JP4777159B2 - デュアルゲート型センサ - Google Patents

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Description

本発明は、電界効果型トランジスタ(FET)を利用したセンサに関するものである。
特許文献1には、FETを利用したケミカルセンサが開示されている。また、特許文献2には、FETと参照電極を組み合わせたケミカルセンサが開示されている。
特許第3313696号公報 米国特許第4180771号明細書
しかしながら、前述した従来の技術にはいくつかの問題点がある。以下、詳細に述べる。
図1は、特許文献1に記載された1つのゲート電極を有するFETを利用したセンサを示すものである。図1のゲート電極2に電圧を印加した場合、半導体層4の上層領域にチャネル13が形成される。この場合、チャネル13と受容層8が近接するため、感度良く測定することができると予想される。一方、チャネル13と受容層8が近接することにより、チャネル13から試料溶液11へのキャリアー移動が生じてしまう。すなわち、チャネル13から試料溶液11への漏れ電流が発生する。そのため、正確な電気測定を行うことが困難である。
また、図2は、特許文献2に記載された1つのゲート電極と参照電極を有する別のセンサを示すものである。図2では、参照電極12によって試料溶液11の電位を一定とすることができるため、安定した電気測定を行うことが可能になると考えられる。しかしながら、ゲート電極200に電圧を印加することによってチャネル13を形成するため、受容層8と離れた半導体層4の下層領域にチャネル13が形成される。したがって、高感度な測定を行うことは困難となる。
そこで、本発明は、チャネルと受容層の距離が近く、且つチャネルから試料溶液へのキャリアー移動を抑制することが可能であるセンサ、すなわち高感度検出かつ安定した電気特性測定を実現可能であるセンサを提供することを目的とする。
本発明は、第1のゲート電極と、第2のゲート電極と、半導体層と、ゲート絶縁層と、ソース電極と、ドレイン電極と、検体を存在させるための収容部と受容層とを有するセンシング部と、を少なくとも有し、前記第1のゲート電極と前記第2のゲート電極が、前記センシング部と前記半導体層と前記ゲート絶縁層とを挟んで対向し、前記半導体層の面のうち一つが前記センシング部の前記受容層が存在する面と接し、前記半導体層の別の面が前記ゲート絶縁層と接し、前記ゲート絶縁層の前記半導体層と接している面とは別の面が前記第2のゲート電極に接しており、前記第1のゲート電極が前記収容部を介して前記受容層と対向しており、前記ソース電極および前記ドレイン電極が前記半導体層に接しているセンサの駆動方法であって、
前記センシング部に検体を挿入する工程と、
前記第2のゲート電極に閾値電圧以下の大きさの電圧を印加する工程と、
前記第1のゲート電極に閾値電圧より大きい電圧を印加し前記半導体層のうち前記センシング部の受容層が存在する面と接する面側にチャネルを形成する工程と、
前記チャネルの電気特性を測定する工程と、
を少なくとも有することを特徴とするセンサの駆動方法である。
本発明によれば、高感度且つ安定な電気特性測定を行うことが可能なセンサを提供することができる。
本発明は、二つのゲート電極を有するセンサ(デュアルゲート型センサ)に関するものである。以下、本発明を実施するための好適な形態について説明する。
図3〜図5に本形態のデュアルゲート型センサの構造を示す。なお、参照する各図面において、説明を省略している部材に付された符号は、後述する本発明の説明に用いる図面に付された符号と同様の部材を示すものである。
本形態のデュアルゲート型センサは、基板1、第2のゲート電極200、ゲート絶縁層3、半導体層4、ソース電極5、ドレイン電極6、絶縁膜7、受容層8と収容部15からなるセンシング部14、第1のゲート電極2、基板100を有する。各図において、収容部15は検体である試料溶液11で満たされている。
本形態のデュアルゲート型センサは、第1のゲート電極2に電圧を印加することにより、半導体層4のうち受容層8と近接する上層領域にチャネル13を形成させることができる。それに加えて、第2のゲート電極200に電圧を印加することにより、チャネル13からの試料溶液11へのキャリアー移動を抑制することができる。すなわち、第1のゲート電極2により、半導体層4のうち受容層8と近接した部分にチャネル13を形成させ、且つ第2のゲート電極200に電圧を印加することにより漏れ電流を軽減させる。これにより、感度良く安定な測定を行うことが可能となるのである。
これを図6を用いて説明する。図6は、図3において各電極に電圧をかけた状態のキャリアにかかる力を示す図である。図中の16はキャリアを示す。なお、ここでは、第1のゲート電極2にマイナスの電圧、ドレイン電圧にマイナスの電圧、第2のゲート電極200にマイナスの電圧を印加し、ソース電極は接地し、半導体層4はp型半導体からなる層である場合を想定して説明する。
キャリア16には、第1のゲート電極2に印加する電圧により、半導体層4から第1のゲート電極2に向かう方向のクーロン力aがかかる。また、キャリア16には、ソースおよびドレイン電極にかかる電圧により、ソース電極からドレイン電極に向かう方向のクーロン力bがかかる。したがって、これら力aと力bにより、キャリア16にクーロン力cがかかる。ここで、aの力が大きいと、キャリアが試料溶液11中に移動し、半導体層4から試料溶液11への漏れ出す電荷(以下、便宜的に「半導体層4から試料溶液11への漏れ電流」という)が発生してしまう。したがって、キャリアに下向きの力すなわち半導体層4から第2のゲート電極200に向かう方向のクーロン力dを加えることで、キャリアにかかる試料溶液11から第1のゲート電極2に向かう方向の力を抑制する。これにより漏れ電流の発生を軽減することが可能となるのである。
以下、図3〜図5に示すセンサの各構成要素について詳細に述べる。
本発明のセンサは、トランジスタを利用したものである。したがって、半導体層4はその受容層側の界面近傍領域をチャネル13として機能させるための構成要素である。
半導体層4は、無機半導体材料、有機半導体材料、無機半導体材料と有機半導体材料のハイブリッド材料のうちいずれの材料で構成されていても良い。これらの中でも、特に、有機半導体材料は受容体の固定化を比較的簡単に行えるため好ましい。半導体層4を構成する無機半導体材料としては、例えば、シリコン、ガリウム砒素などが挙げられる。また、有機半導体材料としてはペンタセン、フタロシアニン、ペリレン、ポルフイリン、ポリアニリン、ポリビニルフェノール、ポリチオフェン、トリアリールアミン、フルオレンなどが挙げられる。さらに、無機半導体材料と有機半導体材料のハイブリッド材料としては、(CNHSnIなどが挙げられる。また、半導体層の厚さは、100nm以下であることが好ましい。これは、半導体層4が厚くなり過ぎるとオフ電流が増加し、センサの感度が低下してしまうからである。
また、センシング部14は、試料溶液11に含まれる標的物質9と受容層8の捕捉体とが相互作用をするための場である。本形態においては、第1のゲート電極2と半導体層4と絶縁膜7とによって囲まれる試料溶液11が充填される収容部15と受容層8とをあわせてセンシング部と呼ぶ。
受容層8は本形態のセンサが検出する標的物質9を特異的に補足する捕捉体からなる層である。本例のセンサが検出することができる標的物質と捕捉体の相互作用としては、例えば、抗原−抗体反応などのたんぱく質相互作用、アミノ酸−たんぱく質相互作用、酵素−基質反応、RNA−たんぱく質相互作用、DNA−DNA相互作用、錯形成反応などが挙げられる。したがって、本例のセンサが検出する標的物質としては、例えば抗原や抗体などのたんぱく質、アミノ酸、酵素、RNA、DNA、糖、イオン、錯形成する分子などが挙げられる。これらの標的物質に応じて捕捉体は適宜選択することが可能である。ここで、捕捉体からなる層である受容層8は、層状構造のみならず、イオン交換膜やイオンオプトード膜のような捕捉体を含有する膜をも含む概念とする。また、捕捉体は特異的に標的物質を捕捉することができるため、試料溶液11に標的物質以外のもの(図3〜5においては標的物質以外の物質10)が含まれていたとしても、定性的もしくは定量的に測定することができる。
