この第1実施例の基本的な構成は図1とともに説明した従来技術のものと同様であり、ここでは共通する説明を省略する。
以下、第1実施例による複合機が実行する代表的な動作を説明する。
図2はコピー動作、すなわちスキャナデバイスで画像情報を読取り、これをプロッタデバイスで印刷する動作の一例を示すシーケンス図である。
この動作ではコピーアプリケーション1112(図1参照)はユーザからコピーの要求を受けるとMCS1125に画像の保存領域の確保を依頼する(ステップS001)。これに応じてMCS1125はメモリ内に領域を確保する。
次にコピーアプリケーション1112は、ECS1124の要求受付部に対し、コピーの実行を依頼する(ステップS002)。このときコピーアプリケーション1112はESC1112の要求受付部に対し、読取カラー設定、読取範囲、集約数、変倍率、スタンプ種類、部数、ソート有無等の入出力の諸条件と確保した保存領域の場所とを指示する。
コピー実行の依頼を受けたECS1124では、その要求受付部が、スキャンプロセス部のスキャナデバイス制御部に画像入力を依頼する(ステップS003)。このときスキャナデバイス制御部には上記受け取った入出力条件のうち、読取カラー設定、読取範囲等の入力条件と、読取画像を保管する場所とが指示される。入力と出力との間の同期(すなわち画像を読取ってから印刷するまでのタイミングの制御)はECS1124の要求受付部が行う。
画像入力を依頼されたECS1124のスキャナデバイス制御部は該当するスキャナデバイス(図示を省略)を動作させ、読取処理を実施する(ステップS004)。画像読取完了後、スキャナデバイス制御部は、同じスキャンプロセス部内のRGB→機内画像形式変換部に画像形式の変換を依頼する(ステップS005)。このときRGB→機内画像形式変換部に対し、読取画像が送信されるとともに、コピーアプリケーション1112から指示を受けたメモリ内の画像保管場所が指示される。
画像形式の変換を依頼されたRGB→機内画像形式変換部は、受け取ったRGB形式の画像を編集可能な機内画像形式に変換する(ステップS006)。画像形式変換後、RGB→機内画像形式変換部は、変換した画像を上記指示に係る画像保管場所に書き込む(S007)。スキャナデバイス制御部はコピーアプリケーション1112へ1画像の入力が完了したことを通知する(ステップS008)。
次にECS1124の要求受付部は同じECS1124内のプロットプロセス部のプロッタデバイス制御部に画像出力を依頼する(ステップS009)。このときプロッタデバイス制御部には、上記の如く要求受付部が受け取った入出力条件のうち集約数、変倍率、スタンプ種類等の編集条件と部数、ソート有無等の出力条件、ならびに読取画像の保管場所とが指示される。
画像出力を依頼されたECS1124のプロッタデバイス制御部は前記スキャンプロセス部による処理、すなわちステップS001乃至S007によって一旦画像保管場所に書き込まれた画像を読み込み(ステップS010)、上記指示に係る編集条件に従って画像を編集する(ステップS011)。
編集完了後、プロッタデバイス制御部は同じプロットプロセス内の機内画像→CMYK形式変換部に画像形式の変換を依頼する(ステップS012)。このとき機内画像→CMYK形式変換部に対し、ステップS011にて編集済みの画像を渡す。
画像形式の変換を依頼された機内画像→CMYK形式変換部は、受け取った画像をCMYK画像形式に形式変換し(ステップS013)、変換後の画像を依頼元のプロッタデバイス制御部へ渡す。
変換後の画像を受け取ったECS1124のプロッタデバイス制御部は該当するデバイス、すなわちプロッタデバイス1101を動作させ当該画像の印刷処理を実施する(ステップS014)。画像印刷完了後、プロッタデバイス制御部はコピーアプリケーション1112へ1画像印刷完了を通知する(ステップS015)。
次に図3とともに、第1実施例が実行するファクシミリ動作、すなわちスキャナデバイスで読取り、ファクシミリ送信デバイスで送信する動作の一例を説明する。
画像の入力処理(ステップS001〜S008)は図2とともに説明した入力処理(ステップS001〜S008)と同様であるため、ここでの説明を省略する。
入力と出力との間同期(すなわち画像を読取ってから送信する迄のタイミングの制御)はファクシミリアプリケーション1113が行う。
ファクシミリアプリケーション1113はFCS1127内のFAXデバイス制御部に画像出力を依頼する(ステップS020:出力する)。このときFAXデバイス制御部には、スタンプ種類等の編集条件と宛先、解像度等の出力条件、ならびに読取画像の保管場所とが指示される。
画像出力を依頼されたFCS1127のFAXデバイス制御部は、該当する画像を前記指示に係る保管場所(すなわちメモリ)から読み込み(ステップS021)、指示に係る編集条件に従って画像を編集する(ステップS022)。
編集完了後、FCS1127のFAXデバイス制御部は同じFCS1127内の機内画像→MH/MR/MMR形式変換部に画像形式の変換を依頼する(ステップS023)。このとき機内画像→MH/MR/MMR形式変換部には、ステップS022の編集に係る編集済みの画像を渡す。
画像形式の変換を依頼された機内画像→MH/MR/MMR形式変換部は、受け取った画像をMH/MR/MMR形式の画像に変換し(ステップS024)、変換後の画像を依頼元のFAXデバイス制御部へ渡す。
