JP4772398B2 - 成膜方法及び成膜装置 - Google Patents

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Description

本発明は、成膜方法及び成膜装置に関するものである。
被処理物の表面に成膜材料を成膜する方法としては、例えば物理蒸着法が知られている。物理蒸着法は、真空容器内において成膜材料を気化させ、拡散した成膜材料を被処理物の表面に付着させて成膜する方法である。そして、このような成膜方法においては、被処理物表面に吸着した微小な不純物を成膜前に除去(クリーニング)することによって、被処理物表面への膜の密着性を高め、膜質を向上させることができる。クリーニングの方法としては、例えば被処理物表面にイオンを衝突させるスパッタによる方法がある。例えば特許文献1に開示された硬質カーボン膜形成方法においては、化学気相成長法(CVD)による成膜前に反応室内に発生させたプラズマによって基板をスパッタリングすることにより、基板表面をクリーニングしている。
特開平4−304376
しかしながら、物理蒸着法においては、主ハース(主陽極)に成膜材料を保持しつつ主ハースにプラズマを照射することにより、成膜材料を加熱して気化させる場合がある。このような場合、被処理物のクリーニングの際にも同じ主ハースを用いると、主ハース内の成膜材料が気化しない条件下でクリーニングを行う必要があるので、放電電圧などのクリーニング条件が制約されることとなる。
本発明は、上記した問題点を鑑みてなされたものであり、物理蒸着法において、プラズマ照射によるクリーニング条件の制約を緩和できる成膜方法及び成膜装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明による成膜方法は、プラズマガンからプラズマを照射し、第1の主陽極へ導くとともに、プラズマに被処理物を曝すことにより、被処理物の表面をクリーニングするクリーニング工程と、成膜材料を保持する第2の主陽極側にプラズマを照射して成膜材料を気化させ、該成膜材料を被処理物に付着させることにより被処理物の表面に膜を形成する成膜工程とを備えることを特徴とする。
上記した成膜方法においては、第1の主陽極を用いてクリーニングを行った後、成膜材料を保持する第2の主陽極を用いて成膜を行っている。このように、成膜材料を保持する第2の主陽極とは別にクリーニング用の第1の主陽極を用意し、第1の主陽極を用いてクリーニングを行うことにより、クリーニング条件が制約されないので、被処理物に最適な条件下でクリーニングを行うことができる。
また、成膜方法は、クリーニング工程と成膜工程との間に、第1の主陽極を取り除き、該第1の主陽極が設置されていた位置へ第2の主陽極を移送する主陽極交換工程を更に備えることを特徴としてもよい。これにより、真空容器の同じ室内においてクリーニング工程及び成膜工程を行うことができるので、この成膜方法に用いられる成膜装置を小型にできる。
また、成膜方法は、第1の主陽極を収容しプラズマガンを有するクリーニング室、クリーニング室と並置され第2の主陽極を収容しプラズマガンとは別のプラズマガンを有する成膜室、並びにクリーニング室上及び成膜室上にわたって配置された搬送室を有する真空容器を用い、搬送室内において被処理物を搬送しつつ、クリーニング室及び成膜室のそれぞれにおいてクリーニング工程及び成膜工程を行うことを特徴としてもよい。これにより、複数の被処理物を連続して搬送しつつクリーニング工程及び成膜工程を行うことができるので、複数の被処理物に対してクリーニング及び成膜を効率よく行うことができる。
また、本発明による第1の成膜装置は、成膜材料にプラズマを照射することにより成膜材料を気化させ、該成膜材料を被処理物の表面に付着させることにより成膜を行う成膜装置であって、真空容器と、真空容器内へプラズマを照射するプラズマガンと、真空容器内に設けられ、真空容器内の所定位置へプラズマを吸引する主陽極機構とを備え、主陽極機構が、プラズマを吸引するための第1の主陽極部材と、プラズマを吸引するとともに成膜材料を保持するための第2の主陽極部材と、第1及び第2の主陽極部材を順に所定位置へ移送する移送機構とを有することを特徴とする。
上記した第1の成膜装置の動作は次のとおりである。まず、第1の主陽極部材が移送機構によって所定位置へ移送される。そして、プラズマガンからプラズマが照射され、第1の主陽極部材へ導かれる。続いて、被処理物がプラズマに曝されると、プラズマによって生じたイオン粒子が被処理物の表面をスパッタし、被処理物の表面がクリーニングされる。その後、成膜材料を保持する第2の主陽極部材が移送機構によって所定位置へ移送される。続いて、プラズマガンから第2の主陽極部材側へプラズマが照射されることにより、成膜材料が気化する。気化した成膜材料は、被処理物の表面に膜状に付着する。
