JP4778539B2 - サブチャネル割当装置 - Google Patents

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Description

本発明はMIMO(Multiple-Input-Multiple-Output)通信システムに関する。
従来及び将来の通信システムはMIMO無線チャネルの空間特性を大いに利用するものである。このような無線チャネルは通信リンクの片側のエンド、例えば基地局及び移動局において多重アンテナを使用することにより確立される。
例えば移動通信システムのダウンリンクなどのような一対多(point-to-multipoint)通信システムにおいて、送信機は、例えば時間、周波数及び空間コンポーネントなどのリソースをそのエリア内にある受信機に割当てる重要なタスクを担う。送信機が各ユーザのチャネルを認識している場合、複数のユーザは空間的に多重化されることで同時に同じ周波数でサービスが受けられる。例えば移動通信システムのアップリンクなどのような多対一(multipoint-to-point)通信システムでは、このタスクは受信機が遂行する必要がある。以下においては、ダウンリンクを中心に説明するが、その議論はアップリンクにも直接適用できる。このため、基地局又はアクセスポイント、及びモバイルユーザにおいて多重アンテナが用いられ、これにより既知のMIMOシステムが得られる。ここでは、K人のユーザが存在するMIMOシステムにおいて、送信機にMTx個のアンテナが存在し、第k番目の受信機にMRx,k個のアンテナが存在するケースについて説明する。第k番目のユーザのチャネルは次の行列によって記述される。
Figure 0004778539
文献を見ると、送信機における全ての行列Hの瞬時的な情報に基づいてリソース割当を実行するアルゴリズムが多く記載されている。いくつかを挙げると、非特許文献1に記載されているブロック対角化(Block Diagonalization:BD)、非特許文献2に記載されている直交周波数分割多元接続(Orthogonal Frequency Division Multiple Access:OFDMA)、非特許文献3に記載されているSESAM(Successive Encoding Successive Allocation Method)が知られている。
これらのアルゴリズムは送信機において完全チャネル状態情報(CSI:Channel State Information)を必要とする。時分割複信(Time Division Duplex:TDD)システムにおいて、これは送信機においてユーザごとにチャネル実現(channel realization)につきMTxRx,k個の係数の推定を必要とする。周波数分割複信(Frequency Division Duplex:FDD)システムにおいては、TDDシステムとは異なり、アップリンクとダウンリンクの相互関係(reciprocity)を直接利用することはできず、これらの複素係数は移動受信機から基地局へフィードバックされる必要がある。さらに、行列Hの次元がこれらの送信信号処理アルゴリズムの計算の複雑度を決定する。このようなアルゴリズムはこれらの行列の特異値分解(Singular Value Decomposition:SVD)に基づいているためである。
コンセプトを示すためにSESAMアルゴリズムの概略を説明する。SESAMアルゴリズムは以下のように機能する。最初に各ユーザの主特異値(principal singular value)σk,i,1が決定される。iは次元インデックスである、インデックス1は主特異値を表す。現在のところi=1である。
次に、最大の特異値
Figure 0004778539
を持つユーザが第1の空間ドメインにおいて送信のために選択される。π(i)は符号化順序関数(encoding order function)である。つまりπ(1)は次元1で符号化されるユーザを指す。送信ビーム形成ベクトル(transmit beamforming vector)は、ユーザπ(1)の主特異値に対応する左特異ベクトルvで与えられる。
第2の次元におけるユーザを決定するため、最初に全てのチャネルがvのヌル空間(null space)に射影される。これにより後続ユーザはユーザπ(1)と干渉することはない。射影後のチャネルHk,2は次の行列演算によって得られる。
Figure 0004778539
ここで、
Figure 0004778539
はMTx×MTx単位行列であり、チャネル行列の第2のインデックスは次元インデックスを構成する。この行列演算は、ユーザπ(2)がユーザπ(1)と干渉しないことのみを保証する。ユーザπ(1)からユーザπ(2)への干渉は、非特許文献4に記載のDPC(Dirty Paper Coding)を用いてキャンセルされる。
ここで射影後のチャネルでユーザ選択が実行され、射影後の最大の特異値を有するユーザが送信のために選ばれる。対応する送信ベクトルvは、射影後のチャネル行列Hπ(2),2の主右特異ベクトルである。この後の処理では、行列Hk,2をvのヌル空間に射影し、空間次元が残らなくなるまで次の空間次元のユーザを選択し続ける。この手順により、最大MTx個のスカラーサブチャネルが生成される。各サブチャネルでは干渉が起こらないので、サブチャネルにわたる注水法(water filing)によって最適な電力割当が決定される。このSESAMアルゴリズムは、上述したようにMIMOチャネルをサブキャリアごとにスカラーサブチャネルに別々に分解し、全てのキャリアのサブチャネルに対して注水法を実行することによって、直交周波数分割多重(Orthogonal Frequency Division Multiplexing:OFDM)システムに容易に拡張することができる。
Q.H. Spencer, A.L. Swindlehurst, and M. Haardt in Zero-forcing Methods for Downlink Spatial Multiplexing in Multiuser MIMO Channels, IEEE Trans. on Signal Processing, 52:461-471, 2004 K. Seong, M. Mohseni, and J.M. Cioffi in Optimal Resource Allocation for OFDMA Downlink Systems, In Proc. of International Symposium of Information theory (ISIT), 2006 P. Tejera, W. Utschick, G. Bauch, and J. A. Nossek in Subchannel Allocation in Multiuser Multiple Input Multiple Output Systems, IEEE Transactions on Information Theory, 52:4721-4733, Oct. 2006 Max H.M. Costa, Writing on Dirty Paper, IEEE Transactions on Information Theory, 29:439-441, May 1983
本発明の課題は、MIMO環境におけるサブチャネル割当のための改良されたコンセプトを提供することにある。
上記課題は、請求項1に記載のサブチャネル割当装置と、請求項1に記載の送受信機装置と、請求項1に記載のサブチャネル割当方法と、請求項1に記載の送受信機装置と、請求項2に記載の通信方法とによって解決される。
上記課題は、MIMO無線チャネルのサブチャネルを複数のユーザに割当てるサブチャネル割当装置により解決される。ここで、MIMO無線チャネルが第1の個数のサブチャネルを有し、各サブチャネルがある伝送容量を有する。サブチャネル割当装置は、MIMO無線チャネルの部分空間を決定する部分空間決定部を備える。ここで、部分空間が第2の個数のサブチャネルを有し、第2の個数が第1の個数よりも小さく、第2の個数のサブチャネルの各サブチャネルが、第1の個数のサブチャネルのうちの最小の伝送容量を有するサブチャネルよりも大きい伝送容量を有する。サブチャネル割当装置は、部分空間決定部に対応して、部分空間における第2の個数のサブチャネルのうちのあるサブチャネルを割当メトリックに基づいてユーザへ割当てるサブチャネル割当部を更に備える。
上記課題は、上記サブチャネル割当装置を備える送受信機装置により解決される。
