JP4761442B2 - プラズマ発生装置及びプラズマ処理装置 - Google Patents

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Description

本発明は、プラズマ発生装置に関し、特にマイクロ波をプロセスガスに導入してプラズマを生成するプラズマ発生装置及びこれを用いたプラズマ処理装置に関する。
プラズマを利用したドライプロセスは、半導体製造装置、金属部品の表面硬化、プラスチック部品の表面活性化、無薬剤殺菌など、幅広い技術分野において活用されている。例えば、半導体装置や液晶表示装置などの製造に際しては、アッシング、ドライエッチング、薄膜堆積あるいは表面改質などの各種のプラズマ処理が用いられている。プラズマを利用したドライプロセスは、低コストで、高速であり、薬剤を用いないために環境汚染を低減できる点でも有利である。
このようなプラズマ処理を行うプラズマ処理装置の一つに「ダウンフロー型」のプラズマ処理装置がある。
図8は、従来のダウンフロー型プラズマ処理装置160の概略構成を表す概念図である。すなわち、ダウンフロー型プラズマ処理装置160の場合、プラズマ処理室110とプラズマ発生装置120とが輸送管130により連結された構成を有する。
プラズマ処理室110は、処理容器100により減圧雰囲気を維持可能とされ、その内部に配置された載置台114の上に半導体ウェーハやガラス基板などの被処理物Wを載置することができる。また、処理容器100は排気手段112によりその内部を減圧可能とされ、それに伴い放電管150も減圧可能となる。
プラズマ発生装置120は、おもに放電管150からなり、マイクロ波導波管140が放電管150に対して直交するように接続されている。放電管150は、マイクロ波に対する透過率が高くエッチングされにくい材料により形成する必要があり、通常は、アルミナまたは石英により形成される。導波管140を導波されてくるマイクロ波Mは、環状のスロット140Aを介して放電管150の内部に導入される。一方、ガス導入口124からはプラズマ処理に必要とされるプロセスガスGが導入される。このようにして導入されたプロセスガスGにマイクロ波Mが作用し、プラズマ発生領域においてプロセスガスGのプラズマPが励起される。
プラズマPにより活性化したプロセスガスGのラジカルなどのガス種(以下、「活性種」と称する)は、輸送管130を通ってプラズマ処理室110内に載置された被処理物Wの表面に到達し、エッチングやアッシングなどのプラズマ処理が行われる。
例えば一例として、被処理物Wであるシリコン(Si)をエッチングする場合に、プロセスガスGとして、CFを用いることができる。この場合、プラズマ発生領域において形成されたプラズマPの中には、CF 、CF 、CF、Fなどの遊離基(ラジカル)やCなどの中間分解生成物が形成される。これらの活性種がシリコンの表面に到達すると、CF 、CF は解離して活性なFを生成し、このFがシリコンと反応してSiFを形成する。このSiFは蒸気圧が高いため、減圧下でシリコン表面から急速に脱離する。このようにしてシリコンのエッチングが進行する。
図8に例示したようなダウンフロー型プラズマ処理装置160の場合、プラズマ処理室110とプラズマ発生装置120とが分離しているため、プラズマPに含まれる荷電粒子などが除去でき、荷電粒子などによる被処理物Wへの影響を抑制できる。例えば、微細な半導体素子や絶縁膜のチャージアップによる静電破壊などの問題を抑制できるという利点がある。
ところで、このようなダウンフロー型プラズマ処理装置160の場合においては、放電管150をエッチングされにくい材料で形成しているにもかかわらず、時間とともに前述の活性種により放電管150はエッチングされ損耗する。また、プラズマPが励起されるとその熱で放電管150が加熱され、放電管150の温度が高くなるほど損耗速度は速くなる。
そこで、従来のプラズマ発生装置120においては、特許文献1に記載されているような放電管150を冷却し損耗速度を抑制する技術が提案されている。
図9は、このような冷却機能を備えたプラズマ発生装置120の断面図である。このプラズマ発生装置120においては、放電管150の周りに中空の冷却ブロック170を設け、この中空部分に冷却媒体200を循環させて放電管150を冷却している。また、さらに冷却効率を高めるべく、放電管150と冷却ブロック170の隙間に隙間を少なくするためのスリーブ190を入れたり、窒素ガス180を隙間に供給している。
また、放電管と冷却ブロックの当接面を錐面として、放電管と冷却ブロックの密着性を高め冷却機能の向上を図るとともに放電管と冷却ブロックの分解組立性をも向上させた技術が提案されている。(例えば、特許文献2)
しかしながら、特許文献1に開示されているような技術においても、隙間部分に存在する空気または窒素ガスなどの気体の断熱効果により、冷却能力の向上には限界があった。また、放電管と冷却ブロックを同芯に組み立てることは難しく、少しでも偏りができれば放電管の温度分布に不均一が生じるという問題があった。
特許文献2に開示されているような技術についても、当接面を全体的に密着させるには高い加工精度を必要とし、隙間が生じれば放電管の温度分布にバラツキが生じるという問題があった。また、冷却ブロックはほぼ剛体であり、放電管と冷却ブロックの温度の違いや熱膨張率の違いから熱応力が発生し、放電管にストレスをかけるという問題もあった。
特開2004−214008号公報 特開2004−304035号公報
本発明は、高い加工精度などを必要としなくとも放電管と冷却手段の密着性を高めることができ、また、メンテナンスなどの際に放電管と冷却手段を簡単に分解組立でき、さらには、熱応力を緩和し放電管にかかるストレスを低減させることができるプラズマ発生装置及びこれを備えたプラズマ処理装置を提供する。
上記目的を達成するため、本発明の一態様によれば、
誘電体で形成され、内部にプラズマを生成する空間を有する放電管と、
前記放電管にガスを導入するガス導入手段と、
マイクロ波出力源から供給されたマイクロ波を伝搬させ前記放電管に導入する導波管と、
前記放電管の周囲に設けられた冷却管と、
を備え、
前記冷却管は、
前記放電管の少なくとも一部の外周を取り囲み且つ前記放電管の外壁との間隔が可変とされた第1の管状部と、
前記第1の管状部を取り囲む第2の管状部と、
を有し、
前記第1の管状部と前記第2の管状部との間隙に冷却媒体の流路が形成されてなることを特徴とするプラズマ発生装置が提供される。
また、本発明のさらに他の一態様によれば、
上記のプラズマ発生装置と、
前記放電管の内部空間と連通した空間を有する処理チャンバと、
を備え、
前記放電管の内部に生成された前記プラズマにより、前記処理チャンバの中に設けられた被処理体のプラズマ処理を実行可能としたことを特徴とするプラズマ処理装置が提供される。
以上詳述したように、本発明によれば、高い加工精度などを必要としなくとも放電管と冷却手段を簡単に密着させることができるうえ、メンテナンスなどの際に放電管と冷却手段を簡単に分解できる。また、熱応力を緩和し放電管にかかるストレスを低減させることもできる。そのため、冷却能力の向上と熱応力の緩和により放電管の寿命を格段に延ばすことができる。また、メンテナンスなどの際の分解作業が迅速に行え装置の停止時間が短くなることもあり機械の稼働率も格段に向上する。そのため、産業上のメリットは多大である。
以下、本発明の実施の形態について、具体例を参照しつつ詳細に説明する。
図1及び図2は、本発明の具体例にかかるプラズマ発生装置12の要部断面の基本構成を説明するための概念図である。なお、本発明が適用されるプラズマ処理装置の内、プラズマ発生装置12以外の部分は、図8及び図9に関して前述したダウンフロー型プラズマ処理装置160のものと基本的には同様とすることができるので、その構成の説明は省略する。
プラズマ発生装置12は、誘電体で形成された放電管15を有し、この放電管15にはマイクロ波Mを導波する導波管14が略直交するように取り付けられている。また、導波管14に導波されたマイクロ波が放電管15に導入される部分には、環状のスロット14Aが設けられている。放電管15を形成している誘電体には、石英(SiO)、アルミナ(Al)、窒化アルミニウム(AlN)、酸化イットリウム(Y)、サファイアなどが用いられるが、これらに限定されるものではなく、化学的に安定で耐熱性、耐食性に優れた誘電体材料であればよい。放電管15には図示しないプロセスガス導入手段が接続され、例えば、CF、NF、O、NなどのプロセスガスGが導入できるようになっている。
プラズマ発生装置12は、放電管15を冷却するための冷却手段を備える。冷却手段は、導波管14を中心に左右対称に配置されているので、ここではその片側のみについて説明する。
冷却手段は、放電管15の外周面に当接、離隔可能なように取り付けられる冷却ブロック(伝熱媒体)19と、冷却ブロック19の外周に設けられた中空で蛇腹状の冷却管17と、フランジプレート18と、からなる。冷却管17は、放電管15を取り囲み且つ放電管15の外壁との間隔が可変とされた第1の管状部17Aと、第1の管状部17Aを取り囲む第2の管状部17Bと、からなる2重管構造を有する。そして、第1の管状部17Aと第2の管状部17Bとの間隙に冷却媒体20の流路が形成されている。本具体例においては、これら第1の管状部17Aと第2の管状部17Bがそれぞれ蛇腹状に形成されている。図1は蛇腹状の冷却管17が縮んだ状態を表し、図2は冷却管17が伸びた状態を表す。
冷却ブロック19は、放電管15から冷却管17への熱の放出をより均一にする役割を有する。つまり、冷却ブロック19を設けることにより、放電管15をより均一に冷却することが可能となる。このために、冷却ブロック19は、後述するように熱伝導性の良好な材料、例えば、金属や、窒化アルミニウムなどの高熱伝導性セラミックスなどにより形成するとよい。
なお、冷却ブロック19は必ずしも必須の構成要素ではなく、冷却管17が直接的に放電管15に当接するようにしてもよい。その場合、放電管15の温度分布の均一性が悪くなるので、蛇腹の山部の数を多くして冷却管17と放電管15との接触面積を増やすことが望ましい。冷却管17を構成する第1の管状部17Aの蛇腹の山部と冷却ブロック19は当接する位置にある。ここで、冷却管17は、必ずしもフランジプレート18、冷却ブロック19、導波管14とそれぞれ固着している必要はないが、冷却ブロック19と固着していると熱伝達の効率をさらに上げることができる。図1及び図2に表した具体例においては、冷却管17の蛇腹の断面形状を菱形状としているが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば六角形のような多角形、円、楕円などでもよい。また、図1、図2では冷却管17の山の数は二個であるが、本発明はこれに限定されるものではなく、山の数は一個または三個以上であってもよい。
冷却ブロック19は、放電管15の外周面に当接、離隔可能なように適宜分割されている。また、図1に示すように、放電管15の外周面に当接した時に各分割面間、各冷却ブロック19間、冷却ブロック19と導波管14またはフランジプレート18との間に若干の隙間を設け、放電管15と冷却ブロック19との密着性を高めるようにすることが望ましいが、各部分が当接するようになっていてもよい。図1または図2では冷却ブロック19の軸方向の分割数は二であるが、分割数はこれに限定されるものではなく蛇腹の山部の数に合わせて適宜選択することができる。また、冷却ブロック19の断面方向の分割数も適宜選択が可能であるが分割数を三以上とすればさらに密着性を高めることができる。なお、密着性は若干落ちるものの、図3(a)や図3(b)に例示したように、スリット17Sを入れるようにしてもよい。
冷却管17は、中空の蛇腹構造を有する。冷却管17には、その内部を冷却媒体20が循環できるように、冷却媒体20の出入り口17Tが各一箇所設けられている。なお、冷却媒体20の出入り口17Tの位置や数は適宜変更が可能であるし、フランジプレート18を介して冷却媒体20が冷却管17内を循環できるようにしてもよい。冷却媒体20は、液体でも気体でもよい。冷却媒体20の具体例は、例えば、水(HO)であるがこれに限定されるものではなく、腐食防止剤などの添加剤が添加された水、エチレングリコール、フロリナートやガルデン(登録商標)のようなフッ素系不活性液でもよい。
冷却管17や冷却ブロック19は熱伝達率が高い材料で形成することが望ましく、一般的には肉厚が0.1mm〜0.5mm程度のアルミニウム、銅、鉄などの金属や合金が使われるが、例えば、樹脂やゴムのような非金属材料に無機フィラや金属などを含有させたりコーティングしたりして熱伝達率を高めるようにしたものであってもよい。
冷却管17、フランジプレート18、冷却ブロック19は、図1、図2に示すように放電管15の外周面上を軸方向に移動可能とされている。図1または図2に示すような軸方向の移動端では、フランジプレート18を放電管15や導波管14などに図示しない保持手段で保持させることにより、冷却管17や冷却ブロック19を放電管上に保持可能としている。フランジプレート18の保持手段としては、ねじなどで放電管15や導波管14に保持させるもの、摩擦力で放電管15に保持させるものなどがあるが、同様の機能を持つものであればよい。また、フランジプレート18と放電管15の熱膨張率の差と温度の差を考慮して、フランジプレート18と放電管15との間には若干の隙間をあけるようにすることが望ましい。なお、冷却管17の軸方向への反発力などが弱く、経時的に冷却管17がずれ、冷却ブロック19や放電管15との密着性が損なわれるおそれが少なければ、フランジプレート18を省くこともできる。
プラズマ発生装置12の動作について説明する。なお、本発明が適用されるプラズマ処理装置の内、プラズマ発生装置12以外の部分は、前述のダウンフロー型プラズマ処理装置160のものと基本的には同じである。そのため、プラズマ発生装置12以外の部分のダウンフロー型プラズマ処理装置160の基本的な動作の説明は省略することとする。放電管15内部の圧力が所定の圧力となるように、処理容器を介して排気手段により減圧をする。その後、CF、NF、O、NなどのプロセスガスGを、図示しない流量調整器などで流量を調整しつつ放電管15内に導入する。図示しないマイクロ波発生手段により発生させ、導波管14により導波させたマイクロ波を、スロット14Aから放電管15内に導入する。導入したマイクロ波によりプラズマ発生領域にプラズマPが発生し、このプラズマPによりプロセスガスGが分解、活性化され活性種が生成される。この生成された活性種が輸送管を通ってプラズマ処理室に送られ、載置された被処理物の表面に到達し、エッチングやアッシングなどのプラズマ処理が行われる。
次に、放電管15の冷却について説明する。
放電管15内でプラズマPが発生すると、プラズマPからの熱によって放電管15が加熱される。この熱は放電管15の壁面から冷却ブロック19に伝達される。冷却ブロック19に伝達された熱は冷却管17に伝えられ、冷却管17内の冷却媒体20によりプラズマ発生装置12の外に排出される。そして、冷却媒体20はプラズマ発生装置12の外にある図示しない冷却装置で冷却された後、再び冷却管17に戻される。以後、この循環が繰り返され放電管15が冷却されることとなる。なお、冷却装置は、例えば、水冷のように強制的に冷却するものであってもよいし、配管をある程度の長さとして自然放熱による冷却をするようなものであってもよい。
次に、放電管15と冷却手段の分解組立性について説明する。
放電管15が損耗し、これを新しいものと交換する際には、まず、図示しない固定手段を解除して、図2に示すようにフランジプレート18を導波管14から遠ざかる方向に移動させる。フランジプレート18と冷却管17が固着されている場合は、冷却管17が伸ばされるように変形し、冷却管17の内周部分(放電管15側の部分)が径方向に広がるように変形する。そのため、冷却ブロック19と放電管15との間に隙間ができ損耗した放電管15を簡単に引き抜くことができる。冷却管17、フランジプレート18、冷却ブロック19がそれぞれ固着していない場合においても、冷却管17が冷却ブロック19を押しつけている力が弱まるため、損耗した放電管15を簡単に引き抜くことができる。なお、少なくとも冷却管17と冷却ブロック19が固着していれば分解組み立て作業はさらに容易となる。損耗した放電管15を新しいものと交換した後の組立作業の手順は前述の手順を逆に行えばよい。このように本発明によれば、メンテナンスなどの際に放電管と冷却手段を簡単に分解組立でき作業効率が格段に向上するとともに、装置のメンテナンスによる停止時間が短くなるため装置の稼働率を格段に向上させることもできる。
次に、放電管15と冷却手段の密着性について説明する。
前述の分解作業と逆の手順で組立を行えば、冷却管17により冷却ブロック19が放電管15に押しつけられ、冷却管17、冷却ブロック19、放電管15を簡単に密着させることができる。この際、冷却ブロック19が放電管15の外周面に当接した時に各分割面間、各冷却ブロック19間、冷却ブロック19と導波管14またはフランジプレート18との間に若干の隙間を設けてあれば、新しく交換した放電管15の外形寸法が多少変動していても密着性を高めることができ、冷却ブロック19の断面方向の分割数を三分割以上とすれば密着性をさらに高めることができる。
図4は、冷却ブロック19と放電管15との隙間が放電管15の寿命に与える影響をグラフ化したものである。本図からは、従来技術による隙間0.4mm(特許文献1)をなくし、密着(略0mm)させることができればメンテナンス回数を低減させることができるという本発明の効果がわかる。このように、本発明によれば高い加工精度や組立精度などを必要としなくとも簡単に冷却管17、冷却ブロック19、放電管15とを密着させることができる。そのため、高い冷却効率、均一な温度分布を得ることができ放電管15の寿命を格段に向上させることができ、装置のメンテナンス回数が少なくなるため装置の稼働率を格段に向上させることもできる。
次に、熱応力の緩和性について説明する。
特許文献2に開示されているような従来の技術では、冷却ブロックはほぼ剛体であり、放電管と冷却ブロックの温度の違いや熱膨張率の違いから熱応力が発生し、放電管にストレスをかけるため放電管の寿命を縮めているという問題があった。これに対して、本発明の冷却管17は中空状であり、従来の冷却ブロックよりも弾性にとんでいる。そのため、熱応力が発生しても冷却管17が変形しこれを緩和する。このように、本発明によれば、発生する熱応力を緩和することができ放電管15の寿命を格段に向上させるとともに、装置のメンテナンス回数が少なくなるため装置の稼働率を格段に向上させることもできる。また、少なくとも冷却管17とフランジプレート18、導波管14が固着していないものでは、冷却管17の変形時、冷却管17が断面方向に相対移動が可能となるので熱応力の緩和性はさらに高まる。
図5は、本発明の第二の具体例を表す模式図である。
すなわち、本具体例においては、冷却管17は、ゴムや樹脂などの弾性体で形成されている。このように冷却管17を弾性体で形成すれば、冷却媒体20の流量などで冷却管17の内圧を増減させ、冷却管17の第1の管状部17Aが冷却ブロック19を導波管14に押しつける力を調節することができる。例えば、分解時に、冷却媒体20の冷却管17への流入を停止させて冷却管17の内圧を下げれば、冷却ブロック19への押しつけ力が弱まり放電管15を簡単に引き抜くことができる。逆に組立時には、冷却媒体20の冷却管17への流入を開始させて冷却管17の内圧を上げれば、冷却ブロック19への押しつけ力が強まり簡単に放電管15に密着させることができる。また、プロセス条件などの変動によりプラズマPからの熱が多くなったようなときに、冷却媒体20の流量を増やし密着性と熱の可搬性を上げて冷却能力を上げることもできる。
