JP5125954B2 - 写真画像処理方法、写真画像処理プログラム、及び写真画像処理装置 - Google Patents

写真画像処理方法、写真画像処理プログラム、及び写真画像処理装置 Download PDF

Info

Publication number
JP5125954B2
JP5125954B2 JP2008253584A JP2008253584A JP5125954B2 JP 5125954 B2 JP5125954 B2 JP 5125954B2 JP 2008253584 A JP2008253584 A JP 2008253584A JP 2008253584 A JP2008253584 A JP 2008253584A JP 5125954 B2 JP5125954 B2 JP 5125954B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
density
pixel
image data
value
noise
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2008253584A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2010087769A (ja
Inventor
耕次 北
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Noritsu Precision Co Ltd
Original Assignee
NK Works Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NK Works Co Ltd filed Critical NK Works Co Ltd
Priority to JP2008253584A priority Critical patent/JP5125954B2/ja
Publication of JP2010087769A publication Critical patent/JP2010087769A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5125954B2 publication Critical patent/JP5125954B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Image Processing (AREA)
  • Facsimile Image Signal Circuits (AREA)
  • Color Image Communication Systems (AREA)

Description

本発明は、写真画像データに含まれる粒状のノイズを抑制する写真画像処理方法、写真画像処理プログラム、及び写真画像処理装置に関する。
デジタルカメラで撮影された画像を観察すると、画像に細かな粒状のノイズが重畳されていることが観察される。特に画像の暗部でざらつくようなノイズが目立ち、暗所でストロボ発光無しで撮影された画像には同様のノイズが画像全体に現れる。
これらのノイズは、撮像素子のリセットノイズや暗電流ノイズ等、素子の特性等に起因して発生するもので、撮影環境が悪い、つまり被写体の照度が低いほどノイズ成分が勝り、さらにゲイン調整によって明るさを補正する場合にノイズが強調されるようになる。
同様に、光学カメラによって撮影されたフィルム画像にも色素雲の大きさに基づいた粒状ムラが存在し、フィルムスキャナを介してデジタル画像に変換した写真画像データには細かな粒状のノイズが重畳されている。これらの粒状のノイズは、フィルム粒子が大きい感度の高いフィルムに撮像されたとき、あるいは、写真画像を拡大処理したときに顕著に現れる。
これらの粒状のノイズを抑制するために、所定のフィルタサイズのメジアンフィルタやガウシアンフィルタによるフィルタ処理、つまり、ある画素についてその周囲の画素を加味して求めた所定の平均値に置換する処理を画像全体に施すような処理があるが、画像の輪郭部分にメリハリを与える鮮鋭化処理の後にこのようなぼかし処理を行なうと、輪郭までぼやけてしまうので鮮鋭化した意味が無くなり、上述のぼかし処理を行った後に鮮鋭化処理する場合には画像中の細かい構造(ディテール)が消失するといった不都合がある。
そこで、写真画像データを所定画素数でブロック分割して、各領域の平均値と分散値を求め、分散値が小さい平坦な画像領域では強い平滑化処理を施し、分散値が大きい輪郭を含む画像領域では弱い平滑化処理を施すことが考えられるが、この方法によれば、輪郭を含む画像領域がブロック内に存在すると、一律に弱い平滑化処理が実行されるため、輪郭を中心とする所定幅の帯状の領域でノイズ抑制効果が低減されることになり、あまり好ましい結果が得られなかった。
特許文献1には、フィルムスキャナを介してデジタル画像に変換した写真画像データに加重平均フィルタ処理を行なう画像処理方法として、写真画像データを構成するRGB画素成分毎に、注目画素を順次設定するステップと、注目画素を中心とした加重平均フィルタリング処理のための演算領域内に位置する各周辺画素と注目画素との間の画素値の差分値を算定するステップと、差分値に応じて加重平均フィルタリング処理に用いられる重み係数を決定するステップと、重み係数を用いて加重平均フィルタリング処理を実行して注目画素の補正画素値を求めるステップを備えた方法が提案されている。
この方法によれば、注目画素が平坦領域に位置する場合と輪郭領域に位置する場合とでは、注目画素とその周辺画素の画素値に所定の関係があることから、特定の差分値に対して強い影響力を与えるような重み係数を設定することで、平坦領域はもとより輪郭及びその付近においても十分に粒状ノイズを抑制できるとともに写真がもつ細かいディテールと質感が維持される粒状ノイズ抑制が実現可能となる。
特開2006−302023号公報
しかし、粒状ノイズを抑制する場合には、原画像データの特性、つまり、原画像データの画素数や、原画像に含まれている粒状ノイズのレベル等に基づいて適切なサイズのフィルタやフィルタ係数を設定する必要があるが、上述した従来の技術では、その程度を把握することができず、一律のフィルタ係数やフィルタサイズで粒状抑制処理がなされていたために、得られた画像の品質が異なるという問題があった。
例えば、粒状ノイズのレベルが相対的に低い原画像に対して、一律の加重平均フィルタ処理を施すと、平坦部がのっぺりした抑揚の無い画像に仕上がり、粒状ノイズのレベルが相対的に高い原画像に対して、一律の加重平均フィルタ処理を施すと、十分に粒状ノイズを抑制することができなかった。
デジタルカメラで撮影された写真画像データは、通常、JPEG画像に圧縮される際に、色差データが1/2または1/4に低減された後に直交変換されるため、輝度データと比べて色差データのデータ量が減少していることと相俟って、色ノイズが輝度ノイズより大きく現れやすく、上述した特許文献1に記載された色成分毎に加重平均フィルタ処理する方法では、輝度ノイズと色ノイズを適切に除去できないという問題もあった。
この場合、画像データの輝度成分と色成分を分離して、各成分に含まれるノイズを除去することも考えられるが、人間の目が細かな輝度の違いには敏感であるのに対して、色相と彩度の細かな違いには比較的気付かないという特性から、輝度成分に対するノイズ抑制処理の過不足が画質に直接的に影響することを考慮しなければならない困難さがあった。
本発明は、上述の従来欠点に鑑み、写真画像データからノイズの変動幅を特定し、効果的にノイズを抑制できる写真画像処理方法、写真画像処理プログラム、及び写真画像処理装置を提供する点にある。
上述の目的を達成するため、本発明による写真画像処理方法の第一の特徴構成は、特許請求の範囲の書類の請求項1に記載した通り、加重平均フィルタ処理により写真画像データに含まれる粒状のノイズを抑制する写真画像処理方法であって、
前記写真画像データを構成する濃度成分画像データから複数の平坦画像領域を探索し、各平坦画像領域の平均濃度値を説明変数とし最大濃度値及び最小濃度値の夫々を従属変数とする二本の回帰直線により前記写真画像データに含まれる粒状のノイズの変動幅を求めるノイズ変動幅特定ステップと、
前記ノイズ変動幅特定ステップで得られた各回帰直線に基づいて、任意の注目画素に対するノイズ変動幅を求め、当該ノイズ変動幅からノイズ抑制強度を算出するノイズ抑制強度算出ステップと、
当該注目画素と周辺画素の濃度差分値と、前記ノイズ抑制強度算出ステップで得られたノイズ抑制強度に基づいて、濃度成分画像データに対応したサイズの加重平均フィルタのフィルタ係数を動的に算出する濃度対応フィルタ係数生成ステップと、
前記濃度対応フィルタ係数生成ステップで得られた各注目画素に対応するフィルタ係数に基づいて、前記濃度成分画像データを加重平均フィルタ処理する濃度対応ノイズ抑制処理ステップと、を含み、前記ノイズ変動幅特定ステップは、前記写真画像データから濃度成分画像データを抽出する濃度成分抽出ステップと、
前記濃度成分抽出ステップで抽出された前記濃度成分画像データを所定サイズの画素ブロックに分割して、画素ブロック毎に平均濃度値、最大濃度値、最小濃度値、濃度ばらつきを含むブロック特性値を算出するブロック特性値算出ステップと、濃度範囲を所定間隔で複数の区間に区分し、前記平均濃度値に基づいて各画素ブロックを対応する区分に割り付ける画素ブロック割付ステップと、各区分に割り付けられた画素ブロックから前記濃度ばらつきが最小となる画素ブロックを代表画素ブロックとして抽出する画素ブロック抽出ステップと、を備え、前記画素ブロック抽出ステップで抽出された複数の代表画素ブロックの各平均濃度値を説明変数とし、各最大濃度値及び各最小濃度値の夫々を従属変数とする二本の回帰直線を算出するものである点にある。
ノイズ抑制強度算出ステップでは、ノイズ変動幅特定ステップで得られた、平坦画像領域から算出されたノイズの変動幅に基づいて、任意の注目画素に対するノイズの変動幅が算出され、当該ノイズ変動幅からノイズ抑制強度が算出されるため、注目画素とその周辺画素の濃度差が大きな輪郭画像領域や絵柄が細かい画像領域等において、画像の内容を適切に表現する上で必要となる画素が、ノイズとして認識されないよう制限されたノイズの抑制強度を算出できるようになる。
濃度対応ノイズ抑制処理ステップでは、ノイズ抑制強度算出ステップ及び濃度対応フィルタ係数生成ステップを介して得られた加重平均フィルタを利用して、加重平均フィルタ処理を実行するため、ノイズの変動幅を超えた加重平均フィルタ処理を実行することにより、元の画像に含まれていた絵柄や輪郭までノイズとして抑制して消してしまう不具合を軽減できるようになる。
ブロック特性値算出ステップでは、濃度成分抽出ステップで抽出された濃度成分画像データが所定サイズの画素ブロックに分割され、画素ブロック毎に平均濃度値、最大濃度値、最小濃度値、濃度ばらつきを含むブロック特性値が算出される。画素ブロックが画像の平坦部位に属するときには、最大濃度値と最小濃度値にそれほどの差が無く、濃度ばらつきも小さくなるが、画素ブロックが画像の輪郭部位に属するときには、最大濃度値と最小濃度値に大きな差が生じ、濃度ばらつきも比較的大きくなる。つまり、濃度ばらつきが小さい画素ブロックでは、粒状ノイズによるばらつきの影響が顕著に表されているといえる。
画素ブロック割付ステップでは、所定間隔で複数の区間に区分された濃度範囲の何れかの区分に、各画素ブロックがその平均濃度値に基づいて割り付けられる。画素ブロック抽出ステップでは、区分された濃度範囲毎に、濃度ばらつきが最小となる画素ブロックを代表画素ブロックとして抽出する。すなわち、代表画素ブロックの濃度ばらつきは、区分された濃度範囲で最も平坦な領域を含む画素ブロックのノイズの変動幅を示していることになる。
さらに、ノイズ変動幅特定ステップでは、画素ブロック抽出ステップで抽出した区分された濃度範囲毎のノイズの変動幅を利用して、回帰計算を実施するため、区分された濃度範囲ではなく、本来の濃度域として連続したノイズ変動幅を算出できるようになる。実際に発明者らが検証したところ、本発明により得られたノイズ変動幅が、粒状ノイズの変動幅と略一致することが判明している。
同第二の特徴構成は、同請求項2に記載した通り、上述の第一特徴構成に加えて、当該注目画素と周辺画素の濃度差分値と、前記ノイズ抑制強度算出ステップで得られたノイズ抑制強度に基づいて、色差成分画像データに対応したサイズの加重平均フィルタのフィルタ係数を動的に算出する色差対応フィルタ係数生成ステップと、前記色差対応フィルタ係数生成ステップで得られた各注目画素に対応するフィルタ係数に基づいて、色差成分画像データを加重平均フィルタ処理する色差対応ノイズ抑制処理ステップを、さらに含む点にある。
本願発明者は、写真画像データの輝度成分のノイズと色差成分のノイズの増減関係が近く、また、人間の目が細かな輝度の違いには敏感であるのに対して、色相と彩度の細かな違いには比較的気付かないという特性を知見している。
上述の構成によれば、写真画像データが色の変化が細かい絵柄である場合であっても、絵柄の細かい濃度値の変化に応じたノイズ抑制強度で加重平均フィルタ処理が行われる。したがって、輝度の変化より色相と彩度の変化に鈍感である人間の目の特性に基づいて、色差成分を固定的なノイズ抑制強度で加重平均フィルタ処理した場合に見られる、色変化が小さくなり、周囲と同化してしまう平滑化画像が生成されるという不具合を回避できるようになる。
同第三の特徴構成は、同請求項3に記載した通り、上述の第一または第二特徴構成に加えて、前記フィルタ係数は、前記ノイズ抑制強度を仮想分散値とし、前記注目画素と周辺画素の濃度差分値を変数とする正規分布関数に基づいて算出されるものである点にある。
上述の構成によれば、濃度対応フィルタ係数生成ステップにより、ノイズ抑制強度算出ステップで得られたノイズ抑制強度を標準偏差とする正規分布関数に基づいてフィルタ係数が算出されるため、滑らかな特性を持つフィルタ係数を算出することができるようになる。
同第四の特徴構成は、同請求項4に記載した通り、上述の第一から第三の何れかの特徴構成に加えて、前記濃度対応ノイズ抑制処理ステップは、前記ノイズ抑制強度を仮想分散値とし、前記濃度対応ノイズ抑制処理ステップで得られた各加重平均画素と対応する注目画素との濃度差分値を変数とする正規分布関数に基づいて重み係数を算出し、当該重み係数で各加重平均画素と対応する注目画素とを重み付け加算して補正濃度画像データを算出する補正処理ステップをさらに含む点にある。
濃度対応ノイズ抑制処理ステップで得られた加重平均フィルタ処理後の濃度成分画像データと、当該加重平均フィルタ処理前の濃度成分画像データの差分は、除去したノイズ量を示す。この場合、当該ノイズ量がノイズ変動幅特定ステップで得られた平坦画像領域から算出されたノイズ変動幅よりも大きい場合は、過度にノイズ抑制処理が行われたと考えられるため、ノイズ抑制処理に制限をかける方が望ましい。
上述の構成によれば、補正処理ステップは、濃度対応ノイズ抑制処理ステップで得られた加重平均フィルタ処理後の濃度成分画像データの画素である加重平均画素と、当該加重平均画素に対応する加重平均フィルタ処理前の濃度成分画像データの注目画素との濃度差分値を変数とし、ノイズ量はノイズ抑制強度算出ステップで算出したノイズ抑制強度を仮想分散値とした正規分布関数に従うと仮定して、正規分布の特性である滑らかな特性をもつ重み係数で各加重平均画素と対応する注目画素とを重み付け加算するため、過度にノイズを抑制しないように補正された強度でノイズを抑制することができるようになる。
本発明による写真画像処理装置の第一の特徴構成は、同請求項5に記載した通り、加重平均フィルタ処理により写真画像データに含まれる粒状のノイズを抑制する写真画像処理装置であって、前記写真画像データを構成する濃度成分画像データから複数の平坦画像領域を探索し、各平坦画像領域の平均濃度値を説明変数とし最大濃度値及び最小濃度値の夫々を従属変数とする二本の回帰直線により前記写真画像データに含まれる粒状のノイズの変動幅を求めるノイズ変動幅特定部と、前記ノイズ変動幅特定部で得られた各回帰直線に基づいて、任意の注目画素に対するノイズ変動幅を求め、当該ノイズ変動幅からノイズ抑制強度を算出するノイズ抑制強度算出部と、当該注目画素と周辺画素の濃度差分値と、前記ノイズ抑制強度算出部で得られたノイズ抑制強度に基づいて、濃度成分画像データに対応したサイズの加重平均フィルタのフィルタ係数を動的に算出する濃度対応フィルタ係数生成部と、前記濃度対応フィルタ係数生成部で得られた各注目画素に対応するフィルタ係数に基づいて、前記濃度成分画像データを加重平均フィルタ処理する濃度対応ノイズ抑制処理部と、を含み、前記ノイズ変動幅特定部は、前記写真画像データから濃度成分画像データを抽出する濃度成分抽出部と、前記濃度成分抽出部で抽出された前記濃度成分画像データを所定サイズの画素ブロックに分割して、画素ブロック毎に平均濃度値、最大濃度値、最小濃度値、濃度ばらつきを含むブロック特性値を算出するブロック特性値算出部と、濃度範囲を所定間隔で複数の区間に区分し、前記平均濃度値に基づいて各画素ブロックを対応する区分に割り付ける画素ブロック割付部と、各区分に割り付けられた画素ブロックから前記濃度ばらつきが最小となる画素ブロックを代表画素ブロックとして抽出する画素ブロック抽出部と、を備え、前記画素ブロック抽出部で抽出された複数の代表画素ブロックの各平均濃度値を説明変数とし、各最大濃度値及び各最小濃度値の夫々を従属変数とする二本の回帰直線を算出するものである点にある。
同第の特徴構成は、同請求項に記載した通り、上述の第の特徴構成に加えて、当該注目画素と周辺画素の濃度差分値と、前記ノイズ抑制強度算出部で得られたノイズ抑制強度に基づいて、色差成分画像データに対応したサイズの加重平均フィルタのフィルタ係数を動的に算出する色差対応フィルタ係数生成部と、前記色差対応フィルタ係数生成部で得られた各注目画素に対応するフィルタ係数に基づいて、色差成分画像データを加重平均フィルタ処理する色差対応ノイズ抑制処理部を、さらに含む点にある。
同第の特徴構成は、同請求項に記載した通り、上述の第一または第二の特徴構成に加えて、前記濃度対応ノイズ抑制処理部は、前記ノイズ抑制強度を仮想分散値とし、前記濃度対応ノイズ抑制処理部で得られた各加重平均画素と対応する注目画素との濃度差分値を変数とする正規分布関数に基づいて重み係数を算出し、当該重み係数で各加重平均画素と対応する注目画素とを重み付け加算して補正濃度画像データを算出する補正処理部をさらに含む点にある。
本発明による写真画像処理プログラムの第一の特徴構成は、同請求項8に記載した通り、加重平均フィルタ処理により写真画像データに含まれる粒状のノイズを抑制する写真画像処理プログラムであって、前記写真画像データから濃度成分画像データを抽出する濃度成分抽出ステップと、前記濃度成分抽出ステップで抽出された前記濃度成分画像データを所定サイズの画素ブロックに分割して、画素ブロック毎に平均濃度値、最大濃度値、最小濃度値、濃度ばらつきを含むブロック特性値を算出するブロック特性値算出ステップと、濃度範囲を所定間隔で複数の区間に区分し、前記平均濃度値に基づいて各画素ブロックを対応する区分に割り付ける画素ブロック割付ステップと、各区分に割り付けられた画素ブロックから前記濃度ばらつきが最小となる画素ブロックを代表画素ブロックとして抽出する画素ブロック抽出ステップと、を備え、前記画素ブロック抽出ステップで抽出された複数の代表画素ブロックの各平均濃度値を説明変数とし、各最大濃度値及び各最小濃度値の夫々を従属変数とする二本の回帰直線により前記写真画像データに含まれる粒状のノイズの変動幅を求めるノイズ変動幅特定ステップと、前記ノイズ変動幅特定ステップで得られた各回帰直線に基づいて、任意の注目画素に対するノイズ変動幅を求め、当該ノイズ変動幅からノイズ抑制強度を算出するノイズ抑制強度算出ステップと、当該注目画素と周辺画素の濃度差分値と、前記ノイズ抑制強度算出ステップで得られたノイズ抑制強度に基づいて、濃度成分画像データに対応したサイズの加重平均フィルタのフィルタ係数を動的に算出する濃度対応フィルタ係数生成ステップと、前記濃度対応フィルタ係数生成ステップで得られた各注目画素に対応するフィルタ係数に基づいて、前記濃度成分画像データを加重平均フィルタ処理する濃度対応ノイズ抑制処理ステップと、をコンピュータに実行させる点にある。
同第の特徴構成は、同請求項に記載した通り、上述の第の特徴構成に加えて、当該注目画素と周辺画素の濃度差分値と、前記ノイズ抑制強度算出ステップで得られたノイズ抑制強度に基づいて、色差成分画像データに対応したサイズの加重平均フィルタのフィルタ係数を動的に算出する色差対応フィルタ係数生成ステップと、前記色差対応フィルタ係数生成ステップで得られた各注目画素に対応するフィルタ係数に基づいて、色差成分画像データを加重平均フィルタ処理する色差対応ノイズ抑制処理ステップを、さらに含む点にある。
同第の特徴構成は、同請求項10に記載した通り、上述の第一または第二の特徴構成に加えて、前記濃度対応ノイズ抑制処理ステップは、前記ノイズ抑制強度を仮想分散値とし、前記濃度対応ノイズ抑制処理ステップで得られた各加重平均画素と対応する注目画素との濃度差分値を変数とする正規分布関数に基づいて重み係数を算出し、当該重み係数で各加重平均画素と対応する注目画素とを重み付け加算して補正濃度画像データを算出する補正処理ステップをさらに含む点にある。
以上説明した通り、本発明によれば、写真画像データからノイズの変動幅を特定し、効果的にノイズを抑制できる写真画像処理方法、写真画像処理プログラム、及び写真画像処理装置を提供することができるようになった。
以下、本発明による写真画像処理方法、写真画像処理プログラム、及び写真画像処理装置の実施の形態について、第一の実施形態として説明する。
図1に示すように、写真画像処理装置1は、印画紙Pに対して出力画像データに基づいた露光処理を行ない、露光された印画紙を現像処理して写真プリントを生成出力する写真プリンタ2と、写真画像に対するプリントオーダ情報を設定入力するとともに、各種の画像補正処理を行ない、原画像から編集処理した出力画像データを写真プリンタ2に出力する操作ステーション3を備えて構成されている。
操作ステーション3は、現像済みの写真フィルムFから画像を読み込むフィルムスキャナ31と、デジタルスチルカメラ等で撮影された画像データが格納されたメモリカード等の画像データ記憶メディアMから画像データを読み取るメディアドライバ32と、コントローラ33としての汎用コンピュータ等を備えている。
図1及び図2に示すように、写真プリンタ2は、ロール状の印画紙Pを収容した二系統の印画紙マガジン21と、印画紙マガジン21から引き出された印画紙Pを所定のプリントサイズに切断するシートカッター22と、切断後の印画紙Pの背面にコマ番号等のプリント情報を印字するバックプリント部23と、プリントデータに基づいて印画紙Pを露光する露光部24と、露光後の印画紙Pを現像、漂白、定着するための各処理液が充填された複数の処理槽25a、25b、25cを備えた現像処理部25が印画紙Pの搬送経路に沿って配置され、現像処理後に乾燥処理された印画紙Pが排出される横送りコンベア26と、横送りコンベア26に集積された複数枚の印画紙(写真プリント)Pがオーダー単位で仕分けられるソータ27を備えている。
露光部24には、搬送機構28によって副走査方向に搬送される印画紙Pに対して、搬送方向に直交する主走査方向に前記プリントデータに基づき変調されたRGB三色のレーザ光線束を出力して露光する露光ヘッド24aが収容されている。
搬送経路に沿って配置された露光部24や現像処理部25に、所定のプロセス速度で印画紙Pを搬送する複数のローラ対でなる搬送機構28が配置され、露光部24の前後には印画紙Pを複列に搬送可能なチャッカー式搬送機構28aが設けられている。
操作ステーション3に設けられたコントローラ33には、汎用のオペレーティングシステムの管理下で動作し、写真処理装置1の各種の画像処理や入出力制御を実行するための複数のアプリケーションプログラムがインストールされ、オペレータとの操作インターフェースとしてモニタ34、キーボード35、マウス36等が接続されている。当該アプリケーションプログラムに本発明による画像処理プログラムが含まれる。
コントローラ33は、そのハードウェア及びソフトウェアが協働して写真処理プロセスを実行するブロックで、以下に、各機能ブロックに分けて説明する。
図3に示すように、コントローラ33は、フィルムスキャナ31やメディアドライバ32によって読み取られた原画像としての写真画像データを受け取り、所定の前処理を行なってメモリ41に転送する画像入力部40と、モニタ34の画面にプリントオーダ情報や画像編集情報を表示するとともに、それらに対して必要なデータ入力のための操作用アイコンを表示するグラフィック操作画面を生成し、或いは表示されたグラフィック操作画面に対するキーボード35やマウス36からの入力操作に基づいて各種の制御コマンドを生成するグラフィックユーザーインターフェース部42と、画像入力部40から転送される写真画像データ及び画像処理部47による補正処理後の写真画像データやそのときの補正パラメータ、更には設定されたプリントオーダ情報等が所定領域に区画されて格納されるメモリ41と、プリントオーダ情報を生成するオーダー処理部43と、メモリ41に格納された各写真画像データに対してコマ画像毎または所定枚数のコマ画像に濃度補正処理やコントラスト補正処理等を行なう画像処理部47を備えている。
さらに、グラフィックユーザーインターフェース部42からの表示コマンドに基づいてメモリ41に展開された画像データや各種の入出力用グラフィックデータ等をモニタ34に表示処理するビデオRAM等を備えた表示制御部46と、各種の補正処理が終了した最終の補正画像を写真プリンタ2に出力するためのプリントデータを生成するプリントデータ生成部44と、顧客のオーダーに応じて最終の補正画像をCD−R等の記憶媒体に書き込むためのファイル形式に変換するフォーマッタ部45等を備えている。
フィルムスキャナ31は、フィルムFに記録された画像を低解像度ではあるものの高速で読み取るプレスキャンモードと、低速ではあるものの高解像度で読み取る本スキャンモードの二モードで作動するように構成され、プレスキャンモードで読み込まれた低解像度の画像に対して各種の補正処理が行なわれ、その際に前記メモリ41に記憶された補正パラメータに基づいて本スキャンモードで読み込まれた高解像度の画像に対する最終の補正処理が実行されてプリンタ2に出力される。
同様に、メディアドライバ32から読み込まれた画像ファイルには高解像度の撮影画像とそのサムネイル画像が含まれ、サムネイル画像に対して後述の各種の補正処理が行なわれ、その際にメモリ41に記憶された補正パラメータに基づいて高解像度の撮影画像に対する最終の補正処理が実行される。尚、画像ファイルにサムネイル画像が含まれないときには、画像入力部40で高解像度の撮影画像からサムネイル画像が生成されてメモリ41に転送される。
このように、頻繁に試行錯誤される各種の編集処理が低解像度の画像に対して実行されることによりコントローラ33の演算負荷が低減されるように構成されている。