上記課題は、MIMO無線チャネルにおいて通信を行う送受信機装置により解決される。ここで、MIMO無線チャネルが第1の個数のサブチャネルを有し、各サブチャネルがある伝送容量を有する。送受信機装置は、送信機から提供されるパイロットシンボルに基づいてMIMO無線チャネルを推定するチャネル推定部を備える。送受信機装置は、推定されたMIMO無線チャネルに基づいて第1の個数のサブチャネルを決定するチャネル評価部を更に備える。送受信機装置は、MIMO無線チャネルの部分空間を決定する部分空間決定部を更に備える。ここで、部分空間が第2の個数のサブチャネルを有し、第2の個数が第1の個数よりも小さく、第2の個数のサブチャネルの各サブチャネルが、第1の個数のサブチャネルのうちの最小の伝送容量を有するサブチャネルよりも大きい伝送容量を有する。送受信機装置は、部分空間に関する情報を送信するフィードバック送信部を更に備える。
本発明は、サブチャネルの割当がMIMOチャネルの部分空間に基づいていて、その部分空間がより少数のサブチャネルを有する場合には、チャネルのエネルギー及び総伝送容量の相当量を保ちつつも、サブチャネル割当の複雑度は大きく低減できるという知見に基づく。サブチャネル割当が部分空間において行われるという条件では、例えばFDDシステムにおけるような受信機によって提供されるフィードバックは部分空間に適応させることができ、その結果、フィードバック情報の量は少なくて済む。さらに、部分空間のみが利用されるという認識を持ち、例えば、SESAM(Successive Encoding Successive Allocation Method)といったサブチャネル割当スキームを実行する場合には、送信機における信号処理の複雑度は更に低減できる。
従って実施形態によれば、例えばSESAMアルゴリズムを用いて、マルチユーザMIMOシステムにおける複雑度を低減する方法が提供される。SESAMアルゴリムにおいて計算コストが最も高い部分は、ユーザごとに送信信号を生成する各ステップで実行しなければならない特異値分解である。実施形態によれば、縮小した次元(reduced dimension)の部分空間においてチャネル行列を近似し、これにより次元を大きく減らし、それゆえ必要な特異値分解の計算の複雑度を大きく低減することにより、計算負荷が低減される。
実施形態において、近似における残りの平均チャネルエネルギー又は瞬時的なチャネルエネルギーが最大となるように部分空間を選択することができる。GWSSUS(Gaussian-Wide-Sense-Stationary-Uncorrelated-Scattering)チャネルモデルに基づくMIMOシステムの場合には浮動小数点演算数の点から見て計算の複雑度は最大88%大きく低減するにもかかわらず、実施形態は性能の劣化を許容可能な程度に低く抑えることができる。近似的なチャネル行列のみが受信機から送信機へフィードバックされる必要があるため、フィードバック情報量も実施形態によって削減できる。
いくつかの実施形態はSESAMアルゴリズムを利用し、それによりセル(cell)スループットに関してかなりの利得をもたらす。しかしながら、元々のアルゴリズムの計算の複雑度は比較的高い。実施形態によれば、性能上の劣化を許容可能な範囲に抑えつつも、計算の複雑度を大きく低減することができる。それ故、実施形態によれば計算パワーを節約し、処理遅延を低減する。さらに、提案される実施形態は送信機において必要とされるチャネル状態情報の情報量を減らし、結果的に受信機と送信機との間のフィードバックチャネルの必要な伝送速度を低減する。
本発明の実施形態について、添付の図面を使用して詳細に説明する。
図1aは、MIMO無線チャネルのサブチャネルを複数のユーザに割当てるサブチャネル割当装置100を示している。ここで、MIMO無線チャネルは第1の個数のサブチャネルを有し、各サブチャネルはある伝送容量を有する。このサブチャネル割当装置100は、MIMO無線チャネルの部分空間を決定する部分空間決定部110を備えている。ここで、部分空間は第2の個数のサブチャネルを有し、第2の個数は第1の個数よりも小さく、第2の個数のサブチャネルの各サブチャネルは、第1の個数のサブチャネルのうちの最小の伝送容量を有するサブチャネルよりも大きい伝送容量を有する。サブチャネル割当装置は、部分空間決定部110に対応して、部分空間における第2の個数のサブチャネルのうちのあるサブチャネルを割当メトリックに基づいてユーザに割当てるサブチャネル割当部120を更に備えている。
本発明の実施形態によれば、一連の特異値、SNR(Signal-to-Noise-Ratio:信号対雑音比)、SINR(Signal-to-Noise-and-Interference-Ratio:信号対雑音干渉比)のうちのいずれか1つ又は組み合わせによってサブチャネルの伝送容量を決定することができる。伝送容量として、データ転送速度の代わりに、必要な送信電力、アウテージ容量(outage capacity)又は最小のエラー率(例えばビット誤り率)を使用することができる。また伝送容量は、例えば共分散行列の固有値解析で決定される平均容量とすることができ、ここで、固有値は伝送容量もしくは平均伝送容量に関係するものである。
本発明の実施形態では、部分空間決定部110はユーザから受信した情報に基づいて部分空間を決定することができる。部分空間決定部110は、さらに、ユーザ又はサブチャネル割当装置100が備えるチャネル推定部からのチャネル推定情報に基づいて部分空間を決定することができる。特に、FDD通信システムにおける実施形態では、サブチャネルの割当先となる受信機又はユーザは、チャネル推定情報に関してフィードバック情報を提供することができる。またTDD環境では、本発明の実施形態は、サブチャネル割当装置100とともに配置(co-located)されたチャネル推定部を利用することができ、モバイル無線チャネルの相互関係(reciprocity)を利用できる。
本発明の実施形態において、部分空間決定部110は、MIMO無線チャネルのチャネル行列に関連付けられる縮小MIMOチャネル行列(reduced MIMO channel matrix)を、射影行列(projection matrix)を用いてMIMO無線チャネルの部分空間へマッピングするために縮小MIMOチャネル行列に関する情報を使用することができる。ここで、この縮小MIMOチャネル行列は、MIMO無線チャネルの関連するチャネル行列より低いランク又は次元を有する。
本発明の実施形態において、前記射影行列は、MIMO無線チャネルの関連するチャネル行列の共分散行列の最小固有値よりも大きい固有値に対応する固有ベクトルに基づくこととすることができる。ここで、サブチャネルの伝送容量はそれぞれの固有値から得られる平均伝送容量に対応する。
他の実施形態において、射影行列はMIMO無線チャネルの関連するチャネル行列の最小特異値よりも大きい特異値に対応する特異ベクトルに基づくこととすることができる。ここで、サブチャネルの伝送容量はそれぞれの特異値から得られる。
本発明の実施形態は、部分空間行列(subspace matrix)の右特異ベクトルに対応する特異値を割当メトリックとして決定し、MIMO無線チャネルの部分空間における第2の個数のサブチャネルを決定して、複数のユーザの部分空間行列の最小特異値より大きい特異値に対応するユーザにサブチャネルを割当てるサブチャネル割当部120を利用することができる。
本発明の実施形態において、サブチャネル割当部120は、MIMO無線チャネルのチャネル行列に関連付けられる縮小MIMOチャネル行列(reduced MIMO channel matrix)の固有値分解又は特異値分解と射影行列(projection matrix)とに基づいて部分空間の特異値を決定することができる。ここで、縮小MIMOチャネル行列はMIMO無線チャネルの関連するチャネル行列より低いランク又は次元を有する。縮小MIMOチャネル行列のランク又は次元は、MIMO無線チャネルの部分空間における第2の個数のサブチャネルに基づくこととすることができる。本発明の実施形態において、縮小MIMOチャネル行列は、行と列の数が部分空間における第2の個数のサブチャネルと同数である正方行列とすることができる。
