JP4757335B2 - エマルジョン燃料製造装置 - Google Patents

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Description

本発明は、重油などの燃料油に水と廃油を混合してエマルジョン燃料を製造する装置に関する。
ボイラなどの燃焼装置の燃料として、重油などの燃料油に水と廃油を混合して製造されたエマルジョン燃料を使用する試みは、従来、広く行われている。また、エマルジョン燃料の製造技術についても様々な方式が開発されているが、本発明に関連する技術として、例えば、特許文献1記載の「エマルジョン燃料製造装置」がある。
この「エマルジョン燃料製造装置」は、水と燃料油と乳化剤を混合するスタティックミキサと、スタティックミキサからの混合液をさらに混合してエマルジョン燃料を燃焼装置に供給するマグネットカスケードポンプと、マグネットカスケードポンプの下流側から上流側へエマルジョン燃料の一部を還流させるフィードバック部とから構成されている。
特開2006−329438号公報
特許文献1記載の「エマルジョン燃料製造装置」においては、燃料油中に微細水滴が均一に分散したエマルジョン燃料を製造するため、スタティックミキサにて1次混合を行い、カスケードポンプにて2次混合を行う構成となっている。しかしながら、スタティックミキサによる1次混合とカスケードポンプによる2次混合との組み合わせのみでは、燃料油中に微細水滴を均一に分散させることは困難である。従って、この「エマルジョン燃料製造装置」では、水と燃料油の他に乳化剤を使用しなければエマルジョン燃料を製造することができない。
また、特許文献1記載の「エマルジョン燃料製造装置」によって製造されたエマルジョン燃料は着火性が良くないので、重油ボイラなどの燃焼装置に使用する場合、始動時はA重油のみを用いて着火し、数秒間程度経過した後、エマルジョン燃料に切り替える必要がある。従って、ON−OFF制御方式に基づいて運転されている燃焼装置に使用する場合、燃焼装置の運転開始時は勿論、運転停止後の再始動時の度にA重油のみによる着火操作及びその後のエマルジョン燃料への切替操作を行わなければならない。このため、新たな燃料切替機構及び複雑な制御方式などが必要となり、再着火時に着火ミスが生じる可能性も否定できない。
本発明が解決しようとする課題は、極めて小型かつ簡素な構造であって、乳化剤を使用することなく、着火性の良いエマルジョン燃料を効率良く製造することができるエマルジョン燃料製造装置を提供することにある。
本発明のエマルジョン燃料製造装置は、燃料油タンク、廃油タンク及び水タンクからそれぞれ燃料油流路、廃油流路及び水流路を経由して送給される燃料油、廃油及び水を混ぜ合わせるため主流路に直列配置された混合器と、前記混合器で形成された混合液を通過させてエマルジョン化するため混合器より下流側の前記主流路に直列配置されたスタティックミキサと、前記スタティックミキサを通過して形成されたエマルジョン燃料を燃焼装置へ送出するポンプと、を備え、両端に開口部を有する円管状のケーシング内の軸心方向に沿ってねじれ方向の異なる二種類のエレメントが交互に配置された前記スタティックミキサの軸心を挟んで対向する少なくとも一対の磁石を前記スタティックミキサの外周に配置し、前記ポンプから送出されるエマルジョン燃料の一部を前記混合器に流入させる帰還流路を設け
前記燃料油流路、前記水流路にそれぞれ逆止弁を配置し、
前記混合器が、前記主流路に直列に連結され、液体が一方向へ流動可能な合流路と、連続的に供給される燃料油、廃油及び水をそれぞれ個別に前記合流路に流入させる燃料油流入路、廃油流入路及び水流入路と、を備え、
前記燃料油流入路、前記廃油流入路及び前記水流入路が前記合流路に対し斜めをなし、且つ前記燃料油流入路、前記廃油流入路及び前記水流入路の下流側が前記主流路の下流側へ靡く方向に傾斜して連通するように配置したことを特徴とする。
