JP4775331B2 - ノズルの回転制御装置及び方法並びに部品実装装置 - Google Patents

ノズルの回転制御装置及び方法並びに部品実装装置 Download PDF

Info

Publication number
JP4775331B2
JP4775331B2 JP2007156010A JP2007156010A JP4775331B2 JP 4775331 B2 JP4775331 B2 JP 4775331B2 JP 2007156010 A JP2007156010 A JP 2007156010A JP 2007156010 A JP2007156010 A JP 2007156010A JP 4775331 B2 JP4775331 B2 JP 4775331B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
angle
rotation
rotation command
drive motor
nozzle
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2007156010A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2008311334A (ja
Inventor
好裕 味村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Corp
Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Panasonic Corp
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Panasonic Corp, Matsushita Electric Industrial Co Ltd filed Critical Panasonic Corp
Priority to JP2007156010A priority Critical patent/JP4775331B2/ja
Publication of JP2008311334A publication Critical patent/JP2008311334A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4775331B2 publication Critical patent/JP4775331B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Description

本発明は、ドライブモータの回転軸に減速装置を介して取り付けた部品実装用のノズルの回転制御装置及び方法並びに部品実装装置に関するものである。
部品実装装置はヘッド部に設けられた部品実装用のノズルに部品を吸着し、所定位置に位置決めされた基板に実装する。ノズルはドライブモータの回転軸に波動歯車装置などの減速装置を介して取り付けられており、基板に対する取り付け角度を微小調節したうえで搭載できるようになっている。このような部品実装装置のノズル回転機構では、入力値としてのドライブモータの回転軸の回転角度と、出力値としてのノズルの回転角度とは通常1対1の関係にあるので、この関係に基づいてドライブモータの回転軸を回転させるようにすれば、ノズルを所望の方向に所望の角度回転させることができる。
特許第3419893号公報 特開平8−203966号公報
しかしながら、上記部品実装装置のノズル回転機構では、ドライブモータの回転軸を回転させてもすぐにはノズルが回転を始めず、ドライブモータの回転軸が一定角度回転してはじめてノズルが回転し始めることがある。ドライブモータの回転軸が回転してもノズルが回転しない領域では、ドライブモータの回転軸はその操作対象であるノズルに対して空転しているといえるが、ドライブモータの回転軸の空転は主としてドライブモータの回転軸の回転開始直後に生じるため、ドライブモータの回転軸からノズルに至るまでの動力伝達経路中に存在する機構ガタ(遊び)等に起因するものと考えられる。