なお、本具体例でも、冷却ブロック19は必須の構成要素ではなく、冷却管17が直接的に放電管15に当接するようにしてもよい。ただし、冷却管17の第1の管状部17Aが、その内周部分(放電管15側の部分)に凹凸部を有するような構造である場合は、放電管15の温度分布の均一性を高めるために冷却ブロック19はあった方が望ましい。また、フランジプレート18がなくとも冷却管17が軸方向に動いてしまうおそれが少なく、冷却管17や冷却ブロック19と放電管15との密着性が損なわれるおそれもないので、フランジプレート18も必須の構成要素ではない。
また、冷却管17を弾性体で形成すれば熱応力の緩和性も向上でき好適である。そして、冷却管17の軸方向断面の形状の選択も広く行うことができる。すなわち、図1や図2に例示したように蛇腹状にしてもよいし、図5に表したように矩形にしてもよく種々の形状を選択することができる。ただし、密着性や熱伝達性を高めるためには、冷却管17と冷却ブロック19との接触面積が広くなるような形状であることが好ましい。ここで、ゴムや樹脂などの弾性体は金属などに比べて熱伝達が悪いが、この点を改善するには、内圧に対する強度を考慮しつつ冷却管17の肉厚を極力薄くしたり、高熱伝達性の無機フィラや金属などを含有させたり、表面に金属などをコーテイングすることにより熱伝達率を改善するようにすればよい。
図6は、本発明の第三の具体例を表す模式断面図である。すなわち、同図は、放電管15の横断面を表す模式図である。
本具体例においては、冷却ブロック19を断面方向に四分割し、冷却管17Eの内周部分(放電管15側の部分)にスリット部17Fが設けられている。このようなスリット部17Fを設ければ、冷却管17Eの内周部分(放電管15側の部分)の収縮膨張時にその変形がしやすくなり、冷却管17Eの冷却ブロック19への当接、隔離が容易となる。その上、スリット部分17Fの変形により熱応力の緩和も容易となる。そのため、プラズマ発生装置の分解組立性、密着性、冷却性、熱応力緩和性がさらに向上する。なお、本具体例では冷却ブロック19を断面方向に四分割しているが、前述のように分割数は適宜選択が可能である。
図7は、本発明の第四の具体例を表す模式断面図である。
本具体例は、冷却ブロック17Gに冷却機能を備えている。すなわち、冷却ブロック17Gとしては、ペルチェ素子のように電気的に冷却を図る機能を有するものや、前述のように冷却媒体20を循環させて冷却を図る機能を有するものなどを用いることができる。本具体例の場合、冷却管17には冷却媒体20を循環させる必要はなく、冷却ブロック17Gを放電管15に当接させる機能を有していればよい。例えば、図7に例示したように冷却管17を弾性体で形成した場合は、その内部に冷却媒体20の変わりに高圧空気を導入し、冷却管17を膨らませたり、しぼませたりするようにして冷却ブロック17Gを放電管15に当接させるようにすればよい。
また、図1や図2のように蛇腹状の冷却管17の場合は、その内部に特に何も導入しなくても冷却ブロック17Gを放電管15に当接させるようにすることができる。このような構成にすれば、冷却機能を有する冷却ブロック17Gが直接的に放電管15に当接されるため冷却効率をさらに上げることが可能となる。
以上具体例を参照しつつ本発明の実施の形態について説明した。しかし、本発明は、これらの具体例に限定されるものではない。
具体例では、冷却手段が導波管を中心に対称に配置されている場合を説明したが、本発明はこの配置に限定されるものではない。すなわち、導波管の左右に突出した放電管の長さが異なる場合や、導波管の片側にしか放電管が突出していない場合においても、各構成要素の寸法を適宜変更して対応することができる。
本発明において用いるダウンフロー型プラズマ処理装置の処理容器やこれらに付設される要素は、図示した形状、サイズのものには限定されず、その断面形状、壁面厚、開口の形状やサイズ、材質などは本発明の範囲内において適宜変更して同様の作用効果が得られ、これらも本発明の範囲に包含される。
また、ダウンフロー型プラズマ処理装置の処理容器の内部の配置関係についても、図示したものには限定されず、プラズマ処理の内容や条件などを考慮して適宜決定することができる。
また、本発明のプラズマ発生装置は、例えば、半導体装置や液晶表示装置の酸化膜などのエッチング、レジスト膜のアッシング、薄膜堆積、ドーピング、金属部品やプラスチック部品の表面処理などとして実現したすべてのダウンフロー型プラズマ処理装置で適用が可能である。
