JP4756571B2 - 酸素貯蔵放出材 - Google Patents

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本発明は、自動車の三元触媒などに用いられる酸素貯蔵放出材に関する。
セリアは酸素貯蔵放出能( OSC)を有し、排ガス中の酸素濃度の変動を緩和できるため、内燃機関からの排ガスを浄化する三元触媒などの助触媒として広く用いられている。また、 OSCを高めるためには比表面積を大きくすることが望ましいため、セリアは粉末状態として用いられている。
しかしながら、排ガス浄化用触媒は高温で使用されるので、高温における浄化活性が高いことが必要である。そのためセリアには、粉末として高比表面積をもつようにして用いた場合においても、高温での使用時に比表面積の低下が生じないこと、つまり耐熱性に優れていることが要求されている。
そこで従来より、セリアにジルコニアやセリウムを除く希土類元素の酸化物を固溶させることが提案されている。例えば特開平04−055315号公報には、セリウム(Ce)の水溶性塩とジルコニウム(Zr)の水溶性塩の混合水溶液からセリア前駆体とジルコニア前駆体とを共沈させ、それを熱処理する酸化セリウム微粉体の製造方法が開示されている。この製造方法によれば、共沈物を熱処理することによりCeO2とZrO2は複合酸化物となり、互いに固溶した酸化物固溶体が生成する。
また特開平09−221304号公報には、CeとZrの金属塩が溶解した水溶液から酸化物前駆体を沈殿させる際に界面活性剤を添加しておくことで、結晶子の平均径が小さく高い固溶度となり、高い OSCが発現されるセリア−ジルコニア固溶体の製造方法が開示されている。
このように酸化物前駆体を沈殿させる際に界面活性剤を添加しておくことにより、界面活性剤のミセルの中に複数種の沈殿粒子が均一に取り込まれる。そしてミセル中で中和、凝集及び熟成が進行することによって、複数成分が均一に含まれ濃縮された小さな空間の中で固溶体粒子の生成が進行する。さらに、界面活性剤の分散効果により沈殿微粒子の分散性が向上し、偏析が小さくなって接触度合いが高まる。これらにより固溶度が高くなるとともに、結晶子の平均径を小さくすることができる。
さらに特表2001−524918号公報には、金属塩の水溶液から酸化物前駆体を沈殿させる際に界面活性剤を添加しておくことで、粒子サイズ分布、細孔容積などを最適に調整するジルコニアあるいはセリア−ジルコニア固溶体などの製造方法が開示されている。
ところで、セリアあるいはセリア−ジルコニア固溶体などの酸素貯蔵放出材は、それ自体でも酸素貯蔵放出能を有するものの、その能力はそれほど高くない。そこで特開2003−126694号公報あるいは特開2003−033669号公報などに記載されているように、Ptなどの貴金属を担持させることで OSCを向上させることが行われている。Ptなどを担持することによって、低温域から高い OSCが発現される。
特開平04−055315号 特開平09−221304号 特表2001−524918号 特開2003−126694号 特開2003−033669号
ところがPtは酸化活性がきわめて高いために、排ガス中に含まれるSO2 を酸化して有害な硫酸が生成してしまう。またPtなどの貴金属は高価であるために、酸素貯蔵放出材のコストも上昇し、排ガス浄化用触媒も高価となるという問題がある。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、Ptなどの貴金属を用いずに高い OSCを発現でき、しかも安価な酸素貯蔵放出材とすることを課題とする。
上記課題を解決する本発明の酸素貯蔵放出材の特徴は、モル比で 0.7≦Zr/(Ce+Zr)≦0.85の範囲にあるセリア−ジルコニア固溶体を含む担体と、担体に酸化鉄を混合又は担持してなる酸素貯蔵放出材であって、担体は細孔径が 0.1μm以下の細孔の細孔容積が 0.3cc/g以上であり、酸化鉄の含有量は Fe2O3として2〜30重量%であることにある。
また担体は、細孔径が0.01μm以上かつ0.05μm以下の細孔の細孔容積が 0.1cc/g以上であることが望ましく、この細孔容積が、細孔径が0.01μm以上かつ 0.1μm以下の細孔の細孔容積の70%以上を占めることがさらに望ましい。
