JP4778483B2 - 部品搬送装置および組付け指示システム - Google Patents

部品搬送装置および組付け指示システム Download PDF

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Description

本発明は、組付ラインによって生産されるワークに対して組み付けられる複数の部品が集められた部品集合を搬送する部品搬送装置および組付け指示システムに関するものである。
図7は従来の組付け指示システム90の構成を示す図であり、91は数種類のワーク(エンジン)Wに部品を組み付けるための組付ラインLを構成するコンベヤ、92は全種類のワークWに組み付けられる部品が収容された部品棚、93は部品棚92に制御ケーブル94を介して接続される指示装置である。また、95はワークWの種類などを示す情報を記憶する記憶部を備えたIDタグ、96はこのIDタグ95と通信してワークWの種類を読み出したり生産管理情報を書き込むIDアンテナ、Mは各工程エリアに配属された作業者である。
図8は前記部品棚92のより詳細な構成を示す図であり、97は各部品をその種類毎に分けて収容する部品収容部、98は各部品収容部97に設けた組み付け指示を示すための表示ランプである。
前記構成の組付け指示システム90において、組付ラインLのコンベア91上を数種類のワークWが連続的にしかもランダムな状態で搬送されるので、ワークWに対して各工程エリアで組み付けられる部品がワークWの種類によってそれぞれ異なる。そこで、前記指示装置93はIDアンテナ96およびIDタグ95を用いて各工程エリアに搬送されたワークWの種類を確認し、制御ケーブル94を介して接続された各部品棚92に設けた表示ランプ98を表示させることにより、作業者Mに対して組み付け指示を出力する。作業者Mは表示ランプ98が表示された部品をワークWに組み付けることが行われている。
しかしながら、近年では組付ラインLで組み立てるワークWの種類が増え、多種に対応した混合ラインが主流となってきており、これに伴って、各工程エリアで組み付ける部品の種類が増え、一つの部分に組み付けられる部品点数が増すため、部品収容部97の数が増加し部品棚92が大型化して、組付ラインLの周りに配置することができないという問題が発生することがあった。
また、各組み付け工程の変更が行われる場合には、変更された工程に必要な部品を収容する部品棚92を移動させる必要があり、この場合には、部品棚92を制御ケーブル94および電源ケーブル(図外)から切り離して移動させ、異動先の工程エリアにおいて再び接続し直す必要が生じていた。同様に、一つの部品棚92内で部品の変更がある場合にも設定変更のために制御ケーブル94を取り外す必要があった。このため、工程の変更は組付ラインが完全に停止している休日に実施せざるを得なかった。
そこで、前記組付ラインLにおいて加工対象となるワークWに組み付けられる部品を、予め全て一台の台車に集めることが考えられる。なお、本明細書において複数種類の部品の中から必要な部品だけを抽出して台車に集めることをピッキング(または配膳)という。つまり、組み付け対象となるワークWに対応する全ての部品を一台の台車に集めた後に、この台車をワークWと共に搬送することにより、各工程エリアにおいては膨大な数の部品を集めた部品棚92を設置する必要をなくすことができると考えられる。しかしながら、この作業方法では、各作業者Mは台車に集められた全ての部品の中から、自らが担当する工程において用いる部品を抽出する必要があるだけでなく、台車に部品を集める際、部品の取り忘れや取り間違いをして、組付ラインLを止めてしまうことがあった。また、作業者は台車に集めた部品を組み付けるべきワークWの種類と組付ラインを流れてきたワークWの種類が、間違っていても分からずにこれを組み付けてしまう可能性があった。
本発明は前記課題を考慮に入れてなされたものであり、組み付け対象のワークの種類や使用する部品の変更に容易に対応することができると共に、人為的な間違いによる組み付け不良を必要最小限に抑えることができる部品搬送装置および組付け指示システムを提供することを課題とする。
前記課題を解決するため、第1発明は、ワークを複数の工程エリアに順次搬送し各工程エリアにおいて所定の部品を組み付けるように構成された組付ラインにおいてピッキングされた部品を搭載しながらワークと共に移動
複数種類の部品を分けて収容する部品収容部と、
ワークが搬送された工程エリアを検知し、この工程エリアに対応する部品の組付け指示を出力する指示部とを備え
さらに、前記指示部からの指示に従って部品のピッキングを行うため移動可能な車輪を下面に備えている部品搬送装置であって、
