JP4779258B2 - 無線通信装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、複数の無線通信形式の無線信号を送受信し処理するTDMA方式の無線通信装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、有線部分を無線化する(例えばパソコンとプリンタとの間を無線化する)装置が普及しつつあり、たとえば標準化団体Bluetooth SIG( the Bluetooth Special Interest Group)で定められたブルートゥース(Bluetooth)という無線通信規格を使用する装置が普及しつつある。
【0003】
このブルートゥースは、ノートパソコンやPDA、携帯電話などをケーブルを使わずに接続し、音声やデータをやりとりすることを意図して規格化されたものであり、最近では携帯電話機にオプションとしてブルートゥースの無線機を接続できるようなものも開発されてきている。
【0004】
図1(a)は一般的な無線通信装置としての親機を示すブロック図であり、図1(b)は一般的な無線通信装置としての子機を示すブロック図である。
【0005】
図1(a)、図1(b)において、100は通信処理等を行うベースバンドIC、200は無線通信信号を送受信する無線部、33はRAM、34はROM、35は電話回線の制御を行う回線制御部、37はスピーカ、38はマイクロフォン、39はキーボード、40はLCD等の表示部である。
【0006】
図25はブルートゥースおよびコードレス電話の双方の無線通信が可能なの従来の無線通信装置を示すブロック図であり、図1(a)、図1(b)の親機、子機に共通な構成である。
【0007】
図25において、100aはブルートゥース通信用IC(BTIC)、100bはコードレス電話通信用IC(CDLIC)、100cはCPU、200aはブルートゥース無線部(BT無線部)、200bはコードレス無線部(CDL無線部)である。ここで、図25の無線通信装置は、図1の無線通信装置にブルートゥースによる無線通信が可能となるようにBTIC100aとBT無線部200aを追加したものである。なお、図25のコードレスIC100bおよびCPU100cは図1のベースバンドIC100に相当し、ブルートゥース無線部200aは図1の無線部200に相当する。
【0008】
図25に示すように、従来の無線通信装置においては、ブルートゥース系統200a、100a、100cとコードレス電話系統200b、100b、100cとは別々に構成されており、CPU100cでブルートゥースモードに設定した場合にはブルートゥース系統が動作し、コードレス電話モードに設定した場合にはコードレス電話系統が動作する。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
このように、従来の無線通信装置では、複数の無線通信形式の無線信号を処理する場合に、複数の無線部及び複数の通信用ICを設ける必要があり、又それぞれ複数の無線部及び通信用ICを並列にかつ同時に制御する必要があるという問題点を有していた。
【0010】
この無線通信装置では、複数の無線通信規格に対応した無線信号を対象とする場合に、送受信する信号は何の無線通信規格に対応した無線信号かを自動的に判別し、その判別結果に応じた処理を行うことが要求されている。
【0011】
本発明は、この要求を満たすため、複数の無線通信規格に対応した無線信号を対象とする場合に、送受信する信号は何の無線通信規格に対応した無線信号かを自動的に判別し、その判別結果に応じた処理を行うことができる無線通信装置を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために本発明の無線通信装置は、それぞれの無線通信規格に適合する信号としての複数の無線通信規格に対応した無線信号を送受信し処理する無線通信装置であって、複数の無線通信規格に対応した無線信号を送受信する無線部と、複数の無線通信規格に対応した無線信号を判別し、判別結果に応じた処理を行う信号判別処理部とを有する構成を備えている。
【0013】
これにより、複数の無線通信規格に対応した無線信号を対象とする場合に、送受信する信号は何の無線通信規格に対応した無線信号かを自動的に判別し、その判別結果に応じた処理を行うことができる無線通信装置が得られる。
【0014】
【発明の実施の形態】
本発明の請求項1に記載の無線通信装置は、所定の無線通信規格の信号を送受信する無線通信装置であって、第1の無線通信規格信号によって送られてくるデータおよび第2の無線通信規格信号によって送られてくるデータを受信するための無線部と、前記無線部によって受信された受信データが第1の無線通信規格のデータであるか、または第2の無線通信規格のデータであるかを判別する同期識別器と、前記同期識別器によって判別された結果に基づいて無線通信規格ごとに種類の異なる無線クオリティデータを生成するバースト受信データ作成器と、前記同期識別器における判別結果に応じた処理を行う制御部とを有し、前記制御部は、前記同期識別器の判別結果が第1の無線通信規格のデータであってエラー無しの場合または無線クオリティデータが有効な場合に同期処理へ移行する第1の初期受信手段と、前記同期識別器からの判別結果が第2の無線通信規格のデータであってエラー無しの場合または無線クオリティデータが有効な場合に同期処理へ移行する第2の初期受信手段と、前記同期処理において第1の無線通信規格の信号に同期した場合に接続処理へ移行する第1の無線通信規格の同期受信手段と、前記同期処理において第2の無線通信規格の信号に同期した場合に接続処理へ移行する第2の無線通信規格の同期受信手段とを有することとしたものである。
【0015】
この構成により、無線通信規格に対応した無線信号が複数、共存する場合であっても、それぞれの無線通信規格に対応した無線信号を判別して判別結果に応じた処理を行うことができるので、送受信する無線通信規格に対応した無線信号を想定してモード設定する煩雑さを解消することができ、効率的な無線通信規格信号の処理を図ることができ、また信号判別処理部を1チップのICで構成することもできるという作用を有する。
【0028】
本発明はさらに、請求項1に記載の無線通信装置において、第1の無線通信規格の同期受信手段と第2の無線通信規格の同期受信手段は、エラーが有って無線クオリティデータが無効な場合には、所定時間を経過したときには前記初期受信処理へ移行し、所定時間を経過していないときには前記同期処理へ移行することとしたものである。
【0029】
この構成により、同期受信処理における誤作動を確実に防止することができるという作用を有する。
【0036】
本発明はさらに、請求項1に記載の無線通信装置において、無線部は、第1の無線通信の無線信号と第2の無線通信の無線信号とを受信する単一の受信部と、第1の無線通信の無線信号と第2の無線通信の無線信号とを送信する単一の送信部とを有することとしたものである。
【0037】
この構成により、送受信部を無線通信の種類に応じて複数設ける必要がなく、無線通信装置への送受信部の収納スペースが少なくてすみ、また部品も削減できるという作用を有する。
【0040】
本発明はさらに、請求項1に記載の無線通信装置において、同期識別器の判別結果が第1の無線通信規格の同期信号であるときは、無線部で受信する無線信号を第1の無線通信の信号形式に変換して出力し、同期識別器の判別結果が2の無線通信規格の同期信号であるときは、前記無線部で受信する無線信号を第2の無線通信の信号形式に変換して出力することとしたものである。
【0041】
この構成により、同期信号のデータ内容によって第1の無線通信か第2の無線通信かを容易に判断することができ、又単一の受信部で複数の無線通信を受信できるという作用を有する。
【0042】
本発明はさらに、請求項1に記載の無線通信装置において、無線部は第1の無線通信規格による通信と第2の無線通信規格による通信を行うことが可能なTDMA方式であり、第1の無線通信のスロットカウンタと第2の無線通信のスロットカウンタとを記憶した記憶部を有し、第1の無線通信規格の同期信号であるときは、前記記憶部に記憶した第1の無線通信のスロットカウンタの番号を設定し、同期識別器の判別結果が第2の無線通信規格の同期信号であるときは前記記憶部に記憶した第2の無線通信のスロットカウンタの番号を設定することとしたものである。
【0043】
この構成により、第1の無線通信で同期させるときには、第1の無線通信のスロットカウンタを設定し、又第2の無線通信で同期させるときには、第2の無線通信のスロットカウンタを設定だけで、容易に単一の受信部で複数の無線通信を受信できるという作用を有する。
【0044】
本発明はさらに、請求項6に記載の無線通信装置において、無線部は、第1のスロット組で通信中の無線通信とは異なる種類の無線通信の同期信号を第2のスロット組のスロットで受信したと判定した場合、前記同期信号と同じ種類の無線通信により第2スロット組で通信接続を行うこととしたものである。
【0045】
この構成により、複数の異なる無線通信形式のものであっても、異なるスロット組で同時に一つの無線送受信部で通信することができるという作用を有する。
【0046】
