JP4784819B2 - 画像処理装置、画像処理方法、及び画像処理プログラム - Google Patents

画像処理装置、画像処理方法、及び画像処理プログラム Download PDF

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Description

本発明は、画像データの補間処理を行うための画像処理装置、画像処理方法、及び画像処理プログラムに関し、特に、補間処理前の画像データの粒状特性を反映する処理を併せて行う画像処理装置、画像処理方法、及び画像処理プログラムに関する。
写真フィルムから画像を読み取ること等により得られた画像データを補間処理する場合、補間処理前の画像データの粒状特性を好適に反映させることにより、画質の劣化を抑制した好ましい画像を得ることができる場合がある。
このような技術として、例えば、画像データの粒状特性に基づき好適な補間法を選択して、選択された補間法により画像データの補間処理を行う技術が知られている。具体的には、まず処理対象となる画像データの粒状度を取得し、この画像データに対して行う補間処理(拡大縮小処理)の拡縮倍率を指定して、この粒状度及び拡縮倍率とに基づいて補間法を選択し、選択された補間法を用いて画像データに対して補間処理を行う技術である(例えば、特許文献1)。ここで、画像データの粒状度は、画像データを複数のブロックに分割してブロックごとに輝度値の分散値を算出し、分散値が最も小さいブロックを最も平坦な(最もエッジ成分が少ない)領域として、この最も平坦な領域の空間周波数特性に基づき決定されている。また、補間法としては、公知の補間法が用いられている。
一方、その他の補間処理において粒状度を反映させた技術として、欠陥画素(画像記録材の読み取りの際に、画像記録材に付いた傷、埃、汚れ等の欠陥の影響を受けている画素)に対して補間処理を行った場合に、欠陥画素に対応する箇所をできるだけ目立たなくするために、粒状度を反映させて欠陥画素の修正を行う技術がある。
欠陥画素の周囲に位置する正常画素(欠陥の影響を受けていない画素)のR,G,Bごとの画像データから欠陥画素のR,G,Bごとの修正画像データを作り出す補間処理では、欠陥のない状態の色、濃度を再現することは可能であるが、出力画像が平滑化されてしまうので、欠陥画素に対応する箇所の粒状が他の箇所に比べて少なくなってしまい、当該箇所が目立ってしまう。そこで、処理対象となる画像データの粒状度を算出し、この粒状度に乱数を乗じた値を欠陥画素ごとに修正画像データに加算して、粒状度を反映した欠陥画素の修正を行う(例えば、特許文献2)。なお、粒状度には、画像データにおいて例えば7×7画素のマスクを設定して、このマスクを画像データの全画素を通過するまで1画素ごとにシフトさせ、各シフト位置で標準偏差を算出し、算出した各標準偏差(欠陥画素が所定数以上含まれている場合の標準偏差を除く)を平均した値が用いられている。
特開2003−283814号公報 特開2004−266481号公報
しかしながら、画像データの粒状特性に基づき好適な補間法を選択して拡大縮小処理を行ったとしても、拡大縮小による影響を少なからず受けるので、元画像の粒状感が拡大縮小処理後も十分に維持されているとは言い難い。また、粒状度に乱数を乗じた値を修正画像データに加算して、これを用いて補間処理を行う上記特許文献2の場合、粒状度が付加されるのは欠陥画素に対してだけである。さらに、粒状度を算出する際及び粒状度を付加する際に元画像における輪郭部などの画像の絵柄が考慮されていないことに起因して、本来よりも強い粒状度が付加される可能性があるという問題が生じる。
本発明は、かかる問題点に着目してなされたものであり、その目的は、拡大縮小処理等の補間処理において、処理対象となる画像の絵柄や補間処理方法に関わりなく、その画像の粒状感を維持することにより、補間処理された画質の劣化を抑制することができる画像処理装置、画像処理方法、及び画像処理プログラムを提供することにある。
