】
本発明の製造方法では、加熱溶融工程において、例えば、レーザービームヘッドの動作を制御することにより、絶縁層及び表示用組成物層の必要な場所のみを正確に加熱し、表示部を選択的に形成することができる。
従って、本発明の製造方法は、例えば、表示部を形成する場所を定めるために絶縁層上にマスクを形成したりするプロセスが必要ないので、容易に表示体を製造することができる。
(20)請求項20の発明は、
前記請求項1、2、4〜12のいずれかに記載の表示体の製造装置であって、前記一対の導電性フィルムのうちの一方の導電性フィルム上に形成された前記絶縁層に、前記表示用組成物及び前記絶縁層を溶解させることができる溶媒を含むインクを、前記所定のパターンに従って塗布するインク塗布手段と、前記絶縁層及び前記絶縁層を溶解させることにより前記一方の導電性フィルムに接した前記表示用組成物の上に、前記一対の導電性フィルムのうち、他方の導電性フィルムを配置する導電性フィルム配置手段と、を有することを特徴とする表示体の製造装置を要旨とする。
【0050】
本発明の製造装置では、インク塗布手段が、絶縁層上に所定のパターンに従ってインクを塗布すると、インクを塗布された部分では、絶縁層が溶解して連通部が生じ、インクはその連通部を通して導電性フィルムに達する。その後、インクの溶媒が蒸発すると、連通部の中には、導電性フィルムに接した表示用組成物(表示部)が形成される。
【0051】
更に、導電性フィルム配置手段が、絶縁層と、表示用組成物との上にもう一方の導電性フィルムを配置することにより、表示装置が製造される。この表示装置において、表示用組成物は、一対の導電性フィルムを電気的に接続して、表示部を構成している。
【0052】
本発明の表示体の製造装置は、上記のように、必要な場所にインクを塗布することにより、表示部を形成することができる。
従って、この製造装置は、従来の製造装置の様に、光露光やエッチング等の複雑なプロセスを用いて表示部を形成する必要がない。
【0053】
その結果、本発明の製造装置は、光露光やエッチング等のプロセスを行うために必要な部材(例えば、真空装置や大型塗布機等)を備える必要がないので、軽量且つコンパクトなものとすることができる。
(21)請求項21の発明は、
前記請求項1、3〜12のいずれかに記載の表示体の製造装置であって、前記一対の導電性フィルムのうちの一方の透明な導電性フィルム上に、絶縁層を介して形成された表示用組成物層に対し、前記所定のパターンに従って部分的に加熱を行うことができる加熱手段と、前記加熱により前記一方の導電性フィルムと電気的に接した表示用組成物層の上に、前記一対の導電性フィルムのうち、他方の導電性フィルムを配置する導電性フィルム配置手段と、を有することを特徴とする表示体の製造装置を要旨とする。
【0054】
本発明の製造装置では、表示用組成物層及び絶縁層に対し、加熱手段によって、所定のパターンに沿って部分的に加熱を行う。加熱された部分では、絶縁層が溶融し、連通部を生じる。加熱により溶融した表示用組成物は、その連通部に侵入し、導電性フィルムに接して表示部を形成する。
【0055】
更に、この製造装置は、導電性フィルム配置手段により、表示用組成物層の上にもう一方の導電性フィルムを配置することにより、表示装置を製造する。 この表示装置において、表示部は、一対の導電性フィルムを電気的に接続して、表示部を構成している。
【0056】
本発明の表示体の製造装置は、上記のように、必要な場所を加熱することにより、表示部を形成することができる。
従って、この製造装置は、従来の製造装置の様に、光露光やエッチング等の複雑なプロセスを用いて表示部を形成する必要がない。
【0057】
その結果、本発明の製造装置は、光露光やエッチング等のプロセスを行うために必要な部材(例えば、真空装置や大型塗布機等)を備える必要がないので、軽量且つコンパクトなものとすることができる。
(22)請求項22の発明は、
前記インク塗布手段が、インクジェット法により前記インクを塗布する手段であることを特徴とする前記請求項20に記載の表示体の製造装置を要旨とする。
【0058】
本発明の製造装置は、例えば、インクジェットヘッドの動作及び吐出のタイミングを制御することにより、絶縁層上の必要な場所にのみインクを塗布し、その場所に選択的に表示部を形成することができる。
従って、本発明の製造装置は、例えば、インクを塗り分けるために、絶縁層上にマスクを形成したりする構成を備える必要がないので、製造装置を軽量且つコンパクトなものとすることができる。
【0059】
また、インクジェット法によれば、必要な場所にのみインクを塗布することができるので、ディップコート法やスピンコート法のように、絶縁層にインクを塗布する方法に比べて、インクの使用量が少なくて済む。
(23)請求項23の発明は、
前記加熱手段が、サーマルヘッドを用いて加熱する手段であることを特徴とする前記請求項21に記載の表示体の製造装置を要旨とする。
【0060】
本発明の製造装置は、例えば、サーマルヘッドの動作を制御することにより、絶縁層及び表示用組成物層の必要な場所のみを正確に加熱し、選択的に表示部を形成することができる。
従って、本発明の製造装置は、例えば、表示部を形成する場所を定めるために、絶縁層上にマスクを形成したりするための構成を備える必要がないので、製造装置を軽量且つコンパクトなものとすることができる。
(24)請求項24の発明は、
前記加熱手段が、レーザービームを用いて加熱する手段であることを特徴とする前記請求項21に記載の表示体の製造装置を要旨とする。
【0061】
