JP4781454B2 - 内燃機関制御装置 - Google Patents
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Description
の範囲である。
徐励制御の交流発電機の徐変期間中に、内燃機関の実回転速度Neが、{(目標回転速度TNe)+(所定回転速度X)}を越えたときに見込み補正量bが差し引かれ、吸入空気量を減少すると、交流発電機の発電による内燃機関への負荷量は時間と共に所定期間増加し、時刻t3において、交流発電機の発電負荷は最大となり、内燃機関の回転低下が発生し、この回転低下による不快な車体振動が発生する。また、例えば時刻t3まで見込み補正量ISCvbとして補正量bを保持した場合は、内燃機関の実回転速度Neが吹き上がり、目標回転速度TNeへの収束が遅れる。近年では燃費向上を狙って、アイドル運転時における内燃機関の回転速度を低下させる動向があり、そのような車両においては、エンジンストールに至る懸念がある。
ら見込み補正量bを差し引かれた状態において、時刻t3でOFFアイドルとなった場合、フィードバック制御量ISCfbは低く設定された状態で更新が停止してしまう。このことにより、時刻t4でアイドル状態に戻された場合、アイドル時の空気量が少ない状態となっているため、内燃機関の回転低下が発生する不具合がある。
また、負荷変化時に内燃機関の実回転速度Neが{(目標回転速度TNe)-(所定回転速度Y)}未満となる回転低下が発生した場合は、見込み補正量bをフィードバック制御量ISCfbに見込み補正量bを加算するとともに、見込み補正量bがゼロに戻され、見込み補正量bの加算後は(目標回転速度TNe−実回転速度Ne)による回転偏差で目標機関回転速度への収束性を高めているが、前述したとおり目標とするアイドル回転速度が低く設定されている場合、回転低下時の絶対回転速度は低くなり、不快な車体振動やエンジンストールに至る懸念がある。
前記電気負荷変化時フィードバック制御が実行されていないときに、前記通常フィードバック制御手段により前記通常フィードバック制御を実行し、
電気負荷変化検出手段が電気負荷変化を検出した時点において、電気負荷変化時フィードバック制御量に吸入空気補正量が加算され、この吸入空気補正量が加算された電気負荷変化時フィードバック制御量に基づいて、電気負荷変化時フィードバック制御手段が前記電気負荷変化時フィードバック制御を開始すると同時に、前記判定手段により、前記通常フィードバック制御手段による前記通常フィードバック制御を停止することを特徴とする。
の吸入空気補正量が加算された電気負荷変化時フィードバック制御量に基づいて、電気負荷変化時フィードバック制御手段が電気負荷変化時フィードバック制御を開始すると同時に、判定手段により、通常フィードバック制御手段による通常フィードバック制御を停止するようにしたものであり、電気負荷変化時には、その電気負荷変化を検出した時点において、電気負荷変化時フィードバック制御量に吸入空気補正量が加算され、この吸入空気補正量が加算された電気負荷変化時フィードバック制御量に基づいて、電気負荷変化時フィードバック制御手段が電気負荷変化時フィードバック制御を開始するので、目標回転速度への収束性がより高められ、実回転速度の変動収束時間をより短縮することができる。その結果、内燃機関に不要な振動が誘発されるのを防止し、また、エンジンストールが誘発されるのを防止することができる。
図1は、この発明による内燃機関制御装置の実施の形態1を示すブロック構成図であり
