JP4784198B2 - 熱硬化性樹脂組成物 - Google Patents

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本発明は、電気回路を形成するプリント配線板材料などに利用される特定のシアン酸エステル樹脂とマレイミド化合物を含有する熱硬化性樹脂組成物に関するものである。
シアン酸エステル樹脂は、高耐熱性や誘電特性などに優れる熱硬化性樹脂として古くから知られており、この樹脂組成物としてビスマレイミド化合物を併用する手法(例えば特許文献1参照)がBTレジンと称され、この技術をベースにして、近年、半導体プラスチックパッケージ用などの高機能のプリント配線板用材料などに幅広く使用されている。このビスフェノールA型シアン酸エステル樹脂を使用した樹脂組成物は、高耐熱性や弾性率などの機械特性などに優れた特性を有するが、吸水率が高く、弾性率などの機械特性においても更なる向上が要望されており、他の構造を有するシアン酸エステル樹脂の検討が行われている。他の構造のシアン酸エステル樹脂としては、ノボラック型シアン酸エステル樹脂の事例が多く見受けられる(例えば特許文献2参照)が、ノボラック型シアン酸エステル樹脂は、通常の硬化条件では、硬化不足になり易く、得られる硬化物は、吸水率が大きく、吸湿耐熱性が低下するなどの問題があった。ノボラック型シアン酸エステル樹脂の改善手法として、ビスフェノールA型シアン酸エステル樹脂とのプレポリマーが開示されている(例えば特許文献3参照)が、本プレポリマーは、硬化性の点は向上するものの、特性改善の点では未だ不十分であった。
特公昭54-30440号公報 特開平11-124433号公報 特開2000-191776号公報
本発明は、シアン酸エステル樹脂とマレイミド化合物を含有する樹脂組成物において、吸水特性の向上を主目的としたものであり、併せて弾性率などの機械特性において更に優れた特性を有する熱硬化性樹脂組成物を提供するものである。
本発明者等は、上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、特定の構造を有するシアン酸エステル樹脂に、マレイミド化合物を併用することにより、吸水率、弾性率に優れた特性を有する樹脂組成物が得られる事を見出し、本発明を完成させた。すなわち、本発明は、一般式(1)で示されるシアン酸エステル樹脂(A)と、マレイミド化合物(B)を必須成分として含有する樹脂組成物である。
Figure 0004784198
(式中、Rは水素原子またはメチル基を示し、nは1から50までの整数を示す。また、nが異なる化合物の混合物であってもよい。)
本発明による樹脂組成物は、硬化性が良好であり、耐熱性、吸水性、弾性率などに優れた特性を有することから、従来のシアン酸エステル樹脂−ビスマレイミド化合物系樹脂組成物の弱点を解消するものであり、工業的な実用性は極めて高いものである。
本発明において用いられるシアン酸エステル樹脂(A)は、一般式(1)で示されるシアン酸エステル樹脂及びそのプレポリマーであれば特に限定されない。一般式(1)で示されるシアン酸エステル樹脂(A)は、α-ナフトールあるいはβ-ナフトール等のナフトール類とp-キシレングリコール、α,α’-ジメトキシ-p-キシレン、1,4-ジ(2-ヒドロキシ-2-プロピル)ベンゼン等の縮合剤との反応により得られるナフトールアラルキル樹脂とシアン酸とを縮重合させて得られるものであり、その製法は特に限定されず、シアン酸エステル合成として現存するいかなる方法で製造してもよい。具体的に例示すると、一般式(2)で示されるナフトールアラルキル樹脂とハロゲン化シアンを不活性有機溶媒中で、塩基性化合物存在下反応させることにより得ることができる。また、同様なナフトールアラルキル樹脂と塩基性化合物による塩を、水を含有する溶液中にて形成させ、その後、ハロゲン化シアンと2相系界面反応を行い、合成する方法を採ることもできる。
Figure 0004784198
(式中、Rは水素原子またはメチル基を示し、nは1から50までの整数を示す。また、nが異なる化合物の混合物であってもよい。)
また、シアン酸エステル樹脂(A)としては、特にRが水素であるα−ナフトールアラルキル型のシアン酸エステル樹脂が好ましいが、複数のシアン酸エステル樹脂(A)を、1種もしくは2種以上を適宜混合して使用することも可能である。
本発明におけるシアン酸エステル樹脂(A)の配合量は特に限定されないが、配合量が過小になると、得られる積層板の吸湿特性が低下し、多くなりすぎると、耐熱性が低下するため、シアン酸エステル樹脂(A)とマレイミド化合物(B)の合計配合量の25〜95重量%の範囲が好ましく、30〜90重量%の範囲が特に好適である。
本発明において用いられるマレイミド化合物(B)は1分子中に1個以上のマレイミド基を有する化合物であれば、特に限定されるものではない。その具体例としては、ビス(4-マレイミドフェニル)メタン、2,2-ビス{4-(4-マレイミドフェノキシ)-フェニル}プロパン、ビス(3,5-ジメチル-4-マレイミドフェニル)メタン、ビス(3-エチル-5-メチル-4-マレイミドフェニル)メタン、ビス(3,5-ジエチル-4-マレイミドフェニル)メタン、ポリフェニルメタンマレイミド、これらマレイミド化合物のプレポリマー、もしくはマレイミド化合物とアミン化合物のプレポリマーなどが挙げられ、1種もしくは2種以上を適宜混合して使用することも可能である。より好適なものとしては、ビス(4-マレイミドフェニル)メタン、2,2-ビス{4-(4-マレイミドフェノキシ)-フェニル}プロパン、ビス(3-エチル-5-メチル-4-マレイミドフェニル)メタンが挙げられる。本発明におけるマレイミド化合物(B)の配合量は特に限定されないが、配合量が過小になると、得られる積層板の耐熱性が低下し、多くなりすぎると、吸湿特性が低下するため、シアン酸エステル樹脂(A)とマレイミド化合物(B)の合計配合量の5〜75重量%の範囲が好ましく、10〜70重量%の範囲が特に好適である。
本発明の樹脂組成物には、所期の特性が損なわれない範囲において、上記一般式(1)で示されるシアン酸エステル樹脂(A)以外のシアン酸エステル樹脂を使用することも可能である。一般式(1)以外のシアン酸エステル樹脂としては、公知のものが使用できる。例えば、ビスフェノールA型シアン酸エステル樹脂、ビスフェノールF型シアン酸エステル樹脂、ビスフェノールM型シアン酸エステル樹脂、ビスフェノールP型シアン酸エステル樹脂、ビスフェノールE型シアン酸エステル樹脂、フェノールノボラック型シアン酸エステル樹脂、クレゾールノボラック型シアン酸エステル樹脂、ジシクロペンタジエンノボラック型シアン酸エステル樹脂、テトラメチルビスフェノールF型シアン酸エステル樹脂、ビフェノール型シアン酸エステル樹脂等、及びこれらのプレポリマー等が挙げられ、1種もしくは2種以上適宜混合して使用することも可能である。
本発明において、シアン酸エステル樹脂(A)とマレイミド化合物(B)とを含有する樹脂組成物の調合方法は特に限定されないが、例えば、シアン酸エステル樹脂(A)とマレイミド化合物(B)とを単純に溶融混合するか、メチルエチルケトン、Nメチルピロドリン、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、トルエン、キシレン等の有機溶剤に溶解して混合することができる。又、シアン酸エステル樹脂(A)とマレイミド化合物(B)の内、1〜2種類を予めオリゴマー化させた後に混合することや、事前に混合してからオリゴマー化させる事も可能である。
本発明の樹脂組成物には、エポキシ樹脂を併用することも可能である。併用するエポキシ樹脂としては、公知のものが適用可能であり、1分子中に2個以上のエポキシ基を有する化合物であれば、特に限定されるものではない。例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノールAノボラック型エポキシ樹脂、臭素化ビスフェノールA型エポキシ樹脂、臭素化フェノールノボラック型エポキシ樹脂、3官能フェノール型エポキシ樹脂、4官能フェノール型エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、フェノールアラルキル型エポキシ樹脂、ビフェニルアラルキル型エポキシ樹脂、ナフトールアラルキル型エポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂、ポリオール型エポキシ樹脂、リン含有エポキシ樹脂、グリシジルアミン、グリシジルエステル、ブタジエンなどの2重結合をエポキシ化した化合物、水酸基含有シリコン樹脂類とエピクロルヒドリンとの反応により得られる化合物等が挙げられ、1種もしくは2種以上を適宜混合して使用することも可能である。
本発明の樹脂組成物は、そのままでも加熱により硬化するが、硬化を促進する目的で、公知の硬化促進剤を配合する事も可能である。このような化合物としては、例えば、過酸化ベンゾイル、ラウロイルパーオキサイド、アセチルパーオキサイド、パラクロロベンゾイルパーオキサイド、ジ-tert-ブチル-ジ-パーフタレート等で例示される有機過酸化物;アゾビスニトリル当のアゾ化合物;2-メチルイミダゾール、2-ウンデシルイミダゾール、2-フェニルイミダゾール、2-エチル-4-メチルイミダゾール、1-ベンジル-メチルイミダゾール、1-シアノエチル-2-メチルイミダゾール、1-シアノエチル-2-エチルイミダゾール、1-シアノエチル-2-ウンデシルイミダゾール、1-シアノエチル-2-フェニルミダゾール、1-シアノエチル-2-エチル-メチルイミダゾール、1-グアナミノエチル-2-メチルイミダゾール等で例示されたイミダゾール類、更にはこれらのイミダゾール類のカルボン酸もしくはその酸無水類の付加体など;N,N-ジメチルベンジルアミン、N,N-ジメチルアニリン、N,N-ジメチルトルイジン、2-N-エチルアニリノエタノール、トリ-n-ブチルアミン、ピリジン、キノリン、N-メチルモルホリン、トリエタノールアミン、トリエチレンジアミン、テトラメチルブタンジアミン、N-メチルピペリジンなどの第3級アミン類;フェノール、キシレノール、クレゾール、レゾルシン、カテコールなどのフェノール類;ナフテン酸鉛、ステアリン酸鉛、ナフテン酸亜鉛、オクチル酸亜鉛、オレイン酸錫、ジブチル錫マレート、ナフテン酸マンガン、ナフテン酸コバルト、アセチルアセトン鉄などの有機金属塩;これら有機金属塩をフェノール、ビスフェノールなどの水酸基含有化合物に溶解してなるもの;塩化錫、塩化亜鉛、塩化アルミニウムなどの無機金属塩;ジオクチル錫オキサイド、その他のアルキル錫、アルキル錫オキサイドなどの有機錫化合物などが挙げられる。これら硬化促進剤の配合量は、一般的な範囲で十分であり、例えば樹脂組成物に対して 10wt%以下、通常 0.01〜2wt%程度で使用される。
本発明の樹脂組成物には、所期の特性が損なわれない範囲において、他の熱硬化性樹脂、熱可塑性樹脂及びそのオリゴマー、エラストマー類などの種々の高分子化合物、他の難燃性の化合物、添加剤などの併用も可能である。これらは一般に使用されているものであれば、特に限定されるものではない。例えば、リン酸エステル、リン酸メラミンなどのリン化合物、メラミンやベンゾグアナミンなどの窒素含有化合物、オキサジン環含有化合物、シリコン系化合物、ポリイミド、ポリビニルアセタール、フェノキシ樹脂、アクリル樹脂、水酸基もしくはカルボキシル基を持ったアクリル樹脂、アルキッド樹脂、熱可塑性ポリウレタン樹脂、ポリブタジエン、ブタジエン-アクリロニトリル共重合体、ポリクロロプレン、ブタジエン-スチレン共重合体、ポリイソプレン、ブチルゴム、フッ素ゴム、天然ゴムなどのエラストマー類;スチレン-イソプレンゴム、アクリルゴム、これらのコアシェルゴム、エポキシ化ブタジエン、マレイン化ブタジエン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレン-プロピレン共重合体、ポリ-4-メチルペンテン-1、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリスチレン、ポリビニルトルエン、ポリビニルフェノール、AS樹脂、ABS樹脂、MBS樹脂、ポリ-4-フッ化エチレン、フッ化エチレン-プロピレン共重合体、4-フッ化エチレン-6-フッ化エチレン共重合体、フッ化ビニリデンなどのビニル化合物重合体類、ポリカーボネート、ポリエステルカーボネート、ポリフェニレンエーテル、ポリスルホン、ポリエステル、ポリエーテルサルホン、ポリアミド、ポリアミドイミド、ポリエステルイミド、ポリフェニレンサルファイトなどの熱可塑性樹脂類並びにこれらの低分子量重合体類;(メタ)アクリレート、エポキシ(メタ)アクリレート、ジ(メタ)アクリルオキシービスフェノールなどのポリ(メタ)アクルレート類、スチレン、ビニルピロリドン、ジアクリルフタレート、ジビニルベンゼン、ジアリルベンゼン、ジアリルエーテルビスフェノール、トリアルケニルイシシアヌレートなどのポリアリル化合物及びそのプレポリマー類、ジシクロペンタジエン及びそのプレポリマー類、フェノール樹脂、不飽和ポリエステル等の重合性二重結合含有モノマー類及びそのプレポリマー類、ポリイソシアネート類などの硬化性のモノマー又はプレポリマー類などが挙げられる。添加剤としては、紫外線吸収剤、酸化防止剤、光重合開始剤、蛍光増白剤、光増感剤、染料、顔料、増粘剤、滑剤、消泡剤、分散剤、レベリング剤、光沢剤、重合禁止剤等、所望に応じて適宜組み合わせて使用することも可能である。
本発明の樹脂組成物には、無機又は有機の繊維質補強材を使用することも可能である。無機又は有機の繊維質補強材としては、例えば、E、NE、D、S、Tガラス等のガラス繊維、石英ガラス繊維、カーボン繊維、アルミナファイバー、炭化珪素ファイバー、アスベスト、ロックウール、スラグウール、石膏ウィスカーなどの無機繊維又はその繊布もしくは不繊布又はこれらの混合物;全芳香族ポリアミド繊維、ポリイミド繊維、液晶ポリエステル、ポリエステル繊維、フッ素繊維、ポリベンゾオキサゾール繊維、綿、麻、セミカーボン繊維などの有機繊維又はその繊布もしくは不繊布又はこれらの混合物;ガラス繊維と全芳香族ポリアミド繊維、ガラス繊維とカーボン繊維、ガラス繊維とポリアミド繊維、ガラス繊維と液晶性芳香族ポリエステルなど混繊布;ガラスペーパー、マイカペーパー、アルミナペーパーなどの無機質ペーパー;クラフト紙、コットン紙、紙-ガラス混抄紙など、及びこれらを適宣2種類以上混合使用してなる繊維質の補強基材などが例示され、これらの基材は、樹脂との密着性を向上させるため、公知の表面処理を施すことが好適である。また薄物用の用途には、ポリイミドフィルム、全芳香族ポリアミドフィルム、ポリベンゾオキサゾールフィルム、液晶ポリエステルフィルム等の使用も可能である。
本発明の樹脂組成物には、無機充填剤を併用することも可能である。無機充填剤としては、一般に使用されるものであれば、特に限定されるものではないが、その具体例としては、天然シリカ、溶融シリカ、アモルファスシリカ、中空シリカ等のシリカ類、水酸化アルミニウム、水酸化アルミニウム加熱処理品(水酸化アルミニウムを加熱処理し、結晶水の一部を減じたもの)、ベーマイト、水酸化マグネシウム等の金属水和物、酸化モリブデン、モリブデン酸亜鉛等のモリブデン化合物、ホウ酸亜鉛、錫酸亜鉛、アルミナ、クレー、カオリン、タルク、焼成クレー、焼成カオリン、焼成タルク、マイカ、ガラス短繊維(EガラスやDガラスなどのガラス微粉末類)、中空ガラスなどが挙げられる。
本発明の樹脂組成物の硬化条件は、樹脂組成物の構成比率、硬化促進剤の有無などによって変化し、ゲル化乃至予備硬化は、硬化促進剤を選択することで、100℃以下の温度を適用することも可能であるが、完全に硬化させる場合は、通常 100〜300℃の範囲で、所定時間加熱することにより、硬化物を得る。この際の圧力レベルは、特に制約されないが、一般的には、加圧することが好ましく、通常 0.01〜50 MPa、好ましくは 0.5〜15 MPaの範囲で適宜選択する。本発明の樹脂組成物は、その優れた物性、作業性を利用して、種々の用途に利用されるものである。これらとしては、例えば、プリプレグ、銅張積層板などのプリント配線板用材料、構造材料、注型用樹脂などに好適に使用されるものである。
以下に合成例、実施例、比較例を示し、本発明を詳細に説明する。
(合成例1)α−ナフトールアラルキル型シアン酸エステル樹脂の合成
Figure 0004784198
(式中、nは1〜5の混合物)
式(3)で表されるα−ナフトールアラルキル樹脂(SN485、OH基当量:219g/eq.、新日鐵化学製) 0.47モル (OH基換算)をクロロホルム 500mlに溶解後、トリエチルアミン 0.7モルを添加混合し、これに 0.93モルの塩化シアンのクロロホルム溶液 300gを、-10℃で1.5時間かけて滴下し、30分撹拌した後、更に 0.1モルのトリエチルアミンとクロロホルム 30gの混合溶液を滴下し、30分撹拌して反応を完結させた。生成するトリエチルアミンの塩酸塩を濾別した後、得られた濾液を 0.1N塩酸 500mlで洗浄した後、水 500mlでの洗浄を4回繰り返した。これに硫酸ナトリウムによる乾燥後、75℃でエバポレートし、更に90℃で減圧脱気することにより、褐色固形の式(4)で表されるα−ナフトールアラルキル型のシアン酸エステル樹脂(赤外吸収スペクトルにおいて、2264cm-1付近にシアネート基の吸収を確認)を得た。
Figure 0004784198
(式中、nは1〜5の混合物)
(実施例1)
合成例1で得たα−ナフトールアラルキル型シアン酸エステル樹脂 70重量部とビス(4-マレイミドフェニル)メタン(BMI-H、ケイ・アイ化成)30重量部とを160℃、10分間溶融混合したものを、注型用金型に流し込み、165℃で 15分間、真空脱泡した後、180℃で4時間、200℃で4時間、250℃で4時間加熱硬化させて、厚み 3mm及び4mmの硬化物を得た。得られた硬化物の物性測定結果を表1に示す。
(実施例2)
合成例1で得たα−ナフトールアラルキル型シアン酸エステル樹脂 50重量部とビス(4-マレイミドフェニル)メタン(BMI-H) 50重量部とを160℃、10分間溶融混合したものを、実施例1と同様にして、硬化物を得た。得られた硬化物の物性測定結果を表1に示す。
(比較例1)
実施例1において、ナフトールアラルキル型シアン酸エステル樹脂 70重量部の代わりに、2,2-ビス(4-シアネートフェニル)プロパン(CX、三菱ガス化学製)70重量部を使用する以外は、実施例1と同様にして行い、硬化物を得た。得られた硬化物の物性測定結果を表1に示す。
(比較例2)
実施例2において、ナフトールアラルキル型シアン酸エステル樹脂 50重量部の代わりに、2,2-ビス(4-シアネートフェニル)プロパン(CX)50重量部を使用する以外は、実施例1と同様にして行い、硬化物を得た。得られた硬化物の物性測定結果を表1に示す。
Figure 0004784198
(測定方法)
1) 吸水率、処理後外観変化:30mm×30mm×3mmのサンプルを使用し、JIS C6481に準拠して、プレッシャークッカー試験機(平山製作所製、PC-3型)で121℃、2気圧で96時間処理後の吸水率を測定し、吸水後の外観変化を目視にて判定。
2) 曲げ強度、曲げ弾性率:サイズ 10mm×60mm×4mmのサンプルを使用し、JIS-K6911に準じて、オートグラフ(島津製作所製、AG5000B)にて、常温で測定。
3) ガラス転移温度:サイズ 5mm×5mm×3mmのサンプルを使用し、TMA装置(TA Instrumen 2940型)にて、加重 5g、昇温 10℃/min 条件下にて測定。

Claims (3)

  1. 一般式(1)で示されるシアン酸エステル樹脂(A)と、マレイミド化合物(B)を必須成分として含有する樹脂組成物。
    Figure 0004784198
    (式中、Rは水素原子またはメチル基を示し、nは1から50までの整数を示す。また、nが異なる化合物の混合物であってもよい。)
  2. シアン酸エステル樹脂(A)とマレイミド化合物(B)との重量配合比率が、(A) 25〜95:(B) 5〜75の範囲である請求項1記載の樹脂組成物。
  3. 請求項1または2に記載の樹脂組成物を硬化してなる硬化物。
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