本発明の製造装置は、例えば、レーザービームヘッドの動作を制御することにより、絶縁層及び表示用組成物層の必要な場所のみを正確に加熱し、選択的に表示部を形成することができる。
従って、本発明の製造装置は、例えば、表示部を形成する場所を定めるために、絶縁層上にマスクを形成したりするための構成を備える必要がないので、製造装置を軽量且つコンパクトなものとすることができる。
【0062】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の表示体、表示体の製造方法、及び表示体の製造装置の実施の形態の例(実施例)を説明する。
尚、以下の実施例では、表示体として、表示テープを例に挙げて説明する。
(実施例1)
本実施例では、表示テープ、及び表示テープとシート電池とから成る表示部材の構成、及び製造方法について説明する。
【0063】
a)まず、表示テープの製造方法を図1を用いて説明する。
▲1▼図1aに示す様に、ポリエステルから成る透明フィルム11上に、ITO14(陽極)を150nmの厚みで蒸着し、導電性フィルムを製造した。この時、透明フィルム11の上端(図1aにおける上端)から3mmの部分は、ITO14を蒸着しないまま残した。
【0064】
このITO14の表面抵抗は500〜600μΩ/cmであり、光透過率は81%であった。
また、透明フィルム11の、ITO14を形成した面と反対側には、粘着剤13を塗布し、その塗布面には、剥離フィルム12を取り付けた。
【0065】
▲2▼ITO14表面を、中性洗剤洗浄、アセトン洗浄、IPA洗浄、及びUVオゾン洗浄により順次洗浄した。
▲3▼図1bに示す様に、透明フィルム11のITO14を形成した側全体に、スピンコート法、ディップ法、バーコート法、カーテンコート法、印刷法もしくはインクジェット法を用いて、PVKから成る絶縁層15を形成した。
【0066】
ここで、透明フィルム11、剥離フィルム12、ITO14、及び絶縁層15から成るフィルムを、ベースフィルム20とする。
尚、絶縁層15の厚みは、ITO14と、後に作成する陰極との間の絶縁を保持できる厚みであればよく、薄い方が、インクジェットの液滴径(ドロップ径)を考えると、高分解能、高画質の点で好ましい。また、絶縁層15は、後述する工程において溶解させるので、半キュアー状態(半固化状態)が望ましい。
【0067】
▲4▼次に、有機EL素子の表示用組成物及び炭化水素系溶媒から成るインク16を調製した。
具体的には、以下の成分を、それぞれ対応する重量比で混合することにより調製した。
【0068】
ホール輸送性ポリマーである、カルバゾール誘導体を主鎖あるいは側鎖に有する高分子化合物(PVK):16重量部
電子輸送材料(BND):4重量部
発光中心形成化合物(TPB):1重量部
炭化水素系溶媒(テトラリン):PVK、BND、及びTPBの合計濃度が2wt%となる重量比
尚、PVK、BND、及びTPBは有機EL素子の表示用組成物を構成する成分である。
【0069】
上記インク16の粘度は、1×10-3〜1×10Pa・sとすることができるが、このうち、5×10-3〜1.5×10-2Pa・sが、インクジェット法により塗布する際の、インクのドロップ径を制御する上で望ましい。
また、上記インク16の表面張力は、20〜50mN/mが、インクジェット法によるインク16の吐出の際の飛行曲がりを抑えることができるので好ましい。
【0070】
▲5▼図1cに示す様に、前記▲4▼で調製したインク16を、ベースフィルム20の絶縁層15上の所定の位置に、インクジェット法により、選択的に塗布した(インク塗布工程)。
塗布されたインク16は、含有する溶媒により、インク16が塗布された部分の絶縁層15を溶解し、ITO14に達する。インク16中の溶媒が蒸発した際には、インク16の不揮発成分(PVK、BND、TPB)が固化し、ITO14と電気的に接合を持つ有機EL膜(表示部17)が形成される。
【0071】
つまり、絶縁層15のうち、インク16が塗布された部分には、連通部が生じるとともに、その連通部の中には表示部17が形成され、ITO14と電気的に接合する。
▲6▼図1dに示す様に、ラミネートフィルム21を、ベースフィルム20の、絶縁層15を有する面に貼り付けることにより、図1eに示す表示テープ1を完成する(導電層形成工程)。
【0072】
このラミネートフィルム21は、導電性粘着剤21a、透明導電性フィルム21b(陰極)、及びポリエステル製のカバーフィルム21cの3層から成るフィルムであり、導電性粘着剤21aの側を、ベースフィルム20の絶縁層15に貼り付ける。
【0073】
ラミネートフィルム21を絶縁層15上に貼り付けた際には、その透明導電性フィルム21bは、導電性粘着剤21aを介して、前記▲5▼で形成された表示部17と電気的に接合し、結局、ベーステープ20のITO14とラミネートフィルム21の透明導電性フィルム21bとは、表示部17を介して、電気的に接合する。
【0074】
尚、このラミネートフィルム21では、下端側(図1eにおける下端側)3mmの部分は、透明導電性フィルム21bが切り欠かれている。
b)次に、前記a)で製造した表示テープ1の構成を説明する。
表示テープ1は、図1eに示す様に、剥離フィルム12,透明フィルム11、ITO14、絶縁層15、導電性粘着剤21a、透明導電性フィルム21b、カバーフィルム21cが順次積層された構造を有している。
【0075】
その中で、図1eに示す様に、ITO14の上端面は透明フィルム11の上端面より下方に配置されて切り欠き部を形成しており、この切り欠き部は、絶縁層15により埋められている。
