JP4769611B2 - 音声データ再生装置および音声データ再生装置のデータ表示方法 - Google Patents
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Description
このような問題を解決するものとして、特許文献1がある。特許文献1は、ユーザが文章を聞き取れなくて、キー操作すると、再生している音声データに対応する文章データを読み出して表示部に表示し、ユーザに聞き取れなかった箇所をカーソル移動させて指示させ、その指示された単語の意味あるいは解説を辞書機能により表示する情報処理装置を開示している。
また特許文献2は、語学学習用装置として、AVコンテンツの映像および音声を再生すると共に字幕を表示させ、字幕に含まれる文字列を選択して翻訳を希望すると、その翻訳が表示される装置を開示している。
また、本件出願人は、特願2004−287492号(平成16年9月30日出願)により、音声出力された文章中に聞き取れなかった単語がある場合に、最大難易度の単語を分かりやすく表示して、利用者の利便性及び操作性を向上させる情報処理装置を出願している。この出願の情報処理装値は、音声情報と、音声情報に対応するテキストデータを記憶し、音声情報が再生されているとき、当該音声情報に対応するテキストデータを表示することを指示させるものである。そして、この指示に対応して、テキストデータを表示部に表示する際に、難易度の高い単語を他の単語と判別可能に表示するものである。
また本発明の音声データ再生装置は、音声データを格納する音声データ記憶部を更に備え、前記音声出力部が出力する音声を音声認識して言語データを得るものである。これにより、CD装置、DVD装置、音楽プレイヤーが再生する音声を聴取して、聞逃した箇所あるいは不明箇所のように再確認したい箇所を音声認識により、言語データに変換した単語を表示することができる。さらには、ラジオ、テレビのような放送受信装置より出力される音声を音声認識部により音声認識して言語データを得ることにより、放送受信装置にも本発明の装置を適用することができる。
前記音声認識は、前記指示部によって指示された時点から前記取得範囲時間遡って音声認識することが望ましい。これにより指示されたときに音声認識部を動作させればよい。
また本発明の音声データ再生装置は、テキストデータを格納するテキストデータ記憶部と、前記テキストデータに対応する音声データを格納する音声データ記憶部を更に備え、前記指示部からの指示に基づいて前記テキストデータの取得範囲を決定し、その範囲のテキストデータから単語を抽出するものである。
また取得範囲決定部は、複数の段階に設定可能であるとよい。これにより、ユーザに合わせた範囲を取得することができる。
また本発明は、前記単語の難易度情報を収納する辞書を更に備え、前記単語抽出部によって抽出された単語を、前記難易度情報にしたがって選出するものである。これにより、ユーザが希望する単語を優先的に抽出することができる。
また本発明の前記単語抽出部は、難易度が同じ単語の場合、前記指示部によって指示された時点に近い方を優先的に選出することが望ましい。これによりユーザが希望する単語を優先的に抽出することができる。
また本発明の前記辞書は、単語の属性情報を収納し、前記単語抽出部は前記属性情報を含む単語を優先的に選出することが望ましい。これにより、ユーザの指示に対応してユーザが希望する単語を優先的に表示することができる。
また本発明は前記各ステップを音声データ再生装置に実行させるためのプログラムである。
制御部1は、例えばCPU、ROM、RAM、I/Oコントローラ、タイマーなどからなるマイクロコンピュータにより実現される部分である。制御部1は、メモリ6に格納したプログラムに基づいて、ハードウエアを動作させ、各機能ブロックの機能を実行させる部分である。またメモリ6に格納したデータおよび操作部2から入力されたデータや指示情報を利用して所期の目的動作を達成する部分である。所期の目的動作とは、テキストデータから取得範囲を決定する動作、取得範囲に含まれるテキストデータから単語を抽出する動作、単語を並び替える動作、単語を選出する動作、単語を表示する動作等である。詳細は以下の実施形態において説明する。
表示部3は、テキストデータやメニューデータなど各種情報を視覚的にユーザに提示するものであり、LCD、ELのようにフラットディスプレイにより構成する。
音声入力部4は、例えば、ラジオ、テレビのような放送受信装置、CD装置、DVD装置、カラオケ装置や日常会話、講演、歌などの音声振動を入力し、電気信号に変換するマイクであり、制御部1が音声認識プログラムに基づいて言語データを生成する。