試料溶液11が充填される収容部15は、試料溶液11が充填されることによって、試料溶液中の標的物質9と受容層8中の捕捉体との相互作用のための場を提供する役割を担うとともに、第1のゲート電極2と受容層8との間の抵抗体としても機能する。なお、試料溶液の比誘電率は試料溶液が25℃の時、60〜90の範囲であることが好ましい。また、より好ましくは70〜90の範囲である。
ここで、該収容部15への試料溶液11の充填方法としては、試料溶液11を該収容部中に保持させるような方法を採用してもよいし、試料溶液11が該収容部を通過するような方法を採用してもよい。後者の場合、該収容部15は試料溶液の流路となる。
また、半導体層4と受容層8の捕捉体は化学結合によって結合していることが好ましい。なお、本例において化学結合とは、イオン結合、共有結合、配位結合、金属結合、水素結合を含む概念とする。また、化学結合を行う具体的な方法としては、例えば、アミノ基、カルボキシル基、水酸基による脱水反応によって結合させる方法などが挙げられる。ここで、半導体層4の表面には、捕捉体を固定化するための活性基を有する分子を予め固定化した後、活性基と捕捉体とを結合させることで、捕捉体を半導体層4の表面に固定化することもできる。また、半導体層4の表面に標的物質9以外のものが非特異的に吸着することを防止するために、半導体層4の表面のうち捕捉体が存在する部分以外の部分をブロッキング剤でコーティングしても良い。
また、ソース電極5およびドレイン電極6は蒸着法、塗布法、ナノインプリント法などの方法によって作製することができる。ソース電極5およびドレイン電極6は図3〜図5に示すいずれの位置に形成しても良い。いずれの場合においても、第1のゲート電極2に電圧を印加することよってチャネル13が形成されるため、チャネル13は図3〜図5に図示されているように半導体層4の上層部に形成される。
また、ソース電極5およびドレイン電極6が試料溶液11と接し得る位置に形成される場合、絶縁膜7は、ソース電極5からドレイン電極6に試料溶液11を介して直接電流が流れることを防止する目的で形成される。したがって、絶縁膜7は、ソース電極5およびドレイン電極6のうち試料溶液11と接し得る部分を覆い、且つ、半導体層4と受容層8と試料溶液11が接触するように絶縁膜7が形成される。ここで、絶縁膜7は漏れ電流を防止するためのものであることから、ガス・液体・イオンなどを透過しない材料であることが好ましい。このような絶縁膜7としては、例えばパリレンが挙げられる。
第1のゲート電極2には、半導体層4のチャネル13を形成するための電圧を印加する。第1のゲート電極2は、予め基板100上に形成した後、第1のゲート電極2を形成した面がセンシング部14と隣接するように配置してデュアルゲート型センサとすることができる。このような第1のゲート電極2としては、溶液に対して化学的に安定な材料で構成されている電極を用いる。そのような材料からなる電極の中でも、金、白金、銀・塩化銀電極、標準水素電極を使用することが好ましい。また、基板100は、第1のゲート電極2を支持する機能を有するものであれば何でも良いが、耐衝撃性に優れたプラスティックからなることが好ましい。
第2のゲート電極200には、第1のゲート電極2に印加する電圧の影響により半導体層4から試料溶液11中に漏れ出す電流を軽減するための電圧を印加する。したがって、第1のゲート電極2に印加する電圧の影響による漏れ電流を効果的に軽減するために、第2のゲート電極200は、半導体層およびゲート絶縁層を挟んで第1のゲート電極2と対向する位置に形成する。このような第2のゲート電極200は、基板1上に形成しても良いし、基板1が導電性の材料で構成されるものであれば基板1が第2のゲート電極200の機能を兼ねても良い。ここで、基板1とは、素子全体を支持する機能を有するものである。第2のゲート電極200を基板1上に形成する場合、第2のゲート電極200を構成する材料としては、例えば金、白金などが挙げられる。また、基板1が第2のゲート電極200の機能を兼ねる場合、基板1としては、例えばドーピングされたシリコン基板などを用いることができる。