また、透明導電性フィルム21bの下端面はカバーフィルム21cの下端面より上方に配置されて切り欠き部を形成しており、この切り欠き部は、導電性粘着剤21aにより埋められている。これらの切り欠き部は表示テープ1の表示面ではない上下左右の端面のうち、互いに対向する一対の端面側にそれぞれ形成される。
【0076】
更に、絶縁層15には、所定のパターンに沿って、ITO14側から導電性粘着剤21a側まで連通した連通部15aが設けられており、その連通部15aの中には、有機EL材料から成る表示部17が形成されている。
その表示部17は、ITO14と電気的に接続しているとともに、導電性粘着剤21aを介して透明導電性フィルム21bと電気的に接続しており、ITO14と透明導電性フィルム21bとの間に電圧が印加された際には、発光する。
【0077】
表示部17が発光した際には、導電性粘着剤21a、透明導電性フィルム21b、及びカバーフィルム21cは、いずれも透光性を有するので、表示部17の光を外部に伝えることができる。
c)次に、前記a)で製造した表示テープ1をシート電池30に取り付けて成る表示部材6について説明する。
【0078】
図2(a)に示す様に、表示テープ1を、断面が略コの字型の形状を有するシート電池30に取り付けることにより、図2(b)に示す表示部材6を製造した。
このシート電池30は、図2(a)に示す様に、本体部30aと、本体部30aの両端に立設された陽極部30bと陰極部30cとを有しており、陽極部30bの内側には、陽極30dが露出しており、陰極部30cの内側には、陰極30eが露出している。
【0079】
このシート電池30に対し、表示テープ1を取り付ける向きは、図2(a)に示す様に、ラミネートフィルム21の側が上側(図2における上側)となり、ITO14(陽極)が端面に露出していない側面が、陰極30e側となり、透明導電性フィルム21b(陰極)が端面に露出していない側面が陽極30d側となるようにする。
【0080】
このように表示テープ1をシート電池30に取り付けることにより、シート電池30の陽極30dには、表示テープ1のITO14が接続するが、透明導電性フィルム21bは接続しない。一方、シート電池30の陰極30eには、表示テープ1の透明導電性フィルム21bが接触するが、ITO14は接続しない。
【0081】
つまり、表示部材6において、表示テープ1のITO14(陽極)と透明導電性フィルム21b(陰極)との間には、シート電池30の電圧が印加され、その結果、表示テープ1の表示部17は発光する。
表示部17から発せられた光は、表示部17の上側(図2における上側)に設けられた、透光性を有するラミネートフィルム21を通して、表示テープ1の上側から外部に出射される。
【0082】
この表示部材6は、例えば、印字テープや、又は、図3に示す様に、バッチ、名札、プライスタグ等として用いることができる。
d)次に、本実施例1の表示テープ1の奏する効果を説明する。
▲1▼本実施例1の表示テープ1は、基材(ベーステープ及びラミネートフィルム)が柔軟性のある材料から成るので、表示テープ自体も柔軟性を有する。そのため、印字テープ、バッチ、名札、プライスタグ等の用途に幅広く用いることができる。
【0083】
▲2▼本実施例1の表示テープ1の製造方法では、表示部を形成する際に、光露光やエッチング等の工程が不要である。そのため、製造プロセスを簡略化でき、また、光露光やエッチング等の工程に用いる真空装置や大型の塗布装置等が不要であるので、製造コストを低くすることができる。
【0084】
▲3▼本実施例1の表示テープ1の製造方法では、ベースフィルムが柔軟性のある材料から成る場合でも、表示部を形成することができる。
つまり、従来の光露光を用いた複雑なプロセスで表示部を形成する方法では、途中でベースフィルムが伸縮してしまうと、表示部の形成が困難であったが、本発明では、かかる問題は生じない。
(実施例2)
本実施例では、表示テープ、及び表示テープとシート電池とから成る表示部材の構成、及び製造方法について説明する。
【0085】
a)まず、表示テープ2の製造方法を説明する。尚、前記実施例1と同様の記載は省略する。
▲1▼前記実施例1のa)▲1▼及び▲2▼と同様にして、透明フィルム11上に、ITO14及び剥離フィルム12を形成した。
【0086】
▲2▼図4aに示す様に、ITO14の上に、インクジェット法又は印刷法を用いて、表示用組成物層18を形成した。
この表示用組成物層18の組成は、ホール輸送性ポリマーである、カルバゾール誘導体を主鎖あるいは側鎖に有する高分子化合物(PVK):16重量部、電子輸送材料(BND):4重量部、発光中心形成化合物(TPB)1重量部を混合したものとした。
【0087】
▲3▼図4bに示す様に、表示用組成物層18の上に、前記実施例1のa)▲3▼と同様にして、絶縁層15を形成した。尚、この段階でのテープをベーステープ20とする。
▲4▼絶縁層15に対し、サーマルヘッドを用い、所定のパターンに沿って、部分的な加熱を行うと、図4cに示す様に、加熱された部分では、絶縁層15が融解して連通部15aを生じ、その連通部15aに、加熱により溶融した表示用組成物層18が侵入する。
【0088】
従って、サーマルヘッドで加熱された部分においては、表示用組成物層18が、連通部15aを通して絶縁層15の表面に露出し、図4dに示す様に、表示部17を形成する(加熱溶融工程)。
▲5▼前記実施例1のa)▲6▼と同様に、絶縁層15の表面に、ラミネートフィルム21を貼り付けることにより、図4eに示す様に、表示テープ2を完成した。
【0089】