前記ワークを支持しかつ前記組付ラインのコンベヤに搭載された支持部台上に、前記車輪の回転止めによって固定されることを特徴とする部品搬送装置(請求項1)を提供している。
前記構成によれば、指示部が工程エリアを検知して、部品収容部に収容された部品のうち、この工程エリアに対応する部品の組付け指示を出力するので、作業者が異なる工程で組み付けるべき部品を間違って組み付けてしまうという人為的ミスを起こさないようにすることができる。なお、指示部の要部を構成する組付指示手段は例えば情報処理装置を用いて、組付指示プログラムを実行することにより実現することができる。この場合、組付指示プログラムを変更することにより、各工程における作業内容を容易に変更することができる。
前記指示部が、工程エリアを識別する工程位置データを受信可能に構成されたID受信部と、組付け指示を表示する表示ランプとを備えること(請求項2)が好ましい。つまり、ワークに生産管理データの種類データを記憶した記録媒体を備えたワーク用IDタグを添付する場合には、ワーク用IDタグの種類データと工程エリアを識別する工程位置データが無線送信されるので、ID受信部がこの種類データと工程位置データを受信することにより、指示部はワークが搬送された工程エリアを容易に検知することができる。また、表示ランプは部品収容部の間口にそれぞれ設けられるものであることが好ましく、各工程エリア毎に異なるパターンで表示ランプが表示されることにより、適切な組み付け指示を表示する。
前記指示部は、部品収容部に収容してある部品に対応するワークの種類データを、組み付け対象のワークに添付する記録媒体に記録された種類データと照合する種類照合手段を備えること(請求項3)が好ましい。このように構成することにより、部品搬送装置をワークと共に搬送させるときに、前記種類照合手段が部品収容部に収容してある部品に対応するワークの種類データを、組み付け対象のワークに添付する記録媒体に記録された種類データと照合し、部品搬送装置にワークの種類に適合する部品が搭載されていることを確認することができる。
なお、種類照合手段は例えば指示部を構成する情報処理装置を用いて、種類照合プログラムを実行することにより実現することができる。しかしながら、前記種類照合プログラムは指示部とは異なる情報処理装置によって実行されてもよい。
前記部品収容部は、各部品の搭載状態を確認する搭載確認センサを有し、前記指示部は、各部品の搭載状態を確認してこの部品の組付け指示を出力するものであること(請求項4)が好ましい。このように構成することにより、指示部は搭載確認センサの出力を用いて前記組付け指示に従った部品が部品収容部から取り出されたかどうかを確認することができる。また、一つの工程エリア内における組み付け順序を指示することも可能である。
さらに、第2発明は、請求項1〜のうちの何れかに記載の部品搬送装置に部品を搭載するピッキングラインと、このピッキングラインから部品搬送装置を受け取って組み付け対象のワークに部品を組み付ける前記組付ラインとを有する組付け指示システムであって、
このピッキングラインは複数種のワークに組み付ける部品を種類毎に保存する部品棚と、
前記指示部にワークの種類データを設定する種類設定部と、
この種類データに合わせて前記部品棚に収容された部品の中からピッキングするべき部品を指示する搭載指示部とを備えることを特徴とする組付け指示システム(請求項)を提供する。
前記組付け指示システムにおいては、組み付けラインとピッキングラインが分けられており、ピッキングライン側に部品棚を設け、種類設定部において設定されたワークの種類データに合わせて搭載指示部が部品棚に収容された部品の中からピッキングするべき部品を指示する。つまり、作業者は搭載指示部の指示内容に従って部品棚からピッキングした部品を部品搬送装置に搭載することにより、前記ワークの種類データに合わせた部品を一つの部品搬送装置に集めて収容することができる。
前記種類設定部は前記指示部に取り付けられて手入力によって種類データを入力するための入力装置であっても、上位情報処理装置から種類データを転送するための通信部であってもよい。なお、ワークがエンジンの場合は種類データは車種番号である。前記搭載指示部は、前記指示部と通信可能に構成されて、前記部品の指示を部品棚の間口に設けた表示ランプを備えることが好ましい。また、搭載指示を行う表示ランプは部品搬送装置側にも設けることが好ましく、部品搬送装置側の表示ランプは組み付け指示のための表示ランプと兼用することが好ましい。
また、前記搭載指示部の要部を構成する搭載指示手段は例えば指示部を構成する情報処理装置、あるいは、部品棚に設けた情報処理装置、あるいは、組付指示システムを管理する上位情報処理装置を用いて、搭載指示プログラムを実行することにより実現することができる。
