JP4780366B2 - 製造装置および方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は製造装置および方法に関し、特に、樹脂により基板を封止した装置を製造する際に用いて好適な製造装置および方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
IC(Integrated Circuit)などの基板が完全に樹脂内に封止され、例えば、カード型やコイン型に成形されて、所定地域内などにおいて代用貨幣として用いられたりすることがある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
代用貨幣などとして用いられる上述した、例えば、コイン型でICなどの基板が封止された製品の作成について説明する。基板を成形品で完全封止させる手法として、1回の成形で行う場合、金型内に基板を浮いた状態で固定できる可動ピンを設け、樹脂を射出後に、その可動ピンを引き抜いて基板を成形品の中央に位置させる手法がある。
【0004】
この手法により製品(成形品)を作成した場合、成形品毎に、封止されている基板の位置が異なってしまうといった課題があった。また、可動ピンを用いるため、金型が複雑な構成となってしまい、その金型費が高価になってしまうという課題があった。さらに、金型は、複雑な構成となっているため、さらなる条件を付けて、複雑にするといったことが困難であるといった課題があった。
【0005】
基板を成形品で完全封止させる手法として、2回の成形で行う場合、例えば、1次成形として、コインの下側(片面)を成形し、その下側のコイン上に、基板を載せ、さらに、2次成形として、その上にコインの上側を成形するといった手法がある。この手法によると、2次成形後に、1次成形された樹脂部分とその樹脂上に載せられた基板は収縮しないのに対し、2次成形用として射出された樹脂は収縮してしまう。
【0006】
その結果、1次成形された部分と2次成形された部分とのバランスが崩れてしまい、成形品(製品)が変形してしまうといった課題があった。また、製品の表面に柄を付ける場合、例えば、その柄を梨地と光沢の違いで表示させるとき、2次成形の際の樹脂の射出による圧力や樹脂の重みによる圧力などにより、1次成形された部分に描かれた柄は、つぶれてしまうといった課題があった。
【0007】
また、2回に分けて成形を行う場合、完成品の製品には、上下の区別、すなわち、1次成形による部分であるか2次成形による部分であるかが区別が付くようなパーディションラインやゲート痕が残ってしまうという課題があった。
【0008】
本発明はこのような状況に鑑みてなされたものであり、2回に分けて製品を成形するような場合にも、上述したような課題を解決することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明の製造装置は、土台の略中央部に第1の突起部を有するとともに、前記土台の外周部から所定の幅だけ離れた位置に所定の厚さを有し、前記土台に対して所定の高さを有する第2の突起部を有する第1の成形品を成形する第1の成形手段と、略中央部に孔を有する基板を、前記第1の成形手段により成形された前記第1の成形品の第1の突起部に前記孔を挿通することにより前記第1の成形品に固定する固定手段と、前記固定手段により前記第1の成形品に固定された前記基板を封止するように第2の成形品を成形する第2の成形手段とを含み、前記第1の成形品、前記第2の成形品、および、前記第2の突起部は、略円形である。
【0010】
前記第2の成形手段は、前記第1の成形品に柄を転写するための第1の梨地面を有する第1の転写手段と、前記第2の成形品に柄を転写するための第2の梨地面を有する第2の転写手段とを含み、前記第1の転写手段は、前記第2の成形品を成形するために注入される樹脂の圧力が加わるときに、前記第1の成形品の光沢面に前記第1の梨地面を押しつけることで前記第1の成形品に前記柄を転写し、前記第2の転写手段は、前記第2の梨地面に前記樹脂が注入されることで、前記第2の成形品に前記柄を転写し、前記第1の転写手段の第1の梨地面は、前記第2の転写手段の第2の梨地面より粗く構成されているようにすることができる。
【0011】