、吸入空気量制御に使用される燃料噴射式内燃機関の全体システム構成を示している。図1の内燃機関制御装置は、内燃機関本体10、この内燃機関本体10に対する吸気系20と排気系30、電子制御装置(ECU)40、交流発電機50、バッテリ60、電気負荷群70、電気負荷スイッチ情報80を含んでいる。内燃機関本体10は、車両に搭載され、シリンダ11と、ピストン12と、出力軸14と、吸気弁15と、排気弁16と、燃料噴射器17と、点火プラグ18と、回転センサ19を有する。ピストン12はシリンダ11内に往復運動可能に嵌め込まれ、燃焼室13を構成する。ピストン12は、その往復運動により、出力軸14を回転駆動する。吸気弁15と排気弁16は、出力軸14の回転と同期して開閉される。燃料噴射器17は、電子制御装置40により制御され、電子制御装置40によって演算された燃料噴射量に基づいて、それに対応する量の燃料を燃焼室13に噴射する。電子制御装置40は、回転センサ19からの回転パルス、圧力センサ23からの吸入空気圧、エアフローメータ26からの吸入空気量などに基づいて、燃料噴射量を演算し、制御されたタイミングで、演算された燃料噴射量に対応する燃料を噴射するように、燃料噴射器17を制御する。点火プラグ18は、燃焼室13に噴射された燃料に点火する。回転センサ19は、回転速度検出手段を構成し、出力軸14に近接して配置され、出力軸14の回転に伴ない、所定回転角度毎に回転パルス信号を発生し、電子制御装置40に供給する。電子制御装置40は、回転センサ19からの回転パルス信号により、内燃機関の実回転速度Neを検出する。
御する。電子制御装置40は、このアイドル制御に関連して、内燃機関の目標回転速度TNeを記憶し、また、回転速度検出手段により、回転センサ19からの回転パルスに基づいて、内燃機関の実回転速度Neを算出し、また、電気負荷変化検出手段により、電気負荷スイッチ情報80からの負荷スイッチオンオフ情報、またはバッテリ60からのバッテリ電圧VBに基づいて、交流発電機50の電気負荷が変化した時点taを検出するとともに、その負荷変化量Lchgを算出し、これらの目標回転速度TNe、実回転速度Ne、負荷変化量Lchg、変化タイミングtaに基づいて、内燃機関のアイドル回転速度を制御する。
度Neとを比較し、これらが、もし目標回転速度TNe>実回転速度Neの関係であれば、スロ
ットル弁24を開き側に駆動する。これにより、燃焼室13への吸入空気量が増大し、実回転速度Neは上昇する。
の関係になると、電子制御装置40は、スロットル弁24を閉じ側に駆動する。これにより、吸入空気量が減少し、実回転速度Neは低下する。このように、吸入空気量を増減させるフィードバック制御により実回転速度Neを制御している。
ローチャートは、主として、通常フィードバック制御QNFB1を行なう通常フィードバック制御手段と、電気負荷変化時フィードバック制御QNFB2を行なう電気負荷変化時フィードバック制御手段を含む。通常フィードバック制御QNFB1を行なう通常フィードバック制御手段は、ステップS110またはステップS111で構成される制御手段であり、実回転速度Neと目標回転速度TNeとの偏差に応じて変化する通常フィードバック制御量QNFBに基
づいて、実回転速度Neを目標回転速度TNeに収束させる制御を行なう。電気負荷変化時フ
ィードバック制御QNFB2を行なう電気負荷変化時フィードバック制御手段は、ステップS104で構成される制御手段であり、実回転速度Neと目標回転速度TNeとの偏差に応じて
変化する電気負荷変化時フィードバック制御量QNFB_ELに基づいて、実回転速度Neを目標
回転速度TNeに収束させる制御を行なう。
量(QNFB_EL+Qchg)を新たに電気負荷変化時フィードバック制御量QNFB_ELとして設定する。ステップS102、S103は、吸入空気量補正手段を構成し、電子制御装置40により実行される。ステップS103からステップS104に移行する。このステップS104では、電気負荷変化時フィードバック制御量QNFB_ELにより、実回転速度Neを目標回転速度TNeに収束させる電気負荷変化時フィードバック制御QNFB2の制御処理を開始する。この電気負荷変化時フィードバック制御QNFB2は、吸入空気補正量Qchgが加算された電気負荷変化時フィードバック制御量QNFB_ELを初期値として、実回転速度Neと目標回転速度TNeとの偏差に基づいて、吸入空気量を制御し、実回転速度Neを目標回転速度TNeに収束させる。このステップS104からステップS105に移行する。一方、ステップS101において、電気負荷の投入または遮断がなかった場合には、ステップS101の判定結果はNoとなり、ステップS102〜S104をスキップし、ステップS105に移行する。