前記部品棚が部品の取り出しを確認する取出確認センサを備え、前記搭載指示部が前記部品棚からの部品の取り出しを確認した後にこの部品を収容するべき部品収容部を示すものであること(請求項)が好ましい。このように構成することにより、搭載指示部はピッキングの作業者の動作に合わせて適切な指示を出力することができる。
前述したように、本発明によれば、多数種類のワークを一つの組付ラインにおいて組み付ける場合にも、容易に適切な部品を選択してこれを組み付けることができる。すなわち、組み付け対象となっている一つの種類のワークに対して組み付けられる部品が一つの部品搬送装置にまとめて収容されているので、組付けの作業者は多数種類の部品が収容された部品棚からワークの種類に合わせた部品を選ぶ必要がなく作業効率がよい。また、部品搬送装置の指示部が組み付け指示を出力するので、人為的なミスを効果的に削減できる。
また、各工程における作業内容など、工程変更を行なうときにも、部品棚を移動させる必要がなく、前記指示部における組付け指示を変更する(例えば組み付け指示プログラムを変更する)だけで対応することができる。このことにより、工程変更の時間を短縮することができるので、従来装置では休日に工程変更を実施していたのを、休憩時間に工程変更ができるようになる。
ピッキングラインでは、前記種類設定部においてワークの種類データを設定することにより、ワークの種類に合わせた部品のピッキングを搭載指示部が指示するので、ピッキング作業者は人為的なミスの発生を効果的に防止できる。
図1〜図4は本発明の第1実施形態に係る組付け指示システム1の構成を示す図である。図1に示すように、第1実施形態の組付け指示システム1は、組付ラインLaと、ピッキングラインLbを備え、組付ラインLaにおいて搬送されるワークと共に移動する部品搬送装置2を用いるものである。
前記組付ラインLaは、ワークWの一例としてのエンジンを搬送するコンベヤ3を備え、このコンベヤ3にはワークWを支持する支持部台4と、前記部品搬送装置(台車)2を搭載している。また、Mは作業者、A1,A2…は組付ラインLaに沿って設けられた各工程エリア、B1,B2…は各工程エリアA1,A2…毎に配置され、各工程の工程位置データが書かれたIDタグである。なお、工程エリアA1,A2…の数は任意に設定可能であることはいうまでもない。
前記ピッキングラインLbは、ワークWに組み付けられる各種の部品をその種類毎に収容する部品棚5と、ピッキングラインLbに搬入された部品搬送装置2に対して対応するワークの種類データを設定する種類設定部6と、前記部品棚5に設けた搭載指示部7とを備える。また、8は前記種類設定部6に接続されて生産管理を行う上位情報処理装置、9は組付ラインLaの初工程で搭載するワークWの種類データを支持し、IDタグ16に書き込む、組付設定部である。
図2に示すように、前記部品搬送装置2は複数種類の部品を分けて収容する部品収容部10と、各工程エリアA1,A2…に対応する部品の組付指示を出力する指示部11とを備える。また指示部11は非接触の近距離通信によってデータの通信を行うID通信部(ID受信部の一例)12と、作業者Mに対する組付け指示を各部品収容部10の間口毎に表示する表示ランプ13と、各部品収容部10毎に部品の搭載状態を確認する搭載確認センサ14と、組付け指示を表示するモニター15を備える。また、部品搬送装置2の下面にはキャスターC(図3に示す車輪)を取り付けており、これによってピッキングライン上において部品搬送装置2を台車のようにして移動させることができるように構成している。
前記部品収容部10は複数設けられており、それぞれに各工程エリアA1,A2…において組み付けられる各部品をその種類毎に収容する。
前記指示部11は例えば情報処理装置からなり、図外の情報処理部において実行可能な部品の組付指示プログラムP1、ワークWの種類照合プログラムP2、部品の搭載指示プログラムP3を実行可能に構成している。これらのプログラムP1〜P3は指示部11の要部を構成する組付指示手段、後述する種類照合手段、搭載指示部の要部を構成する搭載指示手段を実現するものである。また、これらのプログラムP1〜P3は組付ラインLaにおける各工程に変更が生じたときに書き換え可能に構成されている。
前記ID通信部12は例えば非接触の通信によってデータを送受信するものであり、各IDタグB1,B2…から工程位置データDpをを受信することにより、指示部11はワークWが搬送された工程エリアA1,A2…を識別することができるようにするものである。
