JP4772996B2 - 手術用装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、高周波電流を用いて生体組織を切開、凝固する機能を備えた手術用装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、外科的手術においては、電気メス、超音波メスなどの手術用装置が用いられている。
【0003】
電気メスは、メス先電極と対極板との間に置かれた生体に高周波電流を流した際に、メス先電極の先端に生じる電力集中により生体組織を焼灼しながら切開や止血を行うものであり、出血量の少ない手術を行える利点がある。
【0004】
近年用いられている電気メスの中には、主に組織の切開を行う際に用いられる高周波切開電流と、主に組織の凝固に用いられる高周波凝固電流とを選択的に使用できるものがある。そのような装置においては、一般に、波形が純粋な正弦波となる高周波電流が高周波切開電流として用いられ、波形が減衰正弦波となる高周波電流が高周波凝固電流として用いられる。
【0005】
一方、超音波メスは、メス先(ホーン)に供給された超音波振動により生体組織の破砕を行うものであり、たとえば、弾力性の高い血管を残し、その周囲の生体組織を破砕するなど、組織を選択的に破砕することができる利点がある。
【0006】
超音波メスの中には、超音波によって手術部位の処置を行うと同時に手術部位の血管や異物などを吸引する機能を備えたものがある。このような超音波メスは、メス先に発生した超音波振動によって手術部位の破砕を行うとともに、メス先に設けられた吸引口から手術部位の血液や異物などを常時吸引するよう構成されている。
【0007】
近年、1つのメス先に高周波電流と超音波振動の両方を供給することができるよう構成され、それにより電気メスおよび超音波メスの両方の機能を併有する手術用装置が用いられている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の手術用装置は、メス先に設けられた吸引孔から手術部位の血液や異物などを常時吸引する構成となっていたため、メス先に高周波凝固電流が供給された際に、吸引された血液や異物などが吸引孔内で焦げ付き、それによって吸引孔に詰まりが発生する場合があった。
【0009】
本発明は、以上の点に鑑みなされたものであり、高周波電流が供給された際の吸引孔の詰まりを防止することのできる手術用装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
このような目的は、下記(1)〜()の本発明により達成される。
【0011】
(1) 電極部と、
該電極部が取り付けられたハンドピースと、
前記電極部に高周波電流を供給する高周波電流供給手段と、
手術部位付近の液体および異物を吸引し、前記電極部に供給される高周波電流の種類または条件に応じて吸引力を変更し得る吸引手段と
手術部位付近に洗浄水を供給する洗浄水供給装置とを有し、
前記高周波電流供給手段は、高周波凝固電流と高周波切開電流とを選択的に供給することができるよう構成されており、
前記吸引手段は、前記洗浄水供給装置により洗浄水の供給が停止された凝固モードにおいて、前記電極部に対する前記高周波凝固電流の供給に連動して吸引力を減少または吸引を停止させるよう構成されていることを特徴とする手術用装置。
【0012】
(2) 前記吸引手段は、前記電極部に設けられた吸引孔を含むことを特徴とする上記(1)に記載の手術用装置。
【0014】
) 前記高周波電流供給手段は、高周波凝固電流と高周波切開電流とを切り換える切換え手段を有している上記(1)または(2)に記載の手術用装置。
【0015】
) 前記切換え手段は、ハンドピースに設けられ、操作者の手で操作されるハンドスイッチである上記()に記載の手術用装置。
【0016】
) 前記切換え手段は、操作者の足で操作されるフットスイッチである上記()に記載の手術用装置。
【0019】
) 前記電極部に超音波振動を供給する超音波振動供給手段を有する上記(1)ないし()のいずれかに記載の手術用装置。
【0020】
) 前記超音波振動供給手段は、前記高周波凝固電流が供給される際に用いられる凝固時超音波振動と、前記高周波切開電流が供給される際に用いられる切開時超音波振動とを選択的に供給し得るよう構成されている上記()に記載の手術用装置。
【0021】
本発明の他の目的、作用および効果は、図面を参照して行う以下の実施形態の説明から、より明らかとなるであろう。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の手術用装置の好適実施形態を添付図面に基づいて説明する。
【0023】
図1は、本発明の手術用装置の全体構成を示すブロック図である。図2は、本発明の手術用装置に係るハンドピースの構成を示す断面図である。図3は、本発明の手術用装置の切開モード時の高周波電流発生装置、超音波振動発生装置、吸引装置、洗浄水供給装置の動作のタイミングチャートである。図4は、本発明の手術用装置の凝固モード時の高周波電流発生装置、超音波振動発生装置、吸引装置、洗浄水供給装置の動作のタイミングチャートである。図5は、本発明の手術用装置の超音波出力モード時の高周波電流発生装置、超音波振動発生装置、吸引装置、洗浄水供給装置の動作のタイミングチャートである。図6は、本発明の手術用装置の制御装置に設けられた調節パネルを示す正面図である。なお、本実施形態においては、図2中の左側を「先端」、右側を「後端」として説明を行う。
【0024】
本発明の手術用装置は、図1に示すように、ハンドピース2と、該ハンドピース2に高周波電流を供給する高周波電流供給手段としての高周波電流発生装置3と、ハンドピース2に超音波振動を供給する超音波振動供給手段としての超音波振動発生装置(超音波発振器)4と、手術部位付近に洗浄水を供給する洗浄水供給装置5と、手術部位付近の液体および粒子を吸引する吸引手段としての吸引装置6と、これらの各装置を制御する制御手段としての制御装置7と、制御装置7に接続されたハンドスイッチ25、調節パネル71およびフットスイッチ8を有している。
【0025】
以下、各要素の構成について詳述する。
ハンドピース2は、図2に示すように、手術ユニット21と、該手術ユニット21を収容するケーシング24とを備えている。
【0026】
手術ユニット21は、電極部22と、電極部22に連結され、電極部22に超音波振動を供給する超音波振動子23とから構成されている。
【0027】
電極部22は、チタン合金やステンレス鋼などの超音波振動に対する耐性を有する素材から構成され、電気メスのメス先、すなわち電極としての機能と、超音波メスのメス先、すなわち超音波ホーンとしての機能を併有し得るように構成されている。また、この電極部22は、導線(図2中示さず)によって高周波電流発生装置3と接続されている。また、この電極部22は、中空の管体で構成され、その内部に手術部位付近の血液などの液体や異物を吸引する吸引孔221が設けられている。
【0028】
吸引孔221は、電極部22の先端から後端に向かって貫通しており、後端側において後述する流路231を介して図1に示す吸引装置6に接続されている。
【0029】
超音波振動子23は、たとえばボルト締め型の超音波振動子であり、複数の圧電素子、電極、これらの両側に位置する金属ブロックなどから構成されている。
【0030】
この超音波振動子23の先端部には電極部22が固定されており、当該超音波振動子23の振動は、電極部22へと伝達される。また、超音波振動子23の中心軸上には、電極部22の吸引孔221から吸引された液体や異物を前記吸引装置6と送出するための流路231が設けられている。また、この超音波振動子23は、図示しない導線によって超音波振動発生装置4と接続されている。
【0031】
ケーシング24は、図2に示すように、主にケーシング本体241と、該ケーシング本体241の先端側および後端側に位置する先端側キャップ242および後端側キャップ244とから構成されている。
【0032】
ケーシング本体241は、樹脂素材によりほぼ円筒形に形成されており、その内部に手術ユニット21が収納される。また、このケーシング本体241には、ハンドスイッチ25が設けられている。
【0033】
ハンドスイッチ25は、図2に示すように、ケーシング本体241の先端側の側部に設けられている。
【0034】
また、ハンドスイッチ25には、切開モードスイッチ251、凝固モードスイッチ252および超音波出力モードスイッチ253が設けられており、切開モードスイッチ251が押圧された場合には切開モード、すなわち高周波電流と超音波振動とを用いて主に生体組織の切開や破砕を行うモードが選択され、凝固モードスイッチ252が押圧された場合には、凝固モード、すなわち高周波電流と超音波振動とを用いて主に血液や生体組織の凝固を行うモードが選択されるようになっている。また、超音波出力モードスイッチ253が押圧された場合には、超音波振動のみによって組織を破砕吸引するモードが選択される。なお、切開モードスイッチ251、凝固モードスイッチ252および超音波出力モードスイッチ253は、いずれか一つが選択されるようになっている。これらの各スイッチは、導線(図2中示さず)によって制御装置7と接続されている。
【0035】
なお、制御装置7に接続されたフットスイッチ8(図1参照)にもこのハンドスイッチ25に設けられた切開モードスイッチ251、凝固モードスイッチ252および超音波出力モードスイッチ253と同等の機能を有する3種類のスイッチが設けられている。
【0036】
このフットスイッチ8とハンドスイッチ25の各々の同一のモードのスイッチが同時に押圧された場合、例えばフットスイッチ8に設けられた切開モードスイッチとハンドスイッチ25に設けられた切開モードスイッチ251とが同時に押圧された場合には、いずれのスイッチの操作も有効となるよう構成されている。
【0037】
一方、このフットスイッチ8とハンドスイッチ25の各々の互いに異なるモードのスイッチが同時に押圧された場合、例えばハンドスイッチ25の切開モードスイッチ251とフットスイッチ8の凝固モードスイッチとが同時に押圧された場合には、ハンドスイッチ25の操作が有効、フットスイッチ8の操作は無効となるよう構成されている。ただし、これに限らず、この場合にハンドスイッチ25の操作を無効とし、フットスイッチ8の操作を有効としても良い。
【0038】
また、このケーシング本体241には、ケーシング本体241の外周面に沿って配設され、電極部22の先端部に洗浄水を供給する洗浄水供給管26が設けられている。この洗浄水供給管26の後端側は、図1に示す洗浄水供給装置5に接続されている。
【0039】
洗浄水供給装置5は、制御手段7からの制御により、電極部22に供給される高周波電流の種類または条件に応じて洗浄水の供給量を変更し得るよう構成されている。
【0040】
先端側キャップ242は、図2に示すように、電極部22の外周を覆うように設けられている。この先端側キャップ242には、洗浄水供給管26の先端部が接続される接続部243が設けられている。また、この先端側キャップ242と電極部22との間には洗浄水供給路27が形成されている。そして、洗浄水供給管26から供給された洗浄水は、この洗浄水供給路27を通って電極部22の先端部に供給される。
【0041】
高周波電流発生装置3は、ハンドピース2の電極部22と接続されており、電極部22に高周波切開電流と高周波凝固電流とを選択的に供給し得るよう構成されている。ここで、高周波切開電流とは、その波形が純粋正弦波で表現される高周波電流であり、組織の切開や破砕を行う際に好適に用いられる。また、高周波凝固電流とは、その波形が減衰正弦波で表現される高周波電流であり、組織の凝固の際に好適に用いられる。
【0042】
超音波振動発生装置4は、ハンドピース2の超音波振動子23と接続されており、高周波電流発生装置3から高周波切開電流が供給された際に好適に用いられる切開時超音波振動と、高周波凝固電流が供給された際に好適に用いられる凝固時超音波振動と、超音波出力のみによって組織の破砕を行う際に好適に用いられる超音波振動とを選択的に供給し得るよう構成されている。ここで、切開時超音波振動、凝固時超音波振動および超音波振動は、例えば振幅の異なる3種類の大きさの超音波振動とすることができる。また、切開時超音波振動および凝固時超音波振動を付加した際の電極部22先端の振動速度は、220[cm/s]ないし2200[cm/s]であることが好ましい。なお、本発明における超音波振動供給手段は、超音波振動発生装置4と超音波振動子23とを含む。
【0043】
吸引装置6は、電極部22に設けられた吸引孔221と接続されており、該吸引装置6の吸引により電極部22の先端から手術部位付近の液体や異物が吸引される。
【0044】
制御装置7は、通常、マイクロコンピュータ(CPU)を具備し、高周波電流発生装置3、超音波振動発生装置4、洗浄水供給装置5、および吸引装置6の全体の制御を行う。なお、本発明における制御手段は、制御装置7と、制御装置7に接続されたハンドスイッチ25、フットスイッチ8および後述する調節パネル71を含む。