へ移行し、ステップS105の判定結果がNoならば、ステップS111へ移行する。ステップS105は、言い換えれば、通常フィードバック制御QNFB1の制御中か、電気負荷変化時フィードバック制御QNFB2の制御中かを判定することにより、各々の処理ルーチンを切り換える役目をしている。例えば、電気負荷の投入があれば、ステップS102〜S104までの処理を行ない、ステップS104で電気負荷変化時フィードバック制御QNFB2による制御処理を実施し、また、ステップS105からステップS106に移行し、通常フィードバック制御量QNFBの更新を停止させ、ステップS111による通常フィードバック制御QNFB1を停止させる。また、電気負荷の変化がなく、電気負荷が継続している場合には、ステップS102〜S104をスキップし、ステップS111へ移行し、このステップS111において、通常フィードバック制御量QNFBによる通常フィードバック制御QNFB1による制御処理を開始する。この通常フィードバック制御量QNFBには、吸入空気補正量Qchgは加算されず、この通常フィードバック制御量QNFBは、実回転速度Neと目標回転速度TNeとの偏差に応じて変化し、通常フィードバック制御QNFB1は、この通常フィードバック制御量QNFBに基づいて、実回転速度Neを目標回転速度TNeに収束させる。
ステップS108では、電気負荷変化時フィードバック制御QNFB2により、実回転速度Neが、目標回転速度TNeに対する所定回転速度範囲(TNe±Y)以内となったか否かの判定を実
施する。実回転速度Neが、目標回転速度TNeに対する所定回転速度範囲(TNe±Y)以内と
なった場合には、ステップS108の判定結果はYesとなり、実回転速度Neが目標回転速
度TNeに収束したと判断され、ステップS109に移行する。このステップS109では
、実回転速度Neが所定回転速度範囲(Tne±Y)に収束した時点tbにおける電気負荷変化時フィードバック制御量QNFB_ELが通常フィードバック制御量QNFBと等しくなるように、通常フィードバック制御量QNFBが置き換えられ、ステップS110に移行する。このステップS110では、ステップS109で電気負荷変化時フィードバック制御量QNFB_ELと等しくなるように置き換えられた通常フィードバック制御量QNFBを初期値として、通常フィードバック制御QNFB1の制御処理が開始され、図2の処理ルーチンを終了する。
ードバック制御QNFB2を実施している場合に、ステップS106で、通常フィードバック制御量QNFBの更新を停止しても、ステップS109において、実回転速度TNeが所定回転
速度範囲(TNe±Y)に収束した時点tbにおける電気負荷変化時フィードバック制御量QNFB_ELと等しくなるように置き換えられた通常フィードバック制御量QNFBを初期値として通常フィードバック制御QNFB1の制御処理を開始する。
に移行し、通常フィードバック制御量QNFBによる通常フィードバック制御QNFB1の制御処理を開始し、図2の処理ルーチンを終了する。これにより、電気負荷変化前の安定したアイドル回転速度となる空気量に戻すことができ、図11に関連して説明したように、OFFアイドルからアイドル状態になった場合におけるフィードバック制御量の更新停止による実回転速度の低下を抑制することができる。
いないと判断され、図2の処理ルーチンを終了する。
おける吸入空気量制御によるアイドル回転速度制御を実施している。