上記した第1の成膜装置によれば、第1の主陽極部材を用いてクリーニングを行った後、成膜材料を保持する第2の主陽極部材(すなわち主ハース)を用いて成膜を行うことができる。このように、クリーニング用の主陽極部材(第1の主陽極部材)と成膜用の主陽極部材(第2の主陽極部材)とを備え、クリーニング用の主陽極部材を用いてクリーニングを行うことにより、クリーニング条件が制約されないので、被処理物に最適な条件下でクリーニングを行うことができる。
また、上記した第1の成膜装置によれば、第1及び第2の主陽極部材を順に所定位置へ移送する移送機構を備えることにより、真空容器の同じ室内においてクリーニング工程及び成膜工程を行うことができるので、成膜装置を小型にできる。
また、第1の成膜装置は、移送機構が、第1及び第2の主陽極部材を搭載するとともに、第1及び第2の主陽極部材を所定位置の下方へ順次移動させる主陽極搭載部と、所定位置の下方において上下方向に移動可能に設けられ、所定位置の下方へ移動された第1又は第2の主陽極部材を所定位置へ押し上げる主陽極押上げ部材とを有することを特徴としてもよい。これにより、第1及び第2の主陽極部材を順に所定位置へ移送する移送機構を好適に実現できる。
また、本発明による第2の成膜装置は、成膜材料を気化させて被処理物の表面に付着させることにより成膜を行う成膜装置であって、互いに並置されたクリーニング室及び成膜室、並びにクリーニング室上及び成膜室上にわたって配置された搬送室を有する真空容器と、クリーニング室内へプラズマを照射する第1のプラズマガンと、クリーニング室内に設けられ、第1のプラズマガンからのプラズマを吸引する第1の主陽極と、成膜室内へプラズマを照射する第2のプラズマガンと、成膜室内に設けられ、第2のプラズマガンからのプラズマを吸引するとともに成膜材料を保持する第2の主陽極と、搬送室内に設けられ、被処理物を支持するとともに、クリーニング室上から成膜室上へ被処理物を搬送する搬送機構とを備えることを特徴とする。
上記した第2の成膜装置の動作は次のとおりである。まず、クリーニング室において、第1のプラズマガンからプラズマが照射され、第1の主陽極部材へ導かれる。そして、搬送室内の被処理物がこのプラズマに曝されると、プラズマによって生じたイオン粒子が被処理物の表面をスパッタし、被処理物の表面がクリーニングされる。続いて、被処理物が搬送機構によってクリーニング室上から成膜室上へ搬送される。そして、成膜室において、第2のプラズマガンから第2の主陽極部材側へプラズマが照射されることにより、成膜材料が気化する。気化した成膜材料は、被処理物の表面に膜状に付着する。
上記した第2の成膜装置によれば、第1の主陽極部材を有するクリーニング室においてクリーニングを行った後、成膜材料を保持する第2の主陽極部材を有する成膜室において成膜を行うことができる。このように、クリーニング用の真空室(クリーニング室)と成膜用の真空室(成膜室)とを有する真空容器を用いてクリーニング及び成膜を行うことにより、クリーニング条件が制約されないので、被処理物に最適な条件下でクリーニングを行うことができる。
また、上記した第2の成膜装置によれば、複数の被処理物を連続して搬送しつつクリーニング工程及び成膜工程を行うことができるので、複数の被処理物に対してクリーニング及び成膜を効率よく行うことができる。
本発明による成膜方法及び成膜装置によれば、物理蒸着法において、プラズマ照射によるクリーニング条件の制約を緩和できる。
以下、添付図面を参照しながら本発明による成膜方法及び成膜装置の実施の形態を詳細に説明する。なお、図面の説明において同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
(第1の実施の形態)
図1は、本発明による成膜装置の第1実施形態の構成を示す側面断面図である。本実施形態の成膜装置1aは、いわゆるイオンプレーティング装置であり、本発明による成膜方法に好適に用いられる。なお、図1には、説明を容易にする為にXYZ直交座標系も示されている。
本実施形態の成膜装置1aは、主陽極機構2、搬送機構3、プラズマガン4、補助陽極6、及び真空容器10を備える。
真空容器10は、導電性の材料からなり接地電位に接続されている。真空容器10は、成膜対象である被処理物5を搬送するための搬送室10aと、成膜材料Maを拡散させる成膜室10bとを有する。搬送室10aは、所定の搬送方向(図中の矢印A)に延びており、成膜室10b上に配置されている。なお、本実施形態においては、搬送方向(矢印A)はX軸に沿って設定されている。
搬送機構3は、本実施形態において被処理物5を支持する被処理物支持部である。搬送機構3は、被処理物5を保持する被処理物保持部材32を、後述する成膜材料Maの露出表面と対向した状態で搬送方向(矢印A)に搬送する。搬送機構3は、搬送室10a内に設置された複数の搬送ローラ31によって構成されている。搬送ローラ31は、搬送方向(矢印A)に沿って等間隔で並んでおり、被処理物保持部材32を支持しつつ搬送方向に搬送することができる。
プラズマガン4は、圧力勾配型のプラズマ源であり、その本体部分が成膜室10bの側壁(プラズマ口10c)に設けられている。プラズマガン4において生成されたプラズマビームPは、プラズマ口10cから成膜室10b内へ出射される。プラズマガン4は、陰極41により一端が閉塞されたガラス管42を備える。このガラス管42の内部においては、LaB製の円盤43及びタンタル(Ta)製のパイプ44を内蔵するモリブデン(Mo)製の円筒45が、陰極41に固定されている。パイプ44は、アルゴン(Ar)等のキャリアガスGをプラズマガン4内に導入するために設けられる。
ガラス管42の陰極41とプラズマ口10cとの間には、第1の中間電極(グリッド)46と、第2の中間電極(グリッド)47とが同心的に配置されている。第1の中間電極46内にはプラズマビームを収束するための環状永久磁石46aが内蔵されている。第2の中間電極47内にもプラズマビームを収束するための電磁石コイル47aが内蔵されている。
プラズマガン4が装着されたプラズマ口10cの周囲には、プラズマビームPを成膜室10b内に導くステアリングコイル48が設けられている。このステアリングコイル48はステアリングコイル用の電源により励磁される。プラズマビームPの出射方向は、ステアリングコイル48によって制御される。また、陰極41と第1、第2の中間電極46、47との間には、それぞれ抵抗器を介して可変電源が接続される。
補助陽極6は、プラズマビームPを図中の所定位置Cへ導くための装置である。補助陽極6は、環状の外形を有しており、成膜室10bの底部において、所定位置Cを囲んで配置されている。補助陽極6は、環状の中空容器を有しており、該中空容器内には、フェライト製の永久磁石6bと、永久磁石6bと同心的に積層されたコイル6aとが収容されている。補助陽極6には、熱伝導率の良い導電性材料(例えば銅)が使用される。コイル6a及び永久磁石6bは、コイル6aに流れる電流量に応じて、所定位置Cへ入射するプラズマビームPの向きを制御する。
主陽極機構2は、成膜室10b内の所定位置CへプラズマビームPを吸引するための機構である。主陽極機構2は、真空容器10の成膜室10b内に設けられ、搬送機構3に対し、Z軸方向の負方向に配置されている。
ここで、図2(a)、図2(b)、図3(a)、及び図3(b)は、主陽極機構2の構成と、その動作を示す側面断面図である。なお、これらの図は、図1に示した成膜装置1aの断面とほぼ同じ断面を示している。図2(a)を参照すると、主陽極機構2は、移送機構2a、クリーニング用主陽極部材21、成膜用主陽極部材22、及び位置決め部材24を含んで構成されている。
クリーニング用主陽極部材21は、被処理物5(図1参照)の表面を成膜前にクリーニングする際に、プラズマビームPを吸引する主陽極として機能する第1の主陽極部材である。また、成膜用主陽極部材22は、被処理物5の表面に成膜を行う際に、成膜材料Maを保持してプラズマビームPを吸引する主ハースとして機能する第2の主陽極部材である。クリーニング用主陽極部材21及び成膜用主陽極部材22は、互いにほぼ同じ円柱状の外形を有しており、それぞれ下端付近の外径が下端へ向けて拡大している。成膜用主陽極部材22には、成膜材料Maを保持するための凹部22aが形成されている。他方、クリーニング用主陽極部材21には、成膜材料を収容する凹部は設けられておらず、中実に形成されている。なお、成膜材料Maとしては、SiOやSiONなどの絶縁性の封止材料や、ITOなどの導電材料が例示される。
移送機構2aは、クリーニング用主陽極部材21及び成膜用主陽極部材22を順に所定位置Cへ移送するための機構である。移送機構2aは、主陽極搭載テーブル23、支柱25、モータ26、及び主陽極押上げ部材27を含んで構成されている。このうち、主陽極搭載テーブル23及び支柱25は、クリーニング用主陽極部材21及び成膜用主陽極部材22を搭載するための主陽極搭載部を構成している。
主陽極搭載テーブル23は、板状の部材であり、水平面(XY平面)に沿った搭載面を有する。主陽極搭載テーブル23は、クリーニング用主陽極部材21及び成膜用主陽極部材22を搭載面上に搭載している。主陽極搭載テーブル23には、主陽極搭載テーブル23を厚さ方向(すなわち上下方向)に貫通する2つの貫通孔23a及び23bが、主陽極搭載テーブル23の中心から等距離に形成されている。また、主陽極搭載テーブル23は、2つの貫通孔23a及び23bのそれぞれが個別に所定位置Cの直下に移動可能なように配置される。貫通孔23a及び23bの内径は、クリーニング用主陽極部材21及び成膜用主陽極部材22の下端の外径よりも小さい。クリーニング用主陽極部材21及び成膜用主陽極部材22それぞれは、各貫通孔23a及び23b上に載置される。
また、支柱25は、上下方向(Z軸方向)に沿って延びており、主陽極搭載テーブル23を支持している。支柱25は、成膜室10bの底壁10dに設けられた開口に挿通されて配置されている。支柱25は、真空容器10の外部に設けられたモータ26によって軸線B周りに所定角度ずつ回転することが可能となっており、支柱25の上端が主陽極搭載テーブル23の中心部分に固定されている。支柱25は、主陽極搭載テーブル23を所定角度ずつ回転させることによって、主陽極搭載テーブル23の搭載面上に搭載されたクリーニング用主陽極部材21及び成膜用主陽極部材22を所定位置Cの直下へ順次移動させることができる。なお、支柱25と底壁10dとの隙間は、気密に封止されている。
主陽極押上げ部材27は、主陽極搭載テーブル23上のクリーニング用主陽極部材21または成膜用主陽極部材22を所定位置Cへ押し上げるための部材である。主陽極押上げ部材27は、上下方向に延びる棒状の部材であり、所定位置Cの下方において、成膜室10bの底壁10dに設けられた開口に挿通されて配置されている。主陽極押上げ部材27は、真空容器10の外部に設けられたアクチュエータによって上下方向に移動可能となっており、主陽極搭載テーブル23の貫通孔23aまたは23bを通ってクリーニング用主陽極部材21または成膜用主陽極部材22を下側から持ち上げ、所定位置Cへ押し上げることができる。なお、主陽極押上げ部材27と底壁10dとの隙間は、気密に封止されている。
位置決め部材24は、主陽極押上げ部材27によって押し上げられたクリーニング用主陽極部材21または成膜用主陽極部材22を所定位置Cに位置決めするための部材である。位置決め部材24は、円筒状に形成されており、成膜室10b内の所定位置Cにおいて環状の補助陽極6に囲まれるように配置され、真空容器10に固定されている。位置決め部材24の内側は、クリーニング用主陽極部材21及び成膜用主陽極部材22と嵌合する受け孔24aとなっている。受け孔24aの下端付近は、クリーニング用主陽極部材21及び成膜用主陽極部材22の下端付近の外径拡大部分に応じてテーパ状に成形されている。
移送機構2aの動作は、次のとおりである。まず、被処理物5(図1参照)の表面をクリーニングする際には、支柱25を回転させることにより主陽極搭載テーブル23上に載置されたクリーニング用主陽極部材21を所定位置Cの下方へ移送する。そして、図2(a)に示すように、主陽極押上げ部材27によってクリーニング用主陽極部材21を所定位置Cへ押し上げ、位置決め部材24の受け孔24aに嵌合させる。主陽極押上げ部材27によって押し上げられたクリーニング用主陽極部材21は、接地電位である真空容器10に対して正電位に保たれ、プラズマビームPを吸引する。
そして、被処理物5のクリーニングの後、被処理物5に成膜する際には、図2(b)に示すように、主陽極押上げ部材27を下降させてクリーニング用主陽極部材21を主陽極搭載テーブル23上へ戻す。続いて、図3(a)に示すように、支柱25を再び回転させて、主陽極搭載テーブル23上に載置された成膜用主陽極部材22を所定位置Cの下方へ移送する。続いて、図3(b)に示すように、主陽極押上げ部材27によって成膜用主陽極部材22を所定位置Cへ押し上げ、位置決め部材24の受け孔24aに嵌合させる。主陽極押上げ部材27によって押し上げられた成膜用主陽極部材22は、接地電位である真空容器10に対して正電位に保たれ、プラズマビームPを吸引する。
図4は、本実施形態による成膜方法を示すフローチャートである。本実施形態の成膜方法は、上述した成膜装置1aを用いて好適に実施される。以下、図1及び図4を参照しながら、成膜装置1aの動作とともに本実施形態の成膜方法について説明する。
まず、真空容器10の成膜室10b内において、移送機構2aを用いてクリーニング用主陽極部材21を所定位置Cへ移送する(ステップS11)。次に、プラズマガン4からプラズマビームPを成膜室10b内へ照射するとともに、補助陽極6を用いてプラズマビームPをクリーニング用主陽極部材21へ導く。プラズマビームPが安定した時点で、真空容器10の搬送室10a内にセットした被処理物5を成膜室10b上へ搬送し、被処理物5をプラズマビームPに曝す。これにより、プラズマビームPによって生じたイオン粒子が被処理物5の表面をスパッタし、被処理物5の表面に吸着した微小な不純物が除去(クリーニング)される(ステップS13、クリーニング工程)。
