JP4762519B2 - 水素吸蔵材料及びその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、水素吸蔵材料及びその製造方法に関し、より詳しくは珪素及び炭素を含む複合体からなる水素吸蔵材料並びにその製造方法に関する。
水素は各種用途に供される基礎原料であり、次世代のクリーンなエネルギー源として期待され、燃料電池の燃料その他各種用途に利用されている。水素の貯蔵、輸送方法としては高圧水素ボンベによる方法や液化水素にして行う方法などがあり、また、新たな水素貯蔵材料として水素吸蔵合金やカーボンナノチューブなども開発されている。
そのうち、高圧水素ボンベによる貯蔵、輸送方法は、例えば150〜350気圧というような高圧力で貯蔵するのが一般的である。このため、そのような高圧力に耐え得る構造を有する肉厚の容器が必要であるが、それでも体積あたり水素貯蔵量は少ない。また、液化水素にして貯蔵、輸送する方法では超低温用の特殊な容器が必要であり、輸送時の安全性のなどの点でも問題がある。
また、水素吸蔵合金による方法では、水素吸蔵量が少なく、しかも水素吸蔵合金自体金属であるため重い。この方法では、水素吸蔵合金を冷却しながら水素を吸蔵、貯蔵させ、吸蔵された水素は加熱により放出させるが、水素の吸蔵、放出のサイクルにより水素吸蔵合金自体が劣化するという問題があるのに加え、水素吸蔵合金はレアメタルを含む場合が多いことから高価である。
さらに最近では、カーボンナノチューブへの水素吸蔵技術が注目され、例えば特開2001−208295号公報に記載のように、シリカやアルミナなどの担体に触媒として鉄、ニッケル、コバルトなどの金属またはそれらの酸化物を担持した触媒に水素と二酸化炭素を流通反応させて得た水素貯蔵用グラファイトファイバーなどが開発されている。しかし、水素吸蔵量などの面から未だ十分な成果は得られていない。
特開2001−208295号公報
そこで、本発明は、従来における水素の貯蔵、輸送に係る以上のような問題を解決するためになされたもので、水素吸蔵量が多く、軽量且つ低コストで、しかも水素の吸蔵、放出が容易な新規且つ有用な水素吸蔵材料及びその製造方法を提供することを目的とするものである。
本発明は、少なくとも珪素及び炭素を含む複合体からなる水素吸蔵材料であって、金属触媒を担持した珪素粒子の表面を有機シラン化合物の熱分解により形成された炭素で覆ってなることを特徴とする水素吸蔵材料を提供する。
また、本発明は、少なくとも珪素と炭素を含む複合体からなる水素吸蔵材料の製造方法であって、金属触媒を担持した珪素粒子に対して有機シラン化合物を通して有機シラン化合物を熱分解することを特徴とする水素吸蔵材料の製造方法を提供する。
本発明の水素吸蔵材料は、水素吸蔵量が多く、軽量且つ低コストで、しかも水素の吸蔵、放出が容易であり、実用性の高い水素吸蔵材料である。
本発明の水素吸蔵材料は、少なくとも珪素及び炭素を含む複合体からなる水素吸蔵材料である。そして、金属触媒を担持した珪素粒子の表面を有機シラン化合物の熱分解により形成された炭素で覆ってなることを特徴とする。また、本発明の水素吸蔵材料の製造方法は、少なくとも珪素と炭素を含む複合体からなる水素吸蔵材料の製造方法であって、金属触媒を担持した珪素粒子に対して有機シラン化合物を通して有機シラン化合物を熱分解することを特徴とする。
