JP4768849B2 - 電子機器およびモジュール - Google Patents

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Description

本発明は、電子機器およびモジュールに関する。
従来、筐体に形成された部品収容部に部品が着脱可能に装着される電子機器が知られている(特許文献1)。特許文献1では、装着した部品のロックおよびロック解除(取り外し)の操作を行う操作子が、筐体の左側あるいは右側の側面に設けられている。
特開平11−345038号公報
しかしながら、操作子が筐体の左側あるいは右側の側面に配置されていると、ユーザの手が当たるなどの誤操作によって、部品のロック解除(取り外し)が不本意に行われてしまう虞があった。
そこで、本発明の実施形態は、モジュール(部品の着脱に関わる操作子の誤操作を抑制することが可能な電子機器およびモジュールを得ることを目的の一つとする。
本発明の実施形態にかかる電子機器にあっては、品収容部が設けられた筐体と、第一係合部を有し、前記部品収容部内に収容された部品と、前記部品が前記部品収容部内に収容された状態で前記第一係合部係合された第二係合部と、前記筐体の奥側で幅方向に延びた後壁に設けられた操作と、前記操作部における操作に応じて前記第二係合部を動かし、前記第一係合部と前記第二係合部との係合を解除する係合解除機構と、を備え、前記部品収容部は、前記筐体の底壁の前記後壁側の端部に開口された開口部として設けられ、前記筐体の、前記後壁に沿う隔壁と前記後壁との間に、前記筐体の天壁側を開放側とする凹溝部が設けられ、前記凹溝部に、ベース部と、前記操作部によって動かされ前記ベース部に前記凹溝部の延伸方向にスライド可能に支持されて前記第二係合部が設けられたスライダ部と、を有して前記係合解除機構を構成するユニットが収容されたことを特徴の一つとする。
本発明によれば、操作子を後壁に設けたため、操作子の誤操作を抑制することができる。
図1は、本発明の実施形態にかかる電子機器の斜視図である。 図2は、電子機器の第一の本体部を底面側から見た平面図である。 図3は、第一の本体部に形成された部品収容部に着脱可能に収容されるバッテリの斜視図である。 図4は、バッテリの側面図である。 図5は、部品収容部に臨む第一の本体部の被係合部を示す斜視図である。 図6は、第一の本体部の内部に設けられた凹溝部および当該凹溝部に収容された係合解除ユニットを示す斜視図である。 図7は、係合解除ユニットを前方から見た正面図である。 図8は、係合解除ユニットを後方から見た背面図である。 図9は、係合解除ユニットを第一の本体部の幅方向から見た側面図である。 図10は、係合解除ユニットのベース部材の前面側を示す斜視図である。 図11は、ベース部材の後面側を示す斜視図である。 図12は、係合解除ユニットのスライド部材の前面側を示す斜視図である。 図13は、スライド部材の後面側を示す斜視図である。 図14は、図6のXIV−XIV断面図である。 図15は、図6のXV−XV断面図である。 図16は、図6のXVI−XVI断面図である。 図17は、部品が部品収容部に収容される前の状態における係合部と被係合部との位置関係を模式的に示す図である。 図18は、部品が部品収容部に収容された状態における係合部と被係合部との位置関係を模式的に示す図である。 図19は、部品が部品収容部から取り外される状態における係合部と被係合部との位置関係を模式的に示す図である。
以下、図面を参照して、本発明の実施形態について詳細に説明する。なお、本実施形態では、便宜上、電子機器1の使用状態を基準として、第一の本体部2の幅方向(左右方向)をX方向、第一の本体部2の使用者側から見た奥行方向をY方向、第一の本体部2の厚さ方向をZ方向とする。X軸、Y軸、およびZ軸は、相互に直交する。各部品の図については、電子機器1に取り付けられた状態での方向が示されている。また、以下では、奥行方向(Y方向)の手前側を前側、奥側を後側と記す。そして、厚さ方向(Z方向)の表面側を上側、裏面側を下側と記す。