以下に、クリーニング工程における好適なクリーニング条件の一例を示す。
放電電流:80[A]
放電電圧:50〜70[V]
被処理物に入射するイオン粒子のエネルギー:10〜30[eV]
成膜室内圧力:1〜5[mTorr](0.133〜0.667[Pa])
成膜室内導入ガス:Ar及びO
クリーニング時間:1〜3[分]
続いて、図2(a)、図2(b)、図3(a)、及び図3(b)に示したように、移送機構2aを用いて所定位置Cからクリーニング用主陽極部材21を取り除き、成膜材料Maを保持した成膜用主陽極部材22を所定位置Cへ移送する(ステップS15、主陽極交換工程)。
続いて、プラズマガン4からプラズマビームPを成膜室10b内へ照射するとともに、補助陽極6を用いてプラズマビームPを成膜用主陽極部材22へ導く。成膜用主陽極部材22は、プラズマビームPを吸引する。このとき、被処理物5を成膜室10b上から除いておくことが好ましい。そして、プラズマビームPが安定した時点で、クリーニングが完了した被処理物5を成膜室10b上へ再び搬送する。
成膜材料Maが絶縁性物質からなる場合、成膜用主陽極部材22がプラズマビームPを吸引すると、プラズマビームPからの電流によって成膜用主陽極部材22が加熱され、成膜材料Maの表面部分が気化し、プラズマビームPによってイオン化される。そして、イオン化した成膜材料粒子Mbが成膜室10b内に拡散する。また、成膜材料Maが導電性物質からなる場合、成膜用主陽極部材22がプラズマビームPを吸引すると、プラズマビームPからの電流によって成膜材料Maが直接加熱され、成膜材料Maの先端部分が気化し、プラズマビームPによってイオン化される。そして、イオン化した成膜材料粒子Mbが成膜室10b内に拡散する。成膜室10b内に拡散した成膜材料粒子Mbは、成膜室10bの上方(Z軸正方向)へ移動し、搬送室10a内において被処理物5の表面に膜状に付着する。こうして、被処理物5の表面に所望の膜が形成される(ステップS17、成膜工程)。
以下に、成膜工程における好適な成膜条件の一例を示す。
放電電流:60〜150[A]
放電電圧:40〜65[V]
被処理物に入射するイオン粒子のエネルギー:10〜30[eV]
成膜室内圧力:3〜5[mTorr](0.4〜0.667[Pa])
成膜室内導入ガス:Ar及びO
本実施形態による成膜方法及び成膜装置による効果について説明する。本実施形態のようにプラズマを用いる物理蒸着法(例えばイオンプレーティング法)においては、主ハース(主陽極)に成膜材料を保持しつつ主ハース側にプラズマを照射(吸引)することにより、成膜材料を加熱して気化させる。しかしながら、被処理物のクリーニングの際にも同じ主ハースを用いると、主ハース内の成膜材料が気化しない条件下でクリーニングを行う必要があるので、放電電圧などのクリーニング条件が制約されることとなる。これに対し、本実施形態による成膜方法及び成膜装置1aにおいては、クリーニング用主陽極部材21を用いてクリーニングを行った後、成膜材料Maを保持する成膜用主陽極部材22を用いて成膜を行っている。このように、成膜材料Maを保持する成膜用主陽極部材22とは別にクリーニング用主陽極部材21を用意し、クリーニング用主陽極部材21を用いてクリーニングを行うことにより、クリーニング条件が制約されないので、被処理物5に最適な条件下でクリーニングを行うことができる。
また、本実施形態による成膜方法及び成膜装置1aでは、クリーニング工程において、プラズマガン4からプラズマビームPを照射するとともに、クリーニング用主陽極部材21を囲んで配置された補助陽極6を用いて、プラズマビームPをクリーニング用主陽極部材21へ導いている。これにより、成膜室10b内におけるプラズマビームPの密度はクリーニング用主陽極部材21を中心として対称形となり、また、被処理物5付近の成膜材料粒子Mbのエネルギー及び密度はプラズマガン4からのプラズマ電流を調整することにより最適化できる。従って、本実施形態による成膜方法及び成膜装置1aによれば、クリーニング時に被処理物5の表面へ与える損傷の程度を低減できるので、例えば有機EL層や樹脂基板、樹脂フィルムの表面といった比較的脆い表面上にITO膜や酸化ケイ素膜等を成膜する場合であっても、有機EL層や樹脂基板、樹脂フィルム等を損傷することなく、クリーニングを好適に行うことができる。そして、クリーニング後にITO膜や酸化ケイ素膜等を成膜することにより、封止性、遮断性、及び防水性に優れた膜を形成できる。勿論、本実施形態による成膜方法及び成膜装置1aは、ガラス基板の表面に対しても有効である。
