JP4785896B2 - 海生物付着防止システム及び海生物付着防止方法 - Google Patents

海生物付着防止システム及び海生物付着防止方法 Download PDF

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Description

本発明は、海水を利用する設備において海水が接触する部分に海生物が付着することを防止する海生物付着防止システム及び海生物付着防止方法に関する。
海岸地域で操業している発電所や工場等の設備では、産業活動において発生する様々な熱と熱交換を行うため、海水が冷熱媒体として広く利用されている。例えば、都市ガス製造工場では、低温の液化天然ガス(LNG)が流れる配管の外表面に熱媒として海水を接触させ、配管内部のLNGを気化させている。また、火力発電所では、発電タービンから戻された蒸気を凝縮させる復水器の冷媒として海水が使用される。
このような冷熱媒体として利用される海水は、一般に、設備から海中に取水管を設置し、取水管に接続した取水ポンプによって海中から直接汲み上げられている。ところが、天然の海水中にはムラサキイガイ、フジツボ、ヒドロムシ、コケムシ等の海生物が含まれていることから、海中から汲み上げた海水をそのまま設備に導入すると、設備内で使用する配管や装置(例えば、熱交換器、復水器等)において海水が接触する部分に海生物が付着し、やがて水路が閉塞する等して故障やトラブルの原因となることがある。
そこで、従来においては、海中から採取した海水に対し、過酸化水素、塩素、ヒドラジン、第四級アンモニウム塩、有機イオウ化合物、硫酸第1鉄等の薬剤を大量に添加して、海水中の海生物の成長を抑制し、設備への海生物の付着を低減することが行われていた(例えば、特許文献1、特許文献2を参照)。
一方、採取した海水に対して磁気処理を施すことにより、海水中に含まれる海生物の成長を抑制し、設備への海生物の付着を低減しようとする技術もあった(例えば、特許文献3を参照)。
特公昭61−2439号公報 特開昭59−98791号公報 特開2000−270755号公報
しかしながら、特許文献1や特許文献2の技術は、海水に化学物質である薬剤を大量に添加することになるため、環境への悪影響が懸念される。
また、塩素やヒドラジンのような腐食性の強い薬剤を使用する場合では、海水が接触する配管や設備を腐食・損傷させてしまうおそれがある。
さらに、例えば、硫酸第一鉄等の薬剤を使用すると、不溶性の金属酸化物や金属水酸化物等が配管内に堆積し、配管の閉塞を起こすおそれがある。このような堆積物を取り除くためには、さらなる処理コストがかかる。
一方、特許文献3の技術は、薬剤を使用しない海水処理方法であるため、特許文献1または特許文献2の技術と比べて環境に優しく、配管や設備を腐食・損傷させるおそれも少ない。さらに、薬剤を使用しない分、コストがかからないという利点もある。しかし、海生物の付着抑制に必要な磁気の大きさや、磁気処理により海水にどのような変化を生じさせれば海生物の付着が低減されるのかについて明示されておらず、開示されている技術を以て海生物の付着・成長を効果的に抑制するのは困難である。
従って、本発明は上記問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、環境に優しく、配管や設備を腐食・損傷させるおそれもなく、処理コストが不用である磁気処理を用いた海生物付着防止技術において、海水に磁気処理を施すことで海生物の付着・成長を効果的に抑制し得る条件を明らかにし、海水が流通する水路の閉塞を防止することを可能とする海生物付着防止システム及び海生物付着防止方法を実現することにある。
本発明に係る海生物付着防止システムの特徴構成は、海水を利用する設備において海水が接触する部分に海生物が付着することを防止する海生物付着防止システムであって、海水を採取する前記設備の取水管に、磁気処理により海水中の鉄イオン濃度を前記海生物の付着を抑制する濃度である有効濃度にする磁気処理手段を設けたことにある。
