JP4761767B2 - 磁路形成部材、磁路形成部材を用いた電磁連結装置及び、磁路形成部材の製造方法 - Google Patents

磁路形成部材、磁路形成部材を用いた電磁連結装置及び、磁路形成部材の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、電磁石から出た磁力線が透過する磁路形成部材と、前記磁路形成部材を用いた電磁連結装置と、前記磁路形成部材の製造方法に関する。
特許文献1に駆動力伝達装置が記載されている。この駆動力伝達装置において、電磁石がアーマチャを吸引するとパイロットクラッチ(摩擦クラッチ)が締結され、パイロットクラッチを介して掛かるエンジンの駆動力によりカム機構が作動し、そのカムスラスト力によってメインクラッチ機構が締結される。
電磁石の磁力線は磁性材料で作られたロータ(リヤハウジング)からパイロットクラッチを介してアーマチャに印可される。ロータは往復する磁力線の短絡を防止するために非磁性材料のリング(環状部)によって磁気的に分断されており、このリングは電子ビーム溶接によってロータに接合されている。
特開平11−153157号公報
従来例の駆動力伝達装置で行う電子ビーム溶接はリングの全周に沿って溶接が行われるから作業時間がそれだけ長くなり、従って、生産性が悪い。また、電子ビーム溶接は、溶接むらが生じ易く、溶接むらに起因する切削性のバラツキによってリング及びロータの成形加工が難しくなり、品質が不安定になる。
そこで、この発明は、生産性に優れて低コストであり品質が安定した磁路形成部材と、この磁路形成部材を用いた電磁連結装置と、この磁路形成部材の製造方法の提供を目的としている。
請求項1の磁路形成部材は、電磁石によって生じる磁力線が透過する磁路形成部材であって、内外周側にそれぞれ位置する第1と第2の磁性部と、前記第1と第2の磁性部間に介在し、粉状体の非磁性材料から非加圧状態で加熱焼結により成形され前記第1と第2の磁性部を結合し、前記第1と第2の磁性部の軸方向端部の半径方向面に対して凹んだ凹みを有する非磁性部とからなることを特徴とする。
請求項の磁路形成部材は、請求項1に記載の発明であって、加熱焼結後の前記非磁性部は、内部に微少空間を有することを特徴とする。
請求項の電磁連結装置は、磁力線が透過するロータと、ロータの一側に配置された電磁石と、ロータの他側に配置され磁力線を透過し一側方向に吸引されるアーマチャとを備えた電磁連結装置であって、
前記ロータまたはアーマチャが、請求項1又は請求項2に記載の磁路形成部材であることを特徴とする電磁連結装置。
請求項の磁路形成部材の製造方法は、電磁石によって生じる磁力線が透過する磁路形成部材の製造方法であって、第1工程において、磁性部に開口を形成し、かつ外形を所定の形状に形成し、第2工程において、前記開口を鉛直方向上方に向けて配置し、開口内に所定量の粉状体の非磁性材料を配置し、第3工程において、前記非磁性材料を非加圧状態で加熱焼結し前記磁性部に結合させ前記第1と第2の磁性部の軸方向端部の半径方向面に対して凹んだ凹みを有する磁路形成部材を形成した後、前記磁路形成部材を冷却することを特徴とする。
請求項の磁路形成部材の製造方法は、請求項に記載の発明であって、前記第1工程において、内外周側となる前記磁性部を一体に接続する磁性底部を設けることにより前記磁性部の間に前記開口を形成することを特徴とする。
請求項の磁路形成部材の製造方法は、請求項に記載の発明であって、前記第1工程において、内外周側となる前記磁性部を、金型を介し離間して配置し、前記金型を底部として前記内外周の各磁性部の間に開口を形成することを特徴とする。
請求項の磁路形成部材の製造方法は、請求項に記載の発明であって、前記第2工程が、前記開口に所定量の粉状体を配置する際に、、前記所定量の粉状体を計量する工程を含むことを特徴とする。
請求項の磁路形成部材の製造方法は、請求項に記載の発明であって、前記第3工程において、前記加熱焼結は加熱炉内で行われることを特徴とする。
請求項の磁路形成部材の製造方法は、請求項に記載の発明であって、前記第3工程の後に、前記磁路形成部材の表面を所定寸法に仕上げ加工する第4の工程が行われることを特徴とする。
請求項10の磁路形成部材の製造方法は、請求項〜請求項に記載の発明であって、前記第1工程の後に、前記第2と第3の工程が複数回繰り返されることを特徴とする。
請求項1の磁路形成部材は、第1の磁性部と第2の磁性部とを加熱焼結によって形成した非磁性部を介して結合させ磁気的に絶縁したことにより、第1磁性部と第2磁性部間の磁気的短絡が効果的に防止され、磁路形成部材として安定した品質が得られる。
また、従来例と異なって溶接(電子ビーム溶接)工程が不要であるから、作業時間が短縮され、生産性が向上して低コストで製造できる。
また、粉状体の焼結材料(非磁性材料)は短時間で溶融するから、それだけ生産性が向上する上に、接着された各磁性部に対して緻密に接着する組織を形成し、所望の強度が得られる。
また、第1と第2の磁性部の軸方向端部の半径方向面に対して非磁性部に形成された凹みはエア空間を形成し、その磁気抵抗によって磁力線の漏洩防止効果(磁気的絶縁効果)がさらに向上する。
また、加熱焼結後の非磁性部に形成された微少空間がエアで満たされていれば緩衝性が向上し、オイルで満たされていれば冷却性と潤滑性が向上する。
また、磁力線が透過するロータ、あるいは、アーマチャに請求項1又は請求項2の磁路形成部材を用いたことによって、低コストで構成される上に、安定した磁気特性と、安定した動作と、優れた操作レスポンスが得られる。
また、本願発明の磁路形成部材の製造方法によれば、生産性に優れ、磁路形成部材を安定した品質で低コストに量産することができる製造方法である。
また、分割された複数の部材で磁性部を構成しないから、各磁性部の加工、工程管理などに伴うコスト上昇や煩雑さから解放される。
また、金型を介して磁性部を位置決めするこの製造方法によれば、焼結後に磁性部間の不要部分を切り離す切削工程が不要になり、それだけ工程が簡略化される上に、磁路形成部材の寸法精度を高く保ちながら製造時間を短縮することができる。