変換後の画像を受け取ったFCS1127のFAXデバイス制御部は該当するデバイス、すなわちファクシミリ送信デバイスとしてのネットワークインタフェース1103を動作させファクシミリ送信処理を実施する(ステップS025)。送信完了後、FAXデバイス制御部はファクシミリアプリケーション1113へ送信完了を通知する(ステップS026)。
このように本発明の第1実施例による複合機では、画像の編集処理(図2中、ステップS011,図3中、ステップS022)は、装置内統一形式としての機内画像形式に変換後の画像に対して行う。その結果、編集処理が簡略化され得、対応するプログラムの構成の簡略化が可能となる。
しかしながら図2とともに上述した第1実施例におけるコピー動作では、画像の編集を、出力処理を行うプログラム(プロットプロセス)で実施している。また、各デバイスが扱う画像形式(CMYK等)への形式変換は、各デバイスの制御を行うプログラム(スキャンプロセス又はプロッタプロセス)で実施している。
また図3とともに上述したファクシミリ動作では、画像の編集を、出力処理を行うプログラム(FCS1127)で実施している。また、ファクシミリ送信で使用するMH/MR/MMR画像形式への形式変換も、この出力処理を行うプログラム(FCS1127)で実施している。
すなわち第1実施例では画像編集処理を実行するための部分が各出力処理を行うプログラム毎に点在している。また図4に示す如く、それぞれのデバイスが扱うことができる画像形式、すなわち該当するデバイスによる入出力処理に係る画像形式への画像変換は、該当するデバイスの制御を行うプログラム、すなわちECS1124,FCS1127、NCS1128が行っている。
後者については、あるデバイスと別のデバイスとが同じ画像形式を扱い得る場合、同様の画像形式変換をするにも関わらず、該当する変換処理を担う部分が、複数の異なるサービスプログラムに個別に設けられている。
以下に説明する本発明の第2実施例ではこのような問題を解決し得る構成とした。
本発明の第2実施例では、前記第1実施例において各アプリケーション1112,1113等、サービス1124,1125,1127、1128毎に点在していた画処理(画像の編集)に関する機能を、後述する画像制御部100に共通に設け、また第1実施例ではサービス毎(デバイス毎)に設けられていた画像形式変換処理に係る機能を、その画像形式毎に各画像形式変換部に共通して設けた。
第2実施例による複合機では、各入出力デバイスを用いて入出力する画像(各入出力デバイスが扱い得る形式の画像)の形式を変換する画像形式変換部を用いてデバイス非依存形式の画像を生成し、この統一画像形式の画像に対し、所望の画像編集処理(集約、変倍等)を実施する。
また、画像の入出力を実行する各デバイス制御部と、個々のデバイスに依存する画像形式への変換を行う画像形式変換部とを切り離して設けた。
すなわち画像の入力を行う各デバイス制御部と、当該入力デバイスに依存する画像形式への変換を行う入力画像形式変換部とを切り離して設けた。
また画像の出力を行う各デバイス制御部と、当該出力デバイスに依存する画像形式への変換を行う出力画像形式変換部とを切り離して設けた。
図5は本発明の第2実施例による複合機内のハードウェア構成を機器内動作の制御に係る部分を中心に示すブロック図である。
図示に如く、複合機の制御はマイクロコンピュータによって実行され、機器内の各部を集中的に制御するCPU1を有する。このCPU1には、画像バス2を介しプログラム等の固定的データを予め格納しておくROM3、各種データを書き換え自在に格納するRAM4(メモリ)、及びデータを消滅させることなく格納し得る不揮発性RAMであるNVRAM5が接続されている。
また、画像バス2には、ネットワーク6との接続を担う通信制御部7、パネル制御部8を介してユーザとのインターフェースを司るLCDタッチパネルを有する操作パネル9、エンジン制御部10を介して画像情報の入出力(紙原稿の読取り及び転写紙への印刷出力)を適宜機器内スキャナデバイス、プロッタデバイス等に実行させるスキャン/プロッタエンジン11、ディスクドライバ12を介して画像情報や制御プログラム等の記憶蓄積に利用されるHDDとしての記憶装置13、及び公衆回線等を通じて外部サーバ等とのデータ通信を可能とするモデム14が接続されている。
図6等とともに後述する当該複合機のソフトウェアのプログラムは記憶装置13或いはROM3に格納され、CPU1により適宜RAM4にロードされ、その命令が読み込まれることにより該当する機能が実現される。
また、後述するスキャナデバイス及びプロッタデバイスはスキャン/プロッタエンジンに含まれ、ファクシミリ送信デバイス、ファクシミリ受信デバイス、Eメール送信デバイス、Eメール受信デバイス等は通信制御部7及びモデム14に含まれる。
またパネル制御部8は図6、7とともに後述するプレゼンテーション層51の機能の一部に対応し、エンジン制御部10、デバイスドライバ12及び通信制御部7の一部は同じく後述するデバイス層53の機能として実現される。
このようなハードウェア構成は実質的には図1とともに説明した従来技術による複合機或いは第1実施例による複合機と同様のものでよい。
次に本発明の第2実施例による複合機のソフトウェア構成につき説明する。
この複合機は分散アプリケーションの実装基盤としてマイクロソフト社が提唱する「.NETフレームワーク(Framework)」と称されるアーキテクチャを適用している。このアーキテクチャを適用することにより、WEBや他の機器との連携により、様々な機能の提供が可能となる。
