JP4758171B2 - 防犯レンズ - Google Patents
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即ち、ドアに設けられた取付孔を介して螺合される第1の筒状体及び第2の筒状体と、第1の筒状体に収容されたレンズ系と、このレンズ系を構成する広角レンズの脱落を防止するキャップとから構成されている(特許文献1)。
この広角レンズの出射面側には黒墨が塗られており、この黒墨は広角レンズからの入射光が乱反射することを防止したりするもので、墨を施す出射面の所定領域を研磨等することで凹凸を形成し、その研磨面に墨が塗布されていた(特許文献1の段落0023)。
また、墨を塗布する前に広角レンズの出射面に凹凸を形成する手間が必要であった。
さらに、雨水等の浸入を放置すると、レンズ系が曇る恐れがあった。
そこで、本願発明は、黒墨に代わる構成を新しく提供すると共に、防水性に優れた防犯レンズを提供することを目的とする。
この構成において、室外側フランジ部とキャップが接する部分又は室外側フランジ部とレンズが接する部分をシーリングしてもよい。
さらに、この防犯レンズにおいて、前記室外側フランジ部の凹部に取付けられる広角レンズと、このレンズを室外側フランジ部間で欽締するレンズ固定用のキャップを備えると共に、前記キャップと前記広角レンズ間に、弾性シーリング材を配置したことを特徴とする防犯レンズとした(請求項6に記載の発明)。
また墨と異なりフィルムであることから色落ちし難いものとなる。
このフィルムは、進入した光束が前記室外側フランジ部等で反射することを防ぐことができる色であれば何色でもよいが、黒色であれば入射光束を吸収し易く、意匠的にもドアにマッチした優れたものとなる。
さらにこのフィルムに耐水性が備われば、さらに防水性が高まる。
図1は第1実施形態に係る防犯レンズの縦中央片面断面図、図2は同防犯レンズの分解斜視図である。図3は第2実施形態に係る防犯レンズの縦中央片面断面図、図4は同防犯レンズの分解斜視図である。
なお、これらの各図及び以下に説明する各図において、同一の構成は同一の符号を付して詳細な説明を省略する。
符号「15」はスリーブを、符号「14」はスリーブと共にレンズ122を規制するストッパ片を、符号「10A」は室内側フランジ部(室内側端部)をそれぞれ示す。これらスリーブ15、ストッパ片14の構成は任意である。
また、前記黒フィルム5は、前記広角レンズ123の出射面123bと前記凹部12間に浸入する雨水等の水分を防水するもので、光を効率的に吸収できる色であることのほかに、耐水性が備わったものであればなお良い。
このような黒フィルム5は、厚さ約0.1mm程度の塩化ビニル又はポリエチレン等のフィルムを型で打ち抜いて製造されるが、フィルム、即ち薄膜状のものであれば、その材質は問われることはない。
第1に、従来のように広角レンズ123の出射面側の、前記凹部12に接する部分の研磨及び艶消塗り(墨塗り)の手間を省くことができる。
第2に、前記黒フィルム5は雨水等の浸入により色褪せることがない。
第3に、前記黒フィルム5が広角レンズ123の出射面123bと凹部12間で密着し水分の流路を遮断することにより、防水を図ることができる。そのためレンズ120等の曇りを防ぐことができる。
なお、前記室外側フランジ部10とキャップ18が接する部分、例えば螺着部分又は/及びキャップ18とレンズ123が接する部分をシーリングして防水性を高めてもよい。
さらに、シーリング部分のシール剤に代えて接着剤を用いることで防水性を高めると共に、前記室外側フランジ部10とキャップ18の固着、またはキャップ18とレンズ123の固着を強固にすることができる。
また前記黒フィルム5を前記広角レンズ123と前記凹部12間の他に、もう一枚を前記広角レンズ123と前記キャップ18間で配置することで防水性を高めてもよい。
この防犯レンズBは、前記防犯レンズAに組込まれていた広角レンズ123を省いたもので、室外側フランジ部10の凹部12にレンズ120と121を配置している。このような防犯レンズBにおいて、レンズ121の出射面121b側と室外側フランジ部10の凹部12間に前記黒フィルム5を介在させている。
なお、前記黒フィルム5の配置位置は、前記レンズ120、121間でもよいし、キャップ18と前記レンズ120間でもよく、またレンズ121の出射面121b側と室外側フランジ部10の凹部12間に1枚、さらに前記レンズ120、121間に少なくとも1枚、或いは複数枚でもよい。
その他の構成は前記防犯レンズAと略同一であるので、同一の作用効果を奏する。