本発明の実施形態において、サブチャネル割当部120は、MIMO無線チャネルの部分空間に基づいて、SVD、SESAM、BD又はOFDMAに基づく割当アルゴリズムに基づいて複数のサブチャネルを複数のユーザに割当てることができる。サブチャネル割当部120は、割当チャネル数に基づくランク又は次元を有する縮小反復MIMOチャネル行列(reduced iteration MIMO channel matrix)に基づいてSESAMアルゴリズムの反復部分空間(iteration subspace)を決定することができる。ここで、割当サブチャネル数は第2の個数のサブチャネルの個数以下である。
他の実施形態によれば、上記のサブチャネル割当装置100を備える送受信機装置が提供される。この送受信機装置は、FDD通信システム又はTDD通信システムにおいて通信を行うことができる。さらに、送受信機装置は、OFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplex)システム又はCDM(Code Division Multiplex)システムにおいて通信を行うことができる。
図1bは、MIMO無線チャネルにおいて通信を行う送受信機装置150の一実施形態を示している。ここで、MIMO無線チャネルは、第1の個数のサブチャネルを有し、各サブチャネルはある伝送容量を有する。送受信機装置150は、送信機から提供されるパイロットシンボルに基づいてMIMO無線チャネルを推定するチャネル推定部160を備えている。さらに、送受信機装置150は、推定されたMIMO無線チャネルに基づいて第1の個数のサブチャネルを決定するチャネル評価部170を備えている。送受信機装置150は、MIMO無線チャネルの部分空間(subspace)を決定する部分空間決定部180を更に備えている。ここで、部分空間は第2の個数のサブチャネルを有し、第2の個数は第1の個数よりも小さく、第2の個数のサブチャネルにおける各サブチャネルは、第1の個数のサブチャネルのうちの最小の伝送容量を有するサブチャネルよりも大きい伝送容量を有する。送受信機装置150は、部分空間に関する情報を送信するフィードバック送信部190を更に備えている。
本発明の実施形態では、一連の特異値、SNR(Signal-to-Noise-Ratio)、SINR(Signal-to-Noise-and-Interference-Ratio)のいずれか1つ又はそれらの組み合わせによってサブチャネルの伝送容量を決定することができる。伝送容量として、データ転送速度の代わりに、必要な送信電力、アウテージ容量(outage capacity)又は最小のエラー率(例えばビット誤り率)を使用することができる。また伝送容量は、例えば共分散行列(covariance matrix)の固有値解析により決定される平均容量とすることができる。ここで、固有値は伝送容量又は平均伝送容量に関係する。
更なる実施形態において、部分空間決定部180は、MIMO無線チャネルのチャネル行列に関連付けられる縮小MIMOチャネル行列(reduced MIMO channel matrix)をMIMO無線チャネルの部分空間へマッピングするために、縮小MIMOチャネル行列及び射影行列(projection matrix)に関する情報を決定することができる。ここで、この縮小MIMOチャネル行列は、MIMO無線チャネルの関連するチャネル行列より低いランク又は次元を有する。
射影行列は、MIMO無線チャネルの関連するチャネル行列の共分散行列の最小固有値よりも大きい固有値に対応する(MIMO無線チャネルの関連するチャネル行列の共分散行列の)固有ベクトルに基づくことができる。ここで、サブチャネルの伝送容量はそれぞれの固有値から得られる平均伝送容量に対応する。
射影行列は、MIMO無線チャネルの関連するチャネル行列の最小特異値よりも大きい特異値に対応する(MIMO無線チャネルの関連するチャネル行列の)特異ベクトルに基づくこともできる。ここで、サブチャネルの伝送容量はそれぞれの特異値から得られる。
縮小MIMOチャネル行列のランク又は次元は、MIMO無線チャネルの部分空間における第2の個数のサブチャネルに基づくことができる。実施形態によっては、縮小MIMOチャネル行列は、第2の個数の行及び列を有する正方行列とすることができる。第2の個数は予め定められた値とすることができる。実施形態によっては、第2の個数は、例えば8×4MIMO無線チャネルの中の2個又は3個のサブチャネルを常に使用する、通信システムにおける固定された設定として事前に設定された値とすることができる。既に述べたことによれば、送受信機装置150は更に、FDD通信システム又はTDD通信システムにおいて通信を行うことができる。さらに、送受信機装置150は、OFDMシステム又はCDMシステムにおいて通信を行うことができる。
送信アンテナと受信アンテナの数を減らすことなく、送信機における計算の複雑度と必要なチャネル情報の量を低減するため、実施形態はチャネルのエネルギーのほとんどが捕捉(capture)されるように選ばれた所定の部分空間において実施することができる。このためユーザのチャネルは部分空間へ射影され、基地局又はアクセスポイントにおける信号処理はこれらの部分空間において実行される。ここで、これらの射影後のチャネルは信号処理のための完全チャネル状態情報として利用される。
従って本発明の実施形態は、縮小された部分空間(reduced subspaces)のコンセプトを、計算の複雑度を軽減するために射影後のチャネル行列の特異値分解を利用する信号処理アルゴリズムに適用することができる。それにより本発明の実施形態は例えばSEASAMなどのアルゴリズムの計算の複雑度の低減を実現する。潜在的なプリコーディングベクトルの部分空間はチャネル行列が射影された部分空間と同一でない可能性があるが、特異値分解はより次元の低い行列の固有値分解によって解決することができる。それにより本発明の実施形態は、例えばプリコーディングベクトルの探索がより低次元の部分空間に狭められるため、利用される信号処理アルゴリズムの計算の複雑度が低減するという利点を提供する。さらに、本発明の実施形態は、送信機で推定される必要があるか又は送信機にフィードバックされる必要があるチャネル係数の量を、送信機及び受信機における対応する部分空間の全情報を与えつつ、減らすことができる。
以下、本発明の実施形態を詳細に説明する。いくつかの実施形態の基本コンセプトは、信号処理アルゴリズムを所定の縮小された部分空間(reduced subspaces)において実行することにある。この目的のため、各ユーザkに対して、所定の基準に基づいてR次元部分空間Sが定義される。これについて以下詳しく説明する。各部分空間Sは、
Figure 0004778539
個のベクトル
Figure 0004778539
によって張られる。
Figure 0004778539
ここで、ベクトルtk,lは正規化されている。すなわち‖tk,l =1である。次にユーザのチャネルHは対応する部分空間に射影される。(簡単のため、キャリア(搬送波)のインデックスはここでは省略する。OFDMシステムではキャリアごとのチャネル行列が対応する部分空間に射影される。)
Figure 0004778539
瞬時チャネル実現(instantaneous channel realization)Hの代わりに、射影後のチャネルHk,projが信号処理アルゴリズムを実行する際にチャネル状態情報として利用される。部分空間へ射影することで、送信機における瞬時チャネル状態情報の量を減らすことができる。これは次のようなことを意味している。TDDシステムでは、アップリンクにおいて推定される必要のあるチャネル係数はより少なくて済み、このため必要なパイロット信号も少なくて済む。FDDシステムでは、受信機から送信機へチャネル係数を送信するために必要なフィードバックビットの量はより少なくて済むことが保証される。
前掲の非特許文献1「Q.H. Spencer, A.L. Swindlehurst, and M. Haardt, Zero-forcing Methods for Downlink Spatial Multiplexing in Multiuser MIMO Channels, IEEE Trans. on Signal Processing, 52:461-471, 2004」に記載のBD、又は前掲の非特許文献2「K. Seong, M. Mohseni, and J.M. Cioffi, Optimal Resource Allocation for OFDMA Downlink Systems, In Proc. of International Symposium of Information theory (ISIT), 2006」に記載のOFDMAといったアルゴリズムは、チャネル行列H又はその射影後の行列の特異値及び右特異ベクトルを計算するために送信機においてこれらのチャネル行列の情報を必要とする。これらのアルゴリズムでは左特異ベクトルは対象とされていない。このため、必要なパラメータは行列
Figure 0004778539
から得ることもできる。
これに対応して、縮小された部分空間で考える場合、送信機において行列
Figure 0004778539
の情報が必要となる。部分空間Sとそれゆえ行列Tとが送信機及び対応する受信機において既知のとき、次の行列
Figure 0004778539
についての情報が送信機で利用できるようにすれば十分である。Hk,redはR×Rエルミート行列であって、ユーザ当たり
Figure 0004778539
個の未知のチャネル係数が存在する。完全チャネル状態情報に必要なmin(MTxRx,k,(MTx+1)MTx/2)個の係数と比較すれば、
Figure 0004778539
はMTx×MTxエルミート行列であり、(MTx+1)MTx/2個の係数で完全に表現できる。これらの行列のみが送信機において必要となるという事実は、(MTx+1)MTx/2<MRx,kの場合にはチャネル係数の削減をもたらすだけだが、部分空間ベクトルの送信を考慮しなければ、これはかなり大きな削減をもたらす。
前掲の非特許文献3「P. Tejera, W. Utschick, G. Bauch, and J. A. Nossek, Subchannel Allocation in Multiuser Multiple Input Multiple Output Systems, IEEE Transactions on Information Theory, 52:4721-4733, Oct. 2006」に記載のSESAMについて、受信機において整合フィルタ(matched filter)が適用される場合、送信機において既知の同量のチャネル係数が必要である。送信ベクトルの決定に関して、上記と同じ論拠が成り立つ。DPC(Dirty Paper Coding)部分を考えると、送信機においてユーザπ(i)を符号化するときに事前に取り除かれる必要がある干渉は次項にのみ依存する。
Figure 0004778539
ここで、uπ(i)=Hπ(i)π(i)は受信機π(i)における整合フィルタを表す。この場合、干渉はエルミート形式H のみに依存し、従って上記の縮小されたチャネル状態情報のスキームが適用できる。最悪のケースでは行列
Figure 0004778539
の情報は十分であり、これでもなおチャネル係数はR/MTx倍減少することに注意されたい。
パフォーマンスは部分空間の選択、つまりベクトルtk,iの選択に大きく依存する。射影によって生じる誤差をできるだけ小さく保つため、部分空間Sにおけるチャネルエネルギーをできるだけ大きく保つことが望ましい。その理由は既に示したアプローチでは部分空間Sにおける信号処理の完全制御を行うだけで、部分空間Sに直交する部分空間
Figure 0004778539
では最適化が一切行えないからである。そのことは例えば、干渉除去(interference cancellation)はSで実行できるだけで、S では実行可能でないことを暗に意味している。しかしながら、S におけるチャネルエネルギーがSにおけるチャネルエネルギーと比較して低ければ、この干渉の効果は受信機ではあまり有害ではなくなる。例えば非特許文献「Z. Shen, R. Chen, J.G. Andrews, R.W. Heath, and B.L. Evans, Low Complexity User Selection Algorithms for Multiuser MIMO Systems with Block Diagonalization, IEEE Transactions on Signal Processing, 54:3658 - 3663, 2006」によれば、チャネルエネルギーはチャネル行列Hの自乗フロベニウスノルム(squared Frobenius norm)によって測ることができる。そのノルムは次のようにHの特異値の自乗の総和に等しい。
Figure 0004778539
次に、平均チャネルエネルギーE[‖H ]に基づいて選ばれた部分空間と瞬時チャネルエネルギー‖H に基づいて選ばれた部分空間との間の違いについて述べる。前者のオプションは平均チャネル特性が長時間にわたって瞬時チャネル実現よりもゆっくりと変化するという利点を有する。このことはその部分空間が多数の瞬時チャネル実現にわたって一定に保たれることを意味している。これに対し、後者のオプションではその部分空間は通常はチャネル実現ごとに変化する。このことは部分空間の推定又はフィードバック及び計算により多くのコストがかかるものの、より良いパフォーマンスがもたらされることを意味している。
ここで次元Rが与えられていると仮定する。通常、これは許されたフィードバックビット数や送信機において利用可能な計算リソースなどの多くのファクタに依存する。チャネルの平均エネルギーのほとんどをR次元部分空間Sにおいて確保するため、全てのユーザkに対して次の最適化問題を解く必要がある。
Figure 0004778539
ここで、行列
Figure 0004778539
はユーザkの送信共分散行列(transmit covariance matrix)を表す。ランダムベクトルxに対してはE[xx]=Rxxである。最適化問題(1.3)は、ベクトルxとその低ランク近似(low rank approximation)T xの平均自乗誤差を最小化することに相当する。解は非特許文献「L.L. Scharf, Statistical Signal Processing, Addison-Wesley, 1990」に記載されているように行列RxxのR個の最大固有ベクトル(strongest eigenvector)を含むTで与えられる。
このトランケート(truncate)されたKarhunen-Loeve変換は非特許文献「P.M. Castro, M. Joham, L. Castedo, and W. Utschick, Robust Precoding for Multiuser MISO Systems with Limited Feedback Channels, In Proc. of ITG/IEEE Workshop on Smart Antennas, 2007」においてMISO(Multiple-Input Single-Output)システムにおけるフィードバックを減らすために使用されており、また非特許文献「M. Stege, P. Zimmermann, and G. Fettweis, MIMO Channel Estimation with Dimension Reduction, In Proc. of Int. Symposium on Wireless Personal Multimedia Communications, 2002」には、同じアイデアがMIMOシステムにおけるチャネル推定を改善するために適用されている。ここで、チャネル行列は最初にベクトルに変換される。最適化問題(1.3)に関してTの最適な選択は次式で与えられることが示される。
Figure 0004778539
ここで、qk,iはR個の最大固有ベクトルに対応する行列
Figure 0004778539
の固有ベクトルを表す。すなわち、
Figure 0004778539
である。式(1.5)から部分空間の次元を縮小する更なる可能性が推測できる。あるi≦Rに対してλk,iが非常に小さい場合には、パフォーマンスを大きく損なうことなく対応する次元を落とすことができる。
最適化問題(1.3)と同じように、瞬時チャネルエネルギー(instantaneous channel energy)を考える場合には次のような最適化問題を解く必要がある。
Figure 0004778539
この最適化問題の解はHのR個の最大特異値(strongest singular value)に属する右特異ベクトルで与えられる。すなわち、以下のようになる。
Figure 0004778539
ここで、
Figure 0004778539
である。従って、
Figure 0004778539
である。
前のセクションと同様に、式(1.6)から、最後の特異値σk,iが非常に小さい場合にはRを更に小さくすることができることは明らかである。部分空間をこのように選択した場合、Hk,redは対角行列(対角成分は特異値の自乗σ k,i)になることに注意されたい。それでもなお、ベクトルvk,iの推定又はフィードバックはあらゆる新しいチャネル実現で必要である。さらにFDDシステムでは受信機において特異値分解SVDを計算する必要がある。つまり、SVDを計算する負担は送信機から受信機にシフトする。
受信機においてSVDを計算することは、既に特許文献「J-L. Pan, R.L. Olesen, and Y. Tsai, Method and Apparatus for Generating Feedback Information for Transmit Power Control in a Multiple-Input Multiple-Output Wireless Communication System, Technical report, International Patent Nr. PCT/US/2006/019895, 2006」と、非特許文献「M.A. Maddah-Ali, M.A. Sadrabadi, and A.K. Khandani, An Efficient Signaling Scheme for MIMO Broadcast Systems: Design and Performance Evaluation, submitted to IEEE Trans. on Information Theory, June 2005」とにおいて提案されている。
前掲の特許文献「J-L. Pan, R.L. Olesen, and Y. Tsai, Method and Apparatus for Generating Feedback Information for Transmit Power Control in a Multiple-Input Multiple-Output Wireless Communication System, Technical report, International Patent Nr. PCT/US/2006/019895, 2006」では、特異ベクトルではなく特異値又はパワーレベルがSVD後に送信機にフィードバックされる。前掲の非特許文献「M.A. Maddah-Ali, M.A. Sadrabadi, and A.K. Khandani, An Efficient Signaling Scheme for MIMO Broadcast Systems: Design and Performance Evaluation, submitted to IEEE Trans, on Information Theory, June 2005」では、送信ビームフォーマ(transmit beamformer)がマルチユーザMIMOシステムにおいて反復的に決定される。ただし、MTx回の反復の各反復において受信機は1回のSVDとサイズMTxの正規化された1つのベクトルを計算する必要があり、送信機から各受信機へ又は各受信機から送信機へ複素数を送信する必要がある。
OFDMシステムにおける受信機でのSVDの計算負担と増大したフィードバック量といった欠点を減らすため、スペクトルをチャンク(chunk)と呼ばれる隣接サブキャリアから成るグループに分割する可能性が存在する。信号処理アルゴリズムはチャンクごとに1つのサブキャリアで実行されるだけあり、その後、結果の送信ベクトルがチャンクの全てのサブキャリアに適用される。この結果、SESAMでDPC(Dirty Paper Coding)に使用される不完全なチャネル情報に起因する深刻なパフォーマンス損失がもたらされる可能性がある。この問題を回避するため、1つのチャンクの全てのキャリアに同じ部分空間を適用し、送信機においてキャリアごとの行列Hk,redが知られるようにすることが提案される。この場合、部分空間の基底ベクトルの決定はチャネルごとに1回必要なだけである。
フィードバックを減らす効果に加えて、提案された方法の別の利点は、送信機において計算の複雑度を低減することにある。既に言及したように、行列Hk,projの右特異ベクトルは、次のよう書き表すことができるH k,projk,projの固有値分解によって得られる。
Figure 0004778539
ここで、
Figure 0004778539
は非ゼロ固有値を含む対角行列であり、
Figure 0004778539
及び
Figure 0004778539
は直交行列である。Hk,projは完全にS内に存在するので、非ゼロ固有値に対応する全ての固有ベクトルもS内になければならない。結果、QはS内に存在し、
Figure 0004778539
はS 内に存在する。したがって、これは次のように表すことができる。
Figure 0004778539
ここで、
Figure 0004778539
である。前節で導入された全ての部分空間はTが正規直交(orthonormal)であることを暗に意味している。Qも正規直交であるので、
Figure 0004778539
は同じ性質を示さなければならない。したがって、
Figure 0004778539

Figure 0004778539
の次のような固有値分解から得られる。
Figure 0004778539
k,projk,projの固有値分解は、T の固有値分解と行列積
Figure 0004778539
によって解くことができる。全ての固有ベクトル、又はSESAMのようにMTx×MTx行列の最大固有ベクトル(strongest eigenvector)のみを計算する代わりに、この計算コストの高い演算はR×R行列で行われる必要がある。これはR=2のときに特に魅力的である。2次元では固有ベクトルと固有値は明確な公式で計算することができる。
これまで、チャネル行列のSVD(特異値分解)が必要とされる場合に、信号処理アルゴリズムの複雑度を低減することができるだけであった。例えばSESAMでは、これは最初の空間次元においてプリコーディングベクトルを計算する際に当てはまるだけである。しかしながら、射影後のチャネル行列の特異値と特異ベクトルが必要とされる場合には同様の低減が同じようにもたらされる。この目的のため、射影後のチャネル行列
Figure 0004778539
の最大右特異値(strongest right singular value)σk,i,1をもたらす次のような最適化問題を考える。
Figure 0004778539
ここで、
Figure 0004778539
は次元iにおける射影行列を表す。Hの代わりに式(1.2)のチャネル状態情報を使用すると、式(1.10)は次のように表すことができる。
Figure 0004778539
行列の理論(非特許文献「Gene H. Golub Loan, Matrix Computations, The John Press, 1989」参照)によれば、zはrange(P k,proj)になければならない。
Figure 0004778539
を使用すると、
Figure 0004778539
であることは容易に分かる。
それ故、zは次のようにこれらのベクトルの線形結合で表すことができる。
Figure 0004778539
ここで
Figure 0004778539
である。式(1.12)を式(1.11)に代入すると、
Figure 0004778539
が得られる。ここでPの冪等性(idempotence)については既に議論している。式(1.13)は一般化された固有値問題を構成するが、より複雑になると考えられる。行列Bk,i=T を導入することにより、式(1.13)は次のように表される。
Figure 0004778539
一般化された固有値問題を解くために標準的なアルゴリズムを適用すると(非特許文献「Gene H. Golub and Charles F. van Loan, Matrix Computations, The John Hopkins University Press, 1989」参照)、
Figure 0004778539
は行列
Figure 0004778539
の最大固有値であることが示される。
更に、Ck,iの主固有ベクトル(principal eigenvector)はxの方向を決定する。そのノルム|x|は制限条件xk,ix=1に従って計算しなければならない。Ck,iはR×R行列であるので、主特異値とその対応する右特異ベクトルの決定はより低い計算コストで解くことができる。式(1.12)に従ってzを得るには更にベクトルの積とベクトルの正規化が必要であるという事実があるにもかかわらず、完全チャネル状態情報が必要なMTx×MTx行列のSVDと比較して、かなりの計算の節約が可能である。SVD(特異値分解)の他に、射影もSESAMに必要な計算リソースのかなりの部分を消費する。完全チャネル状態情報に基づくSESAMは、射影後のチャネル(式(1.1)参照)を計算するために空間次元ごとに行列行列積を必要とするからである。
提案された方法では、行列Ck,iのみを計算する必要があり、このため式(1.1)と比べて計算コストは少なくて済む。Ck,iはR×R行列
Figure 0004778539

Figure 0004778539
とを互いに掛けることによって計算することができる。最初の行列は初めから既知である。第2番目の行列の計算は、R回のベクトル内積
Figure 0004778539
と、次元Rのベクトルの1つのベクトル外積と、R×R行列の減算を必要とする。これは次式から分かる。
Figure 0004778539
SESAMは行列Hk,projの主特異値のみを必要とする。しかしながら、更なる特異値とベクトルが必要な場合、通常、これらの量はCk,iを対角化することによっては得られない。そこでCk,iとP k,projk,projの固有値分解は次式で与えられるものとする。
Figure 0004778539
式(1.12)と同じように進めることは、暗に以下のことを意味する。
Figure 0004778539
ここで、
Figure 0004778539
は対角行列であり、
Figure 0004778539
の列を正規化する。
Figure 0004778539
とQk,iは正規直交(orthonormal)である。Pは少なくとも直交でなければならないが、一般にそれは当てはまらない。しかし、縮小した部分空間における信号処理のコンセプトは、例えばBD(Block Diagonalization)などのアルゴリズムにも適用することができる(非特許文献「Q.H. Spencer, A.L. Swindlehurst, and M. Haardt in Zero-forcing Methods for DownlinkSpatial Multiplexing in Multiuser MIMO Channels, IEEE Trans. on Signal Processing, 52:461-471, 2004」参照)。この場合はHk,projの形の行列の全ての右特異ベクトルが必要となる。
BDでは、Pが第k番目のユーザのチャネルをその他のユーザの信号空間のヌル空間(nullspace)へ射影する行列に相当することに留意されたい。それ故、インデックスiはユーザインデックスkに置き換えられる。この場合、range(P )に対応する信号空間の直交基底は、例えばグラムシュミット(Gram-Schmidt)直交化法で決定する必要がある(非特許文献「Gene H. Golub and Charles F. van Loan, Matrix Computations, The John Hopkins Univeristy Press, 1989」参照)。得られるR個の正規直交基底ベクトル
Figure 0004778539
を行列
Figure 0004778539
に含める(subsume)と、
Figure 0004778539
の非ゼロ固有値は次のR×R行列
Figure 0004778539
の固有値分解により得られる。
式(1.8)と同様に、対応する固有ベクトルは行列
Figure 0004778539
の固有ベクトルと
Figure 0004778539
を掛けることにより計算される。その証明は式(1.9)を見れば分かる。このため、主でない他の固有値及び固有ベクトルの決定もより低い複雑度で実行できる。しかしながら、グラムシュミット直交化には、複雑度
Figure 0004778539
の更なる計算コストが必要である。グラムシュミット直交化法は(R−1)R/2個のベクトル内積を必要とし、各々、非特許文献「Raphael Hunger, Floating Point Operations in Matrix-Vector Calculus, Technical report, Munich University of Technology, 2005」に記載の2MTx−1回の浮動小数点演算(floating point operations:flops)と、MTx(R−1)R/2回の複素乗算と、MTx(R−1)R/2回の複素加算と、長さMTxのベクトルのR回の正規化とを必要とする。
提案された方法のパフォーマンスを実証するため、アクセスポイントにMTx=8個のアンテナが存在し、10人のユーザには各々MRx,k=4個のアンテナが備わっているシナリオを用いる。OFDMシステムは16個のサブキャリアから成り、その帯域幅は1.3MHzに等しく、従ってキャリア間隔は81kHzになる。時間ドメインにおいてGWSSUS(Gaussian-Wide-Sense-Stationary-Uncorrelated-Scattering)を採用する(詳しくは非特許文献「R.B. Ertel, P. Cardieri, K.W. Sowerby, T.S. Rappaport, and J.H. Reed, Overview of Spatial Channel Models for Antenna Array Communication Systems, IEEE Personal Communications, 5:10-22, 1998」とその中の参考文献を参照のこと)。これは、分解可能な(resolvable)それぞれの時間パス(temporal path)上のチャネルは互いに相関関係がなく、ガウス分布していることを暗に意味している。各時間パスのチャネル行列は、非特許文献「M.T. Ivrlac, W. Utschick, and J.A. Nossek, Fading Correlations in Wireless MIMO Systems, IEEE Journal on Selected Areas in Communications, 21:819-828, 2003」の記載に従って生成されている。異なる時間パスの間の遅延差分は等しく設定されており、指数関数的な電力遅延プロファイルが適用されている。
送信共分散行列は、非特許文献「M.T. Ivrlac, W. Utschick, and J.A. Nossek, Fading Correlations inWireless MIMO Systems, IEEE Journal on Selected Areas in Communications, 21:819-828, 2003」に記載されているように、アレイステアリング行列(array steering matrix)から計算される。ここで、それぞれのメインDoD(Direction of Departure:放射角度)ごとに指数関数的な電力角プロファイル(power angle profile)が適用される。受信共分散行列に関しては、受信機が散乱の多い(rich-scattering)環境に置かれていること、つまり異なる受信アンテナに到来する信号は互いに相関関係がないと仮定する。それ故、時間周波数ドメインにおける全ての受信共分散行列は、縮小された単位行列(scaled identity matrix)である。WSSUS仮定はOFDMシステムにおいて送信共分散行列が全てのキャリアで同一であることを意味することに注意されたい。よって式(1.4)に基づいて選ばれた部分空間は全てのキャリアについて等しい。1ユーザの最大チャネルエネルギーは、0と1の間の一様分布から得られる。
図2は、16個のサブキャリアと、8個の送信アンテナと、4個の送信アンテナを有する10人のユーザとを含むOFDMシステムにおいて10,000個のチャネル実現(channel realization)に対してシミュレーションを行ったときの、SNR(Signal-to-Noise-Ratio)に対する実現可能な伝送速度のグラフである。共分散行列のR=2個の最大固有ベクトル(strongest eigenvector)により張られる縮小次元の部分空間を考慮している。図2は、SESAMと、受信機においてウィナーフィルタ(Wiener Filter)を利用した縮小次元のSESAMと、ウィナーフィルタ及び不完全CSIを用いた縮小次元のSESAMとに対する伝送速度を示している。さらに、図2は、受信機において整合フィルタ(matched filter)を用いた縮小次元のSESAMと、不完全CSI及び整合フィルタを用いた縮小次元のSESAMと、OFDMA(Orthogonal Frequency Division Multiple Access)とを示している。
図2は上記のように生成された10,000回のチャネル実現に関する平均的な伝送速度を示している。「SESAM」と記された曲線は、完全なチャネル情報が適用されるときにSESAMで実現可能な伝送速度を示している。「縮小次元SESAM(SESAM reduced dim)」と記された曲線は提案された方法で得られたものである。ここで、送信共分散行列のR=2個の最大固有ベクトルが部分空間Sを張っている。点線は、完全チャネル情報がDPC(Dirty Paper Coding)のために適用されたときに実現可能な伝送速度を示している。
実線の結果を得るため、DPCで事前に取り除かれるマルチユーザ干渉が送信機において射影されたチャネルを用いて計算されることを考慮している。これにより、送信機において計算された干渉と実際の干渉との差分を構成する追加ノイズが受信機にもたらされる。比較のため、縮小されたチャネル状態情報(reduced CSI)を用いて実現可能な最大速度も図2に含まれている。
受信機におけるマルチユーザ干渉により、整合フィルタ(matched filter)の適用はもはや最適ではない。代わりにウィナーフィルタ(Wiener filter)が最適で、受信機における容量保存性(capacity preserving)を有するフィルタである。対応する曲線は「SESAM WF」とラベルされている。しかしながら、ウィナーフィルタは整合フィルタよりも計算コストが高くつき、しかも送信機においてDPC(Dirty Paper Coding)のために行列Hの明示的な情報を必要とすることに注意すべきである。パイロット信号が符号化順序についての情報を含むものとなるように選ばれるときには、非特許文献「P. Tejera, W. Utschick, G. Bauch, and J.A. Nossek, Efficient Implementation of Successive Encoding Schemes for the MIMO OFDM Broadcast Channel, In IEEE International Conference on Communications, Istanbul, June 2006」に記載のシグナリング(信号伝達)コンセプトはなおもウィナーフィルタで適用することができる。送信機において利用可能なチャネル係数の量が8×4=32から3まで減少するという事実があるにもかかわらず、完全チャネル状態情報によるOFDMAよりも良いパフォーマンスが達成できることが図2から分かる。
図3は、16個のサブキャリアと、8個の送信アンテナと、4個の受信アンテナを有する10人のユーザとを含むOFDMシステムにおいて、SNRレベルが20dBであり、10,000回のチャネル実現に対する計算の複雑度のグラフである。共分散行列のR=2個の最大固有ベクトルで張られる縮小次元の部分空間を考慮している。
図3は、完全チャネル情報を用いるSESAMと、縮小された信号空間で働くSESAMと、20dBにおけるOFDMAとに必要な浮動小数点演算の平均数(フロップ数)を示している。1回の浮動小数点演算は1回の複素加算又は1回の複素乗算を構成する。公平性の理由から、行列
Figure 0004778539
の計算は受信機でも実行可能で、その複雑度は中心眼目(central pillar)に含まれている。R=2として固有値分解は2次元において容易に実行できることから、複雑度の大きな低減が見て取れる。完全チャネル状態情報を用いるSESAMと比較すると、平均フロップ数は88%減少し、完全チャネル状態情報を用いるOFDMAの複雑度より少し高いだけである。
図4は、同じように、16個のサブキャリアと、8個の送信アンテナと、4個の受信アンテナを有する10人のユーザとを含むOFDMシステムにおいて、10,000回のチャネル実現についての実現可能な伝送速度の平均のグラフである。瞬時チャネル行列のR=2個の最大右特異ベクトルによって制約された縮小次元の部分空間を考慮している。シミュレーションでは、サイズ8の各チャンクで同じ部分空間を考慮している。
最後に、図4は、部分空間が瞬時チャネル情報に基づいて選ばれる場合の、10,000回のチャネル実現についての平均された実現可能な伝送速度を示している。部分空間を決定するにあたり、スペクトルは2つのチャンクに分割されている。ここで、チャンクごとにそのチャンクの中央にあるキャリアから、チャネル行列の2つの最大右特異ベクトルが部分空間Sを張るために選ばれている。図2と比較すると、部分空間を決定し、それらについての情報が送信機において利用できるようにするためのより大きなコストと引き替えに、完全なSESAM曲線により近づくことができる。
本発明の実施形態は、SESAMといったアルゴリズムを利用する場合、これらは次元が縮小された部分空間において実行されるので、計算の複雑度を大きく低減することができるという利点を提供する。MIMO無線チャネルの全てのサブチャネル又は次元を利用しないことにより導入されるパフォーマンス損失は非常に小さく、従って許容可能である。さらに、本発明の実施形態は、例えばFDDシステムにおいて送信機からフィードバックされる必要があるチャネル状態情報の量を、部分空間と関係しているだけなので削減することができるという利点を提供する。
本発明の方法の一定の実施要件に応じて、本発明の方法はハードウェア又はソフトウェアで実施が可能である。本発明の実施は、本発明の方法が実行されるようにプログラミング可能なコンピュータシステムと協働することができるデジタル記憶媒体、特に電子的に可読な制御信号が保存された磁気ディスク又はDVDもしくはCDを用いて行うことができる。従って、一般に本発明は本発明の方法をコンピュータに実行させる働きをするプログラムコードが機械可読媒体に格納されたコンピュータプログラム製品である。言い換えると、本発明の方法は、本発明の少なくとも1つの方法をコンピュータに実行させるためのプログラムコードを有するコンピュータプログラムである。
サブチャネル割当装置の一実施形態を示す図である。 送信機装置の一実施形態を示す図である。 本発明の実施形態と従来のコンセプトで実現可能な伝送速度のグラフである。 本発明の実施形態と従来のコンセプトの計算の複雑度のグラフである。 本発明の実施形態と従来のコンセプトで実現可能な伝送速度の別のグラフである。
符号の説明
100 サブチャネル割当装置
110 部分空間決定部
120 サブチャネル割当部
150 送受信機装置
160 チャネル推定部
170 チャネル評価部
180 部分空間決定部
190 フィードバック送信部

Claims (25)

  1. MIMO無線チャネルのサブチャネルを複数のユーザに割当てるサブチャネル割当装置(100)であって、ここで、前記MIMO無線チャネルが第1の個数のサブチャネルを有し、前記サブチャネルがある伝送容量を有するものであり、
    前記MIMO無線チャネルの部分空間を決定する部分空間決定部(110)であって、前記部分空間が第2の個数のサブチャネルを有し、前記第2の個数が前記第1の個数よりも小さく、前記第2の個数のサブチャネルの各サブチャネルが、前記第1の個数のサブチャネルのうちの最小の伝送容量を有するサブチャネルよりも大きい伝送容量を有するものである、部分空間決定部(110)と、
    前記部分空間決定部(110)に対応して、前記MIMO無線チャネルのチャネル行列に関連付けられる縮小MIMOチャネル行列を用いて、前記部分空間における前記第2の個数のサブチャネルのうちのあるサブチャネルを割当メトリックに基づいてユーザへ割当てるサブチャネル割当部(120)と
    を備え
    前記部分空間決定部(110)は、射影行列を用いて前記MIMO無線チャネルの部分空間に前記MIMOチャネル行列をマッピングすることにより、前記縮小MIMOチャネル行列を計算するものであり、ここで、前記縮小MIMOチャネル行列が前記MIMO無線チャネルにおける関連するチャネル行列よりも低いランクを有するものである、サブチャネル割当装置(100)。
  2. 前記部分空間決定部(110)は、ユーザから受信した情報に基づいて前記部分空間を決定するものである、請求項1に記載のサブチャネル割当装置(100)。
  3. 前記部分空間決定部(110)は、ユーザ又は前記サブチャネル割当装置(100)が備えるチャネル推定部からのチャネル推定情報に基づいて部分空間を決定するものである、請求項1又は2に記載のサブチャネル割当装置(100)。
  4. 前記射影行列は前記MIMO無線チャネルにおける関連するチャネル行列の共分散行列の最小固有値よりも大きい固有値に対応する固有ベクトルに基づくものであり、
    サブチャネルの伝送容量はそれぞれの固有値から得られる平均伝送容量に対応するものである、請求項に記載のサブチャネル割当装置(100)。
  5. 前記射影行列は前記MIMO無線チャネルにおける関連するチャネル行列の最小特異値よりも大きい特異値に対応する特異ベクトルに基づくものであり、
    サブチャネルの伝送容量はそれぞれの特異値から得られるものである、請求項に記載のサブチャネル割当装置(100)。
  6. 前記サブチャネル割当部(120)は、前記MIMO無線チャネルの部分空間における前記第2の個数のサブチャネルを決定する右特異ベクトルに対応する部分空間行列の特異値を割当メトリックとして決定するとともに、複数のユーザの部分空間行列の最小特異値より大きい特異値に対応するユーザにサブチャネルを割当てるものである、請求項1〜のいずれか一項に記載のサブチャネル割当装置(100)。
  7. 前記サブチャネル割当部(120)は、前記MIMO無線チャネルのチャネル行列に関連付けられる縮小MIMOチャネル行列の固有値分解と射影行列とに基づいて前記部分空間の特異値を決定するものであり、ここで、前記縮小MIMOチャネル行列は前記MIMO無線チャネルにおける関連するチャネル行列より低いランクを有するものである、請求項に記載のサブチャネル割当装置(100)。
  8. 前記縮小MIMOチャネル行列のランクが、前記MIMO無線チャネルの前記部分空間における前記第2の個数のサブチャネルに基づくものである、請求項に記載のサブチャネル割当装置(100)。
  9. 前記サブチャネル割当部(120)は、前記MIMO無線チャネルの前記部分空間に基づいて、SVD、SESAM、BD又はOFDMAに基づく割当アルゴリズムに従って複数のサブチャネルを複数のユーザに割当てるものである、請求項1〜のいずれか一項に記載のサブチャネル割当装置(100)。
  10. 前記サブチャネル割当部(120)は、割当サブチャネル数に基づくランクを有する縮小された反復MIMOチャネル行列に基づいてSESAMアルゴリズムの反復部分空間を決定するものであり、ここで、前記割当サブチャネル数は前記第2の個数のサブチャネルの個数以下である、請求項に記載のサブチャネル割当装置(100)。
  11. 請求項1〜1のいずれか一項に記載のサブチャネル割当装置(100)を備える送受信機装置。
  12. FDD通信システム又はTDD通信システムにおいて通信を行う請求項1に記載の送受信機装置。
  13. OFDMシステム又はCDMシステムにおいて通信を行う請求項1又は1に記載の送受信機装置。
  14. MIMO無線チャネルのサブチャネルを複数のユーザに割当てる方法であって、ここで、前記MIMO無線チャネルが第1の個数のサブチャネルを有し、各サブチャネルがある伝送容量を有するものであり、
    前記MIMO無線チャネルの部分空間を決定するステップであって、前記部分空間が第2の個数のサブチャネルを有し、前記第2の個数が前記第1の個数よりも小さく、前記第2の個数のサブチャネルの各サブチャネルが、前記第1の個数のサブチャネルのうちの最小の伝送容量を有するサブチャネルよりも大きい伝送容量を有するものである、ステップと、
    前記部分空間の決定に応じて、前記MIMO無線チャネルのチャネル行列に関連付けられる縮小MIMOチャネル行列を用いて、前記部分空間における前記第2の個数のサブチャネルのうちのあるサブチャネルを割当メトリックに基づいてユーザへ割当てるステップと
    を含み、
    前記縮小MIMOチャネル行列は、射影行列を用いて前記MIMO無線チャネルの部分空間に前記MIMOチャネル行列をマッピングすることによって計算され、前記縮小MIMOチャネル行列は前記MIMO無線チャネルにおける関連するチャネル行列よりも低いランクを有する、方法。
  15. 請求項1に記載の方法をコンピュータに実行させるプログラムコードを有するコンピュータプログラム。
  16. MIMO無線チャネルにおいて通信を行う送受信機装置(150)であって、ここで、前記MIMO無線チャネルが第1の個数のサブチャネルを有し、各サブチャネルがある伝送容量を有するものであり、
    送信機から提供されるパイロットシンボルに基づいて前記MIMO無線チャネルを推定するチャネル推定部(160)と、
    推定されたMIMO無線チャネルに基づいて前記第1の個数のサブチャネルを決定するチャネル評価部(170)と、
    前記MIMO無線チャネルの部分空間を決定する部分空間決定部(180)であって、前記部分空間が第2の個数のサブチャネルを有し、前記第2の個数が前記第1の個数よりも小さく、前記第2の個数のサブチャネルの各サブチャネルが、前記第1の個数のサブチャネルのうちの最小の伝送容量を有するサブチャネルよりも大きい伝送容量を有するものである、部分空間決定部(180)と、
    前記MIMO無線チャネルのチャネル行列に関連付けられる縮小MIMOチャネル行列を送信するフィードバック送信部(190)と
    を備え
    前記部分空間決定部(180)は、射影行列を用いて前記MIMO無線チャネルの前記部分空間に前記MIMOチャネル行列をマッピングすることにより、前記縮小MIMOチャネル行列を計算するものであり、ここで、前記縮小MIMOチャネル行列は前記MIMO無線チャネルにおける関連するチャネル行列より低いランクを有するものである、送受信機装置(150)。
  17. 前記射影行列は前記MIMO無線チャネルの関連するチャネル行列の共分散行列の最小固有値よりも大きい固有値に対応する固有ベクトルに基づくものであり、
    サブチャネルの伝送容量はそれぞれの固有値から得られる平均伝送容量に対応するものである、請求項1に記載の送受信機装置(150)。
  18. 前記射影行列は前記MIMO無線チャネルの関連するチャネル行列の最小特異値よりも大きい特異値に対応する特異ベクトルに基づくものであり、
    サブチャネルの伝送容量はそれぞれの特異値から得られるものである、請求項1に記載の送受信機装置(150)。
  19. 前記縮小MIMOチャネル行列のランクは、前記MIMO無線チャネルの前記部分空間における前記第2の個数のサブチャネルに基づくものである、請求項118のいずれか一項に記載の送受信機装置(150)。
  20. 前記第2の個数は事前に設定された値である、請求項19に記載の送受信機装置(150)。
  21. 前記フィードバック送信部(190)は、前記部分空間に関する情報として前記縮小MIMOチャネル行列の係数を送信するものである、請求項1〜2のいずれか一項に記載の送受信機装置(150)。
  22. FDD通信システム又はTDD通信システムにおいて更に通信を行う請求項1〜2のいずれか一項に記載の送受信機装置(150)。
  23. OFDMシステム又はCDMシステムにおいて更に通信を行う請求項1〜2のいずれか一項に記載の送受信機装置(150)。
  24. MIMO無線チャネルにおいて通信を行う方法であって、ここで、前記MIMO無線チャネルは第1の個数のサブチャネルを有し、各サブチャネルはある伝送容量を有するものであり、
    送信機から提供されるパイロットシンボルに基づいて前記MIMO無線チャネルを推定するステップと、
    推定されたMIMO無線チャネルに基づいて前記第1の個数のサブチャネルを決定するステップと、
    前記MIMO無線チャネルの部分空間を決定するステップであって、前記部分空間は第2の個数のサブチャネルを有し、前記第2の個数が前記第1の個数よりも小さく、前記第2の個数のサブチャネルの各サブチャネルが、前記第1の個数のサブチャネルのうちの最小の伝送容量を有するサブチャネルよりも大きい伝送容量を有するものである、ステップと、
    前記MIMO無線チャネルのチャネル行列に関連付けられる縮小MIMOチャネル行列を送信するステップと
    を含み、
    前記縮小MIMOチャネル行列は、射影行列を用いて前記MIMO無線チャネルの部分空間に前記MIMOチャネル行列をマッピングすることによって計算され、前記縮小MIMOチャネル行列は前記MIMO無線チャネルにおける関連するチャネル行列よりも低いランクを有する、方法。
  25. 請求項2に記載の方法をコンピュータに実行させるプログラムコードを有するコンピュータプログラム。
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