また、本発明に係る海生物付着防止方法の特徴構成は、海水を利用する設備において海水が接触する部分に海生物が付着することを防止する海生物付着防止方法であって、海水を採取する前記設備の取水管に対し、当該取水管を流れる海水中の鉄イオン濃度が前記海生物の付着を抑制する濃度である有効濃度となるように、磁気を付与する磁気処理工程を包含することにある。
本構成の海生物付着防止システム及び海生物付着防止方法では、海水を採取する設備の取水管に設置した磁気処理手段により海水が磁気処理され、当該磁気処理手段の設置箇所及びその下流側において海水中の鉄イオン濃度が高くなり、その濃度は海生物の付着を抑制する濃度である有効濃度に設定されるため、当該設置箇所及びその下流側において海生物の付着・成長が効果的に抑制され、水路の閉塞を防止することができる。
また、本構成の海生物付着防止システムは、基本的には磁気処理手段に海水を通水させるだけの構成であるから、薬剤処理のような処理コストも不要となる。
なお、本構成の海生物付着防止システムは、薬剤を使用するものではないので、環境に優しく、配管や設備を腐食・損傷させるおそれもないという利点も当然に有している。
本発明に係る海生物付着防止システムにおいては、前記有効濃度は、2ppb以上、50ppb未満であることが好ましい。
本構成の海生物付着防止システムでは、前記有効濃度が2ppb以上に設定されるため、一定の海生物の付着・成長抑制効果が得られる。海水中の鉄イオン濃度が高いほど海生物の付着・成長抑制効果は大きくなるが、50ppb以上になると鉄イオンが海水中に安定してイオンとして存在できず、溶存している二価の鉄イオンの一部が三価の鉄イオンへと酸化されて水酸化第二鉄等の鉄塩を形成し、沈殿又は壁面等に吸着することとなる。このため、取水管中の海水の流通が阻害されるおそれがある。しかし、本構成においては鉄イオン濃度が50ppb未満に設定されるため、そのような問題は生じず、効果的に海生物の付着・成長を抑制することができる。
本発明に係る海生物付着防止システムにおいては、前記磁気処理手段は、ネオジム磁石を含むようにしてもよい。
本構成の海生物付着防止システムでは、前記磁気処理手段がネオジム磁石を含むように構成されるため、従来のフェライト磁石等と比較して強力な磁力を得ることができる。このため、海水中の鉄イオン濃度を確実に有効濃度に設定することができる。また、従来のフェライト磁石等を使用して磁気処理手段を構成する場合に比べ磁石が占める容積を小さくすることができ、磁気処理手段を簡素かつ小型な構成とすることができる。
本発明に係る海生物付着防止システムにおいては、前記磁気処理された海水の少なくとも一部を前記磁気処理手段の設置箇所より上流側に戻すリターン管を、前記取水管に形成した分流部と合流部とに亘って設けてもよい。
また、本発明に係る海生物付着防止方法においては、前記磁気処理工程により磁気を付与した海水を磁気処理を施す磁気処理箇所より上流側に戻すリターン工程を包含してもよい。
本構成の海生物付着防止システム及び海生物付着防止方法では、磁気処理された海水の少なくとも一部が磁気処理手段の設置箇所より上流側に戻されるため、磁気処理手段の下流側だけでなく上流側の配管(取水管)にも磁気処理された海水が流通することとなる。このため、配管に対して上流側から海生物の付着・成長を抑制する効果が発揮され、水路の閉塞を効果的に防止することができる。特に、磁気処理手段は、一般に複数の磁石を流路内に挿入した形態を採用し、この構造では磁気処理手段の流入口近傍において海生物の付着を回避し難くなるが、本構成では、リターン管を介して磁気処理済みの海水を流入口から導入することができるので、磁気処理手段(磁気処理箇所)の流入口近傍での海生物の付着を効果的に防止することができる。
本発明に係る海生物付着防止システムにおいては、前記取水管は、前記合流部より上流側の内径が下流側の内径より小さく設定されてもよい。
本構成の海生物付着防止システムでは、取水管のうち合流部より上流側の内径を下流側の内径より小さく設定することで、取水管の取水口から合流部までの区間を流れる海水の流速を高めることができる。このため、磁気処理された海水が流れない合流部より上流側の区間であっても海生物が付着し難くなる。