前記表示ランプ13は例えば高輝度LEDなどの発光素子からなり、点灯によって作業者Mに各工程において組付対象となる部品が収容された部品収容部10の位置を明示するように各間口に設けたものである。しかしながら、指示部が出力する組付け指示はランプ表示のみならず、前記モニター15により詳細な組付け指示の出力によって行われてもよい。
前記搭載確認センサ14は例えば各部品収容部10の各間口に左右方向に設け、この部品収容部10に対する部品の出し入れを検知することができる光電管センサを用いることが考えられる。しかしながら、搭載確認センサ14は各部品収容部10内に設けた重量センサなど、部品の搭載状態を確認できるその他のセンサを用いてもよい。
前記コンベヤ3はワークWを複数の工程エリアに順次搬送するものである。前記支持部台4はワークWを作業者Mによって作業しやすい高さおよび回転位置に支持する支持アーム4aと、前記部品搬送装置2を搭載できる板状の基部4bを備えたものであり、また、搭載するワークWの種類データを記録するIDタグ16を有する。
本実施形態の前記部品棚5は各種部品をその種類毎にそれぞれ収容する複数の部品収容部20を備えて複数の棚に分けられている。また、部品棚5のそれぞれに前記搭載指示部7を備える。また、前記搭載指示部7は、部品収容部20の間口毎に表示する表示ランプ21と、各部品収容部20の間口毎に部品の取り出しを確認する取出確認センサ22とを備える。さらに、前記搭載指示部7は部品搬送装置2側のID通信部12との間で前記種類データを含む各種データを送受信可能に構成されたID通信部23を備える。
前記種類設定部6は例えば情報処理装置からなり、前記情報処理装置8と通信可能に接続された処理部30と、前記ID通信部12と非接触の通信を行うことができるIDアンテナ31と、情報処理装置8から得られる生産管理情報に基づいてワークWの生産計画を表示するモニター32と、次に生産するワークの種類データ(車種番号)を情報処理装置8から転送するように構成されている。
次に、前記組付け指示システム1を用いて種類のワークWを生産する方法を説明する。
本実施形態では上位情報処理装置8が組付ラインLaにおける生産管理をおこなっているので、この上位情報処理装置8と通信可能に接続された種類設定部6においてはモニター32に次の生産指示を表示させることができる。したがって、ピッキングラインLbに搬入された部品搬送装置2に対して次に組付ラインLaに搬入される予定のワークWの種類データD1を上位情報処理装置8から転送する。また、上位情報処理装置8から種類データD1を転送することができないときに、バックアップとしてキーボードでの手入力やバーコードリーダ等で、種類データD1を入力することができる。
種類設定部6は前記種類データD1を、IDアンテナ31を用いて部品搬送装置2のID通信部12に非接触送信する。このとき指示部11は受信した種類データD1を保存する。なお、前記種類設定部6は指示部11に有線にて接続されてもよい。この場合、種類設定部6は指示部11の入力端末である。次いで、指示部11は受信した種類データD1に基づいて搭載指示プログラム(搭載指示手段)P3を実行する。
図3に示すように、この搭載指示プログラムP3が実行されると、指示部11は前記ID通信部12を介して搭載指示部7に部品収容部10に対する搭載指示データD2を送信する。一方、部品棚5に設けた搭載指示部7は搭載指示データD2を受信したID通信部23を介して搭載指示データD2を受信し、これに従って表示ランプ21を表示させることにより、該当部品を作業者Mに報せる。また、前記モニター15には搭載するべき部品の型番や個数などを表示する。
さらに、前記取出確認センサ22を用いて部品の取り出しが間違いなく行われるかどうかを確認する。ここで、作業者が表示ランプ21と異なる部品を取り出そうとした場合には、間違った取出確認センサ22が部品の取り出しを検出するので図外のブザーなどを用いて警告音を出力することにより、人為的ミスの発生を防止できる。
前記取出確認センサ22が部品棚5から正しい部品を取り出したことを検出した場合には、取出確認データD3をID通信部23を介して指示部11に送信する。指示部11はID通信部12を介して取出確認データD3を受信すると、この部品を収容する部品収容部10の位置を表示ランプ13を表示させることにより作業者Mに搭載場所を報せる。なお、表示ランプ13は取出確認データD3の受信に伴って表示されることにより、複数の部品を搭載するときに、ミスの発生を抑えることができるが、これを表示するタイミングや表示方法などは任意に設定可能であることはいうまでもない。