画像処理部47には、メモリ41に格納された原画像である写真画像データに対して撮影レンズに起因する歪を補正する歪補正部50と、粒状ノイズを抑制する粒状ノイズ抑制処理部51と、画像のエッジを強調し、ノイズを抑制する鮮鋭化処理部52と、自然なカラーを再現できるようにカラーバランスを調整するカラー補正部53と、写真プリントのサイズに適した画像サイズに変換する拡縮処理部54等の複数の画像処理ブロックを備えている。
粒状ノイズ抑制処理部51は、写真フィルムFから本スキャンモードで読み込まれた画像データに含まれる粒状ノイズを抑制するフィルム画像用の粒状ノイズ抑制処理部51と、本発明による画像処理装置として機能し、メディアドライバ32から読み込まれた高解像度の画像データに含まれる粒状ノイズを抑制するデジタルカメラ撮影画像用の粒状ノイズ抑制処理部51を備えている。
以下、メディアドライバ32から入力されるデジタルカメラで撮影された写真画像データの処理について詳述するが、写真フィルムFから本スキャンモードで読み込まれた写真画像データも同様の処理を行なうことが可能である。
メディアドライバ32から読み込まれた複数のサムネイル画像データ及び高解像度の画像データがメモリ41に格納されると、モニタ34の画面にサムネイル画像データに基づく数コマの写真画像とグラフィック操作画面が表示される。尚、通常、メディアに格納されているデジタル画像はJPEG方式により圧縮されているため、逆変換して伸長処理した画像データが格納される。
モニタ34の画面に表示された各コマ画像に対して、グラフィック操作画面に対するオペレータの操作を介してオーダー処理部43によりプリント条件、つまり、プリント枚数やプリントサイズ等が設定される。
さらに、各コマ画像に対して、オペレータの操作を介して画像処理部47により歪補正、鮮鋭化処理、カラー補正が実行され、このとき設定された画像の補正処理条件がメモリ41に格納される。
モニタ34の画面に表示された各コマ画像に対するプリント条件の設定や補正処理の操作が終了すると、次画面にスクロールして、全コマ画像に対して同様の処理が実行される。
全ての操作処理が終了し、グラフィック操作画面を介してプリント出力操作が行なわれると、メモリ41に格納されている高解像度の写真画像データに対して、歪補正、粒状ノイズ抑制処理、鮮鋭化処理、カラー補正処理、拡縮処理等の画像処理が順番に実行され、プリントデータ生成部44によって画像処理後の画像データがプリントデータに変換生成され、写真プリンタ2に出力される。
高解像度の写真画像データに対する歪補正、鮮鋭化処理、カラー補正処の夫々は、サムネイル画像に対して設定された補正処理条件、つまりメモリ41に格納された補正処理条件に基づいて自動的に補正処理が実行される。
以下、本発明によるデジタルカメラ撮影画像用の粒状ノイズ抑制処理部51について詳述する。
図4に示すように、粒状ノイズ抑制処理部51は、写真画像データを構成する濃度成分画像データから複数の平坦画像領域を探索し、各平坦画像領域の平均濃度値を説明変数とし最大濃度値及び最小濃度値の夫々を従属変数とする二本の回帰直線により写真画像データに含まれる粒状のノイズの変動幅を求めるノイズ変動幅特定部70と、ノイズ変動幅特定部70で得られた各回帰直線に基づいて、任意の注目画素に対するノイズ変動幅を求め、当該ノイズ変動幅からノイズ抑制強度を算出するノイズ抑制強度算出部71と、当該注目画素と周辺画素の濃度差分値と、ノイズ抑制強度算出部71で得られたノイズ抑制強度に基づいて、濃度成分画像データに対応したサイズの加重平均フィルタのフィルタ係数を動的に算出する濃度対応フィルタ係数生成部72と、濃度対応フィルタ係数生成部72で得られた各注目画素に対応するフィルタ係数に基づいて、濃度成分画像データを加重平均フィルタ処理する濃度対応ノイズ抑制処理部73と、を備えている。
さらに、粒状ノイズ抑制処理部51は、注目画素と周辺画素の濃度差分値と、ノイズ抑制強度算出部71で得られたノイズ抑制強度に基づいて、色差成分画像データに対応したサイズの加重平均フィルタのフィルタ係数を動的に算出する色差対応フィルタ係数生成部75と、色差対応フィルタ係数生成部75で得られた各注目画素に対応するフィルタ係数に基づいて、色差成分画像データを加重平均フィルタ処理する色差対応ノイズ抑制処理部76を備えている。
さらに、粒状ノイズ抑制処理部51は、後述する濃度対応ノイズ抑制処理部73から得られたノイズ抑制された輝度成分画像データと色差対応ノイズ抑制処理部76から得られたノイズ抑制された色差成分画像データから得られる各画素のYCbCr成分の夫々をRGB成分に変換するRGB変換処理部74を備えている。
ノイズ変動幅特定部70は、写真画像データから濃度成分画像データを抽出する濃度成分抽出部701と、濃度成分抽出部701で抽出された濃度成分画像データを所定サイズの画素ブロックに分割して、画素ブロック毎に平均濃度値、最大濃度値、最小濃度値、濃度ばらつきを含むブロック特性値を算出するブロック特性値算出部702と、濃度範囲を所定間隔で複数の区間に区分し、前記平均濃度値に基づいて各画素ブロックを対応する区分に割り付ける画素ブロック割付部703と、各区分に割り付けられた画素ブロックから前記濃度ばらつきが最小となる画素ブロックを代表画素ブロックとして抽出する画素ブロック抽出部704と、画素ブロック抽出部704で抽出された複数の代表画素ブロックの各平均濃度値を説明変数とし、各最大濃度値及び各最小濃度値の夫々を従属変数とする二本の回帰直線を算出する回帰直線算出部705を備えている。
詳述すると、濃度成分抽出部701は、以下の変換式に基づいて、メモリ41から読み出した高解像度の原画像である写真画像データ(例えば、800万画素であれば、横3264画素×縦2448画素程度である)を構成する各画素のR(赤)、G(緑)、B(青)の夫々の色成分(以下、「RGB」と記す。)を、輝度色差成分に変換してメモリ41に格納する。
Y = 0.33333R+0.33334G+0.33333B
Cb = −0.16874R−0.33126G+0.50000B
Cr = 0.50000R−0.41869G−0.08131B
ブロック特性値算出部702は、図5(a)に示すように、濃度成分抽出部701で抽出された輝度成分画像データを濃度成分画像データとして、所定サイズの画素ブロックに分割し、画素ブロック毎に平均濃度値、最大濃度値、最小濃度値を算出する。続いて、図5(b)に示すように、平均濃度値を閾値として、閾値より高濃度の画素Hの平均濃度値である高濃度側平均濃度値と、当該閾値より低濃度の画素Lの平均濃度値である低濃度側平均濃度値を算出し、さらに、画素ブロックの濃度ばらつきを示すものとして、高濃度側平均濃度値と低濃度側平均濃度値との差分を算出する。
このように、ブロック特性値算出部702は、所定サイズの画素ブロック毎に、平均濃度値、最大濃度値、最小濃度値、濃度ばらつきを含むブロック特性値を算出し、処理対象画像データの一行目の左端の画素ブロックから行方向に配列された各画素ブロックを、順次注目画素ブロックとしてブロック特性値を算出する処理を繰り返し、右端の画素ブロックまで処理が終了すると二行目の左端の画素ブロックから行方向に同様の処理を行ない、最終行の右端の画素ブロックまで処理を繰り返す。
画素ブロック割付部703は、濃度範囲を所定間隔で複数の区間に区分し、ブロック特性値算出部702で算出した平均濃度値に基づいて各画素ブロックを対応する区分に割り付ける。例えば、図5(c)は、画素ブロック割付部703により256階調の濃度範囲を16個の区分に区分し、横軸が当該区分した濃度範囲を示し、縦軸が濃度ばらつきを示すよう、各画素ブロックを割り付けた結果を示す。
画素ブロック抽出部704は、画素ブロック割付部703により各区分に割り付けられた画素ブロックから、濃度ばらつきが最小となる画素ブロックを代表画素ブロックとして抽出する。例えば、図5(c)に示すように、画像ブロックが高濃度の濃度範囲と低濃度の濃度範囲の2つに集中して割り付けられる画像データの場合であっても、高濃度の濃度範囲と低濃度の濃度範囲の夫々において、濃度ばらつきが最小の画素ブロックを抽出する。
つまり、所定間隔で区分された濃度範囲の各区分内で、濃度ばらつきが少ない、最も平坦な領域の画素ブロックが、ノイズ抑制処理の代表画素ブロックとして抽出される。
回帰直線算出部705は、例えば、図5(d)に示すように、画素ブロック抽出部704で抽出された複数の代表画素ブロックの各平均濃度値を説明変数(x軸)とし、各最大濃度値及び各最小濃度値の夫々を従属変数とする二本の回帰直線(傾きa、切片b、相関係数r)を最小自乗法等で算出し、回帰直線で区画される範囲を粒状のノイズの変動幅として特定する。
本願発明者は、上述の二本の回帰直線を算出した場合に、算出対象の画像の内容に関係なく、大抵の画像において相関係数rは0.99以内に収まることを知見している。また、本願発明者は、例えば、絵柄が複雑な画像、アンダーコントラストが少ない画像、十分にある濃度範囲の画素ブロックが収集できない画像等に対して上述の二本の回帰直線を算出した場合は、十分な相関係数rが得られず、算出された二本の回帰直線が示す平坦領域の画素ブロックの平均濃度値と最大濃度値及び最小濃度値の関係は、線形性の関係が十分に高いとはいえないことを知見している。そこで、相関係数rの値に応じて、それぞれ以下のように補正を行う。
相関係数rが0.99以上の場合は、十分な相関係数rが得られているとして回帰直線の補正は行わない。相関係数rが第一の閾値(例えば、0.97)より大きく、0.99未満の場合は、回帰直線の傾きaを補正する。例えば、図6(a)に示すように、代表画素ブロックの最大濃度値の平均値及び代表画素ブロックの最小濃度値の平均値を示す座標を中心として、回帰直線を回転させて傾きaを1に近づけるように補正し、それに伴なって切片bも補正する。
当該平均値を示す座標を(AveX,AveY)とするとき、補正後の切片bは以下の式で求められる。
補正後b =
補正前b×rto+(AveY−補正後のa×AveX)×(1−rto)
ここに、rto = (r−第一の閾値)/(第一の閾値−第二の閾値)
相関係数が第二の閾値(例えば、0.95)以上であり、第一の閾値以下の場合は、回帰直線を回転させて傾きaを1に設定した後、さらに、回帰直線回転後の切片bを0に近づけるように設定する。詳述すると、図6(b)に示すように、当該切片bの0への近づき度合は、相関係数rが第二の閾値の場合に切片bが0となり、相関係数rが第一の閾値の場合に、切片bが移動しないように、第一の閾値と第二の閾値の差分値(例えば、0.02)に対する相関係数rの値に応じて決定し、即ち、以下の式で決定する。
補正後b = 補正前b×(r−第二の閾値)/(第一の閾値−第二の閾値)
相関係数rが第二の閾値未満の場合は、算出された回帰直線は信頼できないものとして、傾きaが1、切片bが0の直線に変更する。
このようにして、原画像データを構成する所定間隔で区分された濃度範囲の各区分内で、濃度ばらつきが少ない、最も平坦な領域の画素ブロックから、各画素の濃度に対する粒状ノイズの変動幅が把握されるようになる。
ノイズ抑制強度算出部71は、ノイズ変動幅特定部70で得られた平坦画像領域から算出された二本の回帰直線(以下、代表画素ブロックの最大濃度値から算出された回帰直線を示す式を「上限式」、代表画素ブロックの最小濃度値から算出された回帰直線を示す式を「下限式」と記す。)に基づいて、濃度成分画像データの任意の注目画素に対するノイズ変動幅を算出する。即ち、上述の二本の回帰直線のx軸の値は、二本の回帰直線の説明変数である代表画素ブロックの平均濃度値であるが、当該x軸の値を注目画素の濃度値であるとみなして、回帰直線が示す平坦画像領域のノイズの変動幅が、当該注目画素の濃度値に対するノイズの変動幅を示すものとして算出する。
尚、以下では、特筆しない限り、上限式の傾きをYmaxA、切片をYmaxB、及び、下限式の傾きYminA、切片をYminBと示す。注目画素の座標(x,y)が示す濃度値をdatx,yとすると、注目画素の濃度値に対するノイズの変動幅の上限値MaxYx,yと下限値MinYx,yは、以下の式で示すことができる。
Figure 0005125954
したがって、注目画素の濃度値に対するノイズの変動幅Wx,yは、上限値MaxYx,yと下限値MinYx,yの差分値として、以下の式で示すことができる。
Figure 0005125954
ここで、当該算出したノイズの変動幅Wx,yは、ノイズの大きさを示している為、ノイズ抑制の強度設定指標として利用することができる。
例えば、図7(a)に示すように、所定サイズの背景画像等の平坦画像領域における濃度値の分布と、図7(b)に示すように、図7(a)に示す平坦画像領域と被写体の輪郭部を含む輪郭画像領域とを含む所定サイズの画像領域における濃度値の分布とを、正規化して対比すると、平坦画像領域と輪郭画像領域を含む画像領域では、平坦画像領域及び輪郭画像領域の夫々を正規化した場合の標準偏差σの値よりも、画像領域全般における標準偏差σの方が大きくなることがわかる。即ち、注目する画像領域の絵柄によっては、注目する画像領域に含まれる全画素の濃度値から濃度値のばらつき度合を示す標準偏差σを算出しても信頼性が高いとは言えない。
そこで、濃度値のばらつき度合を示す標準偏差σは、最大濃度値と最小濃度値の差に関連があることに着目し、さらに、当該算出したノイズ変動幅Wx,y内の濃度値の分布が正規分布に従うものとみなすことにより、注目する画像領域の絵柄に依存しない標準偏差σ x,yを算出することができる。また、当該標準偏差標準偏差σ x,yは、濃度値のばらつき度合を示しているため、ノイズ抑制する場合のノイズ抑制強度として利用する。
具体的には、ノイズ抑制強度算出部71は、ノイズの変動幅Wx,yをσ化係数SigmaCoefで割った値を標準偏差σ x,yとして算出する。尚、当該算出したノイズ抑制強度としての標準偏差σ x,yに基づいて、過度にノイズ抑制することを避けるため、最大許容値Levelと最小許容値1を設け、以下の式で示すように、標準偏差σ x,yを算出する。
