JP4770631B2 - 車両用空調システム - Google Patents
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Description
選択分離材は、酸素及び二酸化炭素を濃度の高い方から低い方へ透過させ、炭化水素、窒素酸化物、硫黄酸化物及び微小固体成分を遮断する機能を有する。
そして、選択分離材が、車両のドアにおいて、車両の車室内側と車室外側とを隔て、かつ、外気取入れ口から取り入れた外気が選択分離材の車室外側の面に当たるように配置されている。
る。
ところで、外気取入れ口から取り入れられる外気には、粉塵が含まれている場合がある。その粉塵が選択分離材の表面に付着すると選択分離材の酸素や二酸化炭素の透過性能が低下する。そこで、請求項4に記載のように、選択分離材の車室内側又は車室外側に、外気取入れ口から取り入れられる外気に含まれる粉塵を除去するための除塵手段を備えるようにするとよい。
率がよくなる。ところが、選択分離材を薄くすると強度が弱くなり破損しやすくなる。
また、請求項7に記載のように、選択分離材が温度の上昇に伴い酸素及び二酸化炭素の透過量を増加させるように形成されている場合には、選択分離材は、選択分離材又は補強材に密着して配置され、選択分離材を直接又は補強材を介して加熱する加熱手段を備えるようにするとよい。
び二酸化炭素濃度も一定となる。
(車両用空調システムの構成)
図1(a)は、車両10の側面図であり、図1(b)は、ドア50を車両10の車幅方向に切った概略断面図である。
脱臭材17は、加熱触媒による脱臭材であり、銅、マンガン、白金、ニッケル、鉄、タンタル、アルミニウム、チタンのうちの1つ又は2つ以上を組み合わせた酸化物である。この脱臭材17を細孔を持つ内装材54である無機化合物多孔質体に担持させてある。無機多孔質体の孔径は、選択透過膜へのガス供給の妨げにならなければ、何れの孔径でもよい。一例としては、数10から数100ナノメートルが好ましい。
そして、当該高分子膜が平板状に形成されたものが図1(c)に示すように、車室19外側から導入される外気の流れる方向に対して平板の面が略平行になるように、換言すれば、蛇腹の凸部が外気の流れと略平行になるように蛇腹状に折られている。
から取り入れた外気が選択分離材13の車室19外側の面に当たるようになっている。
以上のように構成された車両用空調システムでは、外気取入れ口52aから取り入れられた外気が選択分離材13の車室19外側の面に接触する。選択分離材13の車室19外側の面に接触した外気は外気排出口52bから排出される。
次に、選択分離材13に種々の機能を有する機能材などを配置したものについて図2及び図3に基づいて説明する。図2(a)は、車両10の側面図であり、図2(b)は、ドア50を車両10の車幅方向に切った概略断面図である。また、図3は、ドア50を車両10の車幅方向に切った概略断面図である。
除塵フィルタ14は、選択分離材13の細孔よりも大きな孔を持つ材料で構成されており、例えば、活性炭素繊維、不織布、樹脂繊維、帯電繊維などの膜状の材料と繊維状、不織布状、板状、波板状あるいは粒状の基材から構成されている。
除湿材16は、選択分離材13の車室19外側に密着して配置され、選択分離材13の車室19外側の面に接触する外気に含まれる湿気を除去するものである。
なお、「湿気を除去する」とは、湿気を完全になくすということではなく、湿気を許容値の範囲に保つために湿気を除去するという意味である。
送風機18は、選択分離材13に対して車室19外側に備えられ、外気取入れ口52a
から取り入れた車室19外側の外気を選択分離材13の車室19外側の表面に供給するためのものである。
次に、選択分離材13を内装材54に密着して配置する代りに外気取入れ口52aと外気排出口52bとをドア50の内側から覆うように配置した実施形態について図4及び図5に基づいて説明する。図4(a)は、車両10の側面図であり、図4(b)は、ドア50を車両10の車幅方向に切った概略断面図である。また、図5は、ドア50を車両10の車幅方向に切った概略断面図である。
選択分離材13は、第1実施形態と同じように形成されており、図6に示すように補強材13aで補強されている。補強材13aは、図6(a)に示すように選択分離材13に対して車室19内側に積層されていてもよいし、図6(b)に示すように選択分離材13に対して車室19外側に積層されていてもよい。また、図6(c)に示すように選択分離材13を車室19内側と車室19外側から挟むように積層されていてもよい。
蓄熱体15は、選択分離材13を直接又は補強材13aを介して間接的に加熱するものである。また、蓄熱体15は、外部から供給される熱を蓄え、蓄えた熱で選択分離材13を加熱する。
ホン、ポリフッ化ビニリデン、ポリエーテルサルホン、ポリエチレン、テフロン(登録商標)(例えば、PTFE、PEFなど)、ガラス(たとえば繊維状)、セルロースなどから選ばれる単一材料もしくは2つ以上の材料で構成され、多孔体のような高次構造を取る。またこれらの材料以外にも多孔構造を作成可能な材料であれば何れのものでもよい。
また、選択分離材13が温度の上昇に伴い酸素及び二酸化炭素の透過量を増加させるように形成されている。また、選択分離材13には、選択分離材13を直接加熱する蓄熱体15が積層されている。
