JP4768427B2 - 半導体記憶装置 - Google Patents

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Description

本発明は、浮遊ゲート電極と制御ゲート電極とを備えた2重ゲート構造の半導体記憶装置に関する。
不揮発性半導体メモリの一種であるフラッシュメモリのセルトランジスタは、浮遊ゲート電極と制御ゲート電極とを備えた2重ゲート構造からなる。このフラッシュメモリでは、メモリセルの微細化とともに周辺回路のトランジスタの耐圧が低下し、最大動作電圧の低下が避けられず、書き込み・消去電圧の低電圧化が重要な課題となっている。そこで、Si基板から浮遊ゲート電極へ、低電圧でも効率よく電荷を注入できる方法として、(a)トンネル絶縁膜を薄膜化することや、(b)電極間絶縁膜の容量を増加し、トンネル絶縁膜に高い電界をかけること、が考えられている。
しかしながら、(a)に関しては、電荷保持を考慮すると、トンネル絶縁膜の薄膜化に限界がある。(b)に関しては、具体的には、(1)浮遊ゲート電極と電極間絶縁膜の接触面積を増加させる方法(例えば、特許文献1参照)、(2)電極間絶縁膜を薄膜化する方法(例えば、特許文献2参照)、(3)電極間絶縁膜に高誘電体絶縁膜を用いる方法(例えば、特許文献3参照)が考えられる。
ここで、(1)については、浮遊ゲート電極を取り囲むようにして制御ゲート電極を設置しているため、セル間隔の縮小が困難である。つまり、単位セル面積のスケーリングルール(4F)を満たすことが原理的に不可能で、上記問題を打開することは難しい。(2)については、浮遊ゲート電極と制御ゲート電極との間のリーク電流を抑制することが困難になり、様々な誤動作が生じる。(3)については、従来使われているポリシリコンからなる浮遊ゲート電極上に酸化物からなる高誘電体絶縁膜を成膜すると、ポリシリコンが酸化されてSiOを主成分とする低誘電率界面層が形成され易く、またこれを取り除くことがプロセス上難しい。この低誘電率界面層が形成されると、低誘電率界面層と高誘電体絶縁膜の容量が直列接続するため、電極間絶縁膜の実効容量は小さくなる。また、特許文献2のように浮遊ゲート電極としてポリシリコン上にRuOやIrO等の導電性酸化物を形成する方法を採用しても、ポリシリコンとこれら酸化物が反応して新たに低誘電率界面層が形成され易い。また、低誘電率界面層の形成を防ぐために浮遊ゲート電極をポリシリコンから金属や導電性金属窒化物に変更したとしても、この金属がトンネル絶縁膜や電極間絶縁膜の界面で反応層を形成したり、この金属がトンネル絶縁膜に拡散して絶縁不良を起こしたりする問題が生じる可能性がある。このように、(3)の方法は、プロセス上の困難が残っている。
ところで、電極間絶縁膜に強誘電体材料を用いるMFMISFET(Metal Ferro electric Metal Insulator Semiconductor FET)構造が知られている。しかし、強誘電体は、分極を生じるために過剰な電荷を保持してしまう問題に加えて、浮遊ゲート電極に電荷を注入、放出する際に分極反転を繰り返すことで誘電体膜自体が疲労して分極量が減少する、いわゆる疲労特性がある。このことから、閾値制御が難しくなり、信頼性の問題が生じる。
また、特許文献4に開示されているようなSIMIS(Silicon Insulator Metal Insulator Silicon)型トランジスタがある。このSIMIS型トランジスタにおいて、浮遊ゲート電極は導電性酸化物(M)からなり、制御ゲート電極はシリコン(S)からなり、電極間絶縁膜はシリコン(S)と導電性酸化物(M)から分離した酸素との化合物(I)からなる。しかし、SIMIS型トランジスタでは、次のような問題が生じる。第1に、制御ゲート電極に半導体を用いると、この制御ゲート電極に電圧を印加したときに空乏層が形成される。その結果、この空乏層と電極間絶縁膜の容量が直列接続となり、電極間絶縁膜の実効容量が低下する。第2に、制御ゲート電極の半導体が絶縁膜と反応することで、制御ゲート電極と電極間絶縁膜との界面にSiOまたはシリケートといった低誘電率の界面酸化層が形成される。このため、この界面酸化層と電極間絶縁膜の容量が直列接続となり、この場合も実効容量が低下する。第3に、電極間絶縁膜に制御ゲート電極の半導体材料、例えばシリコンが含まれると電極間絶縁膜がシリケート化して誘電率が低下し、その結果、電極間絶縁膜の容量が低下する。
特開2002−50703号公報 特開平8−17945号公報 特開2003−168749号公報 特開2003−46004号公報 「躍進するフラッシュメモリ」、舛岡富士夫著、工業調査会
本発明は、電極間絶縁膜の容量の低下を抑制し、低消費電力かつ高速動作が可能な半導体記憶装置を提供する。
本発明の一視点による半導体記憶装置は、半導体基板と、前記半導体基板上に形成された第1の絶縁膜と、前記第1の絶縁膜上に形成され、SrTiO 3−x (0<x≦1)を含む導電性金属酸化物で形成された電荷保持層と、前記電荷保持層上に形成され、7.8以上の比誘電率を有し、常誘電体の絶縁性金属酸化物で形成された第2の絶縁膜と、前記第2の絶縁膜上に形成され、金属又は導電性金属酸化物で形成された制御ゲート電極とを具備する。
本発明によれば、電極間絶縁膜の容量の低下を抑制し、低消費電力かつ高速動作が可能な半導体記憶装置を提供できる。
本発明の実施の形態を以下に図面を参照して説明する。この説明に際し、全図にわたり、共通する部分には共通する参照符号を付す。
1. 実施形態
1.1 構造
図1(a)及び(b)は、本発明の一実施形態に係るフラッシュメモリセルの概略的な断面図を示す。図1(a)は、ワード線に垂直な方向(ビット線方向)の断面図である。図1(b)は、ワード線に平行な方向(ワード線方向)の断面図である。以下に、本発明の一実施形態に係るメモリセルの概略的な構造について説明する。尚、メモリセル以外のフラッシュメモリの一般的な構造に関しては、例えば非特許文献1等に記述されているものと同様であるため、説明は省略する。
図1(a)及び(b)に示すように、Si基板1上にトンネル絶縁膜2、浮遊ゲート電極FG、電極間絶縁膜IN、制御ゲート電極CG及びワード線9が順次積層され、浮遊ゲート電極FGと制御ゲート電極CGとを備えた2重ゲート構造のセルトランジスタTrが形成されている。ここで、浮遊ゲート電極FGは、導電性金属酸化膜3からなる。電極間絶縁膜INは、高誘電率(例えば比誘電率が7.8以上)を有し、常誘電体の絶縁性金属酸化膜4からなる。制御ゲート電極CGは、導電性金属含有膜5からなる。
図1(a)に示すように、Si基板1内には所定の不純物が注入されたソース/ドレイン拡散層10が形成されている。このソース/ドレイン拡散層10は、図示するように隣り合うセルで共有してもよい。また、隣り合うセル間は、素子分離絶縁膜11で埋め込まれている。
図1(b)に示すように、Si基板1内には溝7が形成され、この溝7内に素子分離絶縁膜8が埋め込まれている。この素子分離絶縁膜8は、トンネル絶縁膜2、浮遊ゲート電極FG、電極間絶縁膜IN及び制御ゲート電極CGの側面を覆っている。また、隣り合うセルは、ワード線9で接続されている。
以上のように、電極間絶縁膜INは高誘電率を有する常誘電体の絶縁性金属酸化物で構成し、浮遊ゲート電極FGは導電性金属酸化物で構成する。このため、電極間絶縁膜INと浮遊ゲート電極FGを形成したとき、またその後に必要な加熱プロセスで電極間絶縁膜INの酸素が浮遊ゲート電極FGと反応したとしても、浮遊ゲート電極FGは導電性酸化物であるために酸化が進んだとしても導電性を保つ。従来のポリシリコンで形成された浮遊ゲート電極FGは電極間絶縁膜INの酸素によってポリシリコン電極が酸化反応を起こし、SiOが形成されていた。本実施形態は、浮遊ゲート電極FGと電極間絶縁膜INを酸化物にすることで浮遊ゲート電極FGと電極間絶縁膜INで相互拡散して酸化もしくは還元反応が起きたとしても、共に酸化物であるので界面酸化層は形成されない。逆に、浮遊ゲート電極FGからの酸素が電極間絶縁膜INに拡散して反応したとしても、酸素欠損が補償されることになり、電極間絶縁膜INを流れるリーク電流量が減少し、信頼性が向上する。つまり、電極間絶縁膜INと浮遊ゲート電極FGとの間にSiOやシリケートのような低誘電率の絶縁膜の酸化物界面層が形成されることがないため、電極間絶縁膜INの容量の低下を抑制することが可能となる。従って、トンネル絶縁膜1に高い電界をかけることが可能となり、Si基板1から浮遊ゲート電極FGへ、低電圧でも効率よく電荷を注入でき、低消費電力かつ高速動作が可能な半導体記憶装置を提供できる。