【0045】
以下、本発明の手術用装置の作用について説明する。
ハンドスイッチ25(またはフットスイッチ8)の切開モードスイッチ251が押圧された状態になると、切開モードが選択され、制御装置7の制御により、図3のタイムチャートに示されているように、高周波電流発生装置3および超音波振動発生装置4は、それぞれ高周波切開電流および切開時超音波振動を出力する。また、洗浄水供給装置5は、これらの出力に同期して洗浄水の供給を行う。なお、このとき、吸引装置6による吸引は切開モードスイッチ251の押圧の有無によらず常時行われている。また、この場合の洗浄水の供給量は後述する超音波出力モードとは独立して設定されており、本実施形態においては、超音波出力モードより少量の洗浄水が電極部22の先端部へと供給されるようになっている。
【0046】
この状態から、切開モードスイッチ251の押圧が解除されると、切開モードが解除され、図3に示すように、制御装置7の制御により、高周波切開電流および切開時超音波振動の出力と洗浄水の供給とが停止される。
【0047】
また、ハンドスイッチ25(またはフットスイッチ8)の凝固モードスイッチ252が押圧された状態になると、凝固モードが選択され、制御装置7の制御により、図4のタイムチャートに示されているように、高周波電流発生装置3および超音波振動発生装置4は、それぞれ高周波凝固電流および凝固時超音波振動を出力する。また、吸引装置6は、これらの出力に同期して、それまで行っていた吸引を停止させる。なお、この凝固モードが選択された際には、洗浄水供給装置5は、切開モードスイッチ251の押圧の有無によらず常時洗浄水の供給を停止している。
【0048】
この状態から、凝固モードスイッチ252の押圧が解除されると、凝固モードが解除され、図4に示すように、制御装置7の制御により、高周波凝固電流および凝固時超音波振動の出力が停止される。また、吸引装置6による吸引が再開される。
【0049】
また、ハンドスイッチ25(またはフットスイッチ8)の超音波出力モードスイッチ253が押圧された状態になると、超音波出力モードが選択され、制御手段7の制御により、図5のタイムチャートに示されているように、超音波振動発生装置4は、超音波振動を出力する。また、洗浄水供給装置5は、これらの出力に同期して洗浄水の供給を行う。なお、このとき、吸引装置6による吸引は超音波出力モードスイッチ253の押圧の有無によらず常時行われている。また、この場合の洗浄水の供給量は、前記切開モードとは独立して設定されており、本実施形態においては、切開モードより多量の洗浄水が電極部22の先端部へと供給されるようになっている。
【0050】
この状態から、超音波出力モードスイッチ253の押圧が解除されると、超音波出力モードが解除され、図5に示すように、制御装置7の制御により、超音波振動の出力と洗浄水の供給とが停止される。
【0051】
このように、本実施形態では、高周波電流発生装置3からの高周波切開電流および高周波凝固電流の各出力に応じて、それぞれの出力に好適な切開時超音波振動および凝固時超音波振動を供給するように構成されている。そのため、高周波電流の種類を切り換えた際に、電流の種類に応じて超音波振動の切換え操作を行う必要がなく、ハンドスイッチ25あるいはフットスイッチ8による1度の操作で高周波電流および超音波振動の両方のモードの切換えが簡便に行えるようになっている。
【0052】
また、本実施形態においては、凝固モード、すなわち高周波凝固電流を用いて血液や生体組織の凝固を行うモードが選択された際に、吸引装置6による吸引が停止されるよう構成されている。そのため、凝固した組織を吸引・除去することがなく、凝固が完了する。
【0053】
また、本実施形態においては、凝固モードが選択された際に、洗浄水供給装置5による洗浄水の供給が停止されるように構成されている。
【0054】
そのため、高周波凝固電流が供給されている時に、洗浄水による電流密度の低下を原因として高周波凝固電流の凝固機能が損なわれないようになっている。
【0055】
なお、上述した実施形態に限らず、凝固モードが選択された際に、切開モードや超音波出力モードとは別に設定した流量の洗浄水が電極部22の先端部に供給される構成とすることも可能である。その場合、高周波凝固電流の凝固機能が著しく低下しない程度の洗浄水を供給することにより、凝固部位の炭化が抑えられる。また、洗浄水を供給することにより、電極部22の先端部への組織の付着も抑えられる。
【0056】
また、凝固モード時に吸引を行うことにより、組織を破砕・除去しながら、凝固を行うことができる。
【0057】
さて、本実施形態の手術用装置は、上記切開モードおよび凝固モードが選択された際に出力される高周波電流の出力と超音波振動の出力との比を制御装置7に設けられた調節パネル71によって調節できるように構成されている。
【0058】
以下、その構成について説明する。
調節パネル71は、図6に示すように、ほぼ円柱形状をなし、操作者の手で回転操作される出力比調節つまみ72および出力調節つまみ73を備えている。
【0059】
出力比調節つまみ72は、高周波電流の出力の大きさと超音波振動の出力の大きさとの比率を調節する「第1の調節手段」としての機能と、当該出力比調節つまみ72によって調節された出力比を保持する「保持手段」としての機能を有している。
【0060】
該出力比調節つまみ72の周囲には、以下の式(1)で表される高周波電流発生装置からの出力電力と超音波振動発生装置からの出力電力との比の値が目盛られている。
出力比=高周波電流の出力[W]/超音波振動の出力[W] ・・・(1)
【0061】
そして、この出力比調節つまみ72を回転させることにより、当該出力比調節つまみ72の回動軸と連動する出力比制御装置が操作され、高周波電流の出力と超音波振動の出力との比を調節することができる。なお、出力比調節つまみ72の出力比を0に設定した場合には、超音波振動のみが出力され、∞(無限大)に設定した場合には、高周波電流のみが出力されるようになっている。
【0062】
また、この出力比調節つまみ72は、回転を停止した時点での位置が保持され、それにより、その位置における出力比の値が保持されるように構成されている。
【0063】
一方、出力調節つまみ73は、前記出力比調節つまみ72によって調節された出力比を保持した状態で高周波電流の出力および超音波振動の出力の大きさを同時に調節する「第2の調節手段」としての機能を有している。
【0064】
すなわち、本実施形態においては、出力調節つまみ73の周囲に、絶対出力(基準出力)としての超音波振動の出力が目盛られている。そして、当該出力調節つまみ73を回転させることにより、出力調節つまみ73の回転軸と連動する出力制御装置が操作され、前記出力比調節つまみ72によって調節された出力比が保持された状態で高周波電流の出力と超音波振動の出力とがともに調節されるようになっている。本実施形態においては、超音波振動の出力を基準に出力を調節する構成としているが、これに限らず、高周波電流の出力を基準に出力を調節する構成や、高周波電流の出力と超音波振動の出力との合計の出力を基準に出力を調節する構成としても良い。
【0065】
また、本実施形態においては、出力比や出力の大きさが各つまみの回転によって無段階(連続的)に調節できるように構成されていることから、各出力の微調整を容易に行うことができる。ただし、本実施形態に限らず、各出力を段階的に調節する構成や、液晶パネルなどの表示部を有し、その表示部に数値などを入力することにより出力を調節する構成であっても良い。
【0066】
また、本実施形態においては、高周波電流の出力および超音波振動の出力を出力比調節つまみ72および出力調節つまみ73の2つによって調節する構成となっているが、これら2つの調節つまみに加えて高周波電流の出力と超音波振動の出力とを各々調節し得るスイッチなどの調節手段を設けることが好ましい。
【0067】
そして、そのような調節手段を設ける場合には、その調節手段によって調節された各出力の値に基づいて制御装置7が出力比を算出するよう構成し、算出された出力比に基づいて出力比調節つまみ72および出力調節つまみ73が所定位置に回動変位する構成とすることが好ましい。
【0068】
また、この調節パネル71は、切開モードおよび凝固モードの各モード用にそれぞれ1つずつ設けられているため、各モード毎に適切な出力比を設定でき、適切な大きさの出力で処置を行うことができる。ただし、本実施形態に限らず、1つの調節パネルを切開モードおよび凝固モードで共用することも可能である。
【0069】
また、本実施形態においては、高周波電流発生装置からの出力電力と超音波振動発生装置4からの出力電力とから出力比を決定しているが、本実施形態で使用された出力電力のほか、高周波電流発生装置3からの出力電流または出力電圧、超音波振動発生装置4からの出力電圧または電極部22の先端における超音波振動の振動振幅などに基づいて出力比を決定することも可能である。
【0070】
最後に、本発明は、上述した実施形態に限定されることはなく、特許請求の範囲に記載された範囲で種々の変更および改良が可能であることは言うまでもない。
【0071】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明によれば、電極部に供給される高周波電流の種類や条件に応じて吸引力を変更することができる。そのため、高周波電流供給時、特に高周波凝固電流供給時における吸引孔の詰まりを防止することができる。
【0072】
また、高周波凝固電流の供給に連動して吸引を停止させるよう構成した場合には、吸引孔の詰まりをより確実に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の手術用装置の全体構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の手術用装置に係るハンドピースの構成を示す断面図である。
【図3】本発明の手術用装置の切開モード時の高周波電流発生装置、超音波振動発生装置、吸引装置、洗浄水供給装置の動作のタイミングチャートである。
【図4】本発明の手術用装置の凝固モード時の高周波電流発生装置、超音波振動発生装置、吸引装置、洗浄水供給装置の動作のタイミングチャートである。
【図5】本発明の手術用装置の超音波出力モード時の高周波電流発生装置、超音波振動発生装置、吸引装置、洗浄水供給装置の動作のタイミングチャートである。
【図6】本発明の手術用装置の制御装置に設けられた調節パネルを示す正面図である。
【符号の説明】
1 手術用装置
2 ハンドピース
21 手術ユニット
22 電極部
221 吸引孔
23 超音波振動子
231 流路
24 ケーシング
241 ケーシング本体
242 先端側キャップ
243 接続部
244 後端側キャップ
25 ハンドスイッチ
251 切開モードスイッチ
252 凝固モードスイッチ
253 超音波出力モードスイッチ
26 洗浄水供給管
27 洗浄水供給路
3 高周波電流発生装置
4 超音波振動発生装置
5 洗浄水供給装置
6 吸引装置
7 制御装置
71 調節パネル
72 出力比調節つまみ
73 出力調節つまみ
8 フットスイッチ

Claims (7)

  1. 電極部と、
    該電極部が取り付けられたハンドピースと、
    前記電極部に高周波電流を供給する高周波電流供給手段と、
    手術部位付近の液体および異物を吸引し、前記電極部に供給される高周波電流の種類または条件に応じて吸引力を変更し得る吸引手段と
    手術部位付近に洗浄水を供給する洗浄水供給装置とを有し、
    前記高周波電流供給手段は、高周波凝固電流と高周波切開電流とを選択的に供給することができるよう構成されており、
    前記吸引手段は、前記洗浄水供給装置により洗浄水の供給が停止された凝固モードにおいて、前記電極部に対する前記高周波凝固電流の供給に連動して吸引力を減少または吸引を停止させるよう構成されていることを特徴とする手術用装置。
  2. 前記吸引手段は、前記電極部に設けられた吸引孔を含むことを特徴とする請求項1に記載の手術用装置。
  3. 前記高周波電流供給手段は、高周波凝固電流と高周波切開電流とを切り換える切換え手段を有している請求項1または2に記載の手術用装置。
  4. 前記切換え手段は、ハンドピースに設けられ、操作者の手で操作されるハンドスイッチである請求項に記載の手術用装置。
  5. 前記切換え手段は、操作者の足で操作されるフットスイッチである請求項に記載の手術用装置。
  6. 前記電極部に超音波振動を供給する超音波振動供給手段を有する請求項1ないしのいずれかに記載の手術用装置。
  7. 前記超音波振動供給手段は、前記高周波凝固電流が供給される際に用いられる凝固時超音波振動と、前記高周波切開電流が供給される際に用いられる切開時超音波振動とを選択的に供給し得るよう構成されている請求項に記載の手術用装置。
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