JP4761253B2 - 繰出容器 - Google Patents
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Description
そのため回転筒の回転操作感チェックは化粧棒保持体、中継筒をスリーブ内に装着し、さらに中継筒の下端を回転筒内に上下摺動可能に係合してスリーブに組上げた後でなければできなかった。
回転筒との寸法誤差等で操作感に不良があった場合、組上がった製品が全て不良となることを意味する。それは組立てにかかった工数、部品の製造までもが損失対象になってしまうことでもあった。
以上の構成により、回転筒嵌合部113に回転筒110を回転可能に枢着することで、回転筒110及び中継筒3の相対回転チェックをスリーブ1との組立てからは独立して行えるようにするものである。
以上の構成により固定筒110、回転筒160及び中継筒3により相対回転部161の上端を保持体用螺旋部に近接させる。このことにより中継筒ガイド溝163の長さを回転操作部100の全長に近づけ中継筒の摺動行程を大きく取れるようにする。そうして、移動寸法の設定された化粧棒保持体5を駆動する回転操作部100の長さをコンパクトにするものである。
以上の構成により上部ストッパー121が化粧棒保持体5を構成する受け皿53の下端を当接し化粧棒保持体5の下方摺動を衝止すると共に下部ストッパー123が中継筒3に設けられた回転筒係合リブ31の上端を当接し化粧棒保持体5の上方摺動を衝止し化粧棒保持体5の上下摺動範囲を規制するものである。
以上の構成によりスリーブ係合リブ51を有する受け皿53が、受け皿ガイド溝11を有するスリーブ1の下方より挿入可能にすると共に、スリーブ係合リブ51と受け皿ガイド溝11との係合によりスリーブ1と受け皿53とが相対回転不能にかつ上下摺動可能にするものである。
即ち従来の繰出容器の構成に対し内面上部側に保持体用螺旋部となる右雌螺子115、上部ストッパー121、下部ストッパー123を形成する固定筒110を新たに加える。これにより、回転筒160と相対回転していたスリーブ1は新たに加えられた固定筒110との相対回転へと変更される。そこで固定筒110に中継筒3及び回転筒160を嵌合した回転操作部100をユニット化出来、回転筒160の回転操作感チェックを容易にする。
さらに本発明繰出容器で新たに固定筒110に設けることで、従来二重螺旋式の繰出容器を構成するスリーブの下部内面に突出して設けられていた螺子部を固定筒110に設ける。そのためスリーブ1の内面から突出部分をなくす事ができ、化粧棒保持体5を回転操作部100に装着した状態でスリーブ1の下端側より装着可能になる。即ち本発明繰出容器にあっては組立てを容易にする。
図1は本発明繰出容器で化粧棒が最下点を示す説明図である。図2は本発明繰出容器で化粧棒が最上点を示す説明図で、キャップ1を外した状態を示す。図1、図2の右側は中心線を境に断面図、左側はキャップ71、本体筒73、嵌合筒75のみを断面図で示している。
キャップ71は化粧棒容器の装飾性を向上すると共に固形化粧料や化粧用塗布具等の化粧棒を埃から保護する。本体筒73はキャップ71の下方に配され、キャップ71と共に外観デザインを決定する。嵌合筒75は上端内面をスリーブ1の外周に対し相対回転可能に装着されると共に下端内面を回転筒160と一体回転するよう回転筒160に保持する。嵌合筒75の外周下部には化粧棒の出入操作をする本体筒73を装着し、本体筒73の手動操作を介して嵌合筒75を回転する。
尚、螺子棒55の表面には左雄螺子57を形成している。螺子棒55には一般に左螺子を形成されるが本体筒73を逆回転操作して使用するならば右螺子を形成することも良い。本説明では以降、螺子棒55に左螺子を用いることを基準に説明する。
尚スリーブ嵌着部111のスリーブ1の内面への固定は、当該カシメのほか圧入、接着等を用いる事も良い。
係止凹部165は相対回転部161の外周をリング状に形成され、回転筒160を固定筒110に対し回転可能にすると共に軽い引抜力では抜脱しないように係止凸部119を係止する。
固定筒当接部169は回転筒160の外周中部に段状なすもので、固定筒110の下端を当接する。記号163は回転筒160の内面に軸長方向に形成する中継筒ガイド溝で、中継筒3の下端に形成された回転筒係合リブ31を係合し中継筒3を回転筒160と共に回転させ上下摺動を可能にする。記号171は回転筒160の下方外周に形成される筒固定部で嵌合筒75の下端を一体回転するように装着する。
尚記号173は回転筒160の底を形成し中継筒3の下方落下を防止する受部である。
回転操作部100は化粧棒保持体5を上下摺動させる駆動源となるもので、固定筒110に中継筒3と回転筒160を組込み形成される。中継筒3外面に形成される右雄螺子35は固定筒110の内面上部に形成された右雌螺子115に螺合されている。また中継筒3の下端に形成される回転筒係合リブ31は回転筒160の内面に形成された中継筒ガイド溝163に係合されている。
また係止凸部119と係止凹部165は固定筒110と回転筒160とが互いに離間し抜脱し難いよう嵌合し、強い引抜力により破損なしに抜脱することを可能にする。固定筒110と回転筒160の装着力及び離脱力は係止凸部119と係止凹部165の形状で設定が可能である。
また回転筒160に形成されるリング溝167にはOリング180が嵌挿された状態で回転筒160の相対回転部161は固定筒110の回転筒嵌合部113の内面に摺接される。Oリング180の使用はその弾性と摩擦力を利用し回転筒嵌合部113の内面と相対回転部161の外周との間で生ずるギャップを吸収するものである。そうして固定筒110と回転筒160との間の回転摩擦力等の変動を少なくし、固定筒110と回転筒160との摺動回転を滑らかにかつ安定させるものである。
尚、本発明ではOリング180を用いて説明を加えているが、Oリング180に代わり粘弾性を有するグリス、ゲル材料やエラストマー樹脂を使用することも良い。
ここで回転操作部100はスリーブ1への装着の有無に係わらず1ユニットとして回転筒160及び中継筒3の相対回転チェックを行うことが出来る。
図4では回転操作部100の組立てはOリング180を装着した固定筒110の上部開口側より中継筒3を装着することから始める。図に記載された矢印は組立ての方向性を示すものである。中継筒3は固定筒110に対し回転筒係合リブ31を回転筒160に形成された中継筒ガイド溝163に係合と共に装着される。このとき中継筒3の上端は回転筒160より突出している。回転筒160より突出する中継筒3には右雄螺子35が形成されており、固定筒110の右雌螺子115により上部より螺合される。
右雄螺子35と螺合した固定筒110は回転と共に回転筒160の側に指先などで押圧下方移動して回転操作部100を組立てる。回転操作部100は回転筒嵌合部113と相対回転部161の間で相対回転をする。
ところで本発明により新たに追加された固定筒110は上部ストッパー121、下部ストッパー123等を設け、従来スリーブ1の内側に突出する要素を設けスリーブ1より分離している。図3に示されるように固定筒110を構成するスリーブ嵌着部111の内面側には中継筒3の右雄螺子と螺合する右雌螺子115が一体に形成されている。こうしたことでスリーブ1内面に突出部分をなくし、受け皿53及び固定筒110を下方から挿入することを可能にする。
こうした最下点を維持した状態で化粧棒保持体5はスリーブ1に受け皿ガイド溝11とスリーブ係合リブ51が係合するように視認されながらの装着が可能となる。
また図面に基づき、特定の実施の形態をもって説明を加えてきたが、本発明は図面に限定するものではなく、既に知られている本発明の効果を奏するどのような構成も採用されることが出来ることは言うまでもないことである。
11・・・受け皿ガイド溝
3・・・・中継筒
31・・・回転筒係合リブ
33・・・左雌螺子
35・・・右雄螺子
5・・・・化粧棒保持体
51・・・スリーブ係合リブ
53・・・受け皿
55・・・螺子棒
57・・・左雄螺子
71 ・・キャップ
73 ・・本体筒
75 ・・嵌合筒
100・・回転操作部
110・・固定筒
111・・スリーブ嵌着部
113・・回転筒嵌合部
115・・右雌螺子
117・・スリーブ当接部
119・・係止凸部
121・・上部ストッパー
123・・下部ストッパー
125・・被カシメ部
160・・回転筒
161・・相対回転部
163・・中継筒ガイド溝
165・・係止凹部
167・・リング溝
169・・固定筒当接部
171・・筒固定部
173・・受部
180・・Oリング
Claims (4)
- 固形の化粧料や化粧用塗布具等を保持する化粧棒保持体(5)を、回転筒(160)及び化粧棒保持体(5)の間に設けられる中継筒(3)を含む回転操作部(100)によりスリーブ(1)内で上下摺動させる二重螺旋式の繰出容器において、
回転操作部(100)が
内面上部を中継筒(3)に螺合する保持体用螺旋部、外面上部をスリーブ(1)に挿着可能にしたスリーブ嵌着部(111)及び該スリーブ嵌着部(111)の下方に回転筒嵌合部(113)を有する固定筒(110)と、
内面に縦溝で形成された中継筒ガイド溝(163)を有すると共に前記した回転筒嵌合部(113)に回転可能に枢着される相対回転部を有する回転筒(160)と、
前記した中継筒ガイド溝(163)に摺動可能に係合されると共に保持体用螺旋部に螺合される中継筒(3)とより構成され、
前記した回転筒嵌合部(113)に回転筒(160)を回転可能に枢着することで回転筒(160)及び中継筒(3)の相対回転チェックをスリーブ(1)との組立てからは独立して行えるようにしたことを特徴とする繰出容器。 - 固形の化粧料や化粧用塗布具等を保持する化粧棒保持体(5)を、回転筒(160)及び化粧棒保持体(5)の間に設けられる中継筒(3)を含む回転操作部(100)によりスリーブ(1)内で上下摺動させる二重螺旋式の繰出容器において、
回転操作部(100)が
内面上部に中継筒(3)を螺合する保持体用螺旋部を設けると共に外面をスリーブ(1)へ挿着可能に形成したスリーブ嵌着部(111)及び該スリーブ嵌着部(111)の内面下方を同軸円形に拡径した回転筒嵌合部(113)を有する固定筒(110)と、
内面に縦溝で形成された中継筒ガイド溝(163)を有すると共に前記した回転筒嵌合部(113)の内面に回転可能に枢着される相対回転部(161)を有する回転筒(160)と、
前記した中継筒ガイド溝(163)に摺動可能に係合されると共に保持体用螺旋部に螺合される中継筒(3)とより構成され、
前記した相対回転部(161)の上端を前記した保持体用螺旋部に近接させることにより中継筒ガイド溝(163)の長さを回転操作部(100)の全長に近づけ中継筒(3)の摺動行程を大きく取れるようにしたことを特徴とする繰出容器。 - 請求項1または請求項2記載の繰出容器において、
固定筒(110)の内面上部に中継筒(3)を螺合する保持体用螺旋部を設け、該固定筒(110)の外面にスリーブ(1)へ挿着可能に形成したスリーブ嵌着部(111)及び該スリーブ嵌着部(111)の内面下方を同軸円形に拡径した回転筒嵌合部(113)を設け、さらに前記した保持体用螺旋部の上端側に形成される上部ストッパー(121)及びスリーブ嵌着部(111)と回転筒嵌合部(113)との境界に形成される下部ストッパー(123)を設けてなり、
上部ストッパー(121)が化粧棒保持体(5)を構成する受け皿(53)の下端を当接し化粧棒保持体(5)の下方摺動を衝止すると共に下部ストッパー(123)が中継筒(3)に設けられた回転筒係合リブ(31)の上端を当接し化粧棒保持体(5)の上方摺動を衝止し化粧棒保持体(5)の上下摺動範囲を規制することを特徴とする繰出容器。 - 請求項1、請求項2、請求項3のいずれか1項に記載の繰出容器において、
化粧棒保持体(5)を構成する受け皿(53)の外側壁にスリーブ係合リブ(51)が設けられ、
スリーブ(1)の内面に下端より軸長方向に複数の直線溝からなる受け皿ガイド溝(11)が設けられ、
スリーブ係合リブ(51)を有する受け皿(53)が、受け皿ガイド溝(11)を有するスリーブ(1)の下方より挿入可能にすると共に、スリーブ係合リブ(51)と受け皿ガイド溝(11)との係合によりスリーブ(1)と受け皿(53)とが相対回転不能にかつ上下摺動可能にされることを特徴とする繰出容器。
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