前記第2の成形手段は、前記第1の成形品のゲート痕に対応する位置に、前記ゲート痕と同等の大きさを有する突起部を備えるようにすることができる。
【0012】
前記第2の成形手段は、成形時に生じるパーティションラインと相対する位置に、ラインを成形するようにすることができる。
【0013】
本発明の製造方法は、土台の略中央部に第1の突起部を有するとともに、前記土台の外周部から所定の幅だけ離れた位置に所定の厚さを有し、前記土台に対して所定の高さを有する第2の突起部を有する第1の成形品を成形する第1の成形ステップと、略中央部に孔を有する基板を、前記第1の成形ステップの処理で成形された前記第1の成形品の第1の突起部に前記孔を挿通することにより前記第1の成形品に固定する固定ステップと、前記固定ステップの処理で前記第1の成形品に固定された前記基板を封止するように第2の成形品を成形する第2の成形ステップとを含み、前記第1の成形品、前記第2の成形品、および、前記第2の突起部は、略円形である。
【0014】
前記第2の成形ステップは、前記第1の成形品に柄を転写するための第1の梨地面と、前記第2の成形品に柄を転写するための第2の梨地面であり、前記第1の梨地面は、前記第2の梨地面より粗く構成されている梨地面を用いて、前記第2の成形品を成形するために注入される樹脂の圧力が加わるときに、前記第1の成形品の光沢面に前記第1の梨地面を押しつけることで前記第1の成形品に前記柄を転写し、前記第2の梨地面に前記樹脂が注入されることで、前記第2の成形品に前記柄を転写するようにすることができる。
【0015】
前記第2の成形ステップの処理では、前記第1の成形品のゲート痕に対応する位置に、前記ゲート痕と同等の大きさを有する突起部を備えた成形を行うようにすることができる。
前記第2の成形ステップの処理では、成形時に生じるパーティションラインと相対する位置に、ラインを成形するようにすることができる。
【0016】
本発明の製造装置および製造方法においては、土台の略中央部に第1の突起部を有するとともに、土台の外周部から所定の幅だけ離れた位置に所定の厚さを有し、土台に対して所定の高さを有する第2の突起部を有する第1の成形品が成形され、略中央部に孔を有する基板が、成形された第1の成形品の第1の突起部に孔を挿通することにより第1の成形品に固定され、第1の成形品に固定された基板を封止するように第2の成形品が成形される。また第1の成形品、第2の成形品、および、第2の突起部は、略円形に成形される。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。図1は、本発明を適用して成形される製品について説明する図である。製品は、2回の成形が実施されることにより作成される。ここでは、1回目の成形により作成された部分を1次成形品と称し、2回目の成形により作成された部分を2次成形品と称する。
【0018】
1次成形品と2次成形品とにより製品が構成されている。また、その製品には、1次成形品と2次成形品とにより、電子回路が形成された基板が完全封止されており、1次成形品と2次成形品は、樹脂により作成される。
【0019】
図1(A)に示すように、製品作成の第1段階として、1次成形品が成形され、その成形された1次成形品の上に、第2段階として、図1(B)に示すように、電子回路が形成された基板が載せられ、第3段階として、図1(C)に示すように、2次成形品が成形される(樹脂が流し込まれる成形される)ことにより、製品が完成される。以下の説明において、この製品は、コイン状(円形)をしているものとして説明する。
【0020】
なお、基板には、例えば、アンテナ(ループコイルやコンデンサなどで構成されるものでも良い)や、そのアンテナにより受信された信号や送信する信号を処理するIC(Integrated Circuit)などが装着される。このようなものが装着されることにより、成形された製品は、例えば、コイン型のICカード(例えば、トークンなど)として用いることが可能となる。
【0021】
このコイン型のICカードを成形する際、本発明を適用することにより、詳細は後述するが、基板の位置を、常に、樹脂内で一定に保つことができるので、ICカードと、そのICカードと通信する装置との通信距離を延ばすことが可能となる。
【0022】