ただしこのNETフレームワークアーキテクチャは基本的にはパーソナルコンピュータ用アプリケーション向けのアーキテクチャであるため、本実施例による複合機においては、さらに各デバイスを制御するための組み込みアプリケーション特有の階層「デバイス層」53(図6参照)を追加的に設けた。
以下に図6、図7とともに、このようにデバイス層53を追加してなる、本発明の第2実施例による複合機におけるNETフレームワークアーキテクチャの階層構造につき説明する。
図6及び図7に示す如く、この階層構造は、プレセンテーション層51,ビジネス層52,デバイス層53,データ層54,セキュリティ部61,運用管理部62及び通信部63よりなる。
ここではユーザからの要求をプレゼンテーション層51が受け付け、プレゼンテーション層51はビジネス層52を利用し、ビジネス層52はデバイス層53、データ層54を適宜利用して要求を実現する。
また、セキュリティ部61、運用管理部62及び通信部63は、それぞれ全ての層から利用される。
プレゼンテーション層51は、ユーザによる操作入力のための操作パネル、ブラウザ、WEBサービスなどを介し、当該複合機によって提供される画像処理システムの窓口機能を提供する。
プレゼンテーション層51はこの画像処理システムに対する外部からの要求を把握し、この要求を実現するためにビジネス層52を利用する。また、要求元に対し、ビジネス層52からのフィードバック情報を提示する。
具体的には図7に示す如く、プレゼンテーション層51は当該画像処理システムを介した画像に対する各種操作の開始・終了の伝達、各種処理の動作条件の設定内容の伝達、動作の実行指示の伝達、画像処理に係る各種情報の登録、参照、編集処理に係る指示伝達、ユーザの認証のための情報の伝達、各種機能の追加・削除指示の伝達等を行う。
ビジネス層52は、画像処理或いは文書処理の実行制御機能を有し、その実行結果をプレゼンテーション層51に対し報告する。
各種処理の実行に際し、ビジネス層52は必要に応じてデータ層54に対し適宜データの読み出し・書き込みの指示を行い、他方デバイス層53に含まれる後述する画像制御部100を介し、複合機が有するスキャナデバイスによる原稿の読取を指示し、プロッタデバイスによる画像の印刷を指示し、或いは画像制御部100に対し画像の編集・加工を指示する。
ビジネス層52は例えば所定の文書操作アプリケーションプログラムのロジックにしたがい、当該画像処理システムのユーザに対して処理のためのワークフローを提示し、プレセンテーション層51を介して入力されるユーザによる操作の受付、認証、文書入出力の処理、課金等、文書操作に必要な一連の処理機能を行う。
またビジネス層52は文書操作処理につき、適宜論理的に処理順序を入れ替えるスケジューリングを行う。
またビジネス層52は上記文書操作アプリケーションプログラムが扱うデータの内容を理解し、これを一括して担当する。文書操作アプリケーションプログラムが扱うデータとしては、アカウント、蓄積文書、アドレス帳、装置構成/能力、設定情報、画データ等の情報がある。また保存先の場所(ローカル/リモートのアドレス)を把握し、実際の物理デバイスへのデータ入出力処理についてはデータ層54に対し実行を指示する。
データ層54はローカル/リモートの保存領域、すなわちメモリ、ハードディスク装置(HDD)、CD−ROM等のコンピュータ読取可能な記録媒体に対する入出力を行う。
すなわちビジネス層52に対し、ローカル/リモートのデータ保存領域に対し実際にアクセスするためのサービスを提供する。
またデータ層54は該当するそれぞれの入出力デバイスの状況を把握し、デバイスの能力に応じて適宜処理要求のスケジューリングを行う。
デバイス層53は原稿の読取、文書の印刷、ファクシミリ送受信或いはそれ以外のネットワークを介した情報の送受信等を行うため、スキャナデバイス、プロッタデバイス等、画像を扱う各デバイスの制御を実行する。
またデバイス層53は画像情報の変換(加工、形式変換など)を行う。
更にデバイス層53はそれぞれのデバイスの状況を把握し、デバイスの能力に応じて、適宜処理要求のスケジューリングを行う。
またデバイス層53は実際に文書操作を実行する際、ビジネス層52の指示にしたがって該当する動作を行う。
セキュリティ部はユーザ認証、アクセス制御、暗号化、及びセキュリティログの制御等の各機能を実行する。
すなわちユーザ、各種サービス、データリソース、デバイスリソース等に対して共通したセキュリティ機能を適用するための構成を設ける。またそのセキュリティ機能の実行に関連する履歴情報を記録する。
運用管理部62はプラグイン管理、日時管理、メモリ管理、タイマー制御、デバッグ処理、履歴管理、電力制御、レポート作成等の各種管理制御を行う。
すなわち、プラグイン機能の追加、変更、削除、利用可能化等の各処理を容易に実現するための構成を提供し、当該複合機が有するアプリケーションプログラム全体の運用管理を実施し、当該運用管理を所定のポリシーによって共通に利用可能とし得るための構成を提供する。
通信部63はネットワーク接続、ファクシミリ送受信、WEBサービス等の各機能を提供する。すなわち外部システムとの間で所定のプロトコルに従ったデータの送受信を行う。
次に図8乃至11とともに、本発明の第2実施例による、上記デバイス層53の構成につき説明する。
図8に示す如く、デバイス層53は大略画像制御部100、画像形式変換部101及びデバイス制御部102よりなる。
