JP4774275B2 - 通信制御システムおよび制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、携帯端末が接続するアクセスポイントを制御装置によって管理する通信制御システムに関するものである。
コンピュータや携帯端末などの各種の電子機器間で、近距離の無線通信によってデータ通信を行う無線伝送方式として、Bluetooth(ブルートゥース、登録商標)が知られている。Bluetoothは、Bluetooth機器間での通信可能範囲が約10mであり、最大7台のBluetooth機器で無線ネットワークを構築できるような規格とされている。
従来、Bluetooth機器間で通信を確立する場合には、Bluetooth機器の周囲に存在する相手機器を認知するインクワイアリ(探索)が行われる(例えば特許文献1参照)。例えば、Bluetoothモジュールを搭載した携帯端末が、Bluetoothアクセスポイント(以下、BTAPという)に接続する場合、その携帯端末の通信可能範囲内にあるBTAPの探索を行って、BTAPとの接続が行われる。
特開2003−218785号公報(第4−10頁、第3図、第10図)
しかしながら、上記従来の方法では、BTAPの最大接続可能数(最大7台)がすでに他の携帯端末との接続により満たされていると、BTAPへの接続を試みた携帯端末は、そのBTAPに接続することができず、所定時間経過後にタイムアウトすることになる。その場合、携帯端末は、その後に別のBTAPを探索することとなり、接続可能なBTAPへの切換えまでの待ち時間が長くなるという問題があった。
本発明は、上記従来の問題を解決するためになされたもので、携帯端末がアクセスポイントに接続するまでの待ち時間を短縮することのできる通信制御システムを提供することを目的とする。
本発明の通信制御システムは、無線通信機能を有する複数の携帯端末と、前記複数の携帯端末に無線通信によりデータ通信可能に接続される複数のアクセスポイントと、前記複数のアクセスポイントにデータ通信可能に接続される制御装置とを備え、前記複数の携帯端末の各々が接続する前記アクセスポイントを前記制御装置によって管理する通信制御システムにおいて、前記複数の携帯端末の各々は、データ通信を開始しようとするときに前記複数のアクセスポイントの一つを介して前記制御装置へ接続要求を送る接続要求手段を備え、前記制御装置は、前記携帯端末からの接続要求を受け付ける受付手段と、前記複数のアクセスポイントの各々に同時に接続できる最大の接続数である最大接続可能数から、通信制御用に確保される接続数である制御用接続数を除いた接続数を、前記複数のアクセスポイントの各々がデータ通信用に使用する最大の接続数である最大使用接続数として記憶する第1記憶手段と、前記複数のアクセスポイントの各々に現在すでに接続している前記携帯端末の接続数である使用接続数を記憶する第2記憶手段と、前記複数のアクセスポイントから、使用接続数が最大使用接続数よりも小さいアクセスポイントを、前記接続要求を送ってきた前記携帯端末に対して接続許可されたアクセスポイントとして決定する決定手段と、前記接続許可されたアクセスポイントを前記携帯端末に通知する通知手段とを備え、前記携帯端末は、前記通知手段から通知を受けたときに、前記接続許可されたアクセスポイントに接続する構成を有している。
この構成により、携帯端末の接続要求手段は、アクセスポイントを介して制御装置とデータ通信を開始しようとするときに、一つのアクセスポイントを介して前記制御装置へ接続要求を送る。このとき、制御装置の受付手段は、その携帯端末からの接続要求を受け付ける。制御装置の第1記憶手段には、各アクセスポイントに同時に接続できる最大の接続数である最大接続可能数(例えば7)から、通信制御用に確保される接続数である制御用接続数(例えば1)を除いた接続数が、各アクセスポイントをデータ通信用に使用する最大の接続数である最大使用接続数(例えば6)として記憶される。また、制御装置の第2記憶手段には、各アクセスポイントに現在すでに接続している携帯端末の接続数である使用接続数(例えばn)が記憶される。