上記目的を達成するための本発明に係る画像処理装置の第一特徴構成は、入力した画像データを複数の小領域に分割する領域分割部と、前記領域分割部により分割された小領域ごとに標準偏差を算出して、算出された各標準偏差から所定値以下の標準偏差を選択し、選択された各標準偏差の平均値に基づき粒状度を算出する粒状度算出部と、前記画像データに対して補間処理を行う補間処理部と、前記補間処理部により補間処理された前記画像データの画素から注目画素を順次選択するとともに、前記注目画素を中心にして前記小領域と略同一サイズとなる注目領域を併せて選択する注目画素・領域選択部と、前記注目領域における各画素の画素値の平均値である平均画素値を前記注目領域ごとに算出する平均画素値算出部と、前記注目画素の画素値が前記平均画素値を基準として設定された所定範囲に含まれるか否か判定する画素値判定部と、前記画素値判定部により前記所定範囲に含まれると判定された場合、前記画像データの粒状感を維持するために、前記注目画素の画素値に前記粒状度に基づいて設定された所定値間における任意の数値加算た修正画素値を算出する修正画素値算出部と、前記修正画素値算出部により算出された修正画素値を用いて対応する前記注目画素の画素値の修正を行う修正部とを備えている点にある。
粒状度は画像データの画素値の散らばり具合に起因するものであることから、画像データの画素値の散らばり具合の尺度である標準偏差を用いて粒状度が算出される。ここで、画像に輪郭部(濃淡のエッジ)が含まれていると、標準偏差はこの影響を受けて輪郭部が含まれない場合に比べて大きな値となり、その結果、好適な粒状度を得ることができなくなってしまう。そこで、本構成においては、各小領域の標準偏差の平均値に基づいて粒状度を算出する際に、輪郭部を含む小領域の標準偏差の影響を低減すべく、所定値以下の標準偏差を用いて粒状度を算出している。これにより、画像データの好適な粒状度を得ることができる。
さらに、本構成においては、補間処理された画像データに粒状度を付加するときには、補間処理された画素に対してだけではなく、補間処理された画像データの全ての画素を粒状度付加の対象としている。そして、対象となる注目画素の画素値が所定範囲に含まれると判定された場合に、注目画素の画素値を修正画素値に修正していくことで粒状度を付加している。なお、補間処理には公知の補間法を用いることができる。
ここで、前記所定範囲は、前記粒状度の基となる標準偏差が算出された小領域と略同一サイズである注目領域の平均画素値を基準として設定されている。なお、この「略同一」には同一の場合も含まれる。このように前記小領域と略同一サイズの領域に含まれる画素の画素値を考慮して、画素値を修正するか否か、すなわち粒状度を付加するか否か判定している。
また、修正画素値には、粒状度に基づいて設定された所定値間における任意の数値が加算されている。この粒状度は、上述したように輪郭部の影響が低減された適正な粒状度となっているので、輪郭部の影響を受けている場合の粒状度よりその値は小さく、前記任意の数値を加算することにより粒状度が強調され過ぎることが回避される。
このように、補間処理された画像データの全ての画素を対象として、前記所定範囲に含まれない画素値を有する画素に対しては、粒状度に基づいて設定された所定値間における任意の数値が加算された修正画素値に修正をせず、前記所定範囲に含まれる画素値を有する画素に対しては、前記任意の数値が加算された修正画素値に修正することにより、粒状度が強調され過ぎることが抑えられ、補間処理された画質の劣化を抑制することができる。
本発明に係る画像処理装置の第二特徴構成は、前記任意の数値が前記粒状度に基づいて設定された所定値間において発生させた乱数値である点にある。
前記任意の数値の好適な例として、前記粒状度に基づいて設定された所定値間において発生させた乱数値を用いることができる。乱数値の発生は、公知の方法を用いることで容易に行うことができる。そして、乱数値を用いることで好適な画素値の散らばり具合を与えることができ、その結果、好適な粒状度を付加することができる。すなわち、元画像の粒状感を好適に維持することができ、補間処理された画質の劣化を抑制することができる。
本発明に係る画像処理装置の第三特徴構成は、前記所定範囲の上限値を前記平均画素値と前記粒状度との和とし、下限値を前記平均画素値から前記粒状度を減じた値として設定するとともに、前記粒状度に基づいて値αを算出するとともに、前記所定値間を−α以上+α以下として設定し、前記修正画素値を、前記注目画素の画素値に前記任意の数値を加算したものとした点にある。
