JP4759180B2 - カメラ及びカメラシステム - Google Patents
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- Studio Devices (AREA)
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、カメラとストロボ装置の組み合わせによる成るカメラシステムやカメラの改良に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】
外部ストロボ装置を用いた静止画像の撮影において、撮影モード等によっては任意にストロボ発光量を設定したい場合があった。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来においては外部ストロボ装置側に発光量の設定機能を持っていなければ、任意にストロボ発光量の設定は行うことができなかった。
【０００４】
（発明の目的）
本発明の目的は、ストロボ装置側に発光量の設定機能を持たない場合でも、カメラ側の操作でストロボ発光量を任意に設定することのできるカメラ及びカメラシステムを提供しようとするものである。
【０００５】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明に係るカメラは、被写体の明るさに応じて変化しない発光量で発光する際の当該発光量を任意に設定するための操作ができない外部ストロボ装置と接続可能なカメラであって、接続された前記外部ストロボ装置を、被写体の明るさに応じて変化しない発光量で発光させる際の、当該発光量を任意に設定するための操作を受け付ける操作手段と、前記操作手段への操作に基づいて設定された発光量で発光するように接続された前記外部ストロボ装置に指示して、当該外部ストロボ装置を当該発光量で発光させる制御手段と、を有することを特徴とする。
【０００６】
同じく、上記目的を達成するために、本発明に係るカメラシステムは、被写体の明るさに応じて変化しない発光量を任意に設定するための操作ができない外部ストロボ装置と、当該外部ストロボ装置と接続可能なカメラと、を有するカメラシステムであって、前記カメラは、接続された前記外部ストロボ装置を、被写体の明るさに応じて変化しない発光量で発光させる際の、当該発光量を任意に設定するための操作を受け付ける操作手段と、前記操作手段への操作に基づいて設定された発光量で発光するように接続された前記外部ストロボ装置に指示する制御手段と、を有し、前記外部ストロボ装置は、前記カメラと接続された状態において被写体の明るさに応じて変化しない発光量で発光する際に、前記操作手段への操作に基づいて設定された発光量で発光することを特徴とする。
【０００７】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を図示の実施の形態に基づいて詳細に説明する。
【０００８】
図１は本発明の実施の一形態におけるカメラの回路構成を示すブロック図である。
【０００９】
同図において、１０１は撮像レンズ、１０２は入射光量の制限及びシャッタを兼ねる絞り機構部、１０３は絞り機構部１０２を駆動する絞り駆動部、１０４はＣＣＤやＣ−ＭＯＳセンサに代表される二次元の撮像素子、１０５は撮像素子１０４を駆動する撮像素子駆動部、１０６は相関２重サンプリングやＡＧＣ（Automatic Gain Control）を行う前段信号処理部、１０７はアナログ信号をデジタル信号化するＡ／Ｄ変換部、１０８はデジタル化された信号を処理するカメラ信号処理部、１０９は画像データの圧縮、伸長を行う画像データ圧縮伸長部、１１０は画像メモリー、１１１は圧縮した画像データの記録及び再生を行うデータ記録再生部、１１２は半導体メモリー等に代表される記録媒体、１１３は後述の表示装置を駆動する表示駆動部、１１４は液晶やＣＲＴに代表される表示装置である。１１５は、アクセサリシュー１１６を介して装着される、銀塩カメラのアクセサリとして知られている外部ストロボ装置、１１７は記録開始トリガーを与えるシャッタボタン等が配置されている操作スイッチ部、１１８は一連の動作の制御を行うマイクロプロセッサユニット（以下、ＭＰＵと記す）、１１９は画像データバス１、１２０は画像データバス２である。
【００１０】
次に、上記構成におけるカメラの動作について説明する。
【００１１】
被写体を撮像するのに充分な照度がある場合、撮像レンズ１０１を通った光束は絞り機構部１０２によって適正な露出に制御され、撮像素子１０４により光電変換される。撮像素子１０４は撮像素子駆動部１０５によって電荷の蓄積時間が制御されている。前段信号処理部１０６においては、相関２重サンプリング、利得制御を施され、Ａ／Ｄ変換部１０７にてアナログ信号からデジタル信号に変換される。デジタルに変換された信号は、カメラ信号処理部１０８においてオートホワイトバランス、輪郭強調等々の処理がなされる。このカメラ信号処理部１０８にて処理された信号はＭＰＵ１１８に伝えられ、その信号を基にフィードバック制御を行っている。
【００１２】
前述した絞り制御、電荷蓄積時間制御、利得制御の何れも、ＭＰＵ１１８に入力される信号が適正値になるように、該ＭＰＵ１１８は絞り駆動部１０３、撮像素子駆動部１０５、前段信号処理部１０６の利得制御を行っている。
【００１３】
カメラ信号処理部１０８で処理された信号は、記録時には、表示駆動部１１３に画像データバス１（１１９）により供給され、 表示装置１１４にリアルタイムに撮像画像が表示されるのと同時に、操作スイッチ部１１７から記録開始のトリガーが入力されると、ＭＰＵ１１８は絞り機構部１０２を絞り駆動部１０３によって撮影用の絞り値に設定し、前段信号処理部１０６を撮影用の感度に設定する。
【００１４】
また、ＭＰＵ１１８は絞り機構部１０２を絞り駆動部１０３により撮影用の蓄積時間で閉じ切り、シャッタ動作をする様に設定する。その後に撮像素子１０４にて設定された蓄積時間露光され、この露光期間の開始もしくは終了に同期した発光指示信号がアクセサリシュー１１６を介して外部ストロボ装置１１５に供給され、外部ストロボ装置１１５が発光する。蓄積時間終了時に絞り機構部１０２が閉じきられる事によって遮光される。遮光中に読み出された映像信号は、Ａ／Ｄ変換部１０７でアナログ信号からデジタル信号に変換されてカメラ信号処理部１０８を経て、画像データ圧縮伸張部１０９に供給される。画像データ圧縮伸張部１０９は一度画像メモリー１１０に画像データをメモリーし、順次ＪＰＥＧ等の形式に圧縮して画像データバス２（１２０）によって画像データ記録再生部１１１に出力し、これにより半導体メモリー等の記録媒体１１２に前記画像データが記録される。
【００１５】
再生時には、記録媒体１１２から画像データ記録再生部１１１にて画像データが読み取られ、画像データバス２（１２０）を介して画像データ圧縮伸長部１０９に供給され、ここで伸長された画像データは画像メモリー１１０にメモリーされ、画像データバス１（１１９）により表示駆動部１１３に供給され、表示装置１１４にて画像として再生される。
【００１６】
ここで、外部ストロボ装置１１５とカメラの関係について詳述する。
【００１７】
通常、ＭＰＵ１１８は定常光と外部ストロボ装置１１５をプリ発光させて得られる映像信号の増加分から撮影時（本発光時）に必要な発光量を演算し、アクセサリシュー１１６を介してその発光量をシリアル通信し、露光時には演算された発光量により発光させる自動調光を行っている。
【００１８】
しかしながら、自動調光ではなく、発光量をガイドナンバーとして表現できる固定量発光として、被写体までの距離とカメラの絞り値（Ｆナンバー）からガイドナンバーを決定したいといった要求もある。例えばカメラの撮影モードがマニュアルモードもしくは絞り優先モードに設定した場合、絞り機構部１０２を固定したうえで、その絞り値（Ｆナンバー）と被写体までの距離から、外部ストロボ装置１１５のガイドナンバーを設定する場合である。外部ストロボ装置１１５自体に、一般にマニュアル発光モードと呼ばれる、固定量発光機能が具備されていればその機能を用いれば良いのだが、外部ストロボ装置１１５に固定量発光機能が具備されていない場合、従来では固定量発光を実現する事が出来なかった。
【００１９】
そこで、本実施の形態によれば、操作スイッチ部１１７からの操作で固定発光量の設定を行い、外部ストロボ装置１１５に対してＭＰＵ１１８がその固定量発光を指示する事によって固定量発光を可能にする構成にしている。
【００２０】
図２は、カメラ背面の操作部材の配置図であり、以下に図２を用いて本実施の形態によるカメラ操作部材等の詳細を示す。
【００２１】
２０１はカメラ本体に装着される外部ストロボ装置（図１の１１５に相当）、２０２はカメラ本体と外部ストロボ装置２０１を接続するアクセサリシュー（図１の１１６に相当）である。２０３は、電源オフ、カメラ記録モード、再生モードを切り換えるメインダイヤルである。２０４は、オート、プログラム、絞り優先、シャッタスピード優先、マニュアル等の撮影モードを切り換える為のモードダイヤルである。２０５はズームレンズを操作するズームレバー、２０６は撮影トリガーをカメラに与えるシャッタボタン、２０７はカメラの設定状態を表示する表示パネルである。２０８は、各設定モードで設定量を加減する、上下左右どこを押下されたか検出可能な十字ボタンである。２０９は近接撮影を行うためのマクロボタン、２１０はカメラの測光方式を切り換える測光切換えボタン、２１１はカメラ本体に内蔵されている内蔵ストロボ（図示せず）の発光禁止ボタンであるが、外部ストロボ装置２０１が装着されている場合、内蔵ストロボはその発光が禁止されるために機能しない。
【００２２】
２１２は、カメラによるライブ画像及び、再生画像を表示する液晶ファインダー（図１の１１４に相当）である。２１３は、ストロボ非発光設定時にはＡＦ状態のロック、ストロボ発光設定時にはＦＥロックをボタン押下時に行うＡＥ／ＦＥロックボタンである。２１４は、液晶ファインダー２１２上にカメラ設定メニューを表示するメニューボタンであり、メニュー内の項目変更は十字ボタン２０８で行う。２１５はメニューボタン２１４と十字ボタン２０８によりメニューから選択された項目の決定を行うセットボタンである。２１６は、露出補正、ホワイトバランス補正、ストロボ発光量補正メニューをボタンの押下で順次液晶ファインダー２１２上に表示する補正メニューボタンであり、補正量の設定は十字ボタン２０８で行われる。２１７は、必要に応じて液晶ファインダー２１２の表示情報の切り換え、画像表示の休止を行うディスプレイボタン、２１８は半導体メモリーが装着されるメモリースロット、２１９は光学式のビューファインダーである。
【００２３】
本実施の形態では、外部ストロボ装置２０１が装着され、メインダイヤル２０３でカメラ記録モードに設定され、かつ、モードダイヤル２０４で撮影モードとしてマニュアルモードが設定された場合に、固定量発光を行う。モードダイヤル２０４でマニュアルモード以外が選択されている場合は、先に述べた自動調光が行われる。
【００２４】
自動調光が行われる場合、その発光量に対する補正が可能であり、補正メニューボタン２１６によるストロボ発光量補正によって、カメラが演算した発光量に対してプラスマイナスの補正が可能である。また、固定量発光が行われる場合は、補正メニューボタン２１６の操作で固定発光量のプラスマイナスの補正が可能であり、プラスに最大補正を行うと外部ストロボ装置２０１が持つガイドナンバでのフル発光となる。
【００２５】
この実施の形態では、補正メニューボタン２１６によるストロボ発光量の補正は±２段まで設定が可能であり、自動調光時は、カメラにより演算された発光量に対して、補正０の時は演算値のままの発光量、＋２段補正の時は演算値の４倍の発光量、−２段補正の時は演算値の１／４の発光量で、外部ストロボ装置２０１は発光する。また、固定量発光時は、補正０の時は外部ストロボ装置２０１の発光量はフル発光の１／４の発光量、＋２段補正の時は前記補正０時の４倍の発光量（フル発光）、−２段補正の時は前記補正０時の１／４の発光量での発光となる。
【００２６】
以上の様に、補正メニューボタン２１６によるストロボ発光量の補正操作は自動調光、固定量発光ともに同様の操作となる。また、外部ストロボ装置２０１自体が発光量補正機能を持つ場合、該外部ストロボ装置２０１からの発光量補正と、カメラ本体からの発光量補正とが重複して設定されてしまった場合、自動調光、固定量発光ともに、外部ストロボ装置２０１側の発光量補正が０の場合に限りカメラ本体からの発光量補正を有効にし、外部ストロボ装置２０１の発光量補正が０以外の場合は、該外部ストロボ装置２０１の発光量補正を有効にするようにしている。
【００２７】
次に、図３のフローチャートを用いて動作説明を行う。
【００２８】
図２のシャッタボタン２０６が押下されると、カメラは撮影動作を開始する。
まず、ステップ３０１にて、撮影モードの判定を行い、マニュアルモード以外の撮影モードが設定されている場合は自動調光を行うためにステップ３０２へ進む。そして、このステップ３０２にて、定常光の測光を行い、次のステップ３０３にて、外部ストロボ装置２０１のプリ発光による光量増加分の測光を行う。続くステップ３０４では、上記の２つの測光値から自動調光を行う為に適正な発光量の演算（調光演算）を行う。このようにして求められた発光量に対しては先に述べた様に補正が可能であり、次のステップ３０５では、外部ストロボ装置２１０が発光量補正機能を持つ場合には該外部ストロボ装置２０１からの補正値を取得する。そして、ステップ３０６にて、ストロボ補正値が設定されているかどうかを判定し、補正値が設定されている場合はそれを有効にする為に直ちにステップ３０８へ進み（ステップ３０７をスキップして）、ここで調光演算値に対して補正をかけて発光量の設定を行う。
【００２９】
また、上記ステップ３０６にてストロボ補正値が０であることを判定した場合はステップ３０７へ進み、ここでは補正メニューボタン２１６の操作による補正値を取得（カメラ補正値取得）し、その値を有効にする為に、次のステップ３０８にて、調光演算値に対して補正をかけて発光量の設定を行う。
【００３０】
上記ステップ３０８にて発光量を設定した後はステップ３０９へ進み、設定された発光量によりシャッタと同期して本発光を行う。
【００３１】
一方、上記ステップ３０１にて、撮影モードとしてマニュアルモードが設定されていた場合、本実施の形態では固定量発光を行うためにステップ３１０へ進む。そして、ここでは外部ストロボ装置２０１が発光量補正機能を持つ場合には該外部ストロボ装置２０１からの補正量を取得し、続くステップ３１１にて、ストロボ補正値が設定されているかどうかを判定し、補正値が設定されている場合はそれを有効にする為に直ちにステップ３１３へ進み（ステップ３１２をスキップして）、ここで上記補正値に基づいて固定発光量を算出し、設定する。
【００３２】
また、上記ステップ３１１にてストロボ補正値が０であると判定した場合はステップ３１２へ進み、ここでは補正メニューボタン２１６の操作による補正値を取得（カメラ補正値取得）し、その値を有効にする為に、次のステップ３１３にて、上記補正値に基づいて固定発光量を算出し、設定する。
【００３３】
この後は自動調光時と同じくステップ３０９へ進み、設定された固定発光量によりシャッタと同期して本発光を行う。
【００３４】
なお、本実施の形態では、カメラの撮影モードがマニュアルモードである場合に固定量発光を行っているが、別途固定量発光指定用のスイッチをカメラに設け、カメラの撮影モードによらず常に固定量発光を指定する事も可能である。
【００３５】
また、撮影モードがマニュアルモードである場合に固定量発光を行っているが、絞り優先モードが設定されている場合も同様にしても良い。
【００３６】
また、記録媒体として撮像素子を用いるカメラに適用しているが、これに限定されるものではなく、銀塩カメラへも適用可能である。
【００３７】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、ストロボ装置側に発光量の設定機能を持たない場合でも、カメラ側の操作でストロボ発光量を任意に設定することのできるカメラ又はカメラシステムを提供できるものである。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の実施の一形態に係るカメラの電気的構成を示すブロック図である。
【図２】図１のカメラに具備される操作部材の配置図である。
【図３】図１のカメラの主要部分の動作を示すフローチャートである。
【符号の説明】
１０４ 撮像素子
１０６ 前段信号処理部
１０８ カメラ信号処理部
１０９ 画像データ圧縮伸張部
１１０ 画像メモリー
１１１ データ記録再生部
１１５ 外部ストロボ装置
１１６ アクセサリシュー
１１７ 操作スイッチ部
１１８ ＭＰＵ
２０１ 外部ストロボ装置
２０２ アクセサリシュー
２１６ 補正メニューボタン
【発明の属する技術分野】
本発明は、カメラとストロボ装置の組み合わせによる成るカメラシステムやカメラの改良に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】
外部ストロボ装置を用いた静止画像の撮影において、撮影モード等によっては任意にストロボ発光量を設定したい場合があった。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来においては外部ストロボ装置側に発光量の設定機能を持っていなければ、任意にストロボ発光量の設定は行うことができなかった。
【０００４】
（発明の目的）
本発明の目的は、ストロボ装置側に発光量の設定機能を持たない場合でも、カメラ側の操作でストロボ発光量を任意に設定することのできるカメラ及びカメラシステムを提供しようとするものである。
【０００５】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明に係るカメラは、被写体の明るさに応じて変化しない発光量で発光する際の当該発光量を任意に設定するための操作ができない外部ストロボ装置と接続可能なカメラであって、接続された前記外部ストロボ装置を、被写体の明るさに応じて変化しない発光量で発光させる際の、当該発光量を任意に設定するための操作を受け付ける操作手段と、前記操作手段への操作に基づいて設定された発光量で発光するように接続された前記外部ストロボ装置に指示して、当該外部ストロボ装置を当該発光量で発光させる制御手段と、を有することを特徴とする。
【０００６】
同じく、上記目的を達成するために、本発明に係るカメラシステムは、被写体の明るさに応じて変化しない発光量を任意に設定するための操作ができない外部ストロボ装置と、当該外部ストロボ装置と接続可能なカメラと、を有するカメラシステムであって、前記カメラは、接続された前記外部ストロボ装置を、被写体の明るさに応じて変化しない発光量で発光させる際の、当該発光量を任意に設定するための操作を受け付ける操作手段と、前記操作手段への操作に基づいて設定された発光量で発光するように接続された前記外部ストロボ装置に指示する制御手段と、を有し、前記外部ストロボ装置は、前記カメラと接続された状態において被写体の明るさに応じて変化しない発光量で発光する際に、前記操作手段への操作に基づいて設定された発光量で発光することを特徴とする。
【０００７】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を図示の実施の形態に基づいて詳細に説明する。
【０００８】
図１は本発明の実施の一形態におけるカメラの回路構成を示すブロック図である。
【０００９】
同図において、１０１は撮像レンズ、１０２は入射光量の制限及びシャッタを兼ねる絞り機構部、１０３は絞り機構部１０２を駆動する絞り駆動部、１０４はＣＣＤやＣ−ＭＯＳセンサに代表される二次元の撮像素子、１０５は撮像素子１０４を駆動する撮像素子駆動部、１０６は相関２重サンプリングやＡＧＣ（Automatic Gain Control）を行う前段信号処理部、１０７はアナログ信号をデジタル信号化するＡ／Ｄ変換部、１０８はデジタル化された信号を処理するカメラ信号処理部、１０９は画像データの圧縮、伸長を行う画像データ圧縮伸長部、１１０は画像メモリー、１１１は圧縮した画像データの記録及び再生を行うデータ記録再生部、１１２は半導体メモリー等に代表される記録媒体、１１３は後述の表示装置を駆動する表示駆動部、１１４は液晶やＣＲＴに代表される表示装置である。１１５は、アクセサリシュー１１６を介して装着される、銀塩カメラのアクセサリとして知られている外部ストロボ装置、１１７は記録開始トリガーを与えるシャッタボタン等が配置されている操作スイッチ部、１１８は一連の動作の制御を行うマイクロプロセッサユニット（以下、ＭＰＵと記す）、１１９は画像データバス１、１２０は画像データバス２である。
【００１０】
次に、上記構成におけるカメラの動作について説明する。
【００１１】
被写体を撮像するのに充分な照度がある場合、撮像レンズ１０１を通った光束は絞り機構部１０２によって適正な露出に制御され、撮像素子１０４により光電変換される。撮像素子１０４は撮像素子駆動部１０５によって電荷の蓄積時間が制御されている。前段信号処理部１０６においては、相関２重サンプリング、利得制御を施され、Ａ／Ｄ変換部１０７にてアナログ信号からデジタル信号に変換される。デジタルに変換された信号は、カメラ信号処理部１０８においてオートホワイトバランス、輪郭強調等々の処理がなされる。このカメラ信号処理部１０８にて処理された信号はＭＰＵ１１８に伝えられ、その信号を基にフィードバック制御を行っている。
【００１２】
前述した絞り制御、電荷蓄積時間制御、利得制御の何れも、ＭＰＵ１１８に入力される信号が適正値になるように、該ＭＰＵ１１８は絞り駆動部１０３、撮像素子駆動部１０５、前段信号処理部１０６の利得制御を行っている。
【００１３】
カメラ信号処理部１０８で処理された信号は、記録時には、表示駆動部１１３に画像データバス１（１１９）により供給され、 表示装置１１４にリアルタイムに撮像画像が表示されるのと同時に、操作スイッチ部１１７から記録開始のトリガーが入力されると、ＭＰＵ１１８は絞り機構部１０２を絞り駆動部１０３によって撮影用の絞り値に設定し、前段信号処理部１０６を撮影用の感度に設定する。
【００１４】
また、ＭＰＵ１１８は絞り機構部１０２を絞り駆動部１０３により撮影用の蓄積時間で閉じ切り、シャッタ動作をする様に設定する。その後に撮像素子１０４にて設定された蓄積時間露光され、この露光期間の開始もしくは終了に同期した発光指示信号がアクセサリシュー１１６を介して外部ストロボ装置１１５に供給され、外部ストロボ装置１１５が発光する。蓄積時間終了時に絞り機構部１０２が閉じきられる事によって遮光される。遮光中に読み出された映像信号は、Ａ／Ｄ変換部１０７でアナログ信号からデジタル信号に変換されてカメラ信号処理部１０８を経て、画像データ圧縮伸張部１０９に供給される。画像データ圧縮伸張部１０９は一度画像メモリー１１０に画像データをメモリーし、順次ＪＰＥＧ等の形式に圧縮して画像データバス２（１２０）によって画像データ記録再生部１１１に出力し、これにより半導体メモリー等の記録媒体１１２に前記画像データが記録される。
【００１５】
再生時には、記録媒体１１２から画像データ記録再生部１１１にて画像データが読み取られ、画像データバス２（１２０）を介して画像データ圧縮伸長部１０９に供給され、ここで伸長された画像データは画像メモリー１１０にメモリーされ、画像データバス１（１１９）により表示駆動部１１３に供給され、表示装置１１４にて画像として再生される。
【００１６】
ここで、外部ストロボ装置１１５とカメラの関係について詳述する。
【００１７】
通常、ＭＰＵ１１８は定常光と外部ストロボ装置１１５をプリ発光させて得られる映像信号の増加分から撮影時（本発光時）に必要な発光量を演算し、アクセサリシュー１１６を介してその発光量をシリアル通信し、露光時には演算された発光量により発光させる自動調光を行っている。
【００１８】
しかしながら、自動調光ではなく、発光量をガイドナンバーとして表現できる固定量発光として、被写体までの距離とカメラの絞り値（Ｆナンバー）からガイドナンバーを決定したいといった要求もある。例えばカメラの撮影モードがマニュアルモードもしくは絞り優先モードに設定した場合、絞り機構部１０２を固定したうえで、その絞り値（Ｆナンバー）と被写体までの距離から、外部ストロボ装置１１５のガイドナンバーを設定する場合である。外部ストロボ装置１１５自体に、一般にマニュアル発光モードと呼ばれる、固定量発光機能が具備されていればその機能を用いれば良いのだが、外部ストロボ装置１１５に固定量発光機能が具備されていない場合、従来では固定量発光を実現する事が出来なかった。
【００１９】
そこで、本実施の形態によれば、操作スイッチ部１１７からの操作で固定発光量の設定を行い、外部ストロボ装置１１５に対してＭＰＵ１１８がその固定量発光を指示する事によって固定量発光を可能にする構成にしている。
【００２０】
図２は、カメラ背面の操作部材の配置図であり、以下に図２を用いて本実施の形態によるカメラ操作部材等の詳細を示す。
【００２１】
２０１はカメラ本体に装着される外部ストロボ装置（図１の１１５に相当）、２０２はカメラ本体と外部ストロボ装置２０１を接続するアクセサリシュー（図１の１１６に相当）である。２０３は、電源オフ、カメラ記録モード、再生モードを切り換えるメインダイヤルである。２０４は、オート、プログラム、絞り優先、シャッタスピード優先、マニュアル等の撮影モードを切り換える為のモードダイヤルである。２０５はズームレンズを操作するズームレバー、２０６は撮影トリガーをカメラに与えるシャッタボタン、２０７はカメラの設定状態を表示する表示パネルである。２０８は、各設定モードで設定量を加減する、上下左右どこを押下されたか検出可能な十字ボタンである。２０９は近接撮影を行うためのマクロボタン、２１０はカメラの測光方式を切り換える測光切換えボタン、２１１はカメラ本体に内蔵されている内蔵ストロボ（図示せず）の発光禁止ボタンであるが、外部ストロボ装置２０１が装着されている場合、内蔵ストロボはその発光が禁止されるために機能しない。
【００２２】
２１２は、カメラによるライブ画像及び、再生画像を表示する液晶ファインダー（図１の１１４に相当）である。２１３は、ストロボ非発光設定時にはＡＦ状態のロック、ストロボ発光設定時にはＦＥロックをボタン押下時に行うＡＥ／ＦＥロックボタンである。２１４は、液晶ファインダー２１２上にカメラ設定メニューを表示するメニューボタンであり、メニュー内の項目変更は十字ボタン２０８で行う。２１５はメニューボタン２１４と十字ボタン２０８によりメニューから選択された項目の決定を行うセットボタンである。２１６は、露出補正、ホワイトバランス補正、ストロボ発光量補正メニューをボタンの押下で順次液晶ファインダー２１２上に表示する補正メニューボタンであり、補正量の設定は十字ボタン２０８で行われる。２１７は、必要に応じて液晶ファインダー２１２の表示情報の切り換え、画像表示の休止を行うディスプレイボタン、２１８は半導体メモリーが装着されるメモリースロット、２１９は光学式のビューファインダーである。
【００２３】
本実施の形態では、外部ストロボ装置２０１が装着され、メインダイヤル２０３でカメラ記録モードに設定され、かつ、モードダイヤル２０４で撮影モードとしてマニュアルモードが設定された場合に、固定量発光を行う。モードダイヤル２０４でマニュアルモード以外が選択されている場合は、先に述べた自動調光が行われる。
【００２４】
自動調光が行われる場合、その発光量に対する補正が可能であり、補正メニューボタン２１６によるストロボ発光量補正によって、カメラが演算した発光量に対してプラスマイナスの補正が可能である。また、固定量発光が行われる場合は、補正メニューボタン２１６の操作で固定発光量のプラスマイナスの補正が可能であり、プラスに最大補正を行うと外部ストロボ装置２０１が持つガイドナンバでのフル発光となる。
【００２５】
この実施の形態では、補正メニューボタン２１６によるストロボ発光量の補正は±２段まで設定が可能であり、自動調光時は、カメラにより演算された発光量に対して、補正０の時は演算値のままの発光量、＋２段補正の時は演算値の４倍の発光量、−２段補正の時は演算値の１／４の発光量で、外部ストロボ装置２０１は発光する。また、固定量発光時は、補正０の時は外部ストロボ装置２０１の発光量はフル発光の１／４の発光量、＋２段補正の時は前記補正０時の４倍の発光量（フル発光）、−２段補正の時は前記補正０時の１／４の発光量での発光となる。
【００２６】
以上の様に、補正メニューボタン２１６によるストロボ発光量の補正操作は自動調光、固定量発光ともに同様の操作となる。また、外部ストロボ装置２０１自体が発光量補正機能を持つ場合、該外部ストロボ装置２０１からの発光量補正と、カメラ本体からの発光量補正とが重複して設定されてしまった場合、自動調光、固定量発光ともに、外部ストロボ装置２０１側の発光量補正が０の場合に限りカメラ本体からの発光量補正を有効にし、外部ストロボ装置２０１の発光量補正が０以外の場合は、該外部ストロボ装置２０１の発光量補正を有効にするようにしている。
【００２７】
次に、図３のフローチャートを用いて動作説明を行う。
【００２８】
図２のシャッタボタン２０６が押下されると、カメラは撮影動作を開始する。
まず、ステップ３０１にて、撮影モードの判定を行い、マニュアルモード以外の撮影モードが設定されている場合は自動調光を行うためにステップ３０２へ進む。そして、このステップ３０２にて、定常光の測光を行い、次のステップ３０３にて、外部ストロボ装置２０１のプリ発光による光量増加分の測光を行う。続くステップ３０４では、上記の２つの測光値から自動調光を行う為に適正な発光量の演算（調光演算）を行う。このようにして求められた発光量に対しては先に述べた様に補正が可能であり、次のステップ３０５では、外部ストロボ装置２１０が発光量補正機能を持つ場合には該外部ストロボ装置２０１からの補正値を取得する。そして、ステップ３０６にて、ストロボ補正値が設定されているかどうかを判定し、補正値が設定されている場合はそれを有効にする為に直ちにステップ３０８へ進み（ステップ３０７をスキップして）、ここで調光演算値に対して補正をかけて発光量の設定を行う。
【００２９】
また、上記ステップ３０６にてストロボ補正値が０であることを判定した場合はステップ３０７へ進み、ここでは補正メニューボタン２１６の操作による補正値を取得（カメラ補正値取得）し、その値を有効にする為に、次のステップ３０８にて、調光演算値に対して補正をかけて発光量の設定を行う。
【００３０】
上記ステップ３０８にて発光量を設定した後はステップ３０９へ進み、設定された発光量によりシャッタと同期して本発光を行う。
【００３１】
一方、上記ステップ３０１にて、撮影モードとしてマニュアルモードが設定されていた場合、本実施の形態では固定量発光を行うためにステップ３１０へ進む。そして、ここでは外部ストロボ装置２０１が発光量補正機能を持つ場合には該外部ストロボ装置２０１からの補正量を取得し、続くステップ３１１にて、ストロボ補正値が設定されているかどうかを判定し、補正値が設定されている場合はそれを有効にする為に直ちにステップ３１３へ進み（ステップ３１２をスキップして）、ここで上記補正値に基づいて固定発光量を算出し、設定する。
【００３２】
また、上記ステップ３１１にてストロボ補正値が０であると判定した場合はステップ３１２へ進み、ここでは補正メニューボタン２１６の操作による補正値を取得（カメラ補正値取得）し、その値を有効にする為に、次のステップ３１３にて、上記補正値に基づいて固定発光量を算出し、設定する。
【００３３】
この後は自動調光時と同じくステップ３０９へ進み、設定された固定発光量によりシャッタと同期して本発光を行う。
【００３４】
なお、本実施の形態では、カメラの撮影モードがマニュアルモードである場合に固定量発光を行っているが、別途固定量発光指定用のスイッチをカメラに設け、カメラの撮影モードによらず常に固定量発光を指定する事も可能である。
【００３５】
また、撮影モードがマニュアルモードである場合に固定量発光を行っているが、絞り優先モードが設定されている場合も同様にしても良い。
【００３６】
また、記録媒体として撮像素子を用いるカメラに適用しているが、これに限定されるものではなく、銀塩カメラへも適用可能である。
【００３７】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、ストロボ装置側に発光量の設定機能を持たない場合でも、カメラ側の操作でストロボ発光量を任意に設定することのできるカメラ又はカメラシステムを提供できるものである。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の実施の一形態に係るカメラの電気的構成を示すブロック図である。
【図２】図１のカメラに具備される操作部材の配置図である。
【図３】図１のカメラの主要部分の動作を示すフローチャートである。
【符号の説明】
１０４ 撮像素子
１０６ 前段信号処理部
１０８ カメラ信号処理部
１０９ 画像データ圧縮伸張部
１１０ 画像メモリー
１１１ データ記録再生部
１１５ 外部ストロボ装置
１１６ アクセサリシュー
１１７ 操作スイッチ部
１１８ ＭＰＵ
２０１ 外部ストロボ装置
２０２ アクセサリシュー
２１６ 補正メニューボタン
Claims (5)
- 被写体の明るさに応じて変化しない発光量で発光する際の当該発光量を任意に設定するための操作ができない外部ストロボ装置と接続可能なカメラであって、
接続された前記外部ストロボ装置を、被写体の明るさに応じて変化しない発光量で発光させる際の、当該発光量を任意に設定するための操作を受け付ける操作手段と、
前記操作手段への操作に基づいて設定された発光量で発光するように接続された前記外部ストロボ装置に指示して、当該外部ストロボ装置を当該発光量で発光させる制御手段と、を有することを特徴とするカメラ。 - 複数の撮影モードの中から任意の撮影モードを選択するモード選択手段を有し、
前記操作手段は、前記モード選択手段により選択された撮影モードが所定の撮影モードである場合、接続された前記外部ストロボ装置を、被写体の明るさに応じて変化しない発光量で発光させる際の、当該発光量を任意に設定するための操作を受け付けることを特徴とする請求項１に記載のカメラ。 - 被写体を測光する測光手段と、
前記測光手段による測光結果に基づいて接続された前記外部ストロボ装置の発光量を演算する演算手段と、を有し、
前記制御手段は、前記モード選択手段により選択された撮影モードが所定の撮影モードでない場合、前記演算手段の演算結果に基づく発光量で発光するように接続された前記外部ストロボ装置に指示して、当該外部ストロボ装置を当該発光量で発光させることを特徴とする請求項２に記載のカメラ。 - 前記所定の撮影モードは、少なくともマニュアル撮影モードを含むことを特徴とする請求項２または３に記載のカメラ。
- 被写体の明るさに応じて変化しない発光量を任意に設定するための操作ができない外部ストロボ装置と、当該外部ストロボ装置と接続可能なカメラと、を有するカメラシステムであって、
前記カメラは、
接続された前記外部ストロボ装置を、被写体の明るさに応じて変化しない発光量で発光させる際の、当該発光量を任意に設定するための操作を受け付ける操作手段と、
前記操作手段への操作に基づいて設定された発光量で発光するように接続された前記外部ストロボ装置に指示する制御手段と、を有し、
前記外部ストロボ装置は、前記カメラと接続された状態において被写体の明るさに応じて変化しない発光量で発光する際に、前記操作手段への操作に基づいて設定された発光量で発光することを特徴とするカメラシステム。
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