本発明はさらに、請求項6に記載の無線通信装置において、無線部は、通信中のスロットに割り当てられた無線通信規格の種別に対応してスロット毎に送信電力を制御することとしたものである。
【0047】
この構成により、複数の無線通信が各々異なる送信電力のものであっても、異なるスロット組で同時に一つの無線送受信部で通信することができるという作用を有する。
【0048】
本発明はさらに、請求項1に記載の無線通信装置において、制御部は、第1の無線通信規格の同期受信において無線クオリティが有効であり接続要求がある場合に接続処理へ移行し、第2の無線通信規格の同期受信において無線クオリティが有効であり接続要求がある場合に接続処理へ移行し、前記接続処理において第1の無線通信受信接続処理もしくは第1の無線通信送信接続処理を行うか又は第2の無線通信受信接続処理もしくは第2の無線通信送信接続処理を行うかを判定することとしたものである。
【0049】
この構成により、第1の無線通信規格の通信と第2の無線通信規格の通信が共存している場合に自動的にいずれかへ移行することができると共に、同期処理を経た接続処理において第1の無線通信受信接続処理もしくは第1の無線通信送信接続処理を行うか又は第2の無線通信受信接続処理もしくは第2の無線通信送信接続処理を行うかを判定することができるので、確実に第1の無線通信送信の送受信または第2の無線通信の送受信を行うことができるという作用を有する。
【0054】
本発明はさらに、請求項9に記載の無線通信装置において、第1の無線通信受信接続手段は、前記同期識別器からの判別結果の通知が無い場合もしくは前記同期識別器からの判別結果の通知があっても無線通信が第1の無線通信規格の信号でない場合には第1の無線通信受信エラー処理へ移行し、その後、所定時間を経過したときには前記初期受信処理へ移行し、所定時間を経過していないときには前記接続処理へ移行することとしたものである。
【0055】
この構成により、受信接続処理における誤作動を確実に防止することができるという作用を有する。
【0056】
本発明はさらに、請求項9に記載の無線通信装置において、第2の無線通信受信接続手段は、前記同期識別器からの判別結果の通知が無い場合もしくは前記同期識別器からの判別結果の通知があっても無線通信が第2の無線通信規格の信号でない場合には第2の無線通信受信エラー処理へ移行し、その後、所定時間を経過したときには前記初期受信処理へ移行し、所定時間を経過していないときには前記接続処理へ移行することとしたものである。
【0057】
この構成により、受信接続処理における誤作動を確実に防止することができるという作用を有する。
【0058】
本発明はさらに、請求項6に記載の無線通信装置において、第1の無線通信規格の信号では送信スロットと受信スロットとを交互に前記所定スロット毎に繰り返して配置され、第2の無線通信規格の信号では、送信スロットと受信スロットが隣接し、これらのスロットが各々所定スロット毎に繰り返して配置されるようにしたものである。
【0059】
この構成により、送信スロットと受信スロットが隣接している無線通信と送信スロットと受信スロットとを交互に前記所定スロット毎に繰り返している無線通信とを同一の送受信機で処理する場合において、通信スロットを最大限有効に利用することができるという作用を有する。
【0060】
以下、本発明の実施の形態について、図1〜図24を用いて説明する。
【0061】
(実施の形態1)
図2、図3は本発明の実施の形態1による無線通信装置としての親機、子機を示すブロック図である。
【0062】
親機の構成を示す図2および子機の構成を示す図3において、同じ機能を有する部位には同じ図番を付し、重複する説明は省略する。図2および図3において、1は送受信を切り替える送受信切替えスイッチ、2はデュアルモード(ここではブルートゥースモードとコードレス電話モード)での受信を行うデュアルモード受信機、3、14、28はデータのバッファとなるデータバッファ、4は上記デュアルモードのうち後述する親機制御部6から通知されたモードのフォーマットで受信データを分けるバースト受信データ作成器、5は受信した同期信号データがブルートゥースのデータであると認識した場合にはブルートゥースデータであることを示す信号(ブルートゥース通知信号)を出力し、受信データがコードレス電話のデータであると認識した場合にはコードレス電話データであることを示す信号(コードレス電話通知信号)を出力する同期識別器である。図2において、6は親機全体を制御する親機制御部である。7は同期識別器5からの通知によりブルートゥースまたはコードレス電話のどちらを受信したかを認識し、バースト受信データ作成器4にどちらのモードにするかをモードセレクト信号eにより通知するバースト制御部である。図2および図3において、8は周波数シンセサイザである。図3において、9は子機全体を制御する子機制御部である。図2において、10〜13はバースト制御部7から通知されたアッテネータのレベル、フィルタのレベルにより音声の処理を行う音声エラー処理部、15〜18は受信した音声信号をデコードするスピーチデコーダ、19はモデム送信を行うモデム送信部である。図2および図3において、20はデュアルモードでの送信電力を制御しつつ送信を行うデュアルモード送信機、21はバースト変調を行うバースト変調器、23はバースト制御部7から通知されたモードのフォーマットに応じて送信するパケットを作成するバースト送信データ作成器、24〜27は送信する音声信号をエンコードするスピーチエンコーダである。図2において、29はモデム受信を行うモデム受信部である。図2および図3において、30はコードレス電話モードにおいてスロットを計数するコードレススロットカウンタ(Cordless Slot Counter)、31はブルートゥースモードにおいてスロットを計数するブルートゥーススロットカウンタ(Bluetooth Slot Counter)、32はスロット割込みを指示するスロット割込み器、33はROM、34はRAM、35は外部との間で回線を制御する回線制御部、36はアンテナである。図3において、37はスピーカ、38はマイクロフォンである。
【0063】
ここで、図1(a)、(b)と図2、図3との対応について説明する。図1(a)、(b)の無線部200は図2、図3の構成要素1、2、8、20に相当し、図1(a)のベースバンド100は図2の構成要素1、2、8、20、33〜35を除く部分に相当し、図1(b)のベースバンド100は図3の構成要素1、2、8、20、33、34、37、38を除く部分に相当する。
【0064】
このように構成された無線通信装置としての親機について、その動作の概要を図2を用いて説明する。
【0065】
送受信切替えスイッチ1を介してデュアルモード受信機で受信された受信データはデータバッファ3を介してバースト受信データ作成器4に入力される。バースト受信データ作成器4は、バースト制御部7から通知されたモードのフォーマットで受信データを分け、受信したデータの内容を判読する。同期識別器5は、デュアルモード受信機2から受信データを入力し、受信データがデュアルモードのうちのブルートゥースモードであるかコードレス電話モードであるかを認識し、その認識結果を親機制御部6のバースト制御部7に通知する。ここで、ブルートゥースとコードレス電話のデータフォーマットについて説明する。
【0066】
図22(a)はブルートゥースのデータフォーマットを示すフォーマット図であり、図22(b)はコードレス電話のデータフォーマットを示すフォーマット図である。同期識別器5は、受信した同期信号データが図22(a)のアクセスコード(Access Code)と一致するデータを含む場合にはバースト制御部7にブルートゥースデータであることを通知信号cにより通知し、受信した同期信号データが図22(b)のシンクワード(Syncword、同期語)と一致するデータを含む場合にはバースト制御部7にコードレス電話データであることを通知信号cにより通知し、バースト制御部7は、同期識別器5から通知を受けると、そのときのスロットカウンタ(ブルートゥーススロットカウント30またはブルートゥーススロットカウンタ31)の番号とモードとをRAM34に記憶させる。なお、バースト制御部7は、すでに同期しているか又は接続中の場合は同期識別器5からの通知がなくても、バースト受信データ作成器4にモードを設定することができる。
【0067】
バースト受信データ作成器4は、親機制御部6に無線制御データaおよび無線クオリティデータbを出力する。無線制御データaはコードレス電話モードにおいて接続・同期を行うときに通信するデータであり、無線クオリティデータbはコードレス電話データのプリアンブル(Preamble、図22(b)参照)を受信中に生成される受信パルスのアイデータ(Eye、パルスのデューティ比がどれだけ50%に近いかを示すデータ)を含むデータであり、これはアンテナダイバーシティや受信ゲインの切替えを行うためのデータである。またバースト受信データ作成器4は、無線クオリティデータbにより、ブルートゥースモードではアクセスコード、ヘッダ(Header)(図22(a)参照)のエラーの有無やエラーの割合いなどをバースト制御部7に通知し、コードレス電話モードではSyncword、A部(A−field)、B部(B−field)のエラーの有無、エラーの割合いなどを通知する。バースト制御部7はモードセレクト信号eによりバースト受信データ作成器4にモードを設定する。バースト制御部7は又、無線クオリティデータbにより通知されたエラーの項目により重み付けを行い、アッテネータレベル、フィルタレベルを音声エラー処理部10〜13に通知する。