この時、表示部17は、表示用組成物層18を介してITO14と電気的に接続するとともに、ラミネートフィルム21の導電性粘着剤21aを介して、透明導電性フィルム21b(陰極)と電気的に接続する。
b)次に、前記a)で製造した表示テープ2の構成を説明する。
【0090】
表示テープ2は、図4eに示す様に、剥離フィルム12,透明フィルム11、ITO14、表示用組成物層18、絶縁層15、及びラミネートフィルム21が順次積層された構造を有している。
その中で、図4eに示す様に、ITO14の上端面は透明フィルム11の上端面より下方に配置されて切り欠き部を形成しており、その切り欠き部は表示用組成物層18により埋められている。
【0091】
また、透明導電性フィルム21bの下端面はラミネートフィルム21の外表面を構成する透明カバーフィルム21cの下端面より上方に配置されて切り欠き部を形成しており、その切り欠き部はラミネートフィルム21の導電性粘着剤21aにより埋められている。
【0092】
更に、絶縁層15には、所定のパターンに沿って、表示用組成物層18側からラミネートフィルム21側まで連通した連通部15aか設けられており、その連通部15aの中には、有機EL材料から成る表示部17が形成されている。
その表示部17は、表示用組成物層18を介してITO14と電気的に接続しているとともに、ラミネートフィルム21の透明導電性フィルム21bとも、電気的に接続しており、ITO14と透明導電性フィルム21bとの間に電圧が印加された際には、発光する。
【0093】
ラミネートフィルム21は透光性を有するので、表示部17が発光した際には、その光を外部に伝えることができる。
c)前記a)で製造した表示テープ2を、前記実施例1のb)と同様に、シート電池30に取り付けることにより、表示部材7を製造した。
【0094】
この表示部材7において、ITO14と透明導電性フィルム21bとの間には、シート電池30の電圧がかかるが、前述したように、表示部17は、ITO14と透明導電性フィルム21bとの間を電気的に接続しているので、表示部17は発光し、透光性を有するラミネートフィルム21を通して外部に光を出射する。
【0095】
d)本実施例2の表示テープ2は、前記実施例1の表示テープ1と同様の効果を奏する。
(実施例3)
本実施例では、表示テープ、及び表示テープとシート電池とから成る表示部材の構成、及び製造方法について説明する。
【0096】
a)基本的には、前記実施例1と同様にして、表示テープ3を作成した。
ただし、本実施例3の表示テープ3には、図5に示す様に、表示テープ3の厚み方向に貫通する2本の孔である、陽極差込口41と、陰極差込口42とが設けられている。
【0097】
この陽極差込口41は、透明導電性フィルム21bが切り欠かれている部分において表示テープ3を貫通しており、その内側断面には、ITO14(陽極)は露出しているが、透明導電性フィルム21b(陰極)は露出していない。
また、陰極差込口42は、ITO14が切り欠かれている部分において表示テープ3を貫通しており、その内側断面には、透明導電性フィルム21b(陰極)は露出しているが、ITO14(陽極)は露出していない。
【0098】
これらの陽極差込口41及び陰極差込口42は、表示テープ3の全ての層を積層した後で形成してもよく、又は、個々の層に予め孔を開けておくことにより形成してもよい。
b)前記a)で製造した表示テープ3を、シート電池130に取り付けることにより、表示部材8を製造した。
【0099】
このシート電池130は、図5に示す様に、本体部130aと、本体部に立設された棒状の陽極130bと、棒状の陰極130cとを備えている。
このシート電池130の陽極130bを表示テープ3の陽極差込口41に差込み、シート電池130の陰極130cを表示テープ3の陰極差込口42に差し込むことにより、表示テープ3をシート電池130に対して取り付け、表示部材8を完成した。
【0100】
この時、シート電池130の陽極130bは、陽極差込口41内側において露出したITO14と接触し、シート電池130の陰極130cは、陰極差込口42内側において露出した透明導電性フィルム21bと接触することにより、表示テープ3のITO14と透明導電性フィルム21bの間には直流電圧がかかる。そして、表示テープ3の表示部17は、ITO14と透明導電性フィルム21bとの間を電気的に接続しているので発光する。
【0101】
c)本実施例3の表示テープ3は、前記実施例1の表示テープ1と同様の効果を奏する。
(実施例4)
本実施例では、表示テープ、及び表示テープとシート電池とから成る表示部材の構成、及び製造方法について説明する。
【0102】
a)基本的には、前記実施例1と同様にして、表示テープ4を作成した。
ただし、表示テープ4の表示部17を、有機EL素子の表示用組成物ではなく、エレクトロクロミック素子の組成物とした。
このエレクトロクロミック素子の組成物は、ポリマー物質(PVK(ポリ(N−ビニルカルバゾール))とPSNPhS(ポリ(N−フェニル−2(2’−チエニル)−5−(5”−ビニル−2”チエニル)ピロール)))の層と、ポリマー電解質の層との2層から成る。
【0103】
上記エレクトロクロミック素子の組成物を形成する方法としては、まず、ポリマー物質を含有するインクをインクジェットヘッドを用いて塗布し、1分間の温風送風乾燥後、ポリマー電解質を含有するインクをインクジェットヘッドを用いて塗布する方法を用いた。
【0104】
この時、ポリマー物質を含有するインクと、ポリマー電解質を含有するインクとは、それぞれ以下の組成とした。
(ポリマー物質を含有するインク)
PVK:1重量部
PSNPhS:4重量部