画像制御部100は複合機内で扱う統一画像形式(「機内画像形式」とも称し、第2の画像形式に該当する)の画像群を保持管理し、画像の編集(変倍、集約等)機能を有する。
画像形式変換部101は各種入出力デバイスが扱う画像形式と機器内で扱う統一画像形式との間の画像形式の変換機能を有する。
デバイス制御部102は各種入出力デバイスを制御し、画像の入出力を行う。ここで扱われる画像は、該当する入出力デバイスに依存した画像形式(第1の画像形式に該当する)である。
上記画像制御部100はデバイス層53に1つのみ設ける。画像形式変換部101は1画像形式について1つ設ける。そしてデバイス制御部102は、入出力デバイスであるスキャナデバイス、プロッタデバイス等各デバイスについてそれぞれ設ける。この関係を図9に示す。
例えば、Aデバイス制御部124によって制御されるAデバイスとBデバイス制御部125によって制御されるBデバイスとで扱う画像形式が共通するX形式であった場合、図示の如く、両デバイス制御部124,125はともにX形式画像形式変換部121に接続される。
図10は、図8,図9とともに上述したデバイス層53の階層構造を別の観点、すなわち画像情報の出力に係る部分と入力に係る部分とに分けて示したものである。
すなわちこの場合、デバイス層53は画像制御部100、入力画像形式変換部111、入力デバイス制御部112、出力画像形式変換部113、及び出力デバイス制御部114で構成される。
ここで入力画像形式変換部111は入力デバイス、例えばスキャナデバイスが扱う画像形式(第1の画像形式)から機器内で扱う統一画像形式(機内画像形式(第2の画像形式))への変換を行う。
入力デバイス制御部112は入力デバイスを制御し、画像の入力、例えば原稿の読み取りを行う。
出力画像形式変換部113は機器内で扱う統一画像形式(第2の画像形式)から出力デバイス、例えばプロッタデバイスが扱う画像形式(第1の画像形式)への変換を行う。
出力デバイス制御部114は出力デバイスを制御し、画像の出力、例えば転写紙への印刷を行う。
図11は上述のデバイス層53の層構造を更に具体的に示したものである。
図中、S形式画像形式変換部131及びL形式画像形式変換部132は図10に示される入力画像形式変換部111に対応し、P形式画像形式変換部133及びN形式画像形式変換部134が出力画像形式変換部113に対応する。
更に図10に示す入力デバイス制御部112に対応するものとして、S形式画像を出力するスキャナデバイスを制御して原稿読取を実行するためのスキャナデバイス制御部135,メモリ(RAM4)に蓄積されたS形式画像を読み込む制御を行う蓄積読み込みデバイス制御部136,通信部63による制御によりモデム14を介してファクシミリ受信を行うものでありL形式画像を出力するFAX受信デバイス制御部137及び通信部63による制御によりモデム14を介してパーソナルコンピュータ経由で画像情報を受信するものであり同じくL形式画像を出力するPC受信デバイス制御部138がそれぞれ設けられている。
また出力デバイス制御部113に対応するものとして、プロッタデバイスを制御して画像を印刷出力するものでありP形式画像の入力を受け付けるプロッタデバイス制御部139,通信部63による制御によりモデム14を介してファクシミリ送信を行うものでありN形式画像の入力を受け付けるFAX送信デバイス制御部140及び通信部63による制御によりモデム14を介してパーソナルコンピュータ経由で電子メール機能による画像情報送信を行うものであり同じくN形式画像の出力を行うE―mail送信デバイス制御部141がそれぞれ設けられている。
次に、図12,図13とともに、本発明の第2実施例による複合機の動作例につき説明する。
図12は、図2とともに説明した第1実施例のコピー動作に対応するコピー動作、すなわちスキャナデバイスで読取り、プロッタデバイスで印刷する一連の動作の一例を示すシーケンス図である。
この場合ビジネス層52はユーザからコピーの要求指示入力を受けると、スキャナデバイス制御部135に対して画像の入力を依頼する(ステップS100)。このときスキャナデバイス制御部135には、ユーザによる操作パネル9からの操作入力或いはデフォルト設定にしたがって、読取カラー設定、読取範囲等の入力条件と、読取画像を保管する場所(すなわちメモリ(RAM4)アドレス)とが指示される。
画像入力を指示されたスキャナデバイス制御部135はスキャナデバイスを動作させ、該当する原稿読取処理を実施する(ステップS101)。画像読取完了後、スキャナデバイス制御部135は、S形式画像形式変換部131に画像形式の変換を依頼する(ステップS102)。このときS形式画像形式変換部131には、ステップS101で得られたS形式の読取画像と、ビジネス層52から受け取った画像保管場所についての指示内容とを受け取る。
画像形式の変換を指示されたS形式画像形式変換部131は、受け取ったS形式(第1の画像形式)の画像を機器内で扱う統一形式(機内画像形式(第2の画像形式))の画像に変換する(ステップS103)。画像形式変換後、S形式画像形式変換部131は、画像制御部100に対し、変換した画像の保存を依頼する(ステップS104)。このとき画像制御部100には、変換した画像と保管場所とが伝達される。
画像の保存の指示を受けた画像制御部100は、受け取った画像をメモリ(RAM4)内の指定された場所に保管する。以上の処理が終了したとき、スキャナデバイス制御部135はビジネス層52へ1画像の入力が完了した旨を通知する(ステップS105)。