【0068】
音声エラー処理部10〜13は、バースト制御部7からの通知により音声データの処理を行うと共に、スパイクノイズを常にチェックし、スパイクノイズを検知した場合、アッテネータの減衰度、フィルタの特性の制御を行う。バースト受信データ作成器4からの受信データはデータバッファ14、モデム送信部19、回線制御部35を介して回線へ出力される。スピーチデコーダ15〜18は音声エラー処理部10〜13からのエラー処理された受信データ(音声データ)をデコードして音声信号として回線制御部35から回線へ出力する。
【0069】
回線からの音声信号は、回線制御部35からスピーチエンコーダ24〜27に入力されてエンコードされ、音声データとしてバースト送信データ作成器23に出力される。データは回線制御部35、モデム受信部29、データバッファ28を介してバースト送信データ作成器23に入力される。このときバースト制御部7は、RAM34に記憶されているデータとコードレススロットカウンタ30のカウントデータとブルートゥーススロットカウンタ31のカウントデータとから、送信するスロットがコードレス電話のスロットかブルートゥースのスロットかを判定し、バースト送信データ作成器23にモードセレクト信号fによりモードの通知を行う。バースト送信データ作成器23は、通知されたモードのフォーマットに応じて送信するパケットデータを作成し、そのパケットデータをバースト変調器21を介してデュアルモード送信機20に出力する。デュアルモード送信機20は、親機制御部6により、モードに応じた送信電力に制御される。デュアルモード送信機20出力の上記パケットデータは送受信切替えスイッチ1を経てアンテナ36から空中に電波信号として放射され、この電波信号は例えば図3の子機で受信される。デュアルモード送信機20の送信出力としては、ブルートゥースモードでは20dBm最大、コードレス電話の場合には30dBm最大とすることが好適である。
【0070】
次に、子機について、その動作の概要を図3を用いて説明する。
【0071】
送受信切替えスイッチ1を介してデュアルモード受信機でモードに応じて受信された受信データはデータバッファ3を介してバースト受信データ作成器4に入力される。バースト受信データ作成器4は、バースト制御部7から通知されたモードのフォーマットで受信データを分け、受信したデータの内容を判読する。同期識別器5は、デュアルモード受信機2から受信データを入力し、受信データがデュアルモードのうちのブルートゥースモードであるかコードレス電話モードであるかを認識し、その認識結果を子機制御部9のバースト制御部7に通知する。ブルートゥースとコードレス電話のデータフォーマットは親機についての説明で述べた通りである。
【0072】
バースト受信データ作成器4は、子機制御部9に無線制御データaおよび無線クオリティデータbを出力する。無線制御データaはコードレス電話モードにおいて接続・同期を行うときに通信するデータであり、無線クオリティデータbはコードレス電話データのプリアンブル(Preamble、図22(b)参照)を受信中に生成される受信パルスのアイデータ(Eye、パルスのデューティ比がどれだけ50%に近いかを示すデータ)を含むデータであり、これはアンテナダイバーシティや受信ゲインの切替えを行うためのデータである。またバースト受信データ作成器4は、無線クオリティデータbにより、ブルートゥースモードではアクセスコード、ヘッダ(Header)(図22(a)参照)のエラーの有無やエラーの割合いなどをバースト制御部7に通知し、コードレス電話モードではSyncword、A部(A−field)、B部(B−field)のエラーの有無、エラーの割合いなどを通知する。バースト制御部7はモードセレクト信号eによりバースト受信データ作成器4にモードを設定する。バースト制御部7は又、無線クオリティデータbにより通知されたエラーの項目により重み付けを行い、アッテネータレベル、フィルタレベルを音声エラー処理部10に通知する。
【0073】
音声エラー処理部10は、バースト制御部7からの通知により音声データの処理を行うと共に、スパイクノイズを常にチェックし、スパイクノイズを検知した場合、アッテネータの減衰度、フィルタの特性の制御を行う。バースト受信データ作成器4からの受信データは、データバッファ14を介し、パソコンなどからUSBなどを使って出力される。スピーチデコーダ15は音声エラー処理部10からのエラー処理された受信データ(音声データ)をデコードして音声信号としてスピーカ37に出力する。
【0074】
マイクロフォン38からの音声信号はスピーチエンコーダ24に入力されてエンコードされ、音声データとしてバースト送信データ作成器23に出力される。パソコンなどからUSBなどを使って入力されたデータはデータバッファ28を介してバースト送信データ作成器23に入力される。このときバースト制御部7は、RAM34に記憶されているデータとコードレススロットカウンタ30のカウントデータとブルートゥーススロットカウンタ31のカウントデータとから、送信するスロットがコードレス電話のスロットかブルートゥースのスロットかを判定し、バースト送信データ作成器23にモードセレクト信号fによりモードの通知を行う。バースト送信データ作成器23は、通知されたモードのフォーマットに応じて送信するパケットデータを作成し、そのパケットデータをバースト変調器21を介してデュアルモード送信機20に出力する。デュアルモード送信機20は、子機制御部9により、モードに応じた送信電力に制御される。デュアルモード送信機20出力の上記パケットデータは送受信切替えスイッチ1を経てアンテナ36から空中に電波信号として放射され、この電波信号は例えば図2の親機で受信される。
【0075】
次に、親機制御部6および子機制御部9について、その詳細動作を図4〜図21を用いて説明する。図4は親機制御部6および子機制御部9における機能実現手段を処理対応で示す機能ブロック図であり、図5は親機制御部6および子機制御部9における機能実現手段をステップ対応で示す機能ブロック図、図6〜図21は親機制御部6および子機制御部9に共通な動作を示す。図6は初期受信処理を示すフローチャート、図7はブルートゥース初期受信処理を示すフローチャート、図8はコードレス電話初期受信処理を示すフローチャート、図9は同期処理を示すフローチャート、図10、図11はブルートゥース同期受信処理を示すフローチャート、図12、図13はコードレス電話同期受信処理を示すフローチャート、図14は接続処理を示すフローチャート、図15、図16はブルートゥース受信接続処理を示すフローチャート、図17〜図19はコードレス電話受信接続処理を示すフローチャート、図20はブルートゥース送信接続処理を示すフローチャート、図21はコードレス電話送信接続処理を示すフローチャートである。
【0076】
図4において、41は初期受信処理を行う初期受信手段、42はブルートゥース(BT)初期受信処理を行うBT初期受信手段、43はコードレス電話(CDL)初期受信処理を行うCDL電話初期受信手段、44は同期処理を行う同期手段、45はブルートゥース同期受信処理を行うBT同期受信手段、46はコードレス電話同期受信処理を行うCDL同期受信手段、47は接続処理を行う接続手段、48はブルートゥース受信接続処理を行うBT受信接続手段、49はコードレス電話受信接続処理を行うCDL受信接続手段、50はブルートゥース送信接続処理を行うBT送信接続手段、51はコードレス電話送信接続処理を行うCDL送信接続手段である。
【0077】
また図5において、52はチャンネルを設定する(つまり対象チャンネルに対応する周波数を設定する)チャンネル設定手段、53は相手無線通信装置から通知があったか否かを判定する通知有無判定手段、54は所定時刻からの経過時間等を判定する時間判定手段、55は受信した同期信号データから無線通信のモードを判定するモード判定手段、56は無線通信のモードを設定するモード設定手段、57は通信エラーの有無を判定するエラー判定手段、58は通信データの有効性を判定するデータ有効判定手段、59は通信するスロット番号を設定するスロット設定手段、60はメモリからデータを読み出す読出し手段、61はチャンネル番号を計算するチャンネル計算手段、62はデータの受信するための受信手段、63は接続要求の有無を判定する接続要求判定手段、64は送信か受信かを判定する送受信判定手段、65は記憶のための記憶手段、66はカウンタ内容を判定するカウンタ内容判定手段、67はコードレス電話のスロットかブルートゥースのスロットかを判定するスロット判定手段、68は切断要求の有無を判定する切断要求判定手段、69はデータを送信するための送信手段である。
【0078】
このような機能実現手段を有する親機制御部6および子機制御部9の詳細動作を図6〜図21を用いて説明する。上述したように、親機制御部6と子機制御部9は共通的に図6〜図21の処理動作を行う。
【0079】
最初に初期受信手段41が行う初期受信処理を図6を用いて説明する。