このような構成とすれば、混合器にて形成された燃料油、廃油及び水の混合液は、スタティックミキサ内を流動する過程において、その内部のエレメントによって激しく撹拌、混合されるとともに、対向配置された磁石の間の磁場を通過することによって分子が微細化されるので、急速にエマルジョン化が進行する。また、スタティックミキサ内を流動して生成したエマルジョン燃料の一部は、帰還流路を通過して混合器へ流入し、再度、スタティックミキサ及びポンプを通過する循環流路を通過することによってエマルジョン化が飛躍的に進行する。従って、乳化剤を使用することなく、着火性の良いエマルジョン燃料を効率良く製造することができる。
また、帰還流路を設けることによって形成された循環流路を利用して、燃料油、廃油及び水の混合液を、混合器、スタティックミキサ及びポンプの間で循環させながらエマルジョン化を進行させるので、大規模な混合装置、撹拌装置あるいは大容量の貯留槽などが不要となり、極めて小型かつ簡素な構造とすることができる。なお、本発明のエマルジョン燃料製造装置において、燃料油としては、A重油や灯油などを使用することができ、廃油としては、食用油の廃油、機械油の廃油などを使用することができる。
ここで、本発明のエマルジョン燃料装置は、前記混合器が、液体が一方向へ流動可能な合流路と、連続的に供給される燃料油、廃油及び水をそれぞれ個別に前記合流路に流入させる燃料油流入路、廃油流入路及び水流入路と、を備えている
このような構成としたことにより、構造の複雑化を回避しつつ、燃料油、廃油及び水を効率良く混ぜ合わせることができる。
また、前記燃料油流入路、前記廃油流入路及び前記水流入路が前記合流路に対し斜めをなし、且つ前記燃料油流入路、前記廃油流入路及び前記水流入路の下流側が前記主流路の下流側へ靡く方向に傾斜して連通するように配置しているため、合流路を一方向に流れる液体によって生じる吸引力を利用して、燃料油、廃油及び水を効率良く合流路に流入させることができる。
一方、前記合流路の上流側から下流側に向かって、前記燃料油流入路、廃油流入路及び水流入路の順番に連通させることが望ましい。このような構成とすれば、比重や粘性の異なる3種類の液体(燃料油、廃油及び水)を比較的容易に混ぜ合わせることができる。
また、前記スタティックミキサを複数個、直列に配置することが望ましい。このような構成とすれば、燃料油、廃油及び水の混合液をエマルジョン化する機能を高めるとともに、装置のさらなる小型化を図ることができる。
本発明により、極めて小型かつ簡素な構造であって、乳化剤を使用することなく、着火性の良いエマルジョン燃料を効率良く製造することができるエマルジョン燃料製造装置を提供することができる。
本発明の実施の形態であるエマルジョン燃料製造装置の構成を示す概略図である。 図1に示すエマルジョン燃料製造装置を構成する水タンクの一部断面図である。 図1に示すエマルジョン燃料製造装置を構成する混合器の断面図である。 図1に示すエマルジョン燃料製造装置を構成するスタティックミキサの一部省略斜視図である。 (a)は図4のA−A線における断面図であり、(b)は前記(a)のB−B線における断面図である。 図1に示すエマルジョン燃料製造装置を構成するスタティックミキサの断面図である。
以下、図面に基づいて、本発明の実施形態について説明する。図1に示すように本実施形態のエマルジョン燃料製造装置10は、送水管31を経由して供給される水を貯留する水タンク11、送油管32を経由して供給される重油を貯留する重油タンク12及び廃油を貯留する廃油タンク13と、これらのタンク11,12,13から送給される水、重油及び廃油を混合するため主流路17に直列配置された複数の混合器14,15と、混合器14,15で形成された混合液をエマルジョン化するため混合器15より下流側の主流路17に直列配置された複数のスタティックミキサ16x,16y,16zと、複数のスタティックミキサ16x,16y,16zを通過して形成されたエマルジョン燃料を燃焼装置18及び帰還流路19へ送り込むためのポンプPと、を備えている。スタティックミキサ16x,16y,16zの外周には、それぞれの長手方向に沿って三対の磁石Mが配列されている。