本発明に係る海生物付着防止システムにおいては、前記合流部を、前記取水管の取水口付近に形成してもよい。
本構成の海生物付着防止システムでは、取水管の取水口付近に合流部を形成したことにより、磁気処理された海水の少なくとも一部を戻すリターン管が取水管の取水口付近に接続されることになる。このため、配管の上流から下流までの略全域に亘って磁気処理された海水を行き渡らせることができ、その結果、水路の閉塞を略完全に且つ確実に防止することができる。
なお、本構成の海生物付着防止システムは、取水管の取水口から磁気処理手段までの間に、取水ポンプ、トラベリングスクリーン、ストレーナ等の付帯設備を設けている場合においては、これらの付帯設備全体に磁気処理された海水を行き渡らせることができるので、特に効果的である。
本発明に係る海生物付着防止システムにおいては、前記取水管の取水口付近から、前記海生物の付着を防止する薬剤、又は、海水中に鉄イオンを供給する薬剤を注入する薬剤注入手段を設けてもよい。
また、本発明に係る海生物付着防止方法においては、前記取水管の取水口付近から、前記海生物の付着を防止する薬剤、又は、海水中に鉄イオンを供給する薬剤を注入する薬剤注入工程を包含してもよい。
本構成の海生物付着防止システム及び海生物付着防止方法では、磁気処理手段による海水の磁気処理を薬剤処理によって補完することができるので、海生物の付着・成長抑制効果が大きくなる。
なお、本構成のように磁気処理と薬剤処理とを併用する場合では、薬剤の使用量は薬剤処理のみで行う場合よりも格段に少なくて済むので、環境に対する負担は非常に小さく、さらに、設備に対する腐食性も殆ど問題とはならない。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。ただし、本発明は以下の実施の形態および図面に記載される構成に限定されるものではなく、同様の作用効果を奏する構成であれば種々の改変が可能である。
〔磁気処理装置〕
初めに、本発明の海生物付着防止システム100において磁気処理手段として使用する磁気処理装置50を説明する。図1は、磁気処理装置50の斜視図である。図2は、磁気処理装置50に収容されるユニット54の側面図である。図3は、図1のIII−IIIにおける磁気処理装置50の断面図である。
磁気処理装置50(磁気処理手段の一例)は、フランジ部51を有する筒状の筐体52の内部に、複数のネオジム(Nd2Fe14B)磁石53を備えたユニット54を収容して構成される。このユニット54において、夫々のネオジム磁石53は、パイプ状のケース55に挿入された状態で配置されている。ネオジム磁石53を内包するケース55は、内部に海水が侵入しないように両端部が閉鎖されている。そして、このケース55を複数個、並列配置した状態で、通水孔56が形成された二枚の円形プレート57と固定治具58とを用いて挟持固定されている。また、固定治具58の幾つかには、筐体52に対してユニット54を出し入れするためのグリップ59が取り付けられている。ネオジム磁石53は、従来のフェライト磁石等と比較して強力な磁力を発生させるため、ネオジム磁石53を用いて磁気処理装置50を構成すれば、磁石が占める容積を小さくすることができ、磁気処理装置50を簡素かつ小型な構成とすることができる。
磁気処理装置50を構成する部材のうち、フランジ部51、筐体52、ケース55、円形プレート57、固定治具58、およびグリップ59は海水に曝されるため、好適には、ステンレス(例えば、SUS316)、ハステロイ(登録商標)、インコネル(登録商標)、チタン等の耐蝕性に優れた材料で構成される。あるいは、上記部材の海水が接触する部分に、フッ素樹脂、セラミック、ガラス等のコーティングを施して耐蝕性を高めてもよい。