図1に示すように、本実施形態にかかる電子機器1は、所謂ノート型のパーソナルコンピュータとして構成されており、矩形状の扁平な第一の本体部2と、矩形状の扁平な第二の本体部3と、を備えている。これら第一の本体部2および第二の本体部3は、ヒンジ機構(ヒンジ部)4によって、回動軸Ax回りに図1に示す展開状態と図示しない折り畳み状態との間で相対回動可能に、接続されている。なお、本実施形態では、第一の本体部2が機器本体部に相当する。ヒンジ機構4は、第一の本体部2の端部と第二の本体部の端部とを相対回動可能に接続している。
第一の本体部2には、筐体2aの外面としての表面2b側に露出する状態で、入力操作部としてのキーボード5や、ポインティングデバイス7、クリックボタン8等が設けられている。一方、第二の本体部3には、筐体3aの外面としての表面3b側に露出する状態で、電子部品としてのLCD(Liquid Crystal Display)等のディスプレイ(表示画面を有する表示装置)6が設けられている。展開状態では、キーボード5やディスプレイ6等が露出し、ユーザが使用可能な状態となる。一方、折り畳み状態では、表面2b,3b同士が相互に近接した状態で対向して、キーボード5や、ディスプレイ6、ポインティングデバイス7、クリックボタン8等が、筐体2a,3aによって隠された状態となる。なお、図1では、キーボード5については、その一部のキー5aのみ示されている。
図2に示すように、筐体2aの底壁(壁部)2cの後側(後側の側壁(周壁)としての後壁2dに近い側)の端部には、部品収容部としての凹部9が形成されている。凹部9は、後壁2dに沿って細長い矩形状の開口9aを有している。そして、この凹部9に、図3に示す部品(モジュール)としてのバッテリ10が収容される。バッテリ10の外面10aのYZ断面は、上方に膨出する逆U字状に形成されている。また、バッテリ10は、X方向に長い長尺状に形成されている。これに対応して、凹部9の内面9bのYZ断面は逆U字状に形成され、凹部9は、下方に向けて開放されてX方向に長く伸びた凹溝状に形成されている。なお、本実施形態では、バッテリ10自体が凹部9の蓋も兼ねている。すなわち、バッテリ10が凹部9に収容されて装着された状態では、バッテリ10の底面10bが底壁2cの底面2eと連なって一連の底面が形成される。なお、筐体2aは、金属材料や合成樹脂材料等を用いて構成することができる。
図3に示すように、バッテリ10には、複数の端子が露出するコネクタ10cが設けられている。このコネクタ10cは、凹部9の内面9bに設けられたコネクタ2fに装着される。また、バッテリ10の前側かつ下側の端縁には、コネクタ10cを挟む状態で爪10dが設けられている。この爪10dは、筐体2aの底壁2cに係合される。
また、図4にも示すように、バッテリ10の後側の外面10aとしての後面10eには、リブ11が形成されている。リブ11は、バッテリ10の長手方向(すなわちX方向)に間隔をあけて二つ配置されている。本実施形態では、これら二つのリブ11は同じ形状である。このリブ11には、横方向(第一の本体部2の幅方向、X方向)に突出する部分として、第一の本体部2の被係合部としての突起12(図5参照)に係合される係合部11aが形成されている。また、係合部11aの上側の傾斜した部分は、バッテリ10が凹部9に収容される際に突起12をガイドするガイド部11bである。また、係合部11aの側方の傾斜した部分は、バッテリ10が凹部9から取り外される際に、突起12から離脱方向(すなわち下方向)への力を受ける被押圧部11cである。突起12とリブ11との相対移動については、後に詳しく述べる。
図5に示すように、第一の本体部2には、被係合部としての突起12が、凹部9に臨む状態で設けられている。突起12は、一部に角部を有する円筒状に形成されている。凹部9の内面9bの後部を形成する後側隔壁2gには、突起12に対応して開口部2hが形成されている。突起12は、筐体2a内から開口部2hを介して凹部9内へ、前方に向けて突出している。