テトラリン:PVKとPSNPhSとの合計濃度が4wt%となる量
(ポリマー電解質を含有するインク)
ポリメチルメタクリレート(分子量120000):500mg
プロピレンカーボネート:1ml
エチレンカーボネート:2g
リチウムテトラフルオロボレート:100mg
アセトニトリル:3ml
テトラリン:インクの粘度が0.1〜10Pa・sとなる量
b)次に、前記実施例1のc)と同様にして、表示部材9を製造した。
【0105】
c)本実施例4の表示テープ4は、前記実施例1の表示テープ1と同様の効果を奏する。
(実施例5)
本実施例では、前記実施例2の表示テープ2を製造することができる製造装置について説明する。
【0106】
a)まず、この製造装置5の外観構成を図6を用いて説明する。
製造装置5は、図6に示す様に、その外殻を構成し、他の部材を収容する本体部51を備えている。
この本体部51には、文字や数字(以下文字等)を入力することができるキーボード52と、キーボード52で入力した文字等を表示する入力ウインドウ54が設けられている。
【0107】
また、本体部51は、テープ出口53を備えており、そのテープ出口53からは、キーボード52で入力した文字等を表示部17として有する表示テープ2が導出される。
更に、本体部51は、テープ出口53の近傍に、カッター55を備えており、表示テープ2を任意の長さに切り取ることができる。
【0108】
b)次に、製造装置5の内部構造を図7を用いて説明する。尚、図7は、製造装置5を上側(図6における上側)から見た図である。
本体部51の内部には、ベーステープドラム61、ラミネートフィルムドラム62、サーマルヘッド63、一対の駆動ローラ64、及び転写ローラ65が備えられている。
【0109】
上記ベーステープドラム61には、絶縁層15が内側となるように、ベーステープ20が巻き取られている。
上記ラミネートフィルムドラム62には、導電性粘着剤21aが内側となるように、ラミネートフィルム21が巻き取られている。
【0110】
上記サーマルヘッド63は、後に詳述するように、キーボード52で入力された文字等のパターンに従って、ベーステープ20の表面に表示部17を形成する。
上記駆動64ローラは、一対のローラ64a及び64bから構成され、ベーステープ20とラミネートフィルム21とを、それら一対の駆動ローラ64a及び64bの間に狭持しながら回転することにより、ベーステープ20とラミネートフィルム21とを引き出す。
【0111】
また、駆動ローラ64は、ベーステープ20とラミネートフィルム21とを、押圧接着して、表示テープ2を完成し、出口53から送り出す。
c)次に本実施例5の製造装置5の動作を説明する。
本体部51のキーボード52において、所定の文字等を入力すると、駆動ローラ64が駆動され、ベーステープ20及びラミネートフィルム21が引き出される。
【0112】
引き出されたベーステープ20は、サーマルヘッド63の位置では、絶縁層15のある側が上側(図7における上側)となる。サーマルヘッド63は、ベーステープ20の絶縁層15に対し、キーボード52で入力した文字等のパターンに従って、部分的な加熱を行う。
【0113】
加熱された部分においては、絶縁層15が溶融して連通部15aが生じ、その連通部15aに、サーマルヘッド63で溶融された表示用組成物層18が侵入する。
その結果、サーマルヘッド63で加熱された部分においては、表示用組成物層18が絶縁層15の表面に露出して表示部17を形成する。
【0114】
サーマルヘッド63を通過したベーステープ20は、駆動ローラ64の方へ送られる。
一方、駆動ローラ64で引き出されたラミネートフィルム21は、ローラ64a及び64bの間に、ベーステープ20とともに挟まれる。この時、ラミネートフィルム21の導電性粘着剤21aの側が、ベーステープ20の絶縁層15の側に押し当てられ、接着する。接着されたベーステープ20とラミネートフィルム21とは、表示テープ2を構成する。
【0115】
表示テープ2は、駆動ローラ64により、テープ出口53から外側に送り出される。送り出された表示テープ2は、カッター55により、任意の長さにカットされる。
d)次に、本実施例5の製造装置5の効果を説明する。
【0116】
本実施例5の表示テープの製造装置5は、サーマルヘッドを用いて表示部を形成するので、ベースフィルムが柔軟性のある材料から成る場合でも、表示部を形成することができる。
つまり、従来の光露光を用いた複雑なプロセスで表示部を形成する方法では、途中でベースフィルムが伸縮してしまうと、表示部の形成が困難であったが、本発明では、かかる問題は生じない。
【0117】
また、この製造装置5は、光露光やエッチング等を行うための構成を備える必要がないので、軽量且つコンパクトなものとすることができる。
尚、本発明は上記の形態に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の形態で実施することができる。
【0118】
・前記実施例1における絶縁層としては、PVKの代わりに、例えば、ポリスチレン、ナイロン(ポリアミド)、ポリアセタール、ポリカーボネート、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリフェニレンオキシド、ポリアリレート、ポリスルホン、ポリフェニレンスルフィド、ポリアミドイミド、ポリイミド、フッ素樹脂のいずれかを用いることができる。
【0119】