ユニット54は、図2に示すように、ネオジム磁石53を内包するケース55が複数段(図示する例では11段)に亘って積層された構造を有し、その最下段から最上段にかけてネオジム磁石53のS極とN極とが交互に配置された状態となっている。また、図2から分かるように、ユニット54の側面を見ると、一つのネオジム磁石53の周りを6つの通水孔56が取り囲むように構成されている。
このようなユニット54を筐体52に装着し、海水が流通する配管に取り付けると、上流側から到来する海水は一方の円形プレート57の通水孔56を通過し、筐体52の内表面とネオジム磁石53を内包するケース55の外表面との間の空間を満たしつつ下流側に流動する。このとき、この空間内においてネオジム磁石53から海水に磁気が付与され、海水の磁気処理が行われる。その後、磁気処理された海水は他方の円形プレート57の通水孔56から排出されて下流に進行する。
ここで、本発明者らは、鋭意研究の結果、強力な磁力を発生させるネオジム磁石を用いて海水に対して磁気処理を行うと海水中の鉄イオン濃度が増加し、鉄イオン濃度が2ppb以上になると一定の海生物の付着・成長抑制効果が得られることを見出した。詳細は後述の実施例において説明するが、海水中の鉄イオン濃度を2ppb以上にすることで、海生物の一種であるフジツボの壁部等への付着を大幅に抑制できることを明らかにした。
なお、従来技術の項目で説明した特許文献2にも記載されるように、海水に対して人為的に鉄イオンを供給すると、海生物の付着・成長の抑制に一定の効果があることが一部では既に知られている。しかし、本発明は、特許文献2で行っているような大量の硫酸第一鉄等の薬剤の添加により海水中の鉄イオン濃度を増加させているのではなく、ネオジム磁石を用いて海水に磁気を付与するだけで海水中の鉄イオン濃度が増加するという特異な現象を見出し、この現象を海生物の付着・成長を防止する技術として利用するに至ったものである。
〔海生物付着防止システム〕
次に、上で説明した磁気処理装置50を組み入れた本発明の海生物付着防止システム100の構成について、代表的な実施形態を説明する。
(第1実施形態)
図4は、第1実施形態による海生物付着防止システム100を示した概略構成図である。
この海生物付着防止システム100では、海水を利用する設備10から海中に向けて取水管20が延伸され、取水管20の先端側の取水口21と基端側の設備10との間に上流側から下流側に亘って付帯設備としてのトラベリングスクリーン31、取水ポンプ32、およびストレーナ33がこの順に設けられている。取水ポンプ32を駆動させて取水口21から海水の採取を開始すると、初めに、トラベリングスクリーン31で海水中に浮遊する藻類等の大まかな異物が除去される。次いで、トラベリングスクリーン31で除去しきれなかった砂や小石等の比較的小さい異物がストレーナ33で除去される。この時点において、海水中に含まれる異物はある程度除去されているが、フジツボ等の海生物(特に、幼生など)はストレーナ33で捕捉されずに通過してしまう場合がある。このため、ストレーナ33の設置部より下流側の取水管20または設備10においては、将来、海生物の付着の問題が起こるおそれがある。
そこで、第1実施形態では、磁気処理装置50をストレーナ33の後段に接続している。また、磁気処理装置50内のネオジム磁石53の磁力は、磁気処理装置50を通過した海水中の鉄イオン濃度が海生物の付着を抑制する濃度である有効濃度になるようなものであればよい。取水管20の磁気処理装置50より下流側においては鉄イオン濃度が有効濃度である海水が流れるため、海生物の付着・成長を抑制でき、水路の閉塞を効果的に防止することができる。
また、本実施形態では、有効濃度が2ppb以上、50ppb未満となるように磁気処理装置50が構成されている。海水中の鉄イオン濃度が2ppb以上であれば、一定の海生物の付着・成長抑制効果が得られる。一方、海水中の鉄イオン濃度が高いほど海生物の付着・成長抑制効果は大きくなるが、50ppb以上になると鉄イオンが海水中に安定してイオンとして存在できず、溶存している二価の鉄イオンの一部が三価の鉄イオンへと酸化されて水酸化第二鉄等の鉄塩を形成し、沈殿又は壁面等に吸着することとなる。このため、取水管中の海水の流通が阻害されるおそれがある。そこで、有効濃度を上記の範囲とすることで、海生物の付着・抑制効果が確実に発揮され、また、海水の流通が阻害されることもない。