さらに、図5(b)に示すように、補強材13aの車室19内側に送風機18を装着するようにしてもよい。このようにすると、送風機18で車室19内側に外気を吸い込むようにすると、外気取入れ口52aから取り入れられ、選択分離材13の車室19外側の面に接触する外気の量が増す。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は、以上の実施形態に限定されるものではなく、種々の態様を採ることができる。
エチレン及びポリプロピレンなどであってもよい。特に、耐熱性が必要な場合には、ポリシロキサン系やポリアセチレン系の高分子材を用いるとよい。
具体的な材料としては、ゼオライトや粘土鉱物(モンモリロナイト、カオリナイト、ハロサイトなど)がある。より好ましくは、アルカリ金属、アルカリ土類金属、珪素又はアルミニウムを含んだ物質がよい。また、酸化物では、粘土鉱物のように層間隔をサブナノメートル単位で制御することができる材料を使用してもよい。
(3)上記実施形態では、選択分離材13として、有機系高分子を使用していたが、有機系高分子の代りに結晶材料や炭素を含む材料を用いてもよい。結晶材料としては、無機材料や又は酸化物を有する組成を含む材料がある。また、炭素を含む材料としては、グラファイトを含む材料がある。
(8)また、本車両用空調システムの適用対象としては、酸素の導入と二酸化炭素の排出が必要であり、炭化水素、窒素酸化物、硫黄酸化物及び微小固体成分を遮断する必要である空間であればよい。そのようなものとして、自動車以外に、列車、モノレール、航空機などの車両10に適用することができる。
Claims (9)
- 車両の車室のドア部分に選択透過材を備え、
前記ドアは、上部に前記車室外側から外気を取り入れるための外気取入れ口を有するとともに、前記外気取入れ口よりも下部に、前記外気取入れ口から取り入れた外気を前記車室外側へ排出する外気排出口を有し、
前記選択透過材は、酸素及び二酸化炭素を濃度の高い方から低い方へ透過させ、炭化水素、窒素酸化物、硫黄酸化物及び微小固体成分を遮断する機能を有し、前記車室内側と前記車室外側とを隔て、かつ、前記外気取入れ口から取り入れた外気が前記選択分離材の前記車室外側の面に当たるように配置されていることを特徴とする車両用空調システム。 - 車両の車室のドア部分に選択透過材を備え、
前記ドアは、前記車室外側から外気を取り入れるための外気取入れ口及び前記外気取入れ口から取り入れた外気を前記車室外側へ排出する外気排出口を有し、
前記車室内側に面して装着され、空気を透過させる材料で形成された内装材を備え、
前記選択透過材は、酸素及び二酸化炭素を濃度の高い方から低い方へ透過させ、炭化水素、窒素酸化物、硫黄酸化物及び微小固体成分を遮断する機能を有し、前記車室内側と前記車室外側とを隔て、かつ、前記外気取入れ口から取り入れた外気が前記選択分離材の前記車室外側の面に当たるように、前記内装材に密着して配置されていることを特徴とする車両用空調システム。 - 請求項1又は請求項2に記載の車両用空調システムにおいて、
前記ドアは、前記車室外側に面する外壁と前記車室内側に面する内壁とで構成された空洞部を有しており、
前記外気取入れ口及び前記外気排出口は、前記外壁に設けられており、
前記選択分離材は、前記空洞部に、前記外気取入れ口及び前記外気排出口を覆うように配置されていることを特徴とする車両用空調システム。 - 請求項1〜請求項3の何れかに記載の車両用空調システムにおいて、
前記選択分離材の前記車室内側又は前記車室外側に、前記外気取入れ口から取り入れられる外気に含まれる粉塵を除去するための除塵手段を備えていることを特徴とする車両用空調システム。 - 請求項1〜請求項4の何れかに記載の車両用空調システムにおいて、
前記選択分離材は、平板状に形成されており、
前記選択分離材に密着して配置され、前記選択分離材を補強するための補強材を備えていることを特徴とする車両用空調システム。 - 請求項1〜請求項5の何れかに記載の車両用空調システムにおいて、
前記選択分離材に密着して配置され、前記選択分離材の表面及び内部の湿気を除去する除湿手段を備えていることを特徴とする車両用空調システム。 - 請求項1〜請求項6の何れかに記載の車両用空調システムにおいて、
前記選択分離材は、温度の上昇に伴い酸素及び二酸化炭素の透過量を増加させるように形成されており、
前記選択分離材又は前記補強材に密着して配置され、前記選択分離材を直接又は前記補強材を介して加熱する加熱手段を備えていることを特徴とする車両用空調システム。 - 請求項1〜請求項7の何れかに記載の車両用空調システムにおいて、
前記選択分離材を透過する前の外気又は前記選択分離材を透過した外気に含まれる悪臭成分を除去する脱臭手段を備えていることを特徴とする車両用空調システム。 - 請求項1〜請求項8の何れかに記載の車両用空調システムにおいて、
前記ドアに配置され、前記選択分離材の前記車室外側の面に前記外気取入れ口から取り入れた外気を供給する送風手段を備えていることを特徴とする車両用空調システム。
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