・前記実施例1において、インクを構成するポリマーとしては、カルバゾール誘導体を主鎖あるいは側鎖に有する高分子(PVK)の代わりに、例えば、トリフェニルアミン誘導体を主鎖あるいは側鎖に有する高分子化合物(例えばPTPDES)、電子輸送性ポリマーである、オキソジアゾール誘導体を主鎖あるいは側鎖に有する高分子化合物(例えばPVMOXD)、PPV、PPF、PPT、その他の誘導体を用いることができる。
【0120】
・前記実施例1において、インクを構成する溶媒としては、炭化水素系溶媒の代わりに、例えば、ハロゲン炭化水素系溶媒、アルコール系溶媒、ケトン、アルデヒド、ドデシルベンゼン、テトラリン、ジクロルエタン、エチレングリコール、プロピレングリコール、エチレングリコールモノエチルエーテルのいずれかを用いることができる。
【0121】
・前記実施例1における発光中心形成化合物としては、TPBの代わりに、例えば、ペリレン、クマリン、ルブレン、ナイルレッド、DCM、DCJTB、スクアリリウム、アルミニウム錯体(例えばAlQ3)等を用いることができる。
・前記実施例1において、インクを塗布する手段は、印刷法とすることができる。
【0122】
・前記実施例2の表示テープは、サーマルヘッドの代わりに、レーザービームユニットを用いて、絶縁層の所定の部分を加熱することができる。
・前記実施例4において、例えば、2個のインクジェットヘッドを用いて表示用組成物を形成することができる。
【0123】
つまり、1つのインクジェットヘッドを用いてポリマー物質のインクを塗布し、他のインクジェットヘッドを用いてボリマー電解質のインクを塗布することができる。
・前記実施例4において、例えば、ポリマー物質とポリマー電解質との両方を、テトラリン等の溶媒に溶解させてインクを製造し、そのインクをインクジェットヘッド法で塗布することにより表示用組成物を形成することができる。
【0124】
・前記実施例4において、ポリマー物質として、例えば、ポリアニリン、ポリ(N−メチルピロール)、ポリ(3−(3−チエニルプロピルスルホネート))、(ポリ(N−フェニル−2(2’−チエニル)−5−(5”−ビニル−2”チエニル)ピロール、ポリビニルカルバゾール、ポリビニルメチルエーテルのうちの1以上を含むポリマーを用いることができる。
【0125】
・前記実施例5の製造装置は、サーマルヘッドの代わりにレーザービームユニットを備えるものとすることができる。
また、前記実施例5の製造装置は、サーマルヘッドの代わりにインクジェットヘッドを備え、前記実施例1の表示テープの製造装置とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例1の表示テープの製造方法を示す説明図である。
【図2】 実施例1の表示テープ及びシート電池の構成を示す説明図である。
【図3】 実施例1の表示テープの使用例を示す説明図である。
【図4】 実施例2の表示テープの製造方法を示す説明図である。
【図5】 実施例3の表示テープの構成を示す説明図である。
【図6】 実施例5の製造装置の構成を示す説明図である。
【図7】 実施例5の製造装置の構成を示す説明図である。。
【符号の説明】
1、2、3、4・・・表示テープ
5・・・製造装置
6,7,8、9・・・表示部材
11・・・透明フィルム
14・・・ITO
15・・・絶縁層
16・・・インク
17・・・表示部
18・・・表示用組成物層
20・・・ベーステープ
21・・・ラミネートフィルム
21b・・・透明導電性フィルム
30、130・・・シート電池
30d・・・陽極
30e・・・陰極

Claims (24)

  1. 少なくとも一方が透光性を有する一対の導電性フィルムと、
    前記一対の導電性フィルムの間に位置し、所定のパターンに従って自身の厚み方向に連通する連通部を有する絶縁層と、
    前記連通部に配置され、前記一対の導電性フィルムを電気的に接続する表示用組成物から成る表示部と、
    を有することを特徴とする表示体。
  2. 前記表示部が、前記一対の導電性フィルムに直接に接することを特徴とする前記請求項1に記載の表示体。
  3. 前記絶縁層の一方の側に、透光性を有する前記導電性フィルムを有し、且つ、前記絶縁層の他方の側に、前記表示用組成物から成る表示用組成物層を有し、
    前記表示部及び前記表示用組成物層を介して、前記一対の導電性フィルムを電気的に接続することを特徴とする前記請求項1に記載の表示体。
  4. 前記導電性フィルムとは、導電性を有する材料からなる単層フィルム、又は、導電性を有する層を含む2以上の層から成るフィルムであることを特徴とする前記請求項1〜3のいずれかに記載の表示体。
  5. 前記透光性とは、透明、又は半透明であることを特徴とする前記請求項1〜4のいずれかに記載の表示体。
  6. 前記表示用組成物が発光物質を含有することを特徴とする前記請求項1〜5のいずれかに記載の表示体。
  7. 前記発光物質が、ヘテロ芳香族化合物、スチルベン系化合物の蛍光、燐光物質の中から選ばれる1又は2以上の物質であることを特徴とする前記請求項6に記載の表示体。
  8. 前記表示用組成物が、電荷輸送性物質を含有することを特徴とする前記請求項6又は7に記載の表示体。
  9. 前記電荷輸送材料が、オキサジアゾール系、オキサゾール系、トリフェニルメタン系、ヒドラゾリン系、アリールアミン系、ヒドラゾン系、スチルベン系の中から選ばれる1又は2以上のホール輸送材料、又は、オキシジアゾール誘導体、トリアゾール誘導体、アルミニウム錯体の中から選ばれる1又は2以上の電子輸送材料であることを特徴とする前記請求項8に記載の表示体。
  10. 前記表示用組成物が、酸化還元により呈色変化する物質を含有することを特徴とする前記請求項1〜5のいずれかに記載の表示体。
