JP4770652B2 - レバースイッチ - Google Patents

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Description

本発明は、各種電子機器において、主に記録媒体の有無やメカニズムの動作検出等に用いられるレバースイッチに関するものである。
近年、ビデオやパソコン等の各種電子機器の小型化や高機能化が進むなか、これらのテープやディスク等の記録媒体の有無、或いはツマミや扉等のメカニズムの動作検出等に用いられるレバースイッチにおいても、小型薄型で動作の確実なものが求められている。
このような従来のレバースイッチについて、図5及び図6を用いて説明する。
図5は従来のレバースイッチの断面図であり、同図において、1は絶縁樹脂製で上面開口の略箱形のケースで、下内側壁には導電金属製の共通接点2が、これに隣接する右内側壁には同じく導電金属製の固定接点3が、インサート成形等によって各々植設固定されている。
そして、4は絶縁樹脂製のレバーで、右端の円柱状の支点部4Aがケース1右上方の支持部1Aに回動可能に装着されると共に、他端の操作部4Bがケース1の開口部から上方へ突出している。
また、5は弾性金属薄板製で略逆コの字状の可動接点で、全体がやや撓んだ状態でケース1内に収納されると共に、下腕部5A右端に設けられた略コの字状の接触部5Bが、共通接点2とケース1の保持部1Bの間に圧入固定され、接触部5B下面突部が共通接点2に弾接している。
さらに、可動接点5の下腕部5A左端には下折曲部5Cが形成され、この下折曲部5Cから中腕部5Dが上方へ延出すると共に、中腕部5D上端の上折曲部5Eから延出した上腕部5F端部の略円弧状の接点部5Gが、ケース1右内側壁の固定接点3に弾接している。
そして、レバー4下面の下方へ突出形成された押圧部4Cが、可動接点5の中腕部5D上端に弾接すると共に、この可動接点5やレバー4を収納したケース1の前面を、金属薄板製のカバー(図示せず)が覆って、レバースイッチが構成されている。
また、このように構成されたレバースイッチは、上下面に複数の配線パターンが形成された配線基板(図示せず)等に載置され、ケース1から外方へ突出した共通接点2や固定接点3の端子部が、所定の配線パターンに半田付けされて、機器の電子回路に電気的に接続される。
以上の構成において、テープやディスク等の記録媒体の挿抜、或いはツマミや扉等のメカニズムによって、ケース1から上方へ突出した操作部4Bが下方向へ押圧操作されると、図6の断面図に示すように、レバー4が支点部4Aを支点として反時計方向へ回動する。
そして、このレバー4の回動操作に伴って、下面の押圧部4Cが可動接点5の中腕部5Dを押圧しながら下方へ弾接摺動することによって、可動接点5全体がさらに撓んで、接点部5Gが下方へ弾接摺動し、固定接点3下方のケース1右内側壁に弾接して、共通接点2と固定接点3間が電気的に切断された状態となる。
また、レバー4への操作力が解除されると、可動接点5の弾性復帰力によって、レバー4が上方向に押圧されて回動すると共に、接点部5Gもケース1右内側壁上を上方へ弾接摺動し、固定接点3に弾接して、可動接点5を介して共通接点2と固定接点3間が電気的に接続された、図5の状態に復帰するように構成されている。
つまり、レバー4の回動操作によって、押圧部4Cが可動接点5の中腕部5Dを押圧しながら下方へ弾接摺動して、可動接点5を弾性変形させ、この可動接点5の撓みによる弾性力によって、接点部5Gの固定接点3への弾接力や、操作力を解除した際のレバー4の復帰力が得られるようになっている。
すなわち、レバー4下面の押圧部4Cで可動接点5の中腕部5Dを押圧しているため、可動接点5全体の撓みが大きなものとなってしまい、接点部5Gの弾接力やレバー4の復帰力は大きな力が得られるが、その分、応力も大きくなってしまうものであった。
なお、この出願の発明に関連する先行技術文献情報としては、例えば、特許文献1が知られている。
特開2004−311192号公報