このようなドライブモータの回転軸の空転が生じると、入力値(ドライブモータの回転軸の回転角度)と出力値(ノズルの回転角度)との関係が不正確となってしまうため、要求されているノズルの回転角度が大きいためにドライブモータの回転軸の空転による誤差(部品の搭載時の角度ずれ)の影響が小さく、要求されているノズルの回転角度(空転が無いと仮定した場合のノズルの回転角度といえる)に対する実際のノズルの回転角度の割合が所定値(例えば99%)以上となる場合には特に問題とならないが、要求されているノズルの回転角度が微小角度であり、ドライブモータの回転軸の空転による誤差の影響が大きく、要求されているノズルの回転角度に対する実際のノズルの回転角度の割合が上記所定値を下回る場合には、部品の基板への搭載精度(取り付け角度の精度)が不十分なものとなるおそれがある。
また、ドライブモータの回転軸の空転が上記のようにドライブモータの回転軸からノズルに至るまでの動力伝達経路中に存在する機構ガタ等による場合、一旦ドライブモータの回転軸を指令された方向とは反対の方向に一定角度だけ回転させた後、改めて指令された方向にその一定角度と指令された角度との合算分の角度回転させる方法が考えられる。この方法は、ギヤ同士の噛み合い部におけるバックラッシの影響を除去する場合等において極めて有効な方法であるが、常にこのような手順を踏むとすると、部品の実装タクトタイムを大きく低下させるおそれがある。
そこで本発明は、実装タクトタイムを大きく低下させることなく部品の基板への搭載精度を向上させることができるノズルの回転制御装置及び方法並びに部品実装装置を提供することを目的とする。
請求項1に記載のノズルの回転制御装置は、ドライブモータの回転軸に減速装置を介して取り付けた部品実装用のノズルと、ドライブモータの回転指令信号を出力する回転指令信号出力部と、ノズルを回転させることなくドライブモータの回転軸を回転させることができるドライブモータの回転軸の最大回転角度である空転角度に基づいて設定される反転角度及び前記空転角度が0であると仮定して算出されるノズルの回転角度に対する実際のノズルの回転角度の割合が所定値以上となる回転指令角度に設定される基準角度を記憶した記憶部と、回転指令信号出力部から出力されたドライブモータの回転指令信号に応じてドライブモータの回転軸を回転させるモータ制御部とを備えたノズルの回転制御装置であって、モータ制御部は、回転指令信号出力部から出力された回転指令信号から読み取った回転指令角度と記憶部に記憶された前記基準角度とを比較し、回転指令角度が前記基準角度よりも小さいときにはドライブモータの回転軸を回転指令信号から読み取った回転指令方向とは反対の方向に記憶部に記憶された前記反転角度だけ回転させた後、回転指令方向に前記反転角度と回転指令角度とを加えた角度回転させ、回転指令角度が前記基準角度よりも大きいときにはドライブモータの回転軸を回転指令方向に回転指令角度回転させる。
請求項に記載のノズルの回転制御方法は、ドライブモータの回転軸に減速装置を介して取り付けた部品実装用のノズルと、ドライブモータの回転指令信号を出力する回転指令信号出力部と、ノズルを回転させることなくドライブモータの回転軸を回転させることができるドライブモータの回転軸の最大回転角度である空転角度に基づいて設定される反転角度及び前記空転角度が0であると仮定して算出されるノズルの回転角度に対する実際のノズルの回転角度の割合が所定値以上となる回転指令角度に設定される基準角度を記憶した記憶部とを備え、回転指令信号出力部から出力されたドライブモータの回転指令信号に応じてドライブモータの回転軸を回転させるノズルの回転制御装置によるノズルの回転制御方法であって、回転指令信号出力部から出力された回転指令信号から読み取った回転指令角度と記憶部に記憶された前記基準角度とを比較し、回転指令角度が前記基準角度よりも小さいときにはドライブモータの回転軸を回転指令信号から読み取った回転指令方向とは反対の方向に記憶部に記憶された前記反転角度だけ回転させた後、回転指令方向に前記反転角度と回転指令角度とを加えた角度回転させ、回転指令角度が前記基準角度よりも大きいときにはドライブモータの回転軸を回転指令方向に回転指令角度回転させる。
