JP4765997B2 - 通信ルート構築方法、及び通信端末装置 - Google Patents

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本発明は、ネットワークに含まれる複数のノードが中継ノードを経由して2ホップ先のノードと通信を行うマルチホップ通信における通信ルート構築方法、及び通信端末装置に関する。
従来より、ネットワークに含まれる複数のノードが中継ノードを経由して2ホップ先のノードと通信を行うマルチホップ通信が知られている。無線や電力線通信においては、ノードが移動したり、伝送路特性が変動したりするため、ネットワークのトポロジーが変化しやすい特質があり、変化に対応して、各ノード間の通信ルートを発見することが必要となる。発見したルートを用い、複数回の中継によってノード間で通信を行うため、マルチホップ通信、マルチホップルーティング等と呼ばれる。マルチホップルーティングプロトコルは、通信要求が発生した場合にルート検出を行なうリアクティブ型と、常時ルート検出のための情報を交換して、予め全ノードについてルートテーブルを生成するプロアクティブ型に大別できる。電力線通信においては、無線と異なり、ノードが移動するわけではない(接続されるコンセントを変えるとしても、移動は頻繁ではない)。電力線上の家電機器のオン、オフにより、伝送路状態は動的に変化するが、無線と比べると変化は緩やかであるため、プロアクティブ型が適している。プロアクティブ型ルーティングプロトコルの標準として、OLSR(Optimized Link State Routing Protocol)及びOLSRv2(Optimized Link State Routing Protocol version 2)がある(例えば、非特許文献1参照。)。以下、OLSR及びOLSRv2を総称してOLSRと称する。
OLSRでは、隣接リンクを探索する機能と、生成された隣接リンクに関する情報をネットワーク全体に配布する機能、および配布されたリンク情報をもとに各ノードに至るルートを計算する機能からなる。そして、リンク情報をネットワーク全体に配布するためのTC(Topology Control)メッセージを定期的にフラッディングする。
あるノードからフラッディングされたTCメッセージは、当該ノードが直接通信可能な範囲を超えて、他のノードによって中継されることによりネットワーク全体に配布される。そのため、フラッディングが頻繁に行われると、ネットワークにおける通信トラフィックが増大し、通信効率の低下を招くおそれがある。そこで、OLSRでは、各ノードが2ホップ先の全ノードに到達できるような1ホップノード集合をMPR(Multi Point Relay)(中継ノード)として選択し、MPRに選ばれたノードのみがフラッディングすることにより、TCメッセージのトラフィックを削減する仕組みが設けられている。
図17は、OLSRによるMPRの選択動作を説明するための説明図である。図17は、ノードXがMPRを選択する場合の例を示している。ノード1〜8は、ノードXが直接通信可能な1ホップノードを示し、ノードa〜oは、ノードXが1ホップで直接通信できず、2ホップで通信可能な2ホップノード、すなわちOLSRに定義されたstrict 2-hop neighborを示している。以下、本明細書においては、説明を簡単にするためOLSRに定義されたstrict 2-hop neighborのことを、2ホップノードと称する。
また、白抜きで示すノードは、MPRとして選択されるノードを示している。まず、ノードXが2ホップノードのノードa,b,n,oと通信するためには、ノード1又はノード2を経由する必要があるから、例えばノード1がMPRとして選択される。そうすると、ノードa,b,n,oはノード1を経由して通信可能となるから、ノード2はMPRとして選択されない。
以下、ノードXが2ホップノードのノードc,d,e,fと通信するためにノード4がMPRとして選択され、ノードXが2ホップノードのノードg,h,iと通信するためにノード6がMPRとして選択され、ノードXが2ホップノードのノードj,k,l,mと通信するためにノード7がMPRとして選択される。そうすると、ノード1,4,6,7がMPRとして選択され、ノードXは、ノード1,4,6,7を介してすべての2ホップノードに到達可能となる。
IETF(Internet Engineering Task Force) RFC3626:Optimized Link State Routing Protocol (OLSR)
ところで、OLSRによって、どのノードがMPRに選択されるかは、ネットワークのトポロジに依存し、トポロジによってはネットワーク中のほとんどのノードがMPRに選択されてしまい、TCメッセージのトラフィックが増大するという不都合があった。図18は、ビルや集合住宅等において、各部屋や各戸に電力を配電する電力配電システムにおいて、集中配電盤であるノード100と、各部屋や各戸にそれぞれ設けられた配電盤であるノード101〜128との間で電力線搬送通信を行う電力線搬送通信システムの典型的な構成を示す説明図である。
図18に示す電力線搬送通信システムは、各ノードが2つ先のノードまで、直接通信できるようになっている。図18に示す電力線搬送通信システムにOLSRを適用すると、まず、ノード105にとって、ノード101,102,108は、直接通信できない2ホップノードである。そうすると、ノード105は、図18において丸印で示したノード106とノード103とをMPRとして選択する。これにより、ノード105は、ノード103,106を経由してノード101,102,108との通信が可能となる。同様に、ノード115,125は、ノード113,116、ノード123,126をMPRとして選択する。
次に、ノード104にとって、ノード100,101,107,108は、直接通信できない2ホップノードである。そうすると、ノード104は、ノード106とノード102とをMPRとして選択する。これにより、ノード104は、ノード102,106を経由してノード100,101,107,108との通信が可能となる。同様に、ノード114,124は、ノード112,116、ノード122,126をMPRとして選択する。
このように、各ノードがそれぞれMPRを選択すると、図19に丸印で示すように、大部分のノードがMPRとして選択されてしまい、丸印で示したノードがそれぞれTCメッセージをフラッディングするためにTCメッセージのトラフィックが増大してしまうという不都合があった。
本発明は、このような事情に鑑みて為された発明であり、フラッディングを行うノード数を低減し、通信トラフィックを低減することができる通信ルート構築方法及び通信端末装置を提供することを目的とする。
本発明に係る通信ルート構築方法は、ネットワークに含まれる複数のノードが途中のノードを経由して通信を行うマルチホップ通信における通信ルート構築方法において、前記各ノードが、2ホップ先のノードに至る中継ノードを選択する中継ノード選択工程と、前記各ノードが、前記中継ノード選択工程において選択された中継ノードを示す中継ノード情報を前記ネットワークにブロードキャストする中継ノード通知工程と、前記各ノードが、前記中継ノード情報を受信し、当該受信された中継ノード情報によって自ノードが前記中継ノードとして選択されている場合、自ノードを前記中継ノードに設定する中継ノード設定工程と、前記中継ノードに設定されたノードが、自ノードが直接通信可能な範囲に存在するノードである隣接ノードを示す隣接ノード情報を含むトポロジ情報を前記ネットワークへフラッディングするトポロジ情報通知工程と、前記各ノードが、前記フラッディングされたトポロジ情報に基づいて通信ルートを構築する通信ルート構築工程とを備え、前記各ノードは、前記中継ノード選択工程において、自ノードがまだ前記トポロジ情報を受信していない場合、1ホップでは通信できず、2ホップで通信可能となるノードである2ホップノードのすべてと通信可能となるように、自ノードにおける前記中継ノードを選択し、自ノードが既に前記トポロジ情報を受信している場合、前記すべての2ホップノードから、前記受信されたトポロジ情報に含まれる隣接ノード情報で示されるノードを除いた残余のノードと通信可能となる条件を満たすように、前記中継ノードを選択する。
この構成によれば、各ノードによって、中継ノードがそれぞれ選択され、当該選択された中継ノードを示す中継ノード情報がネットワークにブロードキャストされる。また、各ノードが、中継ノード情報が受信され、当該受信された中継ノード情報によって自ノードが中継ノードとして選択されている場合、自ノードを中継ノードに設定する。そして、中継ノードに設定されたノードによって、自ノードが直接通信可能な範囲に存在するノードである隣接ノードを示す隣接ノード情報を含むトポロジ情報がネットワークへフラッディングされる。さらに、各ノードにおいて、フラッディングされたトポロジ情報に基づいて通信ルートが構築される。また、各ノードにおいて、前記中継ノード選択工程において、自ノードがまだ前記トポロジ情報を受信していない場合、1ホップでは通信できず、2ホップで通信可能となるノードである2ホップノードのすべてと通信可能となるように、自ノードにおける前記中継ノードが選択され、自ノードが既に前記トポロジ情報を受信している場合、前記すべての2ホップノードから、受信されたトポロジ情報に含まれる隣接ノード情報で示されるノード、すなわち既に他のノードによって中継ノードとして選択されているノードを介して通信可能であるノード、を除いた残余のノードと通信可能となる条件を満たすように、中継ノードが選択される。この場合、既に他のノードによって中継ノードとして選択されているノードを介して通信可能である2ホップノードについては、改めて自ノードが新たな中継ノードを選択しないので、中継ノードとして選択されるノードの数を減少させることができる結果、フラッディングを行うノード数を低減し、通信トラフィックを低減することができる。
また、前記各ノードは、前記中継ノード選択工程、前記中継ノード通知工程、及び前記中継ノード設定工程を繰り返し実行すると共に、前記中継ノード選択工程において、最新の前記2ホップノードと前記トポロジ情報とに基づいて、前記中継ノードを選択するようにしてもよい。
この構成によれば、各ノードにおいて、中継ノード選択工程、中継ノード通知工程、及び中継ノード設定工程が繰り返し実行され、中継ノード選択工程において、最新の2ホップノードとトポロジ情報とに基づいて中継ノードが選択されるので、ネットワークの状態が変化した場合であっても、変化に応じて改めて中継ノードを選択することができる。
また、前記各ノードが、前記隣接ノード情報に自ノードについての前記2ホップノードが含まれる前記トポロジ情報が、予め設定された設定時間内において受信された回数を計数する隣接ノード計数工程をさらに備え、前記各ノードは、前記中継ノード選択工程において、自ノードが既に前記トポロジ情報を受信している場合、前記残余のノードにさらに加えて、前記隣接ノード計数工程において計数された回数が予め設定された判定回数に満たない2ホップノードと通信可能となる条件を満たすように、前記中継ノードを選択することが好ましい。
この構成によれば、各ノードにおいて、隣接ノード情報に自ノードについての2ホップノードが含まれるトポロジ情報が、予め設定された設定時間内において受信された回数が計数される。また、各ノードにおいて、自ノードが既にトポロジ情報を受信している場合、前記中継ノード選択工程において、前記残余のノードにさらに加えて、前記計数された回数が予め設定された判定回数に満たない2ホップノードと通信可能となる条件を満たすように、中継ノードが選択される。この場合、前記計数された回数が少ない2ホップノードほど、当該2ホップノードと通信可能な既存の中継ノードの数が少ないと考えられるから、前記計数された回数が所定の判定回数に満たず、従って当該2ホップノードと通信可能な中継ノードの数が少ないと考えられる2ホップノードは、既に他のノードによって中継ノードとして選択されているノードを介して通信可能となっていても、改めて当該2ホップノード通信可能となる条件を満たすように、中継ノードが選択されることで、通信品質が向上する。
また、前記トポロジ情報には、通信品質を示す情報が含まれており、前記各ノードは、前記中継ノード選択工程において、自ノードが既に前記トポロジ情報を受信している場合、前記残余のノードにさらに加えて、前記2ホップノードのうち前記トポロジ情報で通知された通信品質が予め設定された水準より劣る2ホップノードと通信可能となる条件を満たすように、前記中継ノードを選択することが好ましい。
この構成によれば、各ノードにおいて、自ノードが既に前記トポロジ情報を受信している場合、前記残余のノードにさらに加えて、前記2ホップノードのうち通信品質が予め設定された水準より劣る2ホップノードと通信可能となる条件を満たすように、前記中継ノードが選択される。この場合、通信品質が所定の水準に満たない2ホップノードは、既に他のノードによって中継ノードとして選択されているノードを介して通信可能となっていても、改めて当該2ホップノード通信可能となる条件を満たすように、中継ノードが選択されることで、通信品質が向上する。
また、本発明に係る通信ルート構築方法は、ネットワークに含まれる複数のノードが途中のノードを経由して通信を行うマルチホップ通信における通信ルート構築方法において、前記各ノードが、2ホップ先のノードに至る中継ノードを選択する中継ノード選択工程と、前記各ノードが、前記中継ノード選択工程において選択された中継ノードを示す中継ノード情報を前記ネットワークにブロードキャストする中継ノード通知工程と、前記各ノードが、前記中継ノード情報を受信し、当該受信された中継ノード情報によって自ノードが前記中継ノードとして選択されている場合、自ノードを前記中継ノードに設定する中継ノード設定工程と、前記中継ノードに設定されたノードが、自ノードが直接通信可能な範囲に存在するノードである隣接ノードを示す隣接ノード情報を含むトポロジ情報を前記ネットワークへフラッディングするトポロジ情報通知工程と、前記各ノードが、前記フラッディングされたトポロジ情報に基づいて通信ルートを構築する通信ルート構築工程とを備え、前記各ノードは、前記中継ノード選択工程において、1ホップでは通信できず、2ホップで通信可能となるノードである2ホップノードのうち、3ホップ以上で通信できる通信ルートを構築可能なノードを除いた2ホップノードと通信可能となる条件を満たすように、前記中継ノードを選択する。
この構成によれば、すべての2ホップノードから、既に他のノードによって中継ノードとして選択されているノードを介して2ホップで通信可能となっているノードと3ホップ以上で通信できる通信ルートを構築可能なノードとを除いた残余の2ホップノードと通信可能となる条件を満たすように、中継ノードが選択されるので、中継ノードの数を減少させてフラッディングを行うノード数を低減し、通信トラフィックを低減することができる。
また、本発明に係る通信ルート構築方法は、ネットワークに含まれる複数のノードが途中のノードを経由して通信を行うマルチホップ通信における通信ルート構築方法において、前記各ノードが、2ホップ先のノードに至る中継ノードを選択する中継ノード選択工程と、前記各ノードが、前記中継ノード選択工程において選択された中継ノードを示す中継ノード情報を前記ネットワークにブロードキャストする中継ノード通知工程と、前記各ノードが、前記中継ノード情報を受信し、当該受信された中継ノード情報によって自ノードが前記中継ノードとして選択されている場合、自ノードを前記中継ノードに設定する中継ノード設定工程と、前記中継ノードに設定されたノードが、自ノードが直接通信可能な範囲に存在するノードである隣接ノードを示す隣接ノード情報を含むトポロジ情報を前記ネットワークへフラッディングするトポロジ情報通知工程と、前記各ノードが、前記フラッディングされたトポロジ情報に基づいて通信ルートを構築する通信ルート構築工程とを備え、前記各ノードは、前記中継ノード選択工程において、1ホップでは通信できず、2ホップで通信可能となるノードである2ホップノードのうち、3ホップ以上で通信可能な通信ルートが構築されたノードであって、かつ当該通信ルートの通信品質が予め設定された水準以上のノードを除いた2ホップノードと通信可能となる条件を満たすように、前記中継ノードを選択する。
この構成によれば、すべての2ホップノードから、既に他のノードによって中継ノードとして選択されているノードを介して2ホップで通信可能となっているノードと3ホップ以上で通信できる通信ルートを構築可能なノードのうち当該通信ルートの通信品質が予め設定された水準以上のノードとを除いた2ホップノードと通信可能となる条件を満たすように、中継ノードが選択されるので、ある程度の通信品質を維持しつつ中継ノードの数を減少させてフラッディングを行うノード数を低減し、通信トラフィックを低減することができる。
また、本発明に係る通信ルート構築方法は、ネットワークに含まれる複数のノードが途中のノードを経由して通信を行うマルチホップ通信における通信ルート構築方法において、前記各ノードが、2ホップ先のノードに至る中継ノードを選択する中継ノード選択工程と、前記各ノードが、前記中継ノード選択工程において選択された中継ノードを示す中継ノード情報を前記ネットワークにブロードキャストする中継ノード通知工程と、前記各ノードが、前記中継ノード情報を受信し、当該受信された中継ノード情報によって自ノードが前記中継ノードとして選択されている場合、自ノードを前記中継ノードに設定する中継ノード設定工程と、前記中継ノードに設定されたノードが、自ノードが直接通信可能な範囲に存在するノードである隣接ノードを示す隣接ノード情報を含むトポロジ情報を前記ネットワークへフラッディングするトポロジ情報通知工程と、前記各ノードが、前記フラッディングされたトポロジ情報に基づいて通信ルートを構築する通信ルート構築工程とを備え、前記各ノードは、前記中継ノード選択工程において、当該ノードを経由して、前記2ホップノードと通信を行う際における通信ルートの通信品質が他のノードを経由する場合よりよい2ホップノードの数が、最大となるノードを優先的に前記中継ノードとして選択する。
この構成によれば、すべての2ホップノードから、当該ノードを経由して2ホップノードと通信を行う際における通信ルートの通信品質が他のノードを経由する場合よりよい2ホップノードの数が、最大となるノードが優先的に中継ノードとして選択される。この場合、他のノードを中継ノードとして経由する場合よりも、良好な通信品質で到達できる2ホップノードの数が増加する結果、通信品質を向上させることが可能となる。
また、本発明に係る通信ルート構築方法は、ネットワークに含まれる複数のノードが途中のノードを経由して通信を行うマルチホップ通信における通信ルート構築方法において、前記各ノードが、2ホップ先のノードに至る中継ノードを選択する中継ノード選択工程と、前記各ノードが、前記中継ノード選択工程において選択された中継ノードを示す中継ノード情報を前記ネットワークにブロードキャストする中継ノード通知工程と、前記各ノードが、前記中継ノード情報を受信し、当該受信された中継ノード情報によって自ノードが前記中継ノードとして選択されている場合、自ノードを前記中継ノードに設定する中継ノード設定工程と、前記中継ノードに設定されたノードが、自ノードが直接通信可能な範囲に存在するノードである隣接ノードを示す隣接ノード情報を含むトポロジ情報を前記ネットワークへフラッディングするトポロジ情報通知工程と、前記各ノードが、前記フラッディングされたトポロジ情報に基づいて通信ルートを構築する通信ルート構築工程と、前記中継ノードに設定されたノードが、自ノードが中継ノードとして選択され易くなる度合いを示す選択度合情報を、自ノードを中継ノードとして選択した他のノードの数が多いほど自ノードが中継ノードとして選択され易くなるように生成する選択度合情報生成工程と、前記中継ノードに設定されたノードが、前記選択度合情報を前記ネットワークへブロードキャストする選択度合通知工程とを備え、前記各ノードは、前記中継ノード選択工程において、前記ブロードキャストされた選択度合情報により示される選択され易くなる度合いが大きいノードを優先的に前記中継ノードとして選択する。
この構成によれば、自ノードが中継ノードとして選択され易くなる度合いを示す選択度合情報が、自ノードを中継ノードとして選択した他のノードの数が多いほど自ノードが中継ノードとして選択され易くなるように生成される。また、中継ノードに設定されたノードによって、選択度合情報がネットワークへブロードキャストされる。そして、各ノードにおいて、中継ノード選択工程において、すべての2ホップノードから、受信されたトポロジ情報に含まれる隣接ノード情報で示されるノードを除いた残余のノードと通信可能となる条件を満たすノードが複数存在するとき、当該条件を満たすノードのうち、前記ブロードキャストされた選択度合情報により示される選択され易くなる度合いが大きいノードが優先的に中継ノードとして選択される。この場合、自ノードを中継ノードとして選択した他のノードの数が多いほど自ノードが中継ノードとして選択され易くなるので、各ノードによって選択される中継ノードが特定のノードに集中し易くなる結果、中継ノードの数を減少させることが容易となる。
また、前記各ノードが、自ノードの存在を示すハローメッセージを前記ネットワークにブロードキャストする存在通知工程と、前記各ノードが、前記ハローメッセージを受信することにより、自ノードが直接通信可能な範囲に存在するノードを隣接ノードとして検出する隣接ノード検出工程と、前記各ノードが、前記ハローメッセージに前記隣接ノード検出工程において検出された隣接ノードを示す隣接ノード情報を含んで前記ネットワークにブロードキャストする隣接ノード通知工程と、前記各ノードが、前記隣接ノード情報を含むハローメッセージを受信することにより、前記2ホップノードを検出する2ホップノード検出工程とをさらに備えることが好ましい。
この構成によれば、各ノードによって、自ノードの存在を示すハローメッセージがネットワークにブロードキャストされ、各ノードによって、他ノードのハローメッセージが受信されることにより、自ノードが直接通信可能な範囲に存在するノードが隣接ノードとして検出される。また、各ノードによって、検出された隣接ノードを示す隣接ノード情報をハローメッセージに含んでネットワークにブロードキャストされる。そして、各ノードによって、隣接ノード情報を含むハローメッセージが受信されることにより、2ホップノードを検出することができる。
また、本発明に係る通信端末装置は、ネットワークに含まれる複数のノードが途中のノードを経由して通信を行うマルチホップ通信の前記ノードとして用いられる通信端末装置であって、前記ネットワークに含まれる他のノードと通信を行う通信部と、2ホップ先のノードに至る中継ノードを選択する中継ノード選択部と、前記中継ノード選択部によって選択された中継ノードを示す中継ノード情報を前記ネットワークにブロードキャストする中継ノード通知部と、前記通信部によって受信された中継ノード情報により、自ノードが前記中継ノードとして選択されている場合、自ノードを前記中継ノードに設定する中継ノード設定部と、前記中継ノード設定部によって前記中継ノードに設定された場合、自ノードが直接通信可能な範囲に存在するノードである隣接ノードを示す隣接ノード情報を含むトポロジ情報を、前記通信部によって、前記ネットワークへフラッディングさせるトポロジ情報通知部と、前記通信部によって受信されたトポロジ情報に基づいて通信ルートを構築する通信ルート構築部とを備え、前記中継ノード選択部は、前記通信部によってまだ前記トポロジ情報が受信されていない場合、1ホップでは通信できず、2ホップで通信可能となるノードである2ホップノードのすべてと通信可能となるように、自ノードにおける前記中継ノードを選択し、前記通信部によって既に前記トポロジ情報が受信されている場合、前記すべての2ホップノードから、前記受信されたトポロジ情報に含まれる隣接ノード情報で示されるノードを除いた残余のノードと通信可能となる条件を満たすように、前記中継ノードを選択する。
この構成によれば、通信部によって、ネットワークに含まれる他のノードと通信され、中継ノード選択部によって、中継ノードが選択される。そして、中継ノード選択部によって選択された中継ノードを示す中継ノード情報が、中継ノード通知部によってネットワークにブロードキャストされる。また、通信部によって受信された中継ノード情報により、自ノードが中継ノードとして選択されている場合、中継ノード設定部によって自ノードが中継ノードに設定される。そして、中継ノード設定部によって中継ノードに設定された場合、自ノードが直接通信可能な範囲に存在するノードである隣接ノードを示す隣接ノード情報を含むトポロジ情報が、トポロジ情報通知部によってネットワークへフラッディングされる。さらに、通信ルート構築部によって、通信部によって受信されたトポロジ情報に基づいて通信ルートが構築される。また、通信部によってまだトポロジ情報が受信されていない場合、中継ノード選択部によって、1ホップでは通信できず、2ホップで通信可能となるノードである2ホップノードのすべてと通信可能となるように、自ノードにおける中継ノードが選択され、通信部によって既にトポロジ情報が受信されている場合、中継ノード選択部によって、すべての2ホップノードから、トポロジ情報に含まれる隣接ノード情報で示されるノード、すなわち既に他のノードによって中継ノードとして選択されているノードを介して通信可能であるノード、を除いた残余のノードと通信可能となる条件を満たすように、中継ノードが選択される。この場合、既に他のノードによって中継ノードとして選択されているノードを介して通信可能である2ホップノードについては、改めて新たな中継ノードを選択しないので、中継ノードとして選択されるノードの数を減少させることができる結果、フラッディングを行うノード数を低減し、通信トラフィックを低減することができる。
また、前記通信部は、電源供給用の電力線を介して接続された他のノードとの間で、当該電力線に通信信号を重畳させることにより電力線搬送通信を行うことが好ましい。この構成によれば、マルチホップ通信が適用された電力線搬送通信のネットワークにおいて、フラッディングを行うノード数を低減して通信トラフィックを低減することができる。
このような構成の通信ルート構築方法及び通信端末装置は、中継ノードとして選択されるノードの数を減少させることができるので、フラッディングを行うノード数を低減し、通信トラフィックを低減することができる。
以下、本発明に係る実施形態を図面に基づいて説明する。なお、各図において同一の符号を付した構成は、同一の構成であることを示し、その説明を省略する。
(第1実施形態)
図1は、本発明の第1の実施形態に係る通信ルート構築方法を用いた電力線搬送通信システムの一例を示すブロック図である。図1に示す電力線搬送通信システムは、本発明の一実施形態に係る通信端末装置であるノード1〜19,21〜29が、電力線20によって接続されて構成されている。ノード10は、例えば集合住宅における集中配電盤であり、ノード1〜9,11〜19,21〜29は、例えば各戸に設けられた配電盤である。ノード1〜19、21〜29は、例えば自ノードから2台離れたノードまで直接通信可能となっており、ノード5が直接通信可能な範囲は、符号30で示すノード3,4,6,7となる。
図2は、図1に示すノード1〜19,21〜29の一例である電力線搬送通信装置(ノード)Tの構成の一例を示すブロック図である。図2に示す電力線搬送通信装置Tは、電力線搬送通信回路51と、制御部52と、タイマ回路53とを備えている。
電力線搬送通信回路51は、電力線搬送通信を行う通信インターフェース回路で、制御部52からのデータを電力線搬送通信方式の通信信号に変換し、電力線20に接続された他の電力線搬送通信端末装置へ送信すると共に他の電力線搬送通信端末装置から電力線20を介して送信された通信信号を制御部52が処理可能な形式のデータに変換する回路であり、通信部の一例に相当している。
なお、通信部は、電力線搬送通信(PLC)を行うものに限られず、例えば、無線通信を行う無線通信回路であってもよく、その他種々の通信方式を用いる有線の通信回路であってもよく、DLC(Dedicated Line Communication)用の通信回路であってもよい。
制御部52は、例えば所定の演算処理を実行するCPU(Central Processing Unit)と、所定の制御プログラムが記録されたROMと、データを一時的に記録するRAMとを備えて構成され、ROMに記憶された制御プログラムを実行することにより、存在通知部501、隣接ノード検出部502、隣接ノード通知部503、2ホップノード検出部504、中継ノード選択部505、中継ノード通知部506、中継ノード設定部507、トポロジ情報通知部508、隣接ノード計数部509、通信ルート構築部510、及びN2テーブル生成部511として機能する。
図3、図4、図5は、電力線搬送通信装置T、すなわちノード1〜19,21〜29の動作の一例を示すフローチャートである。以下の動作は、ノード1〜19,21〜29によってそれぞれ実行される。まず、存在通知部501によって、電力線搬送通信回路51から電力線20を介して他のノードへ、自ノードの存在(アドレス)を示すハローメッセージがブロードキャストされる(ステップS1)。ブロードキャストされたハローメッセージは、直接通信可能な範囲のノードにのみ、到達する。図6(a)は、ハローメッセージの一例を示す説明図である。図6(a)に示すハローメッセージは、OLSRで規定されたハローメッセージのフォーマットに、後述するリンクコスト情報(Link Cost)を追加した例を示している。
次に、他ノードから送信されたハローメッセージが、電力線搬送通信回路51によって受信され、隣接ノード検出部502によって、当該ハローメッセージを送信したノードのアドレスが、自ノードから直接通信可能な範囲の隣接ノードのアドレスとして取得される(ステップS2)。
次に、隣接ノード通知部503によって、隣接ノードのアドレスを含むハローメッセージが、電力線搬送通信回路51から電力線20を介して他のノードへブロードキャストされる(ステップS3)。
次に、隣接ノードから送信されたハローメッセージが、電力線搬送通信回路51によって受信され、2ホップノード検出部504によって、当該ハローメッセージに含まれる、当該隣接ノードの隣接ノードを示すアドレスに基づき自ノードの2ホップノードが検出され、当該2ホップノードをデータテーブルで示したN2テーブルが生成され、例えば図略のRAMに記憶される(ステップS4)。
図7は、N2テーブルの一例を示す説明図である。図7に示すN2テーブル60には、2ホップノード検出部504によって検出された2ホップノードのアドレスを示すN_2hop_addrと、N_adv_neigh_cntと、N_adv_neigh_flgとが対応づけられて記憶されている。N_adv_neigh_cntは、隣接ノード計数部509の計数値である。N_adv_neigh_flghは、N_2hop_addrに対するフラグ情報であり、N2テーブル生成部511によって生成される。隣接ノード計数部509及びN2テーブル生成部511の動作については、後述する。
次に、中継ノード選択部505によって、N2テーブルにおいて、N_adv_neigh_flgがオフされている2ホップノードのすべてと通信可能となるように、MPR(中継ノード)が選択される(ステップS5)。そして、中継ノード通知部506によって、選択されたMPRのアドレス(図6(a)のNeighbor Interface Address)を中継ノード情報として含むハローメッセージが、電力線搬送通信回路51から電力線20を介して他のノードへブロードキャストされる(ステップS6)。中継ノード通知部506によって、MPRのアドレスが図6(a)に示すハローメッセージに格納される際、図6(a)のLink Code=MPR_NEIGHとされ、それに続くデータブロックにアドレスとリンクコストとが格納される。
次に、隣接ノードから送信されたハローメッセージが電力線搬送通信回路51によって受信され、中継ノード設定部507によって、当該ハローメッセージの中継ノード情報に自ノードのアドレスが含まれているか否か、すなわち自ノードがMPRとして選択されているか否かが確認され(ステップS8)、自ノードのアドレスが含まれていれば(ステップS8でYES)自ノードがMPRに設定され(ステップS9)、自ノードのアドレスが含まれていなければ(ステップS8でNO)自ノードをMPRに設定することなくステップS10へ移行する。
そして、自ノードがMPRに設定されていれば(ステップS10でYES)、トポロジ情報通知部508によって、隣接ノードのアドレスを含むTCメッセージ(トポロジ情報)が、電力線搬送通信回路51から電力線20を介して他のノードへフラッディングされる(ステップS11)。そうすると、MPRに設定されたノードのみが、TCメッセージのフラッディングを行うこととなる。
図6(b)は、TCメッセージの一例を示す説明図である。図6(b)に示すTCメッセージは、OLSRで規定されたTCメッセージのフォーマットに、後述するリンクコスト情報(Link Cost)を追加した例を示している。図6(b)に示すTCメッセージにおいて、隣接ノードのアドレスは、Advertised Neighbor Main Addressとして示されている。TCメッセージには、必ずしも当該MPRのすべての隣接ノードのアドレスが含まれるとは限らない。ネットワークに求められる冗長性に応じて、当該MPRのすべての隣接ノードのアドレスがTCメッセージに含まれる場合と、一部の隣接ノードのアドレスがTCメッセージに含まれる場合とがある。TCメッセージにアドレスが含まれる隣接ノードは、Advertised Neighborと称される。
次に、MPRに設定されたノードから送信されたTCメッセージが電力線搬送通信回路51によって受信される(ステップS12)。TCメッセージは、フラッディングされるから、ネットワークに存在するすべてのMPRから送信されたTCメッセージがステップS12において電力線搬送通信回路51によって受信されることとなる。
そして、通信ルート構築部510によって、ネットワークに存在するすべてのMPRの隣接ノードに関する情報が受信されたTCメッセージから取得され、当該情報に基づきネットワーク中の他のノードに対する通信ルートが構築される(ステップS13)。通信ルートの構築には、例えばダイクストラアルゴリズムが用いられる。
以上、ステップS1〜S13の処理は、定期的に繰り返されることにより、ネットワークの構成が変化した場合でも、変化に応じて新たに通信ルートを構築することが可能となっている。
次に、隣接ノード計数部509及びN2テーブル生成部511の動作の一例について、説明する。図5は、図2に示す隣接ノード計数部509及びN2テーブル生成部511によるN2テーブル生成処理の一例を示すフローチャートである。図5に示すステップS21〜S27の処理は、図3、図4に示すステップS1〜S13と並行して繰り返し実行されている。
まず、N2テーブル生成部511によって、N2テーブルにおけるN_adv_neigh_cntと判定回数CTとが比較され(ステップS21)、N_adv_neigh_cntが判定回数CTより小さければ(ステップS21でYES)、N_adv_neigh_flgがオフにされて(ステップS22)ステップS23へ移行し、N_adv_neigh_cntが判定回数CT以上であれば(ステップS21でNO)、そのままステップS23へ移行する。
次に、ステップS23において、タイマ回路53のタイマ値が初期化されると共に、N2テーブルにおけるN_adv_neigh_cntがゼロにされる(ステップS23)。そして、タイマ回路53の計時が開始される(ステップS24)。
次に、隣接ノード計数部509によって、自ノードについての2ホップノード、すなわちN2テーブルにN_2hop_addrが記憶されているノードをAdvertised_Neighborとして含むTCメッセージが受信された回数が計数され、当該回数がN2テーブルにN_adv_neigh_cntとして記憶される(ステップS25)。
ここで、N2テーブルにおいて、N_adv_neigh_cntが「1」以上の2ホップノードは、既に他のノードによってMPRとして選択されているノードを介して、通信可能であることを意味する。また、N2テーブルにおいて、N_adv_neigh_cntが「2」以上の2ホップノードは、当該2ホップノードと通信する際に経由可能なMPRであって他のノードが選択したものが、複数存在することを意味している。
なお、N2テーブルにN_2hop_addrが記憶されているノードをAdvertised_Neighborとして含むTCメッセージが受信された回数を、ただ単に計数した場合には、同じMPRから送信されたTCメッセージを重複して計数する場合があるが、同一のMPRから送信されたTCメッセージは重複して計数することを禁止し、1回しか計数しないようにしてもよい。あるいは、隣接ノード計数部509による計数を行う設定時間tsを、各MPRがTCメッセージの送信を行う周期と同一にすることで、同じMPRから送信されたTCメッセージが重複して計数されないようにしてもよい。また、設定時間tsを、各MPRがTCメッセージの送信を行う周期より長く、例えば5倍から10倍程度に設定すれば、N2テーブルにN_2hop_addrが記憶されているノードをAdvertised_Neighborとして含むTCメッセージが受信された回数を、ただ単に計数した場合であっても、当該2ホップノードと通信する際に経由可能なMPRであって他のノードが選択したものが多いほど、当該2ホップノードに対するN_adv_neigh_cntは増大するから、同じMPRから送信されたTCメッセージを重複して計数してもよい。
次に、N2テーブル生成部511によって、N2テーブルにおいて、N_adv_neigh_cntが予め設定された判定回数CT以上である2ホップノードのN_adv_neigh_flgがオンされる(ステップS26)。そうすると、ステップS5におけるMPRの選択処理において、N_adv_neigh_flgがオフされている2ホップノードのすべてと通信可能となるように、MPRが選択されるのであるから、N_adv_neigh_flgがオンされた2ホップノードと通信可能とするためのMPRは選択されない。
上述したように、N2テーブルにおいて、N_adv_neigh_cntが「1」以上の2ホップノードは、既に他のノードによってMPRとして選択されているノードを介して通信可能であることを意味しているから、改めて自ノードが新たなMPRを選択する必要がない。従って、判定回数CTを「1」に設定すると、このような2ホップノードはN_adv_neigh_flgがオンにされ、ステップS5におけるMPRの選択処理において当該2ホップノードを通信可能とするべき対象から除外されるので、MPRとして選択されるノードの数を減少させることができ、すなわちフラッディングを行うノード数を低減し、通信トラフィックを低減することができる。
また、上述したように、N_adv_neigh_cntが「2」以上の2ホップノードは、当該2ホップノードと通信する際に経由可能なMPRであって他のノードが選択したものが、複数存在することを意味しており、すなわち当該2ホップノードと通信するための通信経路が複数存在し、かつN_adv_neigh_cntが大きいほど、通信経路の数が多いことを意味している。そして、通信経路の数は、多いほど、当該2ホップノードの通信の信頼性が向上する。
そこで、判定回数CTを2以上に設定すると、ステップS26において、N2テーブル生成部511によって、N_adv_neigh_cntが判定回数CT以上、すなわち通信経路が所定数以上存在する2ホップノードのN_adv_neigh_flgのみがオンされ、通信経路が所定数以上存在する2ホップノードのみがステップS5において通信可能とするべき対象から除外される。そうすると、N_adv_neigh_cntが「0」の2ホップノード、すなわち他のノードによってMPRとして選択されているノードを介して通信できないため、新たにMPRを選択する必要のある2ホップノードに加えて、N_adv_neigh_cntが判定回数CTに満たない2ホップノードと通信可能となる条件を満たすように、中継ノードが選択されるので、判定回数CTを大きくするほど通信の信頼性を向上させるようにMPRを選択することができる。
そして、タイマ回路53のタイマ値が、予め設定された設定時間ts以上になると、再びステップS21に戻ってステップS21〜S23の処理が実行され、N_adv_neigh_cntが判定回数CTより小さいノードのN_adv_neigh_flgがオフにされて、タイマ回路53のタイマ値が初期化されると共に、N2テーブルにおけるN_adv_neigh_cntがゼロにされ、以降ステップS24〜S27の処理が繰り返されるので、例えばネットワークからノードが取り外されたり電力線20の配線が変更されたりする等、通信状態が変化した場合であっても、変化に追随することができる。
以下、具体的なネットワーク構成を例に説明する。図8(a)は、図1に示すノード1〜9において、MPRが選択される動作を説明するための説明図である。まず、図8(a)に示すノード1〜9において、もし仮に、背景技術に係るOLSRに従ってMPRが選択された場合について説明する。ここで、ノード5から見て1ホップで直接到達可能な隣接ノードは、ノード3,4,6,7となり、1ホップで到達できず、2ホップで到達可能な2ホップノードはノード1,2,8,9となる。そうすると、ノード5は、2ホップノードであるノード1,2に到達するためにノード3をMPRに選択し、2ホップノードであるノード8,9に到達するためにノード7をMPRに選択する。同様に、ノード4はノード2,6をMPRとして選択、ノード6はノード4,8をMPRとして選択というように、一つずつずれて選択するため、ネットワーク全体ではノード2〜8がMPRとして選択されてしまう。
しかしながら、図2に示す電力線搬送通信装置Tを各ノードとして用いた電力線搬送通信システムでは、以下のようにMPRが選択される。まず、ノード5のN2テーブル60には、図7に示すように、N_2hop_addrとして、ノード1,2,8,9のアドレス1,2,8,9が記憶されている。
図8(a)に示すノード1〜9において、例えば、ノード4が先にMPRを選択し、MPRとして選択されたノード2,6がTCメッセージを送信した場合について説明する。
まず、ノード4は、2ホップノードであるノード1に到達するためにノード2をMPRに選択し、2ホップノードであるノード7,8に到達するためにノード6をMPRに選択する。そして、MPRに選択されたノード2,6が、TCメッセージをフラッディングする。ノード6は、2ホップノードであるノード2,3に到達するためにノード4をMPRに選択し、2ホップノードであるノード9に到達するためにノード8をMPRに選択する。ノード8は、2ホップノードであるノード4,5に到達するためにノード6をMPRに選択する。
そして、MPRに選択されたノード6は、OLSRで規定された冗長性を設定するパラメータTC_REDUNDANCYに応じて、TCメッセージ内のAdvertised_Neighborとして下記のノードを通知する。
1)TC_REDUNDANCY=0,1の場合、ノード4,8
2)TC_REDUNDANCY=2の場合、ノード4,5,7,8
以下、TC_REDUNDAYCY=0の場合を例に説明する。また、判定回数CTは、「1」に設定されているものとする。ノード5はこのTCメッセージを受信すると、ノード6からAdvertised_Neighborとして通知されたノード4,8のうち、図7に示すN2テーブル60に記憶されているノード8のN_adv_neigh_cntをインクリメントする。同様に、ノード8はTCメッセージのAdvertised_Neighborとしてノード6、7、9を通知する。ノード5はこのTCメッセージを受信すると、Advertised_Neighborとして通知されたノード6、7、9のうち、図7に示すN2テーブル60に記憶されているノード9のN_adv_neigh_cntをインクリメントする。そうすると、結果的にN2テーブル60の中で、ノード8,9のN_adv_neigh_cntが1となる。ノード5のN2テーブル生成部511は、N_adv_neigh_cntが判定回数CT=1以上になった場合、N_adv_neigh_flgをオンにするから、ノード8,9のN_adv_neigh_flgがオンにされる。
そうすると、上述のステップS5におけるMPRの選択処理において、N_adv_neigh_flgがオフされているノード1,2と通信可能となるように、ノード3がMPRが選択され、N_adv_neigh_flgがオンされたノード8,9と通信可能とするためのMPRは選択されず、従ってノード3のみがノード5によってMPRとして選択される。
そうすると、図2に示す電力線搬送通信装置Tを各ノードとして用いた電力線搬送通信システムでは、図8(a)においてノード2,3,4,6,8がMPRとして選択される。同様にして、ノード2,4のTCメッセージを受信すると、ノード1,2もフラグがオンになるため、結局はノード2,4,6,8だけがMPRとして選択される。そうすると、ノード5,7はMPRとして選択されないので、背景技術においてノード2〜8がMPRとして選択されたのと比べてMPRの数が低減される。
(第2実施形態)
次に、本発明の第2の実施形態に係る通信ルート構築方法を用いた電力線搬送通信システムについて説明する。図9は、本発明の第2の実施形態に係る通信ルート構築方法を用いた電力線搬送通信装置Taの構成の一例を示すブロック図である。図9に示す電力線搬送通信装置Taと図2に示す電力線搬送通信装置Tとでは、下記の点で異なる。すなわち、図9に示す電力線搬送通信装置Taは、通信品質を示すリンクコストを取得するリンクコスト取得部512をさらに備える。また、隣接ノード通知部503a及び中継ノード通知部506aは、リンクコスト取得部512により取得されたリンクコストをさらに含んでハローメッセージを送信する点で異なる。そして、N2テーブル生成部511aは、リンクコストを含んでN2テーブルを作成し、リンクコストが予め設定された判定値Q以上の場合、N_adv_neigh_cntに関わらずN_adv_neigh_flgをオフする点で異なる。
その他の構成は図2に示す電力線搬送通信装置Tと同様であるのでその説明を省略し、以下、本実施形態の特徴的な点について説明する。図10は、図9に示す電力線搬送通信装置Taによるリンクコスト(通信品質)の取得動作を説明するための説明図である。図10では、図9に示す電力線搬送通信装置Taを用いたノードAとノードBとの間でリンクコストが取得される例を示している。
リンクコストは、値が小さいほど通信品質がよく、値が大きいほど通信品質が悪いことを示している。まず、ノードAの存在通知部501によって、電力線搬送通信回路51から電力線20を介して他のノードへ、自ノードの存在を示すハローメッセージがブロードキャストされる(ステップS1)。そうすると、当該ハローメッセージを受信したノードBにおいて、リンクコスト取得部512によって、ノードAから受信する際の受信リンクコストが取得され、リンクテーブルに記憶される。
図11は、リンクテーブルの一例を示す説明図である。図11(a)は、ステップS1においてノードAから送信されたハローメッセージを受信した際のノードBのリンクテーブルである。図11(a)に示すリンクテーブルは、自ノード(ノードB)のアドレスであるL_local_iface_addrと、ハローメッセージを送信した隣接ノード(ノードA)のアドレスであるL_neighbor_addrと、リンクコスト取得部512によって取得された、ノードAから受信する際の受信リンクコストであるL_incoming_costと、ノードBからノードAへ送信する際の送信リンクコストであるL_outgoing_costとが対応づけて記憶されている。図11(a)においては、L_incoming_costとしてリンクコスト取得部512によって取得された「8」が記憶されている。また、L_outgoing_costは不明であるから記憶されていない。
次に、隣接ノード通知部503aによって、ステップS3において隣接ノードのアドレスと共に、リンクテーブルに記憶されているリンクコスト(L_incoming_cost:8)を含むハローメッセージが、電力線搬送通信回路51から電力線20を介して他のノードへブロードキャストされる。
そうすると、ノードAでは、ノードBから送信されたハローメッセージが電力線搬送通信回路51によって受信され、リンクコスト取得部512によって、当該ハローメッセージに含まれるリンクコスト(L_incoming_cost:8)が、ノードAからノードBへ送信する際の送信リンクコスト(L_outgoing_cost:8)としてノードAのリンクテーブル(図11(b))に記憶される。また、ノードBから送信されたハローメッセージがノードAの電力線搬送通信回路51によって受信された際の受信リンクコスト(例えば12)がリンクコスト取得部512によって取得され、リンクテーブル(図11(b))にL_incoming_cost:12として記憶される。
次に、ノードAの中継ノード通知部506aによって、ステップS6においてMPRのアドレスと共に、リンクテーブルに記憶されているリンクコスト(L_incoming_cost:12)を含むハローメッセージが、電力線搬送通信回路51から電力線20を介して他のノードへブロードキャストされる。
そうすると、ノードBでは、ノードAから送信されたハローメッセージが電力線搬送通信回路51によって受信され、リンクコスト取得部512によって、当該ハローメッセージに含まれるリンクコスト(L_incoming_cost:12)が、ノードBからノードAへ送信する際の送信リンクコスト(L_outgoing_cost:12)としてノードBのリンクテーブル(図11(c))に記憶される。このようにして、ノードBとノードAとの間の通信品質を示す受信リンクコスト(L_incoming_cost)と送信リンクコスト(L_outgoing_cost)とが取得される。このようにして得られた受信リンクコスト(L_incoming_cost)及び送信リンクコスト(L_outgoing_cost)のうち例えば大きい方が、各ノードから隣接ノードのリンクコスト(Link Cost)としてハローメッセージでブロードキャストされることにより、隣接ノードにおける隣接ノードのリンクコスト(Link Cost)、すなわち2ホップノードのリンクコスト(Link Cost)が取得される。
なお、ステップS1,S3,S6におけるハローメッセージの送受信の際に、リンクコストの取得と通知をあわせて実行する例を示したが、リンクコストの取得と通知とは、別途実行するようにしてもよい。
図12は、図9に示す隣接ノード計数部509及びN2テーブル生成部511aによるN2テーブル生成処理の一例を示すフローチャートである。また、図13は、N2テーブル生成部511aによって生成されるN2テーブル60aの一例を示す説明図である。図12に示すフローチャートは、図9に示すフローチャートにステップS28,S29が追加されている点で異なる。
図9に示すフローチャートと同様、ステップS21〜S26が実行された後、N2テーブル生成部511aによって、例えば、TCメッセージに含まれるAdvertised_Neighborのリンクコスト(Link Cost)が、N2テーブル60aにリンクコスト(N_adv_neigh_cost)として記憶される(ステップS28)。
次に、N2テーブル生成部511aによって、N2テーブル60aにおいて、N_adv_neigh_costが判定値Q以上である2ホップノードのN_adv_neigh_flgがオフされる(ステップS29)。そうすると、N2テーブルにおいて、N_adv_neigh_cntが判定回数CT以上の2ホップノードであっても、リンクコスト(N_adv_neigh_cost)が判定値Q以上、すなわち通信品質が予め設定された水準以下である2ホップノードのN_adv_neigh_flgがオフされる。そうすると、ステップS5におけるMPRの選択処理において当該2ホップノードは通信可能とするべき対象に含まれるので、通信品質が予め設定された水準以下である2ホップノードに到達するためのMPRが中継ノード選択部505によって選択される結果、通信品質を向上させることが可能となる。
以下、具体的なネットワーク構成におけるノード5の動作について説明する。図8(b)は、ノード1〜9におけるリンクコストの一例を示す説明図である。図8(b)では、ノード5の隣接ノード6から見た2ホップノード8のリンクコスト(Link Cost)は25、ノード5の隣接ノード7から見た2ホップノード9のリンクコスト(Link Cost)は15になっている。従って、図13に示すN2テーブル60aは、N2テーブル生成部511aによって、ノード8のN_adv_neigh_costが25、ノード9のN_adv_neigh_costが15にされている。また、判定値Qは20に設定されている。
そうすると、ステップS29において、ノード8のN_adv_neigh_flgがオフされて、ステップS5におけるMPRの選択処理においてノード8は通信可能とするべき対象に含まれるので、ノード8に到達するためのMPRとしてノード6及びノード7のうちいずれかが選択されることとなり、通信品質が一定の水準以下で不安定なノードがMPR選択の際に考慮される結果、通信品質を向上させることが容易となる。
(第3実施形態)
次に、本発明の第3の実施形態に係る通信ルート構築方法を用いた電力線搬送通信システムについて説明する。本発明の第3の実施形態に係る通信ルート構築方法を用いた電力線搬送通信装置Tbは、第2の実施形態に係る電力線搬送通信装置Taと同様、図9で示される。電力線搬送通信装置Tbは、電力線搬送通信装置Taとは、中継ノード選択部505bが、ステップS5において、N2テーブルのN_adv_neigh_flgがオフされている2ホップノードのすべてと通信可能となる条件を満たすように、MPR(中継ノード)を選択する際に、このような条件を満たすノードの選択肢が複数存在する場合、当該条件を満たすノードのうち、当該ノードを経由して前記2ホップノードと通信を行う際における通信ルートの通信品質が、他のノードを経由する場合よりよい2ホップノードの数が最大となるノードを優先的にMPRとして選択する点で異なる。
その他の構成は図9に示す電力線搬送通信装置Taと同様であるのでその説明を省略し、以下、中継ノード選択部505bの特徴的な動作について説明する。
図8(c)は、ノード5における中継ノード選択部505bの動作を説明するための説明図である。第2実施形態に係る電力線搬送通信装置Taによれは、上述したように、ノード8に到達するためのMPRとしてノード6及びノード7のうちいずれかが選択される。ここで、ノード6がMPRとして選択されると、ノード5がノード8と通信を行う際、ノード5→ノード6→ノード8の経路で通信が行われるから、リンクコストの合計は、6+10=16となる。一方、ノード7がMPRとして選択されると、ノード5がノード8と通信を行う際、ノード5→ノード7→ノード8の経路で通信が行われるから、リンクコストの合計は、10+7=17となる。
そうすると、ノード7を経由するよりもノード6を経由する方が通信品質がよい。そうすると、ノード8と通信可能となる条件を満たすノード6,7において、ノード6は、ノード7を経由する場合より通信品質がよい2ホップノード(ノード8)の数が、ノード7より大きく、すなわち最大となるから、ノード6が優先されてMPRとして選択される。
これにより、より通信品質がよい通信ルートが構築されるように、MPRが選択されるので、通信品質を向上することが容易となる。
図14は、より複雑な場合について、ノードSにおける中継ノード選択部505bの動作を説明するための説明図である。図14におけるノードSの隣接ノード(1ホップノード)はノードA,B、ノードSの2ホップノードはノードC,D,Eとなる。そして、ノードC,D,Eと通信を行うためのMPRとしての条件を満たすノードは、ノードA,Bの二つ存在している。
ここで、ノードSからノードAを経由してノードCに到達する通信ルートのリンクコストは10+3=13、ノードSからノードAを経由してノードDに到達する通信ルートのリンクコストは10+4=14、ノードSからノードAを経由してノードEに到達する通信ルートのリンクコストは10+5=15となる。また、ノードSからノードBを経由してノードCに到達する通信ルートのリンクコストは3+20=23、ノードSからノードBを経由してノードDに到達する通信ルートのリンクコストは3+3=6、ノードSからノードBを経由してノードEに到達する通信ルートのリンクコストは3+4=7となる。
そうすると、ノードAを経由した方が、ノードBを経由するよりリンクコストが小さい(通信品質がよい)2ホップノードは、ノードC一つである。一方、ノードBを経由した方が、ノードAを経由するよりリンクコストが小さい(通信品質がよい)2ホップノードは、ノードD,Eの二つである。そうすると、ノードBは、2ホップノードと通信を行う際における通信ルートの通信品質が他のノードを経由する場合よりよい2ホップノードの数が、ノードAより多い(最大となる)から、ノードBがMPRとして選択されるので、より通信品質がよい通信ルートが構築されるように、MPRが選択される結果、通信品質を向上することが容易となる。
(第4実施形態)
次に、本発明の第4の実施形態に係る通信ルート構築方法を用いた電力線搬送通信システムについて説明する。図15は、本発明の第4の実施形態に係る通信ルート構築方法を用いた電力線搬送通信装置Tcの構成の一例を示すブロック図である。図15に示す電力線搬送通信装置Tcは、図9に示す電力線搬送通信装置Tbとは、自ノードがMPRとして選択され易くなる度合いを示す選択度合情報であるWillingnessを、自ノードをMPRとして選択した他のノードの数が多いほど自ノードがMPRとして選択され易くなるように生成する選択度合情報生成部513をさらに備える点で異なる。
また、存在通知部501c、隣接ノード通知部503c、及び中継ノード通知部506cが、自ノードのWillingnessをハローメッセージに含んでブロードキャストする点で異なる。そして、中継ノード選択部505cは、ステップS5において、N2テーブルのN_adv_neigh_flgがオフされている2ホップノードのすべてと通信可能となる条件を満たすノードの選択肢が複数存在する場合、Willingnessが大きいノードを優先的にMPRとして選択する点で異なる。
なお、中継ノード選択部505cは、ステップS5において、N2テーブルのN_adv_neigh_flgがオフされている2ホップノードのすべてと通信可能となる条件を満たし、かつ当該条件を満たすノードのうち、当該ノードを経由して2ホップノードと通信を行う際における通信ルートの通信品質が互いに等しいノードの選択肢が複数存在する場合、Willingnessが大きいノードを優先的にMPRとして選択するようにしてもよい。
また、中継ノード選択部505cは、例えばステップS5において、N2テーブルのN_adv_neigh_flgがオフされている2ホップノードのすべてと通信可能となる条件を満たすノードが複数存在する場合にWillingnessが大きいノードを優先的にMPRとして選択し、さらにWillingnessが互いに等しいノードが複数存在する場合に、当該複数のノードのうち、当該ノードを経由して前記2ホップノードと通信を行う際における通信ルートの通信品質が他のノードを経由する場合よりよい2ホップノードの数が、最大となるノードを優先的にMPRとして選択するようにしてもよい。
Willingnessは、例えばOLSRにおいて、0〜7の数値で表現されており、Willingnessの値が大きくなるほどMPRとして選択されやすくなる。WillingnessがゼロのノードはMPRとして選択されることがなく、Willingnessが7のノードはMPRとして必ず選択されるようになっている。
その他の構成は図9に示す電力線搬送通信装置Tbと同様であるのでその説明を省略し、以下、図15に示す電力線搬送通信装置Tcの特徴的な動作について説明する。まず、Willingnessは、初期値として例えば1が設定されている。そして、例えば図3に示すステップS7において、隣接ノードから送信されたハローメッセージが電力線搬送通信回路51によって受信され、中継ノード設定部507によって、当該ハローメッセージの中継ノード情報に自ノードのアドレスが含まれているか否かが確認され(ステップS8)、自ノードのアドレスが含まれていれていた場合(ステップS8でYES)、ステップS9において自ノードがMPRに設定されると共に、選択度合情報生成部513によって、自ノードのWillingnessに1が加算される。この場合、Willingnessが7になると、必ずMPRとして選択されることになるので、選択度合情報生成部513は、6を超えてWillingnessを増大させないようになっている。
これにより、選択度合情報生成部513によって、自ノードをMPRとして選択した他のノードの数が多いほど自ノードがMPRとして選択され易くなるようにWillingnessが増加される。なお、ステップS8において、ただ単に自ノードのWillingnessに1を加算した場合には、同じノードから送信されたハローメッセージに応じてWillingnessを重複して増大させてしまう場合があるので、同一のノードから送信されたハローメッセージに応じては重複してWillingnessを増大させることを禁止し、同一のノードから送信されたハローメッセージについては1回しか計数しないようにすることが望ましい。
そして、このようにして得られたWillingnessが、例えばステップS1,S3,S6において、存在通知部501c、隣接ノード通知部503c、及び中継ノード通知部506cによって、ブロードキャストされることで、隣接ノードに通知される。
そして、中継ノード選択部505cによって、ステップS5において、N2テーブルのN_adv_neigh_flgがオフされている2ホップノードのすべてと通信可能となる条件を満たし、かつ当該条件を満たすノードのうち、Willingnessが大きいノード、すなわち当該ノードをMPRとして既に選択しているノードの数が多く、ネットワークのトポロジ上重要な位置にあると考えられるノードほど優先的にMPRとして選択されるので、重要度の高い位置に存在するノードが他のノードからMPRとして集中的に選択される結果、ネットワーク全体でMPRとして選択されるノードの数を減少させることが容易となる。
以下、具体的なネットワーク構成を例に、図15に示す電力線搬送通信装置Tcの動作を説明する。まず、図8(b)に示すネットワーク構成において、図9に示す電力線搬送通信装置Tbでは、ノード5がノード8と通信する際に、ノード6を経由する方がリンクコストが大きくなるから、ノード7がMPRとして選択されることなる。そうすると、上述したように、ノード6は既にノード8によって、2ホップノードであるノード4,5に到達するためにMPRに選択されているので、ネットワーク全体としてはノード6とノード7とが両方MPRに選択され、MPRの削減効果が減少する。
一方、図15に示す電力線搬送通信装置Tcでは、まず、ノード6が、ノード8によってMPRに選択された際に、選択度合情報生成部513によって、ノード6のWillingnessが1加算される。そうすると、ノード7のWillingnessより大きくなるため、ノード5によって、ノード6がMPRとして選択される結果、ネットワーク全体としてもノード7はMPRに選択されることがなく、MPRの削減効果が増大する。
(第5実施形態)
次に、本発明の第5の実施形態に係る通信ルート構築方法を用いた電力線搬送通信システムについて説明する。本発明の第5の実施形態に係る電力線搬送通信装置Tdは、電力線搬送通信装置Tcと同様、図15で示される。図15に示す電力線搬送通信装置Tdは、電力線搬送通信装置Tcとは、N2テーブル生成部511dが、3ホップ以上で通信可能な通信ルートが構築されたノードのうち当該通信ルートの通信品質が予め設定された水準以上のノードのN_adv_neigh_flgをオンにする点で異なる。
その他の構成は図15に示す電力線搬送通信装置Tcと同様であるのでその説明を省略し、以下本実施形態の特徴的な点について説明する。図16は、N2テーブル生成部511dの動作の一例を示すフローチャートである。まず、N2テーブル生成部511dによって、N_adv_neigh_cntが判定回数CTより小さいノードのN_adv_neigh_flgがオフにされて、タイマ回路53のタイマ値が初期化されると共にN2テーブルにおけるN_adv_neigh_cntがゼロにされる(ステップS21〜S23)。そして、タイマ回路53の計時が開始される(ステップS24)。
次に、N2テーブル生成部511dによって、N2テーブルに記憶されている2ホップノードへの通信ルートが構築される(ステップS31)。この場合、例えば、OLSRにおいては、トポロジーテーブル、隣接ノードテーブル、及び2ホップノードテーブルに基づき、ダイクストラアルゴリズム等の最短ルート計算アルゴリズムを用いて2ホップノードへの通信ルートが構築される。
そして、3ホップ以上で到達可能な通信ルートが構築できなかった2ホップノードについては(ステップS32でNO)、図12に示すステップS25〜S29と同様の処理を行うことで、N_adv_neigh_flgが設定される。一方、3ホップ以上で到達可能な通信ルートが構築できた2ホップノードについては(ステップS32でYES)、既に他のノードによってMPRに選択されているノードを経由して3ホップ以上で到達可能であるから新たにMPRを選択する必要がない。そこで、N2テーブル生成部511dによって、さらに当該通信ルートのルートコストRoute_cost(リンクコストの合計)が算出され(ステップS33)、Route_costが予め設定された基準ルートコストに満たず、従って一定の水準以上の通信品質を有する場合(ステップS34でYES)、当該通信ルートで到達可能な2ホップノードのN_adv_neigh_flgがオンされて(ステップS35)、ステップS27へ移行する。
そうすると、ステップS5におけるMPRの選択処理において、N_adv_neigh_flgがオンされた2ホップノード、すなわち既に他のノードによってMPRに選択されているノードを経由して3ホップ以上で到達可能な2ホップノードと通信可能とするためのMPRは選択されない結果、MPRとして選択されるノードの数を減少させることができ、すなわちフラッディングを行うノード数を低減することができる。
一方、ステップS34において、Route_costが予め設定された基準ルートコスト以上であって、通信品質が所定の水準に満たず、当該通信ルートの通信品質が悪い場合には(ステップS34でNO)、図12に示すステップS25〜S29と同様の処理を行うことで、N_adv_neigh_flgが設定されるので、ルートコストRoute_costが予め設定された基準ルートコスト以上となる3ホップ以上の通信ルートが構築されることが回避される結果、より安定した通信ルートの設定が可能となり、通信品質を向上させることができる。なお、ステップS33,S34を行わず、3ホップ以上で到達可能な通信ルートが構築できた2ホップノードについては(ステップS32でYES)、ステップS35へ移行する構成としてもよい。
また、前記各ノードは、前記中継ノード選択工程において、1ホップでは通信できず、2ホップで通信可能となるノードである2ホップノードのうち、3ホップ以上で通信可能な通信ルートが構築されたノードであって、かつ当該通信ルートの通信品質が予め設定された水準以上のノードを除いた2ホップノードと通信可能となる条件を満たすように、前記中継ノードを選択することが好ましい。
本発明の第1の実施形態に係る通信ルート構築方法を用いた電力線搬送通信システムの一例を示すブロック図である。 図1に示すノードの一例である電力線搬送通信装置の構成の一例を示すブロック図である。 図2に示す電力線搬送通信装置の動作の一例を示すフローチャートである。 図2に示す電力線搬送通信装置の動作の一例を示すフローチャートである。 図2に示す電力線搬送通信装置の動作の一例を示すフローチャートである。 (a)は、ハローメッセージの一例を示す説明図である。(b)は、TCメッセージの一例を示す説明図である。 N2テーブルの一例を示す説明図である。 MPRが選択される動作を説明するための説明図である。 本発明の第2及び第3の実施形態に係る通信ルート構築方法を用いた電力線搬送通信装置の構成の一例を示すブロック図である。 図9に示す電力線搬送通信装置によるリンクコスト(通信品質)の取得動作を説明するための説明図である。 リンクテーブルの一例を示す説明図である。 図9に示す隣接ノード計数部及びN2テーブル生成部によるN2テーブル生成処理の一例を示すフローチャートである。 図9に示すN2テーブル生成部によって生成されるN2テーブルの一例を示す説明図である。 図9に示す中継ノード選択部の動作を説明するための説明図である。 本発明の第4及び第5の実施形態に係る通信ルート構築方法を用いた電力線搬送通信装置の構成の一例を示すブロック図である。 本発明の第5の実施形態に係るN2テーブル生成部の動作の一例を示すフローチャートである。 背景技術に係るOLSRによるMPRの選択動作を説明するための説明図である。 背景技術に係る電力配電システムにおいて、集中配電盤であるノードと、各部屋や各戸にそれぞれ設けられた配電盤であるノードとの間で電力線搬送通信を行う電力線搬送通信システムの典型的な構成を示す説明図である。 図18に示す電力線搬送通信システムにおいて選択されるMPRを示す説明図である。
符号の説明
1〜10,11〜19,21〜29 ノード
20 電力線
51 電力線搬送通信回路
52 制御部
53 タイマ回路
60,60a N2テーブル
501,501c 存在通知部
502 隣接ノード検出部
503,503a,503c 隣接ノード通知部
504 ホップノード検出部
505,505b,505c 中継ノード選択部
506,506a,506c 中継ノード通知部
507 中継ノード設定部
508 トポロジ情報通知部
509 隣接ノード計数部
510 通信ルート構築部
511,511a,511d N2テーブル生成部
512 リンクコスト取得部
513 選択度合情報生成部
CT 判定回数
Q 判定値
T,Ta,Tb,Tc 電力線搬送通信装置
ts 設定時間

Claims (11)

  1. ネットワークに含まれる複数のノードが途中のノードを経由して通信を行うマルチホップ通信における通信ルート構築方法において、
    前記各ノードが、2ホップ先のノードに至る中継ノードを選択する中継ノード選択工程と、
    前記各ノードが、前記中継ノード選択工程において選択された中継ノードを示す中継ノード情報を前記ネットワークにブロードキャストする中継ノード通知工程と、
    前記各ノードが、前記中継ノード情報を受信し、当該受信された中継ノード情報によって自ノードが前記中継ノードとして選択されている場合、自ノードを前記中継ノードに設定する中継ノード設定工程と、
    前記中継ノードに設定されたノードが、自ノードが直接通信可能な範囲に存在するノードである隣接ノードを示す隣接ノード情報を含むトポロジ情報を前記ネットワークへフラッディングするトポロジ情報通知工程と、
    前記各ノードが、前記フラッディングされたトポロジ情報に基づいて通信ルートを構築する通信ルート構築工程とを備え、
    前記各ノードは、前記中継ノード選択工程において、自ノードがまだ前記トポロジ情報を受信していない場合、1ホップでは通信できず、2ホップで通信可能となるノードである2ホップノードのすべてと通信可能となるように、自ノードにおける前記中継ノードを選択し、自ノードが既に前記トポロジ情報を受信している場合、前記すべての2ホップノードから、前記受信されたトポロジ情報に含まれる隣接ノード情報で示されるノードを除いた残余のノードと通信可能となる条件を満たすように、前記中継ノードを選択すること
    を特徴とする通信ルート構築方法。
  2. 前記各ノードは、前記中継ノード選択工程、前記中継ノード通知工程、及び前記中継ノード設定工程を繰り返し実行すると共に、前記中継ノード選択工程において、最新の前記2ホップノードと前記トポロジ情報とに基づいて、前記中継ノードを選択すること
    を特徴とする請求項1記載の通信ルート構築方法。
  3. 前記各ノードが、前記隣接ノード情報に自ノードについての前記2ホップノードが含まれる前記トポロジ情報が、予め設定された設定時間内において受信された回数を計数する隣接ノード計数工程をさらに備え、
    前記各ノードは、前記中継ノード選択工程において、自ノードが既に前記トポロジ情報を受信している場合、前記残余のノードにさらに加えて、前記隣接ノード計数工程において計数された回数が予め設定された判定回数に満たない2ホップノードと通信可能となる条件を満たすように、前記中継ノードを選択すること
    を特徴とする請求項1又は2記載の通信ルート構築方法。
  4. 前記トポロジ情報には、通信品質を示す情報が含まれており、
    前記各ノードは、前記中継ノード選択工程において、自ノードが既に前記トポロジ情報を受信している場合、前記残余のノードにさらに加えて、前記2ホップノードのうち前記トポロジ情報で通知された通信品質が予め設定された水準より劣る2ホップノードと通信可能となる条件を満たすように、前記中継ノードを選択すること
    を特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の通信ルート構築方法。
  5. ネットワークに含まれる複数のノードが途中のノードを経由して通信を行うマルチホップ通信における通信ルート構築方法において、
    前記各ノードが、2ホップ先のノードに至る中継ノードを選択する中継ノード選択工程と、
    前記各ノードが、前記中継ノード選択工程において選択された中継ノードを示す中継ノード情報を前記ネットワークにブロードキャストする中継ノード通知工程と、
    前記各ノードが、前記中継ノード情報を受信し、当該受信された中継ノード情報によって自ノードが前記中継ノードとして選択されている場合、自ノードを前記中継ノードに設定する中継ノード設定工程と、
    前記中継ノードに設定されたノードが、自ノードが直接通信可能な範囲に存在するノードである隣接ノードを示す隣接ノード情報を含むトポロジ情報を前記ネットワークへフラッディングするトポロジ情報通知工程と、
    前記各ノードが、前記フラッディングされたトポロジ情報に基づいて通信ルートを構築する通信ルート構築工程とを備え、
    前記各ノードは、前記中継ノード選択工程において、1ホップでは通信できず、2ホップで通信可能となるノードである2ホップノードのうち、3ホップ以上で通信できる通信ルートを構築可能なノードを除いた2ホップノードと通信可能となる条件を満たすように、前記中継ノードを選択すること
    を特徴とする通信ルート構築方法。
  6. ネットワークに含まれる複数のノードが途中のノードを経由して通信を行うマルチホップ通信における通信ルート構築方法において、
    前記各ノードが、2ホップ先のノードに至る中継ノードを選択する中継ノード選択工程と、
    前記各ノードが、前記中継ノード選択工程において選択された中継ノードを示す中継ノード情報を前記ネットワークにブロードキャストする中継ノード通知工程と、
    前記各ノードが、前記中継ノード情報を受信し、当該受信された中継ノード情報によって自ノードが前記中継ノードとして選択されている場合、自ノードを前記中継ノードに設定する中継ノード設定工程と、
    前記中継ノードに設定されたノードが、自ノードが直接通信可能な範囲に存在するノードである隣接ノードを示す隣接ノード情報を含むトポロジ情報を前記ネットワークへフラッディングするトポロジ情報通知工程と、
    前記各ノードが、前記フラッディングされたトポロジ情報に基づいて通信ルートを構築する通信ルート構築工程とを備え、
    前記各ノードは、前記中継ノード選択工程において、1ホップでは通信できず、2ホップで通信可能となるノードである2ホップノードのうち、3ホップ以上で通信可能な通信ルートが構築されたノードであって、かつ当該通信ルートの通信品質が予め設定された水準以上のノードを除いた2ホップノードと通信可能となる条件を満たすように、前記中継ノードを選択すること
    を特徴とする通信ルート構築方法。
  7. ネットワークに含まれる複数のノードが途中のノードを経由して通信を行うマルチホップ通信における通信ルート構築方法において、
    前記各ノードが、2ホップ先のノードに至る中継ノードを選択する中継ノード選択工程と、
    前記各ノードが、前記中継ノード選択工程において選択された中継ノードを示す中継ノード情報を前記ネットワークにブロードキャストする中継ノード通知工程と、
    前記各ノードが、前記中継ノード情報を受信し、当該受信された中継ノード情報によって自ノードが前記中継ノードとして選択されている場合、自ノードを前記中継ノードに設定する中継ノード設定工程と、
    前記中継ノードに設定されたノードが、自ノードが直接通信可能な範囲に存在するノードである隣接ノードを示す隣接ノード情報を含むトポロジ情報を前記ネットワークへフラッディングするトポロジ情報通知工程と、
    前記各ノードが、前記フラッディングされたトポロジ情報に基づいて通信ルートを構築する通信ルート構築工程とを備え、
    前記各ノードは、前記中継ノード選択工程において、当該ノードを経由して、前記2ホップノードと通信を行う際における通信ルートの通信品質が他のノードを経由する場合よりよい2ホップノードの数が、最大となるノードを優先的に前記中継ノードとして選択すること
    を特徴とする通信ルート構築方法。
  8. ネットワークに含まれる複数のノードが途中のノードを経由して通信を行うマルチホップ通信における通信ルート構築方法において、
    前記各ノードが、2ホップ先のノードに至る中継ノードを選択する中継ノード選択工程と、
    前記各ノードが、前記中継ノード選択工程において選択された中継ノードを示す中継ノード情報を前記ネットワークにブロードキャストする中継ノード通知工程と、
    前記各ノードが、前記中継ノード情報を受信し、当該受信された中継ノード情報によって自ノードが前記中継ノードとして選択されている場合、自ノードを前記中継ノードに設定する中継ノード設定工程と、
    前記中継ノードに設定されたノードが、自ノードが直接通信可能な範囲に存在するノードである隣接ノードを示す隣接ノード情報を含むトポロジ情報を前記ネットワークへフラッディングするトポロジ情報通知工程と、
    前記各ノードが、前記フラッディングされたトポロジ情報に基づいて通信ルートを構築する通信ルート構築工程と、
    前記中継ノードに設定されたノードが、自ノードが中継ノードとして選択され易くなる度合いを示す選択度合情報を、自ノードを中継ノードとして選択した他のノードの数が多いほど自ノードが中継ノードとして選択され易くなるように生成する選択度合情報生成工程と、
    前記中継ノードに設定されたノードが、前記選択度合情報を前記ネットワークへブロードキャストする選択度合通知工程とを備え、
    前記各ノードは、前記中継ノード選択工程において、前記ブロードキャストされた選択度合情報により示される選択され易くなる度合いが大きいノードを優先的に前記中継ノードとして選択すること
    を特徴とする通信ルート構築方法。
  9. 前記各ノードが、自ノードの存在を示すハローメッセージを前記ネットワークにブロードキャストする存在通知工程と、
    前記各ノードが、前記ハローメッセージを受信することにより、自ノードが直接通信可能な範囲に存在するノードを隣接ノードとして検出する隣接ノード検出工程と、
    前記各ノードが、前記ハローメッセージに前記隣接ノード検出工程において検出された隣接ノードを示す隣接ノード情報を含んで前記ネットワークにブロードキャストする隣接ノード通知工程と、
    前記各ノードが、前記隣接ノード情報を含むハローメッセージを受信することにより、前記2ホップノードを検出する2ホップノード検出工程とをさらに備えること
    を特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の通信ルート構築方法。
  10. ネットワークに含まれる複数のノードが途中のノードを経由して通信を行うマルチホップ通信の前記ノードとして用いられる通信端末装置であって、
    前記ネットワークに含まれる他のノードと通信を行う通信部と、
    2ホップ先のノードに至る中継ノードを選択する中継ノード選択部と、
    前記中継ノード選択部によって選択された中継ノードを示す中継ノード情報を前記ネットワークにブロードキャストする中継ノード通知部と、
    前記通信部によって受信された中継ノード情報により、自ノードが前記中継ノードとして選択されている場合、自ノードを前記中継ノードに設定する中継ノード設定部と、
    前記中継ノード設定部によって前記中継ノードに設定された場合、自ノードが直接通信可能な範囲に存在するノードである隣接ノードを示す隣接ノード情報を含むトポロジ情報を、前記通信部によって、前記ネットワークへフラッディングさせるトポロジ情報通知部と、
    前記通信部によって受信されたトポロジ情報に基づいて通信ルートを構築する通信ルート構築部とを備え、
    前記中継ノード選択部は、前記通信部によってまだ前記トポロジ情報が受信されていない場合、1ホップでは通信できず、2ホップで通信可能となるノードである2ホップノードのすべてと通信可能となるように、自ノードにおける前記中継ノードを選択し、前記通信部によって既に前記トポロジ情報が受信されている場合、前記すべての2ホップノードから、前記受信されたトポロジ情報に含まれる隣接ノード情報で示されるノードを除いた残余のノードと通信可能となる条件を満たすように、前記中継ノードを選択すること
    を特徴とする通信端末装置。
  11. 前記通信部は、電源供給用の電力線を介して接続された他のノードとの間で、当該電力線に通信信号を重畳させることにより電力線搬送通信を行うこと
    を特徴とする請求項10記載の通信端末装置。
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