【0080】
まず、チャンネル設定手段52はスキャンチャンネル番号をNに設定する(S1)。次に、通知有無判定手段53は同期識別器5からの通知の有無を判定し(S2)、(S3)、通知があったと判定した場合はモード判定手段55は通知のモードがブルートゥースかコードレス電話かを確認し(S4)、(S5)、ブルートゥースモードであれば図7のブルートゥース初期受信処理へ移行し、コードレス電話モードであれば図8のコードレス電話初期受信処理へ移行する。ステップS3において同期識別器5からの通知が無いと判定し、チャンネルNの受信から所定時間が経過したと時間判定手段54が判定した場合(S6)、チャンネル番号を変更して(S7)、ステップS1へ戻る。
【0081】
次に、BT初期受信手段42が行うブルートゥース初期受信処理を図7を用いて説明する。
【0082】
まず、モード設定手段56は同期識別器5からの通知に基づいてバースト受信データ作成器4のモードを設定し(S11)、エラー判定手段57は無線クオリティデータbに基づいてエラーの有無を判定する(S12)、(S13)、エラー無しと判定した場合は記憶手段65は、無線制御データ(図22(a)のHeaderとPayload)aとブルートゥーススロットカウンタ31の内容とを確認し、それらとブルートゥースモードであることを示すブルートゥースモードデータとをRAM34に記憶し(S14)、(S15)、(S16)、図9の同期処理へ移行する。ステップS13でエラー有りと判定した場合、データ有効判定手段58は、エラー内容を確認して(S17)、無線クオリティデータbが有効と判定した場合はステップS14へ移行し、無効と判定した場合は図6の初期受信処理へ戻る(S18)。
【0083】
次に、CDL初期受信手段43が行うコードレス電話初期受信処理を図8を用いて説明する。
【0084】
まず、モード設定手段56は同期識別器5からの通知に基づいてバースト受信データ作成器4のモードを設定し(S21)、エラー判定手段57は無線クオリティデータbに基づいてエラーの有無を判定する(S22)、(S23)、エラー無しと判定した場合は記憶手段65は、無線制御データ(図22(b)のA−field)aとコードレス電話スロットカウンタ30の内容とを確認し、それらとコードレス電話モードであることを示すコードレス電話モードデータとをRAM34に記憶し(S24)、(S25)、(S26)、図9の同期処理へ移行する。ステップS23でエラー有りと判定した場合、データ有効判定手段58は、エラー内容を確認して(S27)、無線クオリティデータbが有効と判定した場合はステップS24へ移行し、無効と判定した場合は図6の初期受信処理へ戻る(S28)。
【0085】
次に、同期手段44が行う同期処理を図9を用いて説明する。
【0086】
まず、スロット設定手段59はスロット番号NをN−1に設定し(S31)、カウンタ内容判定手段66はコードレス電話スロットカウンタ30とブルートゥーススロットカウンタ31の内容を判定し(S32)、(S33)、読出し手段60はRAM34からコードレス電話とブルートゥースのデータフォーマットを読み出し(S34)、スロット判定手段67は上記スロットカウンタ30、31の判定内容とRAM34の読出し内容とからブルートゥースのスロットかコードレス電話のスロットかを判定し(S35)、ブルートゥースのスロットと判定したときは図10、図11のブルートゥース同期受信処理へ移行し、コードレス電話のスロットと判定したときは図12、図13のコードレス電話同期受信処理へ移行する。ステップS35でどちらでもないと判定したときはスロット番号を1つ増やしてステップS31へ移行する(S36)。
【0087】
ここで、たとえばブルートゥースがHV3モード(HV;音声モード、3;3スロット組毎に通信)で動作している場合における、ブルートゥーススロットカウンタ31とコードレス電話スロットカウンタ30及びフレーム構成について図23を用いて説明する。図23(a)はブルートゥーススロットカウンタ31の内容を示すスロット図であり、図23(b)はコードレス電話スロットカウンタ30及びフレーム構成の内容を示すスロット図である。
【0088】
図23において斜線部のスロットが送信または受信を行っているスロット(図23(a)において、“K”は第1のブルートゥース通信の受信スロット、“K+1”は第1のブルートゥース通信の送信スロット、“K+6”は第1のブルートゥース通信の次の受信スロット、“K+7”は第1のブルートゥース通信の次の送信スロットであり、又図(b)において、“2”は第1のコードレス通信の受信スロット、“3”は第2のコードレス通信の受信スロット、“8”は第1のコードレス通信の送信スロット、“9”は第2のコードレス通信の送信スロットである)であり、図23に示すように、ブルートゥースとコードレス電話とは同時に同一のスロットを使用することなく(ブルートゥースはコードレスの1フレーム中に4スロットを使用して一対の通信を行い、コードレス電話は1フレームに4スロットを使用して二対の無線通信を行っている)、両者は時分割で並立が可能である。
【0089】
図24は別のカウンタ内容を示し、図24(a)はブルートゥーススロットカウンタ31の内容を示すスロット図であり、図24(b)はコードレス電話スロットカウンタ30及びフレーム構成の内容を示すスロット図である。
【0090】
図24において斜線部のスロットが送信または受信を行っているスロットであり、図24に示すように、ブルートゥースとコードレス電話とは同時に同一のスロットを使用することなく(ブルートゥースはコードレスの1フレーム中に8スロットを使用して2対の無線通信を行い、コードレス電話は1フレームに4スロットを使用して2対の無線通信を行っている)、図23の場合と同様、両者は時分割で並立が可能である。
【0091】
なお、双方向通話の為には、送信スロットと受信スロットの双方共に使用する必要があり、図23や図24のように、ブルートゥースでは送信スロットと受信スロットとを隣り合わせたスロットで6スロット毎に使用し、コードレスでは送信スロットと受信スロットが6スロット毎に交互に使用するようにしており、このようなスロット配置にすることにより、スロットを有効に利用することができる。本発明の実施形態によれば、コードレスモードで最大双方向6通信、ブルートゥースモードで最大3双方向通信まで可能である。
【0092】
次に、BT同期受信手段45が行うブルートゥース同期受信処理を図10、図11を用いて説明する。
【0093】
まず、チャンネル計算手段61はブルートゥースデバイスアドレスとブルートゥースのクロックとから発生させるランダムなホッピングチャンネル番号を計算し(S41)、チャンネル設定手段52はステップS41で計算したブルートゥース受信チャンネル番号を周波数シンセサイザ8に設定することにより無線部1、2、8を設定する(S42)。次に、スロット設定手段59はスロット番号をN(図9で設定した番号N)に設定し(S43)、受信手段62はスロット番号Nを受信し(S44)、通知有無判定手段53は同期識別器5からの通知の有無を判定する(S45)、(S46)。通知があったと判定した場合、ブルートゥースか否かを判定し(S47)、ブルートゥースの場合にはモード設定手段56はバースト受信データ作成器4にブルートゥースモードを設定する(S48)。次に、エラー判定手段57は受信した無線クオリティデータbに基づいてエラーの有無を判定する(S49)、(S50)。エラー無しと判定した場合には接続要求判定手段63は受信した無線制御データaに基づいて接続要求の有無を判定する(S51)、(S52)。接続要求があった場合にはカウンタ内容判定手段66はブルートゥーススロットカウンタ31の内容を確認し(S53)、記憶手段65はブルートゥーススロットカウンタ31の内容とブルートゥースモードを示すモードデータと無線制御データaとをRAM34に入力し(S54)、図14の接続処理へ移行する。接続要求がなかった場合にはカウンタ内容判定手段66はブルートゥーススロットカウンタ31の内容を確認し(S55)、記憶手段65はブルートゥーススロットカウンタ31の内容とブルートゥースモードを示すモードデータと無線制御データaとをRAM34に入力し(S56)、図9の同期処理へ移行する。ステップS46で通知無しと判定した場合またはステップS47でブルートゥースでないと判定した場合、エラー判定手段57は、受信エラーと判定し(S57)、次に、時間判定手段54はスロット番号Nを受信してから所定時間が経過したか否かを判定し(S58)、所定時間経過していないときには図9の同期処理へ移行し、所定時間経過しているときは初期受信処理へ戻る。ステップS50でエラー有りと判定したときはステップS59へ移行し、無線クオリティデータbが有効の場合にはステップS51へ移行し、無効の場合にはステップS57へ移行する。
【0094】
次に、CDL同期受信手段46が行うコードレス電話同期受信処理を図12、図13を用いて説明する。
【0095】