、図3を参照して、さらに具体的に説明する。図3は、実施の形態1に係る内燃機関制御装置におけるアイドル回転速度の制御動作を示すタイムチャートである。図3(A)は交流発電機50に対する電気負荷の変化を、図3(B)はその電気負荷の変化に対応するバッテリ電圧VBの変化を、図3(C)はその電気負荷の変化に対応する吸入空気補正量Qchgをそれぞれ示す。図3(D)は、図3(A)の電気負荷の変化に対応して、実回転速度Neが上昇する第1のケースにおける各制御量の変化を示し、図3(D1)は、その通常フィードバック制御量QNFBの変化を、図3(D2)は、その電気負荷変化時フィードバック制御量QNFB_ELの変化を、図3(D3)は、その実回転速度Neの変化をそれぞれ示す。また、図3(E)は、図3(A)の電気負荷の変化に対応して、実回転速度Neが低下する第2のケースにおける各制御量の変化を示し、図3(E1)は、その通常フィードバック制御量QNFBの変化を、図3(E2)は、その電気負荷変化時フィードバック制御量QNFB_ELの変化を、図3(E3)は、その実回転速度Neの変化をそれぞれ示す。図3(A)(B)(C)、(D1)〜(D3)、(E1)〜(E3)の横軸は、それらに共通する時間軸である。
て、通常フィードバック制御QNFB1が行なわれ、実回転速度Neが目標回転速度TNeに等し
くなるよう制御が繰返される。なお、この期間T1では、ステップS111に続いてステップS112も実行され、このステップS112において、電気負荷変化時フィードバック制御量QNFB_ELが、通常フィードバック制御量QNFBと等しくなるように制御されるが、ス
テップS104は実行されないので、電気負荷変化時フィードバック制御量QNFB_ELが吸
入空気量を制御する作用はない。
hgに対応して、バッテリ電圧VBが図3(B)に示すように低下し、このバッテリ電圧VBの低下に対応して、図2のステップS102で吸入空気補正量Qchg=bが設定される。この吸入空気補正量Qchg=bは、図2のステップS103において、電気負荷変化時フィードバ
ック制御量QNFB_ELに加算され、ステップS104において、この吸入空気補正量Qchg=b
が加算された電気負荷変化時フィードバック制御量QNFB_ELに基づいて、電気負荷変化時
フィードバック制御QNFB2が開始される。この電気負荷変化フィードバック制御QNFB2が開始されると、ステップS105の判定結果はYesとなり、ステップS106において、
通常フィードバック制御量QNFBの更新が停止され、通常フィードバック制御QNFB1は停止し、通常フィードバック制御量QNFB=aが維持される。吸入空気補正量Qchg=bは、前述の通り、余り正確な制御量ではなく、この吸入空気補正量Qchg=bが加算された電気負荷変化時フィードバック制御QNFB2により、実回転速度Neが上昇する第1のケースと、実回転速度Neが低下する第2のケースの2つのケースが想定される。図3(D)は、第1のケースを例示する。この図3(D)のケースは、吸入空気補正量Qchg=bが、必要量よりも大き過
ぎたケースである。図3(E)は、第2のケースを例示する。この図3(E)のケースは、吸入空気補正量Qchg=bが、必要量よりも小さ過ぎたケースである。
となり、ステップS111、S112は作動せず、また、ステップS106で通常フィードバック制御量QNFB=aは更新が停止されるので、通常フィードバック制御量QNFBは、期間T2を通じて、時点taと同じ制御量QNFB=aを維持する。また、時点taにおいて、図3(D2)に示すように、吸入空気補正量Qchg=bが電気負荷変化時フィードバック制御量QNFB_ELに加算され、この吸入空気補正量Qchg=bが加算された電気負荷変化時フィードバック制御量QNFB_ELを初期値として、電気負荷変化時フィードバック制御QNFB2が実行される。
ック制御QNFB2による吸入空気量の制御は行なわれない。
負荷の変動の伴なう実回転速度Neの変動を、より短い変動収束時間で収束させることができる。
に加算して、時点taから負荷変化時フィードバック制御QNFB2を実施することで、回転低下を抑制して、目標回転速度TNeへの収束性が、従来よりも速くなり、電気負荷変化によ
る回転速度Neの変動を、短い変動抑制時間で抑制することができる。
実施の形態1では、算出した吸入空気補正量Qchgを、運転状態を考慮せずに、電気負荷
変化時フィードバック制御量QNFB_ELに加算したが、図4に示すように、所定回転速度、
および吸入空気補正量Qchgと電気負荷変化時フィードバック制御量QNFB_ELとの比較によ
り、吸入空気補正量Qchgの処理を変更することもできる。図4はこの発明の実施の形態2に係る内燃機関制御装置の制御処理の一部を示すフローチャートであり、この図4に示すフローチャートは、図2のステップS103の処理に代わって処理される。図4のSTART
は、図2のステップS102の出力に対応し、また、図4のRETURNは、図2のステップS104の入力に相当する。なお、実施の形態2に係る内燃機関制御装置でも、図1に示すシステム構成がそのまま使用される。
する。実回転速度Neが所定回転速度(TNe+X)以下であれば、ステップS201の判定結果
はYesとなり、ステップS202に移行する。このステップS202では、電気負荷変化
時フィードバック制御量QNFB_ELに、図2のステップS102により、時点ta1において
、図2のステップS102により算出された吸入空気補正量Qchg=b1を加算し、図4の処
理ルーチンを終了する。これは、図2のステップS103と実質的に同じ処理を実施している。これは、実回転速度Neが所定回転速度(TNe+X)以下である場合には、ステップS2
02に移行し、電気負荷の投入による回転低下が予測されるため、電気負荷変化時フィードバック制御量QNFB_ELに吸入空気補正量Qchg=b1を加算する処理を実施している。
算出され、この吸入空気補正量Qchg=b1が正確でなくて、実回転速度Neが上昇し、所定回
転速度(Tne+X)以上となり、この状態において、時点ta2において、さらに電気負荷2が投入され、図2のステップS102で吸入空気補正量Qchg=b2が算出されることを想定
している。時点ta2では、実回転速度Neが所定回転速度(TNe+X)以上となるため、ステップS201からステップS203に移行し、このステップS203の判定結果がYesとなり、時点ta2における電気負荷変化時フィードバック制御量QNFB_ELが通常フィードバック制御量QNFBよりも小さくなっている場合、すなわち、フィードバック補正値(QNFB_EL-QNFB)が負となっている場合には、吸入空気量を電気負荷2の投入前よりも小さく補正していることを意味し、回転低下が発生し易いため、ステップS203からステップS202に移行し、時点ta2における電気負荷変化時フィードバック制御量QNFB_ELに、時点ta2における吸入空気補正量Qchg=b2を加算し、電気負荷の投入による回転低下を抑制している。
理を判定する。時点ta2において、吸入空気補正量Qchg=b2が、フィードバック補正値(QNFB_EL-QNFB)よりも大きい場合には、ステップS204の判定結果はYesとなり、ステップS205に移行し、更新を停止した時点ta1における通常フィードバック制御量QNFB=aに吸入空気補正量Qchg=b2を加算した値を、電気負荷変化時フィードバック制御量QNFB_ELに設定し、図4の処理ルーチンを終了する。
_EL-QNFB)が大きい場合には、ステップS204の判定結果はNoとなり、図4の処理ルーチンを終了する。これは、実回転速度Neが所定回転速度(TNe+X)以上であって、ステップS203に移行し、このステップS203において、電気負荷変化時フィードバック制御量QNFB_ELが通常フィードバック制御量QNFBよりも大きくなっている場合、すなわち、
時点ta2におけるフィードバック補正値(QNFB_EL-QNFB)が正であって、ステップS203の判定結果がNoである場合には、吸入空気量は電気負荷投入前よりも大きく補正していることを意味し、回転低下が発生しにくい状態となっている。よって、ステップS204において、フィードバック補正値(QNFB_EL-QNFB)と、電気負荷2の発生により算出された吸入空気補正量Qchg=b2の比較を行ない、例えば時点ta2において、吸入空気補正量Qchg=b2が、フィードバック補正値(QNFB_EL-QNFB)より大きければステップS205に移行し、時点ta2における通常フィードバック制御量QNFB=aに、時点ta2における吸入空気補正量Qchg=b2を加算した値を電気負荷変化時フィードバック制御QNFB_ELに設定する。逆に、ステップS204において、例えば時点ta2において、吸入空気補正量Qchg=b2が、フィードバック補正値(QNFB_EL-QNFB)より小さければ、電気負荷変化時フィードバック制御QNFB_ELに、吸入空気補正量Qchg=b2を加算しなくても、電気負荷に対して十分対応できるため、そのまま図4の処理ルーチンを終了する。
ク制御量QNFBは、図2のステップS106において、時点ta1から更新が停止され、通常フィードバック制御量QNFB=aを維持する。時点ta1における実回転速度Neは、図5(E
)に示すように、所定回転速度(TNe+X)よりも低いので、図4のステップS201の判
定結果はYesとなり、設定された吸入空気補正量Qchg=b1は、図4のステップS202において、電気負荷変化時フィードバック制御量QNFB_ELに加算されるとともに、図2のステ
ップS106において、通常フィードバック制御量QNFBの更新は停止する。図5では、算出された吸入空気補正量Qchg=b1が正確でなく、実回転速度Neが吹き上がってしまったと
想定する。
(TNe+X)よりも高いため、ステップS201の判定結果はNoとなり、次のステップS2
03において、フィードバック補正値(QNFB_EL-QNFB)の補正方向を判定する。フィードバック補正値(QNFB_EL-QNFB)は、電気負荷変化時フィードバック制御QNFB2の電気負荷変化時フィードバック制御量QNFB_ELから、通常フィードバック制御QNFB1の通常フィー
ドバック制御量QNFBを減算して求めることができるので、例えば時点ta2では、フィードバック補正値(QNFB_EL-QNFB)=eと設定される。このとき、フィードバック補正値(QNFB_EL-QNFB)=eは正の値であり、吸入空気補正量Qchg=b2よりも小さく、ステップS204の判定結果はYesとなる。よって、例えば時点ta2において、電気負荷変化時フィードバック制御量QNFB_ELは、ステップS205において、更新が停止した時点ta1における通常フィードバック制御量QNFB=aに吸入空気補正量Qchg=b2を加算した制御量に設定される。
回転速度範囲(TNe+Y)まで低下すれば、図2のステップS110による通常フィードバック制御QNFB1が、通常フィードバック制御量QNFB=a+cを初期値として実行され、実回転
速度Neは、目標回転速度TNeにさらに近付けられる。
実施の形態1と実施の形態2では、徐励制御の交流発電機を使用した場合について特に
考慮をしなかったが、図6に示すように、交流発電機の発電量に応じて処理を変更することもできる。実施の形態3に係る内燃機関制御装置は、この交流発電機の発電量に応じてアイドル回転速度の制御を変更したものである。図6は、この発明による内燃機関制御装置の実施の形態3におけるアイドル制御の制御処理の一部を示すフローチャートである。図6は、図2のステップS101からステップS104に至るフローチャートであるが、実施の形態1によるアイドル制御を示す図2と比較すると、ステップS301がステップ
S102の前に実施される点だけが異なっている。それ以外のステップS101、S102、S103、S104は実施の形態1と同じであるので、説明は割愛する。図6のRETURNは、図2のステップS105の入力に相当する。なお、実施の形態3に係る内燃機関制御装置でも、図1に示すシステム構成がそのまま使用される。
あれば、ステップS301の判定結果はYesとなり、ステップS102〜S104をスキ
ップし、図6の処理ルーチンを終了する。例えば、交流発電機50の発電量が内燃機関の負荷変動に対して飽和状態にあり、所定値XFTであれば、さらに電気負荷が発生しても、
これ以上電力を供給することができない。言い換えれば、これ以上、交流発電機50の駆動トルクによる負荷は発生しない。このため、電気負荷の発生により吸入空気補正量Qchgを加算してしまうと、それを加算したことにより実回転速度Neに回転変動が発生してしまうため、交流発電機50の発電量が内燃機関の負荷変動に対して飽和状態にある場合には、ステップS102〜S104をスキップし、図6の処理ルーチンを終了する。一方、交流発電機50の発電量が内燃機関の負荷変動に対して飽和状態になければ、ステップS301の判定結果はNoとなり、ステップS102に移行し、実施の形態1と同様に、ステップS102〜S104が実行される。
7(C)は電気負荷変化時フィードバック制御量QNFB_ELの変化を、図7(D)は実回転
速度Neの変化を、図7(E)は交流発電機50の発電量の変化をそれぞれ示す。この図7(A1)(A2)〜(E)の横軸は、それらに共通する時間軸である。時点ta1は、電気負荷1が変化した時点であり、時点ta2は電気負荷2が変化した時点である。
制御量QNFB_ELに吸入空気補正量Qchg=b1が加算される。また、電気負荷1が投入されたことにより、交流発電機50の発電量が、所定値XFRを超えるとする。所定値XFRは、交流発電機50の負荷変化が飽和する発電量として設定される。時点ta2において、電気負荷2がさらに投入されても、交流発電機50の発電量が飽和状態であるため、電気負荷2の投入による吸入空気補正量Qchg=b2は算出しない。このように、交流発電機50の発電量が
所定値XFT以上であれば、吸入空気補正量Qchg=b2を算出しないため、吸入空気補正量Qchg=b2を加算することによる回転変動の発生を抑制することができる。
、通常フィードバック制御QNFB1が実行される。
図8は、この発明による内燃機関制御装置の実施の形態4におけるアイドル回転速度の制御処理の一部を示すフローチャートである。この実施の形態4では、徐励制御の交流発電機50を使用し、この交流発電機50の発電量に応じてフィードバック制御処理を変更している。図8のフローチャートは、図2のステップS104とステップS105の間で実施されるもので、ステップS401〜S407を含む。図8のSTARTは、図2のステッ
プS104の出力に相当し、RETURNはステップS105の入力に相当する。なお、ステップS101の判定結果がNoとなった場合には、ステップS401の判定前にスキップする。なお、実施の形態4に係る内燃機関制御装置でも、図1に示すシステム構成がそのまま使用される。
図8の処理ルーチンを終了する。これは、電気負荷の投入により、電気負荷変化時フィードバック制御量QNFB_ELによる電気負荷変化時フィードバック制御QNFB2の処理中におい
て、交流発電機50の発電量が上昇している場合には、電気負荷変化による発電量が過渡変化中であるため、そのまま、電気負荷変化時フィードバック制御量QNFB_ELによる電気
負荷変化時フィードバック制御QNFB2の制御処理を実施する。
所定時間Tをセットし、図8の処理ルーチンを終了する。所定時間Tは、交流発電機50の発電量が過渡変化終了後、電気負荷による変動が安定した期間を表わす。これは、ステップS401で交流発電機50の発電量が上昇しておらず、ステップS402に移行し、このステップS402において、電気負荷が遮断された場合、または、交流発電機50の発電によりバッテリ電圧VBが規定値に戻ることで、その発電量が一定となった場合に、ステップS403に移行し、所定時間Tをセットする。
04において、初めて交流発電機50の発電量が飽和状態となったか否かの判定を行なう。このステップS404の判定結果がYesとなれば、ステップS403に移行し、所定時間Tをセットする。このように、交流発電機50の発電量が上昇し、初めて発電量が飽和状態に達した場合に、ステップS403に移行し、所定時間Tをセットする。このように処理することで、交流発電機50の発電量が上昇し、発電量が飽和状態となった時点で所定時間Tをセットすることができる。
の判定を行なう。所定時間Tが経過していなければ、ステップS405の判定結果はNoと
なり、図8の処理ルーチンを終了する。この制御により、交流発電機50の発電量が一定となり、所定時間Tがセットされると、ステップS405に移行し、所定時間Tが経過していなければ、図2のステップS104における電気負荷変化時フィードバック制御QNFB_ELによる制御を継続する。