水タンク11,重油タンク12からそれぞれ混合器14,15に至る水流路23,重油流路24,24a,24bにはソレノイドバルブ20及び逆止弁21がこの順番に配置され、廃油タンク13と混合器14との間には廃油流路22が設けられている。また、水タンク11,重油タンク12及び廃油タンク13の下方にはそれぞれドレインバルブ11a,12a,13aが設けられている。ポンプPの下流側の主流路17には、燃焼装置18に対するエマルジョン燃料の供給、停止を行うための開閉弁25が設けられている。
図2に示すように、水タンク11及び重油タンク12の内部構造は同じであり、送水管31(送油管32)の下端の開口部31a(32a)は水タンク11(重油タンク12)内の上方に位置するように配管され、開口部31a(32a)の外周にガイド管34が接続されている。ガイド管34内には、送水管31(送油管32)の開口部31a(32a)を開閉する球状体33が昇降可能に収容され、ガイド管34の下端の開口部34aには透水性(透油性)を有するフィルタ35が設けられている。
球状体33の比重は水W及び重油Fより小さいので、水タンク11(重油タンク12)内の水W(重油F)の液面Sの昇降に応じて球状体33がガイド管34内で昇降することにより、送水管31(送油管32)下端の開口部31a(32a)を開閉する。即ち、水タンク11(重油タンク12)内の水W(重油F)の液面Sが下がると、球状体33が下降して送水管31(送油管32)下端の開口部31a(32a)が開かれ、送水管31(送油管32)から水W(重油F)が水タンク11(重油タンク12)内へ供給され、水タンク11(重油タンク12)内の水W(重油F)の液面Sが所定位置まで上昇すると、球状体33が上昇して送水管31(送油管32)下端の開口部31a(32a)が閉じられ、送水管31(送油管32)から水タンク11(重油タンク12)内への水W(重油F)の供給が停止する。これにより、水タンク11(重油タンク12)内の水W(重油F)の液面Sは一定高さに保たれる。
図1,図3に示すように、混合器14,15は主流路17の上流から下流に向かって、この順番に直列配置されている。混合器14の上流側に重油流路24aが連結され、下流側に廃油流路22が連結されている。混合器15の上流側に重油流路24bが連結され、下流側に水流路23が連結されている。
図3に示すように、混合器14,15内には、主流路17に直列に連結された直管状の合流路14a,15aがそれぞれ設けられている。また、混合器14内には、重油流路24a,廃油流路22と、合流路14aとを連通する重油流入路24ap,廃油流入路22pが形成され、混合器15内には、重油流路24b,水流路23と、合流路15aとを連通する重油流入路24bp,水流入路23pが形成されている。
即ち、合流路14aの上流側に重油流路24aが連通し、合流路14aの下流側に廃油流路22が連通し、合流路15aの上流側に重油流路24bが連通し、合流路15aの下流側に水流路23が連通している。これにより、主流路17の上流から下流に向かって、重油流路24a、廃油流路22、重油流路24b及び水流路23が、この順番に合流する機構が形成されている。
重油流路24p,廃油流路22p,重油流路24p及び水流路23pはそれぞれ合流路14a,15aの軸心に対し、約75度(鋭角側角度)傾斜した状態で連通している。即ち、重油流入路24ap,廃油流入路22p,重油流入路24bp及び水流入路23pの下流側がそれぞれ主流路17の下流側へ靡く方向に傾斜している。なお、この傾斜角度は限定しないので、使用条件に応じて、約80度〜70度程度の範囲内で変更可能である。
また、重油流入路24ap,廃油流入路22p,重油流入路24bp及び水流入路23pのうち、重油流入路24ap,廃油流入路22p及び重油流入路24bpの内径は略同一であるが、水流路23pの内径は油流入路24ap,廃油流入路22p及び重油流入路24bpの内径より小さく設定されている。
次に、図1,図4〜図6に基づいてスタティックミキサ16x,16y,16zについて説明する。図1に示すように、スタティックミキサ16x,16y,16zは主流路17の流れに沿ってこの順番で直列配置されている。スタティックミキサ16x,16zは、図6に示すスタティックミキサ本体16の外周に、その長手方向に沿って三対の磁石Mが配置された構造であり、スタティックミキサ16yは、図6に示すように、スタティックミキサ本体16のみで構成されている。
図5,図6に示すように、スタティックミキサ本体16は、両端に開口部16b,16cを有する円管状のケーシング16a内の軸心方向に沿って、ねじれ方向の異なる二種類の右エレメント16d,左エレメント16eが交互に配置されている。右エレメント16d,左エレメント16eはいずれも長方形の板材を180度ねじった形状であり、ねじれの方向がそれぞれ左ねじり、右ねじりとなっている。
図4,図5に示すように、スタティックミキサ16x,16zにおいてはそれぞれスタティックミキサ本体16の軸心Xを挟んで対向する三対の磁石Mがスタティックミキサ本体16の外周に配置されている。三対の磁石Mはスタティックミキサ本体16の長手方向(軸心X方向)に沿って配列され、各磁石Mは軸心Xと平行な同一直線上に配置されている。また、対向する磁石Mは軸心Xを挟んで互いに異極(N極とS極)が向かい合うように配置されている。なお、対向する磁石Mは互いに同極(N極同士若しくはS極同士)が向かい合うように配置することもできる。
図4に示すように、スタティックミキサ16x,16zにおける三対の磁石Mは、それぞれ一対の取付部材36を介して固定されている。平板状の取付部材36には、3つの取付孔37が貫設され、これらの3つの取付孔37にそれぞれ磁石Mが嵌め込まれている。磁石Mが嵌め込まれた二枚の取付部材36を、スタティックミキサ本体16を挟んで互いに平行をなすように配置し、これらの回りに粘着テープ(図示せず)を巻き付けることによって固定されているが、この固定手段に限定するものではない。取付部材36は木質材料で形成されているが、磁石Mの磁力線に影響を与えない他の材料(例えば、合成樹脂材、紙質材あるいは無機質材など)を採用することもできる。
後述するように、混合器14,15にて形成された重油、廃油及び水の混合液は、スタティックミキサ16x,16y,16z内を順番に流動していくが、各スタティックミキサ本体16の一方の開口部16bから他方の開口部16cに向かって流動する前記混合液は、ケーシング16a内の右エレメント16d,左エレメント16eの分割作用、転換作用及び反転作用により激しく撹拌、混合され、エマルジョン化が進行する。また、スタティックミキサ16x,16zにおいては、軸心Xを挟んで対向配置された磁石Mの間の磁場を前記混合液が通過することによって急速にエマルジョン化が進行し、最後のスタティックミキサ16zを通過した段階において燃焼装置18にて燃焼可能なエマルジョン燃料が形成される。なお、磁石Mによってエマルジョン化が促進される反応機構については不明な点も多いが、磁石Mの磁力線を横切る方向に水分子、重油分子及び廃油分子が通過することによって各分子が微細化されるためではないかと推測される。
エマルジョン燃料製造装置10を稼働させる場合、主流路17の最下流に配置された開閉バルブ25を閉じた状態でポンプPを作動させ、ソレノイドバルブ20及び逆止弁21を開くと、水タンク11内の水は水流路23に沿ってソレノイドバルブ20及び逆止弁21を通過して混合器15へ送り込まれる。重油タンク12内の重油は重油流路24に沿ってソレノイドバルブ20へ流入し、ソレノイドバルブ20を通過した後、二つの重油流路24a,24bに分流してそれぞれ逆止弁21へ流入し、逆止弁21を通過した後は、重油流路24a,24bを経由してそれぞれ混合器14,15へ送り込まれる。廃油タンク13内の廃油は廃油流路22を経由して混合器14へ送り込まれる。