請求項に記載の部品実装装置は、基板を所定位置に位置決めする基板位置決め部と、部品を供給する部品供給部と、部品供給部より供給された部品を吸着して基板位置決め部により位置決めされた基板に実装するヘッド部と、基板位置決め部、部品供給部及びヘッド部の作動制御を行う制御部とを備えた部品実装装置であって、ヘッド部は、ドライブモータの回転軸に減速装置を介して取り付けられた部品実装用のノズルを備え、制御部は、ドライブモータの回転指令信号を出力する回転指令信号出力部と、ノズルを回転させることなくドライブモータの回転軸を回転させることができるドライブモータの回転軸の最大回転角度である空転角度に基づいて設定される反転角度及び前記空転角度が0であると仮定して算出されるノズルの回転角度に対する実際のノズルの回転角度の割合が所定値以上となる回転指令角度に設定される基準角度を記憶した記憶部と、回転指令信号出力部から出力されたドライブモータの回転指令信号に応じてドライブモータの回転軸を回転させるモータ制御部とを備え、モータ制御部は、回転指令信号出力部から出力された回転指令信号から読み取った回転指令角度と記憶部に記憶された前記基準角度とを比較し、回転指令角度が前記基準角度よりも小さいときにはドライブモータの回転軸を回転指令信号から読み取った回転指令方向とは反対の方向に記憶部に記憶された前記反転角度だけ回転させた後、回転指令方向に前記反転角度と回転指令角度とを加えた角度回転させ、回転指令角度が前記基準角度よりも大きいときにはドライブモータの回転軸を回転指令方向に回転指令角度回転させる。
本発明では、回転指令信号から読み取った回転指令角度が予め設定した(記憶部に記憶された)基準角度よりも小さいときには、一旦ドライブモータの回転軸を回転指令信号から読み取った回転指令方向とは反対の方向に予め定めた(記憶部に記憶された)反転角度だけ回転させたうえで改めて回転指令方向に回転させることによってドライブモータの回転軸の空転による誤差(部品の搭載時の角度ずれ)の影響を取り除き、回転指令角度が基準角度よりも大きいときには実装タクトタイムを優先させてドライブモータの回転軸を回転指令方向にそのまま回転させる。このため本発明によれば、実装タクトタイムを大きく低下させることなく部品の基板への取り付け精度を向上させることができる。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。図1は本発明の一実施の形態における部品実装装置の斜視図、図2は本発明の一実施の形態における部品実装装置の制御系等図、図3は本発明の一実施の形態におけるノズル回転制御装置の構成図、図4は本発明の一実施の形態におけるノズル回転制御装置が備える波動歯車装置の分解斜視図、図5は本発明の一実施の形態における部品実装装置が実行するノズル回転制御のフローチャート、図6は本発明の一実施の形態における回転指令角度、空転角度及び基準角度の関係を示すグラフである。
図1において、部品実装装置1は基台2上に一の水平方向(X軸方向)に延びた基板搬送路(基板位置決め部)3を有しており、基板搬送路3の上方にはY軸テーブル4が基板搬送路3と直交する水平方向(Y軸方向)に延びている。Y軸テーブル4にはX軸方向に延びた2つのX軸テーブル5それぞれの一端側が支持されており、各X軸テーブル5は片持ち状態でY軸テーブル4に沿ってY軸方向に移動自在になっている。各X軸テーブル5にはX軸テーブル5に沿ってX軸方向に移動自在な移動ステージ6が設けられており、各移動ステージ6には複数のノズル7を備えた搭載ヘッド(ヘッド部)8が取り付けられている。また、基台2の基板搬送路3の両側には複数のパーツフィーダ9がY軸方向に延びてX軸方向に複数並んで取り付けられている。各パーツフィーダ9はこの部品実装装置1において、部品(電子部品)を供給する部品供給部として機能する。
図2において、部品実装装置1が備える制御装置(制御部)11は、基板搬送路3を駆動させる搬送路駆動機構12、各X軸テーブル5をY軸テーブル4に沿って移動させるX軸テーブル駆動機構13、各移動ステージ6をX軸テーブル5に沿って移動させる移動ステージ駆動機構14、各ノズル7を個別に昇降させるノズル昇降機構15、各ノズル7を個別に上下軸回りに回転させるノズル回転機構16、各ノズル7に部品を吸着させる吸着機構17及び上記各パーツフィーダ9の作動制御のほか、基台2に備えられた部品カメラ18の作動制御を行う。なお、制御装置11は、上記機構類12〜17,9の作動制御を、各機構類の動作状態を検出する複数のセンサ類(これらをまとめてセンサ類19と称する)から出力される検出信号に基づいて行う。