  11. 前記表示用組成物が、酸化還元により呈色変化するポリマー物質と、ポリマー電解質と、からなることを特徴とする前記請求項10に記載の表示体。
  12. 前記絶縁層が、ポリ(N−ビニルカルバゾール)、ポリスチレン、ナイロン、ポリアセタール、ポリカーボネート、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリフェニレンオキシド、ポリアリレート、ポリスルホン、ポリフェニレンスルフィド、ポリアミドイミド、ポリイミド、フッ素樹脂の中から選ばれる1又は2以上の物質から成ることを特徴とする前記請求項1〜11のいずれかに記載の表示体。
  13. 前記請求項1、2、4〜12のいずれかに記載の表示体の製造方法であって、
    前記一対の導電性フィルムのうちの一方の導電性フィルム上に形成された前記絶縁層に、前記表示用組成物と前記絶縁層を溶解させることができる溶媒とを含むインクを、前記所定のパターンに従って塗布するインク塗布工程と、
    前記絶縁層及び前記溶解により前記一方の導電性フィルムに接した表示用組成物の上に、前記一対の導電性フィルムのうち、他方の導電性フィルムを配置する導電性フィルム配置工程と、
    を含むことを特徴とする表示体の製造方法。
  14. 前記請求項1、3〜12のいずれかに記載の表示体の製造方法であって、
    前記一対の導電性フィルムのうちの一方の透明な導電性フィルム上に、絶縁層を介して表示用組成物層を形成する表示用組成物形成工程と、
    前記表示用組成物層に対し、前記所定のパターンに従って部分的に加熱を行うことにより、当該加熱部にて前記表示用組成物層と前記絶縁層とを溶融させる加熱溶融工程と、
    前記溶融によって前記一方の導電性フィルムと電気的に接した表示用組成物層の上に、前記一対の導電性フィルムのうち、他方の導電性フィルムを配置する導電性フィルム配置工程と、
    を含むことを特徴とする表示体の製造方法。
  15. 前記インク塗布工程において、インクジェット法を用いて、前記インクを塗布することを特徴とする前記請求項13に記載の表示体の製造方法。
  16. 前記絶縁層の前記溶媒に対する溶解度が、前記表示用組成物の前記溶媒に対する溶解度よりも小さいことを特徴とする前記請求項13に記載の表示体の製造方法。
  17. 前記溶媒が、炭化水素系溶媒、ハロゲン炭化水素系溶媒、アルコール系溶媒、ケトン、アルデヒド、ドデシルベンゼン、テトラリン、ジクロルエタン、エチレングリコール、プロピレングリコール、エチレングリコールモノエチルエーテルの中から選ばれる1又は2以上の物質から成ることを特徴とする前記請求項13、15、16のいずれかに記載の表示体の製造方法。
  18. 前記加熱溶融工程において、サーマルヘッドを用いて加熱を行うことを特徴とする前記請求項14に記載の表示体の製造方法。
  19. 前記加熱溶融工程において、レーザービームを用いて加熱を行うことを特徴とする前記請求項14に記載の表示体の製造方法。
  20. 前記請求項1、2、4〜12のいずれかに記載の表示体の製造装置であって、
    前記一対の導電性フィルムのうちの一方の導電性フィルム上に形成された前記絶縁層に、前記表示用組成物及び前記絶縁層を溶解させることができる溶媒を含むインクを、前記所定のパターンに従って塗布するインク塗布手段と、
    前記絶縁層及び前記絶縁層を溶解させることにより前記一方の導電性フィルムに接した前記表示用組成物の上に、前記一対の導電性フィルムのうち、他方の導電性フィルムを配置する導電性フィルム配置手段と、
    を有することを特徴とする表示体の製造装置。
  21. 前記請求項1、3〜12のいずれかに記載の表示体の製造装置であって、
    前記一対の導電性フィルムのうちの一方の透明な導電性フィルム上に、絶縁層を介して形成された表示用組成物層に対し、前記所定のパターンに従って部分的に加熱を行うことができる加熱手段と、
    前記加熱により前記一方の導電性フィルムと電気的に接した表示用組成物層の上に、前記一対の導電性フィルムのうち、他方の導電性フィルムを配置する導電性フィルム配置手段と、
    を有することを特徴とする表示体の製造装置。
  22. 前記インク塗布手段が、インクジェット法により前記インクを塗布する手段であることを特徴とする前記請求項20に記載の表示体の製造装置。
  23. 前記加熱手段が、サーマルヘッドを用いて加熱する手段であることを特徴とする前記請求項21に記載の表示体の製造装置。
  24. 前記加熱手段が、レーザービームを用いて加熱する手段であることを特徴とする前記請求項21に記載の表示体の製造装置。
JP2001273404A 2001-09-10 2001-09-10 表示体、表示体の製造方法、及び表示体の製造装置 Expired - Fee Related JP4788087B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001273404A JP4788087B2 (ja) 2001-09-10 2001-09-10 表示体、表示体の製造方法、及び表示体の製造装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001273404A JP4788087B2 (ja) 2001-09-10 2001-09-10 表示体、表示体の製造方法、及び表示体の製造装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2003084697A JP2003084697A (ja) 2003-03-19