混合器14おいて重油と廃油とが合流、混合され、混合器15において、さらに重油と水とが合流、混合され、その下流側に直列配置された複数のスタティックミキサ16x,16y,16z内へ流入する。スタティックミキサ16x,16y,16zへ流入した重油と廃油と水との混合液は、これらのスタティックミキサ16x,16y,16zのスタティックミキサ本体16内を通過する際に、右エレメント16d,左エレメント16e(図3参照)で激しく混合、撹拌されることによりエマルジョン化が進行する。また、それぞれ三対の磁石Mを備えたスタティックミキサ16x,16z内を前記混合液が通過する際に急速にエマルジョン化が進行し、最下流に位置するスタティックミキサ16zを通過した後は、燃焼装置18にて燃焼可能なエマルジョン燃料が形成される。
この状態では、開閉バルブ25が閉止されているので、最下流のスタティックミキサ16zから流出したエマルジョン燃料はポンプPを経由して帰還流路19へ流れ込み、再び、混合器15の上流側へ流入し、以降は、前述と同様の経路を通過する。即ち、開閉バルブ25が閉止されているときは、混合器14,15から3個のスタティックミキサ16x,16y,16zを通過し、ポンプP及び帰還流路19を経由して再び混合器14,15へ戻る循環流路が形成され、前記混合液はこの循環経路内を循環し続ける。
ここで、図1に示す開閉バルブ25を開くと、スタティックミキサ16zを通過して形成されたエマルジョン燃料が供給流路26へ流出し、ボイラなどの燃焼装置18へ送り込まれ、燃焼に供される。エマルジョン燃料製造装置10で製造されたエマルジョン燃料は着火性が良好であるため、着火用燃料としてA重油などを単独使用することなく、燃焼装置18を運転開始することができる。従って、燃焼装置18をON−OFF制御で運転する場合に、燃料切替機構や複雑な制御方式などが不要である。
前述したように、エマルジョン燃料製造装置10において、混合器14,15、スタティックミキサ16x,16y,16z及びポンプPを通過することによって形成されたエマルジョン燃料の一部が、帰還流路19を通過して混合器14,15へ流入し、再度、スタティックミキサ16及びポンプPを通過する循環流路が形成される結果、スタティックミキサ16及びポンプPを複数回通過することによって混合液のエマルジョン化が飛躍的に進行するため、乳化剤を使用することなく、エマルジョン燃料を効率良く製造することができる。
また、帰還流路19を設けることによって形成された循環流路を利用して、燃料油、廃油及び水の混合液を、混合器14,15、スタティックミキサ16x,16y,16z及びポンプPの間で循環させながらエマルジョン化を進行させるので、大規模な混合装置、撹拌装置あるいは大容量の貯留槽などが不要となり、極めて小型で簡素な構造とすることができる。従って、既設の重油ボイラ、例えば、農業用ビニルハウスの加温用ボイラなどの燃焼装置に新たな改造を加えたり、広い設置スペースを設けたりすることなく、容易に使用することができる。
さらに、混合器14,15が、液体が一方向へ流動可能な合流路14a,15aと、連続的に供給される燃料油、廃油及び水をそれぞれ個別に合流路14a,15aに流入させる重油流入路24ap,24bp、廃油流入路22p及び水流入路23pと、を備えているため、構造の複雑化を回避しつつ、燃料油、廃油及び水を効率良く混ぜ合わせることができる。
この場合、重油流入路24ap,24bp、廃油流入路22p及び水流入路23pが合流路14a,15aに対し斜めに連通するように配置しているので、合流路14a,15aを一方向に流れる液体(混合液)によって生じる吸引力を利用して、燃料油、廃油及び水を効率良く合流路14a,15aに流入させることができる。
一方、合流路14a,15aの上流側から下流側に向かって、重油流入路24ap,廃油流入路22p,重油流入路24bp及び水流入路23pの順番に連通させているので、比重や粘性の異なる3種類の液体(燃料油、廃油及び水)を容易に混ぜ合わせることができる。
また、主流路17において3個のスタティックミキサ16x,16y,16zを直列に配置したことにより、燃料油、廃油及び水の混合液を短時間でエマルジョン化することができる。従って、エマルジョン燃料製造装置10は、幅450mm×奥行450mm×高さ400mm程度の極めて小型の装置でありながら、毎分25〜30リットル程度のエマルジョン燃料を製造することができる。さらに、図1に示すように、重油タンク12からそれぞれ混合器14,15に至る水流路23,重油流路24,24a,24bのソレノイドバルブ20の下流側に逆止弁21を配置しているため、混合器14,15を通過する前記混合液やエマルジョン燃料がタンク11,12,13に逆流することもない。
エマルジョン燃料製造装置10は3個のスタティックミキサ16x,16y,16zを備え、2個のスタティックミキサ16x,16zにそれぞれ三対の磁石Mを配置しているが、スタティックミキサの個数、磁石の個数及び配置形態などは前述した実施形態に限定するものではないので、使用条件に応じて変更することができる。
本発明は、燃料油、廃油及び水を原料として、ボイラなどの燃焼装置に使用可能なエマルジョン燃料を製造する装置として広く利用することができる。
10 エマルジョン燃料製造装置
11 水タンク
12 重油タンク
13 廃油タンク
11a,12a,13a ドレインバルブ
14,15 混合器
14a,15a 合流路
16 スタティックミキサ本体
16x,16y,16z スタティックミキサ
16a ケーシング
16b,16c 開口部
16d 右エレメント
16e 左エレメント
17 主流路
18 燃焼装置
19 帰還流路
20 ソレノイドバルブ
21 逆止弁
22 廃油流路
22p 廃油流入路
23 水流路
23p 水流入路
24,24a,24b 重油流路
24ap,24bp 重油流入路
25 開閉弁
26 供給流路
31 送水管
31a,32a,34a 開口部
32 送油管
33 球状体
34 ガイド管
35 フィルタ
36 取付部材
37 取付孔
F 重油
M 磁石
S 液面
W 水
X 軸心

Claims (3)

  1. 燃料油タンク、廃油タンク及び水タンクからそれぞれ燃料油流路、廃油流路及び水流路を経由して送給される燃料油、廃油及び水を混ぜ合わせるため主流路に直列配置された混合器と、前記混合器で形成された混合液を通過させてエマルジョン化するため混合器より下流側の前記主流路に直列配置されたスタティックミキサと、前記スタティックミキサを通過して形成されたエマルジョン燃料を燃焼装置へ送出するポンプと、を備え、両端に開口部を有する円管状のケーシング内の軸心方向に沿ってねじれ方向の異なる二種類のエレメントが交互に配置された前記スタティックミキサの軸心を挟んで対向する少なくとも一対の磁石を前記スタティックミキサの外周に配置し、前記ポンプから送出されるエマルジョン燃料の一部を前記混合器に流入させる帰還流路を設け
    前記燃料油流路、前記水流路にそれぞれ逆止弁を配置し、
    前記混合器が、前記主流路に直列に連結され、液体が一方向へ流動可能な合流路と、連続的に供給される燃料油、廃油及び水をそれぞれ個別に前記合流路に流入させる燃料油流入路、廃油流入路及び水流入路と、を備え、
    前記燃料油流入路、前記廃油流入路及び前記水流入路が前記合流路に対し斜めをなし、且つ前記燃料油流入路、前記廃油流入路及び前記水流入路の下流側が前記主流路の下流側へ靡く方向に傾斜して連通するように配置したことを特徴とするエマルジョン燃料製造装置。
  2. 前記合流路の上流側から下流側に向かって、前記燃料油流入路、廃油流入路及び水流入路の順番に連通させたことを特徴とする請求項記載のエマルジョン燃料製造装置。
  3. 前記スタティックミキサを複数個、直列に配置したことを特徴とする請求項1または2記載のエマルジョン燃料製造装置。
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