そして、制御装置は、各アクセスポイントの使用接続数が最大使用接続数よりも小さい(n<6)場合には、そのアクセスポイントへの携帯端末の接続を許可する。したがって、携帯端末は、最大使用接続数がすでに満たされているアクセスポイントへ接続を試みて、タイムアウトまでの時間を待つことなく、接続可能なアクセスポイントへの切換えを即座に行うことができる。このように、本発明の通信制御システムでは、アクセスポイントとの通信制御用として制御用接続数の通信回線の空きが確保されており、制御装置は、その通信回線の空きを利用して、携帯端末が接続するアクセスポイントを管理することができる。これにより、携帯端末がアクセスポイントに接続するまでの待ち時間を短縮することができる。
本発明の制御装置は、複数の携帯端末が複数のアクセスポイントに対して無線通信によりデータ通信を行う通信制御システムに設けられ、前記複数のアクセスポイントを介して前記複数の携帯端末とデータ通信を行って前記複数の携帯端末の各々が接続する前記アクセスポイントを管理する制御装置において、データ通信を開始しようとする前記複数の携帯端末の各々から、前記複数のアクセスポイントの一つを介して接続要求を受け付ける受付手段と、前記複数のアクセスポイントの各々に同時に接続できる最大の接続数である最大接続可能数から、通信制御用に確保される接続数である制御用接続数を除いた接続数を、前記複数のアクセスポイントの各々がデータ通信用に使用する最大の接続数である最大使用接続数として記憶する第1記憶手段と、前記複数のアクセスポイントの各々に現在すでに接続している前記携帯端末の接続数である使用接続数を記憶する第2記憶手段と、前記複数のアクセスポイントから、使用接続数が最大使用接続数よりも小さいアクセスポイントを、前記接続要求を送ってきた前記携帯端末に対して接続許可されたアクセスポイントとして決定する決定手段と、前記接続許可されたアクセスポイントを前記携帯端末に通知する通知手段とを備えた構成を有している。
この構成により、制御装置の第1記憶手段には、各アクセスポイントに同時に接続できる最大の接続数である最大接続可能数(例えば7)から、通信制御用に確保される接続数である制御用接続数(例えば1)を除いた接続数が、各アクセスポイントをデータ通信用に使用する最大の接続数である最大使用接続数(例えば6)として記憶される。また、制御装置の第2記憶手段には、各アクセスポイントに現在すでに接続している携帯端末の接続数である使用接続数(例えばn)が記憶される。そして、制御装置は、各アクセスポイントの使用接続数が最大使用接続数よりも小さい(n<6)場合には、そのアクセスポイントへの携帯端末の接続を許可する。したがって、携帯端末は、最大使用接続数がすでに満たされているアクセスポイントへ接続を試みて、タイムアウトまでの時間を待つことなく、接続可能なアクセスポイントへの切換えを即座に行うことができる。このように、本発明の制御装置では、アクセスポイントとの通信制御用として制御用接続数(例えば1)の通信回線の空きが確保されており、制御装置は、その通信回線の空きを利用して、携帯端末が接続するアクセスポイントを管理することができる。これにより、携帯端末がアクセスポイントに接続するまでの待ち時間を短縮することができる。
本発明は、制御装置に、最大接続可能数から制御用接続数を除いた接続数を最大使用接続数として記憶する第1記憶手段と、現在の使用接続数を記憶する第2記憶手段と、最大使用接続数と使用接続数に基づいて接続許可するアクセスポイントを決定する決定手段とを設けることにより、携帯端末がアクセスポイントに接続するまでの待ち時間を短縮できるという効果を有する通信制御システムを提供することができるものである。
以下、本発明の実施の形態の通信制御システムについて、図面を用いて説明する。本実施の形態では、運送会社における集配サービスの作業データ管理等に用いられる通信制御システムの場合を例示する。