このような部品実装装置1において、制御装置11は、基板搬送路3を駆動して基板10を所定位置に位置決めした後、パーツフィーダ9を作動させて部品を所定のピックアップ位置に供給し、X軸テーブル5の移動と移動ステージ6の移動を行って搭載ヘッド8を水平面内で移動させ、各ノズル7に対応するノズル昇降機構15、ノズル回転機構16及び吸着機構17を作動させて各ノズル7を昇降、回転させるとともに吸着作動を行わせることによって、ピックアップ位置の部品をピックアップする。そして、ピックアップした
部品を部品カメラ18の上方に移動させて部品の認識を行った後、その部品を基板搬送路3によって位置決めされた基板10に搭載させる。このとき、部品カメラ18によって部品を認識することによって得られた情報に基づいて、部品の位置ずれ補正等を行う。
上記部品の位置ずれ補正では、制御装置11がノズル回転機構16を介してノズル7を上下軸回りに回転させるが、本実施の形態の部品実装装置1では、このノズル回転機構16及び制御装置11から成るノズル回転制御装置(ノズル7の回転制御装置)20について特徴があり、以下、図3〜図5を用いてその説明を行う。
図3において、各ノズル7に対応して設けられたノズル回転機構16は、搭載ヘッド8に取り付けられた垂直部21a及びこの垂直部21aの上部から水平に延びて設けられた水平部21bを備える断面L字状のブラケット21、回転軸22aを下方に向けてブラケット21の水平部21bに固定されたドライブモータ22、ブラケット21の垂直部21aの中間部に設けられたブロック部材23、ブロック部材23に内蔵されてドライブモータ22の回転軸22aと連結され、出力軸24aをブロック部材23の下方に突出させた波動歯車装置24(減速装置)を備え、中空のノズル7はその上部7a(図4参照)が波動歯車装置24の出力軸24aの下端に下方から取り付けられている。
図4において、波動歯車装置24はウェーブジェネレータ25、フレックススプライン26及びサーキュラスプライン27から成る。ウェーブジェネレータ25は上下方向に延びた入力軸25a、入力軸25aと一体に設けられた楕円状のカム部25b及びカム部25bの外周に設けられたベアリング25cを備えて成り、入力軸25aの上部に設けられた軸挿入孔25dにはドライブモータ22の回転軸22aが上方から挿着されている。軸挿入孔25dに形成されたキー溝25eにはドライブモータ22の回転軸22aに設けられたキー22bが嵌入しており、ドライブモータ22の回転軸22aが回転すると、その回転力がウェーブジェネレータ25の入力軸25aに伝達される。
フレックススプライン26は、外周歯26aを有してウェーブジェネレータ25のベアリング25cの外輪が上方から嵌入される薄肉の中空円筒部26b及び中空円筒部26bの底部に設けられた底板部26cを備えており、底板部26cの下面側には上記出力軸24aの上端部が結合されている。底板部26cの上面側には出力軸24aと同軸に設けられたベアリング26dが設けられており、このベアリング26dによってウェーブジェネレータ25の入力軸25aの下部25fがフレックススプライン26に対して相対回転自在に支承される。
サーキュラスプライン27は前述のブロック部材23に固定されてフレックススプライン26の外周歯26aと噛合する内周歯27aを有した中空の円筒部27b、円筒部27bの中間部に設けられたリング状の底部27cを備えて成る。底部27cの中央の円孔(図示せず)にはベアリング27dが嵌着されており、このベアリング27dによって底部27cの中央を上下に貫通した出力軸24aが回転自在に支承される。
このような波動歯車装置24において、ドライブモータ22の回転軸22aを回転させるとウェーブジェネレータ25のカム部25bが回転し、カム部25bの外周に設けられたベアリング25cを介してフレックススプライン26の中空円筒部26bが楕円状に弾性変形しながらその外周歯26aをサーキュラスプライン27の内周歯27aに噛合させた状態でサーキュラスプライン27の内部を回転する。フレックススプライン26の外周歯26aは長軸部分でのみサーキュラスプライン27の内周歯27aと噛み合う一方、サーキュラスプライン27はブロック部材23及びブラケット21を介してドライブモータ22に対して相対的に固定されており、しかもその内周歯27aの歯数はフレックススプライン26の外周歯26aの歯数よりも2つだけ多くなっているため、ウェーブジェネレ