ゲート絶縁層3は第2のゲート電極200のゲート絶縁層として機能する。このようなゲート絶縁層3の材料としては、例えばポリビニルフェノール、ポリイミドなどが挙げられる。
次に、本例のデュアルゲート型センサの駆動方法について説明する。
初めに、第2のゲート電極200に印加する最適電圧を以下のように決定する。
第2のゲート電極200に印加する電圧は、大きいほどチャネル13から試料溶液11への漏れ電流を軽減する効果が大きくなると予想される。しかしながら、第2のゲート電極200に印加する電圧が本例のトランジスタの閾値電圧より大きい場合、半導体層4の下層部にもチャネルが形成されてしまう。したがって、第2のゲート電極200に印加する電圧は閾値電圧以下とする。特に、第2のゲート電極200に印加する最適電圧値を閾値電圧とすることで、高感度を維持しつつ、漏れ電流を最小限に抑えることが可能となるため好ましい。なお、本発明および本明細書において、閾値電圧とは本発明のデバイスにおいて、受容層を有するセンシング部に検体の緩衝溶液のみを満たした状態で、半導体層に電圧を印加した際にチャネルを形成しない最大の電圧のことである。すなわち、閾値電圧まではチャネルを形成しないものとする。
ここで、より厳密に漏れ電流を最小にする最適電圧値を決定するには、以下の方法を用いる。第1のゲート電極2に印加する電圧を一定値とし、第2のゲート電極200に印加する電圧を変化させる。そして、第1のゲート電極2に流れる電流値を測定し、第1のゲート電極に流れる電流値を最小にする電圧を最適電圧値とする。このような方法により最適電圧値を決定する理由は以下の通りである。ソース電極5を接地させ、ドレイン電極6に電圧を印加し、第1のゲート電極2および第2のゲート電極200に電圧を印加した際の定常状態においては、第1のゲート電極2には、ほとんど電流が流れない。流れたとしても、センサ感度と比較して無視できる程度に微弱な電流となる。これは、第1のゲート電極2と第2のゲート電極200がコンデンサ状態となるためである。それに対し、チャネル13から試料溶液11への漏れ電流が発生する場合には、チャネル13から試料溶液11へ発生した漏れ電流が第1のゲート電極2に達するため、第1のゲート電極に電流が流れる。したがって、第1のゲート電極に流れる電流値を最小とする電圧が漏れ電流を最小とする最適電圧値となるのである。
次に、第2のゲート電極200に電圧を印加しない状態で、受容層8を有するセンシング部14に試料溶液11を挿入する。この際の挿入方法はバッチ式で行ってもよく、マイクロ流路を用いてフロー式で行っても良い。
続いて、第2のゲート電極200に前記最適電圧を一定値として印加した後、第1のゲート電極2の電圧を変化させて、半導体層4のうち、センシング部14の受容層8が存在する面と接する面側にチャネル13を形成する。ここで、「半導体層4のうち、センシング部14の受容層8が存在する面と接する面側」とは、半導体層のうち、センシング部14の受容層8が存在する面と半導体層4との界面から半導体層の3分の1の厚さまでの領域のこととする。このように形成されたチャネルの電気特性値の変化を測定する。なお、第1のゲート電極2に印加する電圧は前記閾値電圧より大きい電圧とする。本例のセンサでは、受容層8の捕捉体が標的物質9を補捉した状態と、していない状態のそれぞれにおける、チャネル13の電気特性(例えばドレイン電流、移動度など)の変化を測定する。これより、標的物質の有無、および予め作成した検量線と比較することで標的物質の濃度を測定することができる。ここで、電気特性値は、計測部、PC、分析ソフトなどからなる測定システムなどを用いて測定することができる。
本例のセンサは、前記トランジスタと実質的に同様の第2のトランジスタを用いて、電気的に差動対を形成させることも可能である。ここで、差動対による測定方法とは、試料溶液11を流した際のトランジスタの電流値と、試料溶液11の緩衝溶液(試料溶液から標的物質のみを除いた溶液)のみを流した際のトランジスタの電流値とを同時に測定し、電流値の差をセンシング量とする方法である。また、本例のセンサを集積化し、カード型センサチップとして使用することも可能である。
本発明にかかる実施例について具体的に説明する。ただし、本発明はこれら実施例に限定されるものではないことはもちろんである。
(実施例1)
図3に示すデュアルゲート型センサを作製する。
プラスティック基板1に金を蒸着し、第2のゲート金電極200とする。第2のゲート電極200の上に、ポリイミドを含む溶液をスピンコートし、乾燥して、厚さ800nmとなるゲート絶縁層3を形成する。ゲート絶縁層3の上に、テトラベンゾポルフィリンを膜厚70nmとなるよう蒸着し、その上にカルボキシル基を有するテトラベンゾポルフィリンを膜厚10nmとなるように蒸着して半導体層4を得る。続いて、形成した前記半導体層4の上に金を蒸着し、ゲート長(ソース電極とドレイン電極の間隔)50μm、ゲート幅3mmとなるよう、ソース電極5およびドレイン電極6を形成する。さらに、ソース電極5およびドレイン電極6と試料溶液10が接触しないように、パリレンからなる絶縁膜7を形成する。
次に、濃度0.1M、pH7.6のリン酸緩衝液(PBS)に、捕捉体であるBSA(ウシ血清アルブミン)の濃度が10ng/mlとなるように溶解させてBSA溶液を作製する。その後、半導体層4が有するカルボキシル基を水溶性カルボジイミド(WSC)とN−ヒドロキシスクシイミド(NHS)によってスクシイミド化する。スクシイミド化した前記テトラベンゾポルフィリンからなる半導体層4の表面に、作製したBSA溶液を滴下し、BSA抗原を半導体層4表面に固定化し、受容層8とする。最後に、濃度1M、pH8.3のエタノールアミン―塩酸水溶液を滴下し、ブロッキング処理を行う。
次に、プラスティック基板100上に金を蒸着し、第1のゲート電極2を表面に有する基板100を形成する。前記第1のゲート電極2を表面に有する基板100を、デュアルゲート型センサを構成する他の部材と張り合わせて図3のデュアルゲート型センサを形成する。
続いて、チャネル13から試料溶液への漏れ電流を最小にするための第2のゲート電極200に印加する最適電圧値を決定する。
濃度0.1M、pH7.6のリン酸緩衝液(PBS)をセンシング部14にマイクロ流路を用いて満たす。次に、ソース電極5を接地させ、ドレイン電極6に電圧−20Vを印加する。更に、第1のゲート電極2に−10Vの電圧を印加し、第2のゲート電極200に印加する電圧を0Vから閾値電圧である−5Vまで変化させて、第1のゲート電極に流れる電流値が最小になる最適電圧値を測定し、最適電圧値を−5Vとする。
前記最適電圧値を決定した後、センシング部14に試料溶液11をマイクロ流路を用いて流す。ここで、前記試料溶液11は、標的物質である抗BSA抗体9を、濃度0.1M、pH7.6のリン酸緩衝液(PBS)に10ng/mlの濃度となるよう溶解させた溶液とする。
次に、ソース電極5を接地させ、ドレイン電極6に−80V、第2のゲート電極200に前記最適電圧値の電圧である−5Vを印加した状態で、第1のゲート電極2に電圧を0Vから−80Vの範囲で印加し、電気特性測定を行う。
さらに、試料溶液の濃度を変えて測定を行う場合は、センシング部14に濃度0.1M、pH2.2のグリシン―塩酸緩衝再生液を3分間流し、標的物質と捕捉体を解離させる。その後、濃度0.1M、pH7.6のリン酸緩衝液(PBS)でセンシング部を洗浄し、濃度を変えた試料溶液11を前述したのと同様の方法で流して、再度電気特性値の測定を行う。
これにより、標的物質濃度を変えた際の電気特性値の変化を示す検量線を作成する。
次に、未知の濃度の標的物質を含む試料溶液を用いて同様に測定を行う。測定された電気特性値と検量線を比較することで、標的物質の濃度を測定することが可能となる。
また、捕捉体は標的物質と特異的に結合するものであるため、図3に示すように、標的物質と標的物質以外の物質を含む試料溶液を用いて同様に測定を行う場合であっても標的物質の濃度を測定することが可能となる。
このように、本発明を用いることにより、図7〜図9のような構成のセンサと比較して高感度且つ安定な電気特性測定を行うことが可能となる。
図7のような構成のセンサとする場合、チャネル13と受容層8との間に絶縁層7を形成することで、チャネル13から試料溶液11へのキャリアー移動を抑制する効果はあるものの、チャネル13と受容層8が離れてしまうため、感度が低下してしまう。
また、図8のような構成のセンサとする場合、半導体層4の下層領域にチャネル13が形成されるため、チャネル13と受容層8が離れてしまい、感度が低下してしまう。
さらに、図9のような構成のセンサとする場合、チャネル13と受容層8が離れた位置に存在することになるため、高感度な測定を行うことは困難である。
よって、本発明を用いることにより、高感度且つ安定な電気特性測定が可能なセンサを提供することが可能となる。
臨床検査医学分野において、POCT(Point Of Care Testing)を実現可能とする、簡易、かつ、ローコストな臨床検査方法を提供する。また、DNA解析、および遺伝子治療のための情報収集にも利用可能である。
1つのゲート電極を有するFETを利用した従来のセンサを説明する図である。 1つのゲート電極と参照電極を有するFETを利用した従来のセンサを説明する図である。 本発明のデュアルゲート型センサを説明する図である。 本発明のデュアルゲート型センサを説明する図である。 本発明のデュアルゲート型センサを説明する図である。 本発明のデュアルゲート型センサにおいて、キャリアにかかる力を説明する図である。 1つのゲート電極を有するFETを利用したセンサを説明する図である。 1つのゲート電極を有するFETを利用したセンサを説明する図である。 2つのゲート電極を有するFETを利用したセンサを説明する図である。
符号の説明
1、100 基板
2 第1のゲート電極
200 第2のゲート電極
3 ゲート絶縁層
4 半導体層
5 ソース電極
6 ドレイン電極
7 絶縁膜
8 捕捉体からなる受容層
9 標的物質
10 標的物質以外の物質
11 試料溶液
12 参照電極
13 チャネル
14 センシング部
15 収容部
16 キャリア

Claims (1)

  1. 第1のゲート電極と、第2のゲート電極と、半導体層と、ゲート絶縁層と、ソース電極と、ドレイン電極と、検体を存在させるための収容部と受容層とを有するセンシング部と、を少なくとも有し、前記第1のゲート電極と前記第2のゲート電極が、前記センシング部と前記半導体層と前記ゲート絶縁層とを挟んで対向し、前記半導体層の面のうち一つが前記センシング部の前記受容層が存在する面と接し、前記半導体層の別の面が前記ゲート絶縁層と接し、前記ゲート絶縁層の前記半導体層と接している面とは別の面が前記第2のゲート電極に接しており、前記第1のゲート電極が前記収容部を介して前記受容層と対向しており、前記ソース電極および前記ドレイン電極が前記半導体層に接しているセンサの駆動方法であって、
    前記センシング部に検体を挿入する工程と、
    前記第2のゲート電極に閾値電圧以下の大きさの電圧を印加する工程と、
    前記第1のゲート電極に閾値電圧より大きい電圧を印加し前記半導体層のうち前記センシング部の受容層が存在する面と接する面側にチャネルを形成する工程と、
    前記チャネルの電気特性を測定する工程と、
    を少なくとも有することを特徴とするセンサの駆動方法。
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