Figure 0005125954
σ化係数SigmaCoefは、例えば、ノイズ変動幅の半値の約7割に当たる値が標準偏差σを示すものと仮定した場合は、2.85(=1/(0.5×0.7))となる。また、本願発明者は、当該標準偏差σの値は、10程度の値であり、最大でも16程度に収まることを知見しており、最大許容値は、16程度に設定することが望ましい。ただし、σ化係数SigmaCoef、最大許容値、最小許容値の値は、上述の数値に限るものではなく、適宜設計事項として調整して構わない。
したがって、ノイズ抑制強度算出部71では、ノイズ変動幅特定部70で得られた、平坦画像領域から算出されたノイズの変動幅に基づいて、任意の注目画素(x,y)に対するノイズの変動幅Wx,yが算出され、当該ノイズ変動幅Wx,yからノイズ抑制強度σ x,yが算出されるため、注目画素(x,y)とその周辺画素の濃度差が大きな輪郭画像領域や絵柄が細かい画像領域等において、画像の内容を適切に表現する上で必要となる画素が、ノイズとして認識されないよう制限されたノイズの抑制強度σ x,yを算出できるようになる。
濃度対応フィルタ係数生成部72は、後述する濃度対応ノイズ抑制処理部73において、濃度成分画像データを加重平均フィルタ処理する場合に利用する加重平均フィルタのフィルタ係数を動的に算出する。
詳述すると、以下の式で示すように、注目画素(x,y)を中心とした所定サイズのフィルタ領域内の各周辺画素(x+i,y+j)へのフィルタ係数Wgti,jを、注目画素の濃度値dat x,yと各周辺画素の濃度値dat x+i,y+jの差分値z i,jと、ノイズ抑制強度算出部71で得られたノイズ抑制強度、即ち、注目画素(x,y)を中心とした注目領域内の周辺画素の濃度値のばらつきを示す標準偏差σ x,yを標準偏差とする正規分布関数に基づいて算出する。
Figure 0005125954
尚、i,jは、注目画素の座標(x,y)を(0,0)とみなした場合の周辺画素の座標を示す。
フィルタ係数Wgt i,jは、標準偏差σx,yが大きい場合、即ち、フィルタ領域内における周辺画素の濃度値のばらつきが大きい場合は、注目画素に対して周辺画素の影響度を大きくする必要があるため、フィルタ係数Wgt i,jの値は、大きくなる。
濃度フィルタ係数生成部72は、処理対象となる濃度成分画像データの一行目の左端の画素から行方向に配列された各画素を、順次注目画素として、所定サイズ(例えば、5×5程度)のフィルタ領域内の各周辺画素へのフィルタ係数の算出を繰り返し、右端の画素まで当該算出処理が終了すると二行目の左端の画素から行方向に同様の処理を行ない、最終行の右端の画素まで処理を繰り返す。
したがって、濃度対応フィルタ係数生成部72では、ノイズ抑制強度算出部71で得られたノイズ抑制強度σ x,yを標準偏差とする正規分布関数に基づいてフィルタ係数Wgt i,jが算出されるため、滑らかな特性を持つフィルタ係数Wgt i,jを算出することができる。
濃度対応ノイズ抑制処理部73は、濃度対応フィルタ係数生成部72で得られた各注目画素に対応するフィルタ係数で構成される加重平均フィルタにより、処理対象となる濃度成分画像データの一行目の左端の画素から行方向に配列された各画素を、順次注目画素として加重平均フィルタ処理を繰り返し、右端の画素まで処理が終了すると二行目の左端の画素から行方向に同様の処理を行ない、最終行の右端の画素まで処理を繰り返す。加重平均フィルタ処理された濃度成分画像データの濃度値、即ち、濃度成分画像データの加重平均画素の濃度値Yave x,yは、以下の式で示すことができる。
Figure 0005125954
ここで、nYは、注目画素と周辺画素の最大距離を示し、例えば、フィルタサイズが5×5の場合には、nY=5÷2≒2となる。
したがって、濃度対応ノイズ抑制処理部73では、ノイズ抑制強度算出部71及び濃度対応フィルタ係数生成部72を介して得られた加重平均フィルタを利用して、加重平均フィルタ処理を実行するため、ノイズの変動幅Wx,yを超えた加重平均フィルタ処理を実行することにより、元の画像に含まれていた絵柄や輪郭までノイズとして抑制して消してしまう不具合を軽減できる。
色差フィルタ係数生成部75は、後述する色差対応ノイズ抑制処理部76において、濃度成分抽出部701で抽出された色差成分画像データを加重平均フィルタ処理する場合に利用する、加重平均フィルタのフィルタ係数を動的に算出する。
詳述すると、色差フィルタ係数生成部75は、濃度対応フィルタ係数生成部72と同様に、数4で示した式に従い、注目画素(x,y)を中心とした所定サイズのフィルタ領域内の各周辺画素(x+i,y+j)へのフィルタ係数Wgti,jを、注目画素の濃度値dat x,yと各周辺画素の濃度値dat x+i,y+jの差分値z i,jと、ノイズ抑制強度算出部71で得られたノイズ抑制強度、即ち、注目画素(x,y)を中心とした注目領域内の周辺画素の濃度値のばらつきを示す標準偏差σ x,yに基づいて算出する。
色差フィルタ係数生成部75は、処理対象となる色差成分画像データの一行目の左端の画素から行方向に配列された各画素を、順次注目画素として、濃度対応フィルタ係数生成部72とは異なる所定サイズ(例えば、9×9程度)のフィルタ領域内の各周辺画素へのフィルタ係数の算出を繰り返し、右端の画素まで当該算出処理が終了すると二行目の左端の画素から行方向に同様の処理を行ない、最終行の右端の画素まで処理を繰り返す。
ここで、色差フィルタ係数生成部75は、濃度対応フィルタ係数生成部72とは異なる所定サイズ(例えば、9×9程度)のフィルタ領域内の各周辺画素へのフィルタ係数の算出を行っているが、その理由は、色ノイズは比較的大きな画素サイズで現れるという特性に対応するためである。
詳述すると、通常、JPEG方式では、YCrCb変換された画素を8×8のブロック毎にDCT変換し、得られた周波数成分を量子化し、ジグザグスキャンにより配列された量子化データをハフマン符合化するが、各ブロック内の色差成分画像データはDCT変換する前に輝度成分画像データの1/4に間引き処理される。人間の目が細かな輝度の違いには敏感であるのに対して、色相と彩度の細かな違いには比較的気付かないという特性に基づいて、色差成分画像データを削減するためである。
従って、デジタルカメラで撮影された写真画像に現れるざらつきの原因である粒状のノイズを輝度ノイズと色ノイズに分けると、輝度ノイズが略一画素単位で現れるのに対して、色ノイズは比較的大きな画素サイズで現れ、その傾向がDCT変換時のブロックサイズと相関を持つという特性が見られる。
そのため、色ノイズを抑制するためには、フィルタサイズをJPEGによる圧縮のためのブロックサイズより大きなフィルタサイズに設定することが好ましく、本実施形態では、9×9或は11×11程度のフィルタサイズに設定する。
また、色差フィルタ係数生成部75は、濃度対応フィルタ係数生成部72と同様に、濃度成分の変化に基づいて決定されたノイズ抑制強度を算出しているが、その理由は、人間の視覚の特性上、色相成分の変化よりも敏感である濃度成分の変化に基づいて決定されたノイズ抑制強度に基づいて、後述する色差成分画像データのノイズ抑制処理を行い、加重平均フィルタ処理後に色変化が小さく、周囲と同化した画像が生成されることを回避するためである。
色差対応ノイズ抑制処理部76は、色差フィルタ係数生成部75で得られた各注目画素に対応するフィルタ係数で構成される加重平均フィルタにより、処理対象となる色差成分画像データの一行目の左端の画素から行方向に配列された各画素を、順次注目画素として加重平均フィルタ処理を繰り返し、右端の画素まで処理が終了すると二行目の左端の画素から行方向に同様の処理を行ない、最終行の右端の画素まで処理を繰り返す。加重平均フィルタ処理された色差成分画像データの加重平均画素値Cbave x,y, Crave x,yは、以下の式で示すことができる。
Figure 0005125954
尚、Cbdat x,y, Crdatave x,yは、加重平均フィルタ処理される前の色差成分画像データの画素値を示し、nCは、注目画素と周辺画素の最大距離を示す。例えば、フィルタサイズが9×9の場合には、nC=9÷2≒4となる。
RGB変換処理部74は、濃度対応ノイズ抑制処理部73で得られた加重平均フィルタ処理後の濃度成分画像データと、色差対応ノイズ抑制処理部76で得られた加重平均フィルタ処理後の色差成分画像データで構成される、ノイズ抑制後の新たな輝度色差成分を、次式に基づいてRGB色成分に変換して出力する。
R = Y+1.296048Cb−0.229276Cr
G = Y−0.820087Cb−0.943430Cr
B = Y−0.475961Cb+1.172706Cr
さらに、図4に示すように、濃度対応ノイズ抑制処理部73は、ノイズ抑制強度算出部71で得られたノイズ抑制強度を仮想分散値とし、濃度対応ノイズ抑制処理部73で得られた各加重平均画素と対応する注目画素との濃度差分値を変数とする正規分布関数に基づいて重み係数を算出し、当該重み係数で各加重平均画素と対応する注目画素とを重み付け加算して補正濃度画像データを算出する補正処理部731を備えていても構わない。
詳述すると、濃度対応ノイズ抑制処理部73で得られた加重平均フィルタ処理後の濃度成分画像データと、当該加重平均フィルタ処理前の濃度成分画像データの差分は、除去したノイズ量を示す。この場合、当該ノイズ量がノイズ変動幅特定部70で得られた平坦画像領域から算出されたノイズ変動幅よりも大きい場合は、過度にノイズ抑制処理が行われたと考えられるため、ノイズ抑制処理に制限をかける方が望ましい。
そこで、補正処理部731は、以下の式に示すように、濃度対応ノイズ抑制処理部73で得られた加重平均フィルタ処理後の濃度成分画像データの画素である加重平均画素と、当該加重平均画素に対応する加重平均フィルタ処理前の濃度成分画像データの注目画素との濃度差分値を変数tmpとし、ノイズ量はノイズ抑制強度算出部71で算出したノイズ抑制強度が示す標準偏差σ x,yの正規分布に従うと仮定して、正規分布を利用することにより滑らかな特性をもつ重み係数wgtを算出する。
Figure 0005125954
さらに、補正処理部731は、以下の式に示すように、当該算出した重み係数wgtで、各加重平均画素と対応する注目画素とを重み付け加算することにより、過度にノイズ抑制処理を行わないように抑制された補正濃度画像データの画素の濃度値Yave´ x,yを算出し、当該補正濃度画像データをRGB変換処理部74に出力する。
Figure 0005125954
したがって、補正処理部731では、濃度対応ノイズ抑制処理部73で得られた加重平均フィルタ処理後の濃度成分画像データの画素である加重平均画素と、当該加重平均画素に対応する加重平均フィルタ処理前の濃度成分画像データの注目画素との濃度差分値を変数とし、ノイズ量はノイズ抑制強度算出部71で算出したノイズ抑制強度を仮想分散値とした正規分布関数に従うと仮定して、正規分布の特性である滑らかな特性をもつ重み係数で各加重平均画素と対応する注目画素とを重み付け加算するため、過度にノイズを抑制しないように補正された強度でノイズを抑制することができる。
この場合、RGB変換処理部74は、補正処理部731から補正濃度画像データが入力されると、濃度対応ノイズ抑制処理部73で得られた加重平均フィルタ処理後の濃度成分画像データと同様に取り扱い、当該濃度成分画像データと、色差対応ノイズ抑制処理部76で得られた加重平均フィルタ処理後の色差成分画像データで構成される、ノイズ抑制後の新たな輝度色差成分を、上述の通り、RGB色成分に変換して出力する。
以下に、上述した粒状ノイズ抑制処理部51による各処理の手順を、図8に示すフローチャートに基づいて説明する。
まず、写真画像データを構成する各画素のRGB成分データが、ノイズ変動幅特定部70に入力されると、ノイズ変動幅特定ステップ(S1)が実行される。
ノイズ変動幅特定ステップ(S1)は、濃度成分抽出ステップ(S11)と、ブロック特性値算出ステップ(S12)と、画素ブロック割付ステップ(S13)と、画素ブロック抽出ステップ(S14)と、回帰直線算出ステップ(S15)で構成される。
まず、濃度成分抽出ステップが実行され、入力された各画素のRGB成分の夫々がYCbCr成分に変換され、輝度成分画像データと色差成分画像データが出力される。出力された輝度成分画像データは、濃度成分画像データとして扱われる(S11)。
出力された濃度成分画像データがブロック特性値算出部702に入力されると、ブロック特性値算出ステップが実行され、所定サイズの画素ブロックに分割された濃度成分画像データの画素ブロック毎に、平均濃度値、最大濃度値、最小濃度値、濃度ばらつきを含むブロック特性値が算出され、当該ブロック特性値と画素ブロックに分割された濃度成分画像データが画素ブロック割付部703へ出力される(S12)。
濃度成分画像データと画素ブロック毎のブロック特性値が画素ブロック割付部703に入力されると、画素ブロック割付ステップが実行され、濃度成分画像データの濃度範囲が所定間隔で複数の区間に区分され、入力された画素ブロック特性値の平均濃度値に基づいて、濃度成分画像データの各画素ブロックが対応する区分に割り付けられる(S13)。
続いて、画素ブロック抽出部704の画素ブロック抽出ステップが実行され、画素ブロック割付ステップ(S13)で各区分に割り付けられた画素ブロックから、ブロック特性値の濃度ばらつきが最小となる最も平坦な領域の画素ブロックが、代表画素ブロックとして抽出される(S14)。