また、本実施形態の成膜方法のように、所定位置Cからクリーニング用主陽極部材21を取り除き、所定位置Cへ成膜用主陽極部材22を移送する主陽極交換工程S15を、クリーニング工程S13と成膜工程S17との間に行うことが好ましい。或いは、本実施形態のように、成膜装置1aは、クリーニング用主陽極部材21及び成膜用主陽極部材22を順に所定位置Cへ移送する移送機構2aを備えることが好ましい。これらにより、真空容器10の同じ室内(成膜室10b内)においてクリーニング工程S13及び成膜工程S17を行うことができるので、成膜装置1aを小型にできる。
(第2の実施の形態)
図5は、本発明による成膜装置の第2実施形態の構成を示す側面断面図である。本実施形態の成膜装置1bは、第1実施形態の成膜装置1aと同様に、イオンプレーティング装置であり、本発明による成膜方法の実施に好適に用いられる。なお、図5には、説明を容易にする為にXYZ直交座標系も示されている。
本実施形態の成膜装置1bと第1実施形態の成膜装置1aとの構成上の相違点は、第1実施形態の成膜装置1aがクリーニング用主陽極部材21及び成膜用主陽極部材22の双方を同じ成膜室10b内に備えるのに対し、本実施形態の成膜装置1bにおいては、クリーニング用主陽極部材21と成膜用主陽極部材22とがそれぞれ別の真空室に設けられている点である。
具体的には、本実施形態の成膜装置1bは、クリーニング用主陽極部材21、成膜用主陽極部材22、搬送機構3、プラズマガン4a及び4b、補助陽極61及び62、及び真空容器11を備える。
真空容器11は、導電性の材料からなり接地電位に接続されている。真空容器11は、成膜対象である被処理物5を搬送するための搬送室11aと、被処理物5の表面をクリーニングするプラズマビームPを発生させるためのクリーニング室11bと、成膜材料Maを拡散させて被処理物5の表面に成膜するための成膜室11dとを有する。クリーニング室11b及び成膜室11dは、所定の方向(本実施形態ではX軸方向)に並んで配置されている。搬送室11aは、所定の搬送方向(図中の矢印A)に延びており、クリーニング室11b上及び成膜室11d上にわたって配置されている。なお、本実施形態においては、搬送方向(矢印A)はX軸に沿って設定されている。
搬送機構3は、被処理物5を支持する被処理物支持部である。搬送機構3は、被処理物5を保持する被処理物保持部材32を、搬送室11a内において搬送方向(矢印A)へ搬送する。搬送機構3は、搬送室11a内に設置された複数の搬送ローラ31によって構成されている。搬送ローラ31は、搬送方向(矢印A)に沿って等間隔で並んでおり、被処理物保持部材32を支持しつつ搬送方向に搬送することができる。なお、被処理物5としては、上記第1実施形態と同様のものが例示される。
プラズマガン4aは、本実施形態における第1のプラズマガンである。また、プラズマガン4bは、本実施形態における第2のプラズマガンである。プラズマガン4a及び4bは、それぞれ圧力勾配型のプラズマ源である。プラズマガン4aの本体部分は、クリーニング室11bの側壁(プラズマ口11c)に設けられる。また、プラズマガン4bの本体部分は、成膜室11dの側壁(プラズマ口11e)に設けられる。プラズマガン4a及び4bのそれぞれにおいて生成されたプラズマビームP及びPは、それぞれプラズマ口11c及び11eからクリーニング室11b内及び成膜室11d内へ出射される。なお、各プラズマガン4a及び4bの構成は第1実施形態のプラズマガン4(図1参照)と同様なので、プラズマガン4a及び4bの詳細な図示を省略する。
クリーニング用主陽極部材21は、被処理物5の表面を成膜前にクリーニングする際に、プラズマビームPを吸引する第1の主陽極として機能する。また、成膜用主陽極部材22は、被処理物5の表面に成膜を行う際に、プラズマビームPを吸引する第2の主陽極(主ハース)として機能する。クリーニング用主陽極部材21及び成膜用主陽極部材22は、それぞれクリーニング室11b及び成膜室11dの底部に固定され、搬送機構3に対し、Z軸方向の負方向に配置されている。成膜用主陽極部材22には、成膜材料Maを保持するための凹部22aが形成されている。他方、クリーニング用主陽極部材21には、成膜材料を収容する凹部は設けられておらず、中実に形成されている。なお、成膜材料Maとしては、第1実施形態と同様のものが例示される。
補助陽極61は、プラズマビームPをクリーニング用主陽極部材21へ導くための装置である。補助陽極61は、環状の外形を有しており、クリーニング室11bの底部において、クリーニング用主陽極部材21を囲んで配置されている。また、補助陽極62は、プラズマビームPを成膜用主陽極部材22へ導くための装置である。補助陽極62は、環状の外形を有しており、成膜室11dの底部において、成膜用主陽極部材22を囲んで配置されている。補助陽極61及び62のそれぞれは、環状の中空容器を有しており、該中空容器内には、フェライト製の永久磁石6bと、永久磁石6bと同心的に積層されたコイル6aとが収容されている。補助陽極61及び62には、熱伝導率の良い導電性材料(例えば銅)が使用される。コイル6a及び永久磁石6bは、コイル6aに流れる電流量に応じて、クリーニング用主陽極部材21または成膜用主陽極部材22に入射するプラズマビームPまたはPの向きを制御する。
図6は、本実施形態による成膜方法を示すフローチャートである。本実施形態の成膜方法は、上述した成膜装置1bを用いて好適に実施される。以下、図5及び図6を参照しながら、成膜装置1bの動作とともに本実施形態の成膜方法について説明する。
まず、成膜材料Maを保持(収容)した成膜用主陽極部材22を、成膜室11d内の所定位置に固定する(ステップS21)。次に、プラズマガン4aからプラズマビームPをクリーニング室11b内へ照射するとともに、補助陽極61を用いてプラズマビームPをクリーニング用主陽極部材21へ導く。クリーニング用主陽極部材21は、プラズマビームPを吸引する。プラズマビームPが安定した時点で、真空容器11の搬送室11a内にセットした被処理物5をクリーニング室11b上へ搬送し(ステップS23)、被処理物5をプラズマビームPに曝す。これにより、プラズマビームPによって生じたイオン粒子が被処理物5の表面をスパッタし、被処理物5の表面に吸着した微小な不純物が除去(クリーニング)される(ステップS25、クリーニング工程)。
続いて、プラズマガン4bからプラズマビームPを成膜室11d内へ照射するとともに、補助陽極62を用いてプラズマビームPを成膜用主陽極部材22へ導く。成膜用主陽極部材22は、プラズマビームPを吸引する。プラズマビームPが安定した時点で、搬送室11a内の被処理物5を搬送機構3によって成膜室11d上へ搬送する(ステップS27)。
成膜用主陽極部材22に保持された成膜材料MaはプラズマビームPによって加熱されるので、成膜材料Maの表面部分が気化してイオン化し、成膜材料粒子Mbが成膜室11d内に拡散する。成膜室11d内に拡散した成膜材料粒子Mbは、プラズマビームPによりイオン化され、成膜室11dの上方(Z軸正方向)へ移動し、搬送室11a内において被処理物5の表面に膜状に付着する。こうして、被処理物5の表面に所望の膜が形成される(ステップS29、成膜工程)。
なお、上記クリーニング工程及び成膜工程のそれぞれにおける好適な条件は、第1実施形態と同様である。
本実施形態の成膜方法及び成膜装置1bにおいては、クリーニング用主陽極部材21を有するクリーニング室11bにおいてクリーニングを行った後、成膜材料Maを保持する成膜用主陽極部材22を有する成膜室11dにおいて成膜を行っている。このように、クリーニング用の真空室(クリーニング室11b)と成膜用の真空室(成膜室11d)とを有する真空容器11を用いてクリーニング及び成膜を行うことにより、クリーニング条件が制約されないので、被処理物5に最適な条件下でクリーニングを行うことができる。
また、本実施形態の成膜方法及び成膜装置1bでは、第1実施形態と同様、被処理物5のクリーニングの際に、プラズマガン4aからプラズマビームPを照射するとともに、クリーニング用主陽極部材21を囲んで配置された補助陽極61を用いて、プラズマビームPをクリーニング用主陽極部材21へ導いている。これにより、クリーニング室11b内におけるプラズマビームPの密度はクリーニング用主陽極部材21を中心として対称形となり、また、被処理物5付近の成膜材料粒子Mbのエネルギー及び密度はプラズマガン4aからのプラズマ電流を調整することにより最適化できる。従って、本実施形態による成膜方法及び成膜装置1bによれば、クリーニング時に被処理物5の表面へ与える損傷の程度を低減できるので、例えば有機EL層や樹脂基板、樹脂フィルムの表面といった比較的脆い表面上にITO膜や酸化ケイ素膜等を成膜する場合であっても、有機EL層や樹脂基板、樹脂フィルム等を損傷することなく、クリーニングを好適に行うことができる。そして、クリーニング後にITO膜や酸化ケイ素膜等を成膜することにより、封止性、遮断性、及び防水性に優れた膜を形成できる。勿論、本実施形態による成膜方法及び成膜装置1bは、ガラス基板の表面に対しても有効である。
また、本実施形態の成膜方法及び成膜装置1bによれば、複数の被処理物5を連続して搬送しつつクリーニング工程S25及び成膜工程S27を行うことができるので、複数の被処理物5に対してクリーニング及び成膜を効率よく行うことができる。
本発明による成膜方法及び成膜装置は、上記した各実施形態に限られるものではなく、他に様々な変形が可能である。例えば、上記各実施形態では被処理物として有機ELパネルに関する基板生産物を例示したが、本発明による成膜方法及び成膜装置は、他にも様々な被処理物に対して用いることができる。
本発明による成膜装置の第1実施形態の構成を示す側面断面図である。 (a)(b)主陽極機構の構成と、その動作を示す側面断面図である。 (a)(b)主陽極機構の構成と、その動作を示す側面断面図である。 第1実施形態による成膜方法を示すフローチャートである。 本発明による成膜装置の第2実施形態の構成を示す側面断面図である。 第2実施形態による成膜方法を示すフローチャートである。
符号の説明
1a,1b…成膜装置、2…主陽極機構、2a…移送機構、3…搬送機構、4,4a,4b…プラズマガン、5…被処理物、6,61,62…補助陽極、6a…コイル、6b…永久磁石、10,11…真空容器、10a,11a…搬送室、10b,11d…成膜室、11b…クリーニング室、21…クリーニング用主陽極部材、21…主陽極部材、22…成膜用主陽極部材、23…主陽極搭載テーブル、24…位置決め部材、25…支柱、26…モータ、27…主陽極押上げ部材、31…搬送ローラ、32…被処理物保持部材、Ma…成膜材料、Mb…成膜材料粒子。

Claims (6)

  1. プラズマガンからプラズマを照射し、第1の主陽極へ導くとともに、前記プラズマに被処理物を曝すことにより、前記被処理物の表面をクリーニングするクリーニング工程と、
    前記成膜材料を保持する第2の主陽極側にプラズマを照射して前記成膜材料を気化させ、該成膜材料を前記被処理物に付着させることにより前記被処理物の表面に膜を形成する成膜工程と
    を備えることを特徴とする、成膜方法。
  2. 前記クリーニング工程と前記成膜工程との間に、前記第1の主陽極を取り除き、該第1の主陽極が設置されていた位置へ前記第2の主陽極を移送する主陽極交換工程を更に備えることを特徴とする、請求項1に記載の成膜方法。
  3. 前記第1の主陽極を収容し前記プラズマガンを有するクリーニング室、前記クリーニング室と並置され前記第2の主陽極を収容し前記プラズマガンとは別のプラズマガンを有する成膜室、並びに前記クリーニング室上及び前記成膜室上にわたって配置された搬送室を有する真空容器を用い、前記搬送室内において前記被処理物を搬送しつつ、前記クリーニング室及び前記成膜室のそれぞれにおいて前記クリーニング工程及び前記成膜工程を行うことを特徴とする、請求項1に記載の成膜方法。
  4. 成膜材料にプラズマを照射することにより前記成膜材料を気化させ、該成膜材料を被処理物の表面に付着させることにより成膜を行う成膜装置であって、
    真空容器と、
    前記真空容器内へ前記プラズマを照射するプラズマガンと、
    前記真空容器内に設けられ、前記真空容器内の所定位置へ前記プラズマを吸引する主陽極機構と
    を備え、
    前記主陽極機構が、
    前記プラズマを吸引するための第1の主陽極部材と、
    前記プラズマを吸引するとともに前記成膜材料を保持するための第2の主陽極部材と、
    前記第1及び第2の主陽極部材を順に前記所定位置へ移送する移送機構と
    を有することを特徴とする、成膜装置。
  5. 前記移送機構が、
    前記第1及び第2の主陽極部材を搭載するとともに、前記第1及び第2の主陽極部材を前記所定位置の下方へ順次移動させる主陽極搭載部と、
    前記所定位置の下方において上下方向に移動可能に設けられ、前記所定位置の下方へ移動された前記第1又は第2の主陽極部材を前記所定位置へ押し上げる主陽極押上げ部材と
    を有することを特徴とする、請求項4に記載の成膜装置。
  6. 成膜材料を気化させて被処理物の表面に付着させることにより成膜を行う成膜装置であって、
    互いに並置されたクリーニング室及び成膜室、並びに前記クリーニング室上及び前記成膜室上にわたって配置された搬送室を有する真空容器と、
    前記クリーニング室内へプラズマを照射する第1のプラズマガンと、
    前記クリーニング室内に設けられ、前記第1のプラズマガンからの前記プラズマを吸引する第1の主陽極と、
    前記成膜室内へプラズマを照射する第2のプラズマガンと、
    前記成膜室内に設けられ、前記第2のプラズマガンからの前記プラズマを吸引するとともに前記成膜材料を保持する第2の主陽極と、
    前記搬送室内に設けられ、前記被処理物を支持するとともに、前記クリーニング室上から前記成膜室上へ前記被処理物を搬送する搬送機構と
    を備えることを特徴とする、成膜装置。
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