JP4788087B2 true JP4788087B2 (ja) 2011-10-05

Family

ID=19098626

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001273404A Expired - Fee Related JP4788087B2 (ja) 2001-09-10 2001-09-10 表示体、表示体の製造方法、及び表示体の製造装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4788087B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7219970B2 (en) * 2003-10-14 2007-05-22 Hewlett-Packard Development Company, L.P. Method and a system for single ligament fluid dispensing
WO2012147208A1 (ja) * 2011-04-28 2012-11-01 パイオニア株式会社 有機電界発光素子用金属錯体組成物
JP2013179020A (ja) * 2012-02-08 2013-09-09 National Institute Of Advanced Industrial & Technology 有機光電子素子

Also Published As

Publication number Publication date
JP2003084697A (ja) 2003-03-19

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5766422B2 (ja) 有機el表示装置およびその製造方法
JP4345278B2 (ja) パターニング方法、膜形成方法、パターニング装置、有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法、カラーフィルタの製造方法、電気光学装置の製造方法、及び電子装置の製造方法
JP5515661B2 (ja) 有機el表示装置の製造方法
TWI461101B (zh) 有機電致發光元件、製造方法以及塗佈液
KR100403544B1 (ko) 유기발광소자의 제조방법
US7208869B2 (en) Light emitting device and method of manufacturing the same
TWI478219B (zh) 有機電致發光顯示裝置及其製造方法
JP5609430B2 (ja) 有機el表示装置および電子機器
JP2002343564A (ja) 転写用フィルムおよびそれを用いた有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法
JP2004527075A (ja) 電気活性有機材料の熱画像形成方法および製品
JP5103651B2 (ja) エレクトロルミネセンスデバイスおよび方法
JP2003243163A (ja) 有機ledディスプレイとその製造方法
JP2003017248A (ja) 電界発光素子
TW201021264A (en) Ink for making an organic electrolliminescent element, method for making an orgainc electrolliminescent element, and display device
JP4934649B2 (ja) 有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法
JP2001085161A (ja) 有機ledディスプレイの製造方法
JP4788087B2 (ja) 表示体、表示体の製造方法、及び表示体の製造装置
JP4648594B2 (ja) 表示装置の製造方法
WO2009096397A1 (ja) 有機エレクトロルミネッセンス素子およびその製造方法、面状光源、照明装置ならびに表示装置
JPH0997679A (ja) 電界発光素子の製造方法
JP2012201007A (ja) 気泡排出構造、反転印刷用版および表示装置並びに印刷方法および表示装置の製造方法
JP2012142365A (ja) 有機エレクトロルミネッセンス素子およびその製造方法
JP4380124B2 (ja) 発光装置並びに電子機器
JP4004254B2 (ja) 有機el素子の製造方法
JP2005108626A (ja) 表示素子の製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20080708

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20110301

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20110621

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20110704

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140729

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees