JP4768422B2 - 貫通孔の内径測定装置及び内壁観察装置 - Google Patents

貫通孔の内径測定装置及び内壁観察装置 Download PDF

Info

Publication number
JP4768422B2
JP4768422B2 JP2005352893A JP2005352893A JP4768422B2 JP 4768422 B2 JP4768422 B2 JP 4768422B2 JP 2005352893 A JP2005352893 A JP 2005352893A JP 2005352893 A JP2005352893 A JP 2005352893A JP 4768422 B2 JP4768422 B2 JP 4768422B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
hole
wall
light beam
image
inner diameter
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2005352893A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2007155571A (ja
Inventor
明 小野
雪男 沖田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Topcon Corp
Original Assignee
Topcon Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Topcon Corp filed Critical Topcon Corp
Priority to JP2005352893A priority Critical patent/JP4768422B2/ja
Publication of JP2007155571A publication Critical patent/JP2007155571A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4768422B2 publication Critical patent/JP4768422B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Length Measuring Devices By Optical Means (AREA)

Description

本発明は、貫通孔の内径寸法を高精度に測定することができる貫通孔の内径測定装置及び内壁観察装置に関する。
従来、貫通孔の内壁面に対し、光軸を中心として所定パターンで配置したピンホールからの光束を入射させ、貫通孔の内壁面で反射された光を受光し、ピンホールの結像位置を観測することにより前記貫通孔の内径を測定する貫通孔内径測定装置が知られている。
特許公報第2672771号
ところで、この種の装置においては、CCDカメラ上でのピンホール像の中心位置が正確に求められるほど、内径の測定精度は高まるものである。このためには、内壁上およびCCDカメラ上でのピンホール像のスポット径を小さくする必要がある。また、内壁で反射する以外の光がCCDカメラに入射すると、CCDカメラ上でのピンホール像のコントラストが低下することにより、画像処理の正確さが低下し、ひいては測定精度が劣化するものであり、内壁で反射する光以外の光がCCDカメラに混入しないように構成することも必要となる。
他方、測定すべき貫通孔の径には大小があり、いずれの径であってもこれらの条件を満たした高い測定精度で測定を可能にする装置が要望されている。
また、この種の従来の装置においては、貫通孔の内径は測定できるものの、貫通孔の内壁表面の状況自体は観察することができず、内壁を観察できる装置が要望されていたものである。とくに、貫通孔の内径が小さくかつ貫通孔の長さが長いとその内壁は通常の顕微鏡でも観察することができないという問題点を有していたものである。
本発明は、この従来装置の有するこれらの問題点を解消するための要望にこたえ、測定すべき貫通孔の内径の違いに影響を受けずに高い測定精度を得ることのできる貫通孔の内径測定装置を提供することを目的とする。
また、本発明は、内径が小さい貫通孔であっても、その貫通孔の内壁を容易に観察できる貫通孔内壁観察装置を提供することを目的とする。