発電機50の発電量の過渡変化後に所定時間Tをセットすることで、この所定時間Tの期間中は電気負荷変化時フィードバック制御量QNFB_ELによる電気負荷変化時フィードバック
制御QNFB2を実施する。所定時間Tの経過後では、電気負荷の投入による、交流発電機5
0の発電変動は収束しているため、電気負荷変化時フィードバック制御量QNFB_ELを通常
フィードバック制御量QNFBに置き換え、通常フィードバック制御量QNFBによる通常フィードバック制御QNFB1を実施する。
以降の期間T3では、通常フィードバック制御量QNFBによる通常フィードバック制御QNFB1が実行される。
S104:電気負荷変化時フィードバック制御手段、
S110、S111、S407:通常フィードバック制御手段。
Claims (4)
- 内燃機関の吸入空気量を調整することにより、内燃機関の実回転速度を目標回転速度に制御する内燃機関制御装置であって、
前記実回転速度を検出する回転速度検出手段と、
内燃機関により駆動される交流発電機の電気負荷変化を検出する電気負荷変化検出手段と、
前記電気負荷変化検出手段で検出した電気負荷変化に応じて吸入空気補正量を設定する吸入空気量補正演算手段、
前記実回転速度と前記目標回転速度との偏差に応じて変化する通常フィードバック量に基づいて、前記実回転速度を前記目標回転速度に収束させる通常フィードバック制御を行なう通常フィードバック制御手段と、
前記実回転速度と前記目標回転速度との偏差に応じて変化する電気負荷変化時フィードバック制御量に基づいて、前記実回転速度を前記目標回転速度に収束させる電気負荷変化時フィードバック制御を行なう電気負荷変化時フィードバック制御手段と、
前記電気負荷変化時フィードバック制御が実行されているか否かを判定し、それが実行されていないときには、前記通常フィードバック制御手段により前記通常フィードバック制御を開始させ、また、それが実行されているときには、前記通常フィードバック制御を停止させる判定手段を備え、
前記電気負荷変化フィードバック制御が実行されていないときに、前記通常フィードバック制御手段により前記通常フィードバック制御を実行し、
前記電気負荷変化検出手段が電気負荷変化を検出した時点において、前記電気負荷変化時フィードバック制御量に前記吸入空気補正量が加算され、この吸入空気補正量が加算された電気負荷変化時フィードバック制御量に基づいて、前記電気負荷変化時フィードバック制御手段が前記電気負荷変化時フィードバック制御を開始すると同時に、前記判定手段
により、前記通常フィードバック制御手段による前記通常フィードバック制御を停止することを特徴とする内燃機関制御装置。 - 請求項1記載の内燃機関制御装置であって、前記電気負荷変化検出手段で電気負荷変化を検出した後に、前記実回転速度が所定回転以上上昇している場合には、前記電気負荷変化時フィードバック制御量から前記通常フィードバック制御量を減算した制御量が正であって、かつ前記吸入空気補正量が、前記電気負荷変化時フィードバック制御量と前記通常フィードバック制御量との差より大きいときに、前記電気負荷変化時フィードバック制御量を、前記通常フィードバック制御量に前記吸入空気補正量を加算した値に設定することを特徴とする内燃機関制御装置。
- 請求項1または2記載の内燃機関制御装置であって、電気負荷変化時の発電量変化を抑制する発電量制御手段を備え、前記電気負荷変化検出手段で電気負荷変化を検出した直後に前記交流発電機の発電量が、内燃機関の負荷変動に対して飽和状態にある場合には、前記吸入空気補正量を設定しないことを特徴とする内燃機関制御装置。
- 請求項3記載の内燃機関制御装置であって、前記電気負荷変化検出手段で電気負荷変化を検出した後に、前記交流発電機の発電量が過渡変化中および過渡変化終了後の所定期間では、前記電気負荷変化時フィードバック制御手段により、前記実回転速度を目標回転速度に収束させることを特徴とする内燃機関制御装置。
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