本発明の酸素貯蔵放出材によれば、酸化鉄を含むことによって、 400〜 500℃の範囲では、セリア−ジルコニア固溶体を含む担体にPtを担持したものと同等以上の OSCが発現される。しかも酸化鉄は貴金属に比べてきわめて安価であるので、コスト面できわめて有利である。さらに、酸化鉄はPtなどに比べて酸化活性が小さいので、硫酸の生成を大きく抑制することができる。
本発明の酸素貯蔵放出材では、モル比で 0.7≦Zr/(Ce+Zr)≦0.85の範囲にあるセリア−ジルコニア固溶体を含む担体に活性種として酸化鉄を含んでいる。
Fe2O3の還元反応は、CeO2に比べて低温から生じる。すなわち Fe2O3がCeO2に先立って還元され、 Fe3O4、 FeOあるいはFeとなる。これによって、還元雰囲気では担体から活性種"Fe"への酸素移動が促進される。酸化雰囲気では、活性種の存在の有無に関わりなく非常に速く活性種及び担体の酸化反応が進行し、担体は自身に不足した酸素を雰囲気から取り込む。また酸化鉄自体も OSCを有しているので、その OSCが担体の OSCに加算される。これによって高い OSCが発現される。特に 400〜 500℃では、 Fe2O3の還元反応及び FeOの酸化反応が十分に進行するため、Ptを担持したものに劣ることなく OSCを有効に利用することができる。
セリア−ジルコニア固溶体を担体として用いる場合、セリウムとジルコニウムの比率は、モル比で 0.7≦Zr/(Ce+Zr)≦0.85の範囲にあることが好ましい。モル比Zr/(Ce+Zr)が 0.7未満では OSCが発現される温度域が高温側に移行するとともに、塩基性度が増加するため硫黄酸化物との反応によってセリア−ジルコニア固溶体の分解が生じるようになる。またモル比Zr/(Ce+Zr)が0.85を超えると、 OSCが全温度域で低下してしまう。
ところで、排ガス浄化用触媒の触媒担体として用いられている Al2O3、ZrO2、CeO2−ZrO2固溶体など従来の金属酸化物では、細孔径が 0.1μm以下の細孔の細孔容積が0〜 0.2cc/gと比較的小さな範囲にあった。そのためコート層におけるガス拡散性が低く、コート層の下層に担持されている活性種を有効利用することが困難であった。なお細孔容積とは、それぞれの細孔の合計容積をいう。また二次粒子は一次粒子が凝集してなるものであり、平均二次粒子径は金属酸化物の粉末の現実の平均粒子径に相当するものである。
そこで本発明の酸素貯蔵放出材では、担体は、細孔径が 0.1μm以下の細孔の細孔容積が 0.3cc/g以上とする。また担体は、細孔径が0.01μm以上かつ0.05μm以下の細孔の細孔容積が 0.1cc/g以上であることが望ましく、この細孔容積が、細孔径が0.01μm以上かつ 0.1μm以下の細孔の細孔容積の70%以上を占めることがさらに望ましい。
このような担体を用いることにより、ガス拡散性が優れ、下層においても酸化鉄と排ガスとの接触機会が増大する。したがって活性種である酸化鉄を有効に活用することができ、 OSCがさらに向上する。細孔径が 0.1μm以下の細孔の細孔容積が 0.3cc/gより小さい場合には、十分なガス拡散性が得られない。また平均二次粒子径があまり大きすぎると、脆くなりコート層とした場合に使用時の剥離などの不具合が生じる場合があるので、平均二次粒子径は30μm以下であることが望ましい。
このようなセリア−ジルコニア固溶体は、セリウムとジルコニウムを含む化合物が溶解した水溶液にアルカリ性物質を添加することにより酸化物前駆体の沈殿物を調製し、沈殿物を洗浄し、洗浄後の沈殿物を界面活性剤とともに水中で撹拌し、その後沈殿物を焼成することで製造することができる。
セリウムとジルコニウムを含む化合物としては、硝酸セリウム(III )、硝酸セリウム(IV)アンモニウム、塩化セリウム(III )、硫酸セリウム(III )、硫酸セリウム(IV)、オキシ硝酸ジルコニウム、オキシ塩化ジルコニウムなどを用いることができる。
またアルカリ性物質としては、水溶液としてアルカリ性を示すものであれば用いることができる。加熱時に容易に分離できるアンモニアが特に望ましい。しかしアルカリ金属の水酸化物などの他のアルカリ性物質であっても、水洗によって容易に除去することができるので用いることができる。このアルカリ性物質の添加は水溶液として添加することが望ましく、徐々に滴下してもよいし一度に全量を混合することもできる。なお沈殿物の偏析を防止するために、セリウムとジルコニウムを含む化合物が溶解した水溶液を撹拌しながら添加することが望ましい。