また、図6に示したように、一枚ドア用の防犯レンズDのレンズ121の出射面121bと室外側フランジ部10の凹部12間に前記黒フィルム5を配置してもよい(第4実施形態)。
その他の構成は上記各実施形態に係る防犯レンズと略同一であるので、同一の作用効果を奏する。
この実施形態では、前記黒フィルム5に代えて、弾性シーリング材5Aを用いると共に、キャップ18と広角レンズ123間にも弾性シーリング材5Bを配置した点に特徴がある。
また、第3に前記ゴム5Bは、その弾性変形の作用により前記広角レンズ123の外縁123aと前記ギャップ18の開口縁18a間で圧着され、水密の機能が発揮され、雨水等の浸入が阻止される、という効果を奏する。
さらに、第4にゴム5Aはその弾性変形の作用により、広角レンズ123の出射面123bと凹部12間で圧着され、前記ゴム5Bと共に二重の水密の機能が発揮される。よって、前記凹部12に浸入しようとする雨水等が阻止される、という効果を奏する。
また、前記第3又は第4実施形態の防犯レンズC、Dにおいても、前記黒フィルム5を前記ゴム5Aに代えることで、上記のような作用効果を奏することができる。
図9及び図10に示したカバー装置1Aは、例えば一枚ドアの防犯レンズDにおいて、室内側端部10Aの覗き窓11Aを覆うカバー1aと、このカバー1aを前記室内側端部10Aに取付けるための取付枠2aからなるものである。
前記取付枠2aは、前記室内側端部10Aの外周に圧着可能な圧着片20aと、この圧着片20aの圧着力を調整する調整部21aからなる。
そして前記カバー1aは、前記調整部21aにネジ止めされる止着具3aにより回転可能に支持されており、その下部には回転操作用の舌部10aが形成されている。
また、前記舌部10aの形状は、居住者が把持し易いように下方向に長めに形成してもよい。
このように取付けられたカバー装置1Aは、通常、前記カバー1aの自重により、前記防犯レンズの覗き窓11Aを覆っているので、室外側から室内の様子を窺うことはできない。
居住者が、防犯レンズから室外を覗き見る場合には、カバー1aの舌部10aを左右何れかの方向に振り、覗き見た後は、前記舌部10aから手を放せば、カバー1aがその自重により回転し、再びカバー1aが前記覗き窓11Aを覆う。
このカバー装置1Bは、図13に示したようにカバー1bを前記室内側端部10Aに取付けるための取付枠2bは、前記室内側端部10Aの外周を圧着可能な圧着片として、例えば板バネ材から構成されており、その弾性材に支持部としての折曲部20bを形成し、その折曲部20bにカバー1bを回転可能に保持するピン3bが固定されている。
前記弾性材は外側方向Xにたわみ、内側方向−Xに復元力が作用するもので、前記防犯レンズの室内側端部10Aの外周を圧着できるようになっている。
前記折曲部20bは、弾性材を略U字状に折曲げ加工し、そのU字状部200bにピン3bをかしめたり、接着、溶着等して取付けて、そのピン3bにカバー1bを回転可能に取付たものである。
その他の構成は、前記実施形態と同一であって、同一の作用効果を奏する。
より具体的には、防犯レンズの内筒1と外筒2を螺着させる場合に、図13のように前記室内側端部10Aの切欠凹部100Aを略垂直方向に位置させて、防犯レンズAを固定する。
そして、前記折曲部20bの切欠21bを前記室内側端部10Aの切欠凹部100Aに埋込むようにして取り付ける。
前記切欠凹部100Aは、本来、室内側から前記外筒2を前記内筒1に螺着させる場合に、ドライバーなどの冶具に使用される部位であるが、前記カバー装置2Aの取付けに活用することで、前記カバー装置1Bの取付けが容易になる。
このカバー装置1Cは、図13に示したカバー装置1Bと同様に、その取付枠2cの圧着片を弾性材から構成すると共に、その弾性材の折曲部20cを上向きに形成している。
前記弾性材は外側方向Xに復元力が作用し、内側方向−Xにたわむもので、前記室内側端部10Aの内周100aを圧着できるようになっている。
前記折曲部20cは前記折曲部20bと同様に、弾性材を略U字状に折曲げ加工し、そのU字状部200cにピンをかしめる等して固定し、そのピンにカバー1cを回転可能に取付たものである。
このカバー装置1Cにおいても、前記実施形態のカバー装置と同一の作用効果を奏する。
図13と同様に、前記折曲部20cの取付位置として、その切欠21cを前記室内側端部10Aの切欠凹部100Aに埋込むように取付けても良い。
このカバー装置1Dの特徴は、図15に示したように取付枠2dの圧着片20dとして、弾性材としてのゴム、プラスチック等の合成樹脂をリング状に成形し、カバー1dを回転可能に支持するネジ3d自体を支持部としたものである。
このカバー装置1Dを前記室内側端部10Aに取付けるには、ネジ3dで圧着片20dにカバー1dを螺着し、前記室内側端部10Aの径にあわせて、圧着片20dを押し広げるように取付ければよい。圧着片2dを前記室内側端部10Aに取付ける際に接着剤を用いても良い。
また、カバー1dの舌部10dにストラップ等の飾り紐を取付ける孔11dを設けることで、飾り紐を把持することによるカバー1dの回転操作性の向上等を図ることができる。
その他の構成は、上記各カバー装置と同様であり、同一の作用効果を奏する。
このカバー装置1Eは、図16に示したようにその中心部を開口させた円盤状の取付枠2eと、該取付枠2eの開口21eの縁から立ち上げられて円筒状に形成され、且つ、前記室内側端部10Aの内周100aに取付可能な圧着片20eと、カバー1eを回転可能に支持する支持部としてのリベット、ネジ3eを備えている。
前記取付枠2eの直径は、前記室内側端部10Aの覗き窓11Aを覆うカバー1eの直径よりも、若干大きめに形成されている。
前記円筒状の圧着片20eの外径は、前記室内側端部10Aの内周100aに密着して、その内周100aを圧着できるサイズに形成されている。
これらの取付枠2eと圧着片20eは、プラスチック等の合成樹脂により一体成形されているが、その材料は合成樹脂に限定されるものではない。
その他の構成は、上記各実施形態のカバー装置と同様であり、同一の作用効果を奏する。
この同心円状の溝22eが前記室内側端部10Aに当接されることで、前記圧着片20eに外側方向に力が作用し、前記圧着片20eがより強く内周100aを圧着するようになる。よって、カバー装置1Eが前記室内側端部10Aから抜け難くなっている。
たとえば、合成樹脂のバンド状のものを取付枠としてもよい。
また、防犯レンズの内筒や外筒の材質は、どのようなものでもよく、アルミニウム等の金属の他、プラスチック等の合成樹脂でもよい。
さらに上記カバー装置1Eにおいて、取付枠2eと圧着片20eを黒色に着色することで、光の反射を抑えることができ、覗き見易い防犯レンズにすることができる。
1A 1B 1C 1D 1E カバー装置
1a 1b 1c 1d 1e カバー
2 外筒
2a 2b 2c 2d 2e 取付枠
20a 20d 20e 圧着片
20b 20c 折曲部
21e 開口
22e 溝
200b 200c U字状部
2a 3b 3c 3d 3e ピン
10a 10d 10e 舌部
10 室外側フランジ部
10A 室内側端部
11 筒口
12 凹部 12a 凹部の内周縁
14 ストッパ片
15 スリーブ
18 キャップ
100a 内周
3 室外側ドア板 30 取付孔
4 室内側ドア板 40 取付孔
5 黒フィルム 5a 黒フィルムの外縁
5A ゴム 5B ゴム
50 孔
Claims (6)
- ドアに設けられた取付孔を介して取付けられる第1の筒状体及び第2の筒状体と、第1の筒状体に配置されるレンズ系と、ドアの室外側に臨む第1の筒状体の室外側フランジ部を備えた防犯レンズにおいて、
前記室外側フランジ部に形成された凹部と、この凹部の略中央に形成される筒口に対し、その外縁が前記凹部の内周縁に略一致して形成され、前記筒口への入射光束の進入路を妨げないように孔が形成されリング状となっているリング状のフィルムを、前記室外側フランジ部の凹部に配置されるレンズの出射面側と前記凹部間で密着させ、且つ、前記凹部を覆うように収容したことを特徴とする防犯レンズ。 - 前記フィルムは黒色であることを特徴とする請求項1に記載の防犯レンズ。
- 前記フィルムは耐水性を備えていることを特徴とする請求項1又は2に記載の防犯レンズ。
- 前記室外側フランジ部の凹部に取付けられる広角レンズと、このレンズを室外側フランジ部間で欽締するレンズ固定用のキャップを備えると共に、
前記キャップと前記広角レンズ間にリング状のフィルムを介在させたことを特徴とする請求項1に記載の防犯レンズ。 - 前記リング状のフィルムに代えて、このフィルムと同様に前記室外側フランジ部の凹部の内周縁に嵌込まれる外縁と、前記筒口に対応する孔を備えたリング状の弾性シーリング材にしたことを特徴とする請求項1の防犯レンズ。
- 前記室外側フランジ部の凹部に取付けられる広角レンズと、このレンズを室外側フランジ部間で欽締するレンズ固定用のキャップを備えると共に、
前記キャップと前記広角レンズ間に、弾性シーリング材を配置したことを特徴とする請求項5に記載の防犯レンズ。
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