音声出力部5は、制御部1がメモリ6に格納された音声データを読み出して音声出力し、またTTSプログラムに基づいてテキストデータを読上げ音声出力するためのスピーカである。
テキストデータ記憶領域62に格納されるテキストデータと、音声データ記憶領域63に含まれる音声データは、それぞれ一対になるよう対応付けて格納される。音声データは、アナログデータ、デジタルデータのいずれでもよい。TTSプログラム記憶領域64は、テキストデータを読上げるためのプログラムであり、いわゆる音声合成装置により構成される。ここで使用されるTTSプログラム、音声合成形式はいずれの形式であってもかまわない。音声認識プログラム記憶領域65は、音声を認識して言語データに変換し、さらに単語を抽出する機能を持つものが使用され、その形式はどのような形式のものでもかまわない。単語切出しプログラム記憶領域66は、テキストデータから単語を切出すことができる機能を備える。英語の場合は単語間のスペースにより単語を切出すことができる。日本語の場合は単語切出しプログラムを利用して、単語を切出すことができる。
またメモリ6には、抽出された単語を記憶しておく単語メモリ領域、抽出された単語を難易度や抽出された時間の順序に並び替えるための並び替え領域、抽出された単語数をカウントする単語数カウント領域、単語の品詞のような属性情報を記憶する属性情報領域のようなワークメモリ領域を備えるが、図示は省略している。
図2〜図4は、本発明の基本的動作の説明図を示す。
本発明の音声データ再生装置は、メモリ6に音声データと、それに対応するテキストデータをメモリに格納し、音声データの再生とともにテキストデータを表示する装置あるいは音声データの再生後、テキストデータを表示する装置に適用される。
そのような装置としては、例えば音楽プレイヤー、語学学習装置、音声機能付き電子辞書、翻訳装置がある。また音楽を再生するとともに歌詞を表示するような音楽プレイヤー、伴奏音楽を再生するとともに歌詞を表示するカラオケ装置、音声、映像の再生とともに画面に文字を表示するようなCD装置、DVD装置がある。さらに音声とともにテキストデータも送信するようなテレビ、表示部を持っているラジオ(デジタルラジオ)、インターネット等の放送・通信装置がある。放送・通信装置の場合、テキストデータおよび音声データは、メモリ6に格納されていないが、受信データを一時的にメモリすることにより、本発明の装置として適用することができる。
本発明の音声データ再生装置は、以上のような装置に適用され、音声データ再生装置が再生した音声を聞き逃した箇所あるいは不明な箇所を、再確認をしたい場合に聞き返すことができる装置である。
これらの範囲は、再生するコンテンツ、ユーザの体調に応じて、複数段に設定可能にすると、よりユーザが使いやすくなる。
図2に示した取得範囲Bのテキストデータの場合、各候補単語と、その単語が再生されてから指示キーが操作されるまでの時間の関係は、図4に示す表の通りである。図4では、「I'm」が再生された時間は、指示キーが操作された時間の3.2秒前であるので、設定時間外であり、削除線により取得範囲から除外されることを示している。
以上のようにして抽出された単語は、聞逃した箇所あるいは不明な箇所のように再確認したい箇所に含まれる候補単語である。
ここでは、テキストデータを更に絞込む場合について説明する。
即ち、一般にユーザはキー操作をしようと思ってから実際にキー操作するまでに反応時間があり、この反応時間内には通常ユーザが聞き逃した箇所、不明な箇所のように再確認したい箇所は含まないと考えられるので、この反応時間の単語を除外するものである。反応時間は通常数秒〜数10ミリ秒である。老若男女、個人差、キー操作を準備している場合、キー操作を準備していない場合など多くの状況があるので、ユーザがその状況に対応して設定するのが好ましい。この実施例では0.5秒を好ましい範囲として設定している。
図6は、キー操作しようと思ってから実際にキー操作するまでの反応時間の範囲Cを示した以外は、図2と同様である。
図8は、図4と同様に、各単語と、その単語が再生されてから指示キーが操作されるまでの時間の関係を示し、「as」は指示キーが操作される0.1秒前であり、「happy」は指示キーが操作される0.2秒前であるので、反応時間(0.5秒)内であるとして、削除線により取得範囲から除外することを示している。
次に、抽出された候補単語を、単語の難易度情報に従って並び替える場合を説明する。
ここで、難易度情報は、ユーザの語学学習程度や単語の難易度に合わせればよく、例えば次のような情報である。