しかしながら、上記従来のレバースイッチにおいては、レバー4下面の押圧部4Cで可動接点5の中腕部5Dを押圧しているため、可動接点5全体の撓みが大きなものとなり、応力も大きくなってしまい、操作回数の長寿命化を図ることが困難であるという課題があった。
本発明は、このような従来の課題を解決するものであり、長寿命化が図れ、操作の確実なレバースイッチを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために本発明は、以下の構成を有するものである。
本発明の請求項1に記載の発明は、ケースに一端を支点として回動可能に装着されたレバーのレバー下面を支点部側の平坦部と操作部の下面となる傾斜部で構成し、平坦部は可動接点の上折曲部に弾接させ、操作部を下方向に押圧操作すると、操作部の上端がケース上面の開口内に収納されるレバースイッチとしたものであり、レバー下面の平坦部で可動接点の上折曲部やその近傍を押圧して、可動接点を撓ませることによって、可動接点全体の撓みが小さくなり、応力も小さくなるため、操作回数の長寿命化が図れ、操作の確実なレバースイッチを得ることができるという作用を有する。
請求項2に記載の発明は、請求項1記載の発明において、略L字状または略逆コの字状の弾性部材を設け、これを可動接点の所定箇所に重ねたものであり、可動接点の撓み力を大きくし、所望のレバーの操作力や復帰力、接点部の弾接力を得ることができるという作用を有する。
以上のように本発明によれば、長寿命化が図れ、操作の確実なレバースイッチを実現することができるという有利な効果が得られる。
以下、本発明の実施の形態について、図1〜図4を用いて説明する。
なお、背景技術の項で説明した構成と同一構成の部分には同一符号を付して、詳細な説明を簡略化する。
(実施の形態)
図1は本発明の一実施の形態によるレバースイッチの断面図、図2は同分解斜視図であり、同図において、1は液晶ポリマーやポリフェニレンサルファイト等の絶縁樹脂製で上面及び前面開放の略箱形のケースで、下内側壁には銅合金等の導電金属製の共通接点2が、これに隣接する右内側壁には同じく導電金属製の固定接点3が、インサート成形等によって各々植設固定されている。
そして、14は液晶ポリマーやナイロン等の絶縁樹脂製のレバーで、右端の円柱状の支点部14Aがケース1右上方の支持部1Aに回動可能に装着されると共に、他端の操作部14Bがケース1の開口部から上方へ突出し、下面の支点部14A側には平坦部14Cが、操作部14B側には傾斜部14Dが各々設けられている。
また、5は銅合金等の弾性金属薄板製で略逆コの字状の可動接点で、全体がやや撓んだ状態でケース1内に収納されると共に、下腕部5A右端に設けられた略コの字状の接触部5Bが、共通接点2とケース1の保持部1Bの間に圧入固定され、接触部5B下面突部が共通接点2に弾接している。
さらに、可動接点5の下腕部5A左端には下折曲部5Cが形成され、この下折曲部5Cから中腕部5Dが上方へ延出すると共に、中腕部5D上端の上折曲部5Eから延出した上腕部5F端部の略円弧状の接点部5Gが、ケース1右内側壁の固定接点3に弾接している。
そして、レバー14下面の平坦部14Cが、可動接点5の上折曲部5Eに弾接すると共に、この可動接点5やレバー14を収納したケース1の前面を、鋼板等の金属薄板製のカバー6が覆って、レバースイッチが構成されている。
また、このように構成されたレバースイッチは、上下面に複数の配線パターンが形成された配線基板(図示せず)等に載置され、ケース1から外方へ突出した共通接点2や固定接点3の端子部が、所定の配線パターンに半田付けされて、機器の電子回路に電気的に接続される。
以上の構成において、テープやディスク等の記録媒体の挿抜、或いはツマミや扉等のメカニズムによって、ケース1から上方へ突出した操作部14Bが下方向へ押圧操作されると、図3の断面図に示すように、レバー14が支点部14Aを支点として反時計方向へ回動する。
そして、このレバー14の回動操作に伴って、下面の平坦部14Cが可動接点5の上折曲部5Eを押圧し可動接点5全体を撓ませながら、中腕部5Dの方向へ弾接摺動することによって、接点部5Gが下方へ弾接摺動し、固定接点3下方のケース1右内側壁に弾接して、共通接点2と固定接点3間が電気的に切断された状態となる。
なお、この時、略逆コの字状の可動接点5は、レバー14下面の平坦部14Cに上折曲部5Eやその近傍を押圧されて撓むため、レバー14の回動操作寸法や接点部5Gの下方への摺動距離は同じであるにもかかわらず、可動接点5全体の撓みは小さなものとなり、応力も小さくなるように構成されている。
つまり、平坦部14Cで上折曲部5Eを押圧することによって、可動接点5全体の撓みを小さくし、生じる応力を小さなものとして、操作回数の長寿命化を図ることが可能なようになっている。
また、レバー14下面の操作部14B側には傾斜部14Dが設けられ、レバー14を回動操作した際、傾斜部14Dが可動接点5の中腕部5Dに当接しないようになっているため、平坦部14Cによって上折曲部5Eを確実に押圧操作できるようになっている。
そして、レバー14への操作力が解除されると、可動接点5の弾性復帰力によって、レバー14が上方向に押圧されて回動すると共に、接点部5Gもケース1右内側壁上を上方へ弾接摺動し、固定接点3に弾接して、可動接点5を介して共通接点2と固定接点3間が電気的に接続された、図1の状態に復帰するように構成されている。
このように本実施の形態によれば、ケース1に回動可能に装着されたレバー14下面の平坦部14Cを、略逆コの字状の可動接点5の上折曲部5Eに弾接させることによって、可動接点5全体の撓みが小さくなり、応力も小さくなるため、操作回数の長寿命化が図れ、操作の確実なレバースイッチを得ることができるものである。
また、図4の断面図に示すように、略L字状で銅合金等の弾性金属薄板製の弾性部材15を設け、これを可動接点5の下腕部5Aと中腕部5Dの内方へ重ねて配置することによって、可動接点5の応力は小さなままで、弾性部材15によって全体の撓み荷重を大きくできるため、レバー14の操作力や復帰力を大きくすることができ、所望の荷重を得ることができる。
さらに、この弾性部材を略逆コの字状に形成し、接点部5Gを除く可動接点5全体の内方へ重ねて配置すれば、レバー14の操作力や復帰力に加え、接点部5Gの固定接点3への弾接力も大きなものとすることができる。
本発明によるレバースイッチは、長寿命化が図れ、操作の確実なものが得られ、主に各種電子機器の検出用スイッチとして有用である。
本発明の一実施の形態によるレバースイッチの断面図 同分解斜視図 同操作時の断面図 同他の実施の形態による断面図 従来のレバースイッチの断面図 同操作時の断面図
符号の説明
1 ケース
1A 支持部
1B 保持部
2 共通接点
3 固定接点
5 可動接点
5A 下腕部
5B 接触部
5C 下折曲部
5D 中腕部
5E 上折曲部
5F 上腕部
5G 接点部
6 カバー
14 レバー
14A 支点部
14B 操作部
14C 平坦部
14D 傾斜部
15 弾性部材

Claims (2)

  1. 隣接する内側壁に共通接点と固定接点が植設された上面開口で略箱形のケースと、このケースに一端を支点として回動可能に装着され、他端の操作部が上記ケースの開口部から上方へ突出したレバーと、下腕部一端の接触部が上記共通接点に弾接し、他端の下折曲部から中腕部が上方へ延出すると共に、この中腕部上端の上折曲部から延出した上腕部端部の接点部が、上記固定接点またはその近傍の上記ケース内側壁に弾接した略逆コの字状の可動接点からなり、上記レバー下面は上記支点部の下面から延出し、上記支点部側の平坦部と上記操作部の下面となる傾斜部から構成され、上記レバー下面の平坦部が上記可動接点の上折曲部に弾接し、上記操作部を下方向に押圧操作すると、上記操作部の上端が上記ケース上面の開口内に収納されるレバースイッチ。
  2. 略L字状または略逆コの字状の弾性部材を設け、これを可動接点の所定箇所に重ねた請求項1記載のレバースイッチ。
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