図6に示すように、後側で第一の本体部2の幅方向(Y方向)に沿って伸びる側壁としての後壁2dには、開口部2iが形成され、この開口部2iから外側(後側)にバッテリ10の着脱に関わる操作子(スライダ)13が露出している。この操作子13の操作により、操作者は、バッテリ10の第一の本体部2に対する装着状態を変化させることができる。本実施形態では、操作子13は、幅方向に沿って往復スライド可能に構成されている。操作子13が図6の右側にある状態(係合位置)ではバッテリ10が第一の本体部2に装着されている。操作者が操作子13を図6の左側(係合解除位置)に動かすと、バッテリ10が第一の本体部2から離脱する。また、操作子13には、上下方向へスライド可能なロック操作子(ロック部)14が取り付けられている。本実施形態では、操作子13が図6の右側にある状態で、操作者がこのロック操作子14を上方にスライドさせると、操作子13が第一の本体部2に対して図6の左側へ相対移動するのが規制される。こうして、バッテリ10が第一の本体部2にロックされる。
また、図6に示すように、第一の本体部2の筐体2aは、後壁2dの前側で当該後壁2dに沿って伸びる後側隔壁2gを有している。そして、後壁2dと後側隔壁2gとの間に、第一の本体部2の幅方向(Y方向)に沿って細長く伸びて上方に開放された凹溝部15が形成されている。そして、この凹溝部15に、操作子13の操作に応じて被係合部としての突起12を動かす操作ユニット20が収容されている。この操作ユニット20は、バッテリ10の第一の本体部2に対する係合状態を解除する係合解除機構を構成する。すなわち、操作ユニット20は、係合解除ユニットに相当する。また、この操作ユニット20は、上述したロック操作子14の動作によってバッテリ10の第一の本体部2に対する係合状態をロックするロックユニットにも相当する。
次に、操作ユニット20および凹溝部15の詳細な構成について説明する。なお、以下の各部品の説明中、方向に関する記述は、特に言及しない限りは、各部品が第一の本体部2に取り付けられた状態でのものである。
図7,8等に示すように、操作ユニット20は、凹溝部15内に収容された状態で筐体2aに固定されるベース部材21と、ベース部材21に対して相対スライド可能に支持されるスライド部材22と、を有する。スライド部材22は、ベース部材21に対して、凹溝部15の延伸方向(すなわち第一の本体部2の幅方向、X方向)に沿って相対的に往復する。
図10,11に示すように、ベース部材21は、縦壁部21aと、天壁部21bと、を有している。縦壁部21aは、XZ平面に沿う帯板状に形成される。天壁部21bは、縦壁部21aの上端部に接続され、XY平面に沿う帯板状に形成される。そして、縦壁部21aと天壁部21bとによって、T字状の断面が形成されている。本実施形態では、縦壁部21aがベース部材本体部に相当する。
図12,13に示すように、スライド部材22は、XZ平面に沿う帯板状の縦壁部22aを有する。図12に示すように、縦壁部22aの前面22bは平面状に形成されている。一方、図13に示すように、縦壁部22aの後部には、メッシュ状のリブ22cが設けられている。本実施形態では、リブ22cを有する縦壁部22aが、スライド部材本体部に相当する。
操作ユニット20を前側から見た図7、ならびに後側から見た図8から明らかなように、本実施形態では、ベース部材本体部としての縦壁部21aが、スライド部材本体部としての縦壁部22aに対して、前側、すなわち後側隔壁2g側に、配置されている。
ベース部材21の縦壁部21aの前面21cおよび後面21eには、後側隔壁2g側および後壁2d側に突出するリブ21dが形成されている。操作子13からベース部材21に対して後方から前方へ向けて力が入力されると、リブ21dが後側隔壁2gに当接し、ベース部材21が後側隔壁2gに支持される。
また、図11に示すように、ベース部材21の縦壁部21aの後面21eは平坦面状に形成されている。この後面21eに、スライド部材22の縦壁部22aの平坦面状の前面22bが突き当てられる。そして、縦壁部21aの後面21e側には、複数の係止爪21fが第一の本体部2の上下方向(Z方向)ならびに幅方向(X方向)に相互に離間した状態で形成されている。スライド部材22の縦壁部22aは、これら係止爪21fによって上下方向かつ前後方向に挟持される。なお、図12に示すように、縦壁部22aには、係止爪21fを挿通させるスリット22dが形成されている
図12に示すように、スライド部材22の縦壁部22aの前面22bには、スライド部材22の長手方向(X方向)に長いガイド突起22eと、被係合部としての突起12が形成されている。そして、図7,10,図11に示すように、ベース部材21の縦壁部21aには、ガイド突起22eが挿通されるガイドスリット21gが形成されている。また、ベース部材21の下端縁には、切欠21jが形成されている。突起12は、この切欠22fを介して前方に向けて突出している。
また、図12,13に示すように、スライド部材22の天壁2j側となる上部には、切欠22fおよびガイド棒22gとを含んで付勢部材としてのコイルスプリング16を支持するスプリング支持部22hが形成されている。一方、図11に示すように、ベース部材21の上部には、切欠22f内に収容されてガイド棒22gの基端部と間隔をあけて配置される支持突起21hが設けられている。コイルスプリング16は、ガイド棒22gの基端部と支持突起21hとの間で、凹溝部15の延伸方向(X方向)に沿って配置され、圧縮ばねとして機能する。このコイルスプリング16により、スライド部材22は、ベース部材21に対して、凹溝部15の延伸方向(X方向)の一方側(図8では右側)に付勢される。この方向は、被係合部としての突起12と係合部11aとの係合力が強まる方向に設定される。
また、スライド部材22には、貫通孔22iが形成されている。操作ユニット20が凹溝部15に収容され、第一の本体部2の筐体2aに固定された後、後壁2dに形成された開口部2iを介して外側から操作子13の爪部(図示せず)が貫通孔22iに差し込まれる。これにより、操作子13がスライド部材22に固定される。ロック操作子14は、操作子13に相対スライド可能に保持されており、操作子13とともにスライド部材22に取り付けられる。
図14〜16に示すように、第一の本体部2の後壁2dの下部は、斜め下方かつ後方へ凸となる状態で湾曲している。また、後側隔壁2gは、斜め上方かつ後方へ凸となる状態で湾曲し、下方から上方へ向かうほど前方への傾斜角度が大きくなっている。すなわち、凹溝部15は、天壁2j側へ向けて開放されたV字状の断面を有している。本実施形態では、操作ユニット20のベース部材21に設けられた爪21i(図9参照)を筐体2aに形成した凹部2k(図6参照)あるいは突起等に係止して操作ユニット20が凹溝部15の開放側(上方)へ移動するのを規制している。そして、凹溝部15がV字状に形成されているため、操作ユニット20の開放側への移動を規制することで、前後方向(凹溝部15の幅方向、Y方向)へ移動するのも規制することができる。すなわち、本実施形態では、爪21iおよび凹部2kが、係止機構に相当する。さらに、凹溝部15の開放側を天壁2j(例えばヒンジカバー等)で覆うことで、操作ユニット20が凹溝部15から離脱するのをより一層確実に抑制することができる。
図14に示すように、操作ユニット20の長手方向両端部では、ベース部材21のリブ21dが、後壁2dおよび後側隔壁2gに挟まれた状態となる。図15の断面では、操作子13およびロック操作子14が、後壁2dの開口部2iを貫通し、スライド部材22に接続されている。また、図16の断面では、被係合部としての突起12が後側隔壁2gの開口部2hを貫通し、リブ11の係合部11aと係合している。
次に、図17〜図19を参照して、被係合部としての突起12と係合部11aとの係合および係合解除について説明する。バッテリ10のリブ11が突起12に近づくと、突起12は相対的に図17の下方に移動して、リブ11のガイド部11bに当たる。ガイド部11bは、突起12を図17の左側に移動させる。このとき、突起12は、操作ユニット20のコイルスプリング16によって、図17の右側に付勢されているため、ガイド部11bに沿って移動する。
さらに、バッテリ10が凹部9の奥側(すなわち上方)へ移動すると、突起12は、相対的に図18の下方に移動し、突起12を図18の左側から乗り越えて係合部11aの下方へ移動する。突起12は、上述したように、コイルスプリング16によって図18の右側に付勢されているため、係合部11aと被係合部としての突起12とが係合した状態が維持される。そして、図18の状態で、ロック操作子14によって、操作子13やスライド部材22の相対移動が規制され、突起12は、係合部11aと係合した状態でロックされる。
ロックを解除する際には、本実施形態ではロック操作子14が下方へ動かされてロック解除状態となり、さらに、操作子13が係合解除側(本実施形態では図6の左側)へ移動される。すると、操作子13にスライド部材22が連動して、突起12がリブ11に対して相対的に図19の左側へ移動する。突起12がリブ11の被押圧部11cを押すと、被押圧部11cの当接面の傾きにより、リブ11すなわちバッテリ10は、下方へ向けて力を受ける。すなわち、操作者が操作子13をスライドさせた力が、スライド部材22および突起12を介してリブ11の被押圧部11cに伝達され、被押圧部11cの当接面の傾斜(すなわち、突起12の移動方向に沿って部品収容部としての凹部9の奥側(上方)へ向かう傾斜)によって、バッテリ10が凹部9から離脱する。
以上、説明したように、本実施形態では、電子機器1の使用状態で使用者から見て第一の本体部2の奥側で幅方向に伸びる側壁としての後壁2dに操作子13が設けられた。したがって、左右の側壁(周壁)等に設けた場合に比べて、操作者の手が届きにくくなり、操作子13の誤操作を抑制することができる。特に、本実施形態では、操作子13が後壁2dの中央位置に設けられたため、ユーザの左右両手によるアクセスを抑制することができる。
また、本実施形態では、部品収容部が、第一の本体部2の底壁2cの後壁2d側の端部に開口する凹部9として形成された。また、第一の本体部2の、部品収容部としての凹部9を形成する後側隔壁2gと後壁2dとの間に、第一の本体部2の天壁2j側に向けて開放された凹溝部15が形成された。そして、凹溝部15に、ベース部材21と、操作子13によって動かされベース部材21に凹溝部15の延伸方向にスライド可能に支持されて被係合部としての突起12が設けられたスライド部材22と、を有する操作ユニット20が収容された。したがって、後側隔壁2gと後壁2dとの間のスペースを有効に利用して、係合解除機構を配置することができる。また、係合解除機構をユニット化して操作ユニット20を構成したため、第一の本体部2に各部品を直接組み込む場合に比べて、製造の手間を減らすことができる。また、後壁2dと後側隔壁2gとの間に操作ユニット20が介在する分、筐体2aの凹溝部15が形成された部分における剛性を高めることができる。
また、本実施形態では、凹溝部15がV字状の断面を有し、操作ユニット20が凹溝部15の開放側へ離脱するのを規制する係止機構として爪21iや凹部2kが設けられた。凹溝部15がV字状に形成されているため、係止機構によって、操作ユニット20が開放側へ離脱するのを抑制することで、操作ユニット20を、上下方向に加えて、後壁2dと後側隔壁2gとで挟持される方向(本実施形態では奥行方向)にも位置決めすることができる。
また、本実施形態では、ベース部材本体部としての縦壁部21aが、スライド部材本体部としての縦壁部22aに対して、後側隔壁2g側に配置された。よって、操作子13を介して後壁2d側から後側隔壁2g側へ入力される力を、当該力の入力先側に配置された縦壁部21aで受けることができるため、入力元側に配置された部材で受ける構成に比べて、比較的簡素な構成で受圧面積をより広く確保しやすくなる。ひいては、ベース部材21に生じる応力をより低下させやすくなって、操作ユニット20の耐久性を高めることができる。
また、本実施形態では、スライド部材22をベース部材21に対して凹溝部15の延伸方向の一方側に付勢する付勢機構としてのコイルスプリング16が、V字状の凹溝部15の開放側となる天壁2j側に配置された。すなわち、コイルスプリング16が、V字状の凹溝部15の先細りとなっている奥側に比べてスペースを確保しやすい開放側(天壁2j側)に配置されたため、コイルスプリング16の付勢力をより容易に確保することができる。
また、本実施形態では、操作ユニット20に被係合部としての突起12が設けられ、バッテリ10に突起12の移動を案内するガイド部11bを構成するリブ11が設けられた。よって、操作ユニット側に設けられたガイド部を動作させる構成に比べて、操作ユニット20をより簡素にかつより小型に構成することができる。ひいては、操作ユニット20をより狭いスペースに設置しやすくなる。すなわち、かかる構成は、本実施形態のように狭いスペースに操作ユニット20(係合解除機構)を配置する場合に有効である。
また、本実施形態では、被係合部としての突起12をガイドするガイド部11bがリブ11によって形成された。ガイド部が凹溝として形成されると、バッテリ10の内部容積が損なわれる。本実施形態では、バッテリ10の外面10a上のリブ11によってガイド部11bが形成されたため、凹溝として形成された場合に比べて、バッテリ10の内部容積が損なわれるのを抑制することができる。また、リブ11が設けられた分、バッテリ10の剛性を高めることができる。
また、本実施形態では、被係合部としての突起12に押される被押圧部11cが、バッテリ10に設けられた。上述したように、操作子13およびスライド部材22の横方向(X方向)への動きを、バッテリ10の下方(X方向)に離脱する動きに変換するため、被押圧部11cには傾斜面が形成される。操作ユニット側に傾斜面を有する押圧部を設けた場合には、その押圧部ひいては操作ユニットがストロークに応じて上下方向に大型化しやすい。本実施形態では、被押圧部11cをバッテリ10側に設けることによって、操作ユニット20をより簡素にかつより小型に構成することができる。ひいては、操作ユニット20をより狭いスペースに設置しやすくなる。すなわち、かかる構成は、本実施形態のように狭いスペースに操作ユニット20(係合解除機構)を配置する場合に有効である。
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態には限定されず、種々の変形が可能である。例えば、本発明は、ノート型のパーソナルコンピュータ以外の電子機器としても実施することができる。また、本発明は、バッテリ以外の部品としても実施することができる。また、部品収容部や、係合部、被係合部、操作子、凹溝部、係合解除ユニット、係止機構、付勢機構、ガイド部、被押圧部、リブ等のスペック(配置、数、大きさ、形状、材質等)は適宜に変更して実施することができる。
以上のように、本発明は、部品が部品収容部に着脱可能に装着される電子機器として、有用である。
1…電子機器、2…第一の本体部(機器本体部)、2c…底壁、2d…後壁、2g…後側隔壁、2k…凹部(係止機構)、9…凹部(部品収容部)、10…バッテリ、11…リブ、11a…係合部、11b…ガイド部、11c…被押圧部、12…突起(被係合部)、13…操作子、15…凹溝部、16…コイルスプリング(付勢機構)、20…操作ユニット(係合解除ユニット)21a…縦壁部(ベース部材本体部)、21i…爪(係止機構)、22…スライド部材、22a…縦壁部(スライド部材本体部)。

Claims (11)

  1. 部品収容部が設けられた筐体と、
    第一係合部を有し、前記部品収容部内に収容された部品と、
    前記部品が前記部品収容部内に収容された状態で前記第一係合部と係合された第二係合部と、
    前記筐体の奥側で幅方向に延びた後壁に設けられた操作部と、