1次成形品について、図2を参照してさらに説明するに、1次成形品は、土台11、ピン12、およびリング13から構成されている。これらの土台11、ピン12、およびリング13は、金型が用いられて作成され、一体型に構成されている。すなわち、土台11、ピン12、およびリング13は、離れるようなことなく構成されている。換言すれば、土台11の上に、ピン12やリング13が接着剤などで貼り付けらるような構成ではない。
【0023】
土台11は、円形で、所定の厚みをもち、その中央に、ピン12が構成されている。ピン12は、所定の大きさの円形とされている。なお、ここでは、ピン12は、円形とするが、他の図形、例えば、四角形などでも良い。ピン12は、製品を作成するときの第2段階として、基板が載せられるときの、その基板の1次成形品に対する位置を定める位置決めピンとして用いられる。また、ピン12は、基板を仮固定する役割ももつ。
【0024】
土台11には、さらに、リング13が設けられている。このリング13は、土台11の外周側から所定の幅を有した内側に、所定の厚さを持って成形される。このリング13は、図3に示すような基板21との位置関係を保つような位置に成形される。すなわちリング13は、リング13の外周側は、土台11の外周と幅Aを保って成形され、かつ、リング13の内周側は、基板21が載せられたときに、その基板21の外周と幅Bを保つように成形される。
【0025】
位置決め用のピン12を土台11の中央部分に成形し、また、基板12の中央部分に、ピン12が挿入される孔22を設け、基板21が1次成形品にセットされる際、基板21の孔22に1次成形品のピン12が挿入されるようにセットすることにより、基板21とリング13との間に幅Bをつくりだすことが可能となる。
【0026】
また、ピン12を設けて、基板21のセット位置を定めることにより、2次成形時に、樹脂が流れ込んできて、基板21が流されるようなことがなく、すなわち、基板21の位置がずれるようなことなく、基板21とリング13との間において、どこでも幅Bを保つことが可能となる。ピン12でけでなく、基板21は、1次成形品の土台11とは面接触しているため、樹脂が流れ込んできても、位置がずれてしまうようなことはない。結果として、製品として完成したときに、基板21の位置が、製品内において常に、3次元的に一定に保たれることが可能となる。
【0027】
基板21が製品内において常に3次元的に一定に保たれるということは、例えば、基板21が封止された製品が、他の装置と通信を行う場合、その装置の通信を行う部分(通信部)と基板21との距離が一定に保たれることになり、通信の効力が向上させることが可能となる。
【0028】
仮に、基板21が製品内において常に3次元的に一定に保たれていないような場合、通信部と基板21との距離が、製品により異なることになり、通信部と基板21との距離が一番離れているとき(最悪の状態)を想定して、通信部を設計しなくてはならず、通信効率が低下することになるが、本実施の形態のように製品を成形すれば、このような通信効率の低下は防ぐことが可能となる。
【0029】
ピン12とリング13の高さは、それぞれ、土台11に対して同じ高さでも良いし、一方が他方より高く成形されるようにしても良い。また、ピン12とリング13の高さは、それぞれ一定の高さとしても良いし、凹凸があっても良い。
【0030】
次に、図4を参照してリング13について更に説明する。図4は、製品の断面の一部、特に、リング13が成形される部分を示す図であり、図4(A)は、1次成形品にリング13が成形されていない状態の土台11’(リング13が成形されている土台11と区別を付けるため、ダッシュを付けて表記する)と2次成形品との接合を示し、図4(B)は、1次成形品にリング13が成形されている状態の土台11と2次成形品との接合を示す図である。
【0031】
図4(A)に示した状態と、図4(B)に示した状態を比較するに、図4(B)に示したリング13を設けた状態の方が、図4(A)に示したリング13を設けていない状態に対して、1次成形品と2次成形品とが接合している面(接合面)が大きい。接合面が大きいということは、その分だけ、1次成形品と2次成形品との接合強度が大きいということであり、1次成形品と2次成形品が製品となったときに、離れてしまうといった不都合を防ぐことが可能となる。
【0032】
また、図5に示したように、1次成形品に設けられたリング13だけでなく、ピン12も2次成形品と接合するため、接合強度を増すことが可能となり、もって、上述したように、1次成形品と2次成形品が製品となったときに、離れてしまうといった不都合を防ぐことが可能となる。
【0033】
このように、ピン12とリング13を設けることにより、1次成形品と2次成形品、およびそれらに挟まれる基板の接合強度が増し、例えば、完成品としての製品の樹脂内に空気層ができてしまったような場合、その製品に熱が加えられると、空気層の空気が膨張し、製品が破損してしまうといったようなことが考えられるが、そのようなことを防ぐことが可能となる。すなわち、ピン12やリング13を設けることにより、製品の破損や変形といった問題を解決することが可能となる。
【0034】
さらに、リング13を設けることによる利点を、図6を参照して説明する。図6は、2次成形品を成形するときに起こる収縮について説明する図であり、図6(A)と図6(B)は、リング13が設けられていない1次成形品を用いた場合を示し、図6(C)と図6(D)は、リング13が設けられている1次成形品を用いた場合を示す。
【0035】
1次成形品と2次成形品は、共に、樹脂で構成されているが、樹脂は、熱を持った状態で金型に流し込まれ、その後さまされることにより、1次成形品と2次成形品が、それぞれ別々に成形される。さまされるとき、樹脂は収縮する。1次成形品が成形されたあと、2次成形品が成形されるため、同時期に収縮が起こるわけではない。すなわち、1次成形品が成形され、収縮が終了した状態で、基板21が載せられ、そして、その上に2次成形品が成形されるため、2次成形品が成形される時点では、2次成形品だけが、収縮を起こす。
【0036】
図6(A)または図6(C)に示すように、1次成形品と基板21の上に、2次成形品が成形されると、2次成形品はピン12の方向、すなわち、2次成形品の中央部分の方向に収縮する。図6(B)または図6(D)に示すように、2次成形品の外周部分の樹脂は、収縮する際、基板21の外周部分にあたり、その収縮方向は斜め上方向になる。2次成形品で基板21上にある樹脂は、ピン21の方向に収縮する。
【0037】
その結果、図6(B)に示すように、1次成形品にリング13が設けられていないと、1次成形品の方は外側(図中下方向)へ凸状態となり、2次成形品の方は内側(図中下方向)へ凹状態となり、全体としての歪んだ製品となってしまう。これは、基板21の側面を覆っている2次成形品の樹脂が、基板21と1次成形品を引っ張る役割をもつことと、基板21と1次成形品が、引っ張りに対して持ちこたえることができないために起こると考えられる。
【0038】
しかしながら、図6(D)に示すように、1次成形品にリング13が設けられている場合、2次成形品の収縮による引っ張りに対して持ちこたえるだけの強度があるため、変形してしまうようなことを防ぐことが可能となる。すなわち、リング13は、2次成形品の外周側の樹脂が斜め方向に収縮する力を受け止め、全体として変形してしまうことを防ぐ。
【0039】
また、リング13を設けることにより、そのリング13の周りの樹脂の量が減ることになり、すなわち、リング13が設けられている場合は、図3に示したように、幅Aと幅Bの部分に2次成形品の樹脂が流れ込むことになるが、リング13が設けられていないと、幅Aと幅Bの部分だけでなく、リング13の分の部分にも、樹脂が流れ込むことになる。樹脂が少ないということは、その分、収縮する樹脂の量が少ないことを意味し、結果として、変形する力も小さくなることになり、変形量を抑えることが可能となる。
【0040】
次に成形時に、製品の表面に単色の柄を付ける手法について説明する。製品に柄を付ける手法としては、例えば、金型に彫刻を施して、製品の表面上を凸凹にして柄を表現する手法や、製品の表面に梨地と光沢面を故意に作成し、この違いにより柄を表現する手法がある。
【0041】
ところで、2次成形品が成形されるとき、図7に示したような金型が用いられる。2次成形時に用いられる金型は、2次成形金型31−1,31−2から構成されており、2次成形金型31−1と2次成形金型31−2は、一体型ではなく、それぞれ離れる構造とされている。2次成形金型31−1上には、1次成形品がセットされ、その1次成形品の上に基板21がさらにセットされる。
【0042】
2次成形金型31−1に、1次成形品と基板21がセットされると、2次成形金型31−2がかぶされる。2次成形金型31−2の中央部分には、注入口32が設けられ、その注入口32から2次成形品を成形するための樹脂が注入される。注入される際、1次成形品には、樹脂が注入されることによる圧力と、樹脂の重さによる圧力がかかる。
【0043】
仮に、1次成形品の表面に、梨地と光沢面により構成される柄を付けておいたとしても、樹脂が注入される際に発生する圧力などの影響により、付けられた柄は、潰されてしまい、綺麗に残らない。また、1次成形品と2次成形品の柄の向きを合わせなくてはならないような場合、予め1次成形品の表面に柄を付けておくと、2次成形金型31−1に1次成形品をセットするときに、その柄の向きに注意して、セットしなくてはならない。
【0044】
また、柄に注意してセットしたとしても、樹脂が注入される際の圧力で1次成形品が回転してしまい、結果として、1次成形品に付けられた柄と2次成形品に付けられた柄の向きが合わないということになってしまうことが考えられる。
【0045】
1次成形品と2次成形品の、それぞれの表面に柄を付ける場合、また、その柄の向きに注意しなくてはならないような場合においても、簡便に、綺麗に柄を付ける手法について説明する。図7において、2次成形金型31−1,31−2の1次成形品と2次成形品と接する部分に、それぞれ、1次成形品用柄33−1と2次成形品用柄33−2を設ける。
【0046】
1次成形品用柄33−1と2次成形用柄33−2は、同一の柄でも良いし、異なる柄でも良い。1次成形用柄33−1は、1次成形品の表面に柄を付けるためのものであり、2次成形用柄33−2は、2次成形品の表面に柄を付けるためのものである。
【0047】
1次成形用柄33−1は、1次成形品の表面に、2次成形品を成形する為に注入される樹脂の圧力が加わることを利用して柄を付ける。すなわち、1次成形品の表面は光沢面にされており、その光沢面が、1次成形用柄33−1の金型の梨地面に押しつけられることにより、梨地が1次成形品に転写される。
【0048】
2次成形用柄33−2は、2次成形品が成形される際に、すなわち、注入された溶けている樹脂がならうことにより、2次成形品の表面に柄を付ける。このように、1次成形品用柄33−1と2次成形品用柄33−2は、異なる方法により柄を付けるため、同じ梨地にした場合、柄の仕上がり具合は、1次成形品と2次成形品とでは異なってしまう。換言すれば、2次成形品用柄33−2の方が、1次成形品用柄33−1に比べて、成形品に対して柄を付けやすい。
【0049】
そこで、同じ梨地ではなく、1次成形品用柄33−1と2次成形品用柄33−2の梨地の粗さは、異なったものとする。例えば、梨地の粗さを10μmにしたい場合、2次成形品には10μmの粗さを付け、1次成形品には、20μmの粗さを付ける。このような梨地の粗さを異ならせた場合、製品になったときに、2次成形品には10μmの梨地が付き、1次成形品にも10μmの梨時が付くようになり、それぞれ同等の梨地が完成する。
【0050】
このように、梨地の状態(粗さ)を異ならせることにより、製品として完成した際、1次成形品と2次成形品との柄が同一のものとすることが可能となる。なお、1次成形品用柄33−1と2次成形品用柄33−2を、それぞれ構成する線の粗さ、2:1に限定されるわけではなく、例えば、2次成形品の成形時に注入される樹脂の量(重さ)や、注入される際の勢い(圧力)などが考慮されて決定されるようにし、製品の完成時に、最も綺麗に見える粗さに設定されればよい。
【0051】
なお、上述した説明においては、1次成形品用柄33−1と2次成形品用柄33−2は、それぞれ線により構成されるとしたが、点などで構成されても良い。すなわち、1次成形品用柄33−1と2次成形品用柄33−2は、それぞれの柄を構成する点や線などの粗さが異なれば良い。
【0052】
図7に示したような金型で製品を成形する場合、製品として完成されたものには、1次成形品と2次成形品との接合部の段差が現れてしまう。また、金型のコアとキャビティとの接合部には、パーティション(合わせ目)ラインが残る。従って、製品には、接合部による段差と、パーティションラインが残ってしまう。
【0053】
このパーティションラインと接合部に生じる段差について説明する。パーティションラインにて、その上下の面で段差を付けないようにすることは困難なことである。それは、まず、金型の加工精度をどんなに上げても、同一の寸法に仕上げることが困難だと言うことに依存する。また、上下の金型は、開閉する構造とされているため、そのスライド部には、隙間が必要であり、この隙間が存在することで、上下の金型が常に同じ位置で接合することが困難となる。このようなことにより、パーティションラインを境に上下で段差を無くすことが困難なのである。
【0054】
一方、1次成形品と2次成型品の接合部に生じる段差であるが、この段差を無くすことも困難である。これは、1次成形品を金型にセットする際、その1次成形品と金型の間には、若干の隙間が存在する必要がある。この隙間が存在しないと、1次成形品をセットすることが困難となる。しかしながら、この隙間が存在すると、2次成型品の方が、1次成形品より大きくなり、段差が生じる結果となってしまう。このようなことにより、段差も無くすことが困難である。すなわち、パーティションラインと接合部の段差は、製品の成型時において、無くすことは技術的に困難である。
【0055】
仮に、1次成形品と2次成形品との表面の柄を同じものとして、製品の上下が区別できないようにしたい場合においても、このような段差、パーティションライン、または、段差とパーティションラインが同一のものがあるために、そのことにより、製品の上下が区別されてしまう。そこで、接合部における段差と同じような段差を故意に付けることにより、製品の上下の区別が付かないようにする。
【0056】
即ち、図8に示したように、コアとキャビティによるパーティションラインA(段差)に対して、もう一本、故意にパーティションラインB(段差)を付けることにより、製品の上下の区別がパーティションラインにより付いてしまうようなことをなくすことが可能となる。故意に付けるパーティションラインBは、コアとキャビティによるパーティションラインAの大きさと同じものである。また、図8において、1次成形品の表面から故意に付けたパーティションラインBまでの距離と、2次成形品の表面からコアとキャビティによるパーティションラインAまでの距離は等しい。
【0057】
製品の上下を区別させないようにするためには、ゲート痕についても考慮する必要がある。ゲート痕は、成形されるときに、樹脂が射出されることにより形成されてしまう。このゲート痕は、1次成形品においては、1次成形品が成形される際に形成されるが、その後、2次成形品が成形される際、その2次成形品を成形するために射出される樹脂による圧力などにより、潰れて消えてしまう。従って、1次成形品には、ゲート痕は存在しなくなるが、2次成形品には、ゲート痕が存在することになる。
【0058】
そこで、図7に示すように、1次成形品がセットされる2次成形金型31−1の中央(1次成形品のゲート痕が存在する部分に対応する部分)に、突部34を設け、その突部34により、1次成形品のゲート痕を支えることにより、注入口32にから樹脂が射出され、圧力がかかっても、1次成形品のゲート痕が潰れないようにする。このようにすることにより、1次成形品と2次成形品の、同じ部分に、同じようなゲート痕が残ることになる。
【0059】
このように、2回に分けて製品を成形する場合に、1次成形品にピン12やリング13を設けることにより、樹脂の中で封止される基板の位置を、常に一定に保つことが可能となる。また、熱膨張係数の異なる樹脂と基板、さらに、その基板上の実装部品から構成され、上述したように成形される製品が、高温や低温といった異なる環境により膨張や伸縮が起こったとしても、製品自体が破損したり、形状が変化するといったことが起こることを防ぐことが可能となる。
【0060】
また、上述したように製品を成形することにより、完成品である製品の上下を区別が付かないようにすることが可能となる。さらに、上述したように製品を成形することにより、製品の表面の柄を容易に、綺麗に付けることが可能となる。
【0061】
【発明の効果】
以上の如く、本発明の製造装置および方法によれば、第1の成形品と第2の成形品の接合強度が増し、変形や破裂などが起こるようなことを抑えることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】製品の成形について説明する図である。
【図2】1次成形品について説明する図である。
【図3】1次成形品について説明する図である。
【図4】リング13について説明する図である。
【図5】ピン12について説明する図である。
【図6】2次成形後の変形について説明する図である。
【図7】金型について説明する図である。
【図8】パーティションラインについて説明する図である。
【符号の説明】
11 土台, 12 ピン, 13 リング, 21 基板, 31 2次成形金型, 32 注入口, 33−1 1次成形品用柄, 33−2 2次成形品用柄
Claims (8)
- 土台の略中央部に第1の突起部を有するとともに、前記土台の外周部から所定の幅だけ離れた位置に所定の厚さを有し、前記土台に対して所定の高さを有する第2の突起部を有する第1の成形品を成形する第1の成形手段と、
略中央部に孔を有する基板を、前記第1の成形手段により成形された前記第1の成形品の第1の突起部に前記孔を挿通することにより前記第1の成形品に固定する固定手段と、
前記固定手段により前記第1の成形品に固定された前記基板を封止するように第2の成形品を成形する第2の成形手段と
を含み、
前記第1の成形品、前記第2の成形品、および、前記第2の突起部は、略円形である
製造装置。 - 前記第2の成形手段は、前記第1の成形品に柄を転写するための第1の梨地面を有する第1の転写手段と、前記第2の成形品に柄を転写するための第2の梨地面を有する第2の転写手段とを含み、
前記第1の転写手段は、前記第2の成形品を成形するために注入される樹脂の圧力が加わるときに、前記第1の成形品の光沢面に前記第1の梨地面を押しつけることで前記第1の成形品に前記柄を転写し、
前記第2の転写手段は、前記第2の梨地面に前記樹脂が注入されることで、前記第2の成形品に前記柄を転写し、
前記第1の転写手段の第1の梨地面は、前記第2の転写手段の第2の梨地面より粗く構成されている
請求項1に記載の製造装置。 - 前記第2の成形手段は、前記第1の成形品のゲート痕に対応する位置に、前記ゲート痕と同等の大きさを有する突起部を備える
請求項1または請求項2に記載の製造装置。 - 前記第2の成形手段は、成形時に生じるパーティションラインと相対する位置に、ラインを成形する
請求項1乃至3のいずれかに記載の製造装置。 - 土台の略中央部に第1の突起部を有するとともに、前記土台の外周部から所定の幅だけ離れた位置に所定の厚さを有し、前記土台に対して所定の高さを有する第2の突起部を有する第1の成形品を成形する第1の成形ステップと、
略中央部に孔を有する基板を、前記第1の成形ステップの処理で成形された前記第1の成形品の第1の突起部に前記孔を挿通することにより前記第1の成形品に固定する固定ステップと、
前記固定ステップの処理で前記第1の成形品に固定された前記基板を封止するように第2の成形品を成形する第2の成形ステップと
を含み、
前記第1の成形品、前記第2の成形品、および、前記第2の突起部は、略円形である
製造方法。 - 前記第2の成形ステップは、前記第1の成形品に柄を転写するための第1の梨地面と、前記第2の成形品に柄を転写するための第2の梨地面であり、前記第1の梨地面は、前記第2の梨地面より粗く構成されている梨地面を用いて、
前記第2の成形品を成形するために注入される樹脂の圧力が加わるときに、前記第1の成形品の光沢面に前記第1の梨地面を押しつけることで前記第1の成形品に前記柄を転写し、
前記第2の梨地面に前記樹脂が注入されることで、前記第2の成形品に前記柄を転写する
請求項5に記載の製造方法。 - 前記第2の成形ステップの処理では、前記第1の成形品のゲート痕に対応する位置に、前記ゲート痕と同等の大きさを有する突起部を備えた成形を行う
請求項5または請求項6に記載の製造方法。 - 前記第2の成形ステップの処理では、成形時に生じるパーティションラインと相対する位置に、ラインを成形する
請求項5乃至7のいずれかに記載の製造方法。
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