前記修正画素値を算出するか否か、すなわち注目画素を前記修正画素値で修正するか否かを判定する際の所定範囲、及び、前記任意の数値が含まれる範囲(所定値間)としては、様々な範囲を設定することができる。経験的にその好適な値として、前記所定範囲を「前記平均画素値−前記粒状度」以上「前記平均画素値+前記粒状度」以下、かつ、前記所定値間を−α以上+α以下とすることができる。ここで、αは粒状度に基づいて設定された値であり、例えば粒状度に0.5を乗じた値などとすることができる。このように好適な所定範囲及び所定値間を設定し、さらに、前記任意の数値を前記注目画素の画素値に対して加算した値を前記修正画素値とすることで、補間処理前の画像データの粒状感をより好適に与えることができる。
本発明に係る画像処理装置の第四特徴構成は、前記補間処理が前記入力した画像データの拡大処理である点にある。
特に拡大処理の場合、拡大率が大きくなるほど粒状感が目立つようになるのが一般的である。したがって、画像データの拡大処理に本発明を適用することにより、拡大処理を行っても粒状度が目立ち過ぎることはなく、処理前と同様の粒状感を持つ画像を得ることができ、画質の劣化を抑制することができる。
本発明に係る画像処理方法の特徴構成は、入力した画像データを複数の小領域に分割し、分割された小領域ごとに標準偏差を算出して、算出された各標準偏差から所定値以下の標準偏差を選択し、選択された各標準偏差の平均値に基づき粒状度を算出し、前記画像データに対して補間処理を行い、補間処理された前記画像データの画素から注目画素を順次選択するとともに、前記注目画素を中心にして前記小領域と略同一サイズとなる注目領域を併せて選択し、前記注目領域における各画素の画素値の平均値である平均画素値を前記注目領域ごとに算出し、前記注目画素の画素値が前記平均画素値を基準として設定された所定範囲に含まれるか否か判定し、前記所定範囲に含まれると判定された場合、前記画像データの粒状感を維持するために、前記注目画素の画素値に前記粒状度に基づいて設定された所定値間における任意の数値加算た修正画素値を算、算出された修正画素値を用いて対応する前記注目画素の画素値の修正を行う点にある。
本特徴構成によれば、上述した第一特徴構成による効果と同じく、補間処理を行った場合でも、粒状度が強調され過ぎることが抑えられ、補間処理された画質の劣化を抑制することができる。
さらに、本発明では、上述した画像処理方法をコンピュータに実行させるプログラムも権利の対象とするものである。
本発明によるその他の特徴及び利点は、以下図面を用いた実施形態の説明により明らかになるだろう。
本発明に係る画像処理装置を組み込んだ写真プリント装置1の一例が、図1に示されている。この写真プリント装置1は、現像済み写真フィルム2aや画像記録媒体2bなどの画像記録メディアから取得した画像データに対して画像処理を行ってプリントステーション1Bにプリントデータを転送する操作ステーション1Aと、この転送されたプリントデータに基づいて印画紙に対して露光処理と現像処理とを行う写真プリンタとしてのプリントステーション1Bとから構成されている。
操作ステーション1Aのデスク状コンソールの上部位置には、写真フィルム2aの撮影画像コマから撮影画像(=画像データ)を取得することができるフィルムスキャナ20が配置されている。また、デジタルカメラ等に装着される画像記録媒体2bとして用いられている各種メモリカードやCD−Rなどから画像データを取得するメディアリーダ21が、この写真プリント装置1のコントローラ3として機能する汎用パソコンに組み込まれている。この汎用パソコンには、フィルムスキャナ20のほか、各種情報を表示するモニタ23、各種設定や調整を行う際に用いる操作入力部として利用される操作入力デバイスとしてのキーボード24やマウス25も接続されている。フィルムスキャナ等から取得した画像データの画像処理はこのコントローラ3で行われ、したがって本実施形態においては、このコントローラ3(汎用パソコン)が本発明に係る画像処理装置に相当する。なお、この汎用パソコンには、図示はされていないが、デジタルカメラ等から直接撮影画像を転送するためのインターフェースとしてUSB( Universal Serial Bus )やIEEE1394の接続口やその専用ケーブルも備えられている。