まず、チャンネル計算手段61は、ホッピングチャンネル番号をブルートゥースと同じ番号とするか、またはコードレス用にあらかじめ用意したホッピングテーブルからホッピングチャンネル番号を計算し(S61)、チャンネル設定手段52はステップS61で計算したコードレス電話受信チャンネル番号を周波数シンセサイザ8に設定することにより無線部1、2、8を設定する(S62)。次に、スロット設定手段59はスロット番号をN(図9で設定した番号N)に設定し(S63)、受信手段62はスロット番号Nを受信し(S64)、通知有無判定手段53は同期識別器5からの通知の有無を判定する(S65)、(S66)。通知があったと判定した場合、コードレス電話か否かを判定し(S67)、コードレス電話の場合にはモード設定手段56はバースト受信データ作成器4にコードレス電話モードを設定する(S68)。次に、エラー判定手段57は受信した無線クオリティデータbに基づいてエラーの有無を判定する(S69)、(S70)。エラー無しと判定した場合には接続要求判定手段63は受信した無線制御データaに基づいて接続要求の有無を判定する(S71)、(S72)。接続要求があった場合にはカウンタ内容判定手段66はコードレス電話スロットカウンタ30の内容を確認し(S73)、記憶手段65はコードレス電話スロットカウンタ30の内容とコードレス電話モードを示すモードデータと無線制御データaとをRAM34に入力し(S74)、図14の接続処理へ移行する。接続要求がなかった場合にはカウンタ内容判定手段66はコードレス電話スロットカウンタ30の内容を確認し(S75)、記憶手段65はコードレス電話スロットカウンタ30の内容とコードレス電話モードを示すモードデータと無線制御データaとをRAM34に入力し(S76)、図9の同期処理へ移行する。ステップS66で通知無しと判定した場合またはステップS67でコードレス電話でないと判定した場合、エラー判定手段57は、受信エラーと判定し(S77)、次に、時間判定手段54はスロット番号Nを受信してから所定時間が経過したか否かを判定し(S78)、所定時間経過していないときには図9の同期処理へ移行し、所定時間経過しているときは初期受信処理へ戻る。ステップS70でエラー有りと判定したときはステップS79へ移行し、無線クオリティデータbが有効の場合にはステップS71へ移行し、無効の場合にはステップS77へ移行する。
【0096】
次に、接続手段47が行う接続処理を図14を用いて説明する。
【0097】
まず、スロット設定手段59はスロット番号NをN−1に設定し(S81)、カウンタ内容判定手段66はコードレス電話スロットカウンタ30とブルートゥーススロットカウンタ31の内容を判定し(S82)、(S83)、読出し手段60はRAM34からコードレス電話とブルートゥースのデータフォーマットを読み出し(S84)、スロット判定手段67は上記スロットカウンタ30、31の判定内容とRAM34の読出し内容とからブルートゥースのスロットかコードレス電話のスロットかを判定し(S85)、ブルートゥースのスロットと判定したときは受信か送信かに応じてブルートゥース受信接続処理かブルートゥース送信接続処理へ移行し(S86)、コードレス電話のスロットと判定したときは受信か送信かに応じてコードレス電話受信接続処理かコードレス電話送信接続処理へ移行する(S87)。ステップS85でどちらでもないと判定したときはスロット番号を1つ増やしてステップS81へ戻る。
【0098】
次に、BT受信接続手段48が行うブルートゥース受信接続処理を図15、図16を用いて説明する。
【0099】
まず、チャンネル計算手段61は、ブルートゥースデバイスアドレスとブルートゥースのクロックとから発生させるランダムなホッピングチャンネル番号を計算し(S91)、チャンネル設定手段52はステップS91で計算したブルートゥース受信チャンネル番号を周波数シンセサイザ8に設定することにより無線部1、2、8設定する(S92)。次に、スロット設定手段59はスロット番号をN(図14で設定した番号N)に設定し(S93)、受信手段62はスロット番号Nを受信し(S94)、通知有無判定手段53は同期識別器5からの通知の有無を判定する(S95)、(S96)。通知があったと判定した場合、ブルートゥースか否かを判定し(S97)、ブルートゥースの場合にはモード設定手段56はバースト受信データ作成器4にブルートゥースモードを設定する(S98)。次に、エラー判定手段57は受信した無線クオリティデータbに基づいてエラーの有無を判定する(S99)、(S100)。エラー無しと判定した場合には切断要求判定手段68は受信した無線制御データaに基づいて切断要求の有無を判定する(S101)、(S102)。切断要求がなかった場合にはカウンタ内容判定手段66はブルートゥーススロットカウンタ31の内容を確認し(S103)、記憶手段65はブルートゥーススロットカウンタ31の内容とブルートゥースモードを示すモードデータと無線制御データaとをRAM34に入力し(S104)、図14の接続処理へ移行する。切断要求があった場合にはカウンタ内容判定手段66はブルートゥーススロットカウンタ31の内容を確認し(S105)、記憶手段65はブルートゥーススロットカウンタ31の内容とブルートゥースモードを示すモードデータと無線制御データaとをRAM34に入力し(S106)、図示しない切断処理へ移行する。ステップS96で通知無しと判定した場合またはステップS97でブルートゥースでないと判定した場合、エラー判定手段57は、受信エラーと判定し(S107)、ブルートゥース受信エラー処理へ移行し(S107a)、Sync(同期)エラーと判定し(S108)、次に、時間判定手段54はスロット番号Nを受信してから所定時間が経過したか否かを判定し(S109)、所定時間経過していないときには図14の接続処理へ移行し、所定時間経過しているときは図6の初期受信処理へ戻る。ステップS100でエラー有りと判定したときはステップS110へ移行し、Access Codeのエラー確認を行い(S110)、Access Codeエラーがスレッショールドレベル以上か否かを判定し(S111)、スレッショールドレベルより以下の場合には次にHeaderエラー確認を行い(S112)、Headerエラーがスレッショールドレベル以上か否かを判定し(S113)、スレッショールドレベル以下の場合にはアンダースレッショールドレベルであると判定し(S114)、次に受信制御データの確認を行い(S115)、ステップS105へ移行する。ステップS111でスレッショールドレベル以上であると判定した場合にはステップS107へ移行する。またステップS113でスレッショールドレベル以上であると判定した場合にはHeaderエラーはオーバースレッショールドレベルであるとしてブルートゥース受信エラー処理へ移行する(S116)。
【0100】
次に、CDL受信接続手段49が行うコードレス電話受信接続処理を図17、図18、図19を用いて説明する。
【0101】
まず、チャンネル計算手段61は、ホッピングチャンネル番号をブルートゥースと同じ番号とするか、またはコードレス用にあらかじめ用意したホッピングテーブルからホッピングチャンネル番号を計算し(S121)、チャンネル設定手段52はステップS121で計算したコードレス電話受信チャンネル番号を周波数シンセサイザ8を設定することにより無線部1、2、8に設定する(S122)。次に、スロット設定手段59はスロット番号をN(図14で設定した番号N)に設定し(S123)、受信手段62はスロット番号Nを受信し(S124)、通知有無判定手段53は同期識別器5からの通知の有無を判定する(S125)、(S126)。通知があったと判定した場合、コードレス電話か否かを判定し(S127)、コードレス電話の場合にはモード設定手段56はバースト受信データ作成器4にコードレス電話モードを設定する(S128)。次に、エラー判定手段57は受信した無線クオリティデータbに基づいてエラーの有無を判定する(S129)、(S130)。エラー無しと判定した場合には切断要求判定手段68は受信した無線制御データaに基づいて切断要求の有無を判定する(S131)、(S132)。切断要求がなかった場合にはカウンタ内容判定手段66はコードレス電話スロットカウンタ30の内容を確認し(S133)、記憶手段65はコードレス電話スロットカウンタ30の内容とコードレス電話モードを示すモードデータと無線制御データaとをRAM34に入力し(S134)、図14の接続処理へ移行する。切断要求があった場合にはカウンタ内容判定手段66はコードレス電話スロットカウンタ30の内容を確認し(S135)、記憶手段65はコードレス電話スロットカウンタ30の内容とコードレス電話モードを示すモードデータと無線制御データaとをRAM34に入力し(S136)、図示しない切断処理へ移行する。ステップS126で通知無しと判定した場合またはステップS127でコードレス電話でないと判定した場合、エラー判定手段57は、受信エラーと判定し(S137)、コードレス受信エラー処理へ移行し(S137a)、Sync(同期)エラーと判定し(S138)、次に、時間判定手段54はスロット番号Nを受信してから所定時間が経過したか否かを判定し(S139)、所定時間経過していないときには図14の接続処理へ移行し、所定時間経過しているときは図6の初期受信処理へ戻る。ステップS130でエラー有りと判定したときはステップS140へ移行し、エラー判定手段57は同期語エラーの確認を行い(S140)、同期語エラーがスレッショールドレベル以上か否かを判定し(S141)、スレッショールドレベル以下と判定したときは次にA−fieldエラーの確認を行い(S142)、A−fieldエラーが有るか否かを判定し(S143)、A−fieldエラー無しと判定した場合は次に受信制御データの確認を行い(S144)、切断要求を有無を判定する(S144a)。切断要求がない場合にはB−fieldエラーの確認を行い(S145)、B−fieldエラーがスレッショールドレベル以上か否かを判定し(S146)、スレッショールドレベルより以下の場合にはB−fieldエラーはアンダースレッショールドレベルであるとしてコードレス電話受信エラー処理へ移行し(S147)、スレッショールドレベル以上の場合にはB−fieldエラーはオーバースレッショールドレベルであるとしてコードレス電話受信エラー処理へ移行する(S148)。ステップS143でA−fieldエラーが有ると判定した場合にはコードレス電話受信エラー処理へ移行する(S149)。ステップS141で同期語エラーがスレッショールドレベル以上であると判定した場合はステップS137へ移行する。ステップS144aで切断要求有りと判定した場合はステップS135へ移行する。