次にビジネス層52はユーザによる操作パネル9からの操作入力等により、画像制御部100に対し画像編集を指示する(ステップS106)。このとき画像制御部100には、ユーザが指定した複数頁の集約数、変倍率、適用するスタンプ種類等の編集条件と編集する画像の保管場所(RAM4内アドレス)とが伝達される。
画像編集の指示を受けた画像制御部100は、指示に係る編集条件に従って該当する画像を編集する(ステップS107)。該当する画像が存在しない場合(例えば該当画像の読取が終了していない場合等)には、一時待機し、該当画像が得られた時点で処理を再開する。編集完了後、画像制御部100はビジネス層52へ編集が完了したことを通知する(ステップS108)。
続いてビジネス層52はプロッタデバイス制御部139に画像出力を指示する(ステップS109)。このときプロッタデバイス制御部139には、印刷部数、ソート有無等の出力条件と、印刷に使用する画像の保管場所(RAM4内アドレス)とが伝達される。
画像出力の指示を受けたプロッタデバイス制御部139は、P形式画像形式変換部133に画像形式の変換を指示する(ステップS110)。このときP形式画像形式変換部133には、ビジネス層52から受け取った画像保管場所(RAM4内アドレス)が伝達される。
画像形式の変換の指示を受けたP形式画像形式変換部133は、画像制御部100に画像の取得を指示する(ステップS111)。このとき画像制御部100には画像の保管場所(RAM4内アドレス)が伝達される。
画像の取得の指示を受けた画像制御部100は、指示に係る保管場所をキーに保持する画像群から該当画像を検索し、指示元のP形式画像形式変換部133へ渡す。指示に係る画像が未だ存在しない場合や該当画像の編集が終了していない場合は一時待機し、該当画像が得られた時点で当該画像をP形式画像形式変換部133に渡す。
画像を受け取ったP形式画像形式変換部133は、この機器内で扱う統一形式(第2の画像形式)の画像を、プロッタデバイスが扱い得るP形式(第1の画像形式)の画像に変換する(ステップS112)。画像形式変換後、P形式画像形式変換部133は、変換後の画像を依頼元であるプロッタデバイス制御部133に渡す。
変換後の画像を受け取ったプロッタデバイス制御部133はプロッタデバイスを動作させ当該画像の印刷処理を実施する(ステップS113)。画像印刷完了後、プロッタデバイス制御部133はビジネス層52へ1画像印刷完了を通知する(ステップS114)。
以上が本発明の第2実施例による複合機におけるコピー動作シーケンスの一例である。
この場合画像の入出力処理と画像編集処理とはデバイス層53で適宜同期がとられて実行されるため、ビジネス層52からの入力(ステップS100)、編集(ステップS106)、及び出力要求(ステップS109)は、図12に示される如く個々別々の指示による構成としても良いし、或いは一度にまとめて指示をする構成としても良い。
図2とともに上述した第1実施例と異なり、画像編集処理を画像制御部100に行わせるようにすることで、スキャナデバイス制御部135或いはプロッタデバイス制御部139による出力制御処理から独立させている(ステップS106〜108)。そのためにスキャナデバイスに依存するS形式(第1の画像形式)の読取り画像を、機器内で統一に扱える画像形式(第2の画像形式)に変換し、もって機器内で共通の機能部である画像制御部100による一括編集処理を可能にしている。その結果、編集処理を実行する機能部を機器内で画像制御部100に共通化することが可能となり、デバイス層53の構成の簡略化が可能となる。
更にその際の形式変換処理をS形式画像形式変換部131に実行させることにより、同変換処理をスキャナデバイス制御部135による制御から切り離した(ステップS102〜103)。、またプロッタデバイスに依存するP形式(第1の画像形式)への画像変換をP形式画像形式変換部139に実行させることにより、同変換処理をプロッタデバイス制御部139による処理から切り離した(ステップS110〜112)。その結果、同様の画像変換処理を要する他のデバイス制御部との間で、該当画像形式変換部の共同使用が可能となり、デバイス層53の構成の簡略化が可能となる。
次に図13とともに本発明の第2実施例による複合機が実行するファクシミリ送信動作、すなわちスキャナデバイスで原稿を読取り、ファクシミリ送信デバイスでこれを送信する動作の一例につき説明する。
画像の入力動作(ステップS100〜S105)については図12とともに説明した、対応する動作と同様であり、その説明を省略する。また画像の編集動作(ステップS106〜S108)についても図12とともに説明した、対応する動作と同様であり、その説明を省略する。従って出力処理以降につき以下に説明する。
ビジネス層52はFAX送信デバイス制御部140に画像出力を指示する(ステップS120)。このときFAX送信デバイス制御部140には、宛先、解像度等の出力条件と、ファクシミリ送信に使用する画像の保管場所(RAM4内アドレス)とが伝達される。
画像出力の指示を受けたFAX送信デバイス制御部140は、N形式画像形式変換部134に対し、ファクシミリ送信デバイスが入力を受付得るN形式(第1の画像形式)への画像形式の変換を指示する(ステップS121)。このときN形式画像形式変換部134には、ビジネス層52から受け取った画像保管場所が伝達される。
画像形式の変換を依頼されたN形式画像形式変換部134は、画像制御部100に画像の取得を指示する(ステップS122)。このとき画像制御部100には画像の保管場所が伝達される。
画像の取得の指示を受けた画像制御部100は、指示に係る保管場所をキーに、保持する画像群から該当画像を検索し、指示元のN形式画像形式変換部134へ該当画像を渡す。指示に係る画像が未だ存在しない場合や該当画像の編集が終了していない場合には一時的に待機し、該当画像が得られた時点で当該画像をN形式画像形式変換部134へ渡す。
画像を受け取ったN形式画像形式変換部134は、この機器内で扱う統一形式(機内画像形式:第2の画像形式)の画像をファクシミリ送信デバイスが扱い得るN形式の画像に変換する(ステップS123)。画像形式変換後、N形式画像形式変換部134は、変換後の画像を指示元であるFAX送信デバイス制御部140に渡す。
変換後の画像を受け取ったFAX送信デバイス制御部140は、ファクシミリ送信デバイスを動作させ当該画像の送信処理を実施する(ステップS124)。画像送信完了後、FAX送信デバイス制御部140はビジネス層52へ送信完了を通知する(ステップS125)。
この場合画像の入出力処理と画像編集処理とはデバイス層53で適宜同期がとられて実行されるため、図12とともに説明したコピー動作の場合同様、ビジネス層52からの入力(ステップS100)、編集(ステップS106)、及び出力要求(ステップS109)は図13に示される如く個々別々の指示による構成としても良いし、或いは一度にまとめて指示をする構成としても良い。
図3とともに上述した第1実施例と異なり、図12とともに説明したコピー動作の場合同様、画像編集処理を画像制御部100に行わせるようにすることでスキャナデバイス制御部135或いはFAXデバイス制御部140による入出力制御処理から独立させている(ステップS106〜108)。そのためにスキャナデバイスに依存するS形式(第1の画像形式)の読取り画像を、機器内で統一的に扱える画像形式(第2の画像形式)に変換し、もって機器内で共通の機能部である画像制御部100による編集処理を可能にしている。その結果、編集処理を実行する機能部を機器内で画像制御部100に共通化することが可能となり、デバイス層53の構成の簡略化が可能となる。
更にその際の形式変換処理をS形式画像形式変換部131に実行させることにより、同変換処理をスキャナデバイス制御部135による制御から切り離した(ステップS102〜103)。またファクシミリ送信デバイスに依存するN形式への画像変換をN形式画像形式変換部140に実行させることにより、同変換処理をFAXデバイス制御部140による処理から切り離した(ステップS121〜123)。その結果、同様の画像変換処理を要する他のデバイス制御部との間で、該当画像形式変換部の共同使用が可能となり、デバイス層53の構成の簡略化が可能となる。
この第2実施例による構成によれば、第1実施例における如くに各アプリケーションプログラム、サービスプログラム毎に点在していた画処理(画像の編集処理)を統合的に画像制御部100にて行うようにしたため、デバイス層53の設計の簡略化が可能となり、開発工数を低減できる。
また多入力処理(読取り画像と蓄積画像とを束ねる処理等)、多出力処理(印刷しながら同時に送信を実行する処理等)等が実行可能となる。すなわち例えば、読取った画像を印刷かつ同時にファクシミリ送信する場合、統一形式(機内画像形式)の画像で編集を実施した後、各デバイス(プロッタデバイス、ファクシミリ送信デバイス)に依存する形式のへの画像形式の変換及びそれらデバイスによる該当する出力処理、すなわち印刷処理及びファクシミリ送信処理を同時に並列して行うことが可能となる。
また図14に示す如く、デバイス(制御部)の追加/変更/削除、適用画像形式の追加/変更/削除が柔軟に行えるようになる。すなわち同図中、新たな入力デバイスを追加する際、該当するデバイス制御部153を、対応するS形式画像形式変換部131に接続するのみでよい。その結果、当該新たな入力デバイスにて入力された画像はS形式画像形式変換部131により機内画像形式へと変換される。その後はビジネス層52の指示により、必要に応じて画像制御部100による編集処理を施された後、P形式画像形式変換部133によりプロッタデバイスが扱い得るP形式へ画像形式変換後にプロッタデバイス制御部139を介してプロッタデバイスにて印刷を行ったり、N形式画像形式変換部134によりファクシミリ送信デバイスが扱い得るN形式へ画像形式変換後にFAX送信デバイス制御部140を介してファクシミリ送信デバイスにてファクシミリ送信を行ったりすることが可能となる。
あるいはPC受信デバイス制御部138を介しパーソナルコンピュータで画像情報を受信する際のパーソナルコンピュータにて扱う画像形式をM形式に仕様変更する際、対応するM形式画像形式変換部151を設け、これをPC受信デバイス制御部138と画像制御部100との間に挿入するとともに、当該PC受信デバイス制御部138とL形式画像形式変換部132との接続を外せばよい。
又同様に、出力デバイス制御部としてのプロッタデバイス制御部139が入力を受け付ける画像形式、すなわちプロッタデバイスが扱う画像形式をP形式からO形式へと仕様変更する際には、対応するO形式画像形式変換部152を設け、これをプロッタデバイス制御部139と画像制御部100との間に挿入するとともに当該プロッタデバイス制御部139とP形式画像形式変換部133との接続を外せばよい。
同様にFAX送信デバイス制御部140が入力を受け付ける画像形式、すなわちファクシミリ送信デバイスが扱う画像形式をN形式からO形式へと仕様変更する際には、前記同様に対応するO形式画像形式変換部152を設け、これをFAX送信デバイス制御部140と画像制御部100との間に挿入するとともに当該FAX送信デバイス制御部140とN形式画像形式変換部134との接続を外せばよい。
またE-mail送信デバイス制御部141を削除する際、単に当該デバイス制御部141を取り外すとともに画像制御部100において該当する画像出力に係る制御項目を削除し、更にビジネス層52に対しその旨を通知することによりプレゼンテーション層51を介したユーザによるEメール送信による画像出力態様が不可である点を設定すればよい。
図15は図11に対応するものであり、複合機内で扱われる各画像形式の具体例を示したものである。
すなわちこの場合、スキャナデバイス制御部135が制御するスキャナデバイスとしてRGB形式の画像を扱い得るものを採用し、同画像形式を機内画像形式へ変換するRGB→機内画像形式変換部131Aを画像制御部100との間に設けている。
同様に蓄積読込みデバイス制御部136の制御に係る、入力した画像全般(スキャナ読取画像、ファクシミリ受信画像等)を記憶装置13に一旦蓄積した後にこれを読み込む蓄積読込みデバイスが扱い得る画像形式としてJpeg及びMH/MR/MMR形式を採用し、それらの画像形式を機内画像形式へ変換するJpeg→機内画像形式変換部131B及びMH/MR/MMR→機内画像形式変換部132Aを画像制御部100との間に設けている。
同様にFAX受信デバイス制御部137の制御に係るファックス受信デバイスが扱い得る画像形式としてJpeg及びMH/MR/MMR形式を採用し、それらの画像形式を機内画像形式へ変換するJpeg→機内画像形式変換部131B及びMH/MR/MMR→機内画像形式変換部132Aを画像制御部100との間に設けている。
同様にE−mail受信デバイス制御部156の制御に係るEメール受信デバイスが扱い得る画像形式としてJpeg及びMH/MR/MMR形式を採用し、それらの画像形式を機内画像形式へ変換するJpeg→機内画像形式変換部131B及びMH/MR/MMR→機内画像形式変換部132Aを画像制御部100との間に設けている。
同様にプリンタ受信デバイス制御部157の制御に係るプリンタ受信デバイスが扱い得る画像形式としてJpeg及びCMYK形式を採用し、それらの画像形式を機内画像形式へ変換するJpeg→機内画像形式変換部131B及びCMYK→機内画像形式変換部155を画像制御部100との間に設けている。
同様にPC−サーバ制御部158の制御に係るパーソナルコンピュータが扱い得る画像形式としてJpeg、MH/MR/MMR形式及びCMYK形式を採用し、それらの画像形式を機内画像形式へ変換するJpeg→機内画像形式変換部131B、MH/MR/MMR→機内画像形式変換部132A及びCMYK→機内画像形式変換部155を画像制御部100との間に設けている。
同様に各種出力処理に関し、機内画像形式の画像をプロッタデバイス制御部139の制御に係るプロッタデバイスが扱い得る画像形式としてのCMYK形式の画像へと変換する機内画像→CMYK形式変換部133Aを画像制御部100との間に設けている。
また機内画像形式の画像を、蓄積書込みデバイス制御部136の制御に係る、入力した画像全般(スキャナ読取画像、ファクシミリ受信画像等)を記憶装置13に一旦蓄積するために記憶装置13に蓄積する蓄積書込みデバイス、FAX送信デバイス制御部137の制御に係るファクシミリ送信デバイス、E−mail送信デバイス制御部141の制御に係るEメール送信デバイス及びPC−サーバ制御部158の制御に係るパーソナルコンピュータの各々が扱い得る画像形式としてのJpeg形式の画像へと変換する機内画像→Jpeg形式変換部133Bを画像制御部100との間に設けている。
また機内画像形式の画像を、蓄積書込みデバイス制御部136の制御に係る、入力した画像全般(スキャナ読取画像、ファクシミリ受信画像等)を記憶装置13に一旦蓄積する蓄積書込みデバイス、FAX送信デバイス制御部137の制御に係るファクシミリ送信デバイス、E−mail送信デバイス制御部141の制御に係るEメール送信デバイス及びPC−サーバ制御部158の制御に係るパーソナルコンピュータの各々が扱い得る画像形式としてのMH/MR/MMR形式の画像へと変換する機内画像→MH/MR/MMR形式変換部134Aを画像制御部100との間に設けている。
また図16は図12に対応する第2実施例による複合機が実行するコピー動作のフローチャートであり、機内で扱われる各画像形式の具体例を示したものである。
すなわち図11又は図12中、スキャナデバイスから出力されるS形式を機内画像形式へ変換するS形式画像形式変換部131は、スキャナデバイスから出力されるRGB形式を機内画像形式へ変換するRGB→機内画像形式変換部131Aとして示されている。また該当する画像形式変換処理(ステップS103)はRGBから機内画像形式への変換動作として示されている。
同様に機内画像形式をプロッタデバイスに入力するP形式へ変換するP形式画像形式変換部133は、機内画像形式をプロッタデバイスに入力するCMYK形式へ変換する機内画像→CMYK形式変換部133Aとして示されている。また該当する画像形式変換処理(ステップS112)は機内画像形式からCMYK形式への変換動作として示されている。
図17は図13に対応する第2実施例による複合機が実行するファクシミリ送信動作のフローチャートであり、図16の場合同様、機内で扱われる各画像形式の具体例を示したものである。