    前記操作部における操作に応じて前記第二係合部を動かし、前記第一係合部と前記第二係合部との係合を解除する係合解除機構と、
    を備え、
    前記部品収容部は、前記筐体の底壁の前記後壁側の端部に開口された開口部として設けられ、
    前記筐体の、前記後壁に沿う隔壁と前記後壁との間に、前記筐体の天壁側を開放側とする凹溝部が設けられ、
    前記凹溝部に、ベース部と、前記操作部によって動かされ前記ベース部に前記凹溝部の延伸方向にスライド可能に支持されて前記第二係合部が設けられたスライダ部と、を有して前記係合解除機構を構成するユニットが収容されたことを特徴とする電子機器。
  2. 係合部が設けられたモジュールと、
    端部と、前記モジュールが収容された開口部が設けられた壁部と、この壁部の周縁に設けられた周壁と、を有する第一の筐体と、
    表示画面を有する表示装置が収容された第二の筐体と、
    前記第一の筐体の前記端部に接続され、前記第一の筐体と前記第二の筐体とを回動可能に連結したヒンジ部と、
    前記第一の筐体の前記端部近傍の前記周壁と隙間をあけて当該周壁に沿って設けられた、前記開口部の隔壁と、
    前記周壁と前記隔壁との間の前記隙間に収容され、ベース部と、当該ベース部にスライド可能に支持されて前記係合部に係合する係合位置と前記係合部との係合を解除する係合解除位置との間を移動可能に設けられたスライダ部と、前記スライダ部と一体に設けられて該スライダ部固定位置固定さるロック部と、を有したユニットと、
    を備えたことを特徴とする電子機器。
  3. 係合部が設けられたモジュールと、
    後端部と、前記モジュールが収容された開口部が設けられた壁部と、この壁部の周縁に設けられた周壁と、を有する筐体と、
    前記筐体の前記後端部近傍の前記周壁と隙間をあけて当該周壁に沿って設けられた、前記開口部の少なくとも一部を構成する隔壁と、
    前記周壁と前記隔壁との間の前記隙間に収容され、ベース部と、当該ベース部にスライド可能に支持されて前記係合部係合される係合位置と前記係合部との係合解除される係合解除位置との間を移動可能スライダ部と、前記スライダ部と一体に設けられて該スライダ部固定位置固定さるロック部と、を有したユニットと、
    を備えたことを特徴とする電子機器。
  4. 前記隙間がV字状の断面を有し、
    前記ユニットが前記隙間におけるV字の拡開側へ離脱するのを規制する係止機構が設けられたことを特徴とする請求項3に記載の電子機器。
  5. 前記ベース部の本体部であるベース部本体部が、前記スライダ部の本体部であるスライダ部本体部に対して、前記隔壁側に配置されたことを特徴とする請求項3または4に記載の電子機器。
  6. 前記ユニットは、前記隙間におけるV字の拡開側に配置されて前記スライダ部を前記ベース部に対して前記隙間の前記周壁に沿った方向の一方側に付勢する付勢機構を有したことを特徴とする請求項5に記載の電子機器。
  7. 前記スライダ部に設けられて前記係合部と係合する第二係合部が、前記モジュールの前記開口部に対する着脱に伴って前記モジュールに設けられたガイド部に案内されて移動することを特徴とする請求項3〜6のうちいずれか一つに記載の電子機器。
  8. 請求項3〜7のうちいずれか一つの電子機器の前記開口部に着脱可能に収容されるモジュール
  9. 前記モジュールの前記開口部に対する着脱に伴って前記スライダ部に設けられて前記係合部と係合する第二係合部が移動するのをガイドするガイド部が設けられたことを特徴とする請求項8に記載のモジュール
  10. 前記ガイド部が、前記モジュールの表面上に突出したリブによって設けられたことを特徴とする請求項9に記載のモジュール
  11. 前記スライダ部移動に伴って移動した前記第二係合部から押される被押圧部が設けられたことを特徴とする請求項9または10に記載のモジュール
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