本発明の具体例にかかるプラズマ発生装置の組立時の要部基本構成を説明するための概念図である。 本発明の具体例にかかるプラズマ発生装置の分解時の要部基本構成を説明するための概念図である。 本発明にかかるスリット付き冷却ブロックの形態を例示するための概念図である。 冷却ブロックと放電管との隙間が放電管の寿命に与える影響を示すグラフ図である。 本発明の第二の具体例にかかるプラズマ発生装置の組立時の要部基本構成を説明するための概念図である。 本発明の第三の具体例にかかるプラズマ発生装置の組立時の要部の断面の基本構成を説明するための概念図である。 本発明の第四の具体例にかかるプラズマ発生装置の組立時の要部基本構成を説明するための概念図である。 従来のプラズマ処理装置を示した概念図である。 冷却機能を備えたプラズマ発生装置120の断面図である。
符号の説明
12 プラズマ発生装置
14 導波管
15 放電管
17 冷却管
17 第1の管状部
17B 第2の管状部
18 フランジプレート
19 冷却ブロック
17 冷却管
17E 冷却管
17F スリット部
17G 冷却ブロック
20 冷却媒体
P プラズマ
G プロセスガス
M マイクロ波

Claims (8)

  1. 誘電体で形成され、内部にプラズマを生成する空間を有する放電管と、
    前記放電管にガスを導入するガス導入手段と、
    マイクロ波出力源から供給されたマイクロ波を伝搬させ前記放電管に導入する導波管と、
    前記放電管の周囲に設けられた冷却管と、
    を備え、
    前記冷却管は、
    前記放電管の少なくとも一部の外周を取り囲み且つ前記放電管の外壁との間隔が可変とされた第1の管状部と、
    前記第1の管状部を取り囲む第2の管状部と、
    を有し、
    前記第1の管状部と前記第2の管状部との間隙に冷却媒体の流路が形成されてなることを特徴とするプラズマ発生装置。
  2. 前記放電管と前記第1の管状部との間に設けられた、伝熱媒体をさらに備えたことを特徴とする請求項1記載のプラズマ発生装置。
  3. 前記伝熱媒体は、前記放電管に対して当接と離間とが可能なように複数の要素に分割されてなることを特徴とする請求項2記載のプラズマ発生装置。
  4. 前記第1の管状部と前記第2の管状部はそれぞれ蛇腹状構造を有し、その中心軸線方向に縮めることにより前記第1の管状部の最狭部を前記放電管の外壁に当接するまで変形可能としたことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載のプラズマ発生装置。
  5. 前記第1の管状部と前記第2の管状部はそれぞれ弾性体で形成され、前記第1の管状部と前記第2の管状部との間隙に形成される空間の圧力を高めることにより前記第1の管状部の最狭部を前記放電管の外周に当接するまで変形可能としたことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載のプラズマ発生装置。
  6. 前記第1の管状部と前記第2の管状部との間隙に冷却媒体を流す冷却媒体循環手段をさらに備えたことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1つに記載のプラズマ発生装置。
  7. 前記冷却管の中心軸線方向の伸長を制限するフランジプレートをさらに備えたことを特徴とする請求項1〜6のいずれか1つに記載のプラズマ発生装置。
  8. 請求項1〜7のいずれか1つに記載のプラズマ発生装置と、
    前記放電管の内部空間と連通した空間を有する処理チャンバと、
    を備え、
    前記放電管の内部に生成された前記プラズマにより、前記処理チャンバの中に設けられた被処理体のプラズマ処理を実行可能としたことを特徴とするプラズマ処理装置。

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