JP4762772B2 - 波長変換素の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、波長変換素子の製造方法に関し、より詳しくは、化合物半導体からなる擬似位相整合構造を備えた波長変換素子の製造方法に関する。
強誘電体非線形光学結晶の誘電分極方向を周期的に180度反転させることにより擬似的に位相整合をとる擬似位相整合(QPM:Quasi-phase Matching)は、下記の非特許文献1に記載されているように1962年にArmstrong 等によって発表された。
QPMによれば、角度整合等の位相調整が困難な材料に対しても非線形光学効果を効率良く取り出すことが可能になる。そのような擬似位相整合を可能にする強誘電体結晶として、ニオブ酸リチウム(LN:LiNbO3)、タンタル酸リチウム(LT:LiTaO3)が知られている。
強誘電体の分極を強制的に反転させる分極反転は、例えば、LN基板表面に周期的にTiを拡散することにより部分的にキュリー温度を下げ、熱処理によって行われることが、非特許文献2に記載されている。
また、下記の特許文献1、特許文献2には、分極反転層が周期的に形成された強誘電体層を第二高調波発生(SHG:Second Harmonic Generation)用の波長変換素子として使用することが記載されている。
特許文献2には、周期的な分極反転層を形成する方法として、電子ビーム照射、電界印可を用いることが記載されている。
しかし、電子ビーム照射、電界印可又はTiの拡散の手法によって強誘電体層に微細な分極位相反転層を高精度に形成することは難しい。
また、強誘電体結晶は高い強度の基本波の入力に対して劣化しやすい。これは、LN、LTはイルメナイト構造を有し、結晶内の電荷の移動による空間電荷が作る電界の方向の違いによってドメインを決めているので、高強度の基本波の照射によってその電界の方向が変わり易いことによる。そのような光損傷を抑制するためにMgOやZnOなどをLN、LTにドープすることが知られている。
以上のような強誘電体層に対して、非特許文献3には、GaAs/AlAsの非線形光学定数の差を利用した表面入射型のSHG波長変換素子が記載されている。この光学素子は、GaAs基板の(311)B面上に垂直にGaAs/AlAsからなる分極反転層と分極非反転層を形成した構造を有し、垂直方向に基本波を入射するようになっている。
しかし、この構造では、同一基板上にSHG波長変換素子と端面発光型半導体レーザを形成しようとする場合に、光接続が難しくなる。
これに対して、非特許文献4には、基板面上の水平方向に周期分極反転GaN(PPGaN)を形成して非線形光学素子を構成することが記載されており、SHG効果が確認されている。
その周期的反転GaNの形成方法として、まず、サファイア基板上にAlNバッファを介してGaN層を形成し、ついで、AlN/GaN 及びサファイア基板を所定の深さまでエッチングして周期的なストライプを形成し、その後に、ストライプ状の、AlN/GaNと凹状のサファイア基板の上に、GaNをMBE法により720℃の高温で成長させる方法が採用されている。これによれば、ストライプ状の、AlN/GaNの上でGa極性のGaNが成長し、その間のサファイア基板上ではN極性のGaNが成長する。
J.A.Armstrong, N.Bloembergen, J.Ducuing and P.s.Pershan, Phys. Rev. 127(1962), 1918 エレクトロニクスレター(Electron. Lett.) 1989年25号 731頁) NS.Nakagawa, N.Yamada, N.Mikosiba, D.E.Mars, Applied Physics Letters, 66 (1995), 2159 A.Chowdhury, Hock M.Ng, M. Bhardwaj, N.G. Weimann, Applied Physics Letters, 82 (2003), 1326 特開平4−276725号公報 特開2001−337355号公報
しかし、サファイア基板上に形成したGa極性のGaNとN極性のGaNを基板の水平方向に周期的に形成した非線形光学素子の表面は、非特許文献4にも記載されているように、N極のGaNの結晶制御の困難性から平坦性が劣る。この結果、非線形光学素子の適正なモード設計が難しく高い光密度を得ることができない。
本発明の目的は、適正なモード設計が行える波長変換素子の製造方法を提供することにある。
上記の課題を解決するための本発明の第1の態様は、基板面に対して第1の方向に配向する結晶軸を有する第1の半導体層の前記基板面上に光導波方向に所定周期長で複数の凹部が形成されるようにエッチングする工程と、前記第1の半導体層と同じ化合物からなる第2の半導体層を前記第1の方向とは異なる第2の方向に配向する結晶軸を有するように成長温度を調整して前記凹部内に成長させる工程と、前記凹部内に成長させた前記第2の半導体層の表面が前記基板面上に前記周期長で露出するように光学研磨することで分極反転層を形成する工程と、を有することを特徴とする波長変換素子の製造方法である。
本発明の第2の態様は、前記第1の態様に係る波長変換素子の製造方法において、前記分極反転層の表面をエッチングして前記光導波方向に延伸するリッジ構造を形成する工程を有することを特徴とする
本発明の第3の態様は、前記第1の態様に係る波長変換素子の製造方法において、前記分極反転層と同じ配列で前記第1の方向と前記第2の方向に結晶軸が配向するように第3の半導体層を前記分極反転層の表面上に成長させることを特徴とする。
本発明の第4の態様は、前記第3の態様に係る波長変換素子の製造方法において、前記第3の半導体層は、成長方向に異なる化合物のコア層とクラッド層を有していることを特徴とする。
本発明の第5の態様は、前記第3又は第4の態様に係る波長変換素子の製造方法において、前記第3の半導体層の表面をエッチングして前記光導波方向に延伸するリッジ構造を形成する工程をさらに有することを特徴とする。
本発明の第6の態様は、前記第1乃至第5の態様のいずれかに係る波長変換素子の製造方法において、前記第1の半導体層の前記結晶軸は+c軸と−c軸のうちの一方であり、前記第2の半導体層の結晶軸は前記+c軸と前記−c軸のうちの他方であることを特徴とする。
本発明の第7の態様は、前記第1乃至第6の態様のいずれかに係る波長変換素子の製造方法において、前記化合物はGaNであって、前記第1の半導体層はGa極性とN極性のうちの一方を有し、前記第2の半導体層は前記Ga極性と前記N極性のうちの他方を有することを特徴とする。
本発明の第8の態様は、前記第1乃至第7の態様のいずれかに係る波長変換素子の製造方法において、前記第1半導体層の成長温度は前記第2の半導体層の成長温度と異なっていることを特徴とする。
本発明の第9の態様は、前記第3乃至第5の態様のいずれかに係る波長変換素子の製造方法において、前記第1の半導体層と前記第2の半導体層とをそれぞれ異なる温度で成長させ、前記第3の半導体層を前記第1の半導体層の成長温度と前記第2の半導体層の成長温度との間の温度で成長させることを特徴とする。
本発明によれば、複数回で成長される第1、第2の半導体層からなる周期分極反転構造の表面を光学研磨して平坦化しているので、それらの上に適正なモード設計を行って、入射光に対する損失を低減することが可能になる。しかも、平坦化された第1、第2の半導体層の上に周期分極反転構造を有する波長変換用のコア層に格子歪みを生じさせて分極を大きく増強して変換効率を高くすることができる。
以下に本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
(第1の実施の形態)
図1〜図3は、本発明の第1実施形態に係る波長変換素子の製造工程を示す断面図である。
まず、図1(a)に示すように、直径2インチの単結晶のGaN基板1を用意する。このGaN基板1は、下地基板(不図示)上に例えばハイドライドVPE法により300μmの厚さに成長されたもので、成長後に下地基板から剥離される。下地基板として、例えば、サファイア基板、シリコン基板、SiC基板、又は、その基板の主面上にGaN層又はAlN層を形成した基板等が用いられる。
そのようなGaN基板1の第1の面1aがGa(ガリウム)面、第2の面1bがN(窒素)面となっている。第1の面1aは、+c軸方向に配向しているカチオン面であり、第2の面1bは、−c軸方向に配向しているアニオン面である。なお、第1の面1aの面方位は(1000)である。
次に、図1(b)に示すように、GaN基板1における第2の面1bの上に、SiO2膜2をCVD法等により形成する。そして、SiO2膜2上にレジスト(不図示)を塗布し、これを露光、現像して周期長Λのライン&スペースのパターンを形成する。その周期の方向は、例えば、GaN基板1の劈開面に直交する方向とする。
その後に、レジストのパターンに覆われない部分のSiO2膜2を反応性イオンエッチング法等によりエッチングすることにより、図1(c)に示すように開口部2aを形成してレジストのライン&スペースのパターンをSiO2膜2に転写する。そして、パターニングされたSiO2膜2をマスクMとして使用する。なお、マスクMの材料としてはSiO2膜に限られるものではなく、例えばチタン(Ti)などの金属膜を使用してもよい。
次に、図1(d)に示すように、塩素系の反応ガスを用いて高速ドライエッチング等の手法により、マスクMの開口部2aを通してGaN基板1を深さ約10μmまでエッチングする。これにより、GaN基板1の第2の面1bには、マスクMのパターンが転写されて、周期長Λで凹部3が形成される。
この後に、図1(e)に示すように、マスクMを緩衝フッ酸(BHF:Buffered HF)により除去する。
さらに、図2(a)に示すように、トリメチルガリウム、アンモニア等の反応ガスを用いて有機金属気相成長法(MOCVD)法によりGaN層4を約1000℃の基板温度で全面に成長する。なお、GaN層4を成長する前に、分子線エピタキシー(MBE)法によりGaN又はAlNからなるバッファ層を成長した後に基板温度800℃以上の温度でGa極性のGaN層を成長してもよい。
GaN層4の厚さは、GaN基板1の凹部3を完全に埋めるために20μmの厚さとする。なお、MOCVD法によるGaN層4を1μm成長した後に、ハイドライド気相エピタキシー法(HVPE)により再成長してもよく、これにより埋込の効率がよくなる。
GaN層4は成長温度を約1000℃と高くしているので、GaNを構成する元素のうちN面から出発して成長しているが、成長初期において、この条件でより安定なGa面に変化し、再成長層の大半であるGaN層4は+C軸配向のGa極性となる。
なお、GaN層4を成長する前にマスクMを除去したが、これを残したままでGaN層4を成長してもよい。この場合には、マスクMの開口部2aを中心にしてGaN層4の成長が進むために埋込の効率がより良いが、マスクMの開口部2aのエッジ部分では異常成長が生じ易い。
この状態では、マスクMの有無にかかわらず、GaN層4の表面には凹凸が発生しているので、図2(b)に示すように、その表面を研磨することにより平坦にするとともに凹部3以外のGaN層4を除去する。研磨は、0.1μm以下の粒径をもつコロイダルシリカ等の砥粒を用いてアルカリ水溶液、例えばKOH溶液中でポリッシングクロスにより行う。
なお、マスクMを除去せずにGaN層4を成長した場合には、研磨の前にマスクMをBHFによりエッチングして除去する。
研磨による削り量を2μmとした場合の平坦性の改善結果を調べたところ、原子間顕微鏡(AFM)測定によれば、GaN層4を成長した直後のその表面荒さ(ラフネス)が0.1μm以上となる領域があって散乱損出の原因が存在したが、研磨後のGaN層4及びGaN基板1の表面荒さは10nm以下となり、光学的に平坦な面となった。このような散乱損出の原因を除去するための光学的な研磨を、以下に光学研磨という。
続いて、図2(c)に示すように、GaN層4及びGaN基板1の研磨面の上にSiO2膜5をCVD法により形成した後に、その上にフォトレジスト(不図示)を塗布し、これを露光、現像することにより、GaN基板1の劈開面に直交する方向に延びる幅3μmのストライプ状のパターンを形成する。この後に、ストライプ状のフォトレジストをマスクにしてSiO2膜5をドライエッチングしてレジストのパターンをSiO2膜5に転写する。
さらに、フォトレジストを除去した後に、SiO2膜5のパターンをマスクにしてGaN層4及びGaN基板1を例えば3μmの深さにエッチングすると、図3に示すように、GaN層4及びGaN基板1はSiO2膜5のパターンが転写されて劈開方向に直交する方向に長いリッジストライプ構造6が形成される。そのリッジストライプ構造6は幅、高さがそれぞれ3μmとなる。
ここで、SiO2膜5を除去せずにこれをリッジストライプ構造6の保護膜として使用する。なお、低屈折率材料であるポリイミドによりリッジストライプ構造6の両側を埋め込むことも可能であるが、大出力光素子においてはポリイミドが劣化する場合があるのでその埋込を避けることにする。
次に、図2(d)に示すように、GaN基板1の第1の面1a上に、TiとNiの組み合わせ、或いはCrとAuSn、その他の金属の組み合わせからなる金属膜を形成し、これをヒートシンクへの融着膜7とする。また、リッジストライプ構造6の表面に反射金属膜を形成してもよいが、導波路の加工形態、横モード設計等によっては光学的損失をともなうおそれもある。
以上のようなウェハプロセスは、例えば図4に示すような平面形状が円形のGaN基板1の全面について行われ、リッジストライプ構造6は複数の領域に所定間隔で平行して形成される。
従って、所定の大きさの波長変換素子に分割する必要があり、リッジストライプ構造6の延在方向に直交する方向の劈開面に沿ってGaN基板1を波長変換素子の長さ、例えば1000μm〜5000μmごとに分割して図5に示すような棒状体を複数本形成する。
その後、棒状体の両端面に端面被膜(コーティング)を形成する。
波長変換素子の基本波入射面となる第1の端面には、第2高調波に対して高い反射率を有する第1の端面被膜8を形成する。即ち、リッジストライプ構造6及びその周囲に存在するGaN、光学被膜材料及び空気からなる3つの層において、第1の端面被膜8の材料として最も低次の第2高調波の波長に対して反射率が最大となる屈折率材料を選択する。
例えば、基本波が1.06μmの波長の場合、厚さ266nmの窒化シリコン(SiN)を触媒CVD法により形成する。SiN 膜の屈折率は波長0.53μmの第2高調波に対して2.0に調整され、この膜により波長1.06μmの基本波に対しては低反射率被膜として機能する一方、波長0.53μmの第2高調波に対して高反射率被膜として機能する。
波長変換素子の第2高調波出射端となる第2の端面には、基本波を反射し且つ第2高調波については少なくとも第1の端面被膜8よりも反射率の低い第2の端面被膜9を形成する。第2の端面被膜9として、例えば、SiN 膜を560nmの厚さに形成することにより所望の反射率性能を得ることができた。そのSiN 膜は、基本波の波長1.06μmに対する屈折率が1.9程度である。
第1、第2の端面被膜8,9を形成した後に、棒状体において平行に複数存在するリッジストライプ構造6のそれぞれの側部をダイサで切断して波長変換素子を個々に分離する。
以上により図6に示すようなSHG波長変換素子10が完成する。その波長変換素子10は、例えば図7に示すような構成の発光装置の部品として採用される。
図7において、SHG波長変換素子10は、ヒートシンク11にダイボンディングされている。さらに、ヒートシンク11には温度制御素子としてペルチェ素子(不図示)が搭載されている。これは、SHG波長変換素子10により安定した波長変換を得るためには、素子温度をコントロールする必要があるからである。
さらに、先端を楔加工した第1、第2の光ファイバ12,13を用意し、第1の光ファイバ12の楔状先端をSHG波長変換素子10の第1の端面に突き合わせ、第2の光ファイバ13の楔状先端をSHG波長変換素子10の第2の端面に突き合わせる。この場合、第1、第2の光ファイバ12,13として、FBG(fiber Bragg grating)が形成された光ファイバを使用することにより、第1、第2の端面被膜8,9に求められる要件を補強して性能を高めることができる。
第1の光ファイバ12に形成されたグレーティングは基本波の波長を選択するピッチを有し、第2の光ファイバに形成されたグレーティングは第2高調波の波長を選択するピッチを有している。これによれば、上記の第1、第2の端面被膜8,9を上記の条件と異ならせることも可能になる。
第1、第2の光ファイバ12,13として、その他に、SHG波長変換素子に投入される入射光の偏波状態を一定にする偏波保持ファイバを用いてもよい。
なお、第1、第2の光ファイバ12,13の先端を楔にする代わりにファイバ先端にレンズを接続してもよいし、FBGの代わりに通常の光ファイバにエタロン又は外部グレーティングを接続してもよい。また、第1、第2の光ファイバ12,13として偏波保持ファイバを使用する代わりに光ファイバに偏光板を接続してもよい。
SHG波長変換素子10の第1の端面に入射する基本波の光は、例えば、第1の光ファイバ12を介して半導体レーザモジュール14から出力される。その半導体レーザモジュール14は、サーミスタ、ペルチェ素子等を有することにより温度制御されて発振波長が一定となる構成となっている。また、リッジストライプ構造6の上面は平坦になっているので、光損失が少なく高出力を得ることができる。
また、リッジストライプ構造6は、その上面が研磨により平坦になっているので、SHGへの変換効率が良好となる。
SHG波長変換素子10のリッジストライプ構造6の幅を上記したように3μmとする場合には、SHG波長変換素子10は入射する基本波が少なくとも基板面の垂直方向で単一の横モードとなって伝搬する素子として使用される。また、その幅を100μm程度とする場合には、基本波がマルチの横モードで伝搬する素子として利用できる。
幅3μmのリッジストライプ構造6のSHG波長変換素子10は、入射光強度を1W程度とすると出射光強度が0.2W程度となる中出力素子となるが、円形に近いフィールドを得ることができ第2次高調波の発光品質に優れている。
一方、幅100μmのリッジストライプ構造6を持つSHG非線形光素子10は、マルチモードファイバとカップリングすることにより入射光強度を10W以上とすることができ、波長1060nmの入射光を30Wとすれば、波長530nmの出射光を6W程度とすることができる。
図8は、3個のSHG波長変換素子10R、10G,10Bを含有する発光装置を示し、SHG波長変換素子10R、10G,10Bのそれぞれに発振波長が異なる半導体レーザモジュール14R、14G、14Bが光ファイバ12R、12G、12Bを介して接続されている。
例えば、第1の半導体レーザモジュール14Bの発振波長を900nm、第2の半導体レーザモジュール14Rの発振波長を1060nm、第3の半導体レーザモジュール14Gの発振波長を1300nmとする。
また、それらの半導体レーザモジュール14B,14R,14Gから光を入射するSHG波長変換素子10R、10G,10Bの結晶軸方位の分極反転周期Λは、図9に示すウルツ鉱型GaNの波長・屈折率特性に基づいて異ならせる必要がある。
即ち、第1の半導体レーザモジュール14Bに光ファイバ12Rを介して光接続されるSHG波長変換素子10Bから450nmの青色光を出力させる場合には、リッジストライプ構造6内での結晶軸の分極反転周期長を2.9μmとする。第2の半導体レーザモジュール14Rに光ファイバ12Rを介して光接続されるSHG波長変換素子10Rから650nmの赤色光を出力させる場合には、リッジストライプ構造6の結晶軸の分極反転周期長を8.1μmとする。また、第3の半導体レーザモジュール14Gに光ファイバ12Gを介して光接続されるSHG波長変換素子10Gから530nmの緑色光を出力させる場合には、リッジストライプ構造6の分極反転周期長を4.84μmとする。
そのようなSHG波長変換素子10B,10R,10G、光ファイバ12B,12R,12G及び半導体レーザモジュール14B,14R,14Gにより高出力のRGB光源が構成できる。このRGB光源によればトータルで10W以上のパワーが得られる。1Wの光は、波長が550nmのとき、680ルーメンの光束に相当する。RGB光源のうち、青色と赤色は、550nm付近の緑色に比べ視感度が落ちるため、緑色に比べ大きな光パワーを発生するようにする必要があるが、概ね3色で2000ルーメンの光束を得ることができ、室内光の照度のもとでも、1m×2m程度のスクリーン上に画像を投射するに十分な光量を得ることができる。
従って、それらを複数配置して数メートル角の領域で照射することにより十分のスクリーン輝度が得られる上に、究極の色再現性と解像度が期待できるため、大画面、光解像度のディスプレイに応用すれば従来にない臨場感が得られ、バーチャル体験システム等に好適である。
そのようなディスプレイ装置においては、半導体レーザモジュール14R,14G,14Bから高い光密度で光がSHG波長変換素子10に入射する。
また、基本波を1060nmとした場合のGaNと強誘電体であるLNのそれぞれの分極反転の周期は、表1に示すようになる。これにより、GaNリッジストライプ構造6の導波路を有するSHG波長変換素子10B,10R,10Gは、強誘電体であるLNを使用したSHG波長変換素子に比べて分極反転周期を短くすることができ、コンパクト化が可能になることがわかる。
Figure 0004762772
SHG波長変換素子10を構成するウルツ鉱型構造を有するGaNの周期的な分極の反転は、図10(a)に示すように基板面に対して+C軸配向のGaN層のGa極性と、図10(b)に示すように基板面に対して−C軸配向のGaN層のN極性によって行われているので、熱や電界により分極の向きは変化せず、高密度の光入射によって劣化しない。
従って、大きな光密度での駆動が実現するため、素子の単位導波路長あたりの変換効率を大きくすることができる。同一の変換効率を得るための素子の長さを小さくすることができる。
なお、イルメナイト構造を有するLN、LTなどの強誘電体は、空間電荷が作る電界の方向の違いによってドメインを決めているので、高密度の光照射によってドメインが変化しやすくなっている。
本実施形態に係るリッジストライプ構造の波長変換素子を和周波又は差周波を発生させる発光装置やパラメトリック発振に用いることができる。
(第2の実施の形態)
図11、図12は、本発明の第2実施形態に係る波長変換素子の製造工程を示す断面図である。
まず、図11(a)に示すように、第1実施形態と同様に直径2インチの単結晶のGaN基板1を用意する。そして、GaN基板1の第1の面1aがGa(ガリウム)面、第2の面1bがN(窒素)面となっている。第1の面1aは、+c軸が配向しているカチオン面であり、第2の面1bは、−c軸が配向しているアニオン面である。
次に、図11(b)に示すように、GaN基板1における第1の面1aの上に、SiO2膜16をCVD法等により形成する。そして、SiO2膜16上にレジスト(不図示)を塗布し、これを露光、現像して周期長Λのライン&スペースのパターンを形成する。その周期の方向は、例えば、GaN基板1の劈開面に直交する方向とする。
その後に、レジストのパターンに覆われない部分のSiO2膜16を反応性イオンエッチング法等によりエッチングすることにより、図11(c)に示すように開口部16aを形成してレジストのライン&スペースのパターンをSiO2膜16に転写する。そして、パターニングされたSiO2膜16をマスクMとして使用する。なお、マスクMの材料としてはSiO2膜12に限られるものではなく、例えばチタン(Ti)などの金属膜を使用してもよい。
次に、図11(d)に示すように、塩素系の反応ガスを用いて高速ドライエッチング等の手法により、マスクMの開口部16aを通してGaN基板1を深さ約10μmにエッチングする。これにより、GaN基板1の第1の面1aには、マスクMのパターンが転写されて、周期長Λで凹部17が形成される。
この後に、図11(e)に示すように、マスクMをBHF溶液により除去する。
さらに、図12(a)に示すように、MBE法によりGaN層18を約600℃以下の基板温度で全面に成長する。GaN層15の厚さは、GaN基板1の凹部17を完全に埋めるために20μmの厚さとする。
GaN層18は成長温度を600℃以下と低くしているので、成長を開始する前のGaN層の表面は、Ga極性面から出発するが、低温で安定なN極性に変化する。従ってGaN層15は概ね−c軸配向のN極性となる。このとき、N極性の成長膜を得るには、これに十分なNラジカル濃度を供給する必要がある。基板温度が低いため、アンモニアの直接供給では不十分であり、プラズマガンや触媒分解の手法を取り入れる必要がある。
なお、マスクMは、GaN層18を成長する前に除去しているが、これを残したままでGaN層18を成長してもよい。この場合には、マスクMの開口部16aを中心に成長が進む。
ところで、マスクMの有無にかかわらず、GaN層18の表面には凹凸が発生しているので、図12(b)に示すように、その表面を研磨して平坦にするとともに、凹部16a以外のGaN層18を除去する。研磨の方法は、第1実施形態と同様に、0.1μm以下の粒径をもつコロイダルシリカ等の砥粒を用いてアルカリ水溶液、例えばKOH溶液中でポリッシングクロスにより行う。
なお、マスクMを除去せずにGaN層18を成長した場合には、この研磨の前に、マスクMをBHF溶液により除去する。
光学研磨が行われたGaN層18及びGaN基板1の表面荒さは10nm以下となり、第1実施形態と同様に光学的な平坦な面となった。
続いて、GaN層18及びGaN基板1の研磨面の上にSiO2膜19をCVD法により形成した後に、そのSiO2膜19を第1実施形態と同様にパターニングしてGaN基板1の劈開面に直交する方向に延びる所定幅、例えば3μm〜100μmの幅のストライプ状のパターンを形成する。
さらに、SiO2膜19のパターンをマスクにしてGaN層18及びGaN基板1を3μmの深さにエッチングすると、図13に示すように、GaN層18及びGaN基板1は第1実施形態と同様にGaN基板1のリッジストライプ構造6となる。そのリッジストライプ構造6は高さがそれぞれ3μm、幅が3μm〜100μmとなる。
ここで、SiO2膜19はリッジストライプ構造6を保護する保護膜として残される。
次に、図12(d)に示すように、GaN基板の下面に、第1実施形態と同様なTiとNiの組み合わせなどからなる金属膜を形成してこれを融着膜20とする。
以上のようなウェハプロセスは、例えば図4に示すような円形のGaN基板1の全面について行われ、リッジストライプ構造6は複数の領域に所定間隔で平行して形成される。
そのようなGaN基板1は図5に示したと同様に棒状に劈開され、さらに第1実施形態と同様に、棒状体の第1の端面に第1の端面被膜8を形成し、第2の端面に第2の端面被膜9を形成する。その後に、ダイサを使用して素子間を分離すると図13に示すような波長変換素子21が得られる。
本実施形態の波長変換素子21によれば、GaN基板1がGa極性となり、GaN層18がN極性となっているので、極性の向きは第1実施形態と異なってGaN基板1とGaN層18で逆になっているが、リッジストライプ構造6の長さ方向で第1実施形態と同様にGa極性とN極性が交互に周期的に形成されている。
従って、波長変換素子21において、第1実施形態と同様にリッジストライプ構造6により横モードが制御され、また、リッジストライプ構造6の上面は研磨により平坦になっているので、光損失が少なく高出力を得ることができ、第1実施形態の波長変換素子10と機能、用途は同じである。
(第3の実施の形態)
図14、図15は、本発明の第3実施形態に係る波長変換素子の製造工程を示す断面図である。
まず、図14(a)に示すように、サファイア基板30の面方位(0001)の面を主面とし、その上にMOCVD法によりAlNよりなるバッファ層31を600℃以下の低温で厚さ10nm程度に成長する。なお、サファイア基板30の代わりにSiC基板、Si基板、AlN基板、その他の基板を用いても良い。
続いて、MOCVD法により第1のGaN層32を20μm程度の厚さに成長する。この第1のGaN層32の成長時には基板温度を1000℃とし、バッファ層31上での最初の原子の成長を窒素(N)とする。第1のGaN層32は、図10(a)に示したような結晶構造となり、サファイア基板30の主面に対して+c軸配向したGa極性の層となる。
次に、図14(b)に示すように、第1のGaN層32の上にSiO2膜33をCVD法等により形成する。そして、SiO2膜33上にレジスト(不図示)を塗布し、これを露光、現像して周期長Λのライン&スペースのパターンを形成する。その周期の方向は、例えば、サファイア基板21の劈開面に直交する方向とする。
その後に、レジストのパターンに覆われない部分のSiO2膜33を反応性イオンエッチング法等によりエッチングすることにより、図14(c)に示すように開口部33aを形成してレジストのライン&スペースのパターンをSiO2膜33に転写する。そして、パターニングされたSiO2膜33をマスクMとして使用する。なお、マスクMの材料としてはSiO2膜に限られるものではなく、例えばチタンTiなどの金属膜を使用してもよい。
次に、図14(d)に示すように、塩素系の反応ガスを用いて高速ドライエッチング等の手法により、マスクMの開口部33aを通して第1のGaN層32を浅く、例えば約10μmの深さにエッチングする。これにより、第1のGaN層32には、マスクMのパターンが転写されて、周期長Λで凹部34が形成される。
マスクMをBHFにより除去した後に、図15(a)に示すように、トリメチルガリウム、アンモニア等の反応ガスを用いてガスソースMBE法により第2のGaN層35を600℃以下の基板温度で第1のGaN層32上の全面に成長する。第2のGaN層35の厚さは、第1のGaN層32の凹部34を完全に埋めるために20μmの厚さとする。
第2のGaN層35の成長温度は600℃以下と低く設定されているので、GaNの成長はGa面から成長し初め、これにより第2のGaN層35は−c軸配向のN極性となる。
第2のGaN層35は、第1のGaN層32マスクMを残したままで成長してもよい。なお、マスクMを除去せずに第2のGaN層35を成長した場合には、その成長後にマスクMをBHFによりエッチングして除去する。
第2のGaN層35の成長後には、その表面には凹凸が発生しているので、図15(b)に示すように、その表面を光学研磨して平坦にするとともに、凹部24以外の第2のGaN層35を除去する。研磨の方法は、第1実施形態と同様に、0.1μm以下の粒径をもつ砥粒を用いてアルカリ水溶液でポリッシングクロスにより行う。
これにより、サファイア基板30の上には、基板面に平行方向でGa極性とN極性が所定の周期で繰り返される分極反転層が形成される。
次に、図15(c)に示すように、第1、第2のGaN層32,35の研磨面の上に、ガスソースMBE法によって、厚さ2μm〜5μmのAlGaNよりなる第1のクラッド層36と、厚さ0.1μm〜1.0μmのGaNよりなる導波路層37と、厚さ2μm〜5μmのAlGaNよりなる第2のクラッド層38とを順に成長する。
AlGaN成長時のソースガスとしてはトリメチルアルミニウム、トリメチルガリウム、アンモニアを使用し、GaN成長時のソースガスとしてはトリメチルガリウム、アンモニアを使用する。また、成長時の基板温度は、600℃より高く1000℃より低い値、即ち中程度の温度に設定する。
AlGaNのうちAl組成を20%とした場合には、格子整合等を考慮してクラッド層36,38の厚さは2μm程度が好ましい。また、導波路層37の損失による分極効果の低減を抑制するためには0.1μm程度が好ましい。
なお、導波路層37はクラッド層36,38よりも屈折率が高い材料が選択され、例えば導波路層37とクラッド層36,38の組み合わせとして、例えば、InGaNとGaN、AlGaNとAlNのいずれかを採用してもよい。
そのような条件により成長された第1のクラッド層36、導波路層(コア層)37、第2のクラッド層38は、それぞれ下地である第1のGaN層32と第2のGaN層35の結晶性をそのまま受け継ぐので、第1のGaN層32の上ではGa極性となり第2のGaN層35の上ではN極性となり、これにより周期的に極性が反転する長周期のQPMが導波路層47及びクラッド層36,38に形成されることになる。
なお、第1のGaN層32と第2のGaN層35の成長条件によっては、導波路層37において、第1のGaN層32上の領域と第2のGaN層35上の領域では歪みを変えることが可能になる。
次に、図16(a)に示すように、CVD法により、第2のクラッド層38の上にSiO2膜39を形成し、その上にフォトレジスト(不図示)を塗布する。そして、フォトレジストを露光、現像することにより、サファイア基板30の劈開面に直交する方向に延びる幅3μm〜100μmのストライプ状のパターンを形成する。この後に、フォトレジストをマスクにしてSiO2膜39をドライエッチングしてフォトレジストのパターンをSiO2膜39に転写する。
フォトレジストを除去した後に、SiO2膜39のパターンをマスクにして少なくとも第2のクラッド層38を所定の深さまでエッチングすると、図17に示すようなリッジストライプ構造40が形成される。なお、エッチングは、第1のクラッド層36に達する深さまで行ってもよい。
ここで、SiO2膜39を除去せずにリッジストライプ構造40の保護膜として使用する。
次に、図16(b)に示すように、サファイア基板30の下面にTiとNiの組み合わせ、或いはCrとAuSn、その他の金属の組み合わせからなる金属膜41を形成し、これをヒートシンクへの融着膜とする。
以上のようなウェハプロセスは、第1実施形態の図4に例示したように、基板全面について行われ、リッジストライプ構造40は複数の領域に所定間隔で平行して形成される。
その後に、第1実施形態と同様に、リッジストライプ構造40の延在方向に例えば1000μm〜5000μmの長さごとに劈開してサファイア基板30を棒状にする。
さらに、図16(c)に示すように、波長変換素子の基本波入射側の第1の端面には、第1実施形態と同様に、第2高調波に対して高い反射率を有する第1の端面被膜42を形成する。
一方、波長変換素子の第2高調波の出射端となる第2の端面には、第1実施形態と同様に、基本波を反射し且つ第2高調波については少なくとも第1の端面被膜42よりも反射率の低い第2の端面被膜43を形成する。
第1、第2の端面被膜42,43を形成した後に、棒状体に平行に複数形成されたリッジストライプ構造40の側部領域をダイサで切断して波長変換素子を分離する。
以上により図17に示すような波長変換素子50が完成される。その波長変換素子によれば、導波路層37及びクラッド層36,38がGaN層32,35の光学的研磨面上にエピタキシャル成長されているので、積層方向の導波設計が可能になり、より高密度の光導波路を構成でき、SHG波長変換効率を高めることができる。
しかも、多層構造として格子歪み層を形成しても良く、これにより分極の大きさを増強してSHG変換効率をさらに高めることができる。
また、本実施形態に係る波長変換素子50についても、光損失が少なく高出力を得ることができ、第1実施形態の波長変換素子10と用途は同じである。
図1は、本発明の第1実施形態に係る波長変換素子の製造工程を示す断面図(その1)である。 図2は、本発明の第1実施形態に係る波長変換素子の製造工程を示す断面図(その2)である。 図3は、本発明の第1実施形態に係る波長変換素子の製造工程を示す斜視図である。 図4は、本発明の実施形態に係る波長変換素子が形成された基板を示す平面図である。 図5は、本発明の実施形態に係る波長変換素子が形成された基板を劈開して得られた棒状体示す平面図である。 図6は、本発明の第1実施形態に係る波長変換素子を示す斜視図である。 図7は、本発明の第1実施形態に係る波長変換素子を使用した発光装置の第1例を示す断面図である。 図8は、本発明の第1実施形態に係る波長変換素子を使用した発光装置の第2例を示す断面図である。 図9は、本発明の実施形態に係る波長変換素子に使用されるGaNの波長と屈折率の関係を示す図である。 図10は、本発明の実施形態に係る波長変換素子に使用されるGaNの分極の向きの違いによる結晶構造を示す図である。 図11は、本発明の第2実施形態に係る波長変換素子の製造工程を示す断面図(その1)である。 図12は、本発明の第2実施形態に係る波長変換素子の製造工程を示す断面図(その2)である。 図13は、本発明の第2実施形態に係る波長変換素子を示す斜視図である。 図14は、本発明の第3実施形態に係る波長変換素子の製造工程を示す断面図(その1)である。 図15は、本発明の第3実施形態に係る波長変換素子の製造工程を示す断面図(その2)である。 図16は、本発明の第3実施形態に係る波長変換素子の製造工程を示す断面図(その3)である。 図17は、本発明の第3実施形態に係る波長変換素子を示す斜視図である。
符号の説明
1:GaN基板
2、5:SiO2
3:凹部
4:GaN層
6:リッジストライプ構造
7:融着膜
8、9:端面被膜
10、10R、10G、10B:波長変換素子
11:ヒートシンク
12、12R、12G、12B、13:光ファイバ
14、14R、14G、14B:半導体レーザモジュール
16、19:SiO2
17:凹部
18:GaN層
20:融着膜
30:サファイア基板
31:AlN層
32;GaN層
33:SiO2
34:凹部
35、39:GaN層
36、38:クラッド層
40:リッジストライプ構造
41:融着膜

Claims (9)

  1. 基板面に対して第1の方向に配向する結晶軸を有する第1の半導体層の前記基板面上に光導波方向に所定周期長で複数の凹部が形成されるようにエッチングする工程と、
    前記第1の半導体層と同じ化合物からなる第2の半導体層を前記第1の方向とは異なる第2の方向に配向する結晶軸を有するように成長温度を調整して前記凹部内に成長させる工程と、
    前記凹部内に成長させた前記第2の半導体層の表面が前記基板面上に前記周期長で露出するように光学研磨することで分極反転層を形成する工程と、を有する
    ことを特徴とする波長変換素子の製造方法。
  2. 前記分極反転層の表面をエッチングして前記光導波方向に延伸するリッジ構造を形成する工程を有する
    ことを特徴とする請求項1に記載の波長変換素子の製造方法。
  3. 前記分極反転層と同じ配列で前記第1の方向と前記第2の方向に結晶軸が配向するように第3の半導体層を前記分極反転層の表面上に成長させる
    ことを特徴とする請求項1に記載の波長変換素子の製造方法。
  4. 前記第3の半導体層は、成長方向に異なる化合物のコア層とクラッド層を有している
    ことを特徴とする請求項3に記載の波長変換素子の製造方法。
  5. 前記第3の半導体層の表面をエッチングして前記光導波方向に延伸するリッジ構造を形成する工程をさらに有する
    ことを特徴とする請求項3又は請求項4に記載の波長変換素子の製造方法。
  6. 前記第1の半導体層の前記結晶軸は+c軸と−c軸のうちの一方であり、前記第2の半導体層の結晶軸は前記+c軸と前記−c軸のうちの他方であることを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか1つに記載の波長変換素子の製造方法。
  7. 前記化合物はGaNであって、前記第1の半導体層はGa極性とN極性のうちの一方を有し、前記第2の半導体層は前記Ga極性と前記N極性のうちの他方を有する
    ことを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれか1つに記載の波長変換素子の製造方法。
  8. 前記第1半導体層の成長温度は前記第2の半導体層の成長温度と異なっていることを特徴とする請求項1乃至請求項7のいずれか1つに記載の波長変換素子の製造方法。
  9. 前記第1の半導体層と前記第2の半導体層とをそれぞれ異なる温度で成長させ、
    前記第3の半導体層を前記第1の半導体層の成長温度と前記第2の半導体層の成長温度との間の温度で成長させる
    ことを特徴とする請求項3乃至請求項5のいずれか1つに記載の波長変換素子の製造方法。
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