ータ25が1回転(360度回転)する間にフレックススプライン26は歯数2枚分だけウェーブジェネレータ25とは反対の方向に回転する。
ここで、フレックススプライン26は出力軸24aと結合されており、出力軸24aにはノズル7が取り付けられているので、入力値としてのドライブモータ22の回転軸22aの回転角度と出力値としてのノズル7の回転角度とは1対1の関係にある。このため、ドライブモータ22の回転軸22aの回転角度とノズル7の回転角度との関係を予め調べておき、この関係に基づいてドライブモータ22の回転軸22aを回転させるようにすれば、ノズル7を所望の方向に所望の角度回転させることができる。また、波動歯車装置24によって、ドライブモータ22の回転軸22aの回転を極めて大きな減速比で減速してノズル7に伝達させることができるため、基板10への搭載時における部品の取り付け角度調整を極めて精度よく行うことができる。
図3において、制御装置11は、ドライブモータ22の作動制御を行う機能を有する部分として、ドライブモータ22の回転指令信号を出力する回転指令信号出力部11a、回転指令信号出力部11aから出力されたドライブモータ22の回転指令信号に応じてドライブモータ22の回転軸22aを回転させるモータ制御部11b、後述の基準角度θや反転角度φのほか、種々のデータを予め記憶した記憶部11cを備える。
記憶部11cには上記のようなドライブモータ22の回転軸22aの回転角度とノズル7の回転角度との関係がテーブルの形で予め記憶されており、回転指令信号出力部11aは、部品カメラ18による部品の認識情報及び記憶部11cに記憶された上記テーブルから、部品の位置ずれ補正等に必要なノズル7の回転角度(回転指令角度θ)及びこれに対応するドライブモータ22の回転方向(回転指令方向)を算出し、これらの両情報を含むドライブモータ22の回転指令信号をモータ制御部11bに出力する。
モータ制御部11bは、回転指令信号出力部11aから出力されたドライブモータ22の回転指令信号に基づいてドライブモータ22の回転軸22aを回転させる。具体的には、図5のフローチャートに示すように、回転指令信号出力部11aから出力されたドライブモータ22の回転指令信号から回転指令角度θと回転指令方向を読み取り(ステップS1)、読み取った回転指令角度θと記憶部11cに記憶された基準角度θとを比較する(ステップS2)。そして、回転指令角度θが基準角度θよりも小さいときにはドライブモータ22の回転軸22aを回転指令方向とは反対の方向に反転角度φだけ回転させた後(ステップS3)、回転指令方向に上記反転角度φと回転指令角度θとを加えた角度(φ+θ)回転させる(ステップS4)。一方、回転指令角度θが基準角度θよりも大きいときにはドライブモータ22の回転軸22aを回転指令方向に回転指令角度θ回転させる(ステップS5)。
ここで、上記ステップS2において、回転指令角度θが基準角度θよりも小さいとき、一旦ドライブモータ22の回転軸22aを回転指令方向とは反対の方向に反転角度φだけ回転させるようにしているのは、ドライブモータ22の回転軸22aからノズル7に至るまでの動力伝達経路中に存在する機構ガタ(遊び)等によるドライブモータ22の回転軸22aの空転による誤差(部品の搭載時の角度ずれ)の影響を取り除くためである。このため反転角度φは、ノズル7を回転させることなくドライブモータ22の回転軸22aを回転させることができる(ドライブモータ22の回転軸22aが回転してもノズル7がこれに従って回転しない)ドライブモータ22の回転軸22aの最大回転角度(以下、空転角度Qとする。図6参照)に基づいて設定されることが好ましい。この場合、反転角度φは、ノズル7を動かすことなく回転させ得るドライブモータ22の回転軸22aの回転角度を実際に計測することによって求められる。反転角度φは上記空転角度Q以上であればよいが、ドライブモータ22の回転軸22aは回転指令方向とは反対の方向に空転角度
Q分だけ回転させれば空転の影響は除去されるので、ドライブモータ22の回転軸22aの無駄な動きを省くためには、反転角度φは空転角度Qちょうどであることが最も好ましい。
また、上記基準角度θは、図6に示すように、空転角度Qが0であると仮定して算出されるノズル7の回転角度Pに対する実際のノズル7の回転角度Pの割合γ(=P/P)が所定値(例えば99%)以上となる回転指令角度θに設定されることが好ましい。この場合、基準角度θは、回転指令角度θの値を変えながら実際のノズル7の回転角度Pを計測するとともに、ドライブモータ22の回転軸22aの空転角度Qが0であると仮定した場合のノズル7の回転角度Pを算出することによって求められる。なお、上記「所定値」は、空転による誤差が生ずる場合であっても、その誤差が無視できるような値とし、部品実装装置1に求められる部品の搭載精度等に応じて個別に設定するようにする。
一方、上記ステップS2において、回転指令角度θが基準角度θよりも大きいとき、ドライブモータ22の回転軸22aを回転指令方向にそのまま回転させるのは、実装タクトタイムを優先させるためであるが、「所定値」が上記のような基準で設定されているのであれば、ドライブモータ22の回転軸22aの空転による誤差(部品の搭載時の角度ずれ)の影響は無視することができるので、部品の取り付け精度が大きく低下することはない。
基準角度θは、上記割合γの値が設定した所定値以上となるような角度(回転指令角度θ)であれば任意の値を選択できるが、空転による誤差が無視できる状況でドライブモータ22の回転軸22aを回転指令方向とは反対の方向に回転させることは実装タクトタイムの低下に繋がるので、基準角度θは上記割合γの値が設定した所定値そのものとなる角度を選択することが好ましい。例えば、「所定値」が99%に設定されている場合、回転指令角度θがθ=θ1であるときにγ=99%となるのであれば、基準角度θはθ1以上の任意の角度を選択することができるが、実装タクトタイム等を考慮した場合、θ1に設定することが好ましい。
このように本実施の形態における部品実装装置1(或いはそのノズル回転制御装置20及びその回転制御方法)では、回転指令信号から読み取った回転指令角度θが予め設定した基準角度θよりも小さいときには、一旦ドライブモータ22の回転軸22aを回転指令信号から読み取った回転指令方向とは反対の方向に予め定めた反転角度φだけ回転させたうえで改めて回転指令方向に回転させることによってドライブモータ22の回転軸22aの空転による誤差の影響を取り除き、回転指令角度θが基準角度θよりも大きいときには実装タクトタイムを優先させてドライブモータ22の回転軸22aを回転指令方向にそのまま回転させる。このため、実装タクトタイムを大きく低下させることなく部品の基板10への搭載精度を向上させることができる。
これまで本発明の実施の形態について説明してきたが、本発明は上述の実施の形態に示したものに限定されない。例えば、上述の実施の形態では、ドライブモータ22の回転を減速して部品実装用のノズル7に伝達する減速装置として波動歯車装置24が用いられていたが、これは一例に過ぎず、波動歯車装置24以外の他の減速装置(例えば遊星歯車装置等)を用いるようにしてもよい。また、部品実装装置は、ドライブモータの回転軸に減速装置を介して部品実装用のノズルが備えられた構成を有していればよく、上述の実施の形態に示したものに限定されるものではない。
実装タクトタイムを大きく低下させることなく部品の基板への取り付け精度を向上させる。
本発明の一実施の形態における部品実装装置の斜視図 本発明の一実施の形態における部品実装装置の制御系等図 本発明の一実施の形態におけるノズル回転制御装置の構成図 本発明の一実施の形態におけるノズル回転制御装置が備える波動歯車装置の分解斜視図 本発明の一実施の形態における部品実装装置が実行するノズル回転制御のフローチャート 本発明の一実施の形態における回転指令角度、空転角度及び基準角度の関係を示すグラフ
符号の説明
1 部品実装装置
3 基板搬送路(基板位置決め部)
7 ノズル
8 搭載ヘッド(ヘッド部)
9 パーツフィーダ(部品供給部)
10 基板
11 制御装置(制御部)
11a 回転指令信号出力部
11b モータ制御部
11c 記憶部
20 ノズル回転制御装置(ノズルの回転制御装置)
22 ドライブモータ
22a 回転軸
24 波動歯車装置(減速装置)
θ 回転指令角度
θ 基準角度
Q 空転角度
空転角度が0であると仮定して算出されるノズルの回転角度
P 実際のノズルの回転角度
γ Pに対するPの割合