また、開口に配置する粉状体を計量する工程を含むこの製造方法によれば、焼結した後の磁性部に対する非磁性部の占有割合を決めることができるから、磁性部の軸方向端部などの基準位置に対する非磁性部の端部との相対位置(例えば、凹み具合)は粉状体を予め計量するによって調整できる。
また、焼結を加熱炉の内部で行うこの製造方法によれば、炉内で安定した雰囲気が得られ、各磁路形成部材の焼結作用が均等で連続的に行われるから、量産性がさらに向上する。
また、第3工程の後に磁路形成部材の表面を所定寸法に仕上げ加工する第4の工程が行われるこの製造方法によれば、磁路形成部材の最終形状を安定して精密に形成することができる。
また、第1工程の後に、第2工程と第3工程を複数回繰り返し、複数層の焼結層を形成するこの製造方法によれば、非磁性部の焼結むらを抑制し、内部組織を安定させ緻密にすることができるから、磁性部との接着強度がそれだけ強化される。
<実施例1>
図1〜図7によって実施例1の磁路形成部材1と、その製造方法の説明をする。以下、符号が与えられていない部材等は図示されていない。
[磁路形成部材1の特徴]
磁路形成部材1は、電磁石により生じる磁力線が透過する磁路形成部材であって、内外周側にそれぞれ位置する磁性材料製の第1の磁性部3及び第2の磁性部5と、両磁性部3,5の間に介在し加熱焼結によって磁性部3,5を結合する非磁性部7とからなり、加熱結合前の非磁性部7は、粉状体の非磁性材料9からなり、非磁性部7は、各磁性部3,5の軸方向端部の半径方向面11に対して凹んでいることを特徴とする。
[磁路形成部材1の製造方法の特徴]
磁路形成部材1の製造方法は、電磁石から出た磁力線が透過する磁路形成部材1の製造方法であって、第1工程において、磁性部3,5に開口15を形成し、かつ外形を所定の形状に形成し、第2工程において、開口15を鉛直方向上方に向けて配置し、開口15内に所定量の粉状体(非磁性材料9)を配置し、第3工程において、非磁性材料9を加熱焼結し磁性部3,5に結合させて磁路形成部材1を形成した後、磁路形成部材1を冷却することを特徴とし、また、第1工程において、内外周側となる磁性部3,5を一体に接続する磁性底部17を設けることによって各磁性部3,5の間に開口15を形成し、また、第2工程は、開口15に所定量の非磁性材料9を配置するに際し、この非磁性材料9を所定量に計量する工程を含み、また、第3工程において、加熱焼結は加熱炉19の内部で行われ、また、第3工程の後に、磁路形成部材1の表面を所定寸法に仕上げ加工する第4の工程が行われ、また、第1工程の後に、第2と第3の工程が複数回繰り返されることを特徴とする。
[磁路形成部材1の構造]
図1(a)(b)のように、磁路形成部材1は環状の部材であり、内周側の磁性部3及び外周側の磁性部5と、加熱焼結によってこれらを連結する非磁性部7とで構成されている。
内周側磁性部3には中心孔21と環状の凹部23が設けられ、非磁性部7には2度の加熱を受けた焼結層25と、1度の加熱を受けた焼結層27が形成されており、鉛直方向上方には自重による凹み29が形成され、その反対側には切削時の追い込み加工によって空間31が形成されている。
[磁路形成部材1の製造方法]
第1工程では、図2のように、内周側磁性部3と外周側磁性部5は切り離されていない状態(磁性底部17で連結された状態)になっており、磁性底部17を介して磁性部3,5の間に開口15が形成されている。
また、開口15の形状は周辺部材からの外力のかかり方も考慮し、任意に設定できる。
また、開口15の表面粗さも任意であり、例えば、適度に粗くすれば加熱焼結で形成された非磁性部7と磁性部3,5との結合強度が大きくなる。
第2工程において、図3のように、磁性部3,5と磁性底部17は開口15を鉛直方向上方に向けて配置され、開口15内には、所定量の粉状体(非磁性材料9)を計量する工程(この場合、非磁性材料9は開口15の容積と等量に例えば、非磁性材料9と開口15の端面と同一高さになるように計量される)を経て、計量された所定量の非磁性材料9が配置される。
なお、非磁性材料9は、例えば、銅、アルミニューム、ステンレス鋼などの非磁性の粉体である。
第3工程では、図4のように、加熱炉19の内部で加熱焼結が行われ、非磁性材料9は加熱焼結されて磁性部3,5に結合し、非磁性部7となって磁路形成部材1を形成する。
また、第3工程の加熱焼結の後、第2工程での非磁性材料9の計量及び開口15への配置と、第3工程での加熱焼結が必要回数繰り返される。磁路形成部材1の場合、加熱焼結は2度行われ、上記のように、焼結層25と焼結層27が形成されると共に、自重による凹み29が形成される。なお、2度の加熱を受けた焼結層25は組織がそれだけ緻密になり安定する。また、焼結層25、27は2度の加熱後に明確な境界を有するわけではなく溶け合い混合している。
さらに、第3工程において、図5のように、加熱炉19の蓋を開けて外気による磁路形成部材1の冷却が行われる。
非磁性部7の凹み29は、第3工程で加熱焼結時の非磁性材料9の溶融から冷却にかけて自重により気泡を排除しながら中央部に形成されると共に、非磁性部7と開口15との境界面では充分な接触長さT(図4)が得られ、非磁性部7と磁性部3,5との間で充分な結合強度が得られる。
また、加熱焼結は、磁性部3,5と非磁性部7との結合強度を確保すること、非磁性部7の内部組織の密度を所定の状態に形成すること、磁性部3,5の変形を抑制するなどのことを考慮して、加熱焼結から冷却に至る工程で雰囲気と温度と時間などが管理される。
第4工程では、図6のように、冷却後の磁路形成部材1(磁性部3,5)の半径方向面11の仕上げ加工が行われる。
次いで、図7のように、磁路形成部材1の磁性底部17を切削し、その際に、非磁性部7の焼結層25側を適度に追い込み加工して空間31を形成する。
[磁路形成部材1の効果]
磁路形成部材1は次のような効果が得られる。
磁性部3,5を加熱焼結により形成した非磁性部7を介して結合させ磁気的に絶縁したことにより、磁性部3,5間の磁気的短絡が効果的に抑制され、磁路形成部材として安定した品質が得られる。
また、溶接(電子ビーム溶接)を用いないから、作業時間が短縮され、生産性が向上して低コストで製造できる上に、溶接むら、切削性のバラツキ、品質の不安定化が防止されると共に、溶接素材の融合不良、溶け落ち、高温割れ、成分変化、高価な真空室と排気装置の必要性、適正溶接条件設定の難しさなど電子ビーム溶接特有の問題点からも解放される。
また、非磁性部7を加熱焼結で形成する磁路形成部材1では、焼結材料(例えば、銅、アルミニューム、ステンレス鋼などの非磁性の粉体や、粒度、材質と粒度の異なった材料の配合割合など)や、焼結条件(焼結温度、焼結時間、焼結雰囲気、焼結回数など)を選択することにより、磁性部3,5と非磁性部7との結合強度や、磁気的な絶縁効果を所望の値に調整することができる。
また、粉状体の非磁性材料9は短時間で溶融するから、それだけ生産性が向上する上に、接着された磁性部3,5に対して緻密に接着する組織を形成し、所望の強度が得られる。
また、磁性部3,5の軸方向端部の半径方向面に対して非磁性部7に形成された凹み29はエア空間を形成し、その磁気抵抗によって磁力線の漏洩防止効果(磁気的絶縁効果)がさらに向上する。
また、非磁性部7は、凹み29が形成されたことにより、磁路形成部材1に当接する部材と接触しないから、例えば、アーマチャやクラッチ板などの周辺部材と非磁性部7との干渉が防止され、磁性部3,5の半径方向面と周辺部材とがフラットに当接する。従って、磁路形成部材1とこれらの周辺部材とを透過する磁力線は、バラツキが抑制され、安定する。
また、磁性部3,5の半径方向面を加工する際は、凹み29が形成されている非磁性部7を加工する必要がないから、非磁性部7を加工するための条件設定(刃物の付け替え、加工速度の調整など)が不要になり、その分のコスト上昇が避けられる。
上記のような効果は、電子ビーム溶接では得られないものであり、本発明では焼結工程だけで(調整のための工程を設けずに、あるいは、調整のための装置を用いずに)このような効果が得られる。
さらに、第1磁性部と第2磁性部に非磁性部を鋳込んで得られる磁路形成部材の場合は、焼鈍などの熱処理によって鋳造ひずみを取り去り、あるいは、磁気絶縁効果や切削加工性を調整するためには、高価で大掛かりな熱処理設備が必要になる。
[磁路形成部材1の製造方法の効果]
磁路形成部材1の製造方法は次のような効果が得られる。
加熱焼結で形成した非磁性部7を介して磁性部3,5を結合させることにより、上記のような効果を有する磁路形成部材1が得られる。
また、この製造方法は、生産性に優れ、磁路形成部材1を安定した品質で低コストに量産することができる。
また、磁性部3,5間に形成する開口15の形状は周辺部材からの外力のかかり方を考慮し、任意に設定することができる。
また、開口15の表面粗さも任意であり、例えば、適度に粗くすれば非磁性部7と磁性部3,5との結合強度が大きくなる。
また、磁性部3,5を分割された複数の部材で構成しないから、各磁性部3,5の加工、工程管理などに伴うコスト上昇や煩雑さから解放される。
さらに、磁性底部17によって磁性部3,5が正確に位置決めされ、位置ズレが防止されるから、磁路形成部材1は寸法精度がそれだけ向上し、回転部材に用いられた場合振動防止の観点から極めて有利である。
また、開口15に配置する粉状体(非磁性材料9)を計量する工程を含むこの製造方法では焼結後の磁性部3,5に対する非磁性部7の占有割合を決めることができるから、磁性部3,5の軸方向端部(半径方向面11)などの基準位置に対する焼結後の非磁性部7の端部との相対位置(例えば、凹み29の大きさ)は非磁性材料9を予め計量するによって調整できる。
例えば、開口15の容積に対して非磁性材料9の容量を等量に計量すれば、焼結時の焼き縮みによって磁性部3,5の軸方向端部に対して非磁性部7の端部を凹んだ状態にする(凹み29を形成する)ことができ、凹み29を形成したことによる上記のような効果が得られる。
また、非磁性材料9を計量する(例えば、焼結時の焼き縮みを利用する)ことによる上記の効果は、電子ビーム溶接や鋳造による磁路形成部材では得られない。
また、焼結を加熱炉19の内部で行うこの製造方法によれば、加熱炉19内で安定した雰囲気が得られ、各磁路形成部材1の焼結作用が均等で連続的に行われるから、量産性がさらに向上する。
また、第3工程の後に磁路形成部材1の表面を所定寸法に仕上げ加工する第4の工程が行われるこの製造方法によれば、磁路形成部材1の最終形状を安定して精密に形成することができる。
また、第1工程の後に、第2と第3の工程を複数回繰り返し、複数層の焼結層25,27を形成するこの製造方法によれば、非磁性部7の焼結むらを抑制し、内部組織を安定させ緻密にすることができるから、磁性部3,5との接着強度がそれだけ強化される。
また、開口15に所定量の非磁性材料9を配置する第2工程と、非磁性材料9を加熱焼結し冷却する第3工程を任意の回数繰り返すことによる上記の効果は、電子ビーム溶接や鋳造による磁路形成部材では得られない。
<実施例2>
図8〜図13によって実施例2の磁路形成部材101と、その製造方法の説明をする。以下、符号が与えられていない部材等は図示されていない。
[磁路形成部材101の特徴]
磁路形成部材101は、電磁石から出た磁力線が透過する磁路形成部材であって、内外周側にそれぞれ位置する磁性材料製の第1の磁性部103及び第2の磁性部105と、両磁性部103,105の間に介在し加熱焼結によって磁性部103,105を結合する非磁性部107とからなり、
加熱結合前の非磁性部107は、粉状体の非磁性材料109からなり、
非磁性部107は、各磁性部103,105の軸方向端部の半径方向面111に対して凹み129が形成されており、
加熱焼結後の非磁性部107は、内部に微少空間113を有することを特徴とする。
[磁路形成部材101の製造方法の特徴]
磁路形成部材101の製造方法は、電磁石から出た磁力線が透過する磁路形成部材101の製造方法であって、第1工程において、磁性部103,105に開口115を形成し、かつ外形を所定の形状に形成し、第2工程において、開口115を鉛直方向上方に向けて配置し、開口115内に所定量の粉状体(非磁性材料109)を配置し、第3工程において、非磁性材料109を加熱焼結し磁性部103,105に結合させて磁路形成部材101を形成した後、磁路形成部材101を冷却することを特徴とし、
また、第1工程において、内外周側となる磁性部103,105を、金型151を介し離間して配置し、金型151を底部として各磁性部103,105の間に開口115を形成し、
また、第2工程は、開口115に所定量の非磁性材料109を配置するに際し、この非磁性材料109を所定量に計量する工程を含み、
また、第3工程において、加熱焼結は加熱炉19の内部で行われ、
また、第3工程の後に、磁路形成部材101の表面を所定寸法に仕上げ加工する第4の工程が行われることを特徴とする。
[磁路形成部材101の構造]
磁路形成部材101は環状の部材であり、内周側の磁性部103及び外周側の磁性部105と、加熱焼結によってこれらを連結する非磁性部107とで構成されている。非磁性部107には焼結層125が形成されており、鉛直方向上方には自重による凹み129が形成され、その反対側には切削時の追い込み加工によって空間131が形成されている。
[磁路形成部材101の製造方法]
図8(a)(b)のように、内周側磁性部103と外周側磁性部105はいずれも環状部材であり、別体で用意されている。内周側磁性部103には中心孔121と環状の凹部123が設けられている。
第1工程では、図9のように、金型151に設けられた環状凸部153の外側に外周側磁性部105の外周155をセットし、環状凸部153の内側に内周側磁性部103の外周157をセットすることにより、磁性部103,105を、金型151を介し離間して配置し、金型151を底部として各磁性部103,105の間に開口115を形成する。
また、開口115の形状は周辺部材からの外力のかかり方を考慮し任意に設定できる。
また、開口115の表面粗さも任意であり、例えば、適度に粗くすれば加熱焼結で形成された非磁性部107と磁性部103,105との結合強度が大きくなる。
第2工程において、図10のように、磁性部103,105は開口115を鉛直方向上方に向けて配置され、開口115内には、所定量の粉状体(非磁性材料109)を計量する工程(この場合、非磁性材料109は開口115の容積より多めに計量される)を経て、計量された所定量の非磁性材料109が配置される。
なお、非磁性材料109は、例えば、銅、アルミニューム、ステンレス鋼などの非磁性の粉体である。
第3工程では、図11のように、加熱炉19の内部で加熱焼結が行われ、非磁性材料109は加熱焼結されて磁性部103,105に結合し、非磁性部107となって磁路形成部材101を形成する。このとき、非磁性部107には非磁性材料109の自重によって凹み129が形成される。
さらに、第3工程において、図12のように、加熱炉19の蓋を開けて外気による磁路形成部材101の冷却が行われる。
非磁性部107の上記の凹み129は、加熱焼結時の非磁性材料109の溶融から冷却にかけて自重により気泡を排除しながら中央部に形成されると共に、非磁性部107と開口115との境界面では充分な接触長さT(図12)が得られ、非磁性部107と磁性部103,105との間で充分な結合強度が得られる。
また、加熱焼結は、磁性部103,105と非磁性部107との結合強度を確保すること、非磁性部107の内部組織の密度や微少空間113を所定の状態に形成すること、磁性部103,105の変形を抑制するなどのことを考慮して、加熱焼結から冷却に至る工程で雰囲気と温度と時間などが管理される。
第4工程では、図13のように、冷却後の磁路形成部材101(磁性部103,105)の半径方向面111の仕上げ加工が行われる。
その後、金型151の取り外しが行われ、金型151を取り外すと環状凸部153分の空間131が非磁性部107に形成される。
なお、金型151には、例えば、ステンレス合金鋼のように、磁路形成部材101(磁性部103,105及び非磁性部107)に対する異種材料であって、加熱焼結時の変態点が磁路形成部材101より高い材料を用いることが望ましく、こうすることにより金型151を剥離することが容易になる。
[磁路形成部材101の効果]
磁路形成部材101は次のような効果が得られる。
磁性部103,105を加熱焼結によって形成した非磁性部107を介して結合させ磁気的に絶縁したことにより、磁性部103,105間の磁気的短絡が効果的に抑制され、磁路形成部材として安定した品質が得られる。
また、溶接(電子ビーム溶接)を用いないから、作業時間が短縮され、生産性が向上して低コストで製造できる上に、溶接むら、切削性のバラツキ、品質の不安定化が防止されると共に、溶接素材の融合不良、溶け落ち、高温割れ、成分変化、高価な真空室と排気装置の必要性、適正溶接条件設定の難しさなど電子ビーム溶接特有の問題点からも解放される。
また、非磁性部107を加熱焼結で形成する磁路形成部材101では、焼結材料(例えば、銅、アルミニューム、ステンレス鋼などの非磁性の粉体や、粒度、材質と粒度の異なった材料の配合割合など)や、焼結条件(焼結温度、焼結時間、焼結雰囲気、焼結回数など)を選択することにより、磁性部103,105と非磁性部107との結合強度や、磁気的な絶縁効果を所望の値に調整することができる。
また、粉状体の非磁性材料109は短時間で溶融するから、それだけ生産性が向上する上に、接着された磁性部103,105に対して緻密に接着する組織を形成し、所望の強度が得られる。
また、磁性部103,105の軸方向端部の半径方向面111に対して非磁性部107に形成された凹み129はエア空間を形成し、その磁気抵抗によって磁力線の漏洩防止効果(磁気的絶縁効果)がさらに向上する。
また、非磁性部107は、凹み129が形成されたことにより、磁路形成部材101に当接する部材と接触しないから、例えば、アーマチャやクラッチ板などの周辺部材と非磁性部107との干渉が防止され、磁性部103,105の半径方向面と周辺部材とがフラットに当接する。従って、磁路形成部材101とこれらの周辺部材とを透過する磁力線は、バラツキが抑制されて安定する。
また、磁性部103,105の半径方向面111を加工する際は、凹み129が形成されている非磁性部107を加工する必要がないから、非磁性部107を加工するための条件設定(刃物の付け替え、加工速度の調整など)が不要になり、その分のコスト上昇が避けられる。
また、加熱焼結後の非磁性部107は、内部に多数の微少空間113を有する多孔性の組織になり、この微少空間113がエアで満たされていれば周辺部材との緩衝性が向上し、オイルで満たされていれば冷却性と潤滑性が向上する。
さらに、各微少空間113を独立させるか連続させるかの調整や微少空間113のサイズの調整も可能である。各微少空間113を独立して形成させれば磁路形成部材が気密部材になり、密封型の機器に用いることが可能になる。また、各微少空間113を連続して形成させれば通気性が得られ、磁路形成部材及び周辺部材の冷却効果が向上すると共に、周辺部材との貼り付き防止効果が得られ、各微少空間113にオイルを含ませれば潤滑効果や冷却効果が向上する。また、各微少空間113のサイズを調整すれば微少空間113に含まれる空気やオイルの磁気抵抗が変化することによって磁気絶縁効果、貼り付き防止効果、潤滑効果、冷却効果などを調整することができる。
上記のような効果は、電子ビーム溶接では得られないものであり、本発明では焼結工程だけで(調整のための工程を設けずに、あるいは、調整のための装置を用いずに)このような効果が得られる。
さらに、第1の磁性部と第2の磁性部に非磁性部を鋳込んで得られる磁路形成部材では、多孔性の焼結層による上記の効果は得られず、また、焼鈍などの熱処理によって鋳造ひずみを取り去り、あるいは、磁気絶縁効果や切削加工性を調整するには、高価で大掛かりな熱処理設備が必要になる。
[磁路形成部材101の製造方法の効果]
磁路形成部材101の製造方法は次のような効果が得られる。
加熱焼結で形成した非磁性部107を介して磁性部103,105を結合させることにより、上記のような効果を有する磁路形成部材101が得られる。
また、この製造方法は、生産性に優れ、磁路形成部材101を安定した品質で低コストに量産することができる。
また、磁性部103,105と金型151で形成する開口115の形状は周辺部材からの外力のかかり方を考慮して任意に設定できる。
また、開口115の表面粗さも任意であり、例えば、適度に粗くすれば加熱焼結で形成された非磁性部107と磁性部103,105との結合強度が大きくなる。
また、金型151を介して磁性部103,105を位置決めするこの製造方法によれば、焼結後に磁性部103,105間の不要部分を切り離す切削工程が不要になり、それだけ工程が簡略化される上に、磁路形成部材101の寸法精度を高く保ちながら製造時間を短縮することができる。
さらに、金型151(環状凸部153)によって磁性部103,105が位置決めされ、位置ズレが防止されるから、磁路形成部材101は寸法精度がそれだけ向上し、回転部材に用いられた場合、振動防止の観点から有利である。
また、開口115に配置する粉状体(非磁性材料109)を計量する工程を含むこの製造方法では焼結後の磁性部103,105に対する非磁性部107の占有割合を決めることができるから、磁性部103,105の軸方向端部などの基準位置に対する焼結後の非磁性部107の端部との相対位置(例えば、凹み具合)は非磁性材料109を予め計量するによって調整できる。
例えば、開口115の容積に対して非磁性材料109の容量を等量に計量すれば、焼結時の焼き縮みによって磁性部103,105の軸方向端部に対して非磁性部107の端部を凹んだ状態にする(凹み129を形成する)ことができ、凹み129を形成したことによる上記のような効果を得ることができる。
また、非磁性材料109を計量する(例えば、焼結時の焼き縮みを利用する)ことによる上記の効果は、電子ビーム溶接や鋳造による磁路形成部材では得られない。
また、焼結を加熱炉19の内部で行うこの製造方法によれば、加熱炉19内で安定した雰囲気が得られ、各磁路形成部材101の焼結作用が均等で連続的に行われるから、量産性がさらに向上する。
また、第3工程の後に磁路形成部材101の表面を所定寸法に仕上げ加工する第4の工程が行われるこの製造方法によれば、磁路形成部材101の最終形状を安定して精密に形成することができる。
<実施例3>
図14によって実施例3の電磁式カップリング201(電磁連結装置)の説明をする。
電磁式カップリング201は車両の駆動力伝達系に用いられている。以下、左右の方向は図14での左右の方向である。また、符号が与えられていない部材等は図示されていない。
[電磁式カップリング201の特徴]
電磁式カップリング201は、磁力線が透過するロータ207と、ロータ207の一側に配置された電磁石219と、ロータ207の他側に配置され磁力線を透過し一側方向に吸引されるアーマチャ217とを備えた電磁連結装置であって、ロータ207が、請求項1又は請求項2に記載の磁路形成部材であることを特徴とする。
[電磁式カップリング201の構造]
電磁式カップリング201は、入力側の動力伝達軸203と、非磁性材料の回転ケース205と、回転ケース205の後部側壁を構成するロータ207(本発明の磁路形成部材:本発明の製造方法で作られた磁路形成部材)と、出力側のインナーシャフト209と、多板式のメインクラッチ211と、ボールカム213と、多板式のパイロットクラッチ215と、アーマチャ217と、電磁石219と、コントローラなどから構成されており、車体側に支持された防護ケーシングの中に収容されている。
入力側動力伝達軸203は回転ケース205の前端部にボルト221で連結されており、エンジンの駆動力は前側動力伝達系を介して入力側動力伝達軸203(回転ケース205)に伝達される。
ロータ207は回転ケース205の後部側開口に螺着され、ナット223のダブルナット機能によって固定されている。ロータ207は環状の部材であり、内周側の磁性部225及び外周側の磁性部227と、加熱焼結によってこれらを連結する非磁性部229とで構成されている。非磁性部229は2度の焼結を受けて気密性が与えられており、左方(パイロットクラッチ215側)には加熱焼結時の自重による凹み231が形成され、凹部231の端部の半径方向面232は1枚目のアウタープレート面を当接しており、その反対側には切削時の追い込み加工によって空間233が形成されている。非磁性部229と、凹み231及び空間233を満たすエアはそれぞれの磁気抵抗によって磁性部225,227を磁気的に絶縁し、これらの間での磁気的短絡を効果的に抑止する。
インナーシャフト209は後方から回転ケース205に貫入し、前端部をボールベアリング235によって動力伝達軸203側に支承され、後部側をニードルベアリング237によってロータ207に支承されている。インナーシャフト209には連結軸が連結され、この連結軸は後側動力伝達系に連結されており、インナーシャフト209の回転はこの動力伝達系を介してリヤデフに伝達される。
また、動力伝達軸203と回転ケース205との間にはOリング239が配置され、回転ケース205とロータ207との間にはOリング241が配置され、ロータ207とインナーシャフト209との間には断面がX字状のシールであるXリング243が配置されている。電磁式カップリング201はこれらのOリング239,241とXリング243とによって密封されており、電磁式カップリング201の内部にはオイルが封入されている。
メインクラッチ211は、回転ケース205とインナーシャフト209との間に配置されており、アウタープレートは回転ケース205の内周にスプライン連結され、インナープレートはインナーシャフト209の外周にスプライン連結されている。
ボールカム213は、プレッシャープレート245とカムリング247との間に配置されており、プレッシャープレート245はインナーシャフト209の外周にスプライン連結され、カムリング247はインナーシャフト209の外周で相対回転自在に支承されている。カムリング247とロータ207との間にはボールカム213のカム反力(スラスト力)を受けるベアリング249が配置されている。
パイロットクラッチ215は、回転ケース205とカムリング247との間に配置されており、アウタープレートは回転ケース205の内周にスプライン連結され、インナープレートはカムリング247の外周にスプライン連結されている。アーマチャ217は、パイロットクラッチ215とプレッシャープレート245との間に配置され、回転ケース205の内周にスプライン連結され、軸方向移動自在に配置されている。
アーマチャ217を磁気的吸引力で吸引する電磁石219は、ボールベアリング253によってロータ217に支承されながら、ロータ207に形成された凹部251に適度なエアギャップを介して配置され、連結部材255によって防護ケーシング側に回り止めされている。電磁石219のリード線257はグロメットを通して防護ケーシングの外部に引き出され、コントローラを介して車載のバッテリに接続されている。
上記のように、ロータ217は非磁性部229によって内周側磁性部225と外周側磁性部227が磁気的に絶縁されており、パイロットクラッチ215の各プレートには、非磁性部229と対応する径方向位置に、周方向等間隔に設けられた切り欠き及びこれらの切り欠きを連結するブリッジ部が設けられており、これらの非磁性部229と切り欠きとによって磁路上での磁束の短絡が抑制されている。
エアギャップとロータ217とパイロットクラッチ215とアーマチャ217とによって電磁石219の磁路が構成されており、コントローラは、電磁石219の励磁、励磁電流の制御、励磁停止などを行う。
電磁石219が励磁されると、磁路に磁力線259が発生しアーマチャ217を吸引してパイロットクラッチ215を締結させ、ボールカム213が作動して発生したカムスラスト力によりプレッシャープレート245を介してメインクラッチ211が押圧され、電磁式カップリング201が連結される。
コントローラにより電磁石219の励磁電流を調整し吸引力を制御すると、パイロットクラッチ215の滑り率とボールカム213のカムスラスト力が変化し、電磁式カップリング201(メインクラッチ211)を介して後輪側に送られる伝達トルクの大きさが調整される。
電磁石219の励磁を停止すると、パイロットクラッチ215が開放されてボールカム213のカムスラスト力が消失し、メインクラッチ211が開放されて電磁式カップリング201の連結が解除される。
[電磁式カップリング201の効果]
電磁式カップリング201は、ロータ207の磁性部225,227を加熱焼結によって形成した非磁性部229を介し結合させて磁気的に絶縁したことにより、電磁石219の磁力線259の短絡が効果的に抑制され、安定した磁路特性が得られ、動作が安定し、優れた操作レスポンスが得られる。
また、加熱焼結によって非磁性部229に気密性を与えたから、ロータ207は上記のように密封型の電磁式カップリング201の側壁部材として使用することが可能になった。
また、ロータ207は、実施例1の磁路形成部材1に準じた効果が得られると共に、低コストで量産されるから、電磁式カップリング201もそれだけ低コストで製造することができる。
なお、上記のようにロータ207の非磁性部229は加熱焼結によって単独で気密性を与えられているが、非磁性部229に単独での気密性がない場合でも、磁性部225,227の開口面部及び非磁性部229の表面を被膜で覆うか、またはシール部材を配置することにより気密性を与えることができる。このようにすれば、ロータ207は回転ハウジング(回転ケース205)と回転シャフト(インナーシャフト209)との間で潤滑オイルを密封した密封型のカップリング(電磁式カップリング201)の一端側側壁として機能することが可能になる。
なお、気密性確保のためにシール部材を配置する場合は、磁性部225,227の少なくとも一方に溝を形成し、ゴム製リングを磁性部225,227の間に介在させる構成が適当である。また、気密性確保のために被膜で覆う場合は、金属メッキ、樹脂コーティング、あるいは、フッ素・クローム・ニッケル・シリコン・硫黄などの溶着または蒸着などが適当であり、さらに、このような被膜を形成すると電触を抑制する効果も併せて得られる。
<実施例4>
図15によって実施例4の電磁クラッチ301(電磁連結装置)の説明をする。
以下、左右の方向は図15での左右の方向であり、符号が与えられていない部材等は図示されていない。
[電磁クラッチ301の特徴]
静止側のハウジング内に収容された電磁クラッチ301は、磁力線が透過するロータ305と、ロータ305の一側に配置された電磁石317と、ロータ305の他側に配置され磁力線を透過し一側方向に吸引されるアーマチャ315とを備えた電磁連結装置であって、ロータ305が、請求項1又は請求項2に記載の磁路形成部材であることを特徴とする。
[電磁クラッチ301の構造]
電磁クラッチ301は、非磁性材料で作られた駆動部材303と、駆動部材303の右側壁を構成するロータ305(本発明の磁路形成部材:本発明の製造方法で作られた磁路形成部材)と、被駆動部材307と、多板式のメインクラッチ309と、ボールカム311と、多板式のパイロットクラッチ313と、アーマチャ315と、電磁石317と、コントローラなどから構成されており、ハウジングの中に収容されている。
ロータ305は駆動部材303の後部側開口に配置され、スラスト力を受けるワッシャ319により被駆動部材307上に位置決めされている。ロータ305は環状の部材であり、内周側の磁性部321及び外周側の磁性部323と、加熱焼結によってこれらを連結する非磁性部325とで構成されている。非磁性部325には、実施例2の磁路形成部材101と同様に、内部に微少空間が形成されており、左方(パイロットクラッチ313側)には加熱焼結時の自重による凹み327が形成され、凹み327の端部の半径方向面328は1枚目のインナープレート面と当接しており、その反対側には切削時の追い込み加工によって空間329が形成されている。非磁性部325と、凹み327及び空間329を満たすエアはそれぞれの磁気抵抗によって磁性部321,323を磁気的に絶縁し、これらの間での磁気的短絡を効果的に抑止する。
被駆動部材307の左端側はボールベアリングによってハウジングに支承され、右端側はボールベアリング331と電磁石317とを介してハウジングに支承されている。メインクラッチ309は駆動部材303と被駆動部材307との間に配置されている。
ボールカム311はプレッシャープレート333とカムリング335との間に配置されており、プレッシャープレート333は被駆動部材307にスプライン連結され、カムリング335は被駆動部材307の外周で相対回転自在に支承されている。カムリング335とロータ305との間にはボールカム311のカム反力(スラスト力)を受けるベアリング335が配置されている。
パイロットクラッチ313は、駆動部材303とカムリング335との間に配置されており、アウタープレートは駆動部材303の内周にスプライン連結され、インナープレートはカムリング335の外周にスプライン連結されている。アーマチャ315は、パイロットクラッチ313とプレッシャープレート333との間に軸方向移動自在に配置されている。
電磁石317は、ロータ317との間に適度なエアギャップを設けながら、ロータ317に隣接して配置され、ハウジングに支持されている。電磁石317のリード線はグロメットを通してハウジングの外部に引き出され、コントローラを介して電源に接続されている。
また、電磁クラッチはオープンタイプであり、電磁クラッチを収容するハウジングにはオイル溜りが設けられ、このオイルは電磁クラッチに流出入して内部を潤滑・冷却する。ロータ305の非磁性部325に形成された微少空間は、このオイルを保持し、あるいは、オイルを軸方向に(内外に)流通させる。
上記のようにロータ317は非磁性部325によって内周側磁性部321と外周側磁性部323が磁気的に絶縁されており、また、パイロットクラッチ313の各プレートには、非磁性部325と対応する径方向位置に、周方向等間隔に設けられた切り欠きとこれらの切り欠きを連結するブリッジ部が設けられており、これらの非磁性部325と切り欠きとによって磁路上での磁束の短絡が抑制されている。
エアギャップとロータ317とパイロットクラッチ313とアーマチャ315とによって電磁石317の磁路が構成されており、コントローラは、電磁石317の励磁、励磁電流の制御、励磁停止などを行う。
電磁石317が励磁されると、磁路に磁力線337が発生しアーマチャ315を吸引してパイロットクラッチ313を締結させ、ボールカム311が作動して発生したカムスラスト力によりプレッシャープレート333を介してメインクラッチ309が押圧され、電磁クラッチ301が連結され、エンジンの駆動力は駆動部材303から被駆動部材307に伝達される。
[電磁クラッチ301の効果]
電磁クラッチ301は、ロータ305の磁性部321,323を加熱焼結によって形成した非磁性部325を介し結合させて磁気的に絶縁したことにより、電磁石317の磁力線337の短絡が効果的に抑制され安定した磁路特性が得られ、動作が安定し、優れた操作レスポンスが得られる。
また、加熱焼結によって非磁性部325に微少空間を形成させたことにより、ロータ305は上記のようにオープンタイプの電磁クラッチ301の側壁部材として使用することが可能になった。
また、ロータ305は、実施例2の磁路形成部材101に準じた効果が得られると共に、低コストで量産されるから、電磁クラッチ301もそれだけ低コストで製造することができる。
なお、この微少空間にエアがあればパイロットクラッチ313のプレートとの緩衝性が向上し、オイルがあれば冷却性と潤滑性が向上する。
[本発明の範囲に含まれる他の態様]
上記のように、本発明の磁路形成部材は、電磁連結装置である電磁クラッチ、電磁ブレーキ、電磁式カップリングなどに適用できると共に、微少空間の有無と、微少空間の独立及び連結などを調整すれば、これらの装置が密封型であっても、オープン型であっても適用可能である。
(a)実施例1の磁路形成部材1を示す断面図である。
(b)実施例1の磁路形成部材1を示す平面図である。
磁路形成部材1の製造方法の第1工程において、磁性部3,5とこれらを一体に接続する磁性底部17と開口15を示す断面図である。 磁路形成部材1の製造方法の第2工程において、開口15に非磁性材料9を配置した状態を示す断面図である。 磁路形成部材1の製造方法の第3工程において、加熱炉19で加熱焼結し磁路形成部材1を製造する状態を示す断面図である。 磁路形成部材1の製造方法の第3工程において、加熱焼結後に磁路形成部材1を冷却する状態を示す断面図である。 磁路形成部材1の製造方法の第4工程において、冷却後の磁路形成部材1を仕上げ加工する状態を示す断面図である。 磁路形成部材1の製造方法の第4工程において、磁路形成部材1の磁性底部17を切削し、非磁性部7の追い込み加工をする状態を示す断面図である。 (a)実施例2の磁路形成部材101を構成する磁性部105を示す断面図である。
(b)実施例2の磁路形成部材101を構成する磁性部103を示す断面図である。
磁路形成部材101の製造方法の第1工程において、磁性部103,105を金型151上にセットし、開口115を形成した状態を示す断面図である。 磁路形成部材101の製造方法の第2工程において、開口115に非磁性材料109を配置した状態を示す断面図である。 磁路形成部材101の製造方法の第3工程において、加熱炉19で加熱焼結し磁路形成部材101を製造する状態を示す断面図である。 磁路形成部材101の製造方法の第3工程において、加熱焼結後に磁路形成部材101を冷却する状態を示す断面図である。 磁路形成部材101の製造方法の第4工程において、冷却後の磁路形成部材101を仕上げ加工し、非磁性部107の追い込み加工をする状態を示す断面図である。 実施例3の電磁式カップリング201を示す断面図である。 実施例4の電磁クラッチ301を示す断面図である。
符号の説明
1 磁路形成部材
3 第1の磁性部
5 第2の磁性部
7 非磁性部
9 非磁性材料
11 半径方向面
15 開口
17 磁性部3,5を一体に接続する磁性底部
19 加熱炉
25 焼結層
27 焼結層
29 凹み
101 磁路形成部材
103 第1の磁性部
105 第2の磁性部
107 非磁性部
109 非磁性材料
111 半径方向面
115 開口
125 焼結層
129 凹み
151 金型
201 電磁式カップリング(電磁連結装置)
207 ロータ(本発明の磁路形成部材:本発明の製造方法で作られた磁路形成 部材)
217 アーマチャ
219 電磁石
301 電磁クラッチ(電磁連結装置)
305 ロータ(本発明の磁路形成部材:本発明の製造方法で作られた磁路形成 部材)
315 アーマチャ
317 電磁石

Claims (10)

  1. 電磁石によって生じる磁力線が透過する磁路形成部材であって、内外周側にそれぞれ位置する第1と第2の磁性部と、前記第1と第2の磁性部間に介在し、粉状体の非磁性材料から非加圧状態で加熱焼結により成形され前記第1と第2の磁性部を結合し、前記第1と第2の磁性部の軸方向端部の半径方向面に対して凹んだ凹みを有する非磁性部とからなることを特徴とする磁路形成部材。
  2. 加熱焼結後の前記非磁性部は、内部に微少空間を有することを特徴とする請求項1に記載の磁路形成部材。
  3. 磁力線が透過するロータと、ロータの一側に配置された電磁石と、ロータの他側に配置され磁力線を透過し一側方向に吸引されるアーマチャとを備えた電磁連結装置であって、
    前記ロータまたはアーマチャが、請求項1又は請求項2に記載の磁路形成部材であることを特徴とする電磁連結装置。
  4. 電磁石によって生じる磁力線が透過する磁路形成部材の製造方法であって、
    第1工程において、磁性部に開口を形成し、かつ外形を所定の形状に形成し、
    第2工程において、前記開口を鉛直方向上方に向けて配置し、開口内に所定量の粉状体の非磁性材料を配置し、
    第3工程において、前記非磁性材料を非加圧状態で加熱焼結し前記磁性部に結合させ前記第1と第2の磁性部の軸方向端部の半径方向面に対して凹んだ凹みを有する磁路形成部材を形成した後、前記磁路形成部材を冷却することを特徴とする磁路形成部材の製造方法。
  5. 前記第1工程において、内外周側となる前記磁性部を一体に接続する磁性底部を設けることにより前記磁性部の間に前記開口を形成することを特徴とする請求項に記載の磁路形成部材の製造方法。
  6. 前記第1工程において、内外周側となる前記磁性部を金型を介し離間して配置し、前記金型を底部として前記内外周の各磁性部の間に開口を形成することを特徴とする請求項に記載の磁路形成部材の製造方法。
  7. 前記第2工程が、前記開口に所定量の粉状体を配置する際に、前記所定量の粉状体を計量する工程を含むことを特徴とする請求項に記載の磁路形成部材の製造方法。
  8. 前記第3工程において、前記加熱焼結は加熱炉内で行われることを特徴とする請求項に記載の磁路形成部材の製造方法。
  9. 前記第3工程の後に、前記磁路形成部材の表面を所定寸法に仕上げ加工する第4の工程が行われることを特徴とする請求項に記載の磁路形成部材の製造方法。
  10. 前記第1工程の後に、前記第2と第3の工程が複数回繰り返されることを特徴とする請求項〜請求項に記載の磁路形成部材の製造方法。
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