本発明に係わる貫通孔内径測定装置は、光軸を中心とした円周上の領域に開口部を有するチャート板を介して貫通孔を有する被測定物に測定光束を投影するための投影系と、前記貫通孔の内壁での反射光束により形成される集光像の中心位置を検出するための光電検出器を有する受光系とを有し、前記光電検出器からの信号に基づき貫通孔の内径を測定する貫通孔内径測定装置において、
前記投影系は、チャート板を測定光束で照明するためのコンデンサレンズを有し、前記コンデンサレンズの前側焦点位置に円形開口部を有する円形絞りが配置され、前記コンデンサレンズの後側焦点位置に前記チャート板を配置したケーラー照明光学系が設けられ、前記円形絞りの開口直径を調節することにより前記被測定物に投影する光束の集光角を調整する手段が設けられていることを特徴とするものである。
また、本発明に係わる貫通孔内壁観察装置は、
光軸を中心としたリング状の開口部を有するチャート板を介して被測定物の貫通孔の内壁にリング状の測定光束を投影するための投影系と、前記リング状の測定光束により照明された内壁の像を受光するための光電検出器を有する受光系とを有し、
前記投影系は、チャート板を測定光束で照明するためのコンデンサレンズを有し、前記コンデンサレンズの前側焦点位置に円形開口部を有する円形絞りが配置され、前記コンデンサレンズの後側焦点位置に前記チャート板を配置したケーラー照明光学系が設けられ、前記円形絞りの開口直径を調節することにより前記被測定物に投影する光束の集光角を調整する手段が設けられ、前記リング状の測定光束の投影位置を貫通孔の軸方向に移動させながら前記内壁の像を前記光電検出器により順次取得することを特徴とするものである。
本発明に係わる貫通孔内径測定装置によれば、測定すべき貫通孔の内径の違いに影響を受けずに高い測定精度を得ることができる。
本発明に係わる貫通孔内壁観察装置によれば、内径が小さい貫通孔であっても、その貫通孔の内壁を容易に観察できる。
以下に、本発明に係わる貫通孔の内径測定装置及び内壁観察装置の発明の実施の形態を図面を参照しつつ説明する。
図1(a)は貫通穴の内径測定装置の光学配置を示すもので、貫通孔を有する被測定物に対して測定光束を投影するための投影系Aと、被測定物の内壁で反射された反射光を受光するための受光系Bとから構成されている。
投影系Aは、光源からの光が導かれ射出端面1aから測定光束が射出されるファイバー束1、このファイバー束1の端面像を円形開口絞り3上に結像するための光源結像レンズ2、円形開口絞り3から射出される測定光束を導くためのコンデンサレンズ4、チャート板5、投影レンズ6から構成される。
コンデンサレンズ4の焦点距離をf1とすると、円形開口絞り5は、コンデンサレンズ4から焦点距離f1だけ離間されてコンデンサレンズ4の前側焦点位置に配置される。チャート板5は、図3に示すように、光軸Iを中心として円周上に配置された複数のピンホール(5−1,5−2,……,5−8)を有するもので、コンデンサレンズ4から焦点距離f1だけ離間された後側焦点位置に配置される。
この配置により、円形開口絞り3からの光束の主光線MAは光軸Iに平行に導かれてチャート板5を照明するものであり、この照明系はケーラー照明系を構成する。このケーラー照明系により照明されたチャート板5の複数の各ピンホール(5−1,5−2,……,5−8)を透過した各測定光束は、投影レンズ6に導かれる。
この投影レンズ6は、被測定物7の貫通孔7−1の内壁7−2上に複数のスポット像P1,P2……,P8を形成する。このスポット像P1,P2……,P8を形成する光束で、内壁7−2上で反射された光束は、結像レンズ8によりCCDカメラ9上にスポット像P1’,P2’,……,P8’を形成する。この結像レンズ8及びCCDカメラ9が、受光系Bを構成する。この光学配置により、被測定物7の貫通孔7−1の内径の違いで、CCDカメラ9上に形成されるスポット像P1’,P2’,……P8’の光軸Iからの位置(中心からの位置)が変化するものであり、このCCDカメラ9からの信号に基づきスポット像P1’,P2’,……P8’の位置を検出することにより、貫通孔7−1の内径を算出するものである。
ここで、CCDカメラ9上でのスポット像P1’,P2’,……P8’の位置を高精度に検出するためには、被測定物7の内壁7−2上及びCCDカメラ9上でのスポット像P1’,P2’,……P8’のスポット径をできるだけ小さくする必要がある。以下、この条件に関して言及する。
ここで、図1(b)に拡大して示すように、被測定物7は内径2r、長さdの貫通孔7−1を有するとして、この貫通孔7−1の内壁7−2に最も小さなスポット像P1を形成し、CCDカメラ9上に最も小さなピンホールの像P1’を結像する条件を以下述べる。一般の光学回折理論から、波長λの光をレンズによって集光したときの最小スポット径は
1.2λ/NA (式1)
である。ここで、NAは開口数と呼ばれ、集光される光の集光角をθとしたとき、
NA=sin(θ/2) (式2)
と定義される。従って、θが大きい程、スポット径を小さくすることができる。
一方、被測定物7の貫通孔7−1の入り口から内壁7−2上でのスポット像P1の形成位置までの距離をLとすると、θの最大値はスポット像P1の位置から貫通孔7−1の入り口7−1aの直径を見込む角度(今後、角度の単位はラジアンとする)、即ち
θ=arctan(2r/L) (式3)
となる。
つまり、貫通孔7−1の入り口7−1aでの入射光束の径が孔の径と一致する条件がθを最大にする。
また、受光系Bについては、内壁7−2で反射した光束の内、スポット像P1の位置から貫通孔7−1の出口7−2bを見込む角度θ’で進む光がCCDカメラ9に入射する。θ’は式3と同様に
θ’=arctan(2r/(d−L)) (式4)
となる。ここで、θ’が大きい程、CCDカメラ9上でのピンホール像P1’のスポット径が小さくなり、測定精度は高まる。すなわち、θ=θ´、又は、L=d/2のとき、θとθ’の両方をバランスよく大きくでき、最も好条件になる。
また、各ピンホール(5−1,5−2,……,5−8)からの各光束が貫通孔7−1に入射するが、各光束の集光角θが最大になるようにするためには、それぞれの光束が貫通孔7−1の入り口付近で交差させることが良い。
このような条件を満たすためには、図1に示すようにチャート板5に設けてあるピンホール5−1,5−2(図1では便宜上2個のみ記載)から出た光束の主光線MAは光軸Iと平行で、投影レンズ6に入射させるように構成し、投影レンズ6から、投影レンズ6の焦点距離f2だけ離れた位置付近に貫通孔7−1の入り口7−1aを配置する。このときチャート板5の位置は投影レンズ6から、f2+Zの距離にする。この時、f2,zおよびLの関係はレンズ結像公式から、
f22 = L × z (式5)
となる。このようにすることにより、投影レンズ6により集光される各光束の主光線は、投影レンズ6の焦点f2の位置で交差するので、この交差位置に貫通孔7−1の入り口7−1aを一致させれば良い。
次に、図2に示すように、スポット像P1の位置が被測定物7の内壁7−2からずれ量eだけ僅かにずれたときには、内壁7−2で反射される光束L1と、内壁7−2で反射されずに直接貫通孔7−1の出口7−1bから射出される直接光の光束L2の2つの光束が生じる。このうち、内径を測定するための光束L1は内壁7−2で反射された光束であるのに対し、内壁7−2で反射されずに直接結像レンズ8に入射する直接光の光束L2はCCDカメラ9で検出されるピンホール像P1’の位置を誤検出させる等の悪影響を及ぼす有害反射になるものである。この有害反射光束(光束L2)は、ピンホール像P1の形成位置が内壁7−2に近い程、特に顕著になる。
また、貫通孔7−1に入射する集光角θが大きいと図2に示すように貫通孔7−1の入り口7−1aで光がけられ、そのけられた光束L3が各レンズ等で反射して迷光となってCCDカメラ9に入射し、測定に悪影響を与える可能性もある。
従って、貫通孔7−1に入射する光束の集光角θは(式3)で示される値よりわずかに小さい方が良い。ここで貫通孔7−1から射出される直接光の発散角をΔθとすると、投影レンズ6から射出される光束の集光角θは(式3)で示される値よりΔθだけ小さければ有害となる直接光の発生を防止できる。図2より、Δθはスポット像P1の位置が内壁7−2に近い程、ずれ量eを小さくできることがわかる。被測定物7の貫通孔7−1の内径の精度と、測定時の被測定物7の位置決め精度とが高いほど、スポット像P1の位置を内壁7−2に近づけて設定できる。
以上をまとめると、(式3)と(式4)とから投影レンズ6から射出される光束の集光角θを、
θ=arctan(2r/L) ―Δθ
θ=arctan(2r/(d−L)) ―Δθ、ただし Δθ≒e/L + e/(d−L ) (式6)
のうちいずれか小さい方の値にしたとき、悪影響を与える有害光は排除され、かつ最小のスポット径を得ることができ、測定精度を最高にできる。
このように、集光角を(式6)で示すθにするためには、投影レンズ6に入射する光の角度をφ(図1参照)にする必要がある。φとθの関係はレンズ公式より
φ≒(f2+ L) θ/(f2+z) (式7)
となる。ここでθは式6で示す値であり、投影レンズ6の焦点位置と被測定物7の貫通孔7−1の入り口7−1aを一致させたときを例にとってある。
ここで、図1に示すようにチャート板5のピンホール5−1,5−2から射出される各光束の主光線MAは光軸Iと平行であり、その間隔はピンホール5−1と5−2の間隔2Rに等しく、その光束で形成されるスポット像P1とスポット像P2の間隔は被測定物7の内径設計値2rになるように設定するので、rとRの関係はレンズの結像公式から
R=(f2+z)r/(f2+ L) (式8)
となる。
ここで、r/Rは投影レンズ6の結像倍率となる。したがってピンホール5−1,5−2等の孔径cは式1から
c<(1.2λ/NA)×R/r (式9)
の条件が推奨される。
ただし、光源の強度が十分でないとき、式9の条件では、CCDカメラ9上でのスポット像P1’の明るさは不十分になる可能性がある。そのときには、孔径cを(式9)で示される大きさ以上にすることも可能である。そのとき、スポット像P1のスポット径は、(式1)で示される大きさより大きくなるが、θが(式6)の条件を満たしておれば、スポット像P1の像の輪郭のコントラストは高いまま維持でき、画像処理の工夫によって精度を著しく低下させないようにすることができる。
(式8)より、チャート板5に入射する照明光を直径2R以上で、ピンホール5−1,5−2から出る光の角度をφにするためには、照明光の開口数NA’は光学公式から
NA’= sin(φ/2) (式10)
にする必要がある。このような条件を達成する照明系は、市販の顕微鏡で一般に使われているケーラー照明系が適している。
先に述べたように本発明におけるケーラー照明系は、光源である直径bの大きさを持つファイバー束1と、光源結像レンズ2、円形絞り3、焦点距離がf1であるコンデンサレンズ4とからなり、円形絞り3とチャート板5は、コンデンサレンズ4の各焦点位置近傍に配置されている。
そこで、円形絞り3の開口直径aは
a=2×f1 sin(φ/2) (式11)
にすることが望ましく、本装置では、適正な角度φを得るように、開口直径aの大きさを調整できるように構成されている。この調整機構としては、カメラ等で使用される可変絞りにより構成しても良いし、各種の開口直径aを有する複数の円形開口絞りを用意して、適正な大きさの円形開口絞りを光路内に配置するように構成しても良い。
なお、光源として機能するファイバー束1の射出端面1aを円形絞り3の近傍に直接配置しても良いが、円形絞り3の絞り開口直径aの調整やランプ交換の交換操作性向上等のため、光源であるファイバー束1の射出端面1aを光源結像レンズ2により円形絞り3上に結像するようにしている。その結像倍率をMとする。ファイバー束1の射出端面像が円形絞り3上に結像されたときの像の直径が(式11)で示される開口直径aの値より大きくなるようにファイバー束1の直径bは大きくしなければならない。つまり、
b>a/M (式12)
にする必要がある。
次に、被測定物7の貫通孔7−1の内径が大きい場合の例を図8により説明する。この条件では、図1から推定できるように投影レンズ6の口径を大きくしなければならないが、技術的に大きな口径の投影レンズ6が入手困難になる場合も生ずる。しかしながら、この場合、内径が大きいため、充分大きなθの値を得られるので、前述した条件をゆるめても、スポット像P1,P2のスポット径を充分小さくすることができる。
すなわち、図8に示すように、ピンホール5−1,5−2からの光束の主光線MAの交差点と投影レンズ6に焦点、被測定物7の貫通孔7−1の入り口7−1aとを必ずしも一致させる必要はなく、交差点を投影レンズ6の焦点より投影レンズ6側にΔf2で示すずれ量だけずらしても良い。ずれ量Δf2は図8から推定できるように投影レンズ6の口径と被測定物7の貫通孔7−1の内径によって最適値が決まる。この場合、ピンホール5−1,5−2からの光束の主光線MAは平行ではなくなり、その角度はずれ量Δf2の値によって決まり、厳密なケーラー照明系の条件から僅かながらずれる。具体的には円形絞り3を光軸Iに沿ってずれ量Δf1だけコンデンサレンズ4から遠ざけるように調整機構が設けられている。なお、交差点と円形絞り3は、コンデンサレンズ4と投影レンズ6に関して共役の関係にある。以上のように構成すると、貫通孔の内径測定装置の測定精度を最大限向上させることができる。
なお、従来装置においては、チャート板5のピンホールは4個で述べられているが、本実施例では図3に示すように8個のピンホール5−1〜5−8が設けられている。このピンホールの数が多いと、その数に比例して測定点が増え、より正確な内径の形状測定を行うことができる。そのため、図4に示すように、ピンホールの数を増やすのと光学的に等価であるリング状スリット開口部5aを有するように構成しても良い。その時のスリット幅c’は(式9)の条件を満たすことが推奨される。
また、実施例では、二次元センサとして機能するCCDカメラ9からの信号に基づき、ピンホール像P1とピンホール増P2のそれぞれの重心の間隔を画像処理で演算しているため、CCDカメラ9の画素数が多いほど測定精度は増すことになる。しかしながら、画素数が多いCCDカメラ9は高価となる。そこで、図5に示すように、CCDライン状のセンサアレイ9aを光軸Iを中心に回転しながら、画像を採取していくこともできる。ピンホール像P1とピンホール像P2は光軸Iを中心に対称の位置にあるので、ライン状のセンサアレイで両方を一時に捕らえることができ、ライン状のセンサアレイの長手方向についてピンホール像P1’とピンホール像P2´のそれぞれの重心を求め、その間隔を求めれば良い。なお、その場合、チャート板5としては、図3に示すピンホール5−1〜5−8、あるいは、図4に示すリング状の開口部5aのいずれの開口形状でも対応できる。これにより画像処理は単純な計算となり、カメラの価格も低く抑えられる。
または、図5(b)に示すようにピンホールの数だけ、ライン状センサアレイ9bを放射状に配置しても良い。この場合、センサ回転機構は省略でき、さらに、画像データ取り込み時間を短くでき、測定時間を短くできる。
次に、ピンホール像P1’〜P8’の中心位置を算出する方法について述べる。従来の装置では、ピンホール像P1’の中心は像の光強度分布の重心を算出することで行っていた。ところが、CCDカメラ9の信号にノイズが混入したり、被測定物7の内壁7−2からの反射光に対して有害な光、即ち迷光が混入すると、図6に示すように、その光強度分布が対称でない歪Dを持った分布になる。このような場合、算出される重心の位置が変位し、測定誤差を生む結果となる。しかしながら、例えば、最大強度h1の半分の強度を持つQ1, Q2の位置(半値点)は光強度分布の傾斜が大きく、ノイズや迷光が混入してもその位置自体は大きく変位しない。
そのため、Q1, Q2の中央をピンホール像の中心位置HCとすることにより、高精度の内径測定値が得られる。スリット像5aを用いた場合でも同様な演算を行って同様な効果が得られる。
その他、演算は複雑になるがピンホール像P1’〜P8’、スリット像の中心を求める方法はノイズや迷光の混入の状況に従って最適な方法が多数提案されており、それらの方法を本発明に適用することも可能である。
次に、貫通孔の内壁を観察するための貫通孔内壁観察装置の例を図7を用いて説明する。この場合には、図4に示すリング状の開口部5aを有するチャート板5を使用する。この場合には、CCDカメラ9上には、図7(a)に示すようなリング状の内壁画像Im1が形成され、このリング状の像を画像処理によって棒状の直線状画像に展開すると、図7(b)のような棒状の内壁像Im2にすることができる。そして、被測定物7を光軸の方向に沿って、CCDカメラ9の焦点深度以下の分解能で少しずつ移動させながら、像を順次取得し、図7(b)の棒状の像を移動量にしたがってずらしながら重ねてゆく。この重ね合わせはCCDカメラ9からの信号に基づき画像処理部10により行われる。このとき得られる像Im3を図7(c)に示す。図7(c)に得られる像が、貫通孔7−1の内壁7−2の像となる。
これにより、被測定物7として電子回路の回路基板のスルーホールの場合、スルーホールの内壁の導電性めっき膜の状態を検査できる。導電性めっき膜が一様でなく、亀裂があった場合、その部分の光の反射率は低いので鮮明な亀裂像が得られる。導電性めっき膜の亀裂は電子回路の特性に大きな影響を与えるものでこの装置によって有効な検査方法を提供することができる。
本発明に係わる貫通孔内径測定装置の説明図であって、(a)はその光学図であり、(b)は(a)に示す貫通孔の拡大図である。 図1に示す貫通孔に形成されるピンホール像のずれ量を説明するための図である。 図1に示すチャート板の平面図である。 図1に示すチャート板の変形例を示す図である。 図1に示す光電検出器の他の例を示す説明図であって、(a)は光電検出器としての一次元ライン状センサアレイを示し、(b)は光電検出器として放射状に配置されたライン状センサアレイを示す。 図1に示す貫通孔の内壁で反射された光束により形成されたピンホール像の光量分布を示す図である。 図1に示すCCDカメラに形成された内壁像を示す図であって、(a)はリング状の画像を示し、(b)は(a)に示すCCDカメラに形成された内壁像を棒状に展開した画像を示し、(c)は(b)に示す棒状に展開した画像を順次取得して、貫通孔の入り口から出口側までの内壁画像を形成した状態を示す図である。 図1に示す貫通孔内径測定装置の変形例を示す光学図である。
符号の説明
3…円形絞り(手段)
7−1…貫通孔
7−2…内壁
9…CCDカメラ(光電検出器)
A…投影系
B…受光系

Claims (12)

  1. 光軸を中心とした円周上の領域に開口部を有するチャート板を介して貫通孔を有する被測定物に測定光束を投影するための投影系と、前記貫通孔の内壁での反射光束により形成される集光像の中心位置を検出するための光電検出器を有する受光系とを有し、前記光電検出器からの信号に基づき貫通孔の内径を測定する貫通孔内径測定装置において、
    前記投影系は、チャート板を測定光束で照明するためのコンデンサレンズを有し、前記コンデンサレンズの前側焦点位置に円形開口部を有する円形絞りが配置され、前記コンデンサレンズの後側焦点位置に前記チャート板を配置したケーラー照明光学系が設けられ、前記円形絞りの開口直径を調節することにより前記被測定物に投影する光束の集光角を調整する手段が設けられていることを特徴とする貫通孔内径測定装置。
  2. 前記被測定物に投影される光束の主光線は、前記被測定物の貫通孔の入り口近傍で光軸と交差するように構成するとともに、前記集光角の調整は、前記貫通孔の内壁により反射されない直接光が光電検出器に混入しない制約条件の中で最大の集光角を与えるために調整されることを特徴とする請求項1記載の貫通孔内径測定装置。
  3. 前記チャート板は、光軸を中心として円周上に配置された複数のピンホールを有し、前記投影系は、前記複数のピンホールを透過した光束により、前記貫通孔の内壁に複数のピンホール像を形成するための投影レンズを有することを特徴とする請求項1に記載の貫通孔内径測定装置。
  4. 前記チャート板は、光軸を中心としたリング状の開口部を有し、前記投影系は、前記リング状の開口部を透過した光束により、前記貫通孔の内壁にリング状像を形成するための結像レンズを有することを特徴とする請求項1に記載の貫通孔内径測定装置。
  5. 前記投影系は、チャート板の開口部を透過した光束により被測定物の貫通孔の内壁に集光像を形成するための投影レンズを有し、前記受光系は内壁での反射光束により前記光電検出器上に集光像を形成するための結像レンズを有し、前記投影レンズの焦点位置近傍に被測定物の貫通孔の入り口を配置し、前記被測定物の貫通孔の出口を前記結像レンズの焦点位置近傍にそれぞれ配置し、該投影系は前記貫通孔の内壁で反射された光のみが前記光電検出器に入射するような最大の集光角を与えることを特徴とする請求項1に記載の貫通孔内径測定装置。
  6. 前記円形絞りの光軸方向の位置を調整する調整手段を有することを特徴とする請求項1に記載の貫通孔内径測定装置。
  7. 前記光電検出器は二次元センサーであることを特徴とする請求項1に記載の貫通孔内径測定装置。
  8. 前記光電検出器は、ライン状のセンサアレイであり、前記受光系の光軸を中心にして該ライン状のセンサアレイを回転可能に配置したことを特徴とする請求項1に記載の貫通孔内径測定装置。
  9. 前記光電検出器は、前記受光系の光軸を中心として放射状に配置したライン状のセンサアレイであることを特徴とする請求項1に記載の貫通孔内径測定装置。
  10. 前記光電検出器による集光像の中心位置は、集光像の光量分布の重心位置、又は、集光像の最大強度の半値点の中央位置に基づき検出することを特徴とする請求項1に記載の貫通孔内径測定装置。
  11. 光軸を中心としたリング状の開口部を有するチャート板を介して被測定物の貫通孔の内壁にリング状の測定光束を投影するための投影系と、前記リング状の測定光束により照明された内壁の像を受光するための光電検出器を有する受光系とを有し、
    前記投影系は、チャート板を測定光束で照明するためのコンデンサレンズを有し、前記コンデンサレンズの前側焦点位置に円形開口部を有する円形絞りが配置され、前記コンデンサレンズの後側焦点位置に前記チャート板を配置したケーラー照明光学系が設けられ、前記円形絞りの開口直径を調節することにより前記被測定物に投影する光束の集光角を調整する手段が設けられ、前記リング状の測定光束の投影位置を貫通孔の軸方向に移動させながら前記内壁の像を前記光電検出器により順次取得することを特徴とする貫通孔内壁観察装置。
  12. 前記光電検出器で順次検出されるリング状の内壁像をそれぞれ直線状の内壁像に展開し、この展開した内壁像を順次ずらしながら重ね合わせて合成内壁画像を形成するための画像処理部を有することを特徴とする請求項11に記載の貫通孔内壁観察装置。
JP2005352893A 2005-12-07 2005-12-07 貫通孔の内径測定装置及び内壁観察装置 Expired - Fee Related JP4768422B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005352893A JP4768422B2 (ja) 2005-12-07 2005-12-07 貫通孔の内径測定装置及び内壁観察装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005352893A JP4768422B2 (ja) 2005-12-07 2005-12-07 貫通孔の内径測定装置及び内壁観察装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2007155571A JP2007155571A (ja) 2007-06-21
JP4768422B2 true JP4768422B2 (ja) 2011-09-07

Family

ID=38240137

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005352893A Expired - Fee Related JP4768422B2 (ja) 2005-12-07 2005-12-07 貫通孔の内径測定装置及び内壁観察装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4768422B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102997857B (zh) * 2012-11-07 2015-11-18 福群电子(深圳)有限公司 孔径测量装置及方法

Family Cites Families (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6488206A (en) * 1987-09-30 1989-04-03 Hitachi Metals Ltd Apparatus for measuring diameter of circular object
JP2672771B2 (ja) * 1993-06-30 1997-11-05 長野県 貫通孔の内径測定装置
JP3516289B2 (ja) * 1997-02-17 2004-04-05 日本電信電話株式会社 円筒状物体の寸法計測方法及び装置
JP2920122B2 (ja) * 1997-05-02 1999-07-19 株式会社川口光学産業 管内検査方法及び管内検査装置
JP2004509321A (ja) * 2000-05-30 2004-03-25 オーヨー コーポレーション,ユーエスエー パイプラインの欠陥を検出する装置および方法
JP3696228B2 (ja) * 2004-11-15 2005-09-14 松下電器産業株式会社 距離計測方法及び距離センサ

Also Published As

Publication number Publication date
JP2007155571A (ja) 2007-06-21

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7456978B2 (en) Shape measuring apparatus
US7436507B2 (en) Method and apparatus for inspecting a pattern
US20040109170A1 (en) Confocal distance sensor
US9410794B2 (en) Light microscope and microscopy method for examining a microscopic specimen
JP5012810B2 (ja) 画像測定器
JP5084327B2 (ja) 偏心検査装置及び偏心調整装置
JP2008039750A (ja) 高さ測定装置
JP2008058248A (ja) 回折光検出装置および検査システム
JP4721685B2 (ja) 形状測定方法及び形状測定装置
JP7411682B2 (ja) 光シート顕微鏡および試料空間内の物体の屈折率を特定するための方法
JP4768422B2 (ja) 貫通孔の内径測定装置及び内壁観察装置
JP6743788B2 (ja) 変位センサ
JP2009198205A (ja) 干渉計
US11175129B2 (en) Sample shape measuring method and sample shape measuring apparatus
JP2009288075A (ja) 収差測定装置及び収差測定方法
JP2008026049A (ja) フランジ焦点距離測定装置
JP2001166202A (ja) 焦点検出方法及び焦点検出装置
CN105765438A (zh) 用于使样本成像的光学布置
JPH11264800A (ja) 検査装置
US6226036B1 (en) Device for optical investigation of an object
JP2006118944A (ja) レンズの評価装置
JP2000295639A (ja) 固体撮像素子検査用照明装置及びそれに用いる調整工具
JP4135133B2 (ja) 光軸補正装置及び光学機器システム
JP2018189517A (ja) 計測装置、および物品製造方法
US6750436B2 (en) Focus error detection apparatus and method having dual focus error detection path

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20081105

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711

Effective date: 20091029

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20091029

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20110316

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20110322

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110520

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20110614

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20110616

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140624

Year of fee payment: 3

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees