JP4759286B2 - 有機太陽電池モジュール及びその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、有機太陽電池モジュール及びその製造方法に関する。更に詳しくは、本発明は、モジュールを構成する複数の太陽電池セルの構造及び構成要素を改善して、従来より高性能な有機太陽電池モジュール及びその製造方法に関する。
化石燃料に代るエネルギー源として太陽光を電力に変換できる太陽電池が注目されている。現在、実用化され始めた太陽電池としては、結晶系シリコン基板を用いた太陽電池及び薄膜シリコン太陽電池がある。
しかし、前者はシリコン基板の製造コストが高いこと、後者は多種の半導体ガスや複雑な装置を用いる必要があり、依然として製造コストが高いことが問題となっている。そのため、いずれの太陽電池においても光電変換の高効率化による発電出力当たりのコストを低減する努力が続けられているが、上記問題を解決するには到っていない。
そこで高価な半導体基板を用いず、低コストな有機材料を用いた太陽電池として、電子供与性材料と電子受容性材料とを組み合わせた有機太陽電池の研究が活発に行われている。
例えば、C.W.Tang著、「Two−layer organic photovoltaic cell」、Applied Physics Letters、1986年、48巻、183〜185頁(非特許文献1)には、低分子有機材料を用い、電子受容性材料と電子供与性材料の平面的な接合を用いる技術が開示されている。また、上記文献には、電子受容性材料であるフラーレン及びその誘導体と電子供与性の導電性高分子のヘテロバルクジャンクションを用いる技術が示されている。
更に、S.E.Shaheen et al.、Applied Physics Letters、2001年、78巻、841〜843頁(非特許文献2)や特表平8−500701公報(特許文献1)には、導電性高分子としてポリフェニレンビニレンを用い、電子受容性材料としてフラーレン変性物である1−(3−methoxycarbonyl)−propyl−1−1−phenyl−(6,6)C61(PCBM)を用いた有機太陽電池が示されている。この有機太陽電池は、ガラス基板上に、第一電極層、電子供与性材料と電子受容性材料を用いて構成した光電変換層、第二電極層を順次積層させた構造をもっている。
上記文献の光電変換層は、可視光領域に吸収スペクトルをもつ電子供与性材料を用いることにより、可視光領域の光を吸収するようになる。電子供与性材料で光が吸収されると、光励起電子とホールが発生する。電子は電子受容性材料に移動し、第二の電極層から外部電気回路を通って第一電極層に移動する。第一電極層に移動した電子は、電子供与性材料に発生したホールと結合し、もとの状態に戻る。このような電子の移動の繰り返しにより電気エネルギーが取り出される。
C.W.Tang著、「Two−layer organic photovoltaic cell」、Applied Physics Letters、1986年、48巻、183〜185頁 S.E.Shaheen et al.、Applied Physics Letters、2001年、78巻、841〜843頁 特表平8−500701公報
しかしながら、上記文献に記載の有機太陽電池のいずれの構造においても、小面積の太陽電池の試作は可能であっても、大面積の太陽電池への適用には以下のような困難が存在する。
すなわち、一つの太陽電池(単位セル)の面積を大きくすると、面積に比例して発生電流が増加するが、同時に電極部分の抵抗における電流抵抗ロスも増大してしまう。面積の増大により電極部分に用いる透明導電性膜の横方向の抵抗成分が極端に増大するため、ひいては太陽電池としての内部直列電気抵抗が増大する。その結果、光電変換時の電流電圧特性における曲線因子(フィルファクタ、FF)が低下し、光電変換効率が低くなるという問題点を有している。
かくして本発明によれば、第一電極層と第二電極層と、これら電極層に挟まれ、電子供与性材料と電子受容性材料とから構成された膜状の光電変換層とを有する光電変換素子を2つ以上備え、隣接する光電変換素子は、互いに、第一電極層、光電変換層及び第二電極層の積層順番が反対であり、かつ電気的に直列接続されていることを特徴とする有機太陽電池モジュールが提供される。
更に、本発明によれば、第一電極層と第二電極層と、これら電極層に挟まれ、電子供与性材料と電子受容性材料とから構成された膜状の光電変換層とを有する光電変換素子を2つ以上備え、隣接する光電変換素子は、互いに、第一電極層、光電変換層及び第二電極層の積層順番が反対であり、かつ電気的に直列接続されている有機太陽電池モジュールの製造方法であって、
第一電極層と第二電極層上に光電変換層を積層する工程、光電変換層上の第一電極層に対応する領域に第二電極層を、第二電極層に対応する領域に第一電極層をそれぞれ形成する工程とを含むことを特徴とする有機太陽電池モジュールの製造方法が提供される。
本発明によれば、モジュール化した場合の電極層における電流抵抗ロスを抑制して光電流量を増加できる。その結果、太陽電池の内部直列電気抵抗の増大が抑制され、光電変換時の電流電圧特性におけるFFを向上できる。よって、光電変換効率の低下が抑制された高性能な有機太陽電池モジュールを提供できる。
本発明の有機太陽電池モジュールは、第一電極層と第二電極層間に挟まれた電子供与性材料と電子受容性材料から構成される光電変換層とを有する光電変換素子を2つ以上備え、隣接する光電変換素子は、互いに、第一電極層、光電変換層及び第二電極層の積層順番が反対であり、かつ電気的に直列接続されている。
前記第二電極層は透光性を有していることが好ましい。
また、隣接する光電変換素子の光電変換層は、実質的に電気的に分離されていることが好ましい。特に、光電変換層間の電気的な分離を確実なものとするために、光電変換層間は空間で分離されていることがより好ましい。
更に、受光面側に第一電極層を有する光電変換素子を第1光電変換素子、非受光面側に第一電極層を有する光電変換素子を第2光電変換素子と定義したとき、第2光電変換素子の第二電極層の光透過率は、前記第1光電変換素子の第二電極層の光透過率よりも大きいことが好ましい。具体的には、第2光電変換素子の第二電極層の好ましい光透過率は、可視光領域の平均値として60%以上であり、より好ましくは70%以上、更に好ましくは80%以上である。第1光電変換素子の第二電極層の光透過率は、50%以下が好ましい。第2光電変換素子の第二電極層の光透過率は、第1光電変換素子の第二電極層の光透過率より、10%以上大きいことが好ましく、20%以上大きいことがより好ましく、40%以上大きいことが更に好ましい。
また、前記第2光電変換素子の第二電極層の膜厚は、前記第1光電変換素子の第二電極層の膜厚よりも小さいことが好ましい。具体的には、100nmより小さいことが好ましく、1〜30nmの範囲で小さいことがより好ましい。
更に、第1光電変換素子の光電変換層の受光面積よりも、第2光電変換素子の光電変換層の受光面積が大きいことが好ましい。具体的には、第2光電変換素子の光電変換層の受光面積は、第1光電変換素子の光電変換層の受光面積より、1.1倍以上大きいことが好ましく、1.2〜3倍の範囲で大きいことがより好ましい。
また、複数の第1光電変換素子における光電変換層の受光面積がそれぞれ同じであり、複数の第2光電変換素子相互における光電変換層の受光面積が、それぞれ同じであってもよい。
更に、前記第二電極層には、第一電極層よりも仕事関数の小さな材料を用いてもよい。第二電極層と第一電極層の仕事関数の差は、0.3eV以上であることが好ましく、0.4〜1.5eVの範囲であることがより好ましい。具体的には、アルミニウムや、酸化亜鉛等の透明導電性酸化物を用いることが好ましい。
また、前記1つ以上の第1光電変換素子及び1つ以上の第2光電変換素子において、それぞれの素子の光電変換層又は少なくとも1つの素子の光電変換層が電子受容性材料としてフラーレン又はフラーレン誘導体を含むことが好ましい。
更に、それぞれの素子の光電変換層又は少なくとも1つの素子の光電変換層が電子供与性材料として正孔輸送性複素環高分子を含むことが好ましい。特に、前記正孔輸送性複素環高分子がポリチオフェン、ポリピロール、ポリフランであることが好ましく、更には前記正孔輸送性複素環高分子が立体規則性ポリマーであることがより好ましい。
また、本発明によれば、第一電極層と第二電極層上に光電変換層を積層する工程、光電変換層上の第一電極層に対応する領域に第二電極層を、第二電極層に対応する領域に第一電極層をそれぞれ形成する工程を経ることで有機太陽電池モジュールを製造方法できる。
ここで、隣接する光電変換素子の光電変換層間をスクライブする工程を含むことが好ましく、受光面側からスクライブする工程と、非受光面側からスクライブする工程を含むことがより好ましい。
更に、第一電極層及び第二電極層が並列して交互に形成された第一の基板と、第一電極層及び第二電極層が並列して交互に形成された第二の基板を形成した後に、第一の基板上に光電変換材料を積層し、第二の基板を第一の基板に対向させることにより有機太陽電池モジュールを製造できる。また、第二の基板を第一の基板に対向させた後に、加熱処理を施すことがより好ましい。
また、第一電極層及び第二電極層が並列して交互に形成された第一の基板上に光電変換層を積層し、光電変換層上に第一電極層及び第二電極層を並列して交互に形成することにより有機太陽電池モジュールを製造してもよい。
以下では、本発明の有機太陽電池モジュールの基本構造を図1に基づいて具体的に説明する。図1は本発明の有機太陽電池モジュールの概略断面図である。
この太陽電池モジュールMは、受光面側の透光性絶縁基板Xと、裏面(非受光面)側の支持基板Yと、これらの基板X、Y間に1列に設けられた2個の第1光電変換素子aと、各第1光電変換素子a間に隣接して配置された2個の第2光電変換素子bとを備える。
第1光電変換素子aは、基板X側から第一電極層1、電子供与性材料と電子受容性材料から構成される光電変換層2、第二電極層3が順次積層されてなる。第2光電変換素子bは、基板X側から第二電極層13、電子供与性材料と電子受容性材料から構成される光電変換層2、第一電極層11が順次積層されてなる。
また、4個の第1・2光電変換素子a、bは、それらの第一電極層1と第二電極層13、及び第一電極層11と第二電極層3によって電気的に直列接続されており、セル外周部は絶縁層5(絶縁性を有しておれば単なる空隙であってもよい)及び封止層6(例えば絶縁性の樹脂)によって電気的に分離及び封止されている。更に、第一電極層である1と11、第二電極層である3と13は同一材料、又は異なる材料からなっていてもよく、同一材料であることが好ましい。
以下、本明細書において、太陽電池ユニットセルあるいはユニットセルと称する場合は、上記第1光電変換素子又は第2光電変換素子を両側から透光性絶縁基板と支持基板とで挟持した構造のものを意味するものとする。
図2(a)及び(b)は、図1の太陽電池モジュールの概略平面図である。図2(a)は、基板X側の成膜状態を示す概略平面図であり、(b)は基板Y側の成膜状態を示す概略平面図である。図1の太陽電池モジュールは、以下のように製造できる。
基板X上に、短冊状の第一電極層1を図2(a)のA及びCの位置に、短冊状の第二電極層13を図2(a)のB及びDの位置に形成する。その際、Aの位置に形成した第一電極層及びBの位置に形成した第二電極層は、電気的に接続するように形成し、BとC、AとDの間は電気的に分離されるように隙間Gを空ける。電気的に分離する方法は、例えば、メタルマスクを用いた真空成膜法により隙間を形成するだけの方法でもよいし、連続膜を形成した後にレーザを用いスクライブして分離する方法でもよい。また、図3に示すように、電気的な分離をより確実なものにするために、絶縁層7で分離してもよい。
一方、基板Y上には、短冊状の第一電極層11を図2(b)のB及びB’の位置に、短冊状の第二電極層3をA及びA’の位置に形成する。その際、Bの位置に形成した第一電極層11とAの位置に形成した第二電極層3、B’の位置に形成した第一電極層11とA’の位置に形成した第二電極層3は、電気的に接続するように形成し、BとA’の間は電気的に分離されるように隙間(G)を空ける。電気的に分離する方法は上記と同様の方法を採用できる。
次に、基板X又はY上に光電変換層2を形成する。
更に、基板XとYを、第一電極層1と第二電極層3、第一電極層11と第二電極層13が対向するように配置し、セル外周に絶縁性樹脂等を用いて封止層を形成する。その際、隣接する光電変換層2は事実上電気的に分離されていれば図1のごとく空間で分離されていなくてもよい。また、隣接する光電変換層2の電気的な分離をより確実なものとするために図4や図5のごとく、隣接する光電変換層2は互いに空間で分離されていてもよい。このようなプロセスにより、太陽電池モジュールMを得ることができる。なお、更に具体的な各構成要素については後述する。
以下、本発明の有機太陽電池モジュールの各構成要素について説明する。
[透光性絶縁基板及び支持基板]
有機太陽電池モジュールの受光面を構成する基板Xとしては、例えば、ソーダガラス、溶融石英ガラス、結晶石英ガラス等の透明ガラス基板、耐熱透光性樹脂からなる可撓性フィルム、金属板等が挙げられる。また、基板Xは、0.2〜5mm程度の厚さで、150℃以上の耐熱性を有するものが好ましい。
可撓性フィルム(以下、「フィルム」と略称する)としては、例えばポリエステル、ポリアクリル、ポリイミド、テフロン(登録商標)、ポリエチレン、ポリプロピレン、PET等の長期耐候性のシートやフィルムが挙げられる。中でも、第一電極層の形成時において、基板Xは通常150℃程度の温度に加熱されることから、この温度以上の耐熱性を有するテフロンが好ましい。
また、太陽電池の非受光面を構成する基板Yとしては、透光性の有無は限定されないが、基板Xと同じ基板や、金属板等が挙げられる。金属板は、光透過性に乏しいため、基板Yとして用いる方が好ましい。より好ましい基板Yは、耐熱透光性樹脂からなる可撓性フィルム、金属板等のフレキシブルな基板である。これら基板を用いれば、実施例2で後述するように、基板X上の第1光電変換素子と基板Y上の第2光電変換素子を密着性よく直列接続することが可能となるため、FFを向上できる。
これら基板X及びYは、完成した有機太陽電池モジュールを他の構造体に取り付けるときに利用することも可能である。つまり、例えばガラス基板を用いれば、ガラス基板周辺部を金属加工部品とねじを用いて他の支持体に容易に取り付けることができる。
[電極層]
第一電極層1、11の材料としては、少なくとも後述する光電変換層が実効的な感度を有する波長の光を実質的に透過するものであればよく、必ずしもすべての波長域の光に対して透過性を有するものである必要はない。例えば、ITO(インジウム−スズ複合酸化物);フッ素ドープされた酸化スズ;ボロン、ガリウム又はアルミニウムがドープされた酸化亜鉛;ニオブがドープされた酸化チタン等の透明導電性金属酸化物が挙げられる。更に、他の材料として、金、銀、アルミニウム、インジウム、白金、カーボン(カーボンブラック、グラファイト、ガラス炭素、アモルファス炭素、ハードカーボン、ソフトカーボン、カーボンホイスカー、カーボンナノチューブ、フラーレン)等の不透明材料を薄膜化したものが挙げられる。
第二電極層3、13の材料としては、その仕事関数が、第一電極層1の仕事関数よりも小さいものが好ましい。例えばアルミニウム、インジウム、カルシウム、マグネシウム、金、フッ化リチウム等の金属材料や、酸化亜鉛等の透明導電性金属酸化物材料が挙げられる。
ただし、上述の第一電極層1と同様に有機太陽電池モジュールの受光面となる側、つまり第2光電変換素子の第二電極層13は光透過性が必要となるため、第2光電変換素子の第二電極層13の光透過率は、第1光電変換素子の第二電極層3の透過率よりも高いことが好ましい。
電極層の透過率を調整する方法としては、その膜厚を調整する方法が挙げられる。具体的には、第2光電変換素子の第二電極層13の膜厚を、第1光電変換素子の第二電極層3の膜厚よりも薄くする方法が挙げられる。電極層に使用する材料によって好ましい膜厚は異なるが、例えばアルミニウムのような金属材料の場合には、第2光電変換素子の第二電極層の好ましい膜厚は100〜0.5nmであり、より好ましくは50〜0.5nm、更に好ましくは20〜1nmである。膜厚が0.5nmよりも薄くなると、均一な膜の形成が困難となるため好ましくない。
また、より高い透過率(70%以上)を有する第2光電変換素子の第二電極層13として、ZnO、SnO2等の透明導電性金属酸化物材料が用いてもよい。この場合、好ましい膜厚は1μm以下であり、より好ましくは500nm〜50nmである。膜厚が50nmよりも薄くなると、導電性が著しく低下するため好ましくない。
なお、非受光面側の第二電極層3には透光性の有無は要求されない。しかし、透光性を有する場合、第二光電変換素子への光入射量が増大し、従来技術よりも光電変換効率、電流値等の特性を向上できる。
これら第一電極層1、11及び第二電極層3、13は、PVD法、蒸着法、スパッタリング法、塗布法等の公知の技術により形成することができる。ここで、基板X上に、図2(a)のA及びBの位置に形成した第一電極層1及び第二電極層13を電気的に接続し、BとC、AとDの間は電気的に分離されるように形成する方法としては、例えば、A及びCの位置のみ開口したメタルマスクを用いて真空蒸着法により第一電極層1を形成した後、Aの部分を少し含みBの位置が開口し、Aの位置を含まずにDの位置が開口したメタルマスクを用いて真空蒸着法により第二電極層13を形成する方法が挙げられる。そうすることにより、Bの位置に形成された第二電極層13はAの位置に形成された第一電極層1と接触するために電気的接続が確保される。また、BとC、AとDに形成された各電極層は接触しないため、電気的に分離される。このとき、電気的分離をより確かなものとするために、BとC、AとDの各電極層の隙間に、SiO2、Si34、絶縁性樹脂等の絶縁性材料からなる絶縁層をPVD法、蒸着法、スパッタリング法、塗布法等の公知技術により形成してもよい。
[光電変換層]
光電変換層は、電子供与性材料と電子受容性材料から通常構成され、その形態は、粒子状、膜状等がある。この内、膜状の形態であることが好ましい。
電子供与性材料としては、正孔輸送性を有する低分子又は高分子材料を用いることができる。
低分子材料としては、無金属フタロシアニン、金属フタロシアニン類及びそれらの誘導体、シアニン色素、メロシアニン色素、スクアリリウム色素、キナクリドン色素、アゾ色素、アントラキノン、ベンゾキノン、ナフトキノン等のキノン系色素等が挙げられる。金属フタロシアニンや金属ポルフィリンの中心金属としては、マグネシウム、亜鉛、銅、銀、アルミニウム、ケイ素、チタン、バナジウム、クロム、マンガン、鉄、コバルト、ニッケル、スズ、白金、鉛等の金属、金属酸化物、金属ハロゲン化物が挙げられる。
一方、高分子材料としては、フェニレン−ビニレン及びその誘導体を骨格にもつオリゴマーやポリマー、フルオレン及びその誘導体を骨格にもつオリゴマーやポリマー、ベンゾフラン及びその誘導体を骨格にもつオリゴマーやポリマー、チエニレン−ビニレン及びその誘導体を骨格にもつオリゴマーやポリマー、トリフェニルアミン等の芳香族第3級アミン及びその誘導体を骨格にもつオリゴマーやポリマー、カルバゾール及びその誘導体を骨格にもつオリゴマーやポリマー、ビニルカルバゾール及びその誘導体を骨格にもつオリゴマーやポリマー、ピロール及びその誘導体を骨格にもつオリゴマーやポリマー、アセチレン及びその誘導体を骨格にもつオリゴマーやポリマー、チオフェン及びその誘導体を骨格にもつオリゴマーやポリマー、イソチアナフェン及びその誘導体を骨格にもつオリゴマーやポリマー、ヘプタジエン及びその誘導体を骨格にもつオリゴマーやポリマー等が挙げられる。
電子供与性材料は、上記の材料を1種類又は2種類以上組み合わせてもよい。中でも、光電変換効率、安全性の点から、ポリチオフェン、ポリピロール、ポリアニリン、ポリフラン、ポリピリジン、ポリカルバゾール等の正孔輸送性複素環高分子が好ましい。
これらの正孔輸送性複素環高分子の導電率は、一般にアモルファスシリコン等の無機半導体材料よりも低い。そのため光電変換層の膜厚に対して隣接した光電変換素子との距離を十分に長くとりさえすれば(例えば、3μm以上、より好ましくは5〜500μmの範囲で長く)、光電変換層をスクライブ等の手法で空間で分離しなくても、光電変換層内で発生した光励起キャリアは距離の遠い隣接した光電変換素子の電極層の方へ到達することが事実上できない。よって、実際に分離しなくても、事実上分離を行うことが可能であり、その結果、集積化が可能である。もちろん、素子の分離をより確実なものとするために、レーザ等のスクライブ等で実際に分離してもよい。
更に正孔輸送性複素環高分子の中でも、ポリチオフェン、ポリチオール、ポリフランは、種々の置換基が結合しているものが存在し、種々の構造が存在するために、多種多様なポリマーを合成できる。また、正孔輸送性複素環高分子の中でも、立体規則性を持った高分子は、電荷(正孔)輸送能が向上し、主に変換効率を向上できる。更に好ましくは、立体規則性の高いポリマーを合成できること、比較的溶媒に溶解性が高いポリマーを合成できること等の理由でポリチオフェンが好ましい。この場合、単一のポリチオフェンのみでなく、異なったポリチオフェンを混合して用いてもよく、また、ドーパントが添加されていてもよい。
また、電子受容性材料としては、フラーレン及びその誘導体、カーボンナノチューブ、ペリレン及びその誘導体、ピリジン及びその誘導体、キノリン及びその誘導体、ナフタレン誘導体、バソキュプロイン及びその誘導体の有機材料が挙げられる。また、上記骨格をもつオリゴマーやポリマー、シアノーポリフェニレンビニレン等のポリマーも挙げられる。
電子受容性材料は、上記の材料を1種類又は2種類以上組み合わせてもよい。中でも、光電変換効率、安全性の点からフラーレンないしフラーレン誘導体が好ましい。前記フラーレンとしては、安定性、安全性の点からC60、C70あるいはそれらの混合体が好ましく、より好ましくは、C60、C70に置換基を導入したフラーレン誘導体あるいはそれらのフラーレン誘導体の混合体が好ましい。フラーレンに導入される官能基としては、エステル基、イミノ基、アルキル基、アラルキル基、チオフェニル基から選ばれた官能基を少なくとも1つ以上含有したものが、溶解性及びエネルギーレベルの最適化の理由で好ましい。
ここで、電子供与性材料として高分子材料を用いる場合には、高分子材料に含有される官能基と同種の官能基を電子受容性材料が含有すること好ましい。このことにより、高分子材料と電子受容体であるフラーレン誘導体との接触性、分散性が向上するので、高分子材料に吸収された光励起電子のフラーレン誘導体への移動効率を向上でき、電荷分離状態を多数生成させることが可能となる。例えば、フラーレン誘導体の官能基とポリチオフェンの官能基が、ともに同一のアルキル基を含有することがより好ましい。
膜状の光電変換層を基板上に形成する方法としては、種々の公知の方法を使用できる。具体的には、電子供与性材料及び電子受容性材料を含む溶液(ペースト)を用いたスピンコート法、スクリーン印刷法、インクジェット法等の塗布法;電子供与性材料及び電子受容性材料の原料固体(それぞれ単独に、もしくは混合したものを用いてもよい)を用いたPVD法、蒸着法、スパッタリング法又はゾル−ゲル法;CVD法又はMOCVD法;電気化学的な酸化還元反応を利用した方法等が挙げられる。これらのうち、厚膜化が容易であることや成膜コストが低いことから、ペーストを用いた塗布法が好ましい。
光電変換層の形成方法としては、図1の場合、基板X上の第一電極層1及び第二電極層13の上に、前述の塗布法により光電変換材料を含むペーストを塗布し、前記ペーストが完全に乾燥する前に、支持基板Yを、第一電極層1と第二電極層3が、また第一電極層11と第二電極層13が対向するように貼り合わせる方法が挙げられる。この後、セル外周に絶縁性樹脂を用いて基板X、Yが接着される。
また、図4の場合、光電変換素子a側の光電変換層を基板Xに、光電変換素子b側の光電変換層を基板Yに形成してから、基板Xと基板Yを貼り合わせる方法で太陽電池モジュールを形成できる。上記方法を用いる場合、基板Xと基板Yを貼り合わせた後、加熱処理を行うことが好ましい。加熱処理を行うことで、光電変換層2と第一電極層ないし第二電極層を単に貼り合わせるだけより、両者の電気的な接続を改善することができる。すなわち、この改善は、前記基板X、Yを貼り合わせた後、加熱処理を行うことで、光電変換層2の構成材料が軟化し、光電変換層2と第二電極層3及び13により強固に固着できることに由来する。この改善は、電子受容性材料に有機材料を用いることでより顕著に現れる。
ここで、好適な加熱処理温度は、光電変換層に用いる材料により詳細は異なるが、50〜300℃であり、より好ましくは70〜150℃である。50℃よりも低温では、光電変換層と電極層の良好な接続を形成する効果が弱く、300℃よりも高温になると光電変換材料が軟化するだけではなく分解を始め、膜質が低下するため好ましくない。
また、基板X上の第一電極層1及び第二電極層13の上に、光電変換材料を含むペーストを塗布し乾燥して光電変換層を形成した後、電極層3、11を真空蒸着して光電変換素子を形成してもよい。
また、隣接した光電変換素子の間の電気的分離を確実なものとするための、隣接した光電変換素子の光電変換層間を空間で分離する方法としては、(1)全面に製膜した後に、不必要な部分を除去する方法、(2)あらかじめ基板にマスキングを行い、必要な部分のみに順に製膜する方法が考えられる。
前者の例としては、基板のほぼ全面に渡って光電変換層2を形成した後、例えば、金属製や木製のヘラ等で機械的に不必要な部分の光電変換層を除去する方法や、保護テープ等によりマスキングを行い、マスキングを行わなかった部分を電気的、光学的、化学的な方法でエッチング除去を行う方法や、レーザ光の照射によりスクライブする方法等が考えられる。
この中でも、非接触でより精細な加工が可能なことからスクライブによる方法が好ましい。図1に示す状態から図4に示すようにスクライブを行う場合には、基板X側上の第一電極層1も第二電極層13も形成されていない領域(図2(a)のG領域)からレーザ光を照射して光電変換層をスクライブするプロセスと、基板Y側の第一電極層11も第二電極層3も形成されていない領域(図2(b)のG領域)からレーザ光を照射して光電変換層をスクライブするプロセスを含むことが好ましい。
一方、後者の例としては、溶剤や熱に対する耐性を有するマスク(例えばメタルマスクやカプトンテープ)を基板上に光電変換層を形成したくない位置に配置し、マスクの無い部分にだけ光電変換層を形成していく方法が考えられる。
なお、光電変換層の膜厚は、特に限定されるものではないが、光電変換効率の観点より、0.1〜3000nmが好ましく、1〜1000nmが更に好ましく。100〜500nmが特に好ましい。光電変換層の膜厚が0.1nm未満では層全体の均一性が十分ではなく、短絡を起こしやすいという問題が生じるため好ましくない。一方、光電変換層の膜厚が3000nmを越えると内部抵抗が大きくなり、特性が低下するため好ましくない。
本発明においては複数個の有機太陽電池が直列に接続されるため、得られる短絡電流は一番低い単一太陽電池の短絡電流密度以下になる。そのため、受光面側に第二電極層がある場合(セルb)、第二電極層の透過率が低いと光電変換層に到達する光量が減少し、光電流密度が低下する。その結果、太陽電池モジュール変換効率が大きく低下する問題がある。
しかし、この問題は、セルbの第二電極層の光透過率が、セルaの第二電極層の透過率よりも大きくなるように調整することにより解決できる。例えば、セルbの第二電極層の膜厚をセルaの第二電極層の膜厚よりも小さくなるように調整すればよい。例えば、100nm以下で小さいことが好ましく、1〜30nmの範囲で小さいことがより好ましい。また、セルaとセルbの受光面積を調整してもこの問題を解決できる。例えば、図4に示すセルbの幅を広げて、セルaと同じ電流密度を取り出せるように調整すればよい。また、セルaの幅とセルbの幅の比は、セルaの電極層の光透過率とセルbの光透過率の比と逆比例関係であることが特に好ましい。
更に、複数の第1光電変換素子aにおける光電変換層2の受光面積がそれぞれ同じであり、複数の第2光電変換素子相互における光電変換層12の受光面積が、それぞれ同じであれば、製造プロセスを安定させることができるので好ましい。
以下、本発明の実施の形態を実施例及び比較例により更に具体的に説明するが、これらの実施例及び比較例により本発明が限定されるものではない。
(実施例1)
図1に示した4個の太陽電池ユニットセルを直列に接続した集積化された有機太陽電池モジュールの作製を行った。その製造工程を図2を参照しながら説明する。
支持体として30mm×30mmのガラス基板を2枚(基板X、基板Y)用意し、その上に第一電極層1、11としてITO膜をスパッタリング法により形成した。その際、メタルマスクを用い、基板X上には図2(a)のA、Cの位置に、基板Y上には図2(b)のB、B’の位置にITO膜を形成した。ITO膜のシート抵抗は12Ω/□、透過率は約80%であった。
次に、第2光電変換素子の第二電極層13としてAlがドープされたZnO膜を、基板X上の図2(a)のB、Dの位置に、メタルマスクを用いたスパッタリング法により形成した。AlがドープされたZnO膜のシート抵抗は15Ω/□、透過率は約80%であった。
次に、第1光電変換素子の第二電極層3として膜厚100nmのAl膜を、基板Y上の図2(b)のA、A’の位置に、メタルマスクを用いた真空蒸着法により形成した。なお、図2中、Aは5mm、A’は5mm、Bは5mm、B’は5mm、Cは9.8mm、Dは9.8mm、Eは4.9mm、Fは4.9mm、Gは0.2mm幅とした。
次に、光電変換層2を以下の方法で形成した。光電変換層の電子供与性材料としては、分子量82000の立体規則性ポリ−3−ヘキシルチオフェンを用い、電子受容性材料としてはフラーレン誘導体である1−(3−methoxycarbonyl)−propyl−1−1−phenyl−(6,6)C61(PCBM)を用いた。ポリ−3−ヘキシルチオフェンとPCBMが重量比で1:1となるように秤量し、これに脱水トルエンを添加し、2.5wt%溶液を調製した。
次いで、上記溶液を、第一電極層及び第二電極層を形成した基板X上に塗布した後、スピンコーターを用いて、1500rpm程度で回転させ、前記溶液が完全に乾燥する前に、前記基板XとYを、第一電極層1と第二電極層3、第一電極層11と第二電極層13がそれぞれ対向するように貼り合わせた。この後、窒素雰囲気下、120℃で10分間加熱処理を行い、有機太陽電池モジュールを作製した。光電変換層の膜厚は約200nmであった。最後に、基板周囲を熱硬化性樹脂を用いて封止した。
ここで、第一電極層1、11として用いたITO、及び第二電極層として用いたアルミニウム、アルミニウムがドープされた酸化亜鉛の仕事関数を紫外線照射光電子分光法で測定したところ、ITOが4.7eV、アルミニウムが4.3eV、酸化亜鉛が4.4eVであった。すなわち、第一電極層の仕事関数は、第二電極層の仕事関数よりも大きい。
このように作製した実施例1の有機太陽電池モジュールを、基板Xが受光面となるように基板Y側を25℃に制御された黒色のステージに設置し、AM1.5擬似太陽光照射下の動作特性を調べた結果、短絡電流密度1.8mA/cm2、開放電圧値2.1V、FF0.59、モジュール変換効率は2.2%であった。
(実施例2)
実施例1では、受光面側の第二電極層13にはAlがドープされたZnO膜を、非受光面側の第二電極層3には膜厚100nmのAl膜を用いた。本実施例では、非受光面側の第二電極層3にもAlがドープされたZnO薄膜を用いること以外は、実施例1と全く同様の方法で有機太陽電池モジュールを作製した。
具体的には、第1光電変換素子の第二電極層3としてAlがドープされたZnO膜を、基板Y上の図2(b)のA、A’の位置に、メタルマスクを用いたスパッタリング法により形成した。
このように作製した実施例2の有機太陽電池モジュールを、基板Xが受光面となるように基板Y側を25℃に制御された黒色のステージに設置し、AM1.5擬似太陽光照射下の動作特性を調べた結果、短絡電流密度1.8mA/cm2、開放電圧値2.0V、FF0.54、モジュール変換効率は1.9%であった。
(実施例3)
実施例1では、受光面側の第二電極層13にはAlがドープされたZnO膜を、非受光面側の第二電極層3には膜厚100nmのAl膜を用いた。本実施例では、受光面側の第二電極層13にAl膜を用いること以外は、実施例1と全く同様の方法で有機太陽電池モジュールを作製した。
具体的には、第2光電変換素子の第二電極層13として膜厚5nmのAl膜を、基板X上の図2(a)のB、Dの位置に、メタルマスクを用いた真空蒸着法により形成した。
このように作製した実施例3の有機太陽電池モジュールを、基板Xが受光面となるように基板Y側を25℃に制御された黒色のステージに設置し、AM1.5擬似太陽光照射下の動作特性を調べた結果、短絡電流密度1.4mA/cm2、開放電圧値2.2V、FF0.59、モジュール変換効率は1.8%であった。
(比較例1)
従来技術として、実施例1と同じ基板X上に、一つの光電変換素子だけを有する有機太陽電池モジュールを作製した。
支持体として30mm×30mmのガラス基板を2枚(基板X、基板Y)用意し、基板Xの上に第一電極層1として、スパッタリング法によりITO膜を形成した。ITO膜のシート抵抗は12Ω/□、透過率は約80%であった。次に、基板Xの第一電極層1上に光電変換層2を以下の方法で形成した。光電変換層の電子供与性材料としては、分子量82000の立体規則性ポリ−3−ヘキシルチオフェンを用い、電子受容性材料としてはフラーレン誘導体であるPCBMを用いた。ポリ−3−ヘキシルチオフェンとPCBMが重量比で1:1となるように秤量し、これに脱水トルエンを添加し、2.5wt%溶液を調製した。
次に、上記溶液を上記第一電極層1上に塗布し、スピンコーターを用いて、1500rpm程度に回転させ、窒素雰囲気下、120℃で10分間加熱処理を行うことで、25mm角、膜厚200nmの光電変換層を作製した。
更に、前記光電変換層2の上に第二電極層として膜厚100nmのAl膜を蒸着法により形成し、光電変換素子を形成した。次に、基板X上の第1光電変換素子とガラス基板Yを対向させ、基板周囲に熱硬化性樹脂を用いて封止を行った。
このように作製した従来技術による有機太陽電池モジュールを、基板Xが受光面となるように基板Y側を25℃に制御された黒色のステージに設置し、AM1.5擬似太陽光照射下の動作特性を調べた結果、短絡電流密度4.8mA/cm2、開放電圧値0.44V、FF0.39、モジュール変換効率は0.82%であった。
比較例1及び実施例1より、隣接する光電変換素子が、第一電極層、光電変換層、第二電極層の積層順番が反対に構成され、かつ電気的に直列接続されることにより、高い変換効率を得ることができることがわかった。
また、実施例1〜3より、(1)第2光電変換素子の第二電極層と、第1光電変換素子の第二電極層に異なる材料を用いる、(2)第2光電変換素子の第二電極層の透過率が、第1光電変換素子の第二電極層の透過率よりも大きい、(3)第2光電変換素子の第二電極層の膜厚が、前記第1光電変換素子の第二電極層の膜厚よりも小さい、ことで、高い変換効率が得られることがわかった。
(実施例4〜5)
実施例4では、図1で示した第1光電変換素子aと第2光電変換素子bの光電変換層2の幅を、それぞれ4mm、6mmと変えることにより、第1光電変換素子の光電変換層の受光面積を、第2光電変換素子の光電変換層の受光面積より小さくした。また、比較のため、光電変換層a,bの幅を両者とも5mmとしたモジュールも作製した(実施例5)。
すなわち、実施例4では、図2中、Aは4mm、A’は4mm、Bは6mm、B’は6mm、Cは9.8mm、Dは9.8mm、Eは4.9mm、Fは4.9mm、Gは0.2mmの幅とし、実施例5では、Aは5mm、A’は5mm、Bは5mm、B’は5mm、Cは9.8mm、Dは9.8mm、Eは4.9mm、Fは4.9mm、Gは0.2mm幅とした。
なお、第1光電変換素子の第二電極層3は、膜厚100nmのAl膜をメタルマスクを用いた真空蒸着法により基板X上の図2(a)のB,Dの位置に形成した。第2光電変換素子の第二電極層13は、膜厚10nmのAl膜を基板Y上の図2(b)のA、A’の位置に、メタルマスクを用いた真空蒸着法により形成した。
電子供与性材料としては、分子量57000のポリ−3−ドデシルチオフェンを用い、電子受容性材料としてはフラーレン誘導体であるPCBMを用いた。電子供与性材料と電子受容性材料の組成比は、第1光電変換素子及び第2光電変換素子どちらも重量比で1:1とし、光電変換素子の膜厚はどちらも200nmとした。
上記以外の作製方法は実施例1と同様の方法で有機太陽電池モジュールを作製した。ここで、第1光電変換素子の受光面側の第一電極層1(ITO薄膜)の透過率は75%、第2光電変換素子の受光面側の第二電極層13(Al薄膜)の透過率は60%であった。また、第1光電変換素子と第2光電変換素子の受光面積の比(4:6)は、受光側の電極層の透過率の比(75:50=6:4)の逆数とした。
このように作製した有機太陽電池モジュールを、基板Xが受光面となるように基板Y側を25℃に制御された黒色のステージに設置し、AM1.5擬似太陽光照射下の動作特性を調べた。その結果、実施例4のモジュール変換効率は1.9%(短絡電流密度1.5mA/cm2、開放電圧値2.04V、FF0.61)、実施例5のモジュール変換効率は1.6%(短絡電流密度1.3mA/cm2、開放電圧値2.02V、FF0.62)であった。
実施例4と実施例5の比較より、第1光電変換素子の光電変換層の受光面積が、第2光電変換素子の光電変換層の受光面積より小さいことにより、太陽電池モジュールの第1光電変換素子及び第2光電変換素子の各ユニットセルの電流値を有効に引き出し、高いモジュール効率を得られることがわかった。
(実施例6)
以下では、隣接する光電変換層2の電気的分離をより確実なものとするために、レーザスクライブ処理による素子分離工程を行った実施例を図4及び図2を用いて説明する。
支持体として30mm×30mmのガラス基板を2枚(基板X、基板Y)用意し、その上に第一電極層1、11としてITO膜をスパッタリング法により形成した。その際、メタルマスクを用い、基板X上には図2(a)のA、Cの位置に、基板Y上には図2(b)のB、B’の位置にITO膜を形成した。ITO膜のシート抵抗は12Ω/□、透過率は約80%であった。
次に、第2光電変換素子の第二電極層13は、AlがドープされたZnO膜を、基板X上の図2(a)のB、Dの位置に、メタルマスクを用いたスパッタリング法により形成した。AlがドープされたZnO膜のシート抵抗は15Ω/□、透過率は約80%であった。
次に、第1光電変換素子の第二電極層3は、膜厚100nmのAl膜を、基板Y上の図2(b)のA、A’の位置に、メタルマスクを用いた真空蒸着法により形成した。なお、図2中、Aは5mm、A’は5mm、Bは5mm、B’は5mm、Cは9.8mm、Dは9.8mm、Eは4.9mm、Fは4.9mm、Gは0.2mm幅とした。
次に、光電変換層2を以下の方法で形成した。光電変換層の電子供与性材料としては、分子量12万の立体規則性ポリ−3−ヘキシルチオフェンを用い、電子受容性材料としてはフラーレン誘導体であるPCBMを用いた。ポリ−3−ヘキシルチオフェンとPCBMが重量比で1:1となるように秤量し、これに脱水トルエンを添加し、2.5wt%溶液を調製した。
次いで、上記溶液を、第一電極層1及び第二電極層13を形成した基板X上に塗布し、スピンコーターを用いて、1500rpm程度で回転させ、前記溶液が完全に乾燥する前に、前記基板XとYを、第一電極層1と第二電極層3、第一電極層11と第二電極層13がそれぞれ対向するように貼り合わせ、窒素雰囲気下、120℃で10分間熱処理を行った。光電変換層の膜厚は約200nmであった。
次に、図2(a)のGの位置を受光面ガラス基板側からレーザ光(波長532nmのNd:YAGの第二高長波光)を照射し、図2(a)のAとD、BとCの光電変換層の間をスクライブした。次に図2(b)のGの位置を基板Y側から前記レーザ光を照射し、A’とBの光電変換層の間をスクライブにより分離した。
最後に、基板周囲に熱硬化性樹脂を用いて封止を行った。このような方法により有機太陽電池モジュールを作製した。
このように作製した有機太陽電池モジュールを、基板Xが受光面となるように基板Y側を25℃に制御された黒色のステージに設置し、AM1.5擬似太陽光照射下の動作特性を調べた結果、短絡電流密度1.7mA/cm2、開放電圧値2.3V、FF0.60、モジュール変換効率は2.3%であった。
(実施例7)
次に、別の実施例を図5、図2(a)を用いて説明する。
支持体として30mm×30mmのガラス基板を1枚(基板X)用意し、その上に第一電極層1としてITO膜をスパッタリング法により形成した。その際、メタルマスクを用い、図2(a)のA、Cの位置にITO膜を形成した。ITO膜のシート抵抗は12Ω/□、透過率は約80%であった。
次に、第二電極層13としてAlがドープされたZnO膜を、基板X上の図2(a)のB、Dの位置に、メタルマスクを用いたスパッタリング法により形成した。AlがドープされたZnO膜のシート抵抗は15Ω/□、透過率は約80%であった。なお、図2中、Aは5mm、Bは5mm、Cは9.8mm、Dは9.8mm、Gは0.2mm幅とした。
次に、光電変換層2を以下の方法で形成した。光電変換層の電子供与性材料としては、分子量12万の立体規則性ポリ−3−ヘキシルチオフェンを用い、電子受容性材料としてはフラーレン誘導体であるPCBMを用いた。ポリ−3−ヘキシルチオフェンとPCBMが重量比で1:1となるように秤量し、これに脱水トルエンを添加し、2.5wt%溶液を調製した。
次いで、上記溶液を、第一電極層及び第二電極層を形成した基板X上に塗布し、スピンコーターを用いて、1500rpm程度で回転させ、窒素雰囲気下、120℃で10分間加熱処理を行った。光電変換層の膜厚は約200nmであった。
次に、メタルマスクを用い、基板Xの第一電極層1上に形成した光電変換層の上部に膜厚100nmのAl膜を真空蒸着法により形成した。更に、基板Xの第二電極層13上に形成した光電変換層の上部に膜厚150nmのITO薄膜をスパッタリング法により形成した。
次に、基板X側から図5のαの方向からレーザ光(波長532nmのNd:YAGの第二高長波光)を照射し、図2(a)のAとD、BとCの光電変換層の間の1辺をスクライブした。更に基板Xと反対側の図5のβの方向から前記レーザ光を照射し、所定の光電変換層の間をスクライブにより分離した。最後に、基板裏面及び周囲を電気絶縁性密閉用トップカバー6を用いて封止した。このような方法により有機太陽電池モジュールを作製した。
このように作製した有機太陽電池モジュールを、基板Xが受光面となるように基板Y側を25℃に制御された黒色のステージに設置し、AM1.5擬似太陽光照射下の動作特性を調べた結果、短絡電流密度1.7mA/cm2、開放電圧値2.2V、FF0.61、モジュール変換効率は2.3%であった。
(実施例8)
次に、更に別の実施例を図4及び図2を用いて説明する。
支持体として30mm×30mmのガラス基板を2枚(基板X、基板Y)用意し、その上に第一電極層1、11としてITO膜をスパッタリング法により形成した。その際、メタルマスクを用い、基板X上には図2(a)のA、Cの位置に、基板Y上には図2(b)のB、B’の位置にITO膜を形成した。ITO膜のシート抵抗は12Ω/□、透過率は約80%であった。
次に、第2光電変換素子の第二電極層13としてAlがドープされたZnO膜を、基板X上の図2(a)のB、Dの位置に、メタルマスクを用いたスパッタリング法により形成した。AlがドープされたZnO膜のシート抵抗は15Ω/□、透過率は約80%であった。次に、第1光電変換素子の第二電極層3として膜厚100nmのAl膜を、基板Y上の図2(b)のA、A’の位置に、メタルマスクを用いた真空蒸着法により形成した。なお、図2中、Aは5mm、A’は5mm、Bは5mm、B’は5mm、Cは9.8mm、Dは9.8mm、Eは4.9mm、Fは4.9mm、Gは0.2mm幅とした。
次に、基板Xの透光性導電層1上に光電変換層2を以下の方法で形成した。光電変換層の電子供与性材料としては、分子量57000の立体規則性ポリ−3−ドデシルチオフェンを用い、電子受容性材料としてはフラーレン誘導体であるPCBMを用いた。ポリ−3−ドデシルチオフェンとPCBMが重量比で1:1となるように秤量し、これに脱水トルエンを添加し、2.5wt%溶液を調製した。
次いで、図2(a)のB及びG、D及びGの領域に、幅5.2mmのカプトンテープを貼りつけ、その後、上記溶液を上記第一電極層1上に塗布し、スピンコーターを用いて、1500rpm程度で回転させ、窒素雰囲気下、120℃で10分間加熱処理を行い、膜厚200nmの光電変換層2を作製した。乾燥後、カプトンテープを剥がすことで、幅5mm、長さ25mmの光電変換層2を5.2mmの隙間をおいて2個形成した。また、基板Yの第一電極層11上にも、上記と同様の方法で光電変換層12を形成した。その際、スピンコートの回転数を1200rpmとし、幅5mm、長さ25mm、膜厚300nmの光電変換層を5.2mmの隙間をもって2個形成した。
次に、基板X上の光電変換層2と、基板Y上の光電変換層12を、光電変換層部分が交互になるように貼り合わせ、有機太陽電池モジュールを作成した。この際、基板X上の第二電極層13と基板Y上に形成した光電変換層12、及び基板Y上の第二電極層3と基板X上に形成した光電変換層2が良好な接続をとるように、貼り合わせた基板を圧着させた状態で、120℃、30分間の加熱処理を行った。このような加熱処理を行うことにより、光電変換層2、12が軟化し、電極層との良好な接続を得ることができた。最後に、基板周囲を熱硬化性樹脂で封止した。
このように作製した実施例1の有機太陽電池モジュールを、基板Xが受光面となるように基板Y側を25℃に制御された黒色のステージに設置し、AM1.5擬似太陽光照射下の動作特性を調べた結果、短絡電流密度1.6mA/cm2、開放電圧値2.0V、FF0.58、モジュール変換効率は1.9%であった。
本発明の有機太陽電池モジュールを示す概略断面図である。 図1の太陽電池モジュールの概略平面図である。 本発明の有機太陽電池モジュールを示す概略断面図である。 本発明の有機太陽電池モジュールを示す概略断面図である。 従来の太陽電池モジュールの断面概略図である。
符号の説明
1 第一電極層
2、12 光電変換層
3、13 第二電極層
5 絶縁層
6 封止層
7 絶縁層
a 第1光電変換素子(セル)
b 第2光電変換素子(セル)
X 透光性絶縁基板
Y 支持基板
M 太陽電池モジュール
hν 光

Claims (18)

  1. 第一電極層と第二電極層と、これら電極層に挟まれ、電子供与性材料と電子受容性材料とから構成された膜状の光電変換層とを有する光電変換素子を2つ以上備え、隣接する光電変換素子は、互いに、第一電極層、光電変換層及び第二電極層の積層順番が反対であり、かつ電気的に直列接続されていることを特徴とする有機太陽電池モジュール。
  2. 前記隣接する光電変換素子の光電変換層間が、空間で分離されていることを特徴とする請求項1に記載の有機太陽電池モジュール。
  3. 前記隣接する光電変換素子が、受光面側から非受光面に向かって第一電極層、光電変換層及び第二電極層の順で積層された第1光電変換素子と、受光面側から非受光面に向かって第二電極層、光電変換層及び第一電極層の順で積層された第2光電変換素子とからなり、
    受光面側に位置する第二電極層の光透過率が、非受光面側に位置する第二電極層の光透過率よりも大きいことを特徴とする請求項1又は2に記載の有機太陽電池モジュール。
  4. 前記隣接する光電変換素子が、受光面側から非受光面に向かって第一電極層、光電変換層及び第二電極層の順で積層された第1光電変換素子と、受光面側から非受光面に向かって第二電極層、光電変換層及び第一電極層の順で積層された第2光電変換素子とからなり、
    受光面側に位置する第二電極層の膜厚が、非受光面側に位置する第二電極層の膜厚よりも小さいことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載の有機太陽電池モジュール。
  5. 前記隣接する光電変換素子が、受光面側から非受光面に向かって第一電極層、光電変換層及び第二電極層の順で積層された第1光電変換素子と、受光面側から非受光面に向かって第二電極層、光電変換層及び第一電極層の順で積層された第2光電変換素子とからなり、
    受光面側に第二電極層を有する第2光電変換素子の光電変換層の受光面積が、受光面側に第一電極層を有する第1光電変換素子の光電変換層の受光面積よりも大きいことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1つに記載の有機太陽電池モジュール。
  6. 第二光電変換素子と第1光電変換素子との光電変換層の受光面積の比が、受光面側に位置する第2光電変換素子の第二電極層と第1光電変換素子の第一電極層との光透過率の比の逆数に等しいことを特徴とする請求項5に記載の有機太陽電池モジュール。
  7. 第一と第二の光電変換素子とをそれぞれ複数備え、第二光電変換素子における光電変換層の受光面積がそれぞれ同じであり、第一光電変換素子における光電変換層の受光面積がそれぞれ同じであることを特徴とする請求項5又は6に記載の有機太陽電池モジュール。
  8. 受光面側の第二電極層が、アルミニウム、又は酸化亜鉛を含む透明導電性酸化物の中から選ばれる材料からなる層であることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1つに記載の有機太陽電池モジュール。
  9. 光電変換層が、フラーレン又はフラーレン誘導体からなる電子受容性材料を含む請求項1〜8のいずれか1つに記載の有機太陽電池モジュール。
  10. 光電変換層が、正孔輸送性複素環高分子からなる電子供与性材料を含む請求項1〜9のいずれか1つに記載の有機太陽電池モジュール。
  11. 前記正孔輸送性複素環高分子が、ポリチオフェン、ポリピロール又はポリフランである請求項10に記載の有機太陽電池モジュール。
  12. 前記正孔輸送性複素環高分子が、立体規則性ポリマーであることを特徴とする請求項10又は11に記載の有機太陽電池モジュール。
  13. 第一電極層と第二電極層と、これら電極層に挟まれ、電子供与性材料と電子受容性材料とから構成された膜状の光電変換層とを有する光電変換素子を2つ以上備え、隣接する光電変換素子は、互いに、第一電極層、光電変換層及び第二電極層の積層順番が反対であり、かつ電気的に直列接続されている有機太陽電池モジュールの製造方法であって、
    第一電極層と第二電極層上に光電変換層を積層する工程、光電変換層上の第一電極層に対応する領域に第二電極層を、第二電極層に対応する領域に第一電極層をそれぞれ形成する工程とを含むことを特徴とする有機太陽電池モジュールの製造方法。
  14. 前記隣接する光電変換素子の光電変換層間をスクライブする工程を含む請求項13に記載の有機太陽電池モジュールの製造方法。
  15. 前記スクライブ工程が、受光面側からスクライブする工程と、非受光面側からスクライブする工程を含むことを特徴とする請求項14に記載の有機太陽電池モジュールの製造方法。
  16. 第一電極層及び第二電極層が並列して交互に形成された第一の基板上に光電変換層を積層する工程と、第一電極層及び第二電極層が並列して交互に形成された第二の基板を、第一の基板の第一電極層に対応する光電変換層上に第二の基板の第二電極層が、第一の基板の第二電極層に対応する光電変換層上に第二の基板の第一電極層がそれぞれ対応するように、第一の基板と第二の基板とを対向させる工程を含むことを特徴とする請求項13に記載の有機太陽電池モジュールの製造方法。
  17. 前記第二の基板と第一の基板とを対向させた後に、加熱処理を施すことを特徴とする請求項16に記載の有機太陽電池モジュールの製造方法。
  18. 第一電極層及び第二電極層が並列して交互に形成された第一の基板上に光電変換層を積層する工程と、第一の基板の第一電極層に対応する光電変換層上に第二電極層を、第一の基板の第二電極層に対応する光電変換層上に第一電極層を並列して交互に形成する工程を含むことを特徴とする請求項13又は14に記載の有機太陽電池モジュールの製造方法。
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