つまり、作業者Mは表示ランプ13やモニター15などに表示される指示に従って、これが示す部品収容部10に部品を収容することができる。また、部品収容部10にはその間口毎に搭載確認センサ14を設けているので、部品が間違いなく指定の部品収容部10に投入されているかどうかを確認することができ、間違った部品収容部10に部品を投入しようとするとブザー音(図外)が警告音を出力するなどして、人為的ミスの発生を防止できる。
何れにしても、作業者Mは表示ランプ13,21やモニター15などに表示される指示部11からの指示に従って、部品のピッキングを行うことができるので、極めて容易にかつ間違いなくピッキングを行うことができる。
加えて、本実施形態では、幾つかに分けられた部品棚5毎に、前記データD2,D3の送受信を行う搭載確認指示部7を形成しているので、全ての表示棚に設けた部品収容部10を一度に表示するものではなく、部分部分に分けて組付指示を行うことができる。つまり、一つの部品棚5に収容した部品を部品搬送装置2側の部品収容部10に搭載し終えると、作業者Mが部品収容部10を図示右側にある次の部品棚5の位置まで移動させ、この部品棚5に収容されている部品を部品搬送装置2に搭載することができる。
このようにして、ピッキングラインLbによって部品を搭載した部品搬送装置2には、前記種類データに対応するワークWに対して、各工程エリアA1,A2…において取り付けるべき全ての部品を、取り忘れや取り間違えなく、また、台車の所定場所に間違えなく搭載することができる。
図4に示すように、部品を投入した部品搬送装置2は支持台4の基部4bに搭載した状態で、前記キャスターCの回転止めを行って基部4bに対する位置を固定する。支持台4と部品搬送装置2は、図2に示すように組付ラインLaの上流端(図示右端)に搭載され、ここでIDタグB1とIDタグ16との間で認証が行われ、ワークWが正しくセットされたかどうかの確認が行われる。このとき、前記ID通信部12はIDタグ16(記憶媒体)から無線送信されるワークWの種類データD4を受信することができる。
また、指示部11は、前記種類照合プログラム(種類照合手段)P2を実行することにより、指示部11に設定されている種類データD1と前記種類データD4を照合し、両種類データD1,D4に相違がある場合には、モニター15へのエラー表示やブザー音などの警告音を用いて作業者Mに部品搬送装置2の交換を促す。これによって、ワークWに対する間違った部品の取り付けが行われないようにすることができる。なお、本実施形態では最初の工程エリアA1において組付ラインLaに対するワークWおよび部品搬送装置2の搬入が行われる例を示しているが、組付ラインLaに対するワークWおよび部品搬送装置2の搬入を行う搬入エリアを別途設けて、この搬入エリアにおいてワークWの種類の照合を行ってもよいことはいうまでもない。
また、ワークWが搬送された各工程エリアA1,A2…においては、IDタグB1,B2…から各工程エリアA1,A2…を識別できる工程位置データDpを送信し、ID通信部12はこれを受信する。そして、前記指示部11は前記組付指示プログラム(組付指示手段)P1を実行することにより、前記工程位置データDpに対応する部品の組付け指示を出力する。
前記組付け指示は、モニター15への表示および、組み付けるべき部品を収容した部品収容部10を示す表示ランプ13を用いて行うことができる。また、同時に前記搭載確認センサ14を用いて部品の搭載状態を確認し、該当する部品収容部10から部品が取り出されることを確認して順次部品の組付け指示を出力する。なお、異なる工程で使用する部品を取り出そうとした場合にはモニター15にエラーを表示させたり、エラー音(警告音)によって作業者Mに注意を促すことが好ましい。
すなわち、本発明の部品搬送装置2は、ワークが搬送された工程エリアA1,A2…に対応する組付け指示を出力する指示部11を備えるので、各工程エリアA1,A2…において作業者Mがそれぞれの台車2から必要とする部品を間違いなく取り出して、適切な部品の組付けを行うことができる。また、前記工程エリアA1,A2…においてワークWに組み付けられる全部品を一つの台車2に集めて搭載しているので、作業者Mは多数の部品棚の中から必要な部品を選ぶ必要がなく、作業者Mによる組付作業を支援することができる。
上述した構成の部品搬送装置2はピッキングラインLbにおいては、指示部11に設定されたワークWの種類データD1に従って、部品棚の搭載指示部7にピッキングするべき部品を表示させ、組付ラインLaにおいては、その指示部11が作業者が組み付けるべき部品を収容している部品収容部10を指示する。つまり、指示部11側の情報処理装置において組付指示プログラムP1、種類照合プログラムP2、搭載指示プログラムP3を実行することにより、ピッキングおよび組付の指示を行うことができる。