【0102】
次に、ブルートゥース送信接続手段50が行うブルートゥース送信接続処理について図20を用いて説明する。図20はブルートゥース送信接続処理を示すフローチャートである。
【0103】
まず、チャンネル計算手段61は、ブルートゥースデバイスアドレスとブルートゥースのクロックとから発生させるランダムなホッピングチャンネル番号を計算し(S151)、モード設定手段56はバースト送信データ作成器4のモードをブルートゥースモードに設定し(S152)、必要な無線制御データfをバースト送信データ作成器4に入力する(S153)。次に、チャンネル設定手段52はステップS151で計算したブルートゥース送信チャンネル番号を周波数シンセサイザ8を設定することにより無線部1、8、20に設定する(S154)。次に、スロット設定手段59はスロット番号をN(図14で設定した番号N)に設定し(S155)、送信手段69はスロット番号Nで送信した後(S156)、図14の接続処理へ移行する。
【0104】
次に、コードレス電話送信接続手段51が行うコードレス電話送信接続処理について図21を用いて説明する。図21はコードレス電話送信接続処理を示すフローチャートである。
【0105】
まず、チャンネル計算手段61は、ホッピングチャンネル番号をブルートゥースと同じ番号とするか、またはコードレス用にあらかじめ用意したホッピングテーブルからホッピングチャンネル番号を計算し(S161)、モード設定手段56はバースト送信データ作成器4のモードをコードレス電話モードに設定し(S162)、必要な無線制御データfをバースト送信データ作成器4に入力する(S163)。次に、チャンネル設定手段52はステップS161で計算したコードレス電話送信チャンネル番号を周波数シンセサイザ8を設定することにより無線部1、8、20に設定する(S164)。次に、スロット設定手段59はスロット番号をN(図14で設定した番号N)に設定し(S165)、送信手段69はスロット番号Nで送信した後(S166)、図14の接続処理へ移行する。
【0106】
以上のように本実施の形態によれば、複数の無線通信規格に対応した無線信号を送受信する無線部200(1、2、8、20)と、複数の無線通信規格に対応した無線信号を判別し、判別結果に応じた処理を行う信号判別処理部100(親機では1、2、8、20、33〜35を除いた部分、子機では1、2、8、20、33、34、37、38を除いた部分)とを有することにより、無線通信規格に対応した無線信号が複数、共存する場合であっても、それぞれの無線通信規格に対応した無線信号を判別して判別結果に応じた処理を行うことができるので、送受信する無線通信規格に対応した無線信号を想定してモード設定する煩雑さを解消することができ、効率的な無線通信規格に対応した無線信号の処理を図ることができ、また信号判別処理部を1チップのICで構成することもできる。
【0107】
また、信号判別処理部は、複数の無線通信規格に対応した無線信号を判別する同期識別器5と、同期識別器5における判別結果に応じた処理を行う制御部6、9とを有することにより、ハードウェアにおいても無線通信規格に対応した無線信号の判別を行うことができるので、ソフトウェアを司る制御部6、9と共に上記判別を行うこととすれば、判別を極めて正確に行うことができる。
【0108】
さらに、複数の無線通信規格に対応した無線信号は、ブルートゥースに適合する信号およびコードレス電話に適合する信号であることにより、ブルートゥースとコードレス電話とが共存する場合であっても、ブルートゥースに適合する信号であるブルートゥース信号とコードレス電話に適合するコードレス電話信号とを判別して判別結果に応じた処理を行うことができるので、送受信する無線通信規格に対応した無線信号を想定してモード設定する煩雑さを解消することができ、効率的な無線通信規格に対応した無線信号の処理を図ることができる。
【0109】
さらに、無線部200(1、2、8、20)は、ブルートゥースの場合には20dBm最大の送信電力で送信を行い、コードレス電話の場合には30dBm最大の送信電力で送信を行うことにより、ブルートゥースとコードレス電話とのそれぞれに最適な送信レベルで送信することができるので、データを確実に通信することができる。
【0110】
さらに、制御部6、9は、ブルートゥースの信号およびコードレス電話の信号を、複数のスロットから成る1フレームを互いに重ならないように時分割して受信または送信することにより、同時並列的にブルートゥースとコードレス電話で通信を行うことができる。
【0111】
さらに、制御部6、9は、同期識別器5からの判別結果に応じてブルートゥースまたはコードレス電話の初期受信処理へ移行する初期受信手段41と、ブルートゥース初期受信処理においてエラー無しの場合には同期処理へ移行すると共にエラー有りの場合であっても無線クオリティデータが有効な場合には同期処理へ移行するブルートゥース初期受信手段42と、コードレス電話初期受信処理においてエラー無しの場合には同期処理へ移行すると共にエラー有りの場合であっても無線クオリティデータが有効な場合には同期処理へ移行するコードレス電話初期受信手段43と、同期処理においてブルートゥース同期受信処理を行うかコードレス電話同期受信処理を行うかを判定する同期手段44と、ブルートゥース同期受信処理においてエラーが無くて接続要求が無い場合には接続処理へ移行するブルートゥース同期受信手段45と、コードレス電話同期受信処理においてエラーが無くて接続要求が無い場合には接続処理へ移行するコードレス電話同期受信手段46と、接続処理においてブルートゥース受信接続処理もしくはブルートゥース送信接続処理を行うか又はコードレス電話受信接続処理もしくはコードレス電話信接続処理を行うかを判定する接続手段47とを有することにより、同期識別器5からの判別結果に応じてブルートゥースまたはコードレス電話の初期受信処理へ移行することができるので、ブルートゥースとコードレス電話が共存している場合に自動的にいずれかへ移行することができると共に、同期処理を経た接続処理においてブルートゥース受信接続処理もしくはブルートゥース送信接続処理を行うか又はコードレス電話受信接続処理もしくはコードレス電話信接続処理を行うかを判定することができるので、確実にブルートゥースの送受信またはコードレス電話の送受信を行うことができる。
【0112】
さらに、ブルートゥース初期受信手段42とコードレス電話初期受信手段43とは、エラーが有って無線クオリティデータが無効の場合には初期受信処理へ移行することにより、初期受信処理における誤作動を確実に防止することができる。
【0113】
さらに、ブルートゥース同期受信手段45とコードレス電話同期受信手段46とは、エラーが有って無線クオリティデータが有効な場合には、所定時間を経過したときには初期受信処理へ移行し、所定時間を経過していないときには同期処理へ移行することにより、同期受信処理における誤作動を確実に防止することができる。
【0114】
さらに、ブルートゥース受信接続手段48は、複数の無線通信規格に対応した無線信号を判別する同期識別器からの判別結果の通知が無い場合もしくは同期識別器からの判別結果の通知があっても受信した無線通信信号がブルートゥースでない場合にはブルートゥース受信エラー処理へ移行し、その後、所定時間を経過したときには初期受信処理へ移行し、所定時間を経過していないときには接続処理へ移行することにより、受信接続処理における誤作動を確実に防止することができる。
【0115】
さらに、コードレス電話受信接続手段49は、複数の無線通信規格に対応した無線信号を判別する同期識別器からの判別結果の通知が無い場合もしくは同期識別器からの判別結果の通知があっても無線通信信号がコードレスでない場合にはコードレス受信エラー処理へ移行し、その後、所定時間を経過したときには初期受信処理へ移行し、所定時間を経過していないときには接続処理へ移行することにより、受信接続処理における誤作動を確実に防止することができる。
【0116】
【発明の効果】