難易度情報1は、教育課程の学習レベルに基づいて付与する。例えば、中学校で学習する単語は比較的低いレベルの難易度を付与する。高等学校で学習する単語は、より高いレベルを付与する。大学以上で学習する単語は最も高いレベルを付与する。
難易度情報2は、市販の辞書の各語句に付与された重要度マークに応じて設定する。また複数の辞書のうち、幾つの辞書にどのレベルの重要度マークが付与されているかに基づいて設定する。即ち、高い重要度マークを付与している辞書が多い単語は、基本的な単語であり、多くの人が訳や意味を知っているであろうということで、低いレベルを付与する。
難易度情報3は、見出しの文字数によって設定する。例えば、文字数が11文字以上である単語は、理解や記憶が困難な単語であろうということで、高いレベルを付与する。文字数の設定は任意であり、いくつかの段階数に設定することも可能であり、ユーザまたはこの装置の開発者が設定できるようにする。しかし文字数が多い単語であっても、接頭辞や接尾辞などが連接して長くなった単語はレベルを低く設定する。例えば、“supernatural”と“supercalender”はいずれも"super"の接頭辞を持つが、前者の訳語は「超自然の」であり、"natural"から訳語の意味が容易に推測することができるのに対して、後者の訳語は「紙に光沢をつける」であり、calender"とは全く別の意味になっている。したがって、前者の単語のレベルは低く設定し、後者の単語のレベルは高く設定する。またイディオムの単語(複合語)は、文字数が多いので、高いレベルを付与する。この場合に、容易なイディオムには低いレベルを付与してもかまわない。
難易度情報5は、単語が掲載されている辞書の種類によって決める。即ち、基本辞書に登録されている単語は、基本的な単語が多く、レベルを低くする。一方、ユーザ辞書および専門辞書などに登録されている単語は、特殊なものが多いので、レベルを高くする。更に専門分野に属する人数、関心や興味を持つ人数によってレベルを設定してもよい。
難易度情報6は、その単語がその装置で抽出された回数をカウントし、そのカウント数が所定値以上になると、レベルを低くする。また前回抽出してからの経過時間によりレベルを変える。経過時間の短い単語はレベルを低くする。
難易度情報の例示は以上の通りであるが、固定的にするのではなく、学習者のレベルや使用頻度などを考慮して柔軟的に難易度を変更できるようにしてもよい。
図12は、図9に示す表から図11に示す表を作成するためのフローチャートである。ステップS11では、図4または図8に示した、抽出された候補単語について付帯情報が未検索の単語を取り出す。取り出した単語について、辞書データを照合し、それに対応する難易度情報、属性情報(品詞)情報を取り出す(S12)。次に、ステップS13では、候補単語の全てについて付帯情報を検索したか否か判断し、まだであれば、ステップS11に戻る。全ての候補単語について付帯情報を検索した場合は、ステップS14に進み、候補絞込みテーブルを完成する。次に候補絞込みテーブルにより、難易度の順番にソーティングする(S15)。これにより、図11に示す表を得ることができる。
図13(a)は、図11と同じ表である。この図13(a)では、難易度5から3の単語がそれぞれ2つあり、難易度2の単語が5つある。このように難易度情報だけでは同じ順位の単語が複数存在するので、この例では、指示キーを操作した時点に近い方の単語の優先順位を上げる処理をする。即ち、図13(b)に示すように、難易度が同じ単語は、再生されてからキー操作されるまでの時間の短い順にソーティングし、順位を高くする。
また難易度と、キー操作されるまでの時間を関数として使用し、優先順位を決定する指数を作ることができる。その方法として、優先順位を(a)、難易度を(b)、キー操作されるまでの時間を(c)とすると、
(a)=(b)―(c)
を計算する。その結果は、図13(c)に示す通りである。この計算結果を基にして並び替えをした表を図13(d)に示す。ここに示した計算式は一例であり、他の関数を用いてもよく、また他の演算を用いてもよく、難易度(b)または時間(c)に係数を掛けてもよい。なお、図13(d)は、優先順位を決定する数値が同じになる単語(「minstrel」と「make」)は、難易度の高い単語を上位にして示している。
図14は、抽出した候補単語を単語の属性によりフィルタを掛けて更に絞り込む場合を示す。