したがって、例えば、指示部11に対してプログラムP1〜P3の変更などによって指示部11の設定を変更することにより、組み付ける部品を変更したり、各工程における作業内容を容易に変更することができ、従来のように部品棚の移動を行ったり、設定変更のために多大な時間を必要としていない。ゆえに、工程変更は休日の間に行わなくても、休憩時間といった短い時間内に行うことができる。
図5は本発明の第2実施形態に係る組付け指示システム40の構成を示す図である。本実施形態では、上位情報処理装置8より搭載指示部7に部品指示データを送信し、搭載指示部7に部品指示データを持つことにより、ピッキングラインLbでは、部品搬送装置2から種類データD1を送信して、部品棚5に設けた搭載指示部7が、その種類データD1を基に部品指示データから搭載対象部品の収容位置を示す表示ランプ21を表示させる。この時、部品搬送装置2は種類データD1を基に指示部11で、その部品を搭載する部品収容部10の位置を示す表示ランプを表示させる。
また、組付ラインLaでは、上位情報処理装置8より、IDタグB1,B2…に工程位置データDpを送信することで、各工程エリアA1,A2…を識別できる為、指示部11は種類データD1より組付指示ができるように構成している。
また、部品指示データが変更(車種や部品が増えた時)になった時、上位情報処理装置8から部品指示データを送信することで、全ての搭載指示部7の部品指示データが変更できるように構成している。
本発明の第1実施形態に係る組付け指示システムの構成を示す図である。 前記組付け指示システムの詳細な構成を示す図である。 前記組付け指示システムの動作を説明する図である。 前記組付け指示システムの動作を説明する別の図である。 第2実施形態に係る組付け指示システムの構成を示す図である。 従来の組付け指示システムの構成を示す図である。 従来の組付け指示システムにおける問題点を説明する図である。
1,40 組付け指示システム
2 部品搬送装置
5 部品棚
6 種類設定部
7 搭載指示部
10 部品収容部
11 指示部
13 表示ランプ
14 搭載確認センサ
12 ID受信部
A1,A2… 工程エリア
C 車輪
La 組付ライン
Lb ピッキングライン
P1 組付指示プログラム
P2 種類照合手段(種類照合プログラム)
P3 搭載指示プログラム
W ワーク

Claims (6)

  1. ワークを複数の工程エリアに順次搬送し各工程エリアにおいて所定の部品を組み付けるように構成された組付ラインにおいてピッキングされた部品を搭載しながらワークと共に移動
    複数種類の部品を分けて収容する部品収容部と、
    ワークが搬送された工程エリアを検知し、この工程エリアに対応する部品の組付け指示を出力する指示部とを備え
    さらに、前記指示部からの指示に従って部品のピッキングを行うため移動可能な車輪を下面に備えている部品搬送装置であって、
    前記ワークを支持しかつ前記組付ラインのコンベヤに搭載された支持部台上に、前記車輪の回転止めによって固定されることを特徴とする部品搬送装置。
  2. 前記指示部が、工程エリアを識別する工程位置データを受信可能に構成されたID受信部と、組付け指示を表示する表示ランプとを備える請求項1に記載の部品搬送装置。
  3. 前記指示部は、部品収容部に収容してある部品に対応するワークの種類データを、組み付け対象のワークに添付する記録媒体に記録された種類データと照合する種類照合手段を備える請求項1または2に記載の部品搬送装置。
  4. 前記部品収容部は、各部品の搭載状態を確認する搭載確認センサを有し、
    前記指示部は、各部品の搭載状態を確認してこの部品の組付け指示を出力するものである請求項1〜3の何れかに記載の部品搬送装置。
  5. 請求項1〜のうちの何れかに記載の部品搬送装置に部品を搭載するピッキングラインと、このピッキングラインから部品搬送装置を受け取って組み付け対象のワークに部品を組み付ける前記組付ラインとを有する組付け指示システムであって、
    このピッキングラインは複数種のワークに組み付ける部品を種類毎に保存する部品棚と、
    前記指示部にワークの種類データを設定する種類設定部と、
    この種類データに合わせて前記部品棚に収容された部品の中からピッキングするべき部品を指示する搭載指示部とを備えることを特徴とする組付け指示システム。
  6. 前記部品棚が部品の取り出しを確認する取出確認センサを備え、
    前記搭載指示部が前記部品棚からの部品の取り出しを確認した後にこの部品を収容するべき部品収容部を示すものである請求項に記載の組付け指示システム。
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