以上説明したように本発明の請求項1に記載の無線通信装置によれば、受信された受信データが第1の無線通信規格のデータであるか、または第2の無線通信規格のデータであるかを判別する同期識別器と、前記同期識別器によって判別された結果に基づいて無線通信規格ごとに種類の異なる無線クオリティデータを生成するバースト受信データ作成器を有し、同期識別器の判別結果が第1の無線通信規格のデータであってエラー無しの場合または無線クオリティデータが有効な場合に同期処理へ移行する第1の初期受信手段と、同期識別器からの判別結果が第2の無線通信規格のデータであってエラー無しの場合または無線クオリティデータが有効な場合に同期処理へ移行する第2の初期受信手段と、前記同期処理において第1の無線通信規格の信号に同期した場合に接続処理へ移行する第1の無線通信規格の同期受信手段と、前記同期処理において第2の無線通信規格の信号に同期した場合に接続処理へ移行する第2の無線通信規格の同期受信手段とを有することとしたものであり、この構成により、無線通信規格に対応した無線信号が複数共存する場合であっても、それぞれの無線通信規格に対応した無線信号を判別して判別結果に応じた処理を行うことができ、それぞれの場合毎にエラーが有っても無線クオリティデータが無効の場合にだけ初期受信処理へ移行するので、初期受信処理における誤作動を確実に防止することができ、無線信号を想定してモード設定する煩雑さを解消することができ、効率的な無線通信規格信号の処理を図ることができるという有利な効果が得られる。
【0121】
またこの構成により、第1の無線通信規格に対応した無線通信(例えばブルートゥースの通信規格に対応した無線通信)と第2の無線通信規格に対応した無線通信(例えばコードレス電話の通信規格に対応した無線通信)とが共存している場合でも自動的にいずれかへ移行することができると共に、同期処理を経た接続処理において第1の無線通信規格に対応した受信接続処理もしくは第1の無線通信規格に対応した送信接続処理を行うか又は第2の無線通信規格に対応した受信接続処理もしくは第2の無線通信規格に対応した電話信接続処理を行うかを判定することができるので、確実にそれぞれの無線通信規格に対応した送受信を行うことができるという有利な効果が得られる。
【0124】
また、第1の無線通信規格の同期受信手段と第2の無線通信規格の同期受信手段は、エラーが有って無線クオリティデータが無効な場合には、所定時間を経過したときには前記初期受信処理へ移行し、所定時間を経過していないときには前記同期処理へ移行することとしたものであり、受信接続処理における誤作動を確実に防止することができるという有利な効果が得られる。
【0126】
また、第1および2の無線通信規格による通信を行うことが可能なTDMA方式であり、第1の無線通信のスロットカウンタと第2の無線通信のスロットカウンタとを記憶した記憶部を有し、前記制御部は、前記同期識別器の判別結果が第1の無線通信規格の同期信号であるときは、前記記憶部に記憶した第1の無線通信のスロットカウンタの番号を設定し、前記同期識別器の判別結果が第2の無線通信規格の同期信号であるときは、前記記憶部に記憶した第2の無線通信のスロットカウンタの番号を設定するものであり、第1の無線通信規格で同期させるときには第1の無線通信のスロットカウンタを設定し、又第2の無線通信規格で同期させるときには第2の無線通信のスロットカウンタを設定するだけで、容易に単一の受信部で複数の無線通信を受信できるという有利な効果が得られ、第1の無線通信規格に対応した無線通信(例えばブルートゥースの通信規格に対応した無線通信)と第2の無線通信規格に対応した無線通信(例えばコードレス電話の通信規格に対応した無線通信)とがある場合でも、それぞれの無線通信を判別して判別結果に応じた処理を行うことができるので、送受信する無線通信を想定してモード設定する煩雑さを解消することができ、効率的な無線通信規の処理を図ることができ、また信号判別処理部を1チップのICで構成することもできるという有利な効果が得られる。
【0127】
また第1の無線通信規格の信号と第2の無線通信規格の信号とを受信する単一の受信部と、第1の無線通信規格の信号と第2の無線通信規格の信号とを送信する単一の送信部とを有することにより、送受信部を無線通信の種類に応じて複数設ける必要がなく、無線通信装置への送受信部の収納スペースが少なくてすみ、また部品も削減できるという有利な効果が得られる。
【0128】
また、同期識別器における判別結果に応じた処理を行う制御により、ハードウェアにおいても無線通信規格に対応した無線信号の判別を行うことができるので、ソフトウェアを司る制御部と共に上記判別を行うこととすれば、判別を極めて正確に行うことができるという有利な効果が得られる。
【0129】
また、同期識別器の判別結果が第1の無線通信規格の同期信号であるときは無線部で受信する無線信号を第1の無線通信の信号形式に変換して出力し、同期識別器の判別結果が第2の無線通信規格の同期信号であるときは無線部で受信する無線信号を第2の無線通信の信号形式に変換して出力することにより、同期信号のデータ内容によって第1の無線通信か第2の無線通信かを容易に判断することができ、又単一の受信部で複数の無線通信を受信できるという有利な効果が得られる。
【0130】
また、線通信装置において、第1の無線通信のスロットカウンタと第2の無線通信のスロットカウンタとを記憶した記憶部を有し、制御部は、同期識別器の判別結果が第1の無線通信の同期信号であるときは、記憶部に記憶した第1の無線通信のスロットカウンタの番号を設定し、同期識別器の判別結果が第2の無線通信の同期信号であるときは、記憶部に記憶した第2の無線通信のスロットカウンタの番号を設定することにより、第1の無線通信規格の信号で同期させるときには、第1の無線通信のスロットカウンタを設定し、又第2の無線通信規格の信号で同期させるときには、第2の無線通信のスロットカウンタを設定だけで、容易に単一の受信部で複数の無線通信を受信できるという有利な効果が得られる。
【0131】
また無線部は、第1のスロット組で通信中の無線通信とは異なる種類の無線通信の同期信号を第2のスロット組のスロットで受信したと判定した場合、同期信号と同じ種類の無線通信により第2スロット組で通信接続を行うことにより、複数の異なる無線通信形式のものであっても、異なるスロット組で同時に一つの無線送受信部で通信することができるという有利な効果が得られる。
【0132】
また、通信中のスロットに割り当てられた無線通信規格の種別に対応してスロット毎に送信電力を制御することにより、複数の無線通信が各々異なる送信電力のものであっても、異なるスロット組で同時に一つの無線送受信部で通信することができるという有利な効果が得られる。
【0133】
また制御部は、第1の無線通信規格の同期受信において、無線クオリティが有効であり接続要求がある場合に前記接続処理へ移行し、第2の無線通信規格の同期受信において、無線クオリティが有効であり接続要求がある場合に前記接続処理へ移行し、前記接続処理において第1の無線通信受信接続処理もしくは第1の無線通信送信接続処理を行うか又は第2の無線通信受信接続処理もしくは第2の無線通信送信接続処理を行うかを判定することができるので、第1の無線通信送信と第2の無線通信が共存している場合に自動的にいずれかへ移行することができると共に、同期処理を経た接続処理において第1の無線通信受信接続処理もしくは第1の無線通信送信接続処理を行うか又は第2の無線通信受信接続処理もしくは第2の無線通信送信接続処理を行うかを判定することができるので、確実に第1の無線通信送信の送受信または第2の無線通信の送受信を行うことができるという有利な効果が得られる。
【0136】
また、同期識別器からの判別結果の通知が無い場合もしくは同期識別器からの判別結果の通知があっても無線通信が第1の無線通信でない場合には第1の無線通信受信エラー処理へ移行し、その後、所定時間を経過したときには初期受信処理へ移行し、所定時間を経過していないときには接続処理へ移行することにより、受信接続処理における誤作動を確実に防止することができるという有利な効果が得られる。
【0137】
また、同期識別器からの判別結果の通知が無い場合もしくは同期識別器からの判別結果の通知があっても無線通信形式が第2の無線通信でない場合には第2の無線通信受信エラー処理へ移行し、その後、所定時間を経過したときには初期受信処理へ移行し、所定時間を経過していないときには接続処理へ移行することにより、受信接続処理における誤作動を確実に防止することができるという有利な効果が得られる。
【0138】
また、第1の無線通信規格の信号では送信スロットと受信スロットとを交互に前記所定スロット毎に繰り返して配置され、第2の無線通信規格の信号では、送信スロットと受信スロットが隣接し、これらのスロットが各々所定スロット毎に繰り返して配置されるようにしたことにより、送信スロットと受信スロットが隣接している無線通信と送信スロットと受信スロットとを交互に前記所定スロット毎に繰り返している無線通信とを同一の送受信機で処理する場合において、通信スロットを最大限有効に利用することができるという有利な効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)一般的な無線通信装置としての親機を示すブロック図
(b)一般的な無線通信装置としての子機を示すブロック図
【図2】本発明の実施の形態1による無線通信装置としての親機を示すブロック図
【図3】本発明の実施の形態1による無線通信装置としての子機を示すブロック図
【図4】親機制御部および子機制御部における機能実現手段を処理対応で示す機能ブロック図
【図5】親機制御部および子機制御部における機能実現手段をステップ対応で示す機能ブロック図
【図6】初期受信処理を示すフローチャート
【図7】ブルートゥース初期受信処理を示すフローチャート
【図8】コードレス電話初期受信処理を示すフローチャート
【図9】同期処理を示すフローチャート
【図10】ブルートゥース同期受信処理を示すフローチャート
【図11】ブルートゥース同期受信処理を示すフローチャート
【図12】コードレス電話同期受信処理を示すフローチャート
【図13】コードレス電話同期受信処理を示すフローチャート
【図14】接続処理を示すフローチャート
【図15】ブルートゥース受信接続処理を示すフローチャート
【図16】ブルートゥース受信接続処理を示すフローチャート
【図17】コードレス電話受信接続処理を示すフローチャート
【図18】コードレス電話受信接続処理を示すフローチャート
【図19】コードレス電話受信接続処理を示すフローチャート
【図20】ブルートゥース送信接続処理を示すフローチャート
【図21】コードレス電話送信接続処理を示すフローチャートである。
【図22】(a)ブルートゥースのデータフォーマットを示すフォーマット図
(b)コードレス電話のデータフォーマットを示すフォーマット図
【図23】(a)ブルートゥーススロットカウンタの内容を示すスロット図
(b)コードレス電話スロットカウンタの内容を示すスロット図
【図24】(a)ブルートゥーススロットカウンタの内容を示すスロット図
(b)コードレス電話スロットカウンタの内容を示すスロット図
【図25】ブルートゥースおよびコードレス電話の規格が共存する従来の無線通信装置を示すブロック図
【符号の説明】
1 送受信切替えスイッチ
2 デュアルモード受信機
3 データバッファ
4 バースト受信データ作成器
5 同期識別器
6 親機制御部
7 バースト制御部
8 周波数シンセサイザ
9 子機制御部
10、11、、12、13 音声エラー処理部
14、28 データバッファ
15、16、17、18 スピーチデコーダ
19 モデム送信部
20 デュアルモード送信機
21 バースト変調器
23 バースト送信データ作成器
24、25、26、27 スピーチエンコーダ
29 モデム受信部
30 コードレス電話スロットカウンタ
31 ブルートゥーススロットカウンタ
33 RAM
34 ROM
35 回線制御部
36 アンテナ
37 スピーカ
38 マイクロフォン
39 キーボード(KEY)
40 表示部(LCD)
41 初期受信手段
42 BT初期受信手段
43 CDL初期受信手段
44 同期手段
45 BT同期受信手段
46 CDL同期受信手段
47 接続手段
48 BT受信接続手段
49 CDL受信接続手段
50 BT送信接続手段
51 CDL送信接続手段
52 チャンネル設定手段
53 通知有無判定手段
54 時間判定手段
55 モード判定手段
56 モード設定手段
57 エラー判定手段
58 データ有効判定手段
59 スロット設定手段
60 読出し手段
61 チャンネル計算手段
62 受信手段
63 接続要求判定手段
64 送受信判定手段
65 記憶手段
66 カウンタ内容判定手段
67 スロット判定手段
68 切断要求判定手段
69 送信手段
100 ベースバンドIC
200 無線部

Claims (12)

  1. 所定の無線通信規格の信号を送受信する無線通信装置であって、
    第1の無線通信規格信号によって送られてくるデータおよび第2の無線通信規格信号によって送られてくるデータを受信するための無線部と、
    前記無線部によって受信された受信データが第1の無線通信規格のデータであるか、または第2の無線通信規格のデータであるかを判別する同期識別器と、
    前記同期識別器によって判別された結果に基づいて無線通信規格ごとに種類の異なる無線クオリティデータを生成するバースト受信データ作成器と、
    前記同期識別器における判別結果に応じた処理を行う制御部とを有し、
    前記制御部は、
    前記同期識別器の判別結果が第1の無線通信規格のデータであってエラー無しの場合または無線クオリティデータが有効な場合に同期処理へ移行する第1の初期受信手段と、
    前記同期識別器からの判別結果が第2の無線通信規格のデータであってエラー無しの場合または無線クオリティデータが有効な場合に同期処理へ移行する第2の初期受信手段と、
    前記同期処理において第1の無線通信規格の信号に同期した場合に接続処理へ移行する第1の無線通信規格の同期受信手段と、
    前記同期処理において第2の無線通信規格の信号に同期した場合に接続処理へ移行する第2の無線通信規格の同期受信手段と、
    を有することを特徴とする無線通信装置。
  2. 前記制御部は、前記第1および第2の初期受信手段において無線クオリティデータが無効な場合には前記初期受信処理へ戻るように制御することを特徴とする請求項1に記載の無線通信装置。
  3. 第1の無線通信規格の同期受信手段と第2の無線通信規格の同期受信手段は、エラーが有って無線クオリティデータが無効な場合には、所定時間を経過したときには前記初期受信処理へ移行し、所定時間を経過していないときには前記同期処理へ移行することを特徴とする請求項に記載の無線通信装置。
  4. 前期無線部は、第1の無線通信規格の信号と第2の無線通信規格の信号とを受信する単一の受信部と、第1の無線通信規格の信号と第2の無線通信規格の信号とを送信する単一の送信部とを有することを特徴とする請求項に記載の無線通信装置。
  5. 前記制御部は、前記同期識別器の判別結果が第1の無線通信規格の同期信号であるときは、前記無線部で受信する無線信号を第1の無線通信の信号形式に変換して出力し、前記同期識別器の判別結果が第2の無線通信規格の同期信号であるときは、前記無線部で受信する無線信号を第2の無線通信の信号形式に変換して出力することを特徴とする請求項に記載の無線通信装置。
  6. 前記無線部は第1の無線通信規格による通信と第2の無線通信規格による通信を行うことが可能なTDMA方式であり、
    第1の無線通信のスロットカウンタと第2の無線通信のスロットカウンタとを記憶した記憶部を有し、
    前記制御部は、前記同期識別器の判別結果が第1の無線通信規格の同期信号であるときは、前記記憶部に記憶した第1の無線通信のスロットカウンタの番号を設定し、前記同期識別器の判別結果が第2の無線通信規格の同期信号であるときは、前記記憶部に記憶した第2の無線通信のスロットカウンタの番号を設定することを特徴とする請求項に記載の無線通信装置。
  7. 前期無線部は、第1のスロット組で通信中の無線通信とは異なる種類の無線通信の同期信号を第2のスロット組のスロットで受信したと判定した場合、前記同期信号と同じ種類の無線通信により第2スロット組で通信接続を行うことを特徴とする請求項に記載の無線通信装置。
  8. 前記無線部は、通信中のスロットに割り当てられた無線通信規格の種別に対応してスロット毎に送信電力を制御することを特徴とする請求項に記載の無線通信装置。
  9. 前記制御部は、
    第1の無線通信規格の同期受信において、無線クオリティが有効であり接続要求がある場合に前記接続処理へ移行し、
    第2の無線通信規格の同期受信において、無線クオリティが有効であり接続要求がある場合に前記接続処理へ移行し、
    前記接続処理において第1の無線通信受信接続処理もしくは第1の無線通信送信接続処理を行うか又は第2の無線通信受信接続処理もしくは第2の無線通信送信接続処理を行うかを判定することを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1に記載の無線通信装置。
  10. 前記第1の無線通信受信接続手段は、前記同期識別器からの判別結果の通知が無い場合もしくは前記同期識別器からの判別結果の通知があっても無線通信が第1の無線通信規格の信号でない場合には第1の無線通信受信エラー処理へ移行し、その後、所定時間を経過したときには前記初期受信処理へ移行し、所定時間を経過していないときには前記接続処理へ移行することを特徴とする請求項に記載の無線通信装置。
  11. 前記第2の無線通信受信接続手段は、前記同期識別器からの判別結果の通知が無い場合もしくは前記同期識別器からの判別結果の通知があっても無線通信が第2の無線通信規格の信号でない場合には第2の無線通信受信エラー処理へ移行し、その後、所定時間を経過したときには前記初期受信処理へ移行し、所定時間を経過していないときには前記接続処理へ移行することを特徴とする請求項に記載の無線通信装置。
  12. 前記第1の無線通信では、送信スロットと受信スロットが隣接し、これらのスロットが各々所定スロット毎に繰り返して配置されるようにし、前記第2の無線通信では送信スロットと受信スロットとを交互に前記所定スロット毎に繰り返して配置されるようにしたことを特徴とする請求項に記載の無線通信装置。
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