続いて、ノイズ変動幅特定部70の回帰直線算出ステップが実行され、画素ブロック割付ステップ(S14)で抽出された複数の平坦画像領域を示す代表画素ブロックの各平均濃度値を説明変数とし、各最大濃度値及び各最小濃度値の夫々を従属変数とする二本の回帰直線が算出され、回帰直線で区画される範囲が粒状のノイズの変動幅として特定される。さらに、当該算出された二本の回帰直線の相関係数に応じて、二本の回帰直線の傾きa及び切片bの補正が行われる(S15)。
続いて、ノイズ抑制強度算出部71のノイズ抑制強度算出ステップが実行され、ノイズ変動幅特定ステップ(S1)で平坦画像領域から算出された各回帰直線に基づいて、濃度成分画像データの任意の注目画素(x,y)に対するノイズ変動幅Wx,yが算出され、当該ノイズ変動幅Wx,yからノイズ抑制強度σ x,yが算出される(S2)。
続いて、濃度対応フィルタ係数生成部72の濃度対応フィルタ係数生成ステップが実行され、注目画素と周辺画素の濃度差分値z i,jと、ノイズ抑制強度算出ステップ(S2)で得られたノイズ抑制強度σ x,yに基づいて、濃度成分画像データに対応したサイズの加重平均フィルタのフィルタ係数Wgti,jが動的に算出される(S3)。
続いて、濃度対応ノイズ抑制処理部73の濃度対応ノイズ抑制処理ステップが実行され、濃度対応フィルタ係数生成ステップ(S3)で得られた各注目画素に対応するフィルタ係数Wgti,jで構成される加重平均フィルタにより、処理対象となる濃度成分画像データの一行目の左端の画素から行方向に配列された各画素を、順次注目画素として加重平均フィルタ処理が繰り返され、右端の画素まで処理が終了すると二行目の左端の画素から行方向に同様の処理が行なわれ、最終行の右端の画素まで処理が繰り返され、加重平均フィルタ処理された濃度成分画像データの濃度値、即ち、輝度成分画像データの加重平均画素の濃度値Yave x,yが算出される(S4)。
また、濃度成分抽出ステップ(S11)で抽出された濃度成分画像データと色差成分画像データと、ノイズ抑制強度算出ステップ(S2)で算出されたノイズ抑制強度σ x,yが色差対応フィルタ係数生成部75に入力されると、色差対応フィルタ係数生成ステップが実行され、注目画素と周辺画素の濃度差分値z i,jと、ノイズ抑制強度算出ステップ(S2)で得られたノイズ抑制強度σ x,yに基づいて、色差成分画像データに対応したサイズの加重平均フィルタのフィルタ係数Wgti,jが動的に算出される(S5)。
続いて、色差対応ノイズ抑制処理部76の色差対応ノイズ抑制処理ステップが実行され、色差対応フィルタ係数生成ステップ(S5)で得られた各注目画素に対応するフィルタ係数Wgti,jで構成される加重平均フィルタにより、処理対象となる色差成分画像データの一行目の左端の画素から行方向に配列された各画素を、順次注目画素として加重平均フィルタ処理が繰り返され、右端の画素まで処理が終了すると二行目の左端の画素から行方向に同様の処理が行なわれ、最終行の右端の画素まで処理が繰り返され、加重平均フィルタ処理された色差成分画像データの加重平均画素値Cbave x,y, Crave x,yが算出される(S6)。
また、濃度対応ノイズ抑制処理部73に補正処理部731が備えられている場合、濃度対応ノイズ抑制処理ステップ(S4)は、補正処理ステップ(S41)をさらに備えて構成されている。
詳述すると、濃度対応ノイズ抑制処理ステップ(S4)で加重平均フィルタ処理された濃度成分画像データの濃度値、即ち、輝度成分画像データの加重平均画素の濃度値Yave x,yと、濃度成分抽出ステップ(S11)で抽出された濃度成分画像データが補正処理部731に入力されると補正処理ステップが実行され、ノイズ抑制強度算出ステップ(S2)で得られたノイズ抑制強度σ x,yを標準偏差とし、濃度対応ノイズ抑制処理ステップ(S4)で得られた各加重平均画素と対応する注目画素との濃度差分値を変数tmpとする正規分布関数に基づいて重み係数wgtが算出される。
また、補正処理ステップでは、当該算出された重み係数wgtで、各加重平均画素と対応する注目画素とが重み付け加算され、過度にノイズ抑制処理が行われないように抑制された補正濃度画像データYave´ x,yが算出され、当該補正濃度画像データYave´ x,yがRGB変換処理部74に出力される(S41)。
続いて、濃度対応ノイズ抑制処理ステップ(S4)で加重平均フィルタ処理された濃度成分画像データ、あるいは、補正処理ステップ(S41)で算出された補正濃度画像データと、色差対応ノイズ抑制処理ステップ(S6)で得られた加重平均フィルタ処理後の色差成分画像データがRGB変換処理部74に入力されると、RGB変換処理ステップが実行され、当該入力された、濃度成分画像データ、あるいは、補正濃度画像データと、色差成分画像データと、で構成されるノイズ抑制後の新たな輝度色差成分が、RGB色成分に変換されて出力され、粒状ノイズ抑制処理部51による粒状ノイズの抑制処理が終了される(S8)。
尚、上述の各ステップにおいて、各ステップ間の入出力データをメモリ41に保存するよう構成し、各ステップは、各ステップ間で直接データの入出力を行わずに、メモリ41に保存されたデータにアクセスするよう構成しても構わない。
上述した粒状ノイズ抑制処理部51による各処理は、コントローラ33に備えたハードディスクにインストールされた本発明の写真画像処理プログラムが実行されることにより実現される。
つまり、加重平均フィルタ処理により写真画像データに含まれる粒状のノイズを抑制する写真画像処理プログラムであって、写真画像データを構成する濃度成分画像データから複数の平坦画像領域を探索し、各平坦画像領域の平均濃度値を説明変数とし最大濃度値及び最小濃度値の夫々を従属変数とする二本の回帰直線により前記写真画像データに含まれる粒状のノイズの変動幅を求めるノイズ変動幅特定ステップ(S1)と、ノイズ変動幅特定ステップ(S1)で得られた各回帰直線に基づいて、任意の注目画素に対するノイズ変動幅Wx,yを求め、当該ノイズ変動幅Wx,yからノイズ抑制強度σ x,yを算出するノイズ抑制強度算出ステップ(S2)と、当該注目画素と周辺画素の濃度差分値z i,jと、ノイズ抑制強度算出ステップ(S2)で得られたノイズ抑制強度σ x,yに基づいて、濃度成分画像データに対応したサイズの加重平均フィルタのフィルタ係数Wgti,jを動的に算出する濃度対応フィルタ係数生成ステップ(S3)と、濃度対応フィルタ係数生成ステップ(S3)で得られた各注目画素に対応するフィルタ係数Wgti,jに基づいて、濃度成分画像データを加重平均フィルタ処理する濃度対応ノイズ抑制処理ステップ(S4)と、をコンピュータに実行させる写真画像処理プログラムが記憶されたCDやDVD等の記憶媒体を介してインストールされている。
さらに、当該注目画素と周辺画素の濃度差分値z i,jと、ノイズ抑制強度算出ステップ(S2)で得られたノイズ抑制強度σ x,yに基づいて、色差成分画像データに対応したサイズの加重平均フィルタのフィルタ係数を動的に算出する色差対応フィルタ係数生成ステップ(S5)と、色差対応フィルタ係数生成ステップ(S5)で得られた各注目画素に対応するフィルタ係数Wgti,jに基づいて、色差成分画像データを加重平均フィルタ処理する色差対応ノイズ抑制処理ステップ(S6)をコンピュータに実行させる写真画像処理プログラムが、当該プログラムが記憶されたCDやDVD等の記憶媒体を介してインストールされていても構わない。
さらに、ノイズ抑制強度σ x,yを仮想分散値とし、濃度対応ノイズ抑制処理ステップ(S4)で得られた各加重平均画素と対応する注目画素との濃度差分値を変数tmpとする正規分布関数に基づいて重み係数wgtを算出し、当該重み係数wgtで各加重平均画素と対応する注目画素とを重み付け加算して補正濃度画像データを算出する補正処理ステップ(S41)をコンピュータに実行させる写真画像処理プログラムが、当該プログラムが記憶されたCDやDVD等の記憶媒体を介してインストールされていても構わない。
尚、処理対象画像データの端部領域では、実際の画素が存在しないため、端部画素と同じ画素値のダミー画素を生成して処理されるが、実際にプリントされる有効画像サイズは原画像サイズよりやや小さいサイズとなるので、プリント画像に影響を与えるものではない。
第一の実施形態では、画素ブロックのブロック特性値に含まれる濃度ばらつきとして、各画素ブロックの平均濃度値を閾値として、当該閾値より高濃度の画素の平均濃度値である高濃度側平均濃度値と、当該閾値より低濃度の画素の平均濃度値である低濃度側平均濃度値との差分演算により算出される値を採用する場合を説明したが、本発明に適用可能な濃度ばらつきは、このような値に制限されるものではなく、画素ブロックを構成する画素群を母集団とする各画素の濃度値のばらつきを統計的手法等で表す値であればよく、標準偏差、平均絶対偏差、範囲等を採用することも可能である。
尚、上述の濃度成分抽出部701及びRGB変換処理部74で利用する変換式は、輝度成分をRGB色成分の平均値として導出しているが、例えば、Y成分の変換式は、以下の式で示すように、適宜設計事項として変更しても構わない。
Y = 0.29900R+0.58700G+0.11400B
ただし、濃度成分抽出部701においてRGB色成分から輝度色差成分へ変換された結果のデータをRGB変換処理部74に入力し、RGB色成分に変換した結果が元のRGB色成分と同じになるように、整合性がとれた変換式に変更する必要があることは言うまでもない。
以下、第一の実施形態とは別の実施形態として、第二の実施形態について説明する。
第一の実施形態の構成に加えて、粒状ノイズ抑制処理部51は、図9に示すように、濃度成分画像データを濃度成分画像データに対応したサイズの移動平均フィルタでフィルタ処理する移動平均フィルタ処理部80と、ノイズ変動幅特定部70で得られた各回帰直線に基づいて、移動平均フィルタ処理部80で得られた各注目画素領域内の移動平均画素のノイズ変動幅を求める移動平均画素ノイズ変動幅特定部81と、移動平均画素ノイズ変動幅特定部81で得られた移動平均画素のノイズ変動幅に基づいて、濃度対応ノイズ抑制処理部73で得られた各加重平均画素を補正するグラデーション補正処理部82と、を備えている。
グラデーション補正処理部82は、各注目画素領域の濃度最大値と濃度最小値の濃度差分値を求める濃度差分値算出部821と、移動平均画素ノイズ変動幅特定部81で得られた移動平均画素のノイズ変動幅と濃度差分値算出部821で得られた濃度差分値の比率に基づいて、各注目領域の平坦度を算出する平坦度算出部822と、平坦度算出部822で得られた平坦度を重み係数として、濃度対応ノイズ抑制処理部73で得られた各加重平均画素と対応する移動平均画素とを重み付け加算してグラデーション再生濃度画像データを算出する重み付け加算処理部823を備えている。
詳述すると、移動平均フィルタ処理部80は、フィルタ係数を全て「1」とした濃度成分画像データに対応したサイズの移動平均フィルタを利用してフィルタ処理を行い、以下の式に示すように、濃度成分の移動平均画素の濃度値Y2ave x,yを算出する。
Figure 0005125954
当該移動平均フィルタ処理された画像は、画像の絵柄に関係なく画像を一律に平滑化するものであるため、上述の加重平均フィルタ処理された画像よりも、視覚的に滑らかな画像となる。
移動平均画素ノイズ変動幅特定部81は、ノイズ変動幅特定部70で得られた平坦画像領域から算出された二本の回帰直線が示す上限式と下限式に基づいて、移動平均フィルタ処理部80で得られた各注目画素領域内の移動平均画素のノイズ変動幅を算出する。
即ち、ノイズ変動幅特定部70で得られた二本の回帰直線の説明変数は、複数の平坦画像領域の代表画素ブロックの平均濃度値であり、当該代表画素ブロック内の移動平均画素の濃度値ともいえる。したがって、当該説明変数が示すx軸の値を移動平均画素の濃度値であるとみなし、回帰直線が示す平坦画像領域のノイズの変動幅が、当該移動平均画素の濃度値に対するノイズの変動幅を示すものと仮定して算出する。
移動平均画素の濃度値に対するノイズの変動幅の上限値MaxY2x,yと下限値MinY2x,yは、以下の式で示すことができる。
Figure 0005125954
したがって、移動平均画素の濃度値に対するノイズの変動幅DifP x,yは、上限値MaxY2x,yと下限値MinY2x,yの差分値として、以下の式で示すことができる。
Figure 0005125954
濃度差分値算出部821は、以下の式に示すように、濃度成分画像データから、上述のフィルタと同サイズの各注目画素領域の濃度最大値max x,yと濃度最小値min x,yの濃度差分値DifR x,yを求める。
Figure 0005125954
平坦度算出部822は、移動平均画素ノイズ変動幅特定部81で得られた移動平均画素のノイズ変動幅DifP x,yと濃度差分値算出部821で得られた濃度差分値DifR x,yの比率に基づいて、以下の式に示すように、注目画素(x,y)に対する各注目領域の平坦度FlatRatioを算出する。
Figure 0005125954
移動平均画素のノイズ変動幅DifP x,yと注目画素の濃度差分値DifR x,yは、同サイズの画像領域における移動平均画素及び注目画素の最大濃度値と最小濃度値の濃度差分値を示しており、当該濃度差分値を対比させることにより、移動平均画素のノイズ変動幅DifP x,yを基準として平坦度FlatRatioを算出している。
即ち、注目領域の濃度差が移動平均画素の濃度差に近い場合は、注目領域は平坦な領域であると判定され、平坦度FlatRatioは1に近づく値を示す。注目領域の濃度差が移動平均画素の濃度差とかけ離れている場合には、注目領域は平坦な領域ではないと判定され、平坦度FlatRatioは0に近づく値を示す。また、平坦度FlatRatioを上限値1で制限して、移動平均フィルタ処理された画像を超える程度に平坦な領域であると判定することを抑制している。
重み付け加算処理部823は、平坦度算出部822で得られた平坦度を重み係数として、以下の式に示すように、濃度対応ノイズ抑制処理部73で得られた各加重平均画素の濃度値Yave x,yと対応する移動平均画素の濃度値Y2ave x,yとを重み付け加算して、平坦化された画像データであるグラデーション再生濃度画像データの濃度値Yave´´ x,yを算出する。
Figure 0005125954
即ち、移動平均フィルタ処理により、ノイズ量に依存しない一律に平滑化された画像の濃度値の分布を基準として、平坦画像領域とそうではない画像領域を分離して、適切にノイズ抑制することができる。
例えば、頬において光が当たっている箇所と当たっていない箇所が滑らかに変化する箇所のように、グラデーションの変化が小さく、画素値の小さな値が滑らかに変化する平坦画像領域に対しては、加重平均フィルタ処理を行わず、そうではない頬の輪郭部と背景画像を含む画像領域のように、平坦ではない画像領域に対しては、加重平均フィルタ処理を行うことにより、適度なノイズ抑制強度でノイズを抑制することができる。
尚、重み付け加算処理部823は、平坦度算出部822で得られた平坦度を重み係数として、以下の式に示すように、補正処理部731で得られた補正濃度画像データの濃度値Yave´ x,yと対応する移動平均画素の濃度値Y2ave x,yとを重み付け加算して、平坦化された画像データであるグラデーション再生濃度画像データの濃度値Yave´´ x,yを算出するように構成しても構わない。
Figure 0005125954
即ち、平坦ではない領域に対しては、補正処理部731で得られる補正濃度画像データを利用することにより、過度にノイズを抑制しないように補正された強度で、ノイズを抑制することができる。
この場合、RGB変換処理部74は、グラデーション補正処理部82からグラデーション再生濃度画像データが入力されると、濃度対応ノイズ抑制処理部73で得られた加重平均フィルタ処理後の濃度成分画像データと同様に取り扱い、当該濃度成分画像データと、色差対応ノイズ抑制処理部76で得られた加重平均フィルタ処理後の色差成分画像データで構成される、ノイズ抑制後の新たな輝度色差成分を、上述の通り、RGB色成分に変換して出力する。
以下に、第二の実施形態における上述した粒状ノイズ抑制処理部51による各処理の手順を、図10に示すフローチャートに基づいて説明する。
まず、写真画像データを構成する各画素のRGB成分データが、ノイズ変動幅特定部70に入力されると、第一の実施形態で説明した通り、ノイズ変動幅特定ステップ(S1)が実行される。
続いて、ノイズ変動幅特定部70の濃度成分抽出ステップ(S11)で得られた濃度成分画像データが移動平均画素ノイズ変動幅特定部81に入力されると、移動平均フィルタ処理ステップが実行され、濃度成分画像データは、濃度成分画像データに対応したサイズの移動平均フィルタでフィルタ処理される(S21)。
続いて、移動平均画素ノイズ変動幅特定部81の移動平均画素ノイズ変動幅特定ステップが実行され、ノイズ変動幅特定ステップ(S1)で得られた各回帰直線に基づいて、移動平均フィルタ処理ステップ(S21)で得られた各注目画素領域内の移動平均画素の濃度値に対するノイズの変動幅DifP x,yが算出される(S22)。
続いて、グラデーション補正処理部82のグラデーション補正処理ステップ(S23)が実行される。
グラデーション補正処理ステップ(S23)は、濃度差分値算出ステップ(S231)と、平坦度算出ステップ(S232)と、重み付け加算処理ステップ(S233)で構成される。
まず、濃度差分値算出ステップが実行され、濃度成分抽出ステップ(S11)で得られた濃度成分画像データから、移動平均フィルタ処理ステップ(S21)で利用した移動平均フィルタと同サイズの各注目画素領域の濃度最大値max x,yと濃度最小値min x,yの濃度差分値DifR x,yが算出される(S231)。
続いて、平坦度算出ステップが実行され、移動平均画素ノイズ変動幅特定ステップ(S22)で得られた移動平均画素のノイズ変動幅DifP x,yと濃度差分値算出ステップ(S231)で得られた濃度差分値DifR x,yの比率に基づいて、注目画素(x,y)に対する各注目領域の平坦度FlatRatioが算出される。(S232)。
続いて、重み付け加算処理ステップが実行され、平坦度算出ステップ(S232)で得られた平坦度を重み係数として、濃度対応ノイズ抑制処理ステップ(S4)で得られた各加重平均画素の濃度値Yave x,y、あるいは、補正処理部ステップ(S41)で得られた補正濃度画像データの濃度値Yave´ x,yと対応する移動平均画素の濃度値Y2ave x,yとが重み付け加算され、平坦化された画像データの濃度値Yave´´ x,yが算出される(S233)。
続いて、濃度対応ノイズ抑制処理ステップ(S4)で加重平均フィルタ処理された濃度成分画像データ、あるいは、補正処理ステップ(S41)で算出された補正濃度画像データ、あるいは、グラデーション補正処理ステップ(S23)で算出されたグラデーション再生濃度画像データと、色差対応ノイズ抑制処理ステップ(S6)で得られた加重平均フィルタ処理後の色差成分画像データがRGB変換処理部74に入力されると、RGB変換処理ステップが実行され、当該入力された、濃度成分画像データ、あるいは、補正濃度画像データと、色差成分画像データと、で構成されるノイズ抑制後の新たな輝度色差成分が、RGB色成分に変換されて出力され、粒状ノイズ抑制処理部51による粒状ノイズの抑制処理が終了される(S8)。
尚、上述の各ステップにおいて、各ステップ間の入出力データをメモリ41に保存するよう構成し、各ステップは、各ステップ間で直接データの入出力を行わずに、メモリ41に保存されたデータにアクセスするよう構成しても構わない。
上述した粒状ノイズ抑制処理部51による各処理は、コントローラ33に備えたハードディスクにインストールされた本発明の写真画像処理プログラムが実行されることにより実現される。
つまり、加重平均フィルタ処理により写真画像データに含まれる粒状のノイズを抑制する写真画像処理プログラムであって、写真画像データを構成する濃度成分画像データから複数の平坦画像領域を探索し、各平坦画像領域の平均濃度値を説明変数とし最大濃度値及び最小濃度値の夫々を従属変数とする二本の回帰直線により写真画像データに含まれる粒状のノイズの変動幅を求めるノイズ変動幅特定ステップ(S1)と、ノイズ変動幅特定ステップ(S1)で得られた各回帰直線に基づいて、任意の注目画素に対するノイズ変動幅を求め、当該ノイズ変動幅からノイズ抑制強度を算出するノイズ抑制強度算出ステップ(S2)と、当該注目画素と周辺画素の濃度差分値と、ノイズ抑制強度算出ステップ(S2)で得られたノイズ抑制強度に基づいて、濃度成分画像データに対応したサイズの加重平均フィルタのフィルタ係数を動的に算出する濃度対応フィルタ係数生成ステップ(S3)と、濃度対応フィルタ係数生成ステップ(S3)で得られた各注目画素に対応するフィルタ係数に基づいて、濃度成分画像データを加重平均フィルタ処理する濃度対応ノイズ抑制処理ステップ(S4)と、濃度成分画像データを濃度成分画像データに対応したサイズの移動平均フィルタでフィルタ処理する移動平均フィルタ処理ステップ(S21)と、ノイズ変動幅特定ステップ(S1)で得られた各回帰直線に基づいて、移動平均フィルタ処理ステップ(S21)で得られた各注目画素領域内の移動平均画素のノイズ変動幅を求める移動平均画素ノイズ変動幅特定ステップ(S22)と、移動平均画素ノイズ変動幅特定ステップ(S22)で得られた移動平均画素のノイズ変動幅に基づいて、濃度対応ノイズ抑制処理ステップ(S4)で得られた各加重平均画素を補正するグラデーション補正処理ステップ(S23)と、をコンピュータに実行させる写真画像処理プログラムが記憶されたCDやDVD等の記憶媒体を介してインストールされている。
さらに、グラデーション補正処理ステップ(S23)は、各注目画素領域の濃度最大値と濃度最小値の濃度差分値を求める濃度差分値算出ステップ(S231)と、移動平均画素ノイズ変動幅特定ステップ(S22)で得られた移動平均画素のノイズ変動幅と濃度差分値算出ステップ(S231)で得られた濃度差分値の比率に基づいて、各注目領域の平坦度を算出する平坦度算出ステップ(S232)と、を含み、平坦度算出ステップ(S232)で得られた平坦度を重み係数として、濃度対応ノイズ抑制処理ステップ(S4)で得られた各加重平均画素と対応する移動平均画素とを重み付け加算してグラデーション再生濃度画像データを算出するコンピュータに実行させる写真画像処理プログラムが、当該プログラムが記憶されたCDやDVD等の記憶媒体を介してインストールされていても構わない。
尚、処理対象画像データの端部領域では、実際の画素が存在しないため、端部画素と同じ画素値のダミー画素を生成して処理されるが、実際にプリントされる有効画像サイズは原画像サイズよりやや小さいサイズとなるので、プリント画像に影響を与えるものではない。
尚、第二の実施形態の構成を変更し、平坦度算出部822は、以下の式に示すように、平坦度FlatRatioを調整するための平坦率調整値FlatShiftと平坦率正規化係数FlatBalanceの二つの調整用変数を設けて、平坦度FlatRatioを算出するように構成しても構わない。
Figure 0005125954
尚、第一または第二の実施形態により出力された結果画像よりも、ノイズ抑制強度を弱めた画像を得たい場合に備えて、RGB変換処理部74は、結果画像の輝度色差成分をRGB色成分に変換する前に、以下の式に基づいて、当該結果画像の各注目画素の画素値と対応する原画像の画素値とを設定可能な変数rtoで融合処理するように構成しても構わない。
Figure 0005125954
尚、Yans x,yは、当該融合処理した結果の画像データの注目画素(x,y)の輝度成分を示し、Cbans x,y及びCrans x,yは、当該融合処理した結果の画像データの注目画素(x,y)の色差成分を示す。また、Yres x,yは、当該融合処理前の本発明により得られるノイズ抑制された画像データの注目画素(x,y)の輝度成分を示し、Cbres x,y及びCrres x,yは、当該融合処理前の本発明により得られるノイズ抑制された画像データの注目画素(x,y)の色差成分を示す。
尚、上述した実施形態は、本発明の一例に過ぎず、本発明の作用効果を奏する範囲において各ブロックの具体的構成等を適宜変更設計できることは言うまでもない。
写真画像処理装置の外観説明図 写真プリンタの説明図 写真画像処理装置の機能ブロック構成図 粒状ノイズ抑制処理部の機能ブロック構成図 ノイズ変動幅特定ステップの説明図であり、(a)は所定サイズの画素ブロックに分割された濃度成分画像データを示す説明図、(b)は濃度成分画像データの各画素ブロックを示す説明図、(c)は複数の区分に分割された濃度範囲に画素ブロックを割り付けた一例を示す説明図、(d)はノイズ変動幅を特定する一例を示す説明図 平坦画像領域から算出された回帰直線の相関係数に応じた補正の説明図であり、(a)は、回帰直線の傾きを補正を示す説明図、(b)は、回帰直線の傾きと切片の補正を示す説明図 所定の画像領域における濃度値の分布の説明図であり、(a)は、平坦画像領域のみを含む画像領域の正規化された濃度値の分布を示す説明図、(b)は、平坦画像領域と輪郭画像領域をともに含む画像領域の正規化された濃度値の分布を示す説明図 粒状ノイズ抑制処理部の処理手順の一例を説明するためのフローチャート 粒状ノイズ抑制処理部の図4とは別の一例を示す機能ブロック構成図 図9の構成に基づいた粒状ノイズ抑制処理部の処理手順の一例を説明するためのフローチャート
1:写真画像処理装置
51:粒状ノイズ抑制処理部
70:ノイズ変動幅特定部
71:ノイズ抑制強度算出部
72:濃度対応フィルタ係数生成部
73:濃度対応ノイズ抑制処理部
74:RGB変換処理部
75:色差対応フィルタ係数生成部
76:色差対応ノイズ抑制処理部
80:移動平均フィルタ処理部
81:移動平均画素ノイズ変動幅特定部
82:グラデーション補正処理部
701:濃度成分抽出部(ノイズ変動幅特定部)
702:ブロック特性値算出部(ノイズ変動幅特定部)
703:画素ブロック割付部(ノイズ変動幅特定部)
704:画素ブロック抽出部(ノイズ変動幅特定部)
705:回帰直線算出部(ノイズ変動幅特定部)
731:補正処理部(濃度対応ノイズ抑制処理部)
821:濃度差分値算出部(グラデーション補正処理部)
822:平坦度算出部(グラデーション補正処理部)
823:重み付け加算処理部(グラデーション補正処理部)
S1:ノイズ変動幅特定ステップ
S2:ノイズ抑制強度算出ステップ
S3:濃度対応フィルタ係数生成ステップ
S4:濃度対応ノイズ抑制処理ステップ
S5:色差対応フィルタ係数生成ステップ
S6:色差対応ノイズ抑制処理ステップ
S8:RGB変換処理ステップ
S11:濃度成分抽出ステップ(ノイズ変動幅特定ステップ)
S12:ブロック特性値算出ステップ(ノイズ変動幅特定ステップ)
S13:画素ブロック割付ステップ(ノイズ変動幅特定ステップ)
S14:画素ブロック抽出ステップ(ノイズ変動幅特定ステップ)
S15:回帰直線算出ステップ(ノイズ変動幅特定ステップ)
S21:移動平均フィルタ処理ステップ
S22:移動平均画素ノイズ変動幅特定ステップ
S23:グラデーション補正処理ステップ
S41:補正処理ステップ(濃度対応ノイズ抑制処理ステップ)
S231:濃度差分値算出ステップ(グラデーション補正処理ステップ)
S232:平坦度算出ステップ(グラデーション補正処理ステップ)
S233:重み付け加算処理ステップ(グラデーション補正処理ステップ)

Claims (10)

  1. 加重平均フィルタ処理により写真画像データに含まれる粒状のノイズを抑制する写真画像処理方法であって、
    前記写真画像データを構成する濃度成分画像データから複数の平坦画像領域を探索し、各平坦画像領域の平均濃度値を説明変数とし最大濃度値及び最小濃度値の夫々を従属変数とする二本の回帰直線により前記写真画像データに含まれる粒状のノイズの変動幅を求めるノイズ変動幅特定ステップと、
    前記ノイズ変動幅特定ステップで得られた各回帰直線に基づいて、任意の注目画素に対するノイズ変動幅を求め、当該ノイズ変動幅からノイズ抑制強度を算出するノイズ抑制強度算出ステップと、
    当該注目画素と周辺画素の濃度差分値と、前記ノイズ抑制強度算出ステップで得られたノイズ抑制強度に基づいて、濃度成分画像データに対応したサイズの加重平均フィルタのフィルタ係数を動的に算出する濃度対応フィルタ係数生成ステップと、
    前記濃度対応フィルタ係数生成ステップで得られた各注目画素に対応するフィルタ係数に基づいて、前記濃度成分画像データを加重平均フィルタ処理する濃度対応ノイズ抑制処理ステップと、を含み、
    前記ノイズ変動幅特定ステップは、
    前記写真画像データから濃度成分画像データを抽出する濃度成分抽出ステップと、
    前記濃度成分抽出ステップで抽出された前記濃度成分画像データを所定サイズの画素ブロックに分割して、画素ブロック毎に平均濃度値、最大濃度値、最小濃度値、濃度ばらつきを含むブロック特性値を算出するブロック特性値算出ステップと、
    濃度範囲を所定間隔で複数の区間に区分し、前記平均濃度値に基づいて各画素ブロックを対応する区分に割り付ける画素ブロック割付ステップと、
    各区分に割り付けられた画素ブロックから前記濃度ばらつきが最小となる画素ブロックを代表画素ブロックとして抽出する画素ブロック抽出ステップと、を備え、
    前記画素ブロック抽出ステップで抽出された複数の代表画素ブロックの各平均濃度値を説明変数とし、各最大濃度値及び各最小濃度値の夫々を従属変数とする二本の回帰直線を算出するものである写真画像処理方法。
  2. 当該注目画素と周辺画素の濃度差分値と、前記ノイズ抑制強度算出ステップで得られたノイズ抑制強度に基づいて、色差成分画像データに対応したサイズの加重平均フィルタのフィルタ係数を動的に算出する色差対応フィルタ係数生成ステップと、
    前記色差対応フィルタ係数生成ステップで得られた各注目画素に対応するフィルタ係数に基づいて、色差成分画像データを加重平均フィルタ処理する色差対応ノイズ抑制処理ステップを、
    さらに含む請求項1記載の写真画像処理方法。
  3. 前記フィルタ係数は、前記ノイズ抑制強度を仮想分散値とし、前記注目画素と周辺画素の濃度差分値を変数とする正規分布関数に基づいて算出されるものである請求項1または2記載の写真画像処理方法。
  4. 前記濃度対応ノイズ抑制処理ステップは、
    前記ノイズ抑制強度を仮想分散値とし、前記濃度対応ノイズ抑制処理ステップで得られた各加重平均画素と対応する注目画素との濃度差分値を変数とする正規分布関数に基づいて重み係数を算出し、当該重み係数で各加重平均画素と対応する注目画素とを重み付け加算して補正濃度画像データを算出する補正処理ステップをさらに含む請求項1から3の何れかに記載の写真画像処理方法。
  5. 加重平均フィルタ処理により写真画像データに含まれる粒状のノイズを抑制する写真画像処理装置であって、
    前記写真画像データを構成する濃度成分画像データから複数の平坦画像領域を探索し、各平坦画像領域の平均濃度値を説明変数とし最大濃度値及び最小濃度値の夫々を従属変数とする二本の回帰直線により前記写真画像データに含まれる粒状のノイズの変動幅を求めるノイズ変動幅特定部と、
    前記ノイズ変動幅特定部で得られた各回帰直線に基づいて、任意の注目画素に対するノイズ変動幅を求め、当該ノイズ変動幅からノイズ抑制強度を算出するノイズ抑制強度算出部と、
    当該注目画素と周辺画素の濃度差分値と、前記ノイズ抑制強度算出部で得られたノイズ抑制強度に基づいて、濃度成分画像データに対応したサイズの加重平均フィルタのフィルタ係数を動的に算出する濃度対応フィルタ係数生成部と、
    前記濃度対応フィルタ係数生成部で得られた各注目画素に対応するフィルタ係数に基づいて、前記濃度成分画像データを加重平均フィルタ処理する濃度対応ノイズ抑制処理部と、を含み、
    前記ノイズ変動幅特定部は、
    前記写真画像データから濃度成分画像データを抽出する濃度成分抽出部と、
    前記濃度成分抽出部で抽出された前記濃度成分画像データを所定サイズの画素ブロックに分割して、画素ブロック毎に平均濃度値、最大濃度値、最小濃度値、濃度ばらつきを含むブロック特性値を算出するブロック特性値算出部と、
    濃度範囲を所定間隔で複数の区間に区分し、前記平均濃度値に基づいて各画素ブロックを対応する区分に割り付ける画素ブロック割付部と、
    各区分に割り付けられた画素ブロックから前記濃度ばらつきが最小となる画素ブロックを代表画素ブロックとして抽出する画素ブロック抽出部と、を備え、
    前記画素ブロック抽出部で抽出された複数の代表画素ブロックの各平均濃度値を説明変数とし、各最大濃度値及び各最小濃度値の夫々を従属変数とする二本の回帰直線を算出するものである写真画像処理装置。
  6. 当該注目画素と周辺画素の濃度差分値と、前記ノイズ抑制強度算出部で得られたノイズ抑制強度に基づいて、色差成分画像データに対応したサイズの加重平均フィルタのフィルタ係数を動的に算出する色差対応フィルタ係数生成部と、
    前記色差対応フィルタ係数生成部で得られた各注目画素に対応するフィルタ係数に基づいて、色差成分画像データを加重平均フィルタ処理する色差対応ノイズ抑制処理部を、
    さらに含む請求項5記載の写真画像処理装置。
  7. 前記濃度対応ノイズ抑制処理部は、
    前記ノイズ抑制強度を仮想分散値とし、前記濃度対応ノイズ抑制処理部で得られた各加重平均画素と対応する注目画素との濃度差分値を変数とする正規分布関数に基づいて重み係数を算出し、当該重み係数で各加重平均画素と対応する注目画素とを重み付け加算して補正濃度画像データを算出する補正処理部をさらに含む請求項5または6記載の写真画像処理装置。
  8. 加重平均フィルタ処理により写真画像データに含まれる粒状のノイズを抑制する写真画像処理プログラムであって、
    前記写真画像データから濃度成分画像データを抽出する濃度成分抽出ステップと、
    前記濃度成分抽出ステップで抽出された前記濃度成分画像データを所定サイズの画素ブロックに分割して、画素ブロック毎に平均濃度値、最大濃度値、最小濃度値、濃度ばらつきを含むブロック特性値を算出するブロック特性値算出ステップと、
    濃度範囲を所定間隔で複数の区間に区分し、前記平均濃度値に基づいて各画素ブロックを対応する区分に割り付ける画素ブロック割付ステップと、
    各区分に割り付けられた画素ブロックから前記濃度ばらつきが最小となる画素ブロックを代表画素ブロックとして抽出する画素ブロック抽出ステップと、
    を備え、
    前記画素ブロック抽出ステップで抽出された複数の代表画素ブロックの各平均濃度値を説明変数とし、各最大濃度値及び各最小濃度値の夫々を従属変数とする二本の回帰直線により前記写真画像データに含まれる粒状のノイズの変動幅を求めるノイズ変動幅特定ステップと、
    前記ノイズ変動幅特定ステップで得られた各回帰直線に基づいて、任意の注目画素に対するノイズ変動幅を求め、当該ノイズ変動幅からノイズ抑制強度を算出するノイズ抑制強度算出ステップと、
    当該注目画素と周辺画素の濃度差分値と、前記ノイズ抑制強度算出ステップで得られたノイズ抑制強度に基づいて、濃度成分画像データに対応したサイズの加重平均フィルタのフィルタ係数を動的に算出する濃度対応フィルタ係数生成ステップと、
    前記濃度対応フィルタ係数生成ステップで得られた各注目画素に対応するフィルタ係数に基づいて、前記濃度成分画像データを加重平均フィルタ処理する濃度対応ノイズ抑制処理ステップと、
    をコンピュータに実行させる写真画像処理プログラム。
  9. 当該注目画素と周辺画素の濃度差分値と、前記ノイズ抑制強度算出ステップで得られたノイズ抑制強度に基づいて、色差成分画像データに対応したサイズの加重平均フィルタのフィルタ係数を動的に算出する色差対応フィルタ係数生成ステップと、
    前記色差対応フィルタ係数生成ステップで得られた各注目画素に対応するフィルタ係数に基づいて、色差成分画像データを加重平均フィルタ処理する色差対応ノイズ抑制処理ステップを、
    さらに含む請求項8記載の写真画像処理プログラム。
  10. 前記濃度対応ノイズ抑制処理ステップは、
    前記ノイズ抑制強度を仮想分散値とし、前記濃度対応ノイズ抑制処理ステップで得られた各加重平均画素と対応する注目画素との濃度差分値を変数とする正規分布関数に基づいて重み係数を算出し、当該重み係数で各加重平均画素と対応する注目画素とを重み付け加算して補正濃度画像データを算出する補正処理ステップをさらに含む請求項9または10記載の写真画像処理プログラム。
JP2008253584A 2008-09-30 2008-09-30 写真画像処理方法、写真画像処理プログラム、及び写真画像処理装置 Active JP5125954B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008253584A JP5125954B2 (ja) 2008-09-30 2008-09-30 写真画像処理方法、写真画像処理プログラム、及び写真画像処理装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008253584A JP5125954B2 (ja) 2008-09-30 2008-09-30 写真画像処理方法、写真画像処理プログラム、及び写真画像処理装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2010087769A JP2010087769A (ja) 2010-04-15
JP5125954B2 true JP5125954B2 (ja) 2013-01-23

