JP4762803B2 - 表示装置、リモコン装置、プログラム及び表示方法 - Google Patents

表示装置、リモコン装置、プログラム及び表示方法 Download PDF

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Description

本発明は、表示装置、リモコン装置、プログラム及び表示方法に関し、特に複数のリモコン装置により操作される画像を表示するための表示装置、リモコン装置、プログラム及び表示方法に関する。
近年、テレビ機器がデジタル放送対応化、双方向化、ネットワーク化し、従来のアナログ放送の視聴のみではなく、デジタル放送を視聴して双方向番組に参加したり、Webブラウザを利用してネットコンテンツを視聴したり、メールを閲覧、送信したりする用途が広がっている。
また、ハイビジョン放送、薄型テレビの普及に伴い、大型の表示画面を有するテレビが家庭に普及し始めている。
もともとテレビは、家庭内で家族の複数人員が集まって1つの番組を視聴する用途が典型的であったが、表示画面の大型化、用途の多様化に伴い、家庭内で複数の人員が異なる用途でテレビを使いたいという要望が出てきている。
テレビの表示画面を複数に分割して、複数の用途に応じた表示を行うことは従来から知られているが、1つのテレビに付属しているリモコン装置は通常1つであり、複数の人がリアルタイムで同時に各自使いたい操作をするには、リモコン装置を頻繁に手渡しして、それぞれの用途の画面の操作に切り替えて、操作を行う必要があり、操作が煩雑であるという問題があった。
特許文献1には、上記の問題を解決する方法、つまり、分離可能なリモコン装置を用いて、リモコン装置を分離した際に分離信号をリモコン装置からテレビに送信し、その分離信号を受信したテレビにより表示画面を複数に分割する技術が開示されている。
特開2004−187276号公報
しかし、特許文献1の技術では、分離可能なリモコン装置に、複数のリモコン装置の分離や合体を検知するための機能を設ける必要があった。同時に利用できるリモコン装置を3台、4台と増やすときも、専用のリモコン装置を用意しなければならないという問題があった。
また、特許文献1の技術では、親機と子機とを必ず同じ場所、かつ電源がONの状態で使う必要があり、その他の条件、例えば子機だけ持っている場合に、電源ON/OFFを含めてテレビを自由に操作することはできないという問題があった。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、特別なリモコン装置を用いなくても、複数の利用者が表示装置の表示画面を複数に分割等して視聴することができる表示装置、リモコン装置、プログラム及び表示方法を提供することにある。
本発明の表示装置は、上記課題を解決するためになされたもので、リモコン信号を受信するリモコン信号受信手段と、受信した前記リモコン信号の発信元を判別するリモコン信号判別手段と、判別した前記発信元に基づいて、受信した前記リモコン信号による操作が有効であるか否かを識別するリモコン信号識別手段と、有効な操作である場合に、受信した前記リモコン信号の受信順序に応じて表示画面の配置および開始座標を変化させる表示手段とを備える。
また、本発明の表示装置は、前記リモコン信号識別手段は、判別した前記発信元が新規の発信元である場合には、受信したリモコン信号の操作が有効であると識別する。
また、本発明の表示装置は、前記表示手段は、前記既に受信したリモコン信号の発信元により操作される表示画面と、受信した前記発信元により操作される表示画面とに表示画面を分割する。
また、本発明の表示装置は、前記表示手段は、前記既に受信したリモコン信号の発信元により操作される表示画面と受信した前記リモコン信号の発信元により操作される表示画面とに表示画面を分割する。
また、本発明の表示装置は、前記表示手段は、前記受信順序の情報に基づいて、前記発信元が操作する表示画面の位置及び大きさを決定し、前記決定された位置及び大きさで表示する。
また、本発明のリモコン装置は、リモコン信号を受信するリモコン信号受信手段と、受信した前記リモコン信号の発信元を判別するリモコン信号判別手段と、判別した前記発信元に基づいて、受信した前記リモコン信号による操作が有効であるか否かを識別するリモコン信号識別手段と、有効な操作である場合に、受信した前記リモコン信号に応じて表示画面を変化させる表示手段とを備える表示装置に対して、リモコン信号を送信する。
また、本発明のプログラムは、リモコン信号を受信する第1のステップと、受信した前記リモコン信号の発信元を判別する第2のステップと、判別した前記発信元に基づいて、受信した前記リモコン信号による操作が有効であるか否かを識別する第3のステップと、有効な操作である場合に、受信した前記リモコン信号の受信順序に応じて表示画面の配置および開始座標を変化させる第4のステップとをコンピュータに実行させる。
また、本発明の表示方法は、リモコン信号を受信するリモコン信号受信過程と、受信した前記リモコン信号の発信元を判別するリモコン信号判別過程と、判別した前記発信元に基づいて、受信した前記リモコン信号による操作が有効であるか否かを識別するリモコン信号識別過程と、有効な操作である場合に、受信した前記リモコン信号の受信順序に応じて表示画面の配置および開始座標を変化させる表示過程とを備える。
本発明では、リモコン信号を受信し、受信したリモコン信号の発信元を判別し、判別した発信元に基づいて、受信したリモコン信号による操作が有効であるか否かを識別し、有効な操作である場合に、受信したリモコン信号に応じて表示画面を変化させるようにした。
これにより、特別なリモコン装置を用いなくても、複数の利用者が表示装置の表示画面を複数に分割等して視聴することができる。
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
図1は、本発明の実施形態による表示システムの概略構成図である。この表示システムは、表示装置101、第1の遠隔操作端末102(リモコン装置)、第2の遠隔操作端末103(リモコン装置)を備えている。ここで、遠隔操作端末とは、リモコン装置の機能を持つリモコン装置一般を指す。通常のテレビ機器やビデオ機器等の機器を操作するリモコン装置のみでなく、機器を操作するリモコン装置の機能を備えているものや、リモコン装置の機能を備えることが可能な携帯電話、PDA(Personal Digital Assistants)もリモコン装置である。
表示装置101は、放送局104から番組等を無線、有線、光通信などにより受信して、その番組等を表示画面101cに表示する。表示画面101cとしては、液晶表示画面、プラズマ表示画面、CRT(Cathode Ray Tube)表示画面などを用いることができる。
また、ネットコンテンツを通信回線やネットワーク経由でコンテンツプロバイダ105から受信して、表示画面101cに表示することもできる。表示装置101は、赤外線受信を行うための、リモコン信号受信部101a、本体電源スイッチ101bを備える。
リモコン信号受信部101aは、第1の遠隔操作端末102又は第2の遠隔操作端末103から送信されるリモコン信号を受信する。本体電源スイッチ101bは、表示装置101の電源のON/OFFを切り替えるためのスイッチである。
第1の遠隔操作端末102は、表示装置101を遠隔操作するための機器であり、表示装置101の電源のON/OFF、音量調整、選局、入力切替などを行う。第1の遠隔操作端末102は、表示装置101に対して赤外線によりリモコン信号を送信するための、リモコン信号送信部102aを備えている。
第2の遠隔操作端末103は、第1の遠隔操作端末102とは別のリモコン機器であって、表示装置101を遠隔操作するための機器である。第2の遠隔操作端末103は、表示装置101の電源のON/OFF、音量調整、選局、入力切替などを行うものであるが、リモコン信号送信部103aから表示装置101に送信するリモコン信号、例えば赤外線信号は、第1の遠隔操作端末102のものとは別の赤外線信号が割り当てられている点で異なる。
第1の遠隔操作端末102や第2の遠隔操作端末103としては、別機種テレビ用のリモコン装置のほか、DVD(Digital Versatile Disk)用、エアコン用、オーディオ用リモコン装置、学習リモコン装置などを用いることができる。また、第1の遠隔操作端末102や第2の遠隔操作端末103として、赤外線発信機能付きの携帯電話を用いることもできる。遠隔操作端末の数は、2台に限定されるものではなく、お互いに異なる赤外線信号が割り当てられる限り、数を更に増やしてもよい。
また、既存のリモコン信号を用いるのではなく、新たに固有のリモコン信号を定義して用いてもよい。
図2は、本発明の実施形態による表示装置101(図1)の構成の一例を示す機能ブロック図である。表示装置101は、電源200、信号判別部222、リモコン電源制御部213、本体電源制御部214、表示部225、音声再生制御部221、個人情報記憶部224を有する。
表示部225(表示手段)は、出力制御部204、表示出力制御部223を有する。第1の遠隔操作端末102や第2の遠隔操作端末103から送信されるリモコン信号が有効な操作であると信号種類処理部203が識別した場合に、表示部225は受信したリモコン信号に応じて表示画面を変化させる。ここで、表示画面を変化させるとは、例えば、既に受信したリモコン信号の発信元により操作される表示画面と受信したリモコン信号の発信元により操作される表示画面とに表示画面を分割することなどをいう。
表示部225は、信号種類処理部203(後述する図3)に記憶された発信元の受信順序の情報に基づいて、発信元が操作する表示画面の位置及び大きさを決定し、その決定された位置及び大きさで表示する。
個人情報記憶部224は、利用者を特定する情報を記憶する。この情報は、受信したリモコン信号から個人を特定し、特別な動作、または優先権を与える場合に使用される。
電源200は、コンセントなどから電力の供給を受け、表示装置101の各部を駆動する。電源200のON/OFFは、リモコン電源制御部213や本体電源制御部214が制御する。
リモコン電源制御部213は、第1の遠隔操作端末102や第2の遠隔操作端末103から送信されるリモコン信号による電源ON/OFFの操作により表示装置101の電源200を制御する。また、本体電源制御部214は、本体電源のON/OFFの操作に対応して表示装置101の電源200を制御する。
図3は、本発明の実施形態による信号判別部222(図2)の構成の一例を示す機能ブロック図である。信号判別部222は、リモコン信号受信部201(リモコン信号受信手段)、信号検出部202(リモコン信号判別手段)、信号種類処理部203(リモコン信号識別手段)を有する。
リモコン信号受信部201は、リモコン装置である第1の遠隔操作端末102や第2の遠隔操作端末103から送信されるリモコン信号を受信する。
信号検出部202は、リモコン信号受信部201が受信したリモコン信号の発信元を判別する。
信号種類処理部203は、信号検出部202が判別したリモコン信号の発信元に基づいて、受信したリモコン信号による操作が有効であるか否かを識別する。この識別の方法としては、信号検出部202が判別した発信元が新規の発信元である場合には、受信したリモコン信号の操作が有効であると識別することなどにより行う。また、識別の方法として、リモコン信号の発信元の受信順序の情報を記憶し、受信した順序の情報に基づいて受信したリモコン信号が有効であるか否かを識別することもできる。
信号検出部202の処理結果は、出力制御部204(図2)に出力される。
図4は、本発明の実施形態による表示出力制御部223、音声出力制御部221(図2)の構成の一例を示す機能ブロック図である。
表示出力制御部223は、チューナー205a、205b、通信部206、入力ソース制御部207a、207b、207c、画像表示部208a、208b、208c、画面レイアウト設定部210、全体画面表示部211を有する。
チューナー205a、205bは、アナログ、デジタルの双方を含むテレビ地上波、衛星放送波、ケーブル放送波、ネットワーク経由による映像配信などの方法で、放送局104(図1)やコンテンツプロバイダ105(図1)から送信される映像ソース信号をチャンネル毎に選択して受信する。複数の放送を同時に受信する場合、その数の分だけチューナーが必要となる。
通信部206は、双方向コンテンツを表示画面101cに表示する際に、放送局104やネットコンテンツプロバイダ105と通信を行う。
入力ソース制御部207a、207b、207cは、チューナー205a、205bや通信部206で受信された映像ソース信号をデコードし、表示可能な映像データに変換する。複数の放送を同時に受信する場合、その数の分だけ入力ソース制御部が必要となる。
画像表示部208a、208b、208cには、入力ソース制御部207a、207b、207cからそれぞれ映像データが入力される。画像表示部208a、208b、208cは、後述するように、映像ソースについて画素レベルの描画データの設定を行う。複数の番組等を同時に表示画面101cに表示する場合には、その数だけ表示画面101c上で画像を表示する画像表示部が必要となる。
画面レイアウト設定部210は、画像表示部208a、208b、208cで設定された複数の描画データを、表示画面101cに配置する。配置された描画データは、表示画面101cすなわち全体画像表示部211で表示される。
音声出力制御部221は、音声再生部209、音声出力部212を有する。音声再生部209は、音声データの再生処理を行う。複数の映像ソースの音声は、必要な場合はミキシングされて再生処理が行われ、音声出力部212から出力される。
図5は、本発明の実施形態による表示装置(本体)の電源200(図2)の状態遷移図の一例である。初期状態では、表示装置101(本体)の電源200はOFFの状態1901aであり、電源が入っていないので、リモコン装置の電源ボタンは受け付けない。本体電源スイッチ101b(図2)を押すと、状態1901aから、本体電源ON初期状態1902aに移行する。この状態1902aでは、テレビ放送などの画像が表示画面101cに表示される。この状態1902aでは、どのリモコン信号もまだ受信していない状態である。この状態1902aでリモコン装置の電源ボタンが押されると、リモコン電源OFF状態1904aとなり、表示画面101cに表示されている画像が消え、スリープ状態に入るが、リモコン装置からのリモコン信号は受け付ける。
本体電源ON初期状態1902aの状態でリモコン電源以外のリモコン装置ボタンが押されると、状態1902aから、リモコン電源ON状態1903aとなり、テレビ(表示装置101)の操作が行われる。
リモコン電源ON状態1903aと、リモコン電源OFF状態1904aは、リモコン装置の電源ボタンを押すことによりお互いの状態へと移行する。
本体電源ON初期状態1902a、リモコン電源ON状態1903a、リモコン電源OFF状態1904aの状態のときに、本体の電源スイッチを押すと、本体電源OFF状態1901aに移行する。
図6は、本発明の実施形態による表示装置(本体)の電源200(図2)の状態遷移図の他の一例である。この状態遷移図は、表示装置101の本体電源スイッチ101b(図1)が設けられていないか、本体電源スイッチ101bが設けられていても直接用いない場合を示している。図6は、図5における状態1902aが存在しない。
図7(a)、図7(b)は、本発明の実施形態によるリモコン装置の外観の一例を示す図である。図7(a)は、リモコン装置(第1の遠隔操作端末102(図1))の外観を示している。第1遠隔操作端末102には、表示装置101を制御するためのボタンが複数設けられている。第1の遠隔操作端末102には、リモコン電源ボタンb01や、テレビ操作のためのボタン(選局上下ボタンb02、b03、音量上下ボタンb04、b05、選局番号ボタンb06〜b17、上下左右カーソルボタンb18、決定ボタンb19、EPG(Electronic Program Guide)ボタンb20、メニューボタンb21、デジタル放送を受信するための「d」ボタンb22、選局切替ボタンb23〜b34、映像切替ボタンb34、音声切替ボタンb35、字幕ボタンb36、音声多重ボタンb37、音声ミュートボタンb38、色ボタンb39〜b42(青、赤、緑、黄)などが設けられている。テレビの機種により、これらのボタンの一部のみがある場合や、これらのボタン以外の種類のボタンがある場合もある。
本実施形態では、通常のテレビを操作するリモコン装置を前提としているが、テレビのリモコン装置ではなく、電源ボタン、数字ボタン、カーソルキーなど、最低限のボタンがあるリモコン装置を使用してもよい。
図7(b)は、リモコン装置(第2の遠隔操作端末103(図1))の外観を示している。第2の遠隔操作端末103は携帯電話であり、表示装置101であるテレビを遠隔するためのリモコン装置の機能を備えている。第2の遠隔操作端末103は、数字ボタンb50、上下左右カーソルボタンb51、決定ボタンb52、ファンクションボタンb53などを備えている。
図8は、本発明の実施形態による第1の遠隔操作端末102の構成の一例を示す機能ブロック図である。なお、第2の遠隔操作端末103の構成は、第1の遠隔操作端末102の構成(図8)と同様であるのでその説明を省略する。第1の遠隔操作端末102は、操作入力部901b、信号生成部902b、信号出力部903cを有する。
操作入力部901bは、第1の遠隔操作端末102に設けられるボタンb01〜b34を利用者が操作することにより、押下されたボタンに対応する電気信号を信号生成部902bに出力する。
信号生成部902bは、操作入力部901bから出力される電気信号に応じて、カスタム・コード、データ・コード、コマンド種類などを含むリモコン信号を生成し、信号出力部903cに出力する。
信号出力部903cは、信号生成部902bから出力されるリモコン信号を、赤外線信号に変換して、リモコン信号送信部102a(図1)から表示装置101へ送信する。
図9(a)は、本発明の実施形態によるリモコン信号受信部201(図3)の構成の一例を示す機能ブロック図である。リモコン信号受信部201は、アンプ301、バンドパスフィルター302、検波部303、波形整形部304を有する。
発光ダイオード300は、リモコン装置から送信されるリモコン信号を受信して電気信号に変換し、リモコン信号受信部201へ出力する。そして、リモコン信号受信部201に入力されたリモコン信号は、アンプ301で増幅され、バンドパスフィルター302で点滅光に対応する適切な周波数信号のみが取り出される。赤外線は、およそ750〜1000nmの波長の光で、身の周りのあらゆる物から放射されている。これらの自然に放射されている赤外線とリモコン装置で利用する赤外線とを分離するため、連続光ではなく35kHz〜40kHz程度のキャリアで変調された点滅光を使用している。
図9(b)は、本発明の実施形態によるバンドパスフィルター302(図9(a))の構成の一例を示す機能ブロック図である。このバンドパスフィルター302は、バンドパスフィルター3021、3022、3023、比較回路3024を有する。
アンプ301(図9(a))から出力される信号は、バンドパスフィルター3021、3022、3023にそれぞれ入力される。バンドパスフィルター3021は中心周波数が36.7kHzの信号を通過させる。また、バンドパスフィルター3022は中心周波数が37.9kHzの信号を通過させる。また、バンドパスフィルター3023は中心周波数が40.0kHzの信号を通過させる。
バンドパスフィルター3021、3022、3023から出力される信号は、比較回路3024に入力される。
比較回路3024は、バンドパスフィルター3021、3022、3023から出力される信号のいずれを波形成形部304に出力するかを、バンドパス周波数の値に基づいて決定する。ここでは、バンドパス周波数の値として、一番利得が高い周波数の値を選択している。
図10(a)〜図10(c)は、リモコン信号受信部201が利用するキャリア周波数が38kHzである場合について説明するための図である。図10(a)の一部を拡大したものが図10(b)であり、図10(b)の一部を拡大したものが図10(c)である。図10(c)では、発光が8.5μs(マイクロ秒)、消光が26.5μsであり、デューティー比が1/3となっている。キャリア周波数は、メーカーごと、機器ごとに異なる場合もある。このキャリア周波数の違いは、信号が十分強い場合、バンドパスフィルター302にてピークを検出することにより判別することができる。
図11は、本発明の実施形態によるバンドパスフィルター302の特性の一例を示すグラフである。図11において、横軸は周波数(kHz)を示しており、縦軸は利得(dB)を示している。リモコン信号の種類を判別するために、バンドパスフィルター302にてピークの周波数を検出して、そのピークの周波数を記憶する。例えば、バンドパスフィルター302は、ピークの周波数がf=36.7kHz、f=37.9kHz、f=40.0kHzのいずれに該当するかに応じて、リモコン信号の種類を判別する。
バンドパスフィルター302を通ったリモコン信号は、検波部303、波形整形部304を通り、信号検出部202(図3)等に出力される。
図11における3本の曲線g1、g2、g3は、それぞれ3つのバンドパスフィルター3021、3022、3023(図9(b))が受信できる周波数帯域の特性を示している。キャリア周波数の測定は、3つのバンドパスフィルター3021、3022、3023の利得を比較することにより行われる。例えば、キャリア周波数が37.9kHzのリモコン信号を受信した場合、中心周波数38.00kHzのバンドパスフィルターにおける利得は約−4dBであり、中心周波数37.9kHzのバンドパスフィルターにおける利得は約0dBであるので、受信したリモコン信号のキャリア周波数(ピーク)は37.9kHzであると判定することができ、その出力波形のみを検波部303(図9(a))に出力する。
図12は、本発明の実施形態による信号検出部202(図3)の構成の一例を示す機能ブロック図である。信号検出部202は、リーダー信号検出部401、データ信号検出部402、コマンド解釈部403、コマンド送信部404を有する。これらの動作説明については、後述する。
信号検出部202は、変調符号化方式および、データフォーマットに応じて、必要なデータを取り出す。リモコン信号で用いられる変調符号化方式には、PPM(Pulse Position Modulation)、Manchester、Pulse Width、Pulse Numberなどがある。最も一般的に用いられているのはPPMである。
図13(a)及び図13(b)は、PPMの変調符号化方式について説明するための図である。PPM方式は、赤外線の点灯時間と消灯時間のパルス間隔の違いで2進数のビット0と1を表現する方式で、日本製機器における赤外線リモコン装置の制御信号の殆どがこの方式を採用している。0/1の符号化には以下の2種類の方式がある。
図13(a)は、消灯時間の長さで0と1とを判定する方式で、例えば、消灯時間の長さがTである場合には0と判定し、消灯時間の長さが2Tである場合には1と判定する。
図13(b)は、点灯時間の長さで0と1とを判定する方式であり、点灯時間の長さがTである場合には0と判定し、点灯時間の長さが2Tである場合には1と判定する。
ここで、単位パルス時間長Tは、一定であるが、符号化に関する時間長は後述するように、各メーカーにより様々である。
図14は、本発明の実施形態で用いられるリモコン信号のデータ構成の一例を示す図である。リモコン信号は、リーダー信号、データ信号、ストップ信号により構成される。リーダー信号は、リモコン信号が始まることを示す信号である。データ信号は、制御コードをPPM信号で送信するための信号である。ストップ信号は、リモコン信号が終了することを示す信号である。この他に、リモコン装置上のボタンを押し続けている間等に送信されるリピート信号がある。このリピート信号は、リーダー信号とストップ信号のみで編成されデータ信号を含まない。
リーダー信号は一定期間のON状態と一定期間のOFF状態からなり、この部分はその後のデータ部分とは波形(時間)が大きく異なるので、容易にリーダー・コードであることを識別できるようになっている。リーダー信号の判断基準は、メーカーや機器により異なる。例えば、標準として知られている、家電製品協会が定めている家製協フォーマットでは、リーダー信号のON状態が8T、OFF状態が4T、0.35ms(ミリ秒)<T<0.5msと定められている。また、多くの企業が採用していて汎用性の高いNECフォーマットでは、リーダー信号のON状態が9000μs、OFF状態が4500μs、と定められている。また、SONYのみが採用しているSONYフォーマットでは、リーダー信号のON状態が2500μs、OFF状態が550μsと定められている。この他にも、リーダー信号のON状態がOFF状態よりも短い方式、リーダー信号のON状態がOFF状態と同じ長さの方式、リーダー信号のON状態がOFF状態の1/4の長さの方式、リーダー信号のON状態の幅がある時間長以上の方式などがある。
図12に戻り、リーダー信号検出部401は、リモコン信号受信部201から出力されるリーダー信号を検出し、予め記憶しているリーダー信号の種類の全て又は一部のリーダー信号と一致するか否かについて判定する。
データ信号は、上述の変調符号化された0と1の組み合わせで実際に操作する機器の種類や制御コードを示す部分で、データ構成はメーカーや機器により異なる種類のものが用いられている。
図15は、データ信号の一例について説明するための図である。データ信号は、カスタム・コード(8ビット×2)、データ・コード(8ビット)、データ・コードの反転(8ビット)から構成されている。ここで、反転とは、ビットの1と0とを入れ替えることをいう。カスタム・コードの1つ目の8ビットでメーカーを識別し、次の8ビットで機器を識別し、次のデータ・コードで表示装置101(図1)などの機器に対する制御コードを送信する。
図16は、データ信号の他の一例について説明するための図である。このデータ信号は、家製協フォーマットの例を示している。このフォーマットの場合、カスタム・コード(8×2ビット)、カスタム・コードのパリティ(4ビット)、データ・コード(4ビット)、データ(任意のバイト)からなる。カスタム・コードは、メーカー、機器などを表し家電製品協会にて管理されるコードである。
データ信号の終わりは、ストップ信号(またはトレーラ信号)にて示される。ストップ信号は、決まった長さのON状態とOFF状態の組み合わせで定義される。例えば、NECフォーマットの場合、ストップ信号は560μs〜23000μsとなる。
これとは別に、リモコン装置上のボタンを押し続けている間等に送信される、前回と同じ制御信号を繰り返すリピート・コードがある。これもいくつかの種類のフォーマットがあり、例えば、家製協フォーマットやNECフォーマットでは、このリピート・コードは、リーダー信号とストップ信号のみで編成される。
図12に戻り、データ信号検出部402は、リーダー信号検出部401にて検出されたリーダー信号の識別結果と合わせて、カスタム・コード、データ・コード、リピート・コードを識別する。
コマンド解釈部403は、リモコン信号を記憶し、そのリモコン信号に含まれるコマンドのコマンド種類を特定する。
コマンド送信部404は、識別されたデータを外部に送信する。この際、必要に応じて16ビットのASCII(American Standard Code for Information Interchange)コードや、あらかじめ割り当てられた操作コマンドの形などにデータを変換する。
信号種類処理部203(図3)には、リーダー信号検出部401、データ信号検出部402で識別された結果(リーダー信号種類、データ変調方式、搬送キャリア周波数、データビット長、繰り返し形式、繰り返しビット、信号間隔、カスタム・コード)を、受信履歴フラグ(必要に応じて)、および信号種類ID、受信順IDと合わせて記憶しておく履歴管理テーブルが記憶されている。信号種類IDとは、リモコン信号の種類によって操作できる画面をIDで割り当てた情報である。受信順IDとは、表示装置101の電源がONになってから信号種類を受けた順番を示す情報である。受信順位途中のリモコン装置の使用をやめると、その次以降のリモコン装置の受信順IDが繰り上がる。
図17は、本発明の実施形態による信号種類処理部203が記憶する履歴管理テーブルの一例を示す図である。履歴管理テーブルには、最初に受けたリモコン信号、次に受けたリモコン信号、更に次に受けたリモコン信号について、搬送キャリア周波数、データ符号化方式、リーダー・コード種類、カスタム・コード、信号種類ID、受信順ID、受信履歴フラグなどの情報が、それぞれ対応付けられて記憶されている。
ここでは、カスタム・コードが不明でも、その他のデータ列として記憶する。受信履歴フラグは、該当リモコン信号が受信開始されたときにフラグが1となり、そのリモコン装置の使用が終わったときに、フラグが0となる。受信履歴フラグは、照合の迅速化などが必要な場合などに使用するが、存在しなくてもよい。
受信順ID(受信順序の情報)は、表示装置101の電源がONになってからリモコン信号種類を受けた順番を示す。受信順位途中のリモコン装置が使用をやめると、その次以降のリモコン装置の受信順IDが繰り上がる。受信していない信号種類の受信順IDは0(または−1)となり他の受信順IDと区別される。
図17の履歴管理テーブルには、これまでに表示装置が受信したリモコン信号のフォーマットの詳細が記憶される。履歴管理テーブルにおけるデータ変調周波数は、キャリア周波数を示しており、図10(c)の値を取得することにより記憶される。
データ符号化方式は、変調符号化方式を示している。パルス位置変調符号化方式は、変調符号化方式が、PPM方式であることを示している。実際には、ビット1とビット0とが、それぞれHiの信号長と、Loの信号長の長さによって特定される。リーダー・コード種類は、リーダー信号の種類が、HiとLoの信号長で決まるため、それらの信号長を記憶している。カスタム・コードは、ベンダー種類、機種の種類に応じて固有の値が割り当てられ、1と0のビット列のパターンとして表される。
カスタム・コードは、受信信号が既知のパターンであれば、そのパターンを用いるが、既知のパターンでない場合には、データ・コードも含め、そのパターンを記憶する。
信号種類IDは、上記のリモコン信号のフォーマットの種類に割り当てられるIDである。この信号種類IDは、既知でないリモコン信号を記憶する場合や、信号種類IDとそれに対応するリモコン信号のフォーマットが動的に変化する場合などに用いられる。
図3に戻り、信号種類処理部203では、識別された結果のデータがそれ以前にも受信されていたかの照合を行う。照合された結果は、信号種類IDとして、コマンド送信部404(図12)から、識別されたデータと合わせて送信される。
図18は、本発明の実施形態による表示装置101の処理の一例を示すフローチャートである。図18のフローチャートは、表示装置101でリモコン信号を検出する処理を示している。
始めに、リモコン信号受信部201は、リモコン信号を受信する。具体的には、リモコン信号受信部201は、リモコン装置である第1の遠隔操作端末102又は第2の遠隔操作端末(図1)から送信されるリモコン信号(赤外線信号)を受信する(ステップS501)。そして、リモコン信号受信部201(図3)のアンプ301(図9(a))、バンドパスフィルター302、検波部303、波形整形部304による処理を行った後、信号検出部202に信号を出力する。
信号検出部202(図3)のリーダー信号検出部401(図12)は、受信した信号にリーダー信号が含まれているかについて、予め記憶しているリーダー信号の種類全て又は一部のリーダー信号の種類と照合することにより検出する(ステップS502)。ステップS502でリーダー信号が検出されなかった場合には、ステップS501で受信した信号を無効と判定し、ステップS501の処理へ戻る。
リーダー信号検出部401は、リーダー信号を以下のような方法で検出する。信号検出部202は、例えば、クロック周波数4MHz〜20MHz程度の1チップのマイコンが用いられるとともにタイマーを内蔵している。クロック周波数が4MHzの場合、最小1μs程度の単位で入力信号がHi(=1)であるか、Lo(=0)であるかを判定する。原理としては、プログラムによるポーリングで、タイマーを駆動することにより、1μsおきに入力信号を検出する。検出の結果はHi(=1)であるか、Lo(=0)であるかのいずれかである。信号検出部202は、連続して同じ入力信号を受信したか否かについてカウントする。例えばNECフォーマットのリーダー信号では、Hiが9000μs、Loが4500μsであるので、最初にHiのカウンタの値が9000、次にLoのカウンタの値が4500であれば、入力信号がNECフォーマットのリーダー信号であると判定する。一方、最初にHiのカウンタの値が2500、次にLoのカウンタの値が550の値であれば、入力信号がソニーフォーマットのリーダー信号であると判定する。
リーダー信号を検出する方法としては、ポーリングによる入力信号の検出のほか、入力変化をエッジ検出割り込み機能を用いて、次の割り込みまでの時間測定をタイマーのキャプチャ機能を使用して行う方法を用いることもできる。
ステップS502でリーダー信号が検出された場合は、検出されたリーダー信号を信号種類処理部203(図3)に記憶する(ステップS503)。
そして、信号検出部202(図3)のデータ信号検出部402(図12)で、リーダー信号に後続するデータ信号及びストップ信号の検出を行う(ステップS504)。ステップS504でデータ信号及びストップ信号が検出されなかった場合には、ステップS501へ戻る。ステップS504でデータ信号及びストップ信号が検出された場合は、信号種類処理部203(図3)は、検出されたデータ信号(データ変調方式、データビット長、繰り返し形式、繰り返しビット、信号間隔)を記憶する(ステップS505)。
信号検出部202(図3)のデータ信号検出部402(図12)で、データ信号及びリーダー信号の識別結果に基づいて、カスタム・コード、データ・コード、リピート・コードの検出を行う(ステップS506)。ステップS506で適当な信号が検出できない場合は、そのデータ列をそのまま利用する。ステップS506でカスタム・コード、データ・コード、リピート・コードを検出できなかった場合は、ステップS501に戻る。
ステップS506でカスタム・コード、データ・コード、リピート・コードを検出した場合には、信号種類処理部203(図3)は、検出したコードを記憶し(ステップS507)、後述する図19のステップS601へ進む。
図19は、本発明の実施形態による表示装置101の処理の一例を示すフローチャートである。図19のフローチャートは、図18のフローチャートによる処理に引き続いて実行されるリモコン信号受信時の信号解釈の処理を示している。
始めに、信号検出部202(図3)は、受信したリモコン信号の発信元を判別する。つまり、カスタム・コード、データ・コードからコマンド種類を解釈し記憶する(ステップS601)。具体的には、信号検出部202は、図18のステップS501で受信したリモコン信号の信号種類を、信号判別部222(図3)のコマンド解釈部403(図12)が解析することにより、そのリモコン信号がどのリモコン装置から送信されたものであるかを判別する。
図20(a)及び図20(b)は、コマンド解釈部403に記憶される情報の一例を示す図である。コマンド解釈部403は、図20(a)に示すようにリモコン信号の信号種類として、リーダー信号、符号化形式、カスタム・コードを記憶している。また、コマンド解釈部403は、図20(a)の信号種類の時のコマンドの種類とデータ・コードの割り当てとして、コマンド種類、対応TVアプリケーション、データ・コードを記憶している。コマンド種類としては、テレビ視聴に使われる通常のコマンド種類が記憶されているが、特別なアプリケーション起動のためのコマンドを追加で記憶しておいてもよい。ここで記憶されておらず、解釈できないコマンドについては、信号の値をそのまま返す。解釈された値は、コマンド解釈部403に記憶される。
図20(a)は1種類のリモコン信号に関するテーブルを示しており、図20(b)は1種類のコマンド種類に関するテーブルを示している。実際には図20(a)や図20(b)に示すテーブルが複数存在する。
図20(a)に示すテーブルには、図17に示すテーブルと同様に、受信したリモコン信号のフォーマットの種類を特定するための情報が記載されている。リーダー信号、符号化形式については図17と同様である。なお、図20(a)のカスタム・コードの49hは、図17のカスタム・コードを16進表示したものであり、両者は同じ値を表わしている。カスタム・コードは、信号種類IDを用いて置き換えることもできる。
図20(b)のコマンド種類及びデータ・コードの割り当ては、図20(a)のリモコン信号のフォーマット種類と合わせて予め設定されており、テレビについては、電源、音量、チャネル、数字など、図7(a)のリモコン装置にて押されるボタンそれぞれに対応している。コマンド種類の名称は、テレビの場合、各社同じボタンを用いている場合が多いので、同じ名称を用いることができる。オリジナル信号とは、テレビにて、各社が独立して用いる機能を扱うコマンド種類を示している。別の会社のリモコンの場合、別の会社のオリジナル信号が存在する場合がある。
図20(b)のテーブルにおける対応TVアプリケーションの列は、コマンド種類それぞれが、アプリケーション共通で使うコマンドであるか、あるアプリケーションに特化されたコマンドであるかを示しており、コマンドを処理する対象が、共通に処理する必要があるか、特定のアプリケーションに出力すればよいかを判定するために用いられる。例えば「音量上下キー」など、複数視聴者に共通に影響を与える共通コマンドについては、この共通コマンドを受け取るアプリケーションは存在しないため、これらコマンドは共通に処理される。これらのコマンドを使用することを禁止する必要が場合、その判定も併せて行う。他の例として、「カーソルキー」や「数字キー」は、テレビのメニュー表示時など、ある条件で共通に影響を与えるため、一旦共通コマンドとして処理され、判定の後、そのコマンドが必要とされているアプリケーションを検出し、そのアプリケーションに出力する。それ以外のコマンドは直接各アプリケーションに出力する。図20(b)のテーブルにおけるデータ・コードの列は、実際のリモコン信号のビット列を16進数で表したものであり、コマンド種類ごとに固有の値が割り当てられる。
これら信号種類とコマンドの種類は、予め設定されるが、ユーザーによるリモコン装置の操作を学習したり、ネットワーク経由によりデータのアップデートにて更新、変更、追加したりすることもできる。
図19に戻り、ステップS601で解釈したコマンド種類が、リモコン電源であるか否かについて判定する(ステップS602)。
ステップS602でコマンド種類がリモコン電源ではない場合は、表示装置101が現在、リモコン電源OFF状態であるか否かについて判定する(ステップS603)。ステップS603でリモコン電源OFF状態であると判定した場合は、前述した図18のステップS501へ進む。
ステップS603でリモコン電源OFF状態ではないと判定した場合は、受信した信号と同じ信号種類の受信の履歴があるか否かについて信号種類処理部203が判定する(ステップS604)。この判定は、受信した信号種類の受信順ID、又は、受信履歴フラグに基づいて行われる。
ステップS604で受信したリモコン信号と同じ信号種類の受信履歴がないと判定した場合は、必要に応じて受信した信号種類の受信履歴フラグをセットし、受信した信号種類に、信号種類ID、受信順IDを割り当てる(ステップS605)。
一方、ステップS604で受信したリモコン信号と同じ信号種類を受信履歴があると判定した場合は、信号検出部202はその信号種類から、信号種類ID、受信順IDを特定することにより(ステップS606)、その信号種類IDから発信元がどのリモコンであるかを判別する。
そして、信号種類ID、受信順ID及び操作コマンドを出力制御部204に出力し(ステップS607)、図18のステップS501へ戻る。
一方、ステップS602でコマンド種類がリモコン電源であると判定した場合は、表示装置101が現在、リモコン電源OFF状態か否かについて判定する(ステップS608)。
ステップS608で表示装置101がリモコン電源OFF状態であると判定した場合には、リモコン電源制御部213において画面ONやスリープ状態からの復帰などのリモコン電源ON処理を行い、リモコン電源ON状態とする(ステップS609)。この場合、受信した信号と同じ信号種類の受信履歴はない状態のため、受信した信号種類の受信履歴フラグをセットし、受信した信号種類に、信号種類ID、受信順IDを割り当てる(ステップS610)。
ステップS608で表示装置101がリモコン電源OFF状態ではないと判定した場合には、本体電源ON初期状態か、リモコン電源ON状態であり、受信した信号と同じ信号種類の受信履歴があるか否かについて信号種類処理部203が判定する(ステップS611)。ステップS611で受信した信号と同じ信号種類の受信履歴がないと判定した場合は、前述したステップS610へ進む。ステップS611で受信した信号と同じ信号種類の受信履歴があると判定した場合は、その信号種類から、信号種類ID、受信順IDを特定する(ステップS612)。
そして、特定された信号種類ID、受信順ID及び操作コマンドを出力制御部204に出力し(ステップS613)、図18のステップS501へ戻る。
図21は、本発明の実施形態による出力制御部204(図2)の構成の一例を示す機能ブロック図である。出力制御部204は、コマンド入力部701、コマンド判別部702、表示出力制御部703、画面レイアウト制御部704、アプリ管理部705、音声制御部708、音声出力制御部707、個人情報記憶制御部709、操作補助制御部710を有する。なお、TVアプリケーション706は、放送局104(図1)やコンテンツプロバイダ105から配信される映像を、表示画面101cに表示するためのアプリケーションである。
これらは、ハードウェア的に構成される場合もあるが、中央演算装置(CPU:Central Processing Unit)にてソフトウェア的に構成することもできる。
コマンド入力部701は、信号検出部202(図3)のコマンド送信部404(図12)から操作コマンド、操作信号ID、受信順IDを受け取る。コマンド判別部702は、TVアプリケーション706が共通して受信するコマンドについて判別を行う。
また、コマンド判別部702は、操作信号ID、受信順IDにおける、操作禁止コマンドを判定する。また、コマンド判別部702は、コマンド送信部404から出力される受信順IDを管理する。
アプリ管理部705は、テレビ視聴の機能(テレビ視聴、データ放送視聴、番組表視聴、メール送受信、Webブラウザ視聴など)を、それぞれTVアプリケーション706として、そのTVアプリケーションの起動、終了、調停を行う。本体電源OFF状態、リモコン電源OFF状態に入る際に、これまでの状態を記憶しておき、再度電源が入ったときにその状態(ラスト情報)を再現する。また、複数のTVアプリケーションが同時に動作する際も、アプリ管理部705で管理を行う。
画面レイアウト制御部704は、1つ又は複数の画像を表示画面101cに表示する際の各画像の配置を決定する。決定された配置に従って、表示出力制御部703は、表示画面101cに各画像を表示する。ここでは、映像出力の優先順位を設定して制御を行う。
図22は、画面レイアウト制御部704(図21)が記憶する画面レイアウト設定テーブルの一例を示す図である。画面レイアウト設定テーブルには、画面の数ごとに配置画面、開始座標、画面サイズ、リモコン装置割り当て情報が記憶されている。
画面レイアウト設定テーブルのリモコン装置割り当て情報として、1種類のリモコン(受信順1のリモコン)のみが記憶されている場合には、その情報に対応付けられて、その受信順1のリモコンに割り当てられる配置画面(画面1)、開始座標((x,y)=(0,0))、画面サイズ(1920×1080画素)の情報が記憶される。
なお、ここでは、表示画面101cの画面サイズが、1920×1080画素である場合について説明する。また、開始座標の基準点として、表示画面101cの左上の点を(x,y)=(0,0)としている。
また、画面レイアウト設定テーブルのリモコン装置割り当て情報として、2種類のリモコン(受信順1のリモコン、受信順2のリモコン)が記憶されている場合には、その情報に対応付けられて、受信順1のリモコン、受信順2のリモコンにそれぞれ割り当てられる配置画面(画面1、画面2)、開始座標((x,y)=(0,0)、(960,0))、画面サイズ(960×1080画素、960×1080画素)の情報が記憶される。
また、画面レイアウト設定テーブルのリモコン装置割り当て情報として、3種類のリモコン(受信順1のリモコン、受信順2のリモコン、受信順3のリモコン)が記憶されている場合には、その情報に対応付けられて、受信順1のリモコン、受信順2のリモコン、受信順3のリモコンにそれぞれ割り当てられる配置画面(画面1、画面2、画面3)、開始座標((x,y)=(0,0)、(960,0)、(960,540))、画面サイズ(960×1080画素、960×540画素、960×540画素)の情報が記憶される。
また、画面レイアウト設定テーブルのリモコン装置割り当て情報として、4種類のリモコン(受信順1のリモコン、受信順2のリモコン、受信順3のリモコン、受信順4のリモコン)が記憶されている場合には、その情報に対応付けられて、受信順1のリモコン、受信順2のリモコン、受信順3のリモコン、受信順4のリモコンにそれぞれ割り当てられる配置画面(画面1、画面2、画面3、画面4)、開始座標((x,y)=(0,0)、(0,540)、(960,0)、(960、540))、画面サイズ(960×540画素、960×540画素、960×540画素、960×540画素)の情報が記憶される。
なお、ここでは、画面レイアウト設定テーブル(図22)に、1画面から4画面のときの配置画面、開始座標、画面サイズ、リモコン装置割り当て情報を対応付けて記憶する場合を示しているが、5画面以上のときの配置画面、開始座標、画面サイズ、リモコン装置割り当て情報を対応付けて記憶するようにしてもよい。
また、画面レイアウト設定テーブルに記憶されている画面サイズの大きさを固定せずに、変更可能としてもよい。例えば、表示画面101cに2画面を表示する場合に、表示画面101cに同じ大きさの画面を2つ表示するようにしてもよいし、表示画面101cの全体に1画面を表示し、もう一方の画面を小さく子画面として表示するようにしてもよい。
図23は、表示装置101の表示画面101cに1画面を表示する場合について説明するための図である。図23は、第1の遠隔操作端末102から表示装置101にリモコン信号を送信した場合を示している。
表示装置101が第1の遠隔操作端末102からリモコン信号を受信すると、表示出力制御部223は、画面レイアウト設定テーブル(図22)に基づいて、受信順1のリモコン(第1の遠隔操作端末102)に対して第1の画面801を割り当て、その第1の画面801を表示画面101cに表示させる。つまり、画面レイアウト設定テーブル(図22)の配置画面が画面1のときの開始座標、画面サイズに基づいて、第1の画面801(画面1)を表示画面101cに表示する。第1の画面801は、第1の遠隔操作端末102から送信されるリモコン信号により操作される。
図24は、表示装置101の表示画面101cに2画面を表示する場合について説明するための図である。図24は、図23の状態において、第2の遠隔操作端末103から表示装置101にリモコン信号を送信した場合を示している。
表示装置101が第2の遠隔操作端末103からリモコン信号を受信すると、表示出力制御部223は、画面レイアウト設定テーブル(図22)に基づいて、受信順1のリモコン(第1の遠隔操作端末102)に対して第1の画面801を割り当て、受信順2のリモコン(第2の遠隔操作端末103)に対して第2の画面802を割り当て、表示画面101cに表示される画像を変化(分割)させる。つまり、画面レイアウト設定テーブル(図22)の配置画面が画面1、画面2のときの開始座標、画面サイズに基づいて、図23のように第1の画面801を表示していた表示画面101cを、図24に示すように第1の画面801(画面1)、第2の画面802(画面2)を表示画面101cに表示するように、表示画面101cを変化(分割)する。第1の画面801は第1の遠隔操作端末102から送信されるリモコン信号により、第2の画面802は第2の遠隔操作端末103から送信されるリモコン信号により、それぞれ操作される。
図25は、表示装置101の表示画面101cに3画面を表示する場合について説明するための図である。図25は、図24の状態において、第3の遠隔操作端末104から表示装置101にリモコン信号を送信した場合を示している。
表示装置101が第3の遠隔操作端末104からリモコン信号を受信すると、表示出力制御部223は、画面レイアウト設定テーブル(図22)に基づいて、受信順1のリモコン(第1の遠隔操作端末102)に対して第1の画面801を割り当て、受信順2のリモコン(第2の遠隔操作端末103)に対して第2の画面802を割り当て、受信順3のリモコン(第3の遠隔操作端末104)に対して第3の画面803を割り当て、表示画面101cに表示される画像を変化(分割)させる。つまり、画面レイアウト設定テーブル(図22)の配置画面が画面1、画面2、画面3のときの開始座標、画面サイズに基づいて、図24のように第1の画面801、第2の画面802を表示していた表示画面101cを、図25に示すように第1の画面801(画面1)、第2の画面802(画面2)、第3の画面803(画面3)を表示画面101cに表示するように、表示画面101cを変化(分割)させる。第1の画面801は第1の遠隔操作端末102から送信されるリモコン信号により、第2の画面802は第2の遠隔操作端末103から送信されるリモコン信号により、第3の画面803は第3の遠隔操作端末104から送信されるリモコン信号により、それぞれ操作される。
図26は、表示装置101の表示画面101cに4画面を表示する場合について説明するための図である。図26は、図25の状態において、第4の遠隔操作端末107から表示装置101にリモコン信号を送信した場合を示している。
表示装置101が第4の遠隔操作端末107からリモコン信号を受信すると、表示出力制御部223は、画面レイアウト設定テーブル(図22)に基づいて、受信順1のリモコン(第1の遠隔操作端末102)に対して第1の画面801を割り当て、受信順2のリモコン(第2の遠隔操作端末103)に対して第2の画面802を割り当て、受信順3のリモコン(第3の遠隔操作端末104)に対して第3の画面803を割り当て、受信順4のリモコン(第4の遠隔操作端末107)に対して第4の画面804を割り当て、表示画面101cに表示される画像を変化(分割)させる。つまり、画面レイアウト設定テーブル(図22)の配置画面が画面1、画面2、画面3、画面4のときの開始座標、画面サイズに基づいて、図25のように第1の画面801、第2の画面802、第3の画面803を表示していた表示画面101cを、図26に示すように第1の画面801(画面1)、第2の画面802(画面2)、第3の画面803(画面3)、第4の画面804を表示画面101cに表示するように、表示画面101cを変化(分割)させる。第1の画面801は第1の遠隔操作端末102から送信するリモコン信号により、第2の画面802は第2の遠隔操作端末103から送信するリモコン信号により、第3の画面803は第3の遠隔操作端末104から送信するリモコン信号により、第4の画面804は第4の遠隔操作端末107から送信するリモコン信号により、それぞれ操作される。
図27は、画面レイアウト制御部704(図21)が記憶するラスト情報管理テーブルの一例を示す図である。ラスト情報管理テーブルは、表示装置101が本体電源OFF状態又はリモコン電源OFF状態に入る際における直近の状態を示すラスト情報を記憶するテーブルである。ラスト情報管理テーブルには、各リモコンから送信された最新のリモコン信号に基づいて、信号種類ID、ラスト情報(TVアプリケーション)、ラスト情報(パラメータ)が対応付けられて記憶される。
信号種類IDは、リモコン装置から送信された各リモコン信号の種類を識別するためのIDである。ラスト情報(TVアプリケーション)は、直近に利用したTVアプリケーションを記憶した情報である。ラスト情報(パラメータ)は、直近に利用したTVアプリケーションに関連するパラメータを記憶した情報である。
ラスト情報管理テーブルに記憶される信号種類IDの数は製品仕様によって決められる。ラスト情報に、セキュリティ設定や、有料放送視聴など、後で再現されると不都合がある場合などの判定は、TVアプリケーションに基づいて行われる。
図28は、コマンド判別部702(図21)が記憶する受信順IDテーブルの一例を示す図である。受信順IDテーブルには、受信順ID、信号種類ID、禁止コマンドが対応付けて記憶される。受信順IDは、表示装置101でリモコン信号が、受信された順番に付与されるIDである。信号種類IDは、各リモコン装置を一意に識別するためのIDである。
表示装置101で新しいリモコン信号が受信されると、それに応じて受信順IDテーブルには、新しい受信順IDが付加される。あるリモコン信号を送信しているリモコン装置が使われなくなると、そのリモコン装置に関する受信順IDが受信順IDテーブルから削除され、その後の受信順IDが繰り上がる。
また、この受信順IDテーブルには、それぞれの受信順IDに対する禁止コマンドが対応付けて記憶されている。この禁止コマンドは、複数のリモコン装置から、表示装置101に対する同じ操作を指示するリモコンが送信されることにより、利用者間に混乱が起きることを防ぐためのものである。
図21に戻り、音声制御部708は、1つ又は複数の音声を出力する際の優先度、音声がステレオである場合の左右の振り分け、ミックスの比率などを決定する。決定された優先度、又はミックスの比率に従って、音声出力制御部707にて、音声の出力の制御が行われる。ここでは、音声の優先順位、左右の振り分け、ミックスを含めて制御が行われる。
個人情報記憶制御部709は、信号種類IDからリモコン信号を送信したリモコン装置を特定して、受信順IDを最優先にしたり、個人ごとに特定の操作を許可する際に、個人情報記憶部224(図2)から情報を読み出したり、書き込んだりする際の制御を行う。
図29は、本発明の実施形態による表示装置101の処理の一例を示すフローチャートである。図29のフローチャートは、表示装置101の表示画面101cを変形(分割)して、表示画面101cに表示する画面を追加する場合の処理を示している。
始めに、コマンド入力部701(図21)は、コマンド送信部404(図12)からの操作種類ID、受信順ID及び操作コマンド信号を受信する(ステップS1001)。
次に、コマンド判別部702は、現在の電源状態を確認することにより、本体電源ON初期状態であるか否かについて判定する(ステップS1002)。ステップS1002で本体電源ON初期状態であると判定した場合には、後述する図33のステップS1301の処理へ進む。
一方、ステップS1002で本体電源ON初期状態ではないと判定した場合には、信号種類処理部203は新しい受信順IDが来たか否かについて判定する(ステップS1003)。つまり、信号種類処理部203は信号検出部202で判別したリモコン信号の発信元に基づいて、受信したリモコン信号による操作が有効であるか否かを識別する。ここで、信号種類処理部203は、リモコン信号の発信元の受信順IDを記憶し、受信した受信順IDに基づいて受信したリモコン信号が有効であるか否かを識別する。より具体的には、信号検出部202が判別したリモコン信号の発信元が新規の発信元である、つまり、その発信元のリモコンからのリモコン信号の受信履歴がない場合には操作が有効であると判定する。この判定では、新しい受信順IDであることを示すフラグをコマンド送信部404(図12)から送信されている場合にはそれを参照することにより行う。
ステップS1003で新しい受信順IDを受信していないと判定した場合には、後述する図30のステップS1101cへ進む。
ステップS1003で新しい受信順IDを受信したと判定した場合には、その受信順IDを受信順IDテーブル(図28)に記録し、そのリモコン信号の操作コマンドが、リモコン電源であるか否かについて判定する(ステップS1004)。
ステップS1004で操作コマンドがリモコン電源ではないと判定した場合には、その操作コマンドが受信順IDにおける禁止コマンドであるか否かについて判定する(ステップS1005)。
ステップS1005で操作コマンドが受信順IDにおける禁止コマンドであると判定した場合には、画面に「その操作はできない」旨のメッセージ表示することにより、エラー表示を行う(ステップS1006)。製品仕様によっては、この表示を省略する場合もある。
そして、新たな受信順IDに対応する新たな画面の生成、全体レイアウト変更を行うことにより、表示画面を変化させる(ステップS1007)。つまり、表示部225は信号種類処理部203が行った操作が、ステップS1003において有効な操作である場合に、受信したリモコン信号に応じて表示画面を変化させる。ここで、表示部225は、既に受信したリモコン信号の発信元により操作される表示画面と受信したリモコン信号の発信元により操作される表示画面とに表示画面を分割する。この分割の処理は、リモコン信号の受信順IDに基づいて、発信元が操作する表示画面の開始座標(位置)及び画面サイズ(大きさ)を決定し、その決定された開始座標及び画面サイズで表示する。この際の画面レイアウトは画面レイアウト設定テーブル(図22)に従う。
次に、今回受信した操作種類IDにおいて、過去の視聴履歴があるか否かを、ラスト情報管理テーブル(図27)に基づいて判定する(ステップS1008)。
ステップS1008で過去の視聴履歴がないと判定した場合には、新たに生成された画面にて初期TVアプリケーションを起動し、その画面にて操作コマンドに応じた情報を表示する(ステップS1009)。
ステップS1008で過去の視聴履歴があると判定した場合には、ラスト情報管理テーブル(図27)に基づいて、操作種類IDに対応するTVアプリケーションを起動し、表示画面101cに操作コマンドに応じた情報を表示する(ステップS1010)。
ステップS1005〜S1010の処理を行うことにより、新しいリモコン装置でボタンを押した場合に、すぐに表示画面101cに表示されている画像を変形(分割)して、その画像をリモコン装置により操作することが可能となる。
一方、ステップS1004で操作コマンドがリモコン電源であると判定した場合には、以下のステップS1011〜S1014の処理を行う。このときの状態は、(1)リモコン電源OFFの状態から、リモコン電源ONにした状態(表示画面101cに画像が表示されていない)、(2)リモコン電源ON状態(既に1つ以上の画面が表示されてる)から、リモコン電源ONにした状態、の2つの状態があるが、リモコン電源OFFの状態から、リモコン電源ONにしたばかりの時は、1番最初は0画面の扱いであり、受信順ID=1は新しい受信順IDとして設定する。すなわち、新しい画面の追加で1画面となる。
ステップS1004で操作コマンドがリモコン電源であると判定した場合には、新たな受信順IDに対応する新たな画面の生成、全体レイアウト変更を、画面レイアウト制御部704が行う(ステップS1011)。この際の画面レイアウトは画面レイアウト設定テーブル(図22)に従う。
次に、今回受信した操作種類IDにおいて、過去の視聴履歴があるか否かをラスト情報管理テーブル(図27)に基づいて判定する(ステップS1012)。
過去の視聴履歴がない場合には、新たに生成された画面にて初期TVアプリケーションを起動する(ステップS1013)。
過去の視聴履歴がある場合には、ラスト情報管理テーブル(図27)に基づいて、操作種類IDに対応するTVアプリケーションを起動し、ラスト情報を表示する(ステップS1014)。
上述したように、本発明の実施形態では、リモコン装置から送信されるリモコン信号をリモコン信号受信部201が受信する(図18のステップS501)。
そして、リモコン信号受信部201が受信したリモコン信号の発信元を、そのリモコン信号の信号種類に基づいて信号検出部202が判別する(図19のステップS601)。
そして、リモコン信号受信部201が受信した信号と同じ信号種類の受信の履歴があるか否かを信号種類の受信順ID(受信順序の情報)に基づいて信号種類処理部203が判定することにより(図19のステップS604)、リモコン信号による操作が有効であるか否かを信号種類処理部203が識別する(図29のステップS1003)。
そして、信号種類処理部203が受信履歴なしと判定した場合、つまりリモコン信号による操作が有効であると判定した場合には、受信したリモコン信号に応じて表示画面101cを表示部225が変化させる。
図30は、本発明の実施形態による表示装置101の処理の一例を示すフローチャートである。図30のフローチャートは、複数画面利用時、使用終了時の処理を示している。
始めに、コマンド判別部702にて、受信順IDが1であるか否かに基づいて、操作順IDが最初に記録されたものであるか否かについて判定する(ステップS1101)。
ステップS1101で操作順IDが最初に記録されたものではないと判定した場合には、コマンド判別部702にて、受信順IDが2であるか否かに基づいて、操作順IDが次に記録されたものであるか否かについて判定する(ステップS1102)。
ステップS1102で操作順IDが次に記録されたものではないと判定した場合には、コマンド判別部702にて、受信順IDが2であるか否かに基づいて、さらに次に記録された操作種類IDか否かについて判定する(ステップS1103)。
このように、受信順IDの順番に、登録されている受信順IDの数だけ判定する。受信順IDが記憶されていた場合の処理はほぼ同様で、S1104の処理を行う。つまり、コマンド判別部702にて、1番目でない受信順IDであった場合、その操作コマンドがリモコン電源であるか否かについて判定する(ステップS1104)。
ステップS1104で操作コマンドがリモコン電源ではないと判定した場合には、操作コマンドが受信順IDにおける禁止コマンドであるか否かについて判定する(ステップS1105)。
ステップS1105で操作コマンドが受信順IDにおける禁止コマンドであると判定した場合には、画面に「その操作はできない」旨のメッセージ表示を行う(ステップS1106)。製品仕様によっては、この表示を省略する場合もある。
ステップS1105で操作コマンドが受信順IDにおける禁止コマンドではないと判定した場合には、操作種類IDに対応する画面が既に存在するので、そのTVアプリケーション画面におけるコマンドの実行を行う(ステップS1107)。
ステップS1104で操作コマンドがリモコン電源であると判定した場合には、この受信順IDの画面を終了する処理を行う。まず、操作種類IDに対応する画面の状態を、ラスト情報テーブルに保存する(ステップS1108)。続いて、コマンド判別部702にて、この受信順IDを消去し、続いて信号種類処理部203にて、操作種類IDの履歴フラグ、受信順IDを削除する(ステップS1109)。そして、操作種類IDに対応する画面の削除及びTVアプリケーションを終了し、全体のレイアウト変更、受信順IDの繰上げを行う(ステップS1110)。
以上が、受信順IDが既存であって、2番目移行のリモコン信号を受信した場合の処理である。
ステップS1101で操作順IDが最初に記録されたものであると判定した場合には、操作コマンドがリモコン電源であるか否かについて判定する(ステップS1111)。
ステップS1111で操作コマンドがリモコン電源ではないと判定した場合には、操作コマンドが受信順IDにおける禁止コマンドであるか否かについて判定する(ステップS1112)。
ステップS1112で操作コマンドが受信順IDにおける禁止コマンドであると判定した場合には、画面に「その操作はできない」旨のメッセージ表示を行うことにより、エラー表示を行う(ステップS1113)。製品仕様によっては、この表示を省略する場合もある。
ステップS1112で操作コマンドが受信順IDにおける禁止コマンドではないと判定した場合には、操作種類IDに対応する画面が既に存在するので、そのTVアプリケーション画面におけるコマンドの実行を行う(ステップS1114)。
ステップS1111で操作コマンドがリモコン電源であると判定した場合には、テレビ全体のリモコン電源をOFF状態にする。そのために、全ての受信順IDの画面を終了する処理を行う。まず、全ての操作種類IDに対応する画面の状態を、ラスト情報テーブルに保存する(ステップS1115)。続いて、コマンド判別部702にて、全ての受信順IDを消去し、続いて信号種類処理部203にて、全ての操作種類IDの履歴フラグ、受信順IDを削除する(ステップS1116)。そして、全ての操作種類IDに対応する画面の削除及びTVアプリケーションを終了し、リモコン電源OFFの処理を行う(ステップS1117)。
図31及び図32は、本発明の実施形態による表示装置101の処理の一例を示すフローチャートである。図31及び図32のフローチャートは、本体電源スイッチを押下時の処理を示している。
まず、リモコン電源ON状態、リモコン電源OFF状態の際の処理を、図31を参照して説明する。始めに、本体の電源スイッチを押下する(ステップS1201)。
そして、全ての受信順IDの画面を終了する処理を行う。使用されている全ての操作種類IDに対応する画面の状態をラスト情報テーブルに記録する。最初に画面表示された操作種類IDがあれば、それを記憶する(ステップS1202)。
続いて、コマンド判別部702にて、全ての受信順IDを消去し、続いて信号種類処理部203にて、全ての操作種類IDの履歴フラグ、受信順IDを削除する(ステップS1203)。
そして、全ての操作種類IDに対応する画面の削除及びTVアプリケーションを終了し、本体電源OFFの処理を行う(ステップS1204)。
次に、本体電源OFF状態の際の処理を、図32を参照して説明する。始めに、本体電源のスイッチを押下する(ステップS1205)。次に、本体電源ON処理、初期化を行う(ステップS1206)。
そして、前回、最初に登録された操作種類IDの使用されている操作種類IDに対応するラスト情報のアプリケーションを起動して表示画面101cに表示する(ステップS1207)。そして、本体電源ON初期状態へ移行する(ステップS1208)。
図33は、本発明の実施形態による表示装置101の処理の一例を示すフローチャートである。図33のフローチャートは、本体電源ON初期状態時にコマンドを受けたときの処理を示しており、図29のステップS1002の処理に続いて行われる。
始めに、コマンド判別部702にて、操作コマンドがリモコン電源か否かについて判定する(ステップS1301)。
ステップS1301で操作コマンドがリモコン電源ではないと判定した場合には、操作コマンドが受信順IDにおける禁止コマンドか否かについて判定する(ステップS1302)。
ステップS1302で操作コマンドが受信順IDにおける禁止コマンドであると判定した場合には、画面に「その操作はできない」旨のメッセージ表示を行うことにより、エラー表示を行う(ステップS1303)。製品仕様によっては、この表示を省略する場合もある。
ステップS1302で操作コマンドが受信順IDにおける禁止コマンドではないと判定した場合には、リモコン電源ON状態へ移行する(ステップS1304)。そして、その時点で写っている画面を、現在の操作種類IDに対応させる(ステップS1305)。そして、操作種類IDに対応するTVアプリケーション画面におけるコマンドを実行する(ステップS1306)。
一方、ステップS1301で操作コマンドがリモコン電源であると判定した場合には、テレビ全体のリモコン電源をOFF状態にする。まず、現在の画面を、現在の操作種類IDに対応させる(ステップS1307)。
そして、操作種類IDに対応する画面の状態を、ラスト情報テーブルに保存する(ステップS1308)。
続いて、コマンド判別部702にて、全ての受信順IDを消去し、続いて信号種類処理部203にて、全ての操作種類IDの履歴フラグ、受信順IDを削除する(ステップS1309)。
そして、リモコン電源OFF処理を行い、リモコン電源OFF状態へ移行する(ステップS1310)。
図34は、本発明の実施形態による表示装置101の処理の一例を示すフローチャートである。図34のフローチャートは、オリジナルリモコン信号による、表示画面101cに表示される画像の分割時の処理を示している。
図34のステップS1401の処理は、図29のステップS1009、S1010において、コマンド種類が、通常のテレビ視聴以外のオリジナルのコマンドである場合に行う。この場合、コマンド種類によって、オリジナルアプリケーションを特定する情報は、図20のテーブルに記憶しておく必要があるが、アプリケーションが起動してからのそのコマンドの処理は、アプリケーションに依存する。
図35は、本発明の実施形態による表示装置101の処理の一例を示すフローチャートである。図35のフローチャートは、オリジナルリモコン信号による、画面分割終了時の処理を示している。図30のステップS1107の処理から、オリジナルのアプリケーションを終了した場合も、オリジナルアプリケーションを特定する情報は、図20のテーブルに記憶しておく必要があるが、そのコマンドの処理は、アプリケーションに依存する。
これまでに述べたように、本発明の実施形態による表示システムを使用することにより、1つ目のリモコン装置が最初に使用開始して番組視聴中に、新たに別のリモコン信号にて操作を開始すると、表示画面101cに表示される画像が分割し、それぞれのリモコン装置でそれぞれの画像の操作を行うことができる。一人で使用するときは、個人で、どのリモコン装置を用いても同様の操作ができ、複数の人員が異なる用途でテレビを使う際、画面を複数に分割して、複数の用途に応じた表示、操作が容易になる。
また、使用開始順にて、操作できる機能とできない機能を設定できるので、複数のリモコン装置から同種類のリモコン信号が表示装置101に同時に送信されることにより利用者の希望する動作が表示装置101において行われないことを防ぐことができる。
なお、以上説明した実施形態において、図2のリモコン電源制御部213、本体電源制御部214、表示部225、出力制御部204、音声再生制御部221、表示出力制御部223、個人情報記憶部224、図3のリモコン信号受信部201、信号検出部202、信号種類処理部203、図4のチューナー205a、205b、通信部206、入力ソース制御部207a、207b、207c、画像表示部208a、208b、208c、画面レイアウト設定部210、全体画面表示部211、図8の操作入力部901b、信号生成部902b、信号出力部903b、図12のリーダー信号検出部401、データ信号検出部402、コマンド解釈部403、コマンド送信部404、図21のコマンド入力部701、コマンド判別部702、表示出力制御部703、画面レイアウト制御部704、アプリ管理部705、音声制御部708、音声出力制御部707、個人情報記憶制御部709、操作補助制御部710の機能又はこれらの機能の一部を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することにより表示装置や遠隔操作端末の制御を行ってもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。
また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムを送信する場合の通信線のように、短時刻の間、動的にプログラムを保持するもの、その場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリのように、一定時刻プログラムを保持しているものも含むものとする。また上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであっても良く、さらに前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるものであっても良い。
以上、この発明の実施形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計等も含まれる。
本発明の実施形態による表示システムの概略構成図である。 本発明の実施形態による表示装置101(図1)の構成の一例を示す機能ブロック図である。 本発明の実施形態による信号判別部222(図2)の構成の一例を示す機能ブロック図である。 本発明の実施形態による表示出力制御部223、音声出力制御部221(図2)の構成の一例を示す機能ブロック図である。 本発明の実施形態による表示装置(本体)の電源200(図2)の状態遷移図の一例である。 本発明の実施形態による表示装置(本体)の電源200(図2)の状態遷移図の他の一例である。 本発明の実施形態によるリモコン装置の外観の一例を示す図である。 本発明の実施形態による第1の遠隔操作端末102の構成の一例を示す機能ブロック図である。 本発明の実施形態によるリモコン信号受信部201(図3)の構成の一例を示す機能ブロック図である。 リモコン信号受信部201が利用するキャリア周波数が38kHzである場合について説明するための図である。 本発明の実施形態によるバンドパスフィルター302の特性の一例を示すグラフである。 本発明の実施形態による信号検出部202(図3)の構成の一例を示す機能ブロック図である。 PPMの変調符号化方式について説明するための図である。 本発明の実施形態で用いられるリモコン信号のデータ構成の一例を示す図である。 データ信号の一例について説明するための図である。このデータ信号は、上述したNECフォーマットの例を示している。 データ信号の他の一例について説明するための図である。このデータ信号は、家製協フォーマットの例を示している。 本発明の実施形態による信号種類処理部203が記憶する履歴管理テーブルの一例を示す図である。 本発明の実施形態による表示装置101の処理の一例を示すフローチャートである。 本発明の実施形態による表示装置101の処理の一例を示すフローチャートである。 コマンド解釈部403に記憶される情報の一例を示す図である。 本発明の実施形態による出力制御部204(図2)の構成の一例を示す機能ブロック図である。 画面レイアウト制御部704(図21)が記憶する画面レイアウト設定テーブルの一例を示す図である。 表示装置101の表示画面に1画面を表示する場合について説明するための図である。 表示装置101の表示画面に2画面を表示する場合について説明するための図である。 表示装置101の表示画面に3画面を表示する場合について説明するための図である。 表示装置101の表示画面に4画面を表示する場合について説明するための図である。 画面レイアウト制御部704(図21)が記憶するラスト情報管理テーブルの一例を示す図である。 コマンド判別部702(図21)が記憶する受信順IDテーブルの一例を示す図である。 本発明の実施形態による表示装置101の処理の一例を示すフローチャートである。 本発明の実施形態による表示装置101の処理の一例を示すフローチャートである。 本発明の実施形態による表示装置101の処理の一例を示すフローチャートである。 本発明の実施形態による表示装置101の処理の一例を示すフローチャートである。 本発明の実施形態による表示装置101の処理の一例を示すフローチャートである。 本発明の実施形態による表示装置101の処理の一例を示すフローチャートである。 本発明の実施形態による表示装置101の処理の一例を示すフローチャートである。
符号の説明
101c・・・表示装置、102・・・第1の遠隔操作端末、103・・・第2の遠隔操作端末、104・・・第3の遠隔操作端末、107・・・第4の遠隔操作端末、201・・・リモコン信号受信部、202・・・信号検出部、203・・・信号種類処理部、204・・・出力制御部、205a、205b・・・チューナー、206・・・通信部、207a、207b、207c・・・入力ソース制御部、208a、208b、208c・・・画像表示部、210・・・画面レイアウト設定部、211・・・全体画面表示部、213・・・リモコン電源制御部、214・・・本体電源制御部、221・・・音声再生制御部、222・・・信号判別部、223・・・表示出力制御部、224・・・個人情報記憶部、225・・・表示部、401・・・リーダー信号検出部、402・・・データ信号検出部、403・・・コマンド解釈部、404・・・コマンド送信部、901b・・・操作入力部、902b・・・信号生成部、903b・・・信号出力部

Claims (8)

  1. リモコン信号を受信するリモコン信号受信手段と、
    受信した前記リモコン信号の発信元を判別するリモコン信号判別手段と、
    判別した前記発信元に基づいて、受信した前記リモコン信号による操作が有効であるか否かを識別するリモコン信号識別手段と、
    有効な操作である場合に、受信した前記リモコン信号の受信順序に応じて表示画面の配置および開始座標を変化させる表示手段と、
    を備えることを特徴とする表示装置。
  2. 前記リモコン信号識別手段は、判別した前記発信元が新規の発信元である場合には、受信したリモコン信号の操作が有効であると識別することを特徴とする請求項1に記載の表示装置。
  3. 前記表示手段は、前記既に受信したリモコン信号の発信元により操作される表示画面と受信した前記リモコン信号の発信元により操作される表示画面とに表示画面を分割することを特徴とする請求項2に記載の表示装置。
  4. 前記リモコン信号識別手段は、前記リモコン信号の発信元の受信順序の情報を記憶し、受信した前記順序の情報に基づいて受信した前記リモコン信号が有効であるか否かを識別することを特徴とする請求項1に記載の表示装置。
  5. 前記表示手段は、前記受信順序の情報に基づいて、前記発信元が操作する表示画面の位置及び大きさを決定し、前記決定された位置及び大きさで表示することを特徴とする請求項4に記載の表示装置。
  6. 請求項1から請求項5までのいずれかに記載の表示装置に対して、リモコン信号を送信することを特徴とするリモコン装置。
  7. リモコン信号を受信する第1のステップと、
    受信した前記リモコン信号の発信元を判別する第2のステップと、
    判別した前記発信元に基づいて、受信した前記リモコン信号による操作が有効であるか否かを識別する第3のステップと、
    有効な操作である場合に、受信した前記リモコン信号の受信順序に応じて表示画面の配置および開始座標を変化させる第4のステップと、
    をコンピュータに実行させるためのプログラム。
  8. リモコン信号を受信するリモコン信号受信過程と、
    受信した前記リモコン信号の発信元を判別するリモコン信号判別過程と、
    判別した前記発信元に基づいて、受信した前記リモコン信号による操作が有効であるか否かを識別するリモコン信号識別過程と、
    有効な操作である場合に、受信した前記リモコン信号の受信順序に応じて表示画面の配置および開始座標を変化させる表示過程と、
    を備えることを特徴とする表示方法。
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