Claims (3)

  1. ドライブモータの回転軸に減速装置を介して取り付けた部品実装用のノズルと、ドライブモータの回転指令信号を出力する回転指令信号出力部と、ノズルを回転させることなくドライブモータの回転軸を回転させることができるドライブモータの回転軸の最大回転角度である空転角度に基づいて設定される反転角度及び前記空転角度が0であると仮定して算出されるノズルの回転角度に対する実際のノズルの回転角度の割合が所定値以上となる回転指令角度に設定される基準角度を記憶した記憶部と、回転指令信号出力部から出力されたドライブモータの回転指令信号に応じてドライブモータの回転軸を回転させるモータ制御部とを備えたノズルの回転制御装置であって
    モータ制御部は、回転指令信号出力部から出力された回転指令信号から読み取った回転指令角度と記憶部に記憶された前記基準角度とを比較し、回転指令角度が前記基準角度よりも小さいときにはドライブモータの回転軸を回転指令信号から読み取った回転指令方向とは反対の方向に記憶部に記憶された前記反転角度だけ回転させた後、回転指令方向に前記反転角度と回転指令角度とを加えた角度回転させ、回転指令角度が前記基準角度よりも大きいときにはドライブモータの回転軸を回転指令方向に回転指令角度回転させることを特徴とするノズルの回転制御装置。
  2. ドライブモータの回転軸に減速装置を介して取り付けた部品実装用のノズルと、ドライブモータの回転指令信号を出力する回転指令信号出力部と、ノズルを回転させることなくドライブモータの回転軸を回転させることができるドライブモータの回転軸の最大回転角度である空転角度に基づいて設定される反転角度及び前記空転角度が0であると仮定して算出されるノズルの回転角度に対する実際のノズルの回転角度の割合が所定値以上となる回転指令角度に設定される基準角度を記憶した記憶部とを備え、回転指令信号出力部から出力されたドライブモータの回転指令信号に応じてドライブモータの回転軸を回転させるノズルの回転制御装置によるノズルの回転制御方法であって、
    回転指令信号出力部から出力された回転指令信号から読み取った回転指令角度と記憶部に記憶された前記基準角度とを比較し、回転指令角度が前記基準角度よりも小さいときにはドライブモータの回転軸を回転指令信号から読み取った回転指令方向とは反対の方向に記憶部に記憶された前記反転角度だけ回転させた後、回転指令方向に前記反転角度と回転指令角度とを加えた角度回転させ、回転指令角度が前記基準角度よりも大きいときにはドライブモータの回転軸を回転指令方向に回転指令角度回転させることを特徴とするノズルの回転制御方法。
  3. 基板を所定位置に位置決めする基板位置決め部と、部品を供給する部品供給部と、部品供給部より供給された部品を吸着して基板位置決め部により位置決めされた基板に実装するヘッド部と、基板位置決め部、部品供給部及びヘッド部の作動制御を行う制御部とを備えた部品実装装置であって、
    ヘッド部は、ドライブモータの回転軸に減速装置を介して取り付けられた部品実装用のノズルを備え、制御部は、ドライブモータの回転指令信号を出力する回転指令信号出力部と、ノズルを回転させることなくドライブモータの回転軸を回転させることができるドライブモータの回転軸の最大回転角度である空転角度に基づいて設定される反転角度及び前記空転角度が0であると仮定して算出されるノズルの回転角度に対する実際のノズルの回転角度の割合が所定値以上となる回転指令角度に設定される基準角度を記憶した記憶部と、回転指令信号出力部から出力されたドライブモータの回転指令信号に応じてドライブモータの回転軸を回転させるモータ制御部とを備え、モータ制御部は、回転指令信号出力部から出力された回転指令信号から読み取った回転指令角度と記憶部に記憶された前記基準角度とを比較し、回転指令角度が前記基準角度よりも小さいときにはドライブモータの回転軸を回転指令信号から読み取った回転指令方向とは反対の方向に記憶部に記憶された前記反転角度だけ回転させた後、回転指令方向に前記反転角度と回転指令角度とを加えた角度回転させ、回転指令角度が前記基準角度よりも大きいときにはドライブモータの回転軸を回転指令方向に回転指令角度回転させることを特徴とする部品実装装置。
JP2007156010A 2007-06-13 2007-06-13 ノズルの回転制御装置及び方法並びに部品実装装置 Expired - Fee Related JP4775331B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007156010A JP4775331B2 (ja) 2007-06-13 2007-06-13 ノズルの回転制御装置及び方法並びに部品実装装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007156010A JP4775331B2 (ja) 2007-06-13 2007-06-13 ノズルの回転制御装置及び方法並びに部品実装装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2008311334A JP2008311334A (ja) 2008-12-25
JP4775331B2 true JP4775331B2 (ja) 2011-09-21