すなわち図11又は図13中、スキャナデバイスから出力されるS形式を機内画像形式へ変換するS形式画像形式変換部131は、スキャナデバイスから出力されるRGB形式を機内画像形式へ変換するRGB→機内画像形式変換部131Aとして示されている。また該当する画像形式変換処理(ステップS103)はRGBから機内画像形式への変換動作として示されている。
同様に機内画像形式をファクシミリ送信デバイスに入力するN形式へ変換するN形式画像形式変換部134は、機内画像形式をファクシミリ送信デバイスに入力するMH/MR/MMR形式へ変換する機内画像→MH/MR/MMR形式変換部134Aとして示されている。また該当する画像形式変換処理(ステップS123)は機内画像形式からMMR形式への変換動作として示されている。
図18は図14に対応するものであり、第2実施例において仕様変更を行う際の手順を示す。
同図に示す如く、新たな入出力デバイスの追加又は既存のものの削除、既存の入出力デバイスに適用する画像形式の仕様変更、新たな画像形式の追加又は既存のものの削除等が、関連する接続の追加・削除等により容易に実現可能となる。
これは本発明の第2実施例におけるデバイス層53の構造が図15に示される如くの階層構造に簡略化されたことによる。すなわち例えば図1とともに説明したソフトウェア構成の場合、図2〜4等に示す如く各サービスプログラムESC,FCS等に関連する画像形式変換部が含まれている。この構成では、新たな入出力デバイスの追加又は既存のものの削除、既存の入出力デバイスに適用する画像形式の仕様変更、新たな画像形式の追加又は既存のものの削除等を行う場合、関連するサービスプログラム全ての変更が要され、その結果更に関連する全てのアプリケーションプログラムの変更が要される場合が考えられる。これに対し第2実施例では図15に示される如く、実際の画像処理(編集処理及び各種入出力処理)を実行するソフトウェアの部分をデバイス層53として纏めるとともに、階層構造とした。このため該当するソフトウェアの構成が簡略化可能になるとともに、上述の如くその仕様変更が容易となる。
図19は第2実施例において機内で扱う画像形式の具体例を示す。
図19(a)に示す如く、画像入力処理としてのスキャナデバイスによるスキャナ読取ではRGB形式を採用可能であり、図19(b)に示す様々な出力方式で出力する目的で一旦蓄積した画像を記憶装置13から読み込む画像読込みではJpeg或いはMH/MR/MMR形式を採用可能であり、ファクシミリ受信ではMH/MR/MMR或いはJpeg形式を採用可能であり、Eメール受信ではJpeg或いはMH/MR/MMR形式を採用可能であり、プリンタ受信ではJpeg或いはCMYK形式を採用可能であり、パーソナルコンピュータを介した外部サーバからの受信ではJpeg,MH/MR/MMR或いはCMYK形式を採用可能である。
同様に図19(b)に示す如く、画像出力処理としてのプロッタ印刷の際にはCMYK形式を採用可能であり、図19(a)に示すいずれかの入力方式にて入力された画像を記憶装置13に一旦蓄積する蓄積書込ではJpeg或いはMH/MR/MMR形式を採用可能であり、ファクシミリ送信ではMH/MR/MMR形式或いはJpeg形式を採用可能であり、Eメール送信ではJpeg或いはMH/MR/MMR形式を採用可能であり、プリンタ受信ではJpeg或いはCMYK形式を採用可能であり、パーソナルコンピュータを介した外部サーバに対する送信ではJpeg或いはMH/MR/MMR形式を採用可能である。
このように本発明の第2実施例では図19(c)に示す如く、入力デバイスから得られる画像形式の入力画像(第1の画像形式)は一旦機内画像形式(第2の画像形式)へと変換され、出力の際には機内画像形式の画像を該当する出力デバイスが扱う画像形式(第1の画像形式)へと変換する。
ここで上記機内画像形式或いは装置内統一画像形式(第2の画像形式)の具体例として、RGB+Xと称される画像形式が挙げられる。この画像形式は周知のRGB画像形式の画像情報(例えば一画素当たり各色要素毎に8ビット、計24ビット)に対し、各画素毎に「分離情報」と称される付加情報ビット(8ビット)を付加した形式である。この「分離情報」とは、例えば「文字画像」、「写真画像」等、該当する画素が属する画像域を示す情報とすることが可能である。
なお上記各実施例による本発明は、プログラムの形式でも実施可能である。
その際、例えば図8〜図19とともに説明したデバイス層53の機能をコンピュータに実行させるための命令よりなるプログラムを作成し、これを図5に示すROM3に格納しておく。そして各命令をCPU1が読み出し順次実行することにより、該当する動作が実行され、もって図8〜図19とともに説明したデバイス層53の機能が実現され得る。
なお上記プログラムはネットワーク6を介し、外部サーバからダウンロードして記憶装置13等に蓄積するようにしても良い。その場合、記憶装置13に蓄積されたプログラムの各命令をCPU1が読み出し順次実行することにより、該当する動作が実行され、もって図8〜図19とともに説明したデバイス層53の機能が実現され得る。
更にCD−ROM等の可搬情報記録媒体を介して外部からプログラムをロードして記憶装置13等に蓄積するようにしても良い。その場合も、記憶装置13に蓄積されたプログラムの各命令をCPU1が読み出し順次実行することにより、該当する動作が実行され、もって図8〜図19とともに説明したデバイス層53の機能が実現され得る。