本発明においては触媒金属の担体として珪素粒子を用いることが重要である。珪素粒子としては珪素の粉末等を用いることができる。珪素粒子の粒子径は、触媒金属を担持し得る大きさであればよいが、例えば100〜1000nm(直径)の範囲、望ましくは500nm付近である。その粒子径は、珪素及び炭素を含む複合体(Si−C複合体)としたときの水素吸蔵材料としての取り扱いや水素の吸蔵、放出の容易さの点等をも考慮して適宜選択できる。また、金属触媒としては、鉄(Fe)、ニッケル(Ni)及びコバルト(Co)のうちの少なくとも1種の金属を用いる。これら金属触媒は珪素粒子に予め担持した形で用いる。珪素粒子に対する金属の担持は以下のようにして行うことができる。
それら金属の水溶性化合物を水溶液とし、これに珪素粉末を混合して珪素粒子の懸濁液を得る。そして、その懸濁液を乾燥し、焼成することで、金属化合物を珪素粒子に付着させる。次いで、還元性のガス、例えば水素で還元処理することにより、各珪素粒子に金属触媒を担持した触媒を得る。Fe、Ni、Coの各金属の水溶性化合物としては水酸化物、硝酸塩、酢酸塩、その他適宜の化合物を用いることができる。
本発明においては、そのようにして得た金属触媒担持の珪素粒子に対して、有機シラン化合物を高温下で通して有機シラン化合物を熱分解させる。これにより珪素と炭素との複合体(Si−C複合体)を製造する。その高温条件は、有機シラン化合物が分解し得る温度であればよいが、900〜1400℃の範囲、好ましくは1000〜1100℃の範囲とすることができる。また、有機シラン化合物はキャリアーガスとしての窒素等の不活性ガスに混合した形で金属触媒担持の珪素粒子に通してもよい。
有機シラン化合物の例としては、テトラメチルシラン、ジメチルジエチルシランなどのオルガノシラン(RnSiH4-n,R=アルキル基,n=1〜4)、トリメチルメトキシシラン、テトラメトキシシランなどのオルガノアルコキシシラン(RnSi(OR)4-n,R=アルキル基,OR=アルコキシ基,n=0〜3)、オルガノシアノール(RnSi(OH)4-n,R=アルキル基,n=0〜3)などが挙げられる。
その一例としてテトラメチルシランを用いて得られたSi−C複合体の形態を観察したところ、球状の珪素粒子の表面に髭状の炭素が覆っているような形態をしていることが分かった。ここで、金属触媒担持の珪素粒子のうちの珪素粒子は、テトラメチルシランの熱分解により生成した炭素との複合体を形成するので、製品であるSi−C複合体自体の構成要素ともなっており、また、製品であるSi−C複合体には珪素粒子に予め担持した金属も含まれている。
こうして得られたSi−C複合体は、室温域、例えば283Kで3wt%程度の水素吸蔵量を示し、それより低温域ではさらに大きな水素吸蔵量を有し、例えば77Kでは約10wt%という大きな水素吸蔵量を示す。
以下、実施例に基づき本発明をさらに詳しく説明するが、本発明がこれら実施例に限定されないことはもちろんである。
市販のSi粉末(和光純薬社製)、同じく市販のテトラメチルシラン〔(CH34Si,以下適宜“TMS”と略称する〕、Fe硝酸塩〔Fe(NO33〕水溶液、Ni硝酸塩〔Ni(NO32〕水溶液、Co硝酸塩〔Co(NO33〕水溶液を準備した。
〈触媒の調製〉
Fe硝酸塩水溶液にSi粉末を投入し、混合した後、蒸発乾固した。得られた乾固物を電気炉中で焼成し(焼成温度=400℃)、引き続き水素による還元処理をした(還元温度=400℃)。こうして、Si粉末にFeを10wt%担持した触媒を得た(Feを10wt%とは、Si粒子を含む全体中の割合である。以下同じ)。
Fe硝酸塩水溶液に代えて、それぞれ、Ni硝酸塩水溶液、Co硝酸塩水溶液を用いた以外は、上記と同様にしてSi粉末にNi、Coのそれぞれを10wt%担持した各触媒を得た。以下、こうしてSi粉末にFeを担持した触媒をFe/Si触媒、Si粉末にNiを担持した触媒をNi/Si触媒、Si粉末にCoを担持した触媒をCo/Si触媒と略記する。
〈水素吸蔵材料(すなわちSi−C複合体)の製造〉
上記〈触媒の調製〉で得た各触媒を用いて、固定床流通型反応器によりTMSを熱分解してSi−C複合体を製造した。図1は本製造で用いた固定床流通型反応器の概略図(要点部分を模式的に示した図)である。図1のとおり、反応管1は外周に電気ヒーター4を備えている。反応管1内の中央部に、それぞれ、各触媒2を配置した。図1中、3は触媒2の耐熱性支持部材で、原料ガスであるTMS及びキャリヤーガスの流通用の多数の孔を備えている。
反応管1内の温度を電気ヒーター4で約1000℃に加熱し、キャリヤーガスとして窒素を流しながら、50℃に加熱して気化したTMS(沸点=26〜27℃)を供給して熱分解を行った。熱分解は、窒素の流速を8cc/min(min=分、以下同じ)、TMSガスの流速を4cc/minとし、反応処理時間を30〜180minの範囲で変えて実施した。
〈Si−C複合体の性状〉
図2〜6は上記〈Si−C複合体の製造〉で得られたSi−C複合体のうち、Ni/Si触媒を用いて得られたSi−C複合体のTEM写真を図面化したものである。図2は熱分解時間100minにおける生成物粒子の全体像、図3〜6は熱分解時間30min、60min、100min、180minにおける各生成物粒子の部分像である。なお、図2〜6中nm単位でのスケールを示している。
図2のとおり、直径550nm程度の球形ないしほぼ球形のSi粒子の周り(表面)に髭状の長さ50nm程度以下の微小な炭素チューブが生成して固着している。図3では、Si粒子の表面に髭状の炭素が固着しているが、その量はこの熱分解時間30minでは未だ少ない。図4では、同じくSi粒子の表面に髭状の炭素がチューブ状に固着し、その固着量はこの熱分解時間60minではかなり増えている。図5では、同じくSi粒子の表面に髭状の炭素が固着し、その量はこの熱分解時間100minではさらに増えているが、髭状の各髭が細く伸びている。図6では、図5の場合とほぼ同様であるが、図5の場合に比べて髭状の各髭がさらに細く伸びている。
〈水素吸蔵−放出試験1〉
上記のとおり製造した各生成物:Si−C複合体のうち、熱分解時間60minで製造した各試料による水素吸蔵試験及び放出試験を実施した。本試験では、定容式吸着装置を用い、Heをリファレンスとして水素の吸蔵量を測定し、また同様にして吸蔵した水素の放出量を測定した。温度条件はすべて283K(10℃)で行った。図7はその水素吸蔵−放出試験の結果を示す図である。
図7中、横軸は各生成物:Si−C複合体1gあたりの水素(H2)の吸蔵量(wt%)、縦軸は水素の吸蔵圧力(atm)である。また、図7中、各金属毎のa線は吸蔵時の水素吸蔵量、b線は放出時の水素吸蔵量〔すなわち、吸蔵圧力98.7atm(≒10MPa)で吸蔵した後、当該吸蔵圧力98.7atm及びそれ以下の各圧力で水素を放出させ、各その時点で、なお吸蔵されている水素量〕を示している。
図7のとおり、触媒金属がNi、Fe、Coのいずれの場合にも、比較的大きな水素吸蔵量を示している。触媒金属がNiの場合、水素の吸蔵圧力を上げるに伴い、水素吸蔵量は緩いカーブを描くが、ほぼ直線的に増加し、例えば吸蔵圧力98.7atm(≒10MPa)では2.29wt%の水素を吸蔵している。触媒金属がFeの場合もほぼ同様である。
また、触媒金属がCoの場合にも、水素の吸蔵圧力との関係で、触媒金属がNi、Feの場合とほぼ同様の傾向を示すが、各吸蔵圧力毎の水素吸蔵量は触媒金属がNi、Feの場合に比べて大きい。さらに、水素吸蔵後の水素放出については、水素吸蔵合金ではみられるいわゆる“プラトー”はなく、図7中“放出時”として示すように、圧力を低下させていくのに伴いほぼ直線的に放出することを示している。このことは、水素吸蔵後の水素放出を、水素吸蔵後圧力を下げるだけで行えることを意味している。
表1は、図7の示した結果のうち、吸蔵圧力10MPa(≒98.7atm)における珪素粒子に担持した金属触媒の種類毎の水素吸蔵量及び水素放出量を示したものである。なお、表1中、Co/Siについて77Kでの測定結果も併せて記載している。
Figure 0004762519
表1のとおり、Fe/Si触媒、Ni/Si触媒、Co/Si触媒の各触媒を用いて得たSi−C複合体の水素吸蔵量はいずれも大きいが、そのうちCo/Si触媒を用いて得たSi−C複合体の場合がより多くの水素吸蔵量を示している。また、吸蔵後の水素放出については、Fe/Si触媒及びNi/Si触媒を用いたSi−C複合体では1.48wt%、Co/Si触媒を用いたSi−C複合体では2.17wt%の水素を放出しているが、Co/Si触媒を用いて得たSi−C複合体がより多くの水素を放出している。これらの事実からすると、水素吸蔵材料としていずれも有効であるが、Co/Si触媒を用いたSi−C複合体がより良好な水素吸蔵−放出特性を有している。
〈水素吸蔵−放出試験2〉
上記のとおり製造した各生成物:Si−C複合体のうち、Si粉末にCoを担持した触媒を用いて、熱分解時間60minで製造した試料による水素吸蔵試験及び放出試験を実施した。本試験でも定容式吸着装置を用い、温度条件を283K、200K、77Kと変え、〈水素吸蔵試験1〉と同様にして水素の吸蔵量を測定し、また同様にして、吸蔵水素の放出量を測定した。図8はその水素吸蔵−放出試験の結果を示す図である。図8中、横軸及び縦軸は図7と同様である。
図8のとおり、吸蔵圧力に対する水素吸蔵量及び水素放出量は、温度条件を変えることにより異なることを示している。温度283Kでは、水素の吸蔵圧力を上げるに伴い、水素吸蔵量はほぼ直線的に増加し、吸蔵圧力98.7atm(≒10MPa)では2.92wt%の水素を吸蔵している。温度200Kでの水素吸蔵量は、各吸蔵圧力で、温度283Kでの水素吸蔵量よりも多く、吸蔵圧力98.7atmでは3.90wt%の水素を吸蔵している。温度77Kでの水素吸蔵量は、各吸蔵圧力で、温度200Kでの水素吸蔵量よりも格段に多く、吸蔵圧力98.7atmでは9.61wt%の水素を吸蔵している。
〈水素吸蔵−放出試験3〉
前記のとおり製造した各生成物:Si−C複合体のうち、Si粉末にNiを担持した触媒を用いて、熱分解時間を60min、100min、180minで製造した試料による水素吸蔵試験及び放出試験を実施した。本試験でも定容式吸着装置を用い、温度条件を283Kとして、〈水素吸蔵試験1〉と同様にして水素の吸蔵量を測定し、また同様にして、吸蔵水素の放出量を測定した。
また、上記と同様にして、Si粉末(和光純薬社製)そのものによる水素吸蔵試験及び放出試験を実施した。図9はそれらの水素吸蔵−放出試験の結果を示す図である。図9中、横軸及び縦軸は図7と同様である。
図9のとおり、Siのみ(粉末、和光純薬社製)では水素吸蔵能は発現していない。次に、本発明による試料では、各圧力での水素吸蔵量及び水素放出量は、Si−C複合体の製造時における熱分解時間を変えることにより異なることを示している。熱分解時間180minの試料では、水素の吸蔵圧力を上げるに伴い、水素吸蔵量は増加はするが、その程度は小さく、圧力98.7atm(≒10MPa)でも0.61wt%である。
熱分解時間100minの試料は、180minの試料より良好で、水素吸蔵量は、水素の吸蔵圧力を上げるに伴い増加し、圧力98.7atmで1.49wt%の値を示している。熱分解時間60minの試料では、水素の吸蔵圧力を上げるに伴い、水素吸蔵量は急激に増加し、圧力98.7atmで2.41wt%の水素吸蔵量を示している。図示は省略しているが、熱分解時間30minの試料は、熱分解時間100minの試料の場合と類似した傾向を示し、圧力98.7atmで1.80wt%の水素吸蔵量を示した。
図9の結果からすると、触媒として金属担持のSi粒子を用いるTMSの熱分解は水素吸蔵性能の付与に有効であるが、水素吸蔵量の点では、その熱分解時間を長くすることが必ずしも有効ではなく、60minないしその前後に最適熱分解時間があることを示唆している。この理由については、約60min以降に熱分解で成長した炭素は水素吸蔵には寄与していないか、もしくは珪素との複合効果に悪影響を及ぼしていることなどが考えられるが、いずれにせよ炭素析出量に最適値があるものと推認される。
実施例で用いた固定床流通型反応器の概略図 Ni/Si触媒を用いて得られたSi−C複合体のTEM写真を図面化した図(生成物粒子の全体像) Ni/Si触媒を用いて得られたSi−C複合体のTEM写真を図面化した図(生成物粒子の部分像) Ni/Si触媒を用いて得られたSi−C複合体のTEM写真を図面化した図(生成物粒子の部分像) Ni/Si触媒を用いて得られたSi−C複合体のTEM写真を図面化した図(生成物粒子の部分像) Ni/Si触媒を用いて得られたSi−C複合体のTEM写真を図面化した図(生成物粒子の部分像) 〈水素吸蔵−放出試験1〉の結果を示す図 〈水素吸蔵−放出試験2〉の結果を示す図 〈水素吸蔵−放出試験3〉の結果を示す図
符号の説明
1 反応管
2 触媒
3 触媒2の耐熱性支持部材
4 電気ヒーター

Claims (7)

  1. 少なくとも珪素及び炭素を含む複合体からなる水素吸蔵材料であって、Ni、Fe及びCoから選ばれた少なくとも1種の金属触媒を担持した珪素粒子の表面を有機シラン化合物の熱分解により形成された炭素で覆ってなることを特徴とする水素吸蔵材料。
  2. 少なくとも珪素及び炭素を含む複合体からなる水素吸蔵材料であって、Ni、Fe及びCoから選ばれた少なくとも1種の金属触媒を担持した珪素粒子の表面を珪素と有機シラン化合物の熱分解により形成された炭素との複合体で覆ってなることを特徴とする水素吸蔵材料。
  3. 請求項1または2に記載の水素吸蔵材料において、前記有機シラン化合物がテトラメチルシランであることを特徴とする水素吸蔵材料。
  4. 少なくとも珪素と炭素を含む複合体からなる水素吸蔵材料の製造方法であって、Ni、Fe及びCoから選ばれた少なくとも1種の金属触媒を担持した珪素粒子に対して、有機シラン化合物を900〜1400℃の高温下で通過させることで当該有機シラン化合物を熱分解することを特徴とする水素吸蔵材料の製造方法。
  5. 少なくとも珪素と炭素を含む複合体からなる水素吸蔵材料の製造方法であって、Ni、Fe及びCoから選ばれた少なくとも1種の金属触媒を担持した珪素粒子に対して、有機シラン化合物を900〜1400℃の高温下で通過させることで当該有機シラン化合物を熱分解することにより、前記珪素粒子の表面に珪素と有機シラン化合物の熱分解により生成する炭素との複合体を形成することを特徴とする水素吸蔵材料の製造方法。
  6. 請求項4または5に記載の水素吸蔵材料の製造方法において、前記有機シラン化合物がテトラメチルシランであることを特徴とする水素吸蔵材料の製造方法。
  7. 請求項4〜6のいずれか1項に記載の水素吸蔵材料の製造方法において、前記金属触媒を担持した珪素粒子に対して有機シラン化合物を通過させるに際し、そのキャリアーガスとして不活性ガスを用いることを特徴とする水素吸蔵材料の製造方法。
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