Family

ID=40238707

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007156010A Expired - Fee Related JP4775331B2 (ja) 2007-06-13 2007-06-13 ノズルの回転制御装置及び方法並びに部品実装装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4775331B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN109352303B (zh) * 2018-12-06 2024-03-26 苏州贝亚特精密自动化机械有限公司 喷嘴装配专机

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3128360B2 (ja) * 1992-11-26 2001-01-29 三洋電機株式会社 電子部品自動装着装置
JP3523972B2 (ja) * 1996-12-26 2004-04-26 松下電器産業株式会社 部品実装方法及び部品実装装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2008311334A (ja) 2008-12-25

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4208155B2 (ja) 実装ヘッド、および電子部品実装装置
JP3647146B2 (ja) 電子部品実装装置および電子部品実装方法
JP4775331B2 (ja) ノズルの回転制御装置及び方法並びに部品実装装置
JP2008078964A (ja) カメラ駆動装置
JP3523972B2 (ja) 部品実装方法及び部品実装装置
JPH10107495A (ja) 部品装着装置
JP6161598B2 (ja) パラレルリンク式部品実装装置
JP5042875B2 (ja) 電子部品実装装置
JP2009164277A (ja) 部品実装装置におけるヘッド移動位置補正方法及び同装置
JP2001332895A (ja) 表面実装装置のモジュールヘッドのノズル回転装置
JP4203116B2 (ja) 部品実装装置
JP2014168020A (ja) パーツフィーダ
JP4943230B2 (ja) 部品実装装置
JP2009252890A (ja) 部品供給装置
JP2010064185A (ja) ロボットハンドの指構造
JP4365270B2 (ja) 部品移載装置、表面実装機および部品検査装置
JP2020174085A (ja) 基板搬送装置および基板搬送方法
JP2005302945A (ja) 部品実装装置
JP7146068B2 (ja) 回転位置決め装置
KR101804381B1 (ko) 부품 장착기
JP5715744B2 (ja) 部品搭載方法
KR20060041869A (ko) 기어 전동장치 및 전자기기
JP2008028198A (ja) 部品実装装置
JP5127202B2 (ja) 雲台装置
JP2005243668A (ja) 部品実装方法及びその装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20090224

RD01 Notification of change of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7421

Effective date: 20091127

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20110322

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110509

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20110531

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20110613

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 4775331

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140708

Year of fee payment: 3

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees