JP4765930B2 - 電子機器の環境設定装置 - Google Patents

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Description

本発明は、複数のエリア内に配置された電子機器について、それぞれ環境設定作業を行う装置に関する。本発明は、特に、出入り口に電子錠が備わった複数のエリア内に配置された電子機器について、それぞれ初期環境設定の作業を行うための技術に関する。
現在、パソコンやプリンタなど、様々な電子機器が利用されているが、これら多くの電子機器には、導入にあたって初期環境設定を行う作業が必要である。もちろん、家庭内での利用であれば、工場出荷時のデフォルト設定のままでも大きな支障は生じないが、企業に導入される電子機器の場合、十分なセキュリティを配慮した固有の環境設定や、より効率的な運用を行うための固有の環境設定が必要であり、電子機器導入時の環境設定作業が不可欠なものとなっている。
企業内のセキュリティを重視した部署に設置される電子機器には、たとえば、ICカードからなる社員証による認証を行わないと、利用できないような環境設定がなされることが少なくない。この場合、個々の職員ごとにそれぞれ所定のセキュリティレベルが付与され、特定の電子機器を利用するためには、特定のセキュリティレベルを必要とするような環境設定がなされることが多い。また、夜10時以降や、土日や休日には利用不可とするような利用可能時間帯を制限するような環境設定がなされることもある。あるいは、「30分以上にわたって入力操作がなければ、休止モードに移行する」というような省エネルギー設定がなされる場合もある。このような電子機器の環境設定の内容は、通常、配置される部署によって様々なものになる。
従来、電子機器の環境設定作業を効率的に行うために、ネットワーク経由で個々の電子機器の環境設定作業を行う技術が提案されている。たとえば、下記の特許文献1には、ターミナルアダプタの使用環境に関する環境設定をISDN回線を利用して行う技術が開示されている。また、下記の特許文献2には、ビデオデッキなどの電子機器について、ネットワーク経由で環境設定を行う技術が開示されている。
特開2002−027120号公報 特開2003−052090号公報
前掲の各特許文献に開示されている方法を利用すれば、ネットワークを介して個々の電子機器の環境設定を遠隔操作で行うことができるので、設定作業者が個々の電子機器が設置されている現場にゆく必要がない、という利点を有する。
しかしながら、設定対象となる個々の電子機器がネットワーク接続されていることが前提となるため、ネットワークに接続されていない電子機器についての設定を行うことはできない。一般に、企業内で利用されるパソコンやプリンタなどは、ネットワークに接続されて利用されることが多いが、意図的にネットワークから隔離して利用されるものもある。また、最近では、ロッカーなどの什器備品や事務機器などにも、ICチップが利用されつつあり、環境設定が必要な電子機器として機能し始めている。このように、什器備品や事務機器などの範疇に入る電子機器の場合、必ずしもネットワークに接続して利用されるとは限らない。このように、そもそもネットワーク接続環境にない電子機器に対しては、ネットワークを介した環境設定の手法を適用することはできない。
ネットワークを介した環境設定手法のもうひとつの問題点は、ハッキングに対する脆弱性である。正規の設定作業者が、個々の電子機器に対してネットワークを介して環境設定を行えるような構成を採った場合、ネットワークを利用したハッキングを受けやすくなる。このため、不正なアクセスにより、環境設定が改変されてしまうような被害が生じるおそれがある。
このような問題に対処するためには、ネットワークを介した設定を行わずに、設定作業者が個々の電子機器が設置されている現場にゆき、各電子機器に対して、直接、環境設定の作業を行う必要がある。しかしながら、このように個々の電子機器ごとにそれぞれ手作業で設定を行うことは、極めて煩雑であり、設定作業者の作業負担は大きく、設定ミスも生じやすい。
そこで本発明は、設定作業者が個々の電子機器が設置されている現場に行き、各電子機器に対して環境設定を行う場合に、その作業負担を軽減させることができ、誤りのない正確な設定を可能にする電子機器の環境設定装置を提供することを目的とする。
(1) 本発明の第1の態様は、出入り口に電子錠が備わった複数のエリア内に配置された電子機器について、それぞれ初期環境設定作業を行う電子機器の環境設定装置を、
電子錠を解錠するための電子鍵として機能する情報記録媒体と、
個々の担当エリアごとにそれぞれ設置され、情報記録媒体と交信する機能を有し、この交信結果に基づいて電子錠を制御する電子錠制御ユニットと、
情報記録媒体を装着可能な設定ユニットと、
によって構成し、
情報記録媒体には、
外部と交信する機能をもった交信部と、
電子錠を解錠するための認証コードを記憶する認証コード記憶部と、
電子機器を利用する際に必要なセキュリティレベルを示すデータ、電子機器の利用可能時間帯を示すデータ、もしくは電子機器の利用可能エリアを示すデータを含む初期環境設定のための設定データを記憶する設定データ記憶部と、
を設け、
電子錠制御ユニットには、
外部と交信する機能をもった交信部と、
交信中の情報記録媒体の認証コード記憶部から認証コードを読み出し、読み出した認証コードが解錠権限を有する正しいコードであった場合に、電子錠に対して解錠指示を与える解錠処理部と、
担当エリア内に配置された電子機器の環境設定に必要な設定データを、交信中の情報記録媒体の設定データ記憶部に書き込む書込処理部と、
を設け、
設定ユニットには、
外部と交信する機能をもった交信部と、
装着された情報記録媒体の設定データ記憶部から設定データを読み出す設定データ読出部と、
読み出した設定データを修正するための操作入力を行う操作ボタンと、
操作入力の確認を行うディスプレイと、
読み出した設定データに基づいて、もしくは修正された設定データに基づいて、交信中の電子機器に対する環境設定を行う設定処理部と、
を設けたものである。
(2) 本発明の第2の態様は、上述の第1の態様に係る環境設定装置において、
個々の電子錠制御ユニット内の書込処理部が、それぞれ担当エリア内に配置された電子機器の環境設定に必要な設定データを格納した設定データ格納部を有し、この設定データ格納部に格納されている設定データを、交信中の情報記録媒体内の設定データ記憶部に書き込む処理を行うようにしたものである。
(3) 本発明の第3の態様は、上述の第1の態様に係る環境設定装置において、
個々のエリア内に配置された電子機器の環境設定に必要な設定データをそれぞれ格納した設定データ用データベースを更に設け、
個々の電子錠制御ユニット内の書込処理部が、この設定データ用データベースから、担当エリアについての設定データを読み出し、読み出した設定データを、交信中の情報記録媒体内の設定データ記憶部に書き込む処理を行うようにしたものである。
(4) 本発明の第4の態様は、上述の第1〜第3の態様に係る環境設定装置において、
情報記録媒体として、所定の通信可能範囲内に存在する電子錠制御ユニットおよび電子機器に対して無線交信を行う機能をもった非接触型ICカードを用いるようにしたものである。
(5) 本発明の第5の態様は、上述の第1〜第4の態様に係る環境設定装置において、
書込処理部が、交信中の情報記録媒体の設定データ記憶部に設定データを書き込む際に、既存の設定データが新たな設定データに置き換えられるように上書き処理を行うようにしたものである。
(6) 本発明の第6の態様は、上述の第1〜第5の態様に係る環境設定装置において、
電子錠制御ユニットの交信部が、設定作業者が担当エリアに入る際に情報記録媒体と交信する入場用交信器と、設定作業者が担当エリアから出る際に情報記録媒体と交信する退場用交信器と、を有しており、
書込処理部が、入場用交信器と交信中の情報記録媒体に対しては、設定データの書込処理を行い、退場用交信器と交信中の情報記録媒体に対しては、設定データ記憶部に記憶されている設定データを消去するか無効化する処理を行うようにしたものである。
(7) 本発明の第7の態様は、上述の第1〜第6の態様に係る環境設定装置において、
情報記録媒体内の設定データ記憶部に書き込むべき設定データとして、複数種類の電子機器に関する設定データが用意されており、個々の電子機器の種類に応じた設定データに基づく環境設定が行われるようにしたものである。
(8) 本発明の第8の態様は、上述の第1〜第7の態様に係る環境設定装置において、
設定データに、設定可能な電子機器の上限台数を示すデータを含ませるようにし、
電子機器に対する設定処理が行われた回数をカウントし、カウント値が上限台数に達したときに、特定の設定処理を禁止する制御手段を更に設けたものである。
本発明に係る環境設定装置を利用すれば、特定のエリアに配置されている電子機器に対する環境設定を行う際に、設定作業者は、まず、当該エリア内の電子機器の環境設定に必要な設定データを、所持している情報記録媒体に書き込んだ上で、この情報記録媒体を用いて、各電子機器に対する環境設定を行うことができるようになる。したがって、設定作業者が個々の電子機器が設置されている現場に行き、各電子機器に対してそれぞれ環境設定を行うのにもかかわらず、その作業負担を軽減させることができ、誤りのない正確な設定が可能になる。
以下、本発明を図示する実施形態に基づいて説明する。
<<< §1.基本的な実施形態 >>>
図1は、本発明の基本的な実施形態に係る電子機器の環境設定装置の構成を示すブロック図である。この環境設定装置は、複数のエリア内に配置された電子機器について、それぞれ環境設定作業を行うために利用される。ここでは、説明の便宜上、図示のとおり2つのエリアA,Bに配置された各電子機器についての環境設定を行う場合を例にとって説明するが、実用上は、より多数のエリアが設けられた環境で利用されることになる。
本願において、「エリア」とは、空間的な領域を示す概念を広く意味するものである。最も典型的な「エリア」の概念は、建造物内の部屋であるが、もちろん、一般的な居室に限らず、工場や作業場なども含まれる。また、必ずしも屋内施設に限らず、屋外に「エリア」を定義してもかまわない。1つの部屋を1つのエリアとして取り扱うことも可能であるし、複数の部屋のまとまりを1つのエリアとして取り扱ってもかまわない。ここでは、典型的な例として、エリアA,Bがそれぞれ企業内の部屋であるものとして、以下の説明を行う。
図示の例の場合、エリアA(部屋A)内には、3台の電子機器11〜13が配置されている。電子機器11はパソコン、電子機器12はプリンタ、電子機器13はロッカー(電子式のロック機構を有するロッカー)である。同様に、エリアB(部屋B)内には、4台の電子機器21〜24が配置されている。電子機器21,22はパソコン、電子機器23はプリンタ、電子機器24はロッカー(電子式のロック機構を有するロッカー)である。なお、本願における「電子機器」とは、デジタルデータを取り扱う機能を有し、何らかの環境設定を行って動作する装置一般を広く意味するものであり、このような機能をもった什器備品や事務機器なども含んでいる。
エリアAの入り口付近には、設定管理ユニット30が設置されており、エリアBの入り口付近には、設定管理ユニット40が設置されている。一方、設定作業者Pは、情報記録媒体50を保持している。設定管理ユニット30は、図の吹き出し内に示されているとおり、交信部31と書込処理部32とを有しており、書込処理部32は設定データ格納部33を内包している。同様に、設定管理ユニット40は、図の吹き出し内に示されているとおり、交信部41と書込処理部42とを有しており、書込処理部42は設定データ格納部43を内包している。これに対して、情報記録媒体50は、図の吹き出し内に示されているとおり、交信部51,設定データ記憶部52,設定処理部53を有している。
本発明では、設定管理ユニットが、個々の担当エリアごとにそれぞれ設置される。たとえば、図1に示す例の場合、設定管理ユニット30の担当エリアはエリアAであり、設定管理ユニット40の担当エリアはエリアBである。設定管理ユニット30,40の役割は、設定作業者Pが保持している情報記録媒体50と交信することにより、担当エリア内に配置された電子機器の環境設定に必要な設定データを、情報記録媒体50内の設定データ記憶部52に書き込むことである。
たとえば、図示の設定管理ユニット30内の交信部31は、外部と交信する機能をもった構成要素であり、情報記録媒体50内の交信部51と交信することができる。同様に、設定管理ユニット40内の交信部41も、外部と交信する機能をもった構成要素であり、情報記録媒体50内の交信部51と交信することができる。一方、設定データ格納部33には、担当エリアA内に配置された電子機器11〜13の環境設定に必要な設定データが格納されており、設定データ格納部43には、担当エリアB内に配置された電子機器21〜24の環境設定に必要な設定データが格納されている。また、書込処理部32は、設定データ格納部33に格納されている設定データを、交信部31を介して、交信中の情報記録媒体50内の設定データ記憶部52に書き込む処理を行う機能を有し、書込処理部42は、設定データ格納部43に格納されている設定データを、交信部41を介して、交信中の情報記録媒体50内の設定データ記憶部52に書き込む処理を行う機能を有する。
情報記録媒体50は、携帯可能な電子式の情報記録媒体であり、ここに述べる実施形態の場合、所定の通信可能範囲内に存在する外部機器と無線交信する機能をもった非接触型ICカードを情報記録媒体50として用いている。図示されている交信部51は、各設定管理ユニット30,40内の交信部31,41と交信する機能と、各電子機器11〜24と交信する機能とを有している。一方、設定データ記憶部52は、電子機器の環境設定に必要な設定データを一時的に記憶するための構成要素であり、書込処理部32,42による書込処理が行われる対象となるメモリ領域である。ここに示す実施形態の場合、ICカードに内蔵された不揮発性メモリの一領域によって構成されている。設定処理部53は、この設定データ記憶部52内に記憶されている設定データに基づいて、交信中の電子機器に対する環境設定を行う構成要素である。
なお、ここで述べる実施形態の場合、上述したように、外部機器と無線交信する機能をもった非接触型ICカードを情報記録媒体50として用いているため、交信部51と交信部31もしくは41との間の交信は無線で行われる。同様に、交信部51と各電子機器11〜24(に内蔵されている交信部)との間の交信も無線で行われる。設定作業者Pが、保持している情報記録媒体50を、設定管理ユニット30,40や各電子機器11〜24に接近させると、あるいは、接近させた状態で所定の交信操作を行うと、両者間で所定のプロトコルに基づく交信が行われることになる。もっとも、本願における「交信」とは、無線による交信に限定されるものではないので、両者間を物理的なケーブルや電極を介して接続して、交信が行われるようにしてもかまわない。
続いて、この図1に示す実施形態に係る環境設定装置を利用して、各電子機器11〜24に対する環境設定を行う作業手順を説明する。まずはじめに、各設定管理ユニット30,40内の設定データ格納部33,43に、それぞれ設定に必要な設定データを格納する。すなわち、設定データ格納部33には、エリアA内に配置された電子機器11〜13の環境設定に必要なエリアA用設定データを格納し、設定データ格納部43には、エリアB内に配置された電子機器21〜24の環境設定に必要なエリアB用設定データを格納する。個々の設定データの具体例は、後に例示するが、本発明では、個々のエリア単位で、それぞれ固有の設定データを用意し、予め各設定管理ユニットに格納しておくことになる。
設定データ格納部33,43に、それぞれエリアA用設定データ,エリアB用設定データを格納するには、様々な方法を採ることができる。たとえば、設定データ格納部33,43に、外部のデータ記録媒体からデータを読み込む機能をもたせておけば、この外部のデータ記録媒体を介して、所望の設定データを格納することが可能である。ただ、実用上は、設定データ格納部33,43を、社内LANなどのネットワークに接続できるようにしておき、ネットワーク経由で、個々の設定データ格納部33,43に、それぞれエリアA用設定データ,エリアB用設定データを格納すると便利である。この場合、設定管理ユニット30,40はネットワークに接続する必要があるが、各電子機器11〜24は、必ずしもネットワークに接続されている必要はない(後述するように、各電子機器11〜24に対する環境設定は、ネットワークを利用せずに行われる)。
さて、まず設定作業者Pが、エリアA内に配置されている各電子機器11〜13に対する環境設定を行う場合の作業を説明する。この場合、設定作業者Pは、保持している情報記録媒体50を設定管理ユニット30に接近させて交信させる。すると、書込処理部32の機能によって、設定データ格納部33内に格納されていたエリアA用設定データが、情報記録媒体50側の設定データ記憶部52内に書き込まれることになる。続いて、設定作業者Pは、エリアA内に入り、個々の電子機器11〜13に対する環境設定を行うが、このとき、情報記録媒体50を用いた設定作業を行うことになる。たとえば、電子機器11に対して環境設定を行う際には、情報記録媒体50を電子機器11に接近させて交信させる。そうすると、設定処理部53の機能によって、設定データ記憶部52内に格納されていたエリアA用設定データが、電子機器11側へと送信され、電子機器11の環境設定がなされる。同様に、設定作業者Pは、情報記録媒体50を電子機器12に接近させて交信させ、電子機器12に対する環境設定を行い、更に、情報記録媒体50を電子機器13に接近させて交信させ、電子機器13に対する環境設定を行う。
なお、図1に示す例の場合、電子機器11はパソコン、電子機器12はプリンタ、電子機器13はロッカーであるので、エリアA用設定データには、パソコン用設定データ,プリンタ用設定データ,ロッカー用設定データの3種類を予め用意してある。設定処理部53は、交信相手がパソコンか、プリンタか、ロッカーかを自動認識し(たとえば、交信プロトコル内に、交信相手の機種を認識するコードをやりとりするような手順を組み込んでおけばよい)、交信相手に適した設定データを選択して送信する機能を果たす。
こうして、エリアA内に配置されている各電子機器11〜13に対する環境設定が完了したら、続いて、設定作業者Pは、エリアB内に配置されている各電子機器21〜24に対する環境設定を行う。この場合、設定作業者Pは、保持している情報記録媒体50を設定管理ユニット40に接近させて交信させる。すると、書込処理部42の機能によって、設定データ格納部43内に格納されていたエリアB用設定データが、情報記録媒体50側の設定データ記憶部52内に書き込まれることになる。続いて、設定作業者Pは、エリアB内に入り、個々の電子機器21〜24に対する環境設定を行うが、このときも、情報記録媒体50を用いた設定作業を行うことになる。たとえば、電子機器21に対して環境設定を行う際には、情報記録媒体50を電子機器21に接近させて交信させる。そうすると、設定処理部53の機能によって、設定データ記憶部52内に格納されていたエリアB用設定データが、電子機器21側へと送信され、電子機器21の環境設定がなされる。以下、同様である。
結局、設定作業者Pは、まず、各エリアに入る前に、情報記録媒体50を設定管理ユニットと交信させ、設定データ記憶部52内に当該エリア用設定データを書き込ませる処理を行った後、エリア内の個々の電子機器と情報記録媒体50とを交信させ、1台ずつ環境設定を行ってゆけばよい。各電子機器は、情報記録媒体50と交信する機能を有していれば、LANなどのネットワークに接続されている必要はない。したがって、什器備品や事務機器など、通常はネットワーク接続されていない電子機器に対しても、何ら支障なく環境設定を行うことが可能である。しかも、個々の電子機器に対する環境設定作業は、情報記録媒体50からのデータ転送によって行われるため、設定作業者の作業負担は大幅に軽減し、設定ミスが生じることもない。一般に、同一のエリア内に配置された電子機器に対しては、同一基準の環境設定を行うことが多い。本発明では、個々のエリア単位で共通の設定データを用意することができるので、同一エリア内の電子機器に対して、同一の環境設定を行うことが容易にできる。
なお、設定処理部53によって個々の電子機器に対する環境設定を行うためには、予め両者間で環境設定用の通信プロトコルを定めておき、設定処理部53が送信した設定データが、電子機器内の所定の記憶場所(環境設定を行うためのデータを格納するための専用の記憶場所)に正しく格納されるようにしておけばよい。また、環境設定のためのデータが、当該通信プロトコルによってのみ正しい場所に格納されるようにしておき、ネットワークを介したアクセスによっては、環境設定のためのデータの書き込みができないように構成しておけば、ネットワークを介したハッキングを受ける心配がなくなり、セキュリティを向上させるメリットが得られる。
図2は、図1に示す環境設定装置の変形例の構成を示すブロック図である。この変形例では、個々のエリア内に配置された電子機器の環境設定に必要な設定データをそれぞれ格納した設定データ用データベース60が設けられている。この設定データ用データベース60と、各設定管理ユニット30′,40′との間は、ネットワークによって接続されている。図示の例の場合、設定データ用データベース60には、エリアA用設定データとエリアB用設定データとが格納されていることになる。その代わりに、図1に示す各設定管理ユニット30,40に設けられていた設定データ格納部33,43は、図2に示す各設定管理ユニット30′,40′では省略されている。
すなわち、図2に示す設定管理ユニット30′は、外部と交信する機能をもった交信部31と書込処理部34とによって構成されている。書込処理部34は、設定データ用データベース60から、担当エリアAについての設定データを読み出し、読み出したエリアA用設定データを、交信中の情報記録媒体50内の設定データ記憶部52に書き込む処理を行う。同様に、設定管理ユニット40′は、外部と交信する機能をもった交信部41と書込処理部44とによって構成されている。書込処理部44は、設定データ用データベース60から、担当エリアBについての設定データを読み出し、読み出したエリアB用設定データを、交信中の情報記録媒体50内の設定データ記憶部52に書き込む処理を行う。
このように、図2に示す変形例は、個々の設定管理ユニット内に設定データを格納する代わりに、すべてのエリアについての設定データを、設定データ用データベース60内に用意し、書込処理部が、必要に応じて、この設定データ用データベース60から担当エリアについての設定データを読み込んで利用する点が、図1に示す実施形態と相違するが、その他の構成および動作は、図1の基本的な実施形態と同様である。
<<< §2.電子ロックシステムを利用した実施形態 >>>
ここでは、本発明に係る環境設定装置を、既存の電子ロックシステムを利用して実現した実施形態を述べる。図3は、このような実施形態の一例を示す斜視図である。図示のとおり、エリアAおよびエリアBは、ある企業の社屋の部屋から構成されており、エリアAの部屋に出入りするためには、必ず出入り口100Aを通る必要があり、エリアBの部屋に出入りするためには、必ず出入り口100Bを通る必要がある構成になっている。しかも、通常は、出入り口100Aは電子錠110Aによって施錠されており、出入り口100Bは電子錠110Bによって施錠されている。電子錠110A,110Bを解錠するためには、電子鍵として機能する情報記録媒体200が必要である。もちろん、実用上は、より多数の部屋が用意され、各部屋の出入りがそれぞれの電子錠によって管理されることになるが、ここでは、説明の便宜上、図示のとおり2つの部屋のみが存在する例について述べることにする。
このような電子ロックシステムにより、社屋内の各部屋への入退室管理を行う方法は、セキュリティ確保を重視する企業で既に導入されている。通常は、社員証として機能する非接触型ICカードに、電子鍵としての機能をもたせることが多い。したがって、ここでも、情報記録媒体200が社員証として機能する非接触型ICカードによって構成されているものとして、以下の説明を行うことにする。
エリアAには、図示のとおり、電子錠110Aの施錠・解錠を制御するためのコントローラ310Aが設けられており、更に、出入り口100Aの近傍の壁面には、入場用交信器321Aと退場用交信器322Aが設けられている。ここでは、コントローラ310A、入場用交信器321A、退場用交信器322Aの3つの構成要素全体を、電子錠制御ユニット300Aと呼ぶことにする。入場用交信器321Aは、エリアAに入場する際に、情報記録媒体200と交信する装置であり、エリアAを構成する部屋の外側の壁に設置されている。これに対して、退場用交信器322Aは、エリアAから退場する際に、情報記録媒体200と交信する装置であり、エリアAを構成する部屋の内側の壁に設置されている。
この実施形態の場合、情報記録媒体200は非接触型ICカードであり、各交信器321A,322Aは、この非接触型ICカードと無線交信するリーダライタ装置によって構成されている。したがって、利用者Pが、社員証として所持している情報記録媒体200を各交信器321A,322Aの近傍にかざすと、両者間で交信が行われ、必要な処理が実行される。すなわち、各交信器321A,322Aは、利用者PがエリアAに入る際もしくはエリアAから出る際に情報記録媒体200と交信して、この情報記録媒体200内に格納されている認証コードを読み出し、これをコントローラ310Aへ送信する。コントローラ310Aは、送信されてきた認証コードが、エリアAに対する出入りを行う上で正当な権限が与えられた正しいコードである場合には、電子錠110Aに対して解錠指示を与える。解錠指示を受けた電子錠110Aは、利用者Pが出入り口100Aを通過できるよう、一時的に解錠動作を行うが、その後、再び施錠状態を維持する。
エリアBについての構成も全く同様である。すなわち、エリアBには、電子錠110Bの施錠・解錠を制御するためのコントローラ310Bが設けられており、更に、出入り口100Bの近傍の壁面には、入場用交信器321Bと退場用交信器322Bが設けられている。ここで、コントローラ310B、入場用交信器321B、退場用交信器322Bの3つの構成要素は、電子錠制御ユニット300Bを構成する。入場用交信器321Bは、エリアBに入場する際に、情報記録媒体200と交信する装置であり、エリアBを構成する部屋の外側の壁に設置されている。これに対して、退場用交信器322Bは、エリアBから退場する際に、情報記録媒体200と交信する装置であり、エリアBを構成する部屋の内側の壁に設置されている。
利用者Pが、社員証として所持している情報記録媒体200を各交信器321B,322Bの近傍にかざすと、両者間で交信が行われ、必要な処理が実行される。すなわち、各交信器321B,322Bは、利用者PがエリアBに入る際もしくはエリアBから出る際に情報記録媒体200と交信して、この情報記録媒体200内に格納されている認証コードを読み出し、これをコントローラ310Bへ送信する。コントローラ310Bは、送信されてきた認証コードが、エリアBに対する出入りを行う上で正当な権限が与えられた正しいコードである場合には、電子錠110Bに対して解錠指示を与える。解錠指示を受けた電子錠110Bは、利用者Pが出入り口100Bを通過できるよう、一時的に解錠動作を行うが、その後、再び施錠状態を維持する。
また、ここに示す例の場合、各電子機器を利用する際にも、情報記録媒体200を用いた認証が必要になる。たとえば、利用者Pが、電子機器11(パソコン)を利用する場合、情報記録媒体200と電子機器11とを交信させ、電子機器11が情報記録媒体200内に格納されている認証コードを読み出し、この認証コードが、電子機器11を利用するための正当な権限が与えられた正しいコードである場合に限り、電子機器11の利用が許可される構成となっている。電子機器12(プリンタ)についても同様である。また、電子機器13(ロッカー)の場合は、その扉部分に電子錠が備わっており、情報記録媒体200がこの電子錠の開閉を行うための電子鍵として機能する。すなわち、利用者Pが、情報記録媒体200を、電子機器13(ロッカー)に接近させて交信させると、電子機器13(ロッカー)が情報記録媒体200内に格納されている認証コードを読み出し、この認証コードがロッカーの扉を開閉させるための正しいコードである場合に限り、扉の電子錠が解錠されることになる。
このような電子ロックシステム自体は、公知の既存システムである。ここで述べる実施形態は、§1で述べた基本的な実施形態を、この既存の電子ロックシステムを利用して実現するものである。すなわち、ここで述べる実施形態に係る環境設定装置は、出入り口に電子錠が備わった複数のエリア内に配置された電子機器について、それぞれ環境設定作業を行う機能を有しており、図3に示す例の場合、エリアA内に配置された電子機器11〜13と、エリアB内に配置された電子機器21〜24に対する初期環境設定を行うことができる。
この実施形態では、図4に示すような構成をもった情報記録媒体200を、図1に示す情報記録媒体50として利用することになる。図4に示す情報記録媒体200は、電子錠110A,110Bを解錠するための電子鍵として機能する情報記録媒体であり、図示のとおり、交信部210,認証コード記憶部220,設定データ記憶部230,設定処理部240を備えている。
交信部210は、外部と交信する機能を果たし、図3において、各交信器321A,322A,321B,322Bと無線交信を行うとともに、各電子機器11〜24と無線交信を行う。
認証コード記憶部220は、電子錠110A,110Bを解錠するための電子鍵としての機能を与える構成要素である。ここに示す実施形態の場合、情報記録媒体200を保持する利用者Pは、エリアA内に配置された電子機器11〜13と、エリアB内に配置された電子機器21〜24に対する初期環境設定を行う設定作業者となるので、認証コード記憶部220内には、少なくともエリアA,Bに出入りする権限を与える認証コードが記憶されている必要がある。すなわち、ここに記憶されている認証コードは、少なくとも電子錠110A,110Bを解錠することができる認証コードになっている。
設定データ記憶部230は、電子機器の環境設定に必要な設定データを一時的に記憶する構成要素であり、この実施形態の場合、図1に示す設定データ記憶部52と同様に、ICカードに内蔵された不揮発性メモリの一領域によって構成されている。また、設定処理部240は、図1に示す設定処理部53と同様に、設定データ記憶部230内の設定データに基づいて、交信中の電子機器に対する環境設定を行う構成要素である。
一方、図5に、電子錠制御ユニット300の構成を示す。この電子錠制御ユニット300は、実際には個々の担当エリアごとにそれぞれ設置される。すなわち、図3に示す例では、エリアAには電子錠制御ユニット300A(コントローラ310A、入場用交信器321A、退場用交信器322A)が設けられ、エリアBには電子錠制御ユニット300B(コントローラ310B、入場用交信器321B、退場用交信器322B)が設けられている。両者の構成は、格納されている設定データが異なっている点を除いて、共通している。図5に示す電子錠制御ユニット300は、この共通の構成を示すものであり、各構成要素の符号末尾にAを付加すれば、エリアAに設けられた電子錠制御ユニット300Aとなり、各構成要素の符号末尾にBを付加すれば、エリアBに設けられた電子錠制御ユニット300Bとなる。
図5に示すとおり、電子錠制御ユニット300は、コントローラ310と交信部320とによって構成されている。交信部320は、外部、すなわち、情報記録媒体200と交信するための構成要素であり、ここに示す実施形態の場合、入場用交信器321と退場用交信器322とによって構成されている。もちろん、交信に支障が生じなければ、両者をまとめて1つの交信器で構成してもかまわない。コントローラ310には、解錠処理部311と書込処理部312が設けられており、この実施形態の場合、書込処理部312は、設定データ格納部313を内包している。
解錠処理部311は、電子錠を制御する本来の機能を果たす部分であり、交信部320による交信結果に基づいて電子錠を制御する働きをする。すなわち、解錠処理部311は、交信部320を介して、交信中の情報記録媒体200の認証コード記憶部220から認証コードを読み出し、読み出した認証コードが解錠権限を有する正しいコードであった場合に、電子錠に対して解錠指示を与える処理を行う。読み出した認証コードが解錠権限を有する正しいコードであるか否かの判断を行うためには、解錠処理部311の内部に、正しいコードの一覧リストを用意するようにしてもよいし、そのような一覧リストを格納した別な装置にオンラインで問い合わせを行う機能をもたせるようにしてもよい。
一方、書込処理部312は、電子機器の環境設定装置としての機能に係る構成要素であり、担当エリア内に配置された電子機器の環境設定に必要な設定データを、交信中の情報記録媒体200の設定データ記憶部230に書き込む処理を行う。図5に示す実施形態の場合、書込処理部312は、設定データ格納部313を内包しており、この設定データ格納部313内に、書込対象となる設定データが格納されている。すなわち、エリアAに設けられたコントローラ310A内の設定データ格納部313には、エリアA用設定データが格納され、エリアBに設けられたコントローラ310B内の設定データ格納部313には、エリアB用設定データが格納されている。
別言すれば、各エリアごとに設けられた個々の電子錠制御ユニット300内の書込処理部312は、それぞれ担当エリア内に配置された電子機器の環境設定に必要な設定データを格納した設定データ格納部313を有しており、この設定データ格納部313に格納されている設定データを、交信中の情報記録媒体200内の設定データ記憶部230に書き込む処理を行うことになる。各エリアごとの設定データ格納部313に、それぞれ当該エリア用設定データを格納するには、§1で述べたように、ネットワークを利用した格納法を採ると便利である(図3には、示されていないが、コントローラ310A,310Bを社内LANに接続しておけばよい)。
なお、図2の変形例で説明したように、個々のエリア内に配置された電子機器の環境設定に必要な設定データをそれぞれ格納した設定データ用データベース60を別個に設ける場合は、書込処理部312内に設定データ格納部313を用意する必要はない。この場合は、個々の電子錠制御ユニット300内の書込処理部312は、設定データ用データベース60から、担当エリアについての設定データを読み出し、読み出した設定データを、交信中の情報記録媒体200内の設定データ記憶部230に書き込む処理を行うことになる。
続いて、この既存の電子ロックシステムを利用した実施形態に係る環境設定装置を利用して、各電子機器11〜24に対する環境設定を行う作業手順を説明する。まずはじめに、各電子錠制御ユニット300A,300B内の設定データ格納部313に、それぞれ設定に必要な設定データを格納しておく。すなわち、電子錠制御ユニット300A内の設定データ格納部313には、エリアA内に配置された電子機器11〜13の環境設定に必要なエリアA用設定データを格納し、電子錠制御ユニット300B内の設定データ格納部313には、エリアB内に配置された電子機器21〜24の環境設定に必要なエリアB用設定データを格納する。これは、上述したとおり、コントローラ310A,310Bを社内LANに接続しておき、ネットワーク経由で、個々の設定データ格納部に、それぞれエリアA用設定データ,エリアB用設定データを格納するとよい。
設定作業者Pは、情報記録媒体200を保持して、まず、エリアA内に配置されている各電子機器11〜13に対する環境設定を行う。この場合、設定作業者Pは、保持している情報記録媒体200をエリアAの出入り口100Aの近傍に設けられた入場用交信器321Aに接近させて交信させる。ここに示す実施形態の場合、情報記録媒体200として、所定の通信可能範囲内に存在する相手方の機器(具体的には、電子錠制御ユニットの交信器および各電子機器)に対して無線交信を行う機能をもった非接触型ICカードが用いられており、情報記録媒体200を入場用交信器321Aに接近させるだけで、両者間の交信が行われ、認証コード記憶部220内の認証コードが入場用交信器321A側に読み出され、コントローラ310Aへと転送される。コントローラ310A内の解錠処理部311は、当該認証コードが解錠権限を有する正しい認証コードであることを確認した上で、電子錠110Aに対して解錠指示を与える。その結果、出入り口100Aは一時的に解錠状態となり、設定作業者Pは、エリアA内に入ることができる。
一方、このとき、コントローラ310A内の書込処理部312は、内包している設定データ格納部313から、エリアA用設定データを読み出し(あるいは、図2の変形例のように、設定データ用データベース60を別個に設けている場合は、そこからエリアA用設定データを読み出し)、これを入場用交信器321Aを介して、交信中の情報記録媒体200の設定データ記憶部230に書き込む処理を行う。したがって、設定作業者PがエリアA内に入った時点で、当該設定作業者Pが保持する情報記録媒体200には、エリアA用設定データが書き込まれた状態となっている。
そこで、設定作業者Pは、この情報記録媒体200を利用して、エリアA内に配置されている個々の電子機器11〜13に対する環境設定作業を行うことができる。たとえば、電子機器11に対する環境設定を行うには、情報記録媒体200を電子機器11に接近させ、両者間で交信を行わせればよい。前述したとおり、情報記録媒体200内の設定処理部240と電子機器11との間に、環境設定用の通信プロトコルを予め定めておき、両者が当該通信プロトコルに基づいて通信を行い、設定データ記憶部230内のエリアA用設定データが電子機器11側へと転送され、電子機器11内の所定の記憶場所に格納されるようにしておけば、設定作業者Pが、情報記録媒体200を電子機器11に接近させるだけで、必要な環境設定が自動的に行われることになる。こうして、設定作業者Pは、電子機器11〜13に対して順次環境設定を行うことができる。
エリアA内の電子機器11〜13に対する環境設定が完了したら、設定作業者Pは、保持している情報記録媒体200をエリアAの出入り口100Aの近傍に設けられた退場用交信器322Aに接近させて交信させる。すると、認証コード記憶部220内の認証コードが退場用交信器322A側に読み出され、コントローラ310Aへと転送される。コントローラ310A内の解錠処理部311は、当該認証コードが解錠権限を有する正しい認証コードであることを確認した上で、電子錠110Aに対して解錠指示を与える。その結果、出入り口100Aは一時的に解錠状態となり、設定作業者Pは、エリアAから出ることができる。
続いて、設定作業者Pは、エリアB内に配置されている各電子機器21〜24に対する環境設定を行う。この場合、設定作業者Pは、保持している情報記録媒体200をエリアBの出入り口100Bの近傍に設けられた入場用交信器321Bに接近させて交信させる。すると、認証コード記憶部220内の認証コードが入場用交信器321B側に読み出され、コントローラ310Bへと転送される。コントローラ310B内の解錠処理部311は、当該認証コードが解錠権限を有する正しい認証コードであることを確認した上で、電子錠110Bに対して解錠指示を与える。その結果、出入り口100Bは一時的に解錠状態となり、設定作業者Pは、エリアB内に入ることができる。
一方、このとき、コントローラ310B内の書込処理部312は、内包している設定データ格納部313から、エリアB用設定データを読み出し(あるいは、図2の変形例のように、設定データ用データベース60を別個に設けている場合は、そこからエリアB用設定データを読み出し)、これを入場用交信器321Bを介して、交信中の情報記録媒体200の設定データ記憶部230に書き込む処理を行う。したがって、設定作業者PがエリアB内に入った時点で、当該設定作業者Pが保持する情報記録媒体200には、エリアB用設定データが書き込まれた状態となっている。そこで、設定作業者Pは、この情報記録媒体200を利用して、エリアB内に配置されている個々の電子機器21〜24に対する環境設定作業を行うことができる。
このように、既存の電子ロックシステムを利用して本発明に係る環境設定装置を導入すれば、必要な設備投資を極めて低く抑えることができる。すなわち、図4に示す情報記録媒体200は、社員証として利用されていた既存の非接触型ICカードなどをそのまま流用することが可能になる。この場合、交信部210や認証コード記憶部220は、既に備わっているので、新たに、設定データ記憶部230(メモリ上の一領域)を設け、設定処理部240(所定の通信プロトコルに基づいて、設定データ記憶部230内の設定データを電子機器側へと転送するプログラム)を組み込むようにすればよい。一方、図5に示す電子錠制御ユニット300のうち、コントローラ310内の解錠処理部311と交信部320は、既存の電子ロックシステムに備わっている機能なので、新たに、コントローラ310内に書込処理部312(設定データ格納部313内の設定データを、情報記録媒体200側の設定データ記憶部230へ書き込むプログラム)を組み込むようにすればよい。
<<< §3.設定データの具体例 >>>
ここでは、本発明に係る環境設定装置において利用される設定データの具体例をいくつか示しておく。本発明における「設定データ」は、図1に示す設定データ格納部33,43や図5に示す設定データ格納部313、あるいは、図2に示す設定データ用データベース60内に予め格納しておくべきデータであり、個々のエリアに配置されている電子機器の環境設定に用いられるデータである。
図6は、この設定データの具体的構成例を示すブロック図である。エリアA用の設定データDaは、エリアAに配置されている電子機器11〜13に対する環境設定を行うためのデータであり、この例では図示のとおり、パソコン用設定データDa1,プリンタ用設定データDa2,ロッカー用設定データDa3の3種類が用意されている。同様に、エリアB用の設定データDbは、エリアBに配置されている電子機器21〜24に対する環境設定を行うためのデータであり、この例では図示のとおり、パソコン用設定データDb1,プリンタ用設定データDb2,ロッカー用設定データDb3の3種類が用意されている。
このように、それぞれ3種類の設定データを用意したのは、ここに示す例の場合、パソコン,プリンタ,ロッカーの3種類の電子機器が配置されていることを配慮したためである。一般に、環境設定に必要な設定データの内容は、電子機器の種類ごとに異なるのが普通である。したがって、たとえば情報記録媒体200内の設定データ記憶部230に書き込むべき設定データとしては、複数種類の電子機器に関する設定データを用意し、個々の電子機器の種類に応じた設定データに基づく環境設定が行われるようにするのが好ましい。
§2で述べた電子ロックシステムを利用した実施形態の場合、設定作業者Pが、エリアAに入場すると、入場時にエリアA用の設定データDaが設定データ記憶部230内に書き込まれることになる。ここで、設定作業者Pが、情報記録媒体200を電子機器11(パソコン)に接近させると、既に述べたとおり、設定処理部240の機能により、両者間で所定の通信プロトコルによる交信が行われる。設定処理部240は、交信相手が「パソコン」であることを認識し、設定データ記憶部230に格納されている「パソコン用設定データDa1」を相手方へと転送する処理を行う。かくして、電子機器11(パソコン)に対して、「パソコン用設定データDa1」による環境設定が行われることになる。同様に、設定処理部240は、電子機器12(プリンタ)に対しては、「プリンタ用設定データDa2」を転送し、電子機器13(ロッカー)に対しては、「ロッカー用設定データDa3」を転送する。
図7は、図6に示すエリアA用のパソコン用設定データDa1の具体的内容の一例を示す図である。この例の場合、設定データDa1には、電子機器の利用可能エリアを示すデータ、電子機器を利用する際に必要なセキュリティレベルを示すデータ、電子機器の利用可能時間帯を示すデータ、電子機器の省エネルギー設定を示すデータが含まれている。すなわち、図示の例では、利用可能エリアが「エリアA」であり、必要なセキュリティレベルが「L3以上」であり、利用可能時間帯が「平日は9:00〜23:00、土・日・休日は10:00〜16:00」であり、省エネルギー設定が「30分で休止モード」であることが示されている。
このような設定データDa1を用いて、電子機器1(パソコン)の環境設定が行われると、当該パソコンの所定の記憶領域(初期環境設定を格納するためのハードディスクなどの領域)に、この設定データDa1に対応する内容が環境設定として格納されることになる。したがって、OSプログラムなどは、この環境設定を参照して動作を行うことになる。一般に、各設定データは、個々の電子機器ごとに、それぞれ固有の記憶領域に固有のデータ形式で格納する必要があるので、実用上は、個々の電子機器に、情報記録媒体200側から転送されてきた設定データを、固有の記憶領域に固有のデータ形式で格納する処理を行うプログラムを用意しておくか、あるいは、情報記録媒体200側の設定処理部240に、そのような処理を行うプログラムを用意しておくようにする。
図7に示す設定データによる環境設定がなされた電子機器は、まず、利用可能エリアが「エリアA」に制限される。別言すれば、このような環境設定がなされたパソコンは、エリアA内でのみ動作可能であり、エリアAから持ち出すと、動作不能となるようなセキュリティ対策が施されることになる。このように、利用可能エリアを制限するための具体的な手法としては、たとえば、パソコンをLANに接続した場合に与えられるIPアドレスを監視する方法を採ることができる。すなわち、エリアA内のLANに接続したパソコンに対しては、常に所定範囲内のIPアドレスを与えることにしておけば、パソコンに付与されたIPアドレスを確認することにより、当該パソコンがエリアA内に位置することを認識できる。
別な手法としては、利用者PがエリアAに入場する際に、入場用交信器321Aによって、情報記録媒体200内に「エリアA」なる情報を書き込むようにし、逆に、利用者PがエリアAから退場する際に、退場用交信器321Aによって、この「エリアA」なる情報を消去するようにし、パソコン利用時には、情報記録媒体200内に「エリアA」なる情報が書き込まれていることを確認する方法を採ってもよい。「エリアA」なる情報は、利用者PがエリアA内に居る場合に限り、情報記録媒体200内に書き込まれた状態になるので、情報記録媒体200内に「エリアA」なる情報が書き込まれていることをパソコンの利用条件にすれば、当該パソコンの利用可能エリアを、「エリアA」に制限することができる。
また、図7に示す設定データによる環境設定がなされたパソコンは、必要なセキュリティレベルが「L3以上」に設定されているので、該当するセキュリティレベルが付与された利用者でなければ利用することができない。利用者Pのセキュリティレベルを確認するためには、たとえば、社員証として配布したICカードからパソコン側に認証コードを読み出し、当該認証コードとセキュリティレベルとの対応表(予め、どこかのサーバ装置に用意しておく)を参照すればよい。図7に示す設定データでは、利用可能時間帯も指定されているので、このような設定がなされたパソコンの利用は、指定された時間帯のみに制限されることになる。
この図7の設定データには、省エネルギー設定もなされている。図示の例では、「30分で休止モード」なる設定がなされているが、これは、操作入力が30分間中断した場合には、パソコンを休止モード(たとえば、ハードディスクの動作を停止させたり、ディスプレイを暗転させたりして、電力消費を抑制するモード)に移行させるための設定である。このように、本発明における「環境設定」とは、セキュリティに関する設定のみではなく、電子機器の動作に関する様々な設定を含むものである。
<<< §4.その他の変形例 >>>
ここでは、これまで述べてきた各実施形態について、いくつかの変形例を挙げておく。
(1)設定ユニットを別途設ける変形例
§2で述べた実施形態では、設定作業者Pが保持する情報記録媒体200そのものを用いて、各電子機器に対する環境設定作業を行っていた。ここで述べる変形例では、環境設定作業を行うための設定ユニットを別途設ける。
図8は、この変形例で用いられる情報記録媒体400および設定ユニット500の内部構成を示すブロック図である。情報記録媒体400は、図4に示す情報記録媒体200と同様に、電子鍵として機能する非接触型ICカードである。すなわち、図8に示す交信部410,認証コード記憶部420,設定データ記憶部430は、それぞれ図4に示す交信部210,認証コード記憶部220,設定データ記憶部230と全く同等の機能を有している。ただし、図4に示す設定処理部240は、図8に示す情報記録媒体400には備わっていない。したがって、この情報記録媒体400単独では、各電子機器に対する環境設定作業を行うことはできない。
その代わりに、この変形例では、図8の下段に示す設定ユニット500が用いられる。この設定ユニット500は、図示のとおり、交信部510,設定データ読出部520,設定処理部530を備えており、情報記録媒体400を装着することが可能である。交信部510は、外部と交信する機能を有し、具体的には、個々の電子機器と無線もしくは有線で交信することができる。設定データ読出部520は、装着された情報記録媒体400の設定データ記憶部430から設定データを読み出す機能を有し、設定処理部530は、読み出した設定データに基づいて、交信中の電子機器に対する環境設定を行う機能を有している。いわば、設定ユニット500側の設定処理部530が、図4に示す設定処理部240と同等の機能を果たすことになる。
情報記録媒体400として、ICカードなどのカード状媒体を利用した場合、情報記録媒体400側に操作ボタンやディスプレイなどを設けることは困難である。もちろん、個々の電子機器に対する環境設定作業が、情報記録媒体から電子機器に対して、単に、設定データを転送するだけの処理で足りる場合は、設定作業を行う際に操作ボタンやディスプレイなどは不要である。しかしながら、場合によって、何らかの操作入力を伴う環境設定を行った方が好ましい場合もある。
たとえば、図7に示す設定データDa1をそのまま電子機器へと転送して環境設定を行った場合、利用可能時間帯は、設定データに記載されたとおりのものとなり、環境設定時に微調整を行うことはできないが、実用上は、たとえば、平日の利用可能時間帯を「8:00〜24:00」に変更したい、というような要望があった場合、環境設定時に設定データに対する修正を行えると便利である。このような場合、利用可能時間帯を修正するための操作入力が必要になるので、テンキーなどの操作ボタンやディスプレイを設けるのが好ましい。
図8に示す変形例の場合、情報記録媒体400自体は、社員証として機能するICカードのままでよいが、設定ユニット500は、いわゆるハンディターミナルと呼ばれている小型機器によって構成することができるので、設定ユニット500側に、操作ボタンや小型のディスプレイを設けることが可能になる。したがって、設定作業者Pは、§2で述べた手順と同様に、情報記録媒体400を電子鍵として用いてエリアAに入場した後、この情報記録媒体400を設定ユニット500に装着し、この設定ユニット500を操作しながら個々の電子機器の環境設定を行うことが可能になる。この場合、設定ユニット500に設けられた操作ボタンや小型のディスプレイを利用して、必要な場合には操作入力およびその確認を行いながら、個別の環境設定を行うことができる。
(2)設定処理部を省略する変形例
図1および図2に示す情報記録媒体50には、設定処理部53が設けられており、図4に示す情報記録媒体200には、設定処理部240が設けられている。これらの設定処理部53,240は、個々の電子機器に対して設定データを転送し、能動的に環境設定を行う機能を果たす構成要素である。
しかしながら、電子機器側に、情報記録媒体の設定データ記憶部内に記憶されている設定データを読み込む機能をもたせておくようにすれば、情報記録媒体側に、設定処理部を設ける必要はない。たとえば、図8に示す情報記録媒体400には、設定処理部が設けられていないので、情報記録媒体400は、能動的に環境設定を行う機能は有していない。そのため、前述の変形例では、設定ユニット500内の設定処理部530を利用して、能動的な環境設定を行っていた。しかし、設定ユニット500を用いなくても、電子機器側に、情報記録媒体400内の設定データ記憶部430に記憶されている設定データを能動的に読み込む機能をもたせておけば(すなわち、そのような処理を行うプログラムを電子機器側に用意しておけば)、電子機器自身が、設定データを能動的に読み込んで環境設定を行うことができる。この場合、情報記録媒体400は、「設定データの容れ物」としての機能を果たすことになる。
(3)設定可能な電子機器の台数を制限する変形例
図9は、図3に示す環境設定装置の別な変形例で用いられる情報記録媒体200′の内部構成を示すブロック図である。図示の情報記録媒体200′は、図4に示す情報記録媒体200に、更に、制御手段250を設けたものである。この変形例では、設定可能な電子機器の台数を制限することが可能であり、そのために、設定データ内に、設定可能な電子機器の上限台数を示すデータを含ませておくようにする。制御手段250は、電子機器に対する設定処理が行われた回数をカウントし、カウント値が設定データ内に含まれている上限台数に達したときに、特定の設定処理を禁止する処理を行う。
たとえば、図7に示すパソコン用設定データDa1内に、「上限台数:5台」というような設定可能な電子機器の上限台数を示す数値が含まれていた場合、制御手段250は、この設定データDa1を用いた設定処理が行われるたびに、その回数をカウントする処理を行うことになる。そして、当該回数が5回に達すると、以後、この設定データDa1を用いた設定処理を禁止する処理を行う。すなわち、設定作業者Pが、6台目のパソコンに対して、設定データDa1を用いた設定処理を試みても、設定作業は拒絶されてしまうことになる。
このように、設定可能な電子機器の台数を制限する機能は、ソフトウエアライセンス契約を遵守した環境設定を行うような場合に有効である。たとえば、設定データ内に、特定のアプリケーションプログラムの利用を許可する旨のデータが含まれており、ライセンス契約上、当該アプリケーションプログラムの利用が5台以下のパソコンに限定されているような場合、「上限台数:5台」という設定データを用い、この変形例に係る環境設定装置を利用した設定作業を行うようにすれば、当該アプリケーションプログラムの利用を許可する旨の設定を6台目のパソコンに対して行おうとすると、制御手段250により、当該特定の設定処理は禁止されることになる。
(4)設定データ記憶部への書込方法
図3に示す実施形態で説明したとおり、情報記録媒体200を保持した設定作業者Pが、エリアAに入場すると、情報記録媒体200内の設定データ記憶部230内には、エリアA用設定データが書き込まれ、今度はエリアBに入場すると、情報記録媒体200内の設定データ記憶部230内には、エリアB用設定データが書き込まれることになる。このように、設定データ記憶部230には、様々なエリアについての設定データが繰り返し書き込まれることになる。
この場合、過去に書き込まれた設定データが設定データ記憶部230内に残っていると、設定データの取り違え事故が発生する可能性があるので、実用上は、書込処理部が、交信中の情報記録媒体200の設定データ記憶部230に設定データを書き込む際には、既存の設定データが新たな設定データに置き換えられるように上書き処理を行うようにするのが好ましい。たとえば、設定作業者Pが、エリアAに入場すると、エリアA用設定データが書き込まれるが、続いてエリアBに入場したときに、エリアA用設定データがエリアB用設定データに置き換えられるように上書き処理を行うようにする。そうすれば、エリアB内の電子機器に対して、誤ってエリアA用設定データを用いた設定が行われる事故を防ぐことができる。
あるいは、図3に示す実施形態のように、電子錠制御ユニットAの交信部が、設定作業者PがエリアAに入る際に情報記録媒体200と交信する入場用交信器321Aと、設定作業者PがエリアAから出る際に情報記録媒体200と交信する退場用交信器322Aと、を有している場合には、書込処理部312が、入場用交信器321Aと交信中の情報記録媒体200に対しては、設定データの書込処理を行い、退場用交信器322Aと交信中の情報記録媒体200に対しては、設定データ記憶部230に記憶されている設定データを消去するか無効化する処理(たとえば、無効フラグを立てるような処理)を行うようにしてもよい。
本発明の基本的な実施形態に係る電子機器の環境設定装置の構成を示すブロック図である。 図1に示す環境設定装置の変形例の構成を示すブロック図である。 既存の電子ロックシステムを利用して、本発明に係る環境設定装置を実現した実施形態を示す斜視図である。 図3に示す環境設定装置における情報記録媒体200の内部構成を示すブロック図である。 図3に示す環境設定装置における電子錠制御ユニット300の内部構成を示すブロック図である。 本発明に係る環境設定装置で用いられる設定データの具体的構成例を示すブロック図である。 図6に示すエリアA用のパソコン用設定データDa1の具体的内容の一例を示す図である。 図3に示す環境設定装置の変形例で用いられる情報記録媒体400および設定ユニット500の内部構成を示すブロック図である。 図3に示す環境設定装置の別な変形例で用いられる情報記録媒体200′の内部構成を示すブロック図である
符号の説明
11〜24:電子機器
30,30′:設定管理ユニット
31:交信部
32:書込処理部
33:設定データ格納部
34:書込処理部
40,40′:設定管理ユニット
41:交信部
42:書込処理部
43:設定データ格納部
44:書込処理部
50:情報記録媒体
51:交信部
52:設定データ記憶部
53:設定処理部
60:設定データ用データベース
100A,100B:出入り口
110A,110B:電子錠
200,200′:情報記録媒体
210:交信部
220:認証コード記憶部
230:設定データ記憶部
240:設定処理部
250:制御手段
300,300A,300B:電子錠制御ユニット
310,310A,310B:コントローラ
311:解錠処理部
312:書込処理部
313:設定データ格納部
320:交信部
321,321A,321B:入場用交信器
322,322A,322B:退場用交信器
400:情報記録媒体
410:交信部
420:認証コード記憶部
430:設定データ記憶部
500:設定ユニット
510:交信部
520:設定データ読出部
530:設定処理部
Da:エリアA用の設定データ
Da1:エリアA用のパソコン用設定データ
Da2:エリアA用のプリンタ用設定データ
Da3:エリアA用のロッカー用設定データ
Db:エリアB用の設定データ
Db1:エリアB用のパソコン用設定データ
Db2:エリアB用のプリンタ用設定データ
Db3:エリアB用のロッカー用設定データ
P:設定作業者/利用者

Claims (8)

  1. 出入り口に電子錠が備わった複数のエリア内に配置された電子機器について、それぞれ初期環境設定作業を行う装置であって、
    前記電子錠を解錠するための電子鍵として機能する情報記録媒体と、
    個々の担当エリアごとにそれぞれ設置され、前記情報記録媒体と交信する機能を有し、この交信結果に基づいて前記電子錠を制御する電子錠制御ユニットと、
    前記情報記録媒体を装着可能な設定ユニットと、
    を備え、
    前記情報記録媒体は、
    外部と交信する機能をもった交信部と、
    電子錠を解錠するための認証コードを記憶する認証コード記憶部と、
    電子機器を利用する際に必要なセキュリティレベルを示すデータ、電子機器の利用可能時間帯を示すデータ、もしくは電子機器の利用可能エリアを示すデータを含む初期環境設定のための設定データを記憶する設定データ記憶部と、
    を有しており、
    前記電子錠制御ユニットは、
    外部と交信する機能をもった交信部と、
    交信中の情報記録媒体の認証コード記憶部から認証コードを読み出し、読み出した認証コードが解錠権限を有する正しいコードであった場合に、前記電子錠に対して解錠指示を与える解錠処理部と、
    担当エリア内に配置された電子機器の環境設定に必要な設定データを、交信中の情報記録媒体の設定データ記憶部に書き込む書込処理部と、
    を有しており、
    前記設定ユニットは、
    外部と交信する機能をもった交信部と、
    装着された前記情報記録媒体の設定データ記憶部から設定データを読み出す設定データ読出部と、
    読み出した設定データを修正するための操作入力を行う操作ボタンと、
    前記操作入力の確認を行うディスプレイと、
    読み出した設定データに基づいて、もしくは修正された設定データに基づいて、交信中の電子機器に対する環境設定を行う設定処理部と、
    を有していることを特徴とする電子機器の環境設定装置。
  2. 請求項1に記載の環境設定装置において、
    個々の電子錠制御ユニット内の書込処理部が、それぞれ担当エリア内に配置された電子機器の環境設定に必要な設定データを格納した設定データ格納部を有し、この設定データ格納部に格納されている設定データを、交信中の情報記録媒体内の設定データ記憶部に書き込む処理を行うことを特徴とする電子機器の環境設定装置。
  3. 請求項1に記載の環境設定装置において、
    個々のエリア内に配置された電子機器の環境設定に必要な設定データをそれぞれ格納した設定データ用データベースを更に設け、
    個々の電子錠制御ユニット内の書込処理部が、この設定データ用データベースから、担当エリアについての設定データを読み出し、読み出した設定データを、交信中の情報記録媒体内の設定データ記憶部に書き込む処理を行うことを特徴とする電子機器の環境設定装置。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載の環境設定装置において、
    情報記録媒体として、所定の通信可能範囲内に存在する電子錠制御ユニットおよび電子機器に対して無線交信を行う機能をもった非接触型ICカードを用いることを特徴とする電子機器の環境設定装置。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載の環境設定装置において、
    書込処理部が、交信中の情報記録媒体の設定データ記憶部に設定データを書き込む際に、既存の設定データが新たな設定データに置き換えられるように上書き処理を行うことを特徴とする電子機器の環境設定装置。
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載の環境設定装置において、
    電子錠制御ユニットの交信部が、設定作業者が担当エリアに入る際に情報記録媒体と交信する入場用交信器と、設定作業者が担当エリアから出る際に情報記録媒体と交信する退場用交信器と、を有しており、
    書込処理部が、前記入場用交信器と交信中の情報記録媒体に対しては、設定データの書込処理を行い、前記退場用交信器と交信中の情報記録媒体に対しては、設定データ記憶部に記憶されている設定データを消去するか無効化する処理を行うことを特徴とする電子機器の環境設定装置。
  7. 請求項1〜6のいずれかに記載の環境設定装置において、
    情報記録媒体内の設定データ記憶部に書き込むべき設定データとして、複数種類の電子機器に関する設定データが用意されており、個々の電子機器の種類に応じた設定データに基づく環境設定が行われることを特徴とする電子機器の環境設定装置。
  8. 請求項1〜7のいずれかに記載の環境設定装置において、
    設定データに、設定可能な電子機器の上限台数を示すデータが含まれており、
    電子機器に対する設定処理が行われた回数をカウントし、カウント値が前記上限台数に達したときに、特定の設定処理を禁止する制御手段を更に設けたことを特徴とする電子機器の環境設定装置。
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