また、本実施形態の海生物付着防止システム100では、海生物の付着・成長を抑制するための塩素等の薬剤を使用していないので、環境に優しく、配管や設備を腐食・損傷させるおそれもなく、処理コストも低いという利点を有している。
なお、本実施形態においては、磁気処理装置50より上流側の区間には磁気処理された海水が流れないため海生物が付着することも考えられるが、少なくとも前記上流側の区間を流れる海水の流速を高めるような措置(例えば、取水管20を縮径する等)を講じれば、海生物の付着を低減または防止することができるため、大きな問題とはならない。
(第2実施形態)
図5は、第2実施形態による海生物付着防止システム100を示した概略構成図である。
この第2実施形態では、取水管20のうち、磁気処理装置50を接続している位置の下流側に、取水管20から海水の一部が分岐する箇所である分流部22を形成し、磁気処理装置50を接続している位置の上流側に、分岐した海水が取水管20に戻る箇所である合流部23を形成している。そして、この分流部22と合流部23との間に亘って、両者を接続するリターン管40を取水管に並べるようにして設けている。このような構成により、磁気処理装置50によって磁気処理された海水の少なくとも一部は、磁気処理装置50の下流の分流部22からリターン管40を通って磁気処理装置50の上流の合流部23に戻される。なお、本実施形態におけるその他の構成は、第1実施形態と同様である。
第2実施形態の構成によれば、磁気処理された海水の少なくとも一部が磁気処理装置50の設置箇所より上流側に戻されるため、磁気処理装置50の下流側だけでなく上流側の配管(取水管20)にも磁気処理された海水が流通することとなる。特に、第1実施形態では海生物の付着が生じ得る磁気処理装置50の流入口に対しても、リターン管を介して磁気処理済みの海水を導入することができる。従って、配管に対してその上流側から海生物の付着・成長を抑制する効果が発揮され、水路の閉塞を効果的に防止することができる。
なお、本実施形態の海生物付着防止システム100において、取水管20のうち合流部23より上流側の内径を下流側の内径より小さく設定することが可能である。このような構成とすれば、取水管20の取水口21から合流部23までの区間を流れる海水の流速を高めることができる。その結果、磁気処理された海水が流れない合流部23より上流側の区間であっても海生物が付着し難くなる。
(第3実施形態)
図6は、第3実施形態による海生物付着防止システム100を示した概略構成図である。
この第3実施形態では、分流部22で一旦分岐した海水が再び取水管20に戻る合流部23を、特に取水管20の取水口21の付近に形成している。その他の構成は、第2実施形態と同様である。
第3実施形態の構成によれば、磁気処理された海水の少なくとも一部を戻すリターン管40の出口側の端部が取水管20の取水口21の付近に接続されることになる。このため、配管の上流から下流までの略全域に亘って磁気処理された海水を行き渡らせることが可能となる。その結果、本実施形態の構成では水路の閉塞が略完全に且つ確実に防止される。
特に、図6に示すように、取水管20の取水口21から磁気処理装置50までの間に、トラベリングスクリーン31、取水ポンプ32、ストレーナ33等の付帯設備を設けている場合においては、これらの付帯設備全体に磁気処理された海水を行き渡らせることができるので、海生物の付着・抑制効果は一層大きくなる。
(第4実施形態)
図7は、第4実施形態による海生物付着防止システム100を示した概略構成図である。
海水の処理に関しては、勿論、薬剤を全く使用しないことが理想的である。しかしながら、本発明は、環境に殆んど影響を与えない程度の少量の薬剤の使用を排除することを意図するものではない。薬剤の使用が磁気処理装置50による海水の磁気処理を補完する目的であれば、従来よりも薬剤の使用量をかなり低減することができるとともに、磁気処理と薬剤処理との相乗効果により、優れた海生物の付着・抑制効果が期待できる。また、薬剤の使用量を少なくできることから、配管や設備10に対する腐食性も殆ど問題とはならない。