1.2 製造方法
図2乃至図4は、本発明の一実施形態に係るフラッシュメモリセルの製造工程の概略的な断面図を示す。図2乃至図4は、図1(b)と同様、ワード線方向の断面図である。以下に、本発明の一実施形態に係るメモリセルの製造方法について説明する。
最初に、ワード線方向のセルの加工が行われる。まず、図2に示すように、弗化水素酸によりSi基板1の表面のダングリングボンド(dangling bond)が水素終端された後、酸化炉において酸素雰囲気で加熱することによりSi基板1上にトンネル絶縁膜(SiO膜)2が形成される。続いて、スパッタ法等の成膜方法を用いて、トンネル絶縁膜2上に、導電性金属酸化膜3、絶縁性金属酸化膜4及び導電性金属含有膜5が順次成膜される。次に、図3に示すように、例えばフォトレジストからなるマスク6が導電性金属含有膜5上に塗布され、リソグラフィ工程によりマスク6がパターニングされる。続いて、図4に示すように、RIE(Reactive Ion Etching)のような異方性エッチングにより、マスク6で覆われていない領域の導電性金属含有膜5、絶縁性金属酸化膜4、導電性金属酸化膜3、トンネル絶縁膜2及びSi基板1の一部がエッチングされる。その結果、Si基板1内に溝7が形成される。次に、CVD(Chemical Vapor Deposition)法により、溝7を埋めるようにして素子分離絶縁膜8が形成される(図1(b)参照)。そして、CMP(Chemical Mechanical Polishing)で素子分離絶縁膜8及びマスク6が研磨され、素子分離が完了する。次に、CVD法により、導電性金属含有膜5上にワード線9が形成される(図1(b)参照)。
次に、ビット線方向のセルの加工が行われる。まず、例えばフォトレジストからなるマスク(図示せず)がワード線9上に塗布され、リソグラフィ工程により前記マスク(図示せず)がパターニングされる。次に、RIEのような異方性エッチングにより、前記マスク(図示せず)で覆われていない領域のワード線9、導電性金属含有膜5、絶縁性金属酸化膜4、導電性金属酸化膜3及びトンネル絶縁膜2がエッチングされ、Si基板1の表面が露出される。続いて、Si基板1の表面に不純物イオンが注入され、ソース/ドレイン拡散層10が形成される(図1(a)参照)。次に、前記マスク(図示せず)、ワード線9、導電性金属含有膜5、絶縁性金属酸化膜4、導電性金属酸化膜3及びトンネル絶縁膜2が素子分離絶縁膜11で埋め込まれる。そして、CMPで素子分離絶縁膜11及び前記マスク(図示せず)が除去される。
以上の結果、図1(a)及び(b)に示すように、浮遊ゲート電極FGと制御ゲート電極CGとを備えた2重ゲート構造のセルトランジスタTrが完成する。
尚、上述する製造方法は一例であり、図1(a)及び(b)の構造が形成されれば、どのような成膜方法、成膜手順でも構わない。例えば、メモリセルの各層の成膜方法としてスパッタリング法やCVD法だけでなく、MOCVD法(Metal Organic Chemical Vapor Deposition)、PLD(Pulse Laser Deposition)法、ALD(Atomic Layer Deposition)法等を用いてもよいし、メモリセルの各層を積層する前にソース/ドレイン拡散層10を形成するゲートラスト法を用いることで成膜手順を変更してもよい。
1.3 材料
(1)材料
電極間絶縁膜INは、高誘電率を有する絶縁性金属酸化物からなる。このような電極間絶縁膜INの構成材料は、アルカリ土類金属、希土類金属、Ti、Zr、Hf、Ta、Alの中から選択された少なくとも1つの元素を含む。より具体的には、例えば、LaAlO、LaZrO、LaHfO、HfAlO、ZrAlO、ZrO、HfO、AlO等のようなLa、Al、Zr、Hfのいずれかの元素を含む化合物等が考えられる。但し、上記材料のうち、強誘電体ではなく、常誘電体である材料が望ましい。強誘電体材料を電極間絶縁膜INに用いると、上述するように素子の信頼性が低下する恐れがあるからである。また、電極間絶縁膜INの材料として低誘電率材料ではなく高誘電体材料を用いるのは、電極間絶縁膜INの容量の低下を防ぐためである。
電極間絶縁膜INの材料の比誘電率は、7.8以上78以下が好ましい。この下限値及び上限値は、トンネル絶縁膜2のSiO(比誘電率3.9)を基準として規定している。ここで、トンネル絶縁膜2は後述するようにSiONでもよいが、SiONではなくSiOを基準としたのは、SiONは酸素と窒素の組成比によって比誘電率が変化(5〜7程度まで変化)するのに対しSiOの比誘電率が3.9と一定であること、SiOの方がSiONより比誘電率が低いこと、からである。
まず、下限値は、トンネル絶縁膜2であるSiO(比誘電率3.9)との容量の比を2倍以上とることが望ましいためである。例えば電極間絶縁膜INとトンネル絶縁膜2が同じ膜厚、同じSiOである場合と比べて、トンネル絶縁膜2に対して電極間絶縁膜INの比誘電率を2倍にすれば、電極間絶縁膜INにかける必要のある電圧を半分にすることができて、制御ゲート電極CGにかける電圧を抑制することができる。以上のことから、電極間絶縁膜INの比誘電率の下限値は、SiOの比誘電率3.9の2倍の「7.8」と規定される。
一方、上限値は、電極間絶縁膜INに比誘電率の高い材料を用いたとしても書き込み、消去に必要な電圧は限界があることから規定される。例えば、電極間絶縁膜INとトンネル絶縁膜2に同じ膜厚、同じ材料を用いて、書き込み及び消去に必要な制御ゲート電圧は20Vの場合を考える。この場合、電極間絶縁膜INとトンネル絶縁膜2にはそれぞれ10V、10Vの電圧がかかる。つまり、書き込み、消去に必要なトンネル絶縁膜2の電圧は10Vである。ここで、電極間絶縁膜INの比誘電率を20倍にすれば、電極間絶縁膜INに必要な電圧は0.5Vまで低下できる。つまり、制御ゲート電圧は10.5Vで消去、書き込みができるようになる。しかしながら、電極間絶縁膜INとして、さらに比誘電率の高い材料を用いた場合、例えば50倍以上も大きな比誘電率の材料を用いたとすると、電極間絶縁膜INにかける電圧は0.25Vになるが、制御ゲート電極CGにかける必要がある電圧は10.25V程度と、ほとんどメリットがなくなる。加えて、誘電体材料は比誘電率の上昇とともにバンドギャップが小さくなる傾向があり、リーク電流を抑制し難くなる。例えば、比誘電率が80のTiOではバンドギャップが3.5eV、比誘電率が200のSrTiOではバンドギャップが3.1eVとなるために、絶縁膜としての使用が困難になる。以上のことから、電極間絶縁膜INの比誘電率の上限値は、SiOの比誘電率3.9の20倍の「78」と規定される。
尚、電極間絶縁膜INとして考えられる材料の比誘電率を検討すると、例えば、Laは30、ZrO、HfOは25、Alは8.5なので、これらの化合物(LaAlOなど)が用いられると考えると、電極間絶縁膜INの材料の比誘電率は8.5〜30程度となる。また、電極間絶縁膜INとして考えられるSrZrOの比誘電率は60であることから、電極間絶縁膜INの材料の比誘電率は8.5〜60程度となる。
浮遊ゲート電極FGは、導電性金属酸化物からなる。このような浮遊ゲート電極FGの構成材料は、Ti、Zr、Hf、V、Nb、Ta、Cr、Mo、W、Mn、Tc、Re、Fe、Ru、Os、Co、Rh、Ir、Ni、Pd、Pt、Au、Alの中から選択された少なくとも1つの元素を含む。
制御ゲート電極CGは、金属又は導電性金属酸化物からなる。このような制御ゲート電極CGの構成材料は、Ti、Zr、Hf、V、Nb、Ta、Cr、Mo、W、Mn、Tc、Re、Fe、Ru、Os、Co、Rh、Ir、Ni、Pd、Pt、Au、Alの中から選択された少なくとも1つの元素を含む。尚、制御ゲート電極CGは浮遊ゲート電極FGと同じ構成材料で形成してもよく、両者を同じ材料とすることでプロセスが容易になる利点がある。
トンネル絶縁膜2は、例えばSiO、SiON等の絶縁膜からなる。尚、フラッシュメモリの動作原理に基づけば、トンネル絶縁膜2の容量を電極間絶縁膜INの容量よりも下げてトンネル絶縁膜2に高い電圧が印加されるようにすることが望ましいため、トンネル絶縁膜2の比誘電率は電極間絶縁膜INの比誘電率より小さいことが望ましい。
(2)標準生成エンタルピー(standard entropy of formation)
浮遊ゲート電極FGの構成材料の単位酸素当たりの標準生成エンタルピーSEFGは、電極間絶縁膜INの構成材料の単位酸素当たりの標準生成エンタルピーSEINより大きいことが望ましい。また、制御ゲート電極CGの構成材料の単位酸素当たりの標準生成エンタルピーSECGは、電極間絶縁膜INの構成材料の単位酸素当たりの標準生成エンタルピーSEINより大きいことが望ましい。このような構成材料からなる電極間絶縁膜INは、浮遊ゲート電極FGや制御ゲート電極CGよりも酸化物として安定であることから、酸素欠損が形成され難く、絶縁性に対する信頼度を向上できるからである。例えば、電極間絶縁膜INの膜質改善の熱プロセスを行なうと、単位酸素当たりの標準生成エンタルピーが大きい材料を含む浮遊ゲート電極FGの酸素が解離して電極間絶縁膜INへ拡散する。単位酸素当たりの標準生成エンタルピーが小さい材料を含む電極間絶縁膜INは酸素が解離し難いことから酸素欠損は増加し難いだけでなく、浮遊ゲート電極FGの酸素により酸素欠損が補償されることで絶縁性が良化し、信頼性が向上する。浮遊ゲート電極FGは酸素欠損しても導電性は保たれる。浮遊ゲート電極FGと電極間絶縁膜INを形成した後に熱が加わるプロセスは、配線形成、層間絶縁膜形成などの熱が加わる工程があり、同様の効果が期待できる。
表1は、本発明の一実施形態に係る金属酸化物からなる絶縁膜材料及び電極材料の標準生成エンタルピーの一例を示す。ここで、単位酸素当たりの標準生成エンタルピーが大きい材料であれば酸素を解離し易く酸素欠損ができ易いことを示し、単位酸素当たりの標準生成エンタルピーが小さい材料であれば酸素欠損ができ難いことを示している。
Figure 0004768427
尚、表1からも分かるように、金属酸化物の中には、絶縁膜材料及び電極材料の両方に用いられる材料(TiO、ZrO、HfO等)がある。このような材料は、本来絶縁性を示すストイキオメトリーから酸素が欠損する量によって、電極として使用したり、絶縁膜として使用したりすることがある。酸素欠損によって電極及び絶縁膜のどちらとして機能しているかは、酸素欠損量等を陽電子消滅法等の物理分析により検査したり、絶縁膜に流れる電流量を測定したりすることで分かる。
上記の単位酸素当たりの標準生成エンタルピーの観点に基づいた具体的な例は以下の通りである。
(具体例1)
電極間絶縁膜INの材料としては、Ce以外の希土類金属(Sc、Y、ランタノイド)とAlの中から元素を1つ選択した場合の2元系酸化物、又は前記希土類金属とAlの中から元素を2つ選択した場合の3元系酸化物、もしくはより多い元素で構成した酸化物が望ましい。これらの材料は、単位酸素当たりの標準生成エンタルピーが十分小さいからである。
浮遊ゲート電極FG及び制御ゲート電極CGの電極材料としては、Cr、Mo、W、Mn、Re、Ru、Os、Co、Rh、Ir、Niの中から選択された1つ以上の元素を主成分とするものが望ましい。これらの材料は、単位酸素当たりの標準生成エンタルピーが十分大きいからである。
尚、この具体例1で述べた全ての材料は、電極間絶縁膜INと浮遊ゲート電極FGの単位酸素当たりの標準生成エンタルピーの関係(SEFG>SEIN)を満たす組み合わせとなり、電極間絶縁膜INと制御ゲート電極CGの単位酸素当たりの標準生成エンタルピーの関係(SECG>SEIN)を満たす組み合わせとなる。
(具体例2)
具体例2では、電極間絶縁膜INがCa、Sr、Ba、Ti、Zr、Hf、Ceの中から選択されたいずれかの元素で構成され、浮遊ゲート電極FG及び制御ゲート電極CGがTi、Zr、Hf、V、Nb、Ta、Nb、Feの中から選択されたいずれかの元素で構成された場合の組み合わせについて説明する。
これらの材料を単位酸素当たりの標準生成エンタルピーの順番に並べると、以下のようになる。尚、「絶縁膜」は電極間絶縁膜INを意味し、「電極」は浮遊ゲート電極FG及び制御ゲート電極CGを意味する。
絶縁膜:Ca<Sr<Hf<Zr<Ba<Ce<Ti
電極:Ta<Nb<V<Hf<Zr<Fe<Ti
絶縁膜+電極:Ta<Nb<Ca<V<Sr<Hf<Zr<Fe<Ba<Ce<Ti
(a)上記元素において、「絶縁膜/電極」の2元系酸化物の組み合わせとしては、以下のように12通りある。
「CaO/VO」、「CaO/HfO」、「CaO/ZrO」、「CaO/TiO」
「SrO/HfO」、「SrO/ZrO」、「SrO/TiO」
「HfO/ZrO」、「HfO/TiO」
「ZrO/TiO」、「BaO/TiO」、「CeO/TiO」
(b)希土類金属及びAlの中から一つの元素を選択し、この元素を上記(a)等の絶縁膜と電極の両方に加えた3元系酸化物も考えられる。例えば、「絶縁膜/電極」の組み合わせは以下の通りである。
「CaAlO/VAlO」、「CaAlO/HfAlO」、「CaAlO/ZrAlO」、「CaAlO/TiAlO」
「LaAlO/LaVO」、「LaAlO/LaHfO」、「LaAlO/LaZrO」、「LaAlO/LaTiO」
「HfAlO/ZrAlO」、「HfAlO/TiAlO」
「LaZrO/LaTiO」、「LaBaO/LaTiO」、「LaCeO/LaTiO」
(c)上記元素のみの3元系酸化物の「絶縁膜/電極」の組み合わせは、以下の通りである。
「CaSrO/CaTiO」、「CaHfO/CaTiO」、「CaZrO/CaTiO」、「CaBaO/CaTiO」、「CaCeO/CaTiO」
「SrHfO/SrTiO」、「SrZrO/SrTiO」、「SrBaO/SrTiO」、「SrCeO/SrTiO」
「HfZrO/HfTiO」、「HfBaO/HfTiO」、「HfCeO/HfTiO」
「ZrBaO/ZrTiO」、「ZrCeO/ZrTiO」
「BaCeO/BaZrO」
(d)「絶縁膜/電極」が2元系酸化物と3元系酸化物の組み合わせからなる例は、以下の通りである。
「HfO/LnTiO」、「HfO/AlTiO」、「HfO/SrTiO」、「ZrO/LnTiO」、「ZrO/AlTiO」、「ZrO/SrTiO」
(e)「絶縁膜/電極」が3元系酸化物と2元系酸化物との組み合わせからなる例は、以下の通りである。
「LaAlO/TiO」、「LaAlO/ZrO」、「LaHfO/TiO」、「LaHfO/ZrO」
尚、単位酸素当たりの標準生成エンタルピーの観点において、「絶縁膜/電極」の組み合わせとして適していない例としては、「HfTiO/HfTaO」、「HfTiO/HfNbO」、「HfBaO/HfTaO」、「HfBaO/HfNbO」のような材料があげられる。Ti、Baの単位酸素当たりの標準生成エンタルピーが、Ta、Nb、Hgの単位酸素当たりの標準生成エンタルピーよりも小さいからである。
また、上述した電極の材料は、通常絶縁性を示すものも多く、酸素欠損を導入するか遷移金属をドーピングする必要がある。酸素欠損を導入するのであれば、低酸素で成膜する等工夫が必要となる。遷移金属をドーピングするのであれば、電極の材料に用いた金属をドーピングすることで導電性を持たすことができる。
(3)仕事関数(work function)と電子親和力(electron affinity)
浮遊ゲート電極FGの構成材料の仕事関数φmFG[eV]、制御ゲート電極CGの構成材料の仕事関数φmCG[eV]、電極間絶縁膜INの構成材料の電子親和力EAIN[eV]に着目した場合、次の2つの条件が考えられる。但し、以下の全ての条件を必ずしも満たす必要はない。尚、ここで述べる仕事関数とは、UPS(Ultraviolet Photoemission Spectroscopy)や熱電子放出といった電極にエネルギーを与える等により得た仕事関数の値であり、データブックに記載されているような仕事関数を指し、電極と半導体を接触させたときのショットキー高さのような界面の状態で変化する仕事関数は意図せず、理想的な仕事関数(ショットキーパラメータが1)の場合を意味する。
第1の条件は、主にメモリセルの電荷保持特性の観点に基づいて規定する。
メモリセルトランジスタTrがnチャネル型MISFETの場合、浮遊ゲート電極FGの構成材料の仕事関数φmFGは、電極間絶縁膜INの構成材料の電子親和力EAINよりも1.0eV以上大きいことが望ましい。制御ゲート電極CGの構成材料の仕事関数φmCGは、電極間絶縁膜INの構成材料の電子親和力EAINよりも1.0eV以上大きいことが望ましい。浮遊ゲート電極FGと電極間絶縁膜INとの間、制御ゲート電極CGと電極間絶縁膜INとの間で、1.0eV以上の差の電子障壁が存在することで、浮遊ゲート電極FG内に注入された電荷を浮遊ゲート電極FG内に閉じ込める効果を向上できるからである。
一方、メモリセルトランジスタTrがpチャネル型MISFETの場合、正孔を浮遊ゲート電極FGに蓄積することになるため、浮遊ゲート電極FGの構成材料の仕事関数φmFG、制御ゲート電極CGの構成材料の仕事関数φmCGは、電極間絶縁膜INの電子親和力EAINと電極間絶縁膜INのバンドギャップEgINとの和の値よりも1.0eV以上小さいことが望ましい。
第2の条件は、主に消費電力の観点に基づいて規定する。この第2の条件の原理については、特開2005−191354号公報に詳細が記載されている。
メモリセルトランジスタTrがnチャネル型MISFETの場合、浮遊ゲート電極FGの構成材料の仕事関数φmFGは、φmFG≦4.45eVであることが望ましい。特開2005−191354号公報では、nチャネル型MISFETの場合、ゲート電極の仕事関数φmは、φm≦4.45eVである導電性酸化物膜を含むことが望ましいとされている。この仕事関数φmの上限値は、閾値電圧が少なくとも0.4V以下にできるための条件であり、この値から外れた場合は、消去時により大きな電圧が必要となることで消費電力が増加してしまう。従って、4.45eV以下の仕事関数φmFGを有する材料を浮遊ゲート電極FGに用いれば、基板側に電荷を放出する際の消去電圧を低くでき、低電圧で消去できるからである。
メモリセルトランジスタTrがnチャネル型MISFETの場合、浮遊ゲート電極FGの構成材料の仕事関数φmFGは、3.65eV≦φmFGである導電性酸化物膜はさらに望ましい。それは、仕事関数φmFGがSi基板のチャネル部の仕事関数とほぼ等しいことで、従来のポリシリコンを浮遊ゲート電極FGに用いたフラッシュメモリと同様の回路設計ができることや、浮遊ゲート電極FGの仕事関数が大きすぎると電子障壁が小さくなり、トンネル絶縁膜の直接トンネル確率が大きくなることでメモリセルの電荷保持特性が劣化するからである。
一方、メモリセルトランジスタTrがpチャネル型MISFETの場合、浮遊ゲート電極FGの構成材料の仕事関数φmFGは、4.77eV≦φmFGが望ましい。これは、nチャネル型MISFETの場合の仕事関数φmFGの上限値を規定した趣旨と同様で、消費電力の低減のためである。
メモリセルトランジスタTrがpチャネル型MISFETの場合、浮遊ゲート電極FGの構成材料の仕事関数φmFGは、φmFG≦5.57eVである導電性酸化物膜はさらに望ましい。これは、nチャネル型MISFETの場合の仕事関数φmFGの下限値を規定した趣旨と同様で、仕事関数φmFGが小さいと浮遊ゲート電極FGと電極間絶縁膜IN間の正孔の障壁が小さくなって電荷保持特性が劣化するためである。
尚、第2の条件については、浮遊ゲート電極FGの仕事関数φmFGの規定を、制御ゲート電極CGの仕事関数φmCGの規定に適用することも可能である。
上記の観点に基づいた具体的な例は以下の通りである。ここでは、上述する第1及び第2の条件の両方を満たす例をあげるが、一方を満たす材料でも勿論よい。
電子親和力が小さい電極間絶縁膜INの材料としては、Al(1.0eV)、Y(2.0eV)、La(2.0eV)、ZrO(2.5eV)、HfO(2.5eV)、BaZrO(2.5eV)、LaAlO(2.5eV)等があげられる。これらのような材料とほぼ同じ電子親和力を有するCeO以外の希土類酸化物でもよい。また、LaHfOやLaZrOのような希土類金属とZrとHfの化合物は、HfOやZrOとほぼ同じ電子親和力を有するため好ましい。
電極の材料としては、仕事関数がφm≦4.45eVでは、2元系酸化物の例としてはTiO、VO、NbOがあげられる。3元系のABO型では、A=Ca、Sr、Ba、La、B=Ta、Nb、V、Tiの組み合わせの酸化物があげられる。3元系酸化物の例としては、SrTiO、CaTiO、LaTiO等がある。
尚、ここで述べた電極材料と絶縁材料の組み合わせであれば、仕事関数と電子親和力の差は必ず1eV以上ある。
(4)標準生成エンタルピー+仕事関数と電子親和力
ここでは、上述した(2)標準生成エンタルピー、(3)仕事関数と電子親和力の両方の条件を考慮した場合の材料の組み合わせの一例について説明する。
まず、電極間絶縁膜IN、浮遊ゲート電極FG及び制御ゲート電極CGの材料の組み合わせについては、電極間絶縁膜INの材料を基準にして検討する。さらに、標準生成エンタルピーの大きい酸化物が酸素との結合の安定度を決めるので、電極間絶縁膜INの材料は元素周期表の族に基づいて分類する。
電極間絶縁膜INを構成する高誘電体金属酸化物は、次の元素周期表における(a)3族とAl、(b)4族、(c)2族に分類できる。ここで、1族及び5族以上の材料をあげなかったのは、1族及び5族以上の材料は電子親和力が大きすぎるために電極間絶縁膜INとして適用が困難であるか、バンドギャップが小さいために導電体として働いてしまうからである。
(a)3族:希土類金属(Ceを除く)とAl
(b)4族:4族の金属(Tiを除く)
(c)2族:アルカリ土類金属
これらの分類に基づくそれぞれの特徴及び具体例は、次の通りである。
(a)3族及びAlは、電子親和力、単位酸素当たりの標準生成エンタルピーが小さい。このため、このような絶縁膜材料に対しては、全ての酸化物電極材料が使用可能である。具体例は以下の通りである。
この材料としては、LnO(Ln:Ceを除く希土類金属とAl)があげられ、例えば、La、LaAlO、Pr、PrAlO等である。尚、希土類金属のうちCeを除く理由は、Ceは、4価のCeOが安定で、さらに単位酸素当たりの電子親和力が大きいためである。
(b)4族の材料は、電子親和力は小さいが、単位酸素当たりの標準生成エンタルピーが電極材料より大きいものがある。従って、このような絶縁膜材料に対しては、単位酸素当たりの標準生成エンタルピーが大きい酸化物を含む電極材料が必要となる。具体例は以下の通りである。
4族の材料としては、XO(X=Zr、Hf)があげられ、例えば、ZrO、HfO、ZrHf(1−x)等である。尚、4族の金属のうちTiを除く理由は、Tiは電子親和力が大きすぎるからである。
3族と4族の組み合せの材料としては、LnXO(Ln=Ceを除く希土類金属とAl:X=Zr、Hf)があげられ、例えば、LaHf、HfAl等である。
(c)2族の材料は、電子親和力、単位酸素当たりの標準生成エンタルピーが3族、4族と比較して大きい。従って、このような絶縁膜材料に対しては、単位酸素当たりの標準生成エンタルピーが大きい酸化物を含み、電子親和力の大きい電極材料が必要となる。具体例は以下の通りである。
2族の材料としては、AO(A=Ca、Ba、Sr)があげられ、例えば、CaO、SrO、BaO等である。
2族と3族の組み合せの材料としては、LnAO(Ln=Ceを除く希土類金属とAl:A=Ca、Ba、Sr)があげられ、例えば、CaLa、SrAl等である。
2族と4族の組み合せの材料としては、AXO(A=Ca、Ba、Sr:X=Zr、Hf)があげられ、例えば、SrZrO、CaZrO、BaZrO等である。
以上の(a)から(c)のような電極間絶縁膜INの材料を基準とした場合、電極間絶縁膜INは、La及びAlの酸化物(例えばLaAlO)、Hfの酸化物(例えばHfO)、Sr及びZrの酸化物(例えばSrZrO)、La及びZrの酸化物(例えばLaZrO)、La及びHfの酸化物(例えばLaHfO)、Zrの酸化物(例えばZrO)のいずれかからなり、浮遊ゲート電極FGは、LaがドープされたSr及びTiの酸化物(例えばLa−SrTiO3−x(0≦x≦1))、NbがドープされたSr及びTiの酸化物(例えばNb−SrTiO3−x(0≦x≦1))、VがドープされたSr及びTiの酸化物(例えばV−SrTiO3−x(0≦x≦1))、Sr及びRuの酸化物(例えばSrRuO)、Tiの酸化物(例えばTiO2−x(0<x≦1))のいずれかからなることが望ましい。
より具体的には、制御ゲート電極CG/電極間絶縁膜IN/浮遊ゲート電極FGの組み合わせは次のようになる。尚、ここでは、電極間絶縁膜INとして、大気で安定な材料、言い換えると吸湿性や炭酸ガスを吸収しない等、大気の成分で反応しない材料を選択した。
例1:Al/LaAlO/SrTiO3−x(0<x≦1)
例2:Pt/HfO/SrTiO3−x(0<x≦1)
例3:SrRuO/SrZrO/SrRuO
上記例1において、電極間絶縁膜INのLaAlOは、上記(a)3族の材料から選んだ。ここで、Lnの2元系酸化物の場合は、Alを除いて全て吸湿性があるので、大気に放置すると変質したり、半導体プロセスのウェット工程を使うときは工夫が必要になったりするが、LnAlOを用いるとこれらが安定になることからLaAlOを選んだ。浮遊ゲート電極FGのSrTiO3−x(0<x≦1)は、仕事関数がSiの電子親和力とほぼ等しいことから選んだ。Si基板の電子親和力と浮遊ゲート電極FGの仕事関数に差がない方が、浮遊ゲート電極FGにおける電荷を出し入れする際の閾値電圧を等しくできるからである。制御ゲート電極CGのAlは、現在の半導体記憶装置の配線材料としてよく使用されていることから選んだ。尚、この例1の詳細については、後述する実施例1を参照されたい。
上記例2において、電極間絶縁膜INのHfOは、上記(b)4族の材料から、高誘電体絶縁膜の候補の一つを選んだ。浮遊ゲート電極FGのSrTiO3−x(0<x≦1)は、上記例1と同様の理由である。制御ゲート電極CGのPtは、酸素との反応性が低いことから選んだ。尚、この例2の詳細については、後述する実施例2を参照されたい。
上記例3において、電極間絶縁膜INのSrZrOは、上記(c)2族と4族の組み合せの材料から選んだ。ここで、AO(A=Ca、Sr、Ba)の2元系酸化物は、吸湿性と炭酸ガスを吸収するため大気に放置すると変質するので、上述した(a)のLnと同じ理由でプロセスに工夫が必要になるが、AXO(X=Zr、Hf)にするとこれらが安定になることからSrZrOを選んだ。浮遊ゲート電極FG及び制御ゲート電極CGの材料は、電極間絶縁膜INのSrZrOの電子親和力(3.1eV)と差がとれる仕事関数の大きなSrRuO(5.1eV)を選んだ。尚、この例3の詳細については、後述する実施例3を参照されたい。
(5)結晶構造
浮遊ゲート電極FG、電極間絶縁膜IN及び制御ゲート電極CGは、成膜後の膜質改善のためやイオン注入後の活性化プロセス等で加熱される。その際、それぞれの膜の結晶状態は、非晶質、多結晶、配向膜(エピタキシャル膜を含む)等の結晶状態となることがあるが、どのような結晶状態でもよい。
ここでは、浮遊ゲート電極FG及び制御ゲート電極CGの結晶構造の具体例をあげる。尚、浮遊ゲート電極FG及び制御ゲート電極CGの結晶構造は、同じであっても異なってもよい。特に各層の結晶の格子定数の差が小さく、半導体基板から全て配向したエピタキシャル膜であるときは、多結晶の粒界によるリーク電流が減少することや、粒径による電気特性のばらつきなどが抑制できることにより、信頼性を向上できる。
(具体例1)
具体例1では、浮遊ゲート電極FG及び制御ゲート電極CGが多結晶化した場合の例を示す。
2元系の結晶構造としては、例えば、BO型の岩塩構造、B型のコランダム構造、BOのルチル構造、及びReO型等があげられる。ここで、Bは、Ti、Zr、Hf、V、Nb、Ta、Cr、Mo、W、Mn、Tc、Re、Fe、Ru、Os、Co、Rh、Ir、Ni、Pd、Pt、Au、Alの中から選択される。
3元系の結晶構造としては、例えば、ABOのペロブスカイト構造、Aのパイロクロア構造、及びABOのKNiF構造等があげられる。ここで、Aは、アルカリ土類金属及び希土類金属の中から選択される。Bは、Ti、Zr、Hf、V、Nb、Ta、Cr、Mo、W、Mn、Tc、Re、Fe、Ru、Os、Co、Rh、Ir、Ni、Pd、Pt、Au、Alの中から選択される。
(具体例2)
具体例2では、具体例1の例よりも酸素欠損した場合の例を示す。
2元系の結晶構造としては、例えば、BO1−x型の岩塩構造、B3−x型のコランダム構造、BO2−xのルチル構造、及びReO3−x型等があげられる。ここで、Bは、Ti、Zr、Hf、V、Nb、Ta、Cr、Mo、W、Mn、Tc、Re、Fe、Ru、Os、Co、Rh、Ir、Ni、Pd、Pt、Au、Alの中から選択される。上記xは、0<x≦0.5が望ましい。
3元系の結晶構造としては、例えば、ABO3−yのペロブスカイト構造、A7−yのパイロクロア構造、及びABO4−yのKNiF構造等があげられる。ここで、Aは、アルカリ土類金属及び希土類金属の中から選択される。Bは、Ti、Zr、Hf、V、Nb、Ta、Cr、Mo、W、Mn、Tc、Re、Fe、Ru、Os、Co、Rh、Ir、Ni、Pd、Pt、Au、Alの中から選択される。上記yは、0<y≦0.5が望ましい。
2. 実施例、比較例
ここでは、上述するフラッシュメモリセルの具体的な材料を用いた実施例及び比較例を説明する。
2.1 実施例1
実施例1は、上述した例1(Al/LaAlO/SrTiO3−x(0<x≦1))の材料からなるフラッシュメモリセルである。
(実施例1A)
実施例1Aでは、電極間絶縁膜INにCeを除く希土類又はAlを主成分とした酸化物の適用例としてLaAlO(以下、LAO)を用い、浮遊ゲート電極FGにランタンを0.05wt%ドーピングしたSrTiO(以下、La−STO)を用い、制御ゲート電極CGにAlを用いている。
実施例1Aのフラッシュメモリセルは、半導体基板1にシリコン、トンネル絶縁膜2にSiO、浮遊ゲート電極FGにLa−STO、電極間絶縁膜INにLAO、制御ゲート電極CGにAlの積層構造とした。
(1)標準生成エンタルピー
表1に示すように、浮遊ゲート電極FG及び電極間絶縁膜INに用いる元素の標準生成エンタルピーは、浮遊ゲート電極FG(STO)のSr(SrO)、Ti(TiO)がそれぞれ−592、−944[KJmol−1]であり、電極間絶縁膜IN(LAO)のLa(La)、Al(Al)がそれぞれ−1793.7、−1675.7[KJmol−1]である。
Sr、Ti、La、Alの標準生成エンタルピーを単位酸素当たりの標準生成エンタルピーに換算した値は、Sr:−592.0、Ti:−472.0、La:−1195.8、Al:−1117.1[KJmol−1]になる。この単位酸素当たりの標準生成エンタルピーを、小さい順に並べると、La<Al<Sr<Tiとなる。
単位酸素当たりの標準生成エンタルピーが小さい材料ほど酸素との結合が安定となる。このことから、メモリセル作成時に熱が加えられてSTO(浮遊ゲート電極FG)とLAO(電極間絶縁膜IN)との間で酸素の相互拡散が起きた場合でも、La及びAlと酸素との結合は安定となり、LAO(電極間絶縁膜IN)の絶縁性が保たれる。一方、STO(浮遊ゲート電極FG)は、酸素欠損が形成されても導電性を保つことができる。
(2)比誘電率
比誘電率は、トンネル絶縁膜2(SiO)が3.9、電極間絶縁膜IN(LAO)が22である。従って、両者の比誘電率に基づく容量の差から、制御ゲート電極CGと基板1間に印加する電圧が小さくても、トンネル絶縁膜2に印加される電圧を大きくすることができる。
(3)仕事関数と電子親和力
電極間絶縁膜IN(LAO)の電子親和力は2.5eV、浮遊ゲート電極FG(La−STO)の仕事関数は4.0eVである。従って、両者の差は1.5eVとなる。このため、書き込み、消去時の電極間絶縁膜INを流れる電流を十分抑制でき、かつ浮遊ゲート電極FGに注入された電荷は長期に渡って保持することができる。
(4)成膜方法
フラッシュメモリセルの各層の成膜方法は、次の通りである。トンネル絶縁膜2のSiOは、熱酸化炉にSi基板1を導入し、酸素雰囲気下で950℃、10分加熱することにより形成した。浮遊ゲート電極FG(La−STO)、電極間絶縁膜IN(LAO)、制御ゲート電極CG(Al)は、スパッタ法により形成した。ここで、La−STOとLAOは、成膜温度を300〜800℃、酸素分圧1×10−8〜1×10−4torrの酸素雰囲気で形成した。Alは、1×10−5torr以下の真空度にて形成した。
各層の膜厚は、次の通りである。トンネル絶縁膜2(SiO)は10nm、浮遊ゲート電極FG(La−STO)は10nm、電極間絶縁膜IN(LaAlO)は22nm、制御ゲート電極CG(Al)は10nmとした。
(5)効果
以上の積層構造のフラッシュメモリセルを形成し、制御ゲート電極CGのゲート電圧を±13Vで動作させた。その結果、書き込み時間は2.1μsec、消去時の時間は10.3μsecとなり、低電圧駆動での高速書き込み及び高速消去を実現した。
(実施例1B)
実施例1Bでは、上記実施例1Aの浮遊ゲート電極FGの材料を、Nb、Vを0.05wt%ドーピングしたSTO(以下、Nb−STO、V−STO)に変更した場合の検証を行なった。Nb−STO、V−STOの仕事関数は、共に上記実施例1AのLa−STOとほぼ同じ4.1eVである。
実施例1Bによれば、Nb−STO及びV−STOを浮遊ゲート電極FGに用いた場合、書き込み時間は2.0、2.3μsec、消去時の時間は10.2、10.8μsecとなり、上記実施例1AのLa−STOの場合とほぼ同じ書き込み及び消去を実現した。
(実施例1C)
実施例1Cは、上記実施例1Aの浮遊ゲート電極FGの材料を、酸素欠損を導入したチタン酸ストロンチウム(SrTiO3−x)に変更した場合の検証を行なった。スパッタリング法によりドーピングされていないSTOを成膜し、続いて20kVの加速電圧のArイオンスパッタリングを10分行なった。このArイオンスパッタリングによりSTOの酸素欠損が形成されることで、STOの抵抗率は0.3Ω・cmと小さくすることができた。
実施例1Cによれば、メモリセルを動作させたところ、書き込み時間は2.5μsec、消去時の時間は10.5μsecと、上記実施例1Aとほぼ同じ高速書き込み及び消去を実現できた。
以上のような実施例1Aから実施例1Cでは、浮遊ゲート電極FGとしてSTOを主成分とした材料を用いている。このような浮遊ゲート電極FGにドーパントや酸素欠損を導入すると、浮遊ゲート電極FGの仕事関数は4.0〜4.1eV程度となり、シリコンの電子親和力の4.05eVとほぼ等しくなる。従って、浮遊ゲート電極FGにおける電荷の出し入れの際の閾値電圧を安定化することができ、さらに、従来のフラッシュメモリの回路設計をそのまま用いることができる。
尚、本実施例では、STOの成膜にスパッタリング法を用いたが、CVD法やMOCVD法、ALD法やPLD法等を用いても構わない。STOに酸素欠損を導入する方法は、成膜時の酸素分圧を低下させることや、エキシマレーザー等を用いても構わない。つまり、STOが酸素欠損によって導電性を示したらよいものとする。STOのドーパントは、La、Nb、V以外にも、表1の電極材料に示される金属を用いても構わない。また、浮遊ゲート電極FGは、STOに限定されず、表1に示す他の導電性酸化物で仕事関数がSTOと大きく異なる場合でも、制御ゲート電極CGに印加する電圧を変更すればメモリ動作が可能である。
また、電極間絶縁膜INとしてLAOを用いたが、Laの代わりに表1に示したCe以外の他の希土類元素を用いてもよい。また、電極間絶縁膜INとして、希土類元素のみの酸化物、Alのみの2元系酸化物で形成しても構わない。但し、希土類元素のみで用いるときは、吸湿性、つまりHOを吸収し易いことから、吸湿性を抑制するために希土類元素にAlを加えた材料が望ましいが、水分に触れないようなプロセス、例えば成膜プロセスを全て1つの真空チャンバー内で行なえば、希土類元素のみの2元系酸化物でもメモリセルを形成することは可能である。
2.2 実施例2
実施例2は、上述した例2(Pt/HfO/SrTiO3−x(0<x≦1))の材料からなるフラッシュメモリセルである。すなわち、電極間絶縁膜INに4族の金属を主成分とした酸化物の適用例としてHfOを用い、浮遊ゲート電極FGにランタンを0.05wt%ドーピングしたSrTiO(以下、La−STO)用い、制御ゲート電極CGにPtを用いている。
実施例2のフラッシュメモリセルは、半導体基板1にシリコン、トンネル絶縁膜2にSiO、浮遊ゲート電極FGにLa−STO、電極間絶縁膜INにHfO、制御ゲート電極CGにPtの積層構造とした。
(1)標準生成エンタルピー
表1に示すように、浮遊ゲート電極FG及び電極間絶縁膜INに用いる元素の標準生成エンタルピーは、浮遊ゲート電極FG(STO)のSr(SrO)、Ti(TiO)がそれぞれ−592、−944[KJmol−1]であり、電極間絶縁膜IN(HfO)のHfOは−1144.7[KJmol−1]である。
Sr、Ti、Hfの標準生成エンタルピーを単位酸素当たりの標準生成エンタルピーに換算した値は、Sr:−592.0、Ti:−472.0、Hf:−572.4[KJmol−1]になる。この単位酸素当たりの標準生成エンタルピーを、小さい順に並べると、Sr<Hf<Tiとなる。
メモリセル作成後に熱が加えられてSTO(浮遊ゲート電極FG)とHfO(電極間絶縁膜IN)間での酸素の相互拡散が起きた場合には、STOのTiと酸素との結合よりも、Hfと酸素との結合が安定であるため、HfO(電極間絶縁膜IN)は絶縁性が保たれ、STO(浮遊ゲート電極FG)は酸素欠損が形成されて導電性を保つことができる。つまり、浮遊ゲート電極FGに単位酸素当たりの標準生成エンタルピーの大きいものが主成分として含まれていればよい。
(2)比誘電率
比誘電率は、トンネル絶縁膜2(SiO)が3.9、電極間絶縁膜IN(HfO)が実施例1のLAOと同じく22である。従って、両者の比誘電率に基づく容量の差から、トンネル絶縁膜2に印加される電圧を大きくすることができる。
(3)仕事関数と電子親和力
電極間絶縁膜IN(LAO)の電子親和力は2.5eV、浮遊ゲート電極FG(La−STO)の仕事関数は4.0eVである。従って、両者の差は1.5eVとなる。このため、書き込み、消去時の電極間絶縁膜INを流れる電流を十分抑制でき、浮遊ゲート電極FGに注入された電荷は長期に渡って保持することができる。
(4)成膜方法
フラッシュメモリセルの各層の成膜方法は、次の通りである。トンネル絶縁膜2のSiOは、熱酸化炉にSi基板を導入し、酸素雰囲気下で950℃、10分加熱することにより形成した。浮遊ゲート電極FG(La−STO)、電極間絶縁膜IN(HfO)、制御ゲート電極CG(Pt)は、電子線蒸着法により形成した。ここで、La−STOとHfOは、成膜温度を300〜800℃、酸素分圧1×10−8〜1×10−4torrの酸素雰囲気で形成した。Ptは、1×10−6torr以下の真空度にて形成した。
各層の膜厚は、次の通りである。トンネル絶縁膜2(SiO)を10nm、浮遊ゲート電極FG(La−STO)を10nm、電極間絶縁膜IN(HfO)を18nm、制御ゲート電極CG(Pt)を30nmとした。
(5)効果
以上の積層構造のフラッシュメモリセルを形成し、制御ゲート電極CGのゲート電圧を±13Vで動作させた。その結果、書き込み時間は2.0μsec、消去時の時間は10.2μsecと、実施例1のLAO(電極間絶縁膜IN)の場合と同様の高速書き込み及び消去を実現できた。
2.3 実施例3
実施例3は、上述した例3(SrRuO/SrZrO/SrRuO)の材料からなるフラッシュメモリセルである。すなわち、電極間絶縁膜INにアルカリ土類金属を含む場合の適用例としてSrZrO(以下、SZO)を用い、浮遊ゲート電極FG及び制御ゲート電極CGにSrRuOを(以下、SRO)用いている。
実施例3のフラッシュメモリセルは、半導体基板1にシリコン、トンネル絶縁膜2にSiO、浮遊ゲート電極FGにSRO、電極間絶縁膜INにSZO、制御ゲート電極CGにSROの積層構造とした。
(1)標準生成エンタルピー
表1に示すように、浮遊ゲート電極FG及び電極間絶縁膜INに用いる元素の標準生成エンタルピーは、浮遊ゲート電極FG(SRO)のSr(SrO)、Ru(RuO)がそれぞれ−592、−305[KJmol−1]であり、電極間絶縁膜IN(SZO)のZrOは−1100.6[KJmol−1]である。
Sr、Ru、Zrの標準生成エンタルピーを単位酸素当たりの標準生成エンタルピーに換算した値は、Sr:−592.0、Ru:−152.5、Zr:−550.3[KJmol−1]になる。この単位酸素当たりの標準生成エンタルピーを、小さい順に並べると、Sr<Zr<Ruとなる。
従って、SZO(電極間絶縁膜IN)よりもSRO(浮遊ゲート電極FG)の方がアニール等によって酸素を解離し易く、SZO(電極間絶縁膜IN)は絶縁性が保たれ、SRO(浮遊ゲート電極FG)は酸素欠損が形成されて導電性を保つことができる。
(2)比誘電率
比誘電率は、トンネル絶縁膜2(SiO)が3.9、電極間絶縁膜IN(SZO)が60である。従って、両者の比誘電率に基づく容量の差から、トンネル絶縁膜2に印加される電圧を大きくすることができる。
(3)仕事関数と電子親和力
電極間絶縁膜IN(SZO)の電子親和力は3.1eV、浮遊ゲート電極FG(SRO)の仕事関数は5.1eVである。従って、両者の差は、2.0eVとなる。このため、書き込み、消去時の電極間絶縁膜INを流れる電流を十分抑制でき、浮遊ゲート電極FGに注入された電荷は長期に渡って保持することができる。
(4)成膜方法
フラッシュメモリセルの各層の成膜方法は、次の通りである。トンネル絶縁膜2のSiOは、熱酸化炉にSi基板を導入し、酸素雰囲気下で950℃、10分加熱することにより形成した。浮遊ゲート電極FG(SRO)、電極間絶縁膜IN(SZO)、制御ゲート電極CG(SRO)は、スパッタ法により形成した。ここで、SZOとSROは、成膜温度を300〜800℃、酸素分圧1×10−8〜1×10−4torrの酸素雰囲気で形成した。
各層の膜厚は、次の通りである。トンネル絶縁膜2(SiO)を10nm、浮遊ゲート電極FG(SRO)を10nm、電極間絶縁膜IN(SZO)を20nm、制御ゲート電極CG(SRO)を10nmとした。
(5)効果
以上の積層構造のフラッシュメモリセルを形成し、制御ゲート電極CGのゲート電圧を±13Vで動作させた。書き込み時間は2.6μsec、消去時の時間は10.4μsecと、他の実施例とほぼ同様の動作を実証できた。
2.4 実施例4
実施例4は、トンネル絶縁膜2としてSiO、浮遊ゲート電極FGとしてランタンを0.05wt%ドーピングしたLa−SrTiO3−x(0≦x≦1)(以下、La−STO)、電極間絶縁膜INとしてLaAlO(以下、LAO)、制御ゲート電極CGとしてSrRuO(以下、SRO)を用いている。
(1)標準生成エンタルピー
表1に示すように、電極間絶縁膜INの材料であるLaとAlの単位酸素当たりの標準生成エンタルピーは、−1195、−1116[KJmol−1]である。これに対して、浮遊ゲート電極FG及び制御ゲート電極CGの材料のSr、Ti、Ruの単位酸素当たりの標準生成エンタルピーは、−592、−472、−153[KJmol−1]である。従って、前者よりも後者の方が大きい。このため、電極間絶縁膜INのLAOは、制御ゲート電極CGのSROや浮遊ゲート電極FGのLa−STOよりも酸化物として安定であることから、酸素欠損が形成され難く、絶縁性に対する信頼性を高くできる。
(2)比誘電率
比誘電率は、トンネル絶縁膜2(SiO)が3.9、電極間絶縁膜IN(LAO)が22である。従って、両者の比誘電率に基づく容量の差から、トンネル絶縁膜2に印加される電界を大きくすることができる。
(3)仕事関数と電子親和力
図5は、本発明の実施例4に係るフラッシュメモリセルの各層のバンド図を示す。ここで、数字は、仕事関数又は電子親和力[eV]を示す。図5に示すように、p−Si基板1の電子親和力は4.05eV、トンネル絶縁膜2(SiO)の電子親和力は0.9eV、浮遊ゲート電極FG(La−STO)の仕事関数は4.0eV、電極間絶縁膜IN(LAO)の電子親和力は2.5eV、制御ゲート電極CG(SRO)の仕事関数は5.2eVである。
従って、浮遊ゲート電極FG(La−STO)の仕事関数(4.0eV)は、リンをドーピングしたnチャネル型ポリシリコン電極の仕事関数(4.05eV)とほぼ等しい。このため、浮遊ゲート電極FGにおける電荷の出し入れの際の閾値電圧を安定化することができ、さらに、従来のフラッシュメモリセルと同じ回路設計を用いることができる。
また、浮遊ゲート電極FG(La−STO)に対するトンネル絶縁膜2(SiO)及び電極間絶縁膜IN(LAO)の電子障壁は、それぞれ3.1、1.55[eV]と十分大きい。このため、浮遊ゲート電極FG(La−STO)に電荷が注入されると、浮遊ゲート電極FGに長期に渡って電荷を保持することが可能となる。
(4)成膜方法
フラッシュメモリセルの各層の成膜方法は、次の通りである。トンネル絶縁膜2のSiOは、Si基板1を酸素雰囲気中で加熱することによる熱酸化により形成した。浮遊ゲート電極FGのLa−STO、電極間絶縁膜INのLAO及び制御ゲート電極CGとのSROは、スパッタリング法により形成した。
各層の膜厚は、次の通りである。トンネル絶縁膜2(SiO)は10nm、浮遊ゲート電極FG(La−STO)は10nm、電極間絶縁膜IN(LAO)は22nm、制御ゲート電極CG(SRO)は20nmとした。
(5)効果
以上の積層構造のフラッシュメモリセルを形成し、制御ゲート電極CGのゲート電圧を±12Vで動作させ、書き込み、消去を行なった。その結果、書き込み時間は2.0μsec、消去時間は10.6μsecとなり、低電圧駆動での高速書き込み及び高速消去を実現した。
2.5 比較例
ここでは、標準生成エンタルピーの観点に基づき、浮遊ゲート電極FGと電極間絶縁膜INの構成材料の組み合わせについて説明する。
最初に、浮遊ゲート電極FGより電極間絶縁膜INの単位酸素当たりの標準生成エンタルピーが大きい構成材料を用いた比較例について示す。
比較例では、Si基板1の上にトンネル絶縁膜2として熱酸化によりSiO膜を形成し、浮遊ゲート電極FGとしてSrVO(SrO:−592.0[KJmol−1]、V:−1218.8[KJmol−1])、電極間絶縁膜INとしてTiO(TiO:−944[KJmol−1])、制御ゲート電極CGとしてLa−STOをスパッタ法によって成膜する。その後は、実施例1等と同様の製造工程を経た。
このような比較例において、書き込み動作を行なったが、メモリセルに書き込むことができなかった。これは、電極間絶縁膜INのTiOが導電性を示し、電極間絶縁膜INと浮遊ゲート電極FG間や電極間絶縁膜INと制御ゲート電極CG間が通電したためと考えられる。
電極間絶縁膜INのTiOが導電性を示した理由について述べる。まず、単位酸素当たりの標準生成エンタルピーは、表1に示すように、Srは−592.0[KJmol−1]、Vは−620.2[KJmol−1]、Tiは−472.0[KJmol−1]である。従って、TiOは、SrVOと比べて、単位酸素当たりの標準生成エンタルピーが大きい。単位酸素当たりの標準生成エンタルピーが大きいということは、酸素を放出し易いことになる。TiOが酸素を放出し易いということは、TiO膜中の酸素が欠損し易いことになる。TiOは、酸素欠損を形成すると、抵抗率が著しく低下する。例えばTiOがTiOまでの組成になると、このTiOの導電率は3×10−6Ω・mまで下がる。酸素欠損を形成すると、たとえ絶縁材料であっても導電性を示すことから、酸素欠損を形成し易い構成材料を含む材料を電極間絶縁膜INに使用することは難しい。逆に、浮遊ゲート電極FGは酸素欠損があっても問題ないことから、電極間絶縁膜INと浮遊ゲート電極FGの選定基準として電極間絶縁膜INよりも浮遊ゲート電極FGに単位酸素当たりの標準生成エンタルピーの大きい材料を用いるとよいと言える。
このような組み合わせの例として、電極間絶縁膜INと浮遊ゲート電極FGに用いることができる酸化物材料の標準生成エンタルピーを表1に示している。例えば、表1より得られる浮遊ゲート電極FGと電極間絶縁膜INの組み合わせの例として、浮遊ゲート電極FGの材料として、TiO、IrO、ReO、RuO、SrTiO、SrRuO等の標準生成エンタルピーの大きい構成材料を含む酸化物を選択し、電極間絶縁膜INの材料として、La、Pr等の希土類酸化物や、LaAlO、LaZr、LaHf等の希土類元素とAl、Zr、Hfの化合物、そして、Al、HfOやZrO等の標準生成エンタルピーの小さい構成材料の酸化物を選択することが考えられる。ここで、標準生成エンタルピーの大小は、単位酸素当たりの大きさを基準とする。例えば、単位酸素当たりの標準生成エンタルピーの小さいLa(−1195.8KJmol−1)を電極間絶縁膜INに選択し、単位酸素当たりの標準生成エンタルピーの大きいRuO(−152.5KJmol−1)を浮遊ゲート電極FGに選択することが考えられえる。但し、閾値電圧の信頼性に影響するような強誘電体材料、例えば、BaTiOやPbZrO等を除いた常誘電体材料であることが重要である。ここで、上記の組み合わせは一例であって、単位酸素当たりの標準生成エンタルピーの大小で組み合わせは決めればよいものとする。
3. 効果等
以上のような本発明の一実施形態によれば、電極間絶縁膜INは高誘電率を有する常誘電体の絶縁性金属酸化物で構成し、浮遊ゲート電極FGは導電性金属酸化物で構成する。このため、電極間絶縁膜INとして高誘電体酸化物を用いた場合であっても、電極間絶縁膜INと浮遊ゲート電極FGとの間に低誘電率の酸化物界面層が形成されることを抑制でき、電極間絶縁膜INの容量の低下を抑制することが可能となる。従って、トンネル絶縁膜1に高い電界をかけることが可能となり、Si基板1から浮遊ゲート電極FGへ、低電圧でも効率よく電荷を注入でき、低消費電力かつ高速動作が可能な半導体記憶装置を提供できる。
また、電極間絶縁膜INとして常誘電体材料を用いることで、酸素欠損が形成され易い強誘電体材料を用いた場合と比べて、閾値電圧が安定し、信頼性の向上を図ることができる。
また、浮遊ゲート電極FGと電極間絶縁膜INの単位酸素当たりの標準生成エンタルピーSEFG、SEINの関係に考慮し、SEFG>SEINの関係を満たす材料を選択することで、電極間絶縁膜INの絶縁性の信頼度を向上できる。同様に、制御ゲート電極CGと電極間絶縁膜INの単位酸素当たりの標準生成エンタルピーSECG、SEINの関係に考慮し、SECG>SEINの関係を満たす材料を選択することで、電極間絶縁膜INの絶縁性の信頼度を向上できる。
また、nチャネル型MISFETのセルトランジスタTrの場合、浮遊ゲート電極FGの仕事関数φmFGと電極間絶縁膜INの電子親和力EAINとの関係に考慮し、φmFG≧EAIN+1.0eVの関係を満たす材料を選択することで、電荷保持特性を向上できる。同様に、制御ゲート電極CGの仕事関数φmCGと電極間絶縁膜INの電子親和力EAINとの関係に考慮し、φmCG≧EAIN+1.0eVの関係を満たす材料を選択することで、電荷保持特性を向上できる。
pチャネル型MISFETのセルトランジスタTrの場合、浮遊ゲート電極FGの仕事関数φmFGと電極間絶縁膜INの電子親和力EAINとバンドギャップEgINの関係に考慮し、φmFG≦EgIN+EAIN+1.0eVの関係を満たす材料を選択することで、電荷保持特性を向上できる。同様に、制御ゲート電極CGの仕事関数φmCGと電極間絶縁膜INの電子親和力EAINとバンドギャップEgINの関係に考慮し、φmCG≦EgIN+EAIN+1.0eVの関係を満たす材料を選択することで、電荷保持特性を向上できる。
また、浮遊ゲート電極FG及び制御ゲート電極CGにおいて、nチャネル型MISFETのセルトランジスタTrの場合は、φm≦4.45eVとなる仕事関数φmの材料を選択し、pチャネル型MISFETのセルトランジスタTrの場合は、4.77eV≦φmとなる仕事関数φmの材料を選択することで、消費電力を低減することができる。さらに、浮遊ゲート電極FG及び制御ゲート電極CGにおいて、nチャネル型MISFETのセルトランジスタTrの場合は、3.65eV≦φmとなる仕事関数φmの材料を選択し、pチャネル型MISFETのセルトランジスタTrの場合は、φm≦5.57eVとなる仕事関数φmの材料を選択することで、電荷保持特性の劣化を抑制することができる。
尚、半導体基板は、Si基板に限定されず、例えば、SOI(Silicon On Insulator)基板、SGOI(Silicon Germanium On Insulator)基板等を用いることも可能である。本実施形態は、例えば3Xnm世代(例えば32nm世代)等のフラッシュメモリで適用される。フラッシュメモリとしては、例えば、NAND型フラッシュメモリやNOR型フラッシュメモリ等があげられる。また、このようなフラッシュメモリ等を搭載したLSI(Large-Scale Integration)にも適用可能である。本実施形態は、セルトランジスタTr1、このセルトランジスタTr1を選択するための選択トランジスタTr2、これらのトランジスタTr1、Tr2を制御するための周辺回路のトランジスタTr3、ロジック回路のトランジスタTr4等のうち少なくとも1つのトランジスタを備えた半導体記憶装置に適用できる。また、選択トランジスタのゲート電極、周辺回路のゲート電極、ロジック回路のゲート電極等の材料として、浮遊ゲート電極FG又は制御ゲート電極CGと同じ材料を用いることも可能である。
その他、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で、種々に変形することが可能である。さらに、上記実施形態には種々の段階の発明が含まれており、開示される複数の構成要件における適宜な組み合わせにより種々の発明が抽出され得る。例えば、実施形態に示される全構成要件から幾つかの構成要件が削除されても、発明が解決しようとする課題の欄で述べた課題が解決でき、発明の効果の欄で述べられている効果が得られる場合には、この構成要件が削除された構成が発明として抽出され得る。
本発明の一実施形態に係るフラッシュメモリセルの概略的な断面図であり、図1(a)はワード線に垂直な方向(ビット線方向)の断面図、図1(b)はワード線に平行な方向(ワード線方向)の断面図。 本発明の一実施形態に係わるフラッシュメモリセルの製造工程を示す概略的な断面図。 図2に続く、本発明の一実施形態に係わるフラッシュメモリセルの概略的な製造工程を示す断面図。 図3に続く、本発明の一実施形態に係わるフラッシュメモリセルの概略的な製造工程を示す断面図。 本発明の実施例4に係わるフラッシュメモリセルの各層を示すバンド図。
符号の説明
1…Si基板、2…トンネル絶縁膜、3…導電性金属酸化膜、4…絶縁性金属酸化膜、5…導電性金属含有膜、7…溝、8,11…素子分離絶縁膜、9…ワード線、10…ソース/ドレイン拡散層、FG…浮遊ゲート電極、IN…電極間絶縁膜、CG…制御ゲート電極。

Claims (11)

  1. 半導体基板と、
    前記半導体基板上に形成された第1の絶縁膜と、
    前記第1の絶縁膜上に形成され、SrTiO 3−x (0<x≦1)を含む導電性金属酸化物で形成された電荷保持層と、
    前記電荷保持層上に形成され、7.8以上の比誘電率を有し、常誘電体の絶縁性金属酸化物で形成された第2の絶縁膜と、
    前記第2の絶縁膜上に形成され、金属又は導電性金属酸化物で形成された制御ゲート電極と
    を具備することを特徴とする半導体記憶装置。
  2. 前記第2の絶縁膜の構成材料は、アルカリ土類金属、希土類金属、Ti、Zr、Hf、Ta、Alの中から選択された元素を含むことを特徴とする請求項1に記載の半導体記憶装置。
  3. 前記制御ゲート電極の構成材料は、前記電荷保持層の構成材料と同じであることを特徴とする請求項に記載の半導体記憶装置。
  4. 前記電荷保持層の構成材料は、前記第2の絶縁膜の構成材料より単位酸素当たりの標準生成エンタルピーが大きいことを特徴とする請求項1に記載の半導体記憶装置。
  5. 前記制御ゲート電極の構成材料は、前記第2の絶縁膜の構成材料より単位酸素当たりの標準生成エンタルピーが大きいことを特徴とする請求項1に記載の半導体記憶装置。
  6. 記第2の絶縁膜の構成材料は、LaAlOであり、
    前記制御ゲート電極の構成材料は、Alである
    ことを特徴とする請求項1に記載の半導体記憶装置。
  7. 記第2の絶縁膜の構成材料は、HfOであり、
    前記制御ゲート電極の構成材料は、Ptである
    ことを特徴とする請求項1に記載の半導体記憶装置。
  8. 記第2の絶縁膜の構成材料は、SrZrOであり、
    前記制御ゲート電極の構成材料は、SrRuOである
    ことを特徴とする請求項1に記載の半導体記憶装置。
  9. 記第2の絶縁膜の構成材料は、LaAlOであり、
    前記制御ゲート電極の構成材料は、SrRuOである
    ことを特徴とする請求項1に記載の半導体記憶装置。
  10. 前記第2の絶縁膜の構成材料は、La及びAlの酸化物、Hfの酸化物、Sr及びZrの酸化物、La及びZrの酸化物、La及びHfの酸化物、Zrの酸化物のいずれかであ
    ことを特徴とする請求項1に記載の半導体記憶装置。
  11. 前記制御ゲート電極の結晶構造は、前記電荷保持層の結晶構造と同じであることを特徴とする請求項1に記載の半導体記憶装置。
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