Family

ID=42251290

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008253584A Active JP5125954B2 (ja) 2008-09-30 2008-09-30 写真画像処理方法、写真画像処理プログラム、及び写真画像処理装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5125954B2 (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6024107B2 (ja) 2012-01-06 2016-11-09 株式会社リコー 画像処理装置、撮像装置、画像処理方法およびプログラム
JP5821790B2 (ja) * 2012-06-27 2015-11-24 株式会社島津製作所 X線診断装置
JP6191160B2 (ja) 2012-07-12 2017-09-06 ノーリツプレシジョン株式会社 画像処理プログラムおよび画像処理装置
US11069331B2 (en) * 2018-11-19 2021-07-20 Perkinelmer Health Sciences, Inc. Noise reduction filter for signal processing

Family Cites Families (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002222416A (ja) * 2001-01-26 2002-08-09 Mitsubishi Electric Corp 画質改善装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2010087769A (ja) 2010-04-15

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4780374B2 (ja) 粒状ノイズ抑制のための画像処理方法及びプログラム及びこの方法を実施する粒状抑制処理モジュール
US8391646B2 (en) Image processing device and method that performs image quality adjustment and resize processing on image data
US20050286793A1 (en) Photographic image processing method and equipment
JP2002314817A (ja) マスクを用いて写真画像の鮮鋭度を局部的に変更するための方法、装置、プログラムおよび記録媒体、並びに画像再生装置
JP2004510369A (ja) デジタル画像鮮鋭化システム
JP2002044473A (ja) 画像処理方法、画像処理装置および画像処理方法を実行するプログラムを記録した記録媒体
JP2005190435A (ja) 画像処理方法、画像処理装置及び画像記録装置
US10848644B2 (en) Image processing apparatus, image processing method, and non-transitory computer-readable storage medium
JP5157678B2 (ja) 写真画像処理方法、写真画像処理プログラム、及び写真画像処理装置
JP5125954B2 (ja) 写真画像処理方法、写真画像処理プログラム、及び写真画像処理装置
JP2005141477A (ja) 画像鮮鋭化処理方法とこの方法を実施する画像処理装置
JP2010034713A (ja) 写真画像処理方法、写真画像処理プログラム、及び写真画像処理装置
JP4920814B2 (ja) 画像処理方法、装置および記録媒体
JP4655210B2 (ja) 濃度補正曲線生成方法と濃度補正曲線生成モジュール
JP5157760B2 (ja) 写真画像処理方法、写真画像処理プログラム、及び写真画像処理装置
JP4366634B2 (ja) ノイズ画素マップ作成方法とその方法を実施する装置とプログラム及び写真プリント装置
JP2005192162A (ja) 画像処理方法、画像処理装置及び画像記録装置
JP2010068361A (ja) 写真画像処理方法、写真画像処理プログラム、及び写真画像処理装置
JP5245715B2 (ja) 写真画像処理方法、写真画像処理プログラム、及び写真画像処理装置
JP2007249802A (ja) 画像処理装置及び画像処理方法
JP5062156B2 (ja) 写真画像処理方法、写真画像処理プログラム、及び写真画像処理装置
JP5157677B2 (ja) 写真画像処理方法、写真画像処理プログラム、及び写真画像処理装置
JP2010010974A (ja) 写真画像処理方法、写真画像処理プログラム、及び写真画像処理装置
JP2009016940A (ja) フレーム画像の揃い補正処理装置及び揃い補正処理方法
JP4496856B2 (ja) 写真画像処理方法及びその装置

Legal Events

Date Code Title Description
RD03 Notification of appointment of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423

Effective date: 20110221

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712

Effective date: 20110222

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20110810

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20120612

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120619

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20120724

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20121002

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20121015

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Ref document number: 5125954

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20151109

Year of fee payment: 3

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250