この写真プリント装置1のコントローラ3は、CPUを中核部材として、写真プリント装置1の種々の動作を行うための機能部をハードウエア又はソフトウエアあるいはその両方で構築している。図2に示されているように、入出力インターフェース系の機能部としては、フィルムスキャナ20やメディアリーダ21によって読み取られた画像データに次の処理のために必要な前処理を施してメモリ30に展開する画像入力部31と、キーボード24やマウス25からのユーザ操作入力を処理して適当な内部処理コマンドに変換する操作入力処理部32と、種々の画像情報を最終的にモニタ23に表示させるためのビデオ信号を生成するビデオ制御部33と、処理が完了した処理済み画像データに基づいてプリントステーション1Bに装備されているプリント露光部に適したプリントデータを生成するプリントデータ生成部34と、顧客の要望に応じて生の撮影画像や編集済みの撮影画像などをCDやDVDに書き込むための形式にフォーマットするフォーマッタ部35と、プレジャッジ画面などのグラフィック操作画面の作成やそのようなグラフィック操作画面を通じてのユーザ操作入力から変換された内部処理コマンドを管理するグラフィックユーザインターフェース(以下GUIと略称する)を構築するGUI部36などがある。
さらに、本発明に特に関係する処理系の機能部としては、取得した画像データを各種処理のために展開するメモリ30、メモリ30に展開されている画像データに対して粒状度を付加する粒状度付加部40、メモリ30に展開されている画像データに対して補間処理を行う補間処理部37、メモリ30に展開されている画像データに対して色調補正やトリミングなどの、補間処理や粒状度付加処理以外の画像処理を行う画像調整部38などがある。
粒状度付加部40は、メモリ30に展開された画像データを用いて、この画像データを複数の小領域Bに分割する領域分割部41と、この領域分割部41により分割された小領域Bごとに標準偏差SDを算出して、算出された各標準偏差SDから所定値以下の標準偏差SDを選択し、この選択された各標準偏差の平均値に基づき粒状度GDを算出する粒状度算出部42と、補間処理部37により補間処理された画像データの画素から注目画素Pを順次選択するとともに、この注目画素Pを中心にして前記小領域Bと略同一サイズとなる注目領域Aを併せて選択する注目画素・領域選択部43と、この注目領域Aにおける各画素の画素値の平均値である平均画素値を注目領域ごとに算出する平均画素値算出部44と、注目画素Pの画素値がこの平均画素値を基準として設定された所定範囲Mに含まれるか否か判定する画素値判定部45と、この画素値判定部45により所定範囲Mに含まれると判定された場合、粒状度GDに基づいて設定された所定値間Nにおいて発生させた乱数値が加算された修正画素値を注目画素Pごとに算出する修正画素値算出部46と、この修正画素値算出部46により算出された修正画素値を用いて対応する注目画素Pの画素値の修正を行う修正部47とを有する。なお、「B」、「SD」、「P」、「A」などは、それぞれ複数存在する小領域、標準偏差、注目画素、注目領域などを代表する符号であって、後の説明において特定のものを指す場合にのみ、「B○,○」、「P○,○」などのように数字の添字を付して表す。
次に粒状度の算出方法について詳細に説明する。この算出処理はメモリ30に展開された画像データのR,G,Bの画像データごとに行われ、したがって、R,G,Bの画像データごとに粒状度が求められる。以下の粒状度の算出方法の説明において、画像データとは、R,G,Bの画像データのうちのいずれかの画像データを示すものとする。まず、領域分割部41により、処理対象となる画像データが複数の小領域Bに分割される。本実施形態においては、図3に例として示すように、小領域Bのサイズを5×5画素にとることにより、全体を複数の等サイズの小領域Bx,y(x,yは小領域Bの中心画素の座標)に分割する。なお、図3では右方向にx軸、下方向にy軸をとってある。勿論これ以外のサイズの小領域に分割しても良い。したがって、例えば3000×2000画素の画像データの場合、600×400=240000の小領域Bx,yが形成されることになる。
粒状度算出部42において、分割して得られた各小領域Bx,yに対して、小領域Bx,yごとに標準偏差SDx,yが求められる。その算出方法としては、まず、小領域Bx,yに含まれる各画素の画素値の平均値Avex,yを以下の式(1)より算出し、これを用いて分散値Dx,yを式(2)より算出する。
Figure 0004784819
Avex,y:小領域内の各画素の画素値の平均値
dati,j:小領域内の各画素の画素値
x,y:各小領域の中心画素の座標
i,j:小領域内の画素の座標
s:小領域のサイズ(S=2のとき5×5)
x,y:各小領域の分散値
上記のように算出された分散値Dx,yのルートをとれば、小領域Bx,yごとに標準偏差SDx,yが求められる。ここで、輪郭部を含む小領域がある場合、当該小領域の標準偏差に基づく粒状度への影響を低減すべく、粒状度を算出するに当たって、所定値以下の標準偏差を用いることにする。したがって、この所定値は、画像データの粒状度が好適に算出される値に設定することが望ましい。粒状度算出部42において、算出された分散値Dx,yのルートをとることにより小領域ごとの標準偏差を算出し、各標準偏差の中からこの所定値以下の標準偏差が選択され、この選択された標準偏差の平均値に基づき粒状度GDが算出される。具体的には、所定値以下の標準偏差の2倍の平均値を粒状度GDとする(以下の式(4)参照)。標準偏差は、各小領域内の画素値のばらつきの約70%が収まる値であるため、そのまま用いた場合に計算される粒状度は、本来の粒状度よりも若干小さな値となる。そこで、本実施形態においては、上述のように標準偏差に2を乗じた値を用いることにする。勿論乗じる値を2に限るものではなく、その他の値を標準偏差に乗じて粒状度を算出してもよい。
Figure 0004784819
SDx,y:各小領域の標準偏差
GD:粒状度
Σ:所定値以下の標準偏差の和
Count:所定値以下の標準偏差の数
このようにして画像データの粒状度がR,G,Bごとに算出され、これに基づいて補間処理された画像データに対して、R、G,Bの画像データごとに粒状度が付加される。以下では、本実施形態の補間処理に併せた粒状度付加処理について、図5に示すフローチャートに基づいて説明する。なお、これらの処理はR,G,Bの画像データごとに行われ、以下の説明において画像データとは、R,G,Bの画像データのうちのいずれかの画像データを示すものとする。さらに、補間処理として画像データの拡大処理の場合を例にして説明する。
まず、上述したように、メモリ30に展開されている処理対象の画像データに対して、小領域分割部41により、5×5画素の複数の等サイズの小領域Bに分割する処理がなされる(#01)。そして、粒状度算出部42において、この分割された小領域Bごとに標準偏差SDが算出され(#02)、さらに算出された各標準偏差SDから所定値以下の標準偏差が選択され(#03)、この選択された標準偏差の2倍の値の平均値を粒状度GDとして算出する(#04)。
次に、前記画像データに対して、補間処理部37により拡大処理がなされる(#05)。ここで、拡大処理の方法として、公知のバイリニア法やバイキュービック法などを用いることができる。
そして、この拡大処理された画像データに対して、注目画素・領域選択部43により、この補間処理後の画像データの全ての画素から注目画素Pが順次選択される。この際、注目画素・領域選択部43は、注目画素Pとともに、注目画素Pを中心にして前記小領域Bと同一サイズの注目領域Aを併せて選択する(#06)。図4に、例として注目画素P12,11及び注目領域A12,11が選択された場合が示されている。注目画素Pの選択方法としては、例えば、補間処理された画像データの左上角隅部に位置する画素から、右方向に沿って隣に1画素ずつ移動して注目画素を順次選択すると好適である(図4の矢印)。また、注目画素が隅部にあるため、注目画素を中心にして前記小領域と同一サイズの注目領域が選択できない場合でも、例として図4に示す注目画素P2,2及び注目領域A2,2のように、注目画素を中心とした注目領域を考え、かかる場合は注目領域の画素が欠けていてもよいことにする。注目画素及び注目領域の選択については、勿論その他の様々な選択方法を用いることができる。例えば、本実施形態においては注目画素を中心にして注目領域を設定したが、注目画素がその中心でなくても注目画素を含む領域を注目領域として設定してもよい。これにより注目画素が隅部にある場合でも、前記小領域と同一サイズの注目領域を選択できるようにすることができる。
なお、本実施形態において、注目領域Pは標準偏差SDを算出するときに用いた小領域Bと同一サイズであるとしたが、例えば縦横方向に数画素程度の差である3×3画素、7×7画素などの略同一サイズとしてもよい。また、注目画素の位置により、対応する注目領域のサイズを変更して選択できるようにしてもよい。例えば、注目画素が隅部にあるときのように前記小領域と同一サイズの注目領域が選択できない場合は、それよりも小さいサイズの注目領域を選択するようにすることもできる。
そして、注目画素・注目領域選択部43により選択された注目領域Aについて、その領域に含まれる各画素の画素値の平均値である平均画素値が、選択された注目領域Aごとに平均画素値算出部44において算出される(#07)。
算出された注目領域Aの平均画素値を基準にして、後に説明する乱数値が加算される所定範囲Mが画素値判定部45において設定される。したがって、注目画素Pがシフトするごとに所定範囲Mが設定される。所定範囲Mとしては様々な範囲を定めることができるが、本実施形態においては、経験的に好適な範囲である「注目領域Aの平均画素値−粒状度GD」以上「注目領域Aの平均画素値+粒状度GD」以下の範囲として設定される。そして、注目画素Pの画素値がこの範囲に含まれるか否か画素値判定部45において判定される(#08)。
画素値判定部45において注目画素Pの画素値が前記所定範囲Mに含まれると判定された場合、すなわち、
平均画素値−粒状度 ≦ 注目画素の画素値 ≦ 平均画素値+粒状度・・・(5)
の関係を注目画素Pが満たすと判定された場合(#09)、画像データの粒状度GDに基づいて設定された所定値間Nにおいて発生させた乱数値が加算された修正画素値が修正画素値算出部46において算出される。ここで、乱数値を発生させる範囲(所定値間)Nとしては様々な範囲をとることができるが、本実施形態においては、所定範囲M及び経験上から好適な値として、粒状度GDに0.5を乗じた値α(=0.5×GD)を用いて、−α以上+α以下の間で乱数値を発生させる。そして、このように発生させた乱数値を注目画素Pの画素値に加算することにより、修正画素値が修正画素値算出部46において算出される(#09)。すなわち、修正画素値は以下のように表すことができる。
注目画素Pの修正画素値 = 注目画素Pの画素値 + 乱数値 ・・・(6)
このようにして得られた修正画素値を用いて、修正部47において対応する注目画素Pの画素値をその修正画素値で修正する(#10)。このように注目画素Pの画素値の修正が行われた場合又は注目画素Pの画素値が(5)の関係式を満たさない場合(#08No分岐)には、次の注目画素Pが選択され、上述した処理と同様の処理が行われる(#11No分岐)。そして、補間処理された画像データの全ての画素に対して、これらの処理が行われた場合に、その処理が終了する(#11Yes分岐)。上述したように、これらの粒状度付加処理は、R,G,Bの画像データごとに行われる。
上述した実施形態では、修正画素値算出部において、粒状度に基づいて設定された所定値間において発生させた乱数値が加算された修正画素値を算出しているが、加算する数値としてはこれに限られるものではない。例えば、−α、0、+αの数値のセットを用意して、これらの数値から任意に選択して加算して、修正画素値を算出するなどしてもよい。
上述した実施形態では、前記乱数値を注目画素の画素値に加算して修正画素値を算出したが、これに限られるものではなく、例えば注目画素の画素値の代わりに前記平均画素値に前記乱数値を加算して修正画素値としてもよい。
上述した実施形態では、補間処理として拡大処理の場合を例にして説明したが、これに限られるものではなく、縮小処理、欠陥画素の修復処理などの他の補間処理の場合にも用いることができる。
また、上述した実施形態では、入力した画像データの全てに対して粒状度付加等の処理を行っているが、入力した画像データの一部分である特定領域(例えば顔領域部分など)を、特定領域抽出部を備えることにより抽出して、補間処理後の当該部分に対して粒状度付加処理を行うように構成してもよい。
さらに、上述した実施形態では、本発明による画像処理装置が、DPショップに設置されているミニラボと呼ばれている写真プリント装置に組み込まれた例を取り上げたが、コンビニやDPショップの店頭に設置されているセルフサービス式の写真プリント装置など、種々の写真プリント装置に組み込んでもよい。
本発明に係る画像処理装置を組み込んだ写真プリント装置の斜視図 本発明に係る画像処理装置の機能を示すブロック図 画像データを小領域に分割した説明図 補間処理された画像データから注目画素を選択する説明図 本発明に係る画像処理装置の粒状度付加処理を示すフローチャート
符号の説明
37 補間処理部
40 粒状度付加部
41 領域分割部
42 粒状度算出部
43 注目画素・領域選択部
44 平均画素値算出部
45 画素値判定部
46 修正画素値算出部
47 修正部
A 注目領域
B 小領域
GD 粒状度
M 所定範囲
N 所定値間
P 注目画素
SD 標準偏差

Claims (6)

  1. 入力した画像データを複数の小領域に分割する領域分割部と、
    前記領域分割部により分割された小領域ごとに標準偏差を算出して、算出された各標準偏差から所定値以下の標準偏差を選択し、選択された各標準偏差の平均値に基づき粒状度を算出する粒状度算出部と、
    前記画像データに対して補間処理を行う補間処理部と、
    前記補間処理部により補間処理された前記画像データの画素から注目画素を順次選択するとともに、前記注目画素を中心にして前記小領域と略同一サイズとなる注目領域を併せて選択する注目画素・領域選択部と、
    前記注目領域における各画素の画素値の平均値である平均画素値を前記注目領域ごとに算出する平均画素値算出部と、
    前記注目画素の画素値が前記平均画素値を基準として設定された所定範囲に含まれるか否か判定する画素値判定部と、
    前記画素値判定部により前記所定範囲に含まれると判定された場合、前記画像データの粒状感を維持するために、前記注目画素の画素値に前記粒状度に基づいて設定された所定値間における任意の数値加算た修正画素値を算出する修正画素値算出部と、
    前記修正画素値算出部により算出された修正画素値を用いて対応する前記注目画素の画素値の修正を行う修正部とを備えた画像処理装置。
  2. 前記任意の数値が前記粒状度に基づいて設定された所定値間において発生させた乱数値である請求項1に記載の画像処理装置。
  3. 前記所定範囲の上限値を前記平均画素値と前記粒状度との和とし、下限値を前記平均画素値から前記粒状度を減じた値として設定するとともに、
    前記粒状度に基づいて値αを算出するとともに、前記所定値間を−α以上+α以下として設定し、
    前記修正画素値が前記注目画素の画素値に前記任意の数値を加算したものである請求項1又は2に記載の画像処理装置。
  4. 前記補間処理が前記入力した画像データの拡大処理である請求項1から3のいずれか一項に記載の画像処理装置。
  5. 入力した画像データを複数の小領域に分割し、
    分割された小領域ごとに標準偏差を算出して、算出された各標準偏差から所定値以下の標準偏差を選択し、選択された各標準偏差の平均値に基づき粒状度を算出し、
    前記画像データに対して補間処理を行い、
    補間処理された前記画像データの画素から注目画素を順次選択するとともに、前記注目画素を中心にして前記小領域と略同一サイズとなる注目領域を併せて選択し、
    前記注目領域における各画素の画素値の平均値である平均画素値を前記注目領域ごとに算出し、
    前記注目画素の画素値が前記平均画素値を基準として設定された所定範囲に含まれるか否か判定し、
    前記所定範囲に含まれると判定された場合、前記画像データの粒状感を維持するために、前記注目画素の画素値に前記粒状度に基づいて設定された所定値間における任意の数値加算た修正画素値を算出し、
    算出された修正画素値を用いて対応する前記注目画素の画素値の修正を行う画像処理方法。
  6. 入力した画像データを複数の小領域に分割し、
    分割された小領域ごとに標準偏差を算出して、算出された各標準偏差から所定値以下の標準偏差を選択し、選択された各標準偏差の平均値に基づき粒状度を算出し、
    前記画像データに対して補間処理を行い、
    補間処理された前記画像データの画素から注目画素を順次選択するとともに、前記注目画素を中心にして前記小領域と略同一サイズとなる注目領域を併せて選択し、
    前記注目領域における各画素の画素値の平均値である平均画素値を前記注目領域ごとに算出し、
    前記注目画素の画素値が前記平均画素値を基準として設定された所定範囲に含まれるか否か判定し、
    前記所定範囲に含まれると判定された場合、前記画像データの粒状感を維持するために、前記注目画素の画素値に前記粒状度に基づいて設定された所定値間における任意の数値加算た修正画素値を算出し、
    算出された修正画素値を用いて対応する前記注目画素の画素値の修正を行う処理をコンピュータに実行させるための画像処理プログラム。
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