図14(a)は、図13(b)と同じテーブルを示している。即ち、抽出した候補単語を、難易度情報と、指示キーを操作した時点に近い方の単語を優先度が高いとしたテーブルである。ここで、ユーザは候補単語の内、動詞と名詞だけを検索対象とするように絞り込む場合を説明する。図14(b)は、ユーザが選出を希望する品詞を設定したフラグ表を示す。図14(a)に示すように、このテーブルには候補単語の属性情報として品詞情報が組み入れられている。そして、ユーザは予め動詞と名詞だけを検索対象とするよう設定しているので、属性情報をチェックし、図14(a)のテーブルから検索対象でない単語を削除する。図14(c)に削除線を引いた単語は削除する単語である。そして、図14(d)に示すように、「make」「man」「you」を含む表を作成する。
図15〜図17は、基本的動作で説明したように設定時間内のテキストデータを取得範囲とするとともに、さらにその取得範囲が文章の途中である場合は、その文章の文頭までを取得範囲とする場合である。音声データの再生タイミングと、テキストデータの取得タイミングが、完全に一定している場合は基本的動作で説明した通りの動作が行われるが、フレーズごとまたは段落ごとに同期させるように、完全に一致していない場合、指示キーにより指示されたタイミングとテキストデータの取得タイミングがずれることがある。そのような場合に、ここでは、指示キーにより指示されたときの文章の文頭までを取得範囲とするものである。あるいは、文章の途中からテキストデータを取得した場合は、単語の訳語または意味を確認する場合に本来の訳語または意味が得られない場合があるので、そのような場合に、文頭まで取得する。
図15は、図2とほぼ同様のことを示している。図2では、テキストデータの取得範囲は、指示キーが操作されてから設定時間(3秒)であったので、文章の途中からテキストデータが取得される。しかし、この例では、指示キーが操作された時点から設定時間の取得範囲のテキストデータを取得するとともに、その文章の文頭までを取得範囲とするものである。図5に示したテキストデータから分かるように、「I'm just a wandering minstrel man,but I'll make you happy as best I can.」が1つの文章である。したがって、ここでは「as」を再生した直後に指示キーが操作されたので、文頭は「I'm」である。よって、「I'm」を含む文頭までを取得範囲B2とする。文頭はその前の文章の終りに付された句読点、段落の有無によって判断する。
図16のフローチャートは、図3に示したフローチャートに比べて、ステップS5とS6の間にステップS8がある点が異なる点である。その他は同じである。
ステップS8は、ステップS4で取得され、ステップS5でキー操作された時点から設定時間内であると判定された単語は、前回候補単語としてリストに追加した単語と同じ文章内の単語か否か判定する。同じ文章内であれば、ステップS3に戻る。同じ文章内でなければステップS6へ進む。
ここでは同じ文章内であるかどうかを判定しているが、フレーズ、句読点、文節、段落、文書のような区切りであってもかまわない。
図17は、図4と同じリストを示しているが、ここでは、「I'm」は、3秒以上前であるが、その前の単語「just」と同じ文章内の単語であるので、候補単語としてリストに含められることを示している。
図18〜図20は、その文章の文末までを取得範囲にする例である。
図18は、図15とほぼ同様のことを示しているが、ここでは、指示キーが操作された時点からその文章の文末までを含むように取得する。そのため、この実施例では、指示キーが操作された時点から、上記説明したように、その文章の文頭までを取得範囲とするのに加えて、その文章の文末までを取得範囲とするものである。なお、図18は、文頭までを取得範囲とする動作に追加する動作として示している。図5のテキストデータから分かるように、「I'm just a wandering minstrel man,but I'll make you happy as best I can.」が1つの文章である。したがって、ここでは「as」を再生した直後の時点で、指示キーが操作されたので、文頭は「I'm」であり、文末は「can.」である。よって、「I'm」〜「can.」までの1まとめの文章を取得範囲B3とする。このような文章の範囲は句読点、段落の有無によって判断する。図18〜図20は、文頭から文末までを取得範囲B3とする説明をしたが、必ずしも文頭から文末までを一体的にする必要はなく、指示キーが操作された時点から文末までを取得範囲としてもかまわない。
図19のフローチャートは、図16に示したフローチャートに比べて、ステップS21〜S24が追加されている点が異なる点である。その他は同じである。
ステップS21は、ステップS2で指示キーが操作された時点で取得した単語の後の単語を取得する。ステップS22ではその取得した単語が前の単語と同じ文章内の単語か否か判定される。もし同じ文章内の単語でなければ、ステップS6へ進み、このフローは終了する。同じ文章内の単語であれば、取得した単語を候補単語リストに追加して、次のステップS24に進む。ステップS24は、ステップS21で取得した後の単語を取得して、ステップS22に戻る。ステップS22〜S24を繰り返すことにより、同じ文章内の単語を文末まで取得して候補単語リストを作成する。ここでは同じ文章内であるかどうかを判定しているが、フレーズ、句読点、文節、段落、文書のような区切りであってもかまわない。
図20は、図17のリストに更に文末までの単語「best」「I」「「can.」が追加されたことを示している。しかし「I'll」は、同じ文章内でないので、検索対象外として、削除されることを示している。
基本的動作および取得範囲の絞り込み動作で説明したように、取得範囲の単語を取得した後、ステップS31では設定Aがオンか否か判定される。設定Aがオン状態であれば、ステップS32により難易度の高い単語にプライオリティをつける。その後、ステップS33に進む。ステップS31で設定Aがオンされていない場合は、ステップS32を通らずに直接ステップS33に進む。
ステップS33及びS34もステップS31、S32と同様に、設定Bがオンか否か判定され、設定Bがオン状態であれば、ステップS34によりプライオリティがつけられ、設定Bがオンでなければ、ステップS34を通らずに直接ステップS35に進む。設定Bは指示キーが操作された時点に近い方の単語にプライオリティを高くする設定である。ステップS35、S36もステップS31、S32と同様である。設定Cは、例えば特定の品詞を選択する設定である。ここでは動詞と、名詞を取得対象として選択している。
以上の各設定A、B、Cは、全て備える必要はなく、装置の仕様に合わせて、適宜備えるとよい。
以上のようにして、音声データ再生装置は、ユーザが聞逃した箇所あるいは不明な箇所のように再確認したい箇所で指示キーを操作すると、その音声データに対応するテキストデータから特定範囲のテキストデータを取得し、その特定範囲に含まれる単語を表示する。また単語にプライオリティをつけ、そのプライオリティの順に表示する。これにより、ユーザが不明な箇所または再確認したい箇所の単語を容易に見つけることができる。
図23は、指示キーが操作された時点をその都度マーキングして、再生は継続させ、曲またはトラックの終りで再生動作を停止し、マーキングした箇所から、再確認したい箇所の単語を抽出する場合の手順を説明するフローチャートである。ステップS51〜S54までは、図22と同様である。
図22、図23は、音楽プレイヤーの場合を説明したが、語学楽手装置、音声機能付き電子辞書、翻訳装置、放送受信装置のような音声データ再生装置にも同様に適用できる。
まず、テキストデータのみが存在し、音声データが存在しない場合とは、例えば書籍や文書、あるいはネットワークより取得したテキストデータのような場合である。書籍や文書についてテキストデータが存在しない場合は、スキャナにより読み込み、文字認識することによりテキストデータを生成し、単語を抽出することが可能である。このように、テキストデータが存在すると、そのテキストデータを、TTSプログラムに基づき、読上げ再生する。読上げ再生した後は、上記基本的動作、取得範囲の絞り込み動作、難易度順の並び替え動作、属性情報による絞込み動作、文頭までを取得範囲とする動作、文末までを取得範囲とする動作を実施することができる。
ユーザが聞き逃して、あるいは不明であるため、再確認をしたいと思って、「play/pause」ボタンを操作すると、再生動作が停止して、操作された時点から遡って特定範囲のテキストデータを取得する。取得された特定範囲のテキストデータが表示されている状態を図24(a)の表示パネル22に示す。そして、この特定範囲の中の単語を抽出する。抽出された単語を図24(a)の左側に示す。この抽出された単語は単語メモリ領域に候補単語として記憶された単語である。次には上記取得範囲の絞り込み動作で説明したように、キー操作した直前の単語を削除する。削除された後に残っている単語を図24(b)に示す。
以上の処理をして、優先順位の高い単語を表示する。図24(e)では表示パネル22に表示されたテキストデータに、一番上の単語にアンダーラインを付して示している。優先順位に高い単語を視覚的に目立つように表示する形態としては、点滅表示、他の文字と異なる色による表示、太字表示、斜体表示でもよい。あるいは別ウインドウを設け、優先順位の高い単語をそのウインドウ2に表示してもよい。
図24(e)で示した単語が、ユーザの所望の単語でない場合は、次の順位の単語を図24(f)に示すように表示する。これが所望の単語である場合は、辞書を検索し、その訳語、意味、例文等の辞書情報を図24(g)に示すようにウインドウ画面、分割画面で表示する。
更に属性情報の絞込み動作で説明したように、図24(h)に示す候補単語を、動詞で絞り込んだ場合の表示例を図23(i)に示す。また名詞で絞り込んだ場合の表示例を図24(j)に示す。これらの表示は一度に表示してもよく、あるいは1つずつ順次表示してもよい。
また文頭または文末までを取得範囲とする動作で説明したように、音声再生の途中で再確認箇所が指示された場合、その指示時点Aで、装置は動作を停止し、表示パネルには、指示時点以降のテキストデータを太文字表示する場合を、図24(k)に示す。
2 操作部
3 表示部
4 音声入力部
5 音声出力部
6 メモリ
61 辞書データ記憶領域
62 テキストデータ記憶領域
63 音声データ記憶領域
64 TTS読上げプログラム記憶領域
65 音声認識プログラム記憶領域
66 単語認識プログラム記憶領域
21 操作パネル
22 表示パネル
Claims (11)
- 音声を再生し、出力する音声出力部と、
前記音声出力部が出力した音声の再確認箇所を指示させる指示部と、
前記指示部からの指示に基づいて取得範囲を決定する取得範囲決定部と、
前記取得範囲決定部によって決定された範囲に含まれる単語を抽出する単語抽出部と、
前記単語抽出部により抽出された単語と該単語の付帯情報とを記憶する辞書データ記憶部と、
前記単語抽出部によって抽出された単語を、前記付帯情報に基づいて選出する単語選出部と、
前記単語抽出部により選出された単語を表示する表示部と
を備えることを特徴とする音声データ再生装置。 - 前記単語選出部は、前記付帯情報に基づいて難易度を決定し、該難易度順に並び替えて選出することを特徴とする請求項1に記載の音声データ再生装置。
- 前記難易度は、前記付帯情報から抽出した単語の重要度、単語の文字の数、品詞、辞書の種類、単語を学習する学生に応じたレベルの少なくとも1つに基づき決定されることを特徴とする請求項2に記載の音声データ再生装置。
- 前記単語選出部は、前記単語抽出部により抽出された単語の今迄抽出された回数に基づいて決定したレベル、または、前記単語抽出部により前回抽出されてからの経過時間に基づいたレベルのいずれかにより難易度を決定し、該難易度順に並び替えて選出することを特徴とする請求項1に記載の音声データ再生装置。
- 前記付帯情報は、単語の品詞を含み、前記単語抽出部は、該品詞の中の特定の品詞を含む単語を優先的に選出することを特徴とする請求項1に記載の音声データ再生装置。
- 前記取得範囲決定部は、前記指示部により指示された時点から再確認箇所まで遡った時間、前記指示部により指示された時点から所定の単語数または音節数まで遡った範囲、前記指示部により指示された時点の文章の文頭までの範囲、前記指示部により指示された時点の文章の文末までの範囲の少なくとも1つ以上によって決定することを特徴とする請求項1に記載の音声データ再生装置。
- 前記取得範囲決定部は、複数の段階に設定可能であることを特徴とする請求項6に記載の音声データ再生装置。
- 前記取得範囲は、前記指示部により指示された時点から所定時間を除外することを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の音声データ再生装置。
- 前記単語抽出部は、難易度が同じ単語の場合、前記指示部によって指示された時点に近い方を優先的に選出することを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項に記載の音声データ再生装置。
- テキストデータあるいは音声データまたはテキストデータとそのテキストデータに対応する音声データを格納するデータ記憶部と、単語と該単語の付帯情報とを記憶する辞書データ記憶部とを備え、
前記音声を再生し、出力する音声出力ステップと、
前記再生された音声の再確認箇所を指示させる指示ステップと、
前記指示ステップによる指示に基づいて取得範囲を決定する取得範囲決定ステップと、
前記取得範囲決定ステップによって決定された範囲に含まれる単語を抽出する単語抽出ステップと、
前記単語抽出ステップにより抽出された単語を表示する表示ステップと
をコンピュータによって実行する音声データ再生装置のデータ表示方法。 - 前記請求項10に記載の各ステップを音声データ再生装置に実行させるためのプログラム。
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