本発明の実施の形態の通信制御システムを図1および図2に示す。図2は、本実施の形態の通信制御システムの模式図である。図2に示すように、通信制御システム1は、Bluetoothによる無線通信機能を有する複数の携帯端末2と、複数のBluetoothアクセスポイント3(以下、BTAPという)と、複数のBTAP3とLAN(Local Area Network)を介して接続される制御コンピュータ4(以下、制御PCという)とを備えている。なお、図2では、説明の便宜上、一つの携帯端末2のみが示されている。
例えば、制御PC4は、集配センターの管理室等に設置されており、複数のBTAP3は集配センターの各所に設置されている。携帯端末2は、集配サービスの作業者によって勤務中に所持される。そして、集配センターから出発する前の携帯端末2には、その日の作業データ(集配先の顧客名や住所などのデータ)が制御PC4からダウンロードされる。また、集配センターに帰社した後の携帯端末2からは、その日の作業実績データ(集配時刻などの作業実績が作業データに追加されたデータ)が制御PC4へアップロードされる。なお、制御PC4から携帯端末2へは、各種のプログラムやマスターファイル等がダウンロードされてもよい。
図1は、本実施の形態の通信制御システム1のブロック図である。図1に示すように、携帯端末2は、Bluetoothによる無線通信機能を有するBluetoothモジュール5と、Bluetoothモジュール5を制御するモジュール制御部6とを備えている。また、携帯端末2は、通信可能範囲内のBTAP3をインクワイアリ(探索)した結果の探索AP情報をリスト化して作成する探索AP情報リスト作成部7と、リスト化された探索AP情報を記憶する探索AP情報記憶部8と、記憶された探索AP情報に基づいてBTAP3への接続要求や後述するクライアント側APチェックを行うクライアント側接続制御部9とを備えている。ここで、探索AP情報とは、例えば、図2および図5に示すように、インクワイアリ(探索)の結果、通信可能範囲内にあると判定されたBTAP(1)(2)(3)の情報をいう。また、携帯端末2は、制御PC4から受信する受信データ(例えば、その日の作業データ)を記憶する受信データ記憶部10と、制御PC4へ送信する送信データ(例えば、その日の作業実績データ)を記憶する送信データ記憶部11と、送信データや受信データなどのデータ通信を制御するデータ通信制御部12とを備えている。この場合、クライアント側接続制御部9、モジュール制御部6(およびBluetoothモジュール5)が本発明の接続要求手段に相当している。
BTAP3は、Bluetoothによる無線通信機能を有するBluetoothモジュール13と、Ethernet(イーサーネット、登録商標)によるLAN内のデータ通信機能を有するEthernetモジュール14と、Bluetoothモジュール13とEthernetモジュール14との間に介在され通信用のプロトコルの変換を行うコンバータ15とを備えている。
制御PC4は、EthernetによるLAN内のデータ通信機能を有するEthernetモジュール16と、Ethernetモジュール16を介してデータの送受信を行う送受信部17とを備えている。また、制御PC4は、携帯端末2から送られた探索AP情報を一時的に記憶する探索AP情報記憶部18と、携帯端末2から送られた探索AP情報に基づいて作成される接続情報を記憶する接続情報記憶部19と、記憶された接続情報に基づいて携帯端末2からの接続要求の受付や後述するサーバ側APチェックを行うサーバ側接続制御部20とを備えている。また、制御PC4は、携帯端末2へ送信する送信データ(例えば、その日の作業データ)や携帯端末2から受信する受信データ(例えば、その日の作業実績データ)の作成(データの編集やデータ形式の変換など)を行う送受信データ作成部21と、作成した送信データを記憶する送信データ記憶部22と、作成した受信データを記憶する受信データ記憶部23と、後述するサーバ側APチェックにより接続が許可された携帯端末2のみにデータ通信を認めるように管理する接続管理部24とを備えている。この場合、サーバ側接続制御部20が本発明の決定手段に相当しており、送受信部17(およびEthernetモジュール16)が本発明の受付手段および通知手段に相当している。
接続情報記憶部19に記憶される接続情報には、HT接続情報とBTAP接続情報とが含まれる。図3は、HT接続情報を示した表である。図3に示すように、HT接続情報には、各携帯端末2が現在接続しているBTAP3(接続AP)と、各携帯端末2の探索AP情報とが含まれている。
図4は、BTAP接続情報を示した表である。図4に示すように、BTAP接続情報には、各BTAP3の最大使用接続数と使用接続数が含まれる。ここで、最大使用接続数とは、各BTAP3に同時に接続できる携帯端末2の最大の接続数である最大接続可能数から、各BTAP3との通信制御用に確保される接続数である制御用接続数を除いた接続数であり、各BTAP3をデータ通信用に使用する携帯端末2の最大の接続数をいう。また、使用接続数とは、各BTAP3に現在すでに接続している携帯端末2の接続数をいう。したがって、接続情報記憶部19のうち、BTAP接続情報の最大使用接続数を記憶している部分が本発明の第1記憶手段に相当し、BTAP接続情報の使用接続数を記憶している部分が本発明の第2記憶手段に相当しているといえる。
本実施の形態では、各BTAP3の最大使用接続数は、集配センターの管理室のオペレータによって予め設定されている。すなわち、Bluetoothの規格上は、各BTAP3に携帯端末2を7台まで同時に接続することができるが、ここでは、各BTAP3の接続数が制限され通信回線の空きが確保されている。例えば、図4に示すように、BTAP(1)の最大接続可能数は7であり、制御用接続数が1に設定されており、最大使用接続数は6に設定されている。また、BTAP(2)の最大接続可能数は7であり、制御用接続数が2に設定されており、最大使用接続数は5に設定されている。なお、各BTAP3の使用接続数は、HT接続情報に基づいて、制御PC4によって最新の情報に更新される。
以上のように構成された通信制御システム1について、図5〜図9のフロー図を用いてその動作を説明する。
まず、本発明の実施の形態の通信制御システム1において、携帯端末2が接続を試みたBTAP3の通信回線の空きが十分にある場合の動作について図5を用いて説明する。携帯端末2は、BTAP3を介して制御PC4に接続しようとするときに、まず、その携帯端末2の周囲の通信可能範囲内(約10m以内)に存在するBTAP3を探索する。そして、探索の結果、通信可能範囲内にあると判定されたBTAP3のうち任意のBTAP3に接続を試みる。ここでは、図2および図5に示すように、通信可能範囲内にあるBTAP(1)(2)(3)のうちBTAP(1)に接続を試みる場合を例示して説明する。
図5のフロー図に示すように、携帯端末2がBTAP(1)に接続しようとする場合、まず、携帯端末2のクライアント側接続制御部9は、BTAP(1)に対する接続要求と探索AP情報記憶部8に記憶された探索AP情報を、BTAP(1)を介して制御PC4に送る。
携帯端末2からの接続要求と探索AP情報は、制御PC4のサーバ側接続制御部20により受け付けられる。そして、探索AP情報は探索AP情報記憶部18に一時的に記憶されるとともに、探索AP情報に基づいて作成された接続情報(HT接続情報)が接続情報記憶部19に記憶される。そして、制御PC4のサーバ側接続制御部20では、接続情報に基づいてサーバ側APチェックが行われる。
図6は、サーバ側APチェックのフロー図である。図6に示すように、サーバ側APチェックが開始されると、制御PC4のサーバ側接続制御部20では、接続中のBTAP(1)が使用可能か否かの判断が行われる(S101)。この判定は、接続中のBTAP(1)の使用接続数が最大使用接続数よりも小さいか否かにより行われる。すなわち、「BTAP(1)の使用接続数+1≦BTAP(1)の最大使用接続数」の不等式が成立する場合には、BTAP(1)が使用可能であると判断される。この場合、例えば、図4に示すように、接続を試みたBTAP3の通信回線の空きが十分にあり、上記の不等式は「1+1≦6」となり成立する。
そして、BTAP(1)が使用可能であると判断された場合には、サーバ側接続制御部20では、BTAP(1)への接続許可が決定され、携帯端末2に対してBTAP(1)が使用可能であることが通知される(S102)。
図5に示すように、携帯端末2が制御PC4からBTAP(1)の使用可能の通知を受けると、携帯端末2のクライアント側接続制御部9では、クライアント側APチェックが行われる。
図7は、クライアント側APチェックのフロー図である。図7に示すように、クライアント側APチェックが開始されると、携帯端末2のクライアント側接続制御部9では、BTAP(1)が使用可能であったか否かの判断が行われる(S201)。この場合、制御PC4からBTAP(1)の使用可能の通知を受けているので、BTAP(1)は使用可能と判断される。
そして、BTAP(1)が使用可能であると判断された場合には、BTAP(1)を用いたデータ通信が継続して行われる(S202)。なお、本実施の形態では、制御PC4の接続管理部24により、接続がサーバ側APチェックを受けて接続が許可された携帯端末2のみにデータ通信が認められる。これにより、サーバ側APチェックを受けていない携帯端末によって、いきなりデータ通信が開始されることが防止される。
そして、接続管理部24によりデータ通信が認められると、携帯端末2のデータ通信制御部12によって、制御PC4への送信データの送信や、制御PC4からの受信データの受信が開始されるとともに、制御PC4の送受信部17によって、携帯端末2からの受信データの受信や、携帯端末2への送信データの送信が開始される。本実施の形態では、例えば、集配センターから出発する前の携帯端末2には、その日の作業データなどの受信データが制御PC4からダウンロードされる。また、集配センターに帰社した後の携帯端末2からは、その日の作業実績データなどの送信データが制御PC4へアップロードされる。
つぎに、本発明の実施の形態の通信制御システム1において、携帯端末2が接続を試みたBTAP3の通信回線に空きがなく、通信可能範囲内の他のBTAP3の通信回線に空きがある場合の動作について図8を用いて説明する。ここでは、携帯端末2が探索を行った結果、通信可能範囲内にあるBTAP(2)(4)のうちBTAP(4)に接続を試みる場合を例示して説明する。
図8のフロー図に示すように、携帯端末2がBTAP(4)に接続しようとする場合、まず、携帯端末2のクライアント側接続制御部9は、BTAP(4)に対する接続要求と探索AP情報記憶部8に記憶された探索AP情報を、BTAP(4)を介して制御PC4に送る。
携帯端末2からの接続要求と探索AP情報は、制御PC4のサーバ側接続制御部20により受け付けられ、上述の場合と同様、制御PC4のサーバ側接続制御部20では、接続情報に基づいてサーバ側APチェックが行われる。
図6に示すように、サーバ側APチェックが開始されると、制御PC4のサーバ側接続制御部20では、接続中のBTAP(4)が使用可能か否かの判断が行われる(S101)。この場合、例えば、図4に示すように、接続を試みたBTAP3の通信回線の空きが十分でなく、上記の不等式は「3+1≦3」となり成立しない。そのため、BTAP(4)が使用不可能であると判断される。
そして、BTAP(4)が使用不可能であると判断された場合には、携帯端末2の通信可能範囲内に他のBTAP3があるか否かの判断が行われる(S103)。この場合、BTAP(2)が存在するため、通信可能範囲内に他のBTAP(2)が存在すると判断される。
このように他のBTAP(2)が存在すると判断された場合には、そのBTAP(2)が使用可能か否かの判断が行われる(S104)。他のBTAP(2)が使用不可能であると判断された場合には、通信可能範囲内にさらに他のBTAP3があるか否かの判断が再び行われる(S103)。この場合、例えば、図4に示すように、BTAP(2)の通信回線には十分な空きがあり、上記の不等式は「2+1≦5」となり成立する。そのため、他のBTAP(2)が使用可能であると判断される。そして、サーバ側接続制御部20では、BTAP(2)への接続許可が決定され、携帯端末2に対して、他のBTAP(2)が使用可能であることが通知される(S105)。
図8に示すように、携帯端末2が制御PC4から、BTAP(4)が使用不可能であり他のBTAP(2)が使用可能である旨の通知を受けると、携帯端末2のクライアント側接続制御部9では、クライアント側APチェックが行われる。
図7に示すように、クライアント側APチェックが開始されると、携帯端末2のクライアント側接続制御部9では、接続中のBTAP(4)が使用可能であったか否かの判断が行われる(S201)。この場合、制御PC4からBTAP(4)の使用不可能の通知を受けているので、BTAP(4)は使用不可能と判断される。
つぎに、携帯端末2のクライアント側接続制御部9では、他のBTAP3が使用可能であったか否かの判断が行われる(S203)。この場合、制御PC4から他のBTAP(2)について使用可能の通知を受けているので、他のBTAP(2)は使用可能と判断される。
そして、他のBTAP(2)が使用可能であると判断された場合には、BTAP(4)からBTAP(2)へのAP切替えが行われる(S204)。そして、切り替えられたBTAP(2)を用いて、携帯端末2と制御PC4とのデータ通信が行われる。
最後に、本発明の実施の形態の通信制御システム1において、携帯端末2の通信可能範囲内にあるいずれのBTAP3の通信回線にも空きがない場合の動作について図9を用いて説明する。ここでは、携帯端末2が探索を行った結果、通信可能範囲内にあるBTAP(4)(5)のうちBTAP(4)に接続を試みる場合を例示して説明する。
図9のフロー図に示すように、携帯端末2がBTAP(4)に接続しようとする場合、まず、携帯端末2のクライアント側接続制御部9は、BTAP(4)に対する接続要求と探索AP情報記憶部8に記憶された探索AP情報を、BTAP(4)を介して制御PC4に送る。
携帯端末2からの接続要求と探索AP情報は、制御PC4のサーバ側接続制御部20により受け付けられ、上述の場合と同様、制御PC4のサーバ側接続制御部20では、接続情報に基づいてサーバ側APチェックが行われる。
図6に示すように、サーバ側APチェックが開始されると、制御PC4のサーバ側接続制御部20では、接続中のBTAP(4)が使用可能か否かの判断が行われる(S101)。この場合、例えば、図4に示すように、接続を試みたBTAP3の通信回線の空きが十分でなく、上記の不等式は「3+1≦3」となり成立しない。そのため、BTAP(4)が使用不可能であると判断される。
そして、BTAP(4)が使用不可能であると判断された場合には、携帯端末2の通信可能範囲内に他のBTAP3があるか否かの判断が行われる(S103)。この場合、BTAP(2)が存在するため、通信可能範囲内に他のBTAP(5)が存在すると判断される。
このように他のBTAP(5)が存在すると判断された場合には、そのBTAP(5)が使用可能か否かの判断が行われる(S104)。この場合、例えば、図4に示すように、BTAP(5)の通信回線にも空きがなく、上記の不等式は「4+1≦4」となり成立しない。そのため、BTAP(5)も使用不可能であると判断される。
そして、BTAP(5)も使用不可能であると判断された場合には、携帯端末2の通信可能範囲内にさらに他のBTAP3があるか否かの判断が行われる(S103)。この場合、他にBTAP3が存在しないため、通信可能範囲内に他のBTAP3は存在しないと判断される。そして、制御PC4から携帯端末2に対して、BTAP3が使用不可能であることが通知される(S106)。
図9に示すように、携帯端末2が制御PC4から、BTAP(4)(5)がいずれも使用不可能である旨の通知を受けると、携帯端末2のクライアント側接続制御部9では、クライアント側APチェックが行われる。
図7に示すように、クライアント側APチェックが開始されると、携帯端末2のクライアント側接続制御部9では、接続中のBTAP(4)が使用可能であったか否かの判断が行われる(S201)。この場合、制御PC4からBTAP(4)の使用不可能の通知を受けているので、BTAP(4)は使用不可能と判断される。
つぎに、携帯端末2のクライアント側接続制御部9では、他のBTAP3が使用可能であったか否かの判断が行われる(S203)。この場合、制御PC4から他のBTAP(5)についても使用不可能の通知を受けているので、他のBTAP3も使用不可能と判断される。
そして、他のBTAP3も使用不可能であると判断された場合には、通信終了の処理が行われる(S205)。したがって、この場合には、携帯端末2と制御PC4とのデータ通信は行われない。
このような発明の実施の形態の通信制御システム1によれば、制御PC4に、最大接続可能数から制御用接続数を除いた接続数を最大使用接続数と現在の使用接続数を記憶する接続情報記憶部19と、最大使用接続数と使用接続数に基づいて接続許可するBTAP3を決定するサーバ側接続制御部20とを設けることにより、携帯端末2がBTAP3に接続するまでの待ち時間を短縮することができる。
すなわち、本実施の形態では、携帯端末2のクライアント側接続制御部9は、通信可能範囲にあるBTAP3を介して制御PC4とデータ通信を開始しようとするときに、BTAP3を介して制御PC4へ接続要求を送る。制御PC4のサーバ側接続制御部20は、その携帯端末2からの接続要求を受け付ける。
制御PC4の接続情報記憶部19には、各BTAP3に同時に接続できる携帯端末2の最大の接続数である最大接続可能数(例えば7)から、各BTAP3との通信制御用に確保される接続数である制御用接続数(例えば1)を除いた接続数が、各BTAP3をデータ通信用に使用する携帯端末2の最大の接続数である最大使用接続数(例えば6)として記憶される。また、制御PC4の接続情報記憶部19には、各BTAP3に現在すでに接続している携帯端末2の接続数である使用接続数(例えばn)が記憶される。
そして、制御PC4は、携帯端末2の通信可能範囲内にあるBTAP3の使用接続数が最大使用接続数よりも小さい(n<6)場合には、そのBTAP3への携帯端末2の接続を許可する。例えば、通信可能範囲内にある一のBTAP3の使用接続数が最大使用接続数にすでに達していた(n=6)場合には、通信可能範囲内にある他のBTAP3であって使用接続数が最大使用接続数よりも小さい(n<6)BTAP3への接続を許可する。したがって、携帯端末2は、最大使用接続数がすでに満たされているBTAP3へ接続を試みて、タイムアウトまでの時間を待つことなく、接続可能なBTAP3への切換えを即座に行うことができる。
このように、本実施の形態では、BTAP3との通信制御用として制御用接続数の通信回線の空きが確保されており、制御PC4は、その通信回線の空きを利用して、携帯端末2が接続するBTAP3を管理することができる。これにより、携帯端末2がBTAP3に接続するまでの待ち時間を短縮することができる。
また、本実施の形態では、各BTAP3の最大使用接続数を、集配センターの管理室のオペレータが予め設定することにより、各BTAP3の接続数の偏りを調整でき、データ通信の安定性が向上する。
以上、本発明の実施の形態を例示により説明したが、本発明の範囲はこれらに限定されるものではなく、請求項に記載された範囲内において目的に応じて変更・変形することが可能である。
以上のように、本発明にかかる通信制御システムは、携帯端末がアクセスポイントに接続するまでの待ち時間を短縮することができるという効果を有し、携帯端末が接続するアクセスポイントを制御装置によって管理可能な通信制御システム等として有用である。
本発明の実施の形態における通信制御システムのブロック図 本発明の実施の形態における通信制御システムの模式図 本発明の実施の形態におけるHT接続情報の表 本発明の実施の形態におけるBTAP接続情報の表 本発明の実施の形態における通信制御システムの動作(通信継続)を説明するためのフロー図 本発明の実施の形態におけるサーバ側APチェックの動作説明のためのフロー図 本発明の実施の形態におけるクライアント側APチェックの動作説明のためのフロー図 本発明の実施の形態における通信制御システムの動作(AP切換え)を説明するためのフロー図 本発明の実施の形態における通信制御システムの動作(通信終了)を説明するためのフロー図
符号の説明
1 通信制御システム
2 携帯端末
3 Bluetooth(ブルートゥース)アクセスポイント(BTAP)
4 制御PC
5 Bluetooth(ブルートゥース)モジュール
6 モジュール制御部
7 探索AP情報リスト作成部
8 探索AP情報記憶部
9 クライアント側接続制御部
10 受信データ記憶部
11 送信データ記憶部
12 データ通信制御部
13 Bluetooth(ブルートゥース)モジュール
14 Ethernet(イーサーネット)モジュール
15 コンバータ
16 Ethernet(イーサーネット)モジュール
17 送受信部
18 探索AP情報記憶部
19 接続情報記憶部
20 サーバ側接続制御部
21 送受信データ作成部
22 送信データ記憶部
23 受信データ記憶部
24 接続管理部

Claims (2)

  1. 無線通信機能を有する複数の携帯端末と、前記複数の携帯端末に無線通信によりデータ通信可能に接続される複数のアクセスポイントと、前記複数のアクセスポイントにデータ通信可能に接続される制御装置とを備え、前記複数の携帯端末の各々が接続する前記アクセスポイントを前記制御装置によって管理する通信制御システムにおいて、
    前記複数の携帯端末の各々は、
    データ通信を開始しようとするときに前記複数のアクセスポイントの一つを介して前記制御装置へ接続要求を送る接続要求手段と、
    通信可能範囲内のアクセスポイントの探索結果情報を、前記複数のアクセスポイントの一つを介して前記制御装置へ送信する探索結果送信手段と、
    を備え、
    前記制御装置は、
    前記複数の携帯端末の各々から送信された前記探索結果情報に基づいて接続情報を作成する接続情報作成手段と、
    前記接続情報に基づいて、前記携帯端末からの接続要求を受け付ける受付手段と、
    前記複数のアクセスポイントの各々に同時に接続できる最大の接続数である最大接続可能数から、通信制御用に確保される接続数である制御用接続数を除いた接続数を、前記複数のアクセスポイントの各々がデータ通信用に使用する最大の接続数である最大使用接続数として記憶する第1記憶手段と、
    前記複数のアクセスポイントの各々に現在すでに接続している前記携帯端末の接続数である使用接続数を記憶する第2記憶手段と、
    前記接続情報に基づいて、前記複数のアクセスポイントのうち接続可能なアクセスポイントの中から、使用接続数が最大使用接続数よりも小さいアクセスポイントを、前記接続要求を送ってきた前記携帯端末に対して接続許可されたアクセスポイントとして決定する決定手段と、
    前記接続許可されたアクセスポイントを前記携帯端末に通知する通知手段と
    を備え、
    前記携帯端末は、前記通知手段から通知を受けたときに、前記接続許可されたアクセスポイントに接続することを特徴とする通信制御システム。
  2. 複数の携帯端末が複数のアクセスポイントに対して無線通信によりデータ通信を行う通信制御システムに設けられ、前記複数のアクセスポイントを介して前記複数の携帯端末とデータ通信を行って前記複数の携帯端末の各々が接続する前記アクセスポイントを管理する制御装置において、
    前記複数の携帯端末の各々から送信された通信可能範囲内のアクセスポイントの探索結果情報に基づいて接続情報を作成する接続情報作成手段と、
    前記接続情報に基づいて、データ通信を開始しようとする前記複数の携帯端末の各々から、前記複数のアクセスポイントの一つを介して接続要求を受け付ける受付手段と、
    前記複数のアクセスポイントの各々に同時に接続できる最大の接続数である最大接続可能数から、通信制御用に確保される接続数である制御用接続数を除いた接続数を、前記複数のアクセスポイントの各々がデータ通信用に使用する最大の接続数である最大使用接続数として記憶する第1記憶手段と、
    前記複数のアクセスポイントの各々に現在すでに接続している前記携帯端末の接続数である使用接続数を記憶する第2記憶手段と、
    前記接続情報に基づいて、前記複数のアクセスポイントのうち接続可能なアクセスポイントの中から、使用接続数が最大使用接続数よりも小さいアクセスポイントを、前記接続要求を送ってきた前記携帯端末に対して接続許可されたアクセスポイントとして決定する決定手段と、
    前記接続許可されたアクセスポイントを前記携帯端末に通知する通知手段とを備えたことを特徴とする制御装置。
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