そこで、この第4実施形態では、取水管20の取水口21の付近から薬剤を注入する薬剤注入装置34(薬剤注入手段の一例)を設けている。図7に示した構成では、薬剤は取水口21の付近から添加されるので、取水管20を流れる海水のうち、薬剤注入装置34によって添加された薬剤は主に磁気処理装置50より上流側の海水を処理し、磁気処理装置50より下流側の海水は磁気処理装置50が処理することになる。従って、本実施形態では、薬剤の使用量が最小限に低減され、環境への影響や設備等の腐食を最小限に抑えつつ、確実な海生物の付着・成長抑制効果を得ることができる。
なお、本実施形態における薬剤注入装置34以外の構成は、第1実施形態と同様である。また、海水に添加する薬剤としては、次亜塩素酸ソーダ等の塩素系薬剤や過酸化水素等の酸素系薬剤等の海生物の付着防止効果が知られている薬剤や、硫酸第1鉄や塩化第1鉄等の海水中に鉄イオンを供給する薬剤を用いることができる。
ところで、この薬剤注入装置34は、第2実施形態や第3実施形態の海生物付着防止システム100に設けることも可能である。特に、第3実施形態の海生物付着防止システム100に設けた場合は、薬剤を添加する位置および磁気処理された海水が戻る位置が、共に取水管20の取水口21の付近となるので、配管の上流から下流までの略全域に亘って薬剤処理および磁気処理された海水を行き渡らせることが可能となり、海生物の付着・抑制効果は大きいものとなる。
〔実施例〕
本発明の海生物付着防止システム100による効果を確認するため、パイロットプラントによる試験を実施した。試験内容を、以下に実施例として説明する。
(1)試験概要
この試験では、塩ビ板で作製した試験ケース(25×15×14cm)内に約300個体のフジツボ類のキプリス幼生(タテジマフジツボ)を収容し、磁気処理された海水が試験ケース内を通過・循環するように磁気処理装置と試験ケースとをホースで接続し、海水を15日間にわたって連続的に循環させた。海水には天然の海水をフィルタ(目合0.5μm)で濾過したものを30L使用し、水温は約25℃に、流量は30L/分に設定した。図8にこの試験装置の概略図を示す。
磁気処理装置として、本発明の海生物付着防止システム100に使用可能なネオジム磁石53を備えた磁気処理装置50を用い、海水の鉄イオン濃度と海生物の付着抑制効果の関係を調べるため、ネオジム磁石53の磁束密度が異なる4つの条件(2000ガウス、4000ガウス、6000ガウス、8000ガウス)で試験を行った。なお、ここで用いた磁気処理装置50に装着されたユニット54の海水の流通方向に直交する断面(図2)において、海水が流動する断面積の全断面積に対する割合は約45%であり、ネオジム磁石53の断面積の全断面積に対する割合は約55%である。また、対照として、ネオジム磁石を装着していない筐体だけの装置(以下、着磁無品と称する)についても上記と同様の試験を行った。
まず、予備試験として、試験ケースにキプロス幼生を収容せずに海水を循環させ、上記4つの条件及び着磁無品に対して海水中の鉄イオン濃度の測定を5分毎に行った。鉄イオン濃度の測定には、2ppb以上の濃度の測定が可能であるTPTZ吸光光度法による測定装置を用いた。なお、試験開始前の海水中の鉄イオン濃度は、測定限界の2ppb未満であった。
タテジマフジツボの付着試験は、試験ケースにキプロス幼生を収容して海水を循環させ、試験終了後(15日目)に、試験ケース内の側面及び底面に付着したキプリス幼生、及び、キプリス幼生から変態した幼フジツボについて、目視及び実体顕微鏡により観察し、試験ケースの側面及び底面に付着している個体数により試験結果の評価を行った。
(2)予備試験結果
予備試験として行った、海水中の鉄イオン濃度の磁束密度依存性の試験結果を図9に示す。この図において、「<2」は2ppb未満であることを、「>10」は10ppbより大きいことを示している。鉄イオン濃度値はやや不安定な傾向が見られるが、磁束密度が4000ガウス、6000ガウス、8000ガウスの場合は、海水中の鉄イオン濃度が明らかに増加していることが分かる。一方、磁束密度が2000ガウスの場合及び着磁無品の場合は、海水中の鉄イオン濃度には大きな変化がないことが分かる。この予備試験結果より、本発明に係る磁気処理装置50を用いて海水を磁気処理するにあたり、ネオジム磁石53の磁束密度と海水中の鉄イオン濃度の関係が明らかになった。この試験では循環時間を20分としたが、それ以降も鉄イオン濃度は保持されたと考えられる。
なお、参考として、鉄イオン濃度以外の成分等についてもネオジム磁石53による磁気処理の効果を確認した。分析項目は、水温、pH、塩分濃度、遊離カルシウムイオン濃度、遊離マグネシウムイオン濃度、カルシウム硬度、マグネシウム硬度、亜硝酸体窒素、硝酸体窒素、およびアンモニウム体窒素とした。これらの分析項目について、多少の数値変動はあったものの、いずれの項目においても特に注目すべき変化は見られなかった。
(3)試験結果
図10に示すのは、試験終了後(15日経過後)における着磁無品及び各磁束密度に対するタテジマフジツボの付着数を示した試験結果である。縦軸はタテジマフジツボの個体数(キプリス幼生及び幼フジツボの合計)を示す。また、黒塗り部は試験終了後に試験ケースの側面及び底面に付着していた個体数を表し、白抜き部は試験終了後に側面や底面に付着していなかった個体数を表し、それらの合計が試験開始時に試験ケースに収容したキプロス幼生の総数となっている。
着磁無品では、試験開始時に試験ケースに収容した325個体の内、側面及び底面に付着した個体は全て幼フジツボへと変態しており、幼フジツボの付着数は282個体(付着率86.8%)であった。一方、磁束密度が2000ガウスの場合は、試験開始時に試験ケースに収容した306個体の内、幼フジツボが129個体、キプリス幼生が1個体、合計130個体が付着(付着率42.5%)していた。磁束密度が4000の場合は、試験開始時に試験ケースに収容した322個体の内、幼フジツボが65個体、キプリス幼生が4個体、合計69個体が付着(付着率21.4%)していた。磁束密度が6000の場合は、試験開始時に試験ケースに収容した313個体の内、幼フジツボが87個体、キプリス幼生が5個体、合計92個体が付着(付着率29.4%)していた。最後に、磁束密度が8000ガウスの場合は、試験開始時に試験ケースに収容した314個体の内、幼フジツボが46個体であり、キプリス幼生が7個体、合計53個体が付着(付着率16.9%)していた。この結果より、磁束密度が2000ガウスの場合は、着磁無品と比べ付着率を半分程度にしか抑制できないが、磁束密度が4000ガウス以上の場合は、着磁無品と比べ付着率を3分の1程度以下に抑制できることが分かる。
(4)考察
上記試験結果から、磁束密度が4000ガウス以上の場合にタテジマフジツボの付着率が大幅に抑制されることが分かり、図9の予備試験結果と照らし合わせると、海水中の鉄イオン濃度を少なくとも2ppb以上にすれば良いことが明らかになった。
ネオジム磁石53による磁気処理によって、海水中の鉄イオン濃度が本発明における有効濃度の下限値である2ppb以上に増加した理由としては、次のようなことが考えられる。
通常の海水条件下であれば、海水中に鉄イオンが存在した場合、二価の鉄イオンは急速に酸化されて三価の鉄イオンとなり、さらにこの三価の鉄イオンは溶解度が小さいため短時間でコロイド状の水酸化第二鉄(Fe(OH)3)へと変化し、沈澱又は壁面等に吸着することとなる。
ところが、本発明の磁気処理装置50により海水の磁気処理を行うと、一部に特異な磁鉄鉱マグネタイト(四三酸化鉄;Fe34)が形成されていたことから、ネオジム磁石53による強力な磁力により、水酸化第二鉄または三価の鉄イオンが部分的に二価の状態にまで還元され、その結果、鉄イオン全体の溶存量が増加したものと推測される。
なお、この試験結果はタテジマフジツボに対しての付着抑制効果のみ示しているが、フジツボ類は硫酸鉄流入モデル水路試験において、ムラサキイガイに比べ耐性が高いことが知られている。そのため、本発明の海生物付着防止システムはムラサキイガイや他の海生物に対しても付着抑制効果があることが予想される。
〔別実施形態〕
(1)上記実施形態では、筐体52の内部に複数のネオジム磁石53を備えたユニット54を収容して磁気処理装置50を構成し、この磁気処理装置50の内部に海水を通水させたが、取水管20の外部にネオジム磁石53を備えた磁気処理装置50を取り付けて、取水管20の外部から海水に磁力を付与する構成とすることも可能である。この場合、磁気処理装置50の設置箇所を容易に変更することができるという利点がある。
(2)上記実施形態では、磁気処理装置50内にネオジム磁石53を備えているが、ネオジム磁石53の代わりに電磁石を使用することも可能である。電磁石を使用すれば、電磁石のコイルに流す電流量を変化させることで磁力の大きさを調節することができ、海生物の付着状況等に応じて海水中に溶存する鉄イオン濃度を変化させることができると考えられる。
磁気処理装置の斜視図 磁気処理装置に収容されるユニットの側面図 図1のIII−IIIにおける磁気処理装置の断面図 第1実施形態による海生物付着防止システムを示した概略構成図 第2実施形態による海生物付着防止システムを示した概略構成図 第3実施形態による海生物付着防止システムを示した概略構成図 第4実施形態による海生物付着防止システムを示した概略構成図 実施例による試験装置の概略図 海水中の鉄イオン濃度測定結果を示す図 タテジマフジツボの付着試験結果を示す図
符号の説明
10 設備
20 取水管
21 取水口
22 分流部
23 合流部
34 薬剤注入装置(薬剤注入手段)
40 リターン管
50 磁気処理装置(磁気処理手段)
53 ネオジム磁石
100 海生物付着防止システム

Claims (10)

  1. 海水を利用する設備において海水が接触する部分に海生物が付着することを防止する海生物付着防止システムであって、
    海水を採取する前記設備の取水管に、磁気処理により海水中の鉄イオン濃度を前記海生物の付着を抑制する濃度である有効濃度にする磁気処理手段を設けた海生物付着防止システム。
  2. 前記有効濃度は、2ppb以上、50ppb未満である請求項1に記載の海生物付着防止システム。
  3. 前記磁気処理手段は、ネオジム磁石を含む請求項1又は2に記載の海生物付着防止システム。
  4. 前記磁気処理された海水の少なくとも一部を前記磁気処理手段の設置箇所より上流側に戻すリターン管を、前記取水管に形成した分流部と合流部とに亘って設けた請求項1〜3の何れか一項に記載の海生物付着防止システム。
  5. 前記取水管は、前記合流部より上流側の内径が下流側の内径より小さく設定されている請求項4に記載の海生物付着防止システム。
  6. 前記合流部を、前記取水管の取水口付近に形成した請求項4に記載の海生物付着防止システム。
  7. 前記取水管の取水口付近から、前記海生物の付着を防止する薬剤、又は、海水中に鉄イオンを供給する薬剤を注入する薬剤注入手段を設けた請求項1〜6の何れか一項に記載の海生物付着防止システム。
  8. 海水を利用する設備において海水が接触する部分に海生物が付着することを防止する海生物付着防止方法であって、
    海水を採取する前記設備の取水管に対し、当該取水管を流れる海水中の鉄イオン濃度が前記海生物の付着を抑制する濃度である有効濃度となるように、磁気を付与する磁気処理工程を包含する海生物付着防止方法。
  9. 前記磁気処理工程により磁気を付与した海水を磁気処理を施す磁気処理箇所より上流側に戻すリターン工程を包含する請求項8に記載の海生物付着防止方法。
  10. 前記取水管の取水口付近から、前記海生物の付着を防止する薬剤、又は、海水中に鉄イオンを供給する薬剤を注入する薬剤注入工程を包含する請求項8又は9に記載の海生物付着防止方法。
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