この場合、セリウムの価数に注意する必要がある。4価のセリウムの場合には、CeO2はZrO2と比較的容易に固溶するので問題はないが、3価のセリウムの場合には、CeO2はZrO2と固溶しにくいので、例えば水溶液中に過酸化水素を共存させることが望ましい。このようにすれば、セリウム(III )が過酸化水素と錯体を作り酸化されてセリウム(IV)となるので、CeO2をZrO2と固溶させやすくすることができる。
過酸化水素の添加量は、セリウムイオンの1/4以上であることが望ましい。過酸化水素の添加量がセリウムイオンの1/4未満であるとCeO2とZrO2の固溶が不十分となる。過酸化水素の過剰の添加は特に悪影響を及ぼさないが、経済的な面で不利となるのみでメリットはなく、セリウムイオンの1/2〜2倍の範囲にあることがより望ましい。なお、過酸化水素の添加時期は特に制限されず、アルカリ性物質の添加前でもよいし、同時あるいはそれより後に添加することもできる。また過酸化水素は後処理が不要となるので特に望ましい酸化剤であるが、場合によっては酸素ガスやオゾン、過塩素酸、過マンガン酸などの過酸化物など他の酸化剤を用いることもできる。
さらに、セリウムとジルコニウムを含む化合物が溶解した水溶液を103sec-1以上、望ましくは104sec-1以上の高せん断速度で高速撹拌しながらアルカリ性物質を添加することも好ましい。中和生成物である沈殿微粒子中の成分は、ある程度の偏析が避けられないため、強力な撹拌によりこの偏析を均一にするとともに分散性を向上させることができる。セリウム塩とジルコニウム塩の水溶液から共沈させる場合、両者の沈殿するpHが異なるため同種の沈殿粒子が集団になりやすい。そこで高せん断速度で高速撹拌することにより、同種の沈殿微粒子の集団が破壊され、CeO2前駆体とZrO2前駆体の接触度合いが向上するため沈殿粒子がよく混合される。したがってセリア−ジルコニア固溶体の固溶度が向上するとともに結晶子の平均径を小さくすることができる。せん断速度が103sec-1未満では、固溶促進効果が十分でない。なお、せん断速度Vは、V=v/Dで表される。ここでvは撹拌機のロータとステータの速度差(m/sec )であり、Dはロータとステータの間隙(m)である。
従来の共沈法においては、酸化物となる金属元素を含む化合物及びアルカリ性物質と、界面活性剤とが水溶液中で共存している。そのためアルカリ性物質添加時のpH変化によって界面活性剤の性質が変化し、界面活性剤の添加効果が損なわれるという不具合があった。
そこで酸化物前駆体の沈殿物を洗浄し、洗浄後の沈殿物を界面活性剤とともに水中で撹拌することが望ましい。洗浄によって、酸化物前駆体からアルカリ性物質及び遊離酸などが洗い流されるため、界面活性剤はpH変化に晒されない。したがって界面活性剤の添加効果が最大に発現され、焼成によって細孔径が 0.1μm以下の細孔の細孔容積が 0.3cc/g以上であるセリア−ジルコニア固溶体を製造することができる。
界面活性剤の作用は明らかではないが、以下のように推察される。つまり、アルカリ性物質で中和したばかりの状態では、Ce及びZrは数nm以下の粒径の非常に微細な水酸化物又は酸化物の状態で沈殿する。そして洗浄中などに一次粒子の凝集がある程度進行して二次粒子となる。界面活性剤の添加により、界面活性剤のミセルの中にその二次粒子が取り込まれ、ミセル中で凝集及び熟成が進行することによって、濃縮された小さな空間の中で粒子の成長が進行する。さらに、界面活性剤の分散効果により二次粒子の分散性が向上する。これらの作用により、細孔径が 0.1μm以下の細孔の細孔容積が 0.3cc/g以上であるセリア−ジルコニア固溶体を製造することができると考えられる。
界面活性剤の添加量は、得られるセリア−ジルコニア固溶体に対して2〜40重量%となる範囲、すなわち重量比でセリア−ジルコニア固溶体:界面活性剤=98〜60:2〜40の範囲が好ましい。界面活性剤の添加量が2重量%未満では添加した効果が小さく、40重量%を超えて添加すると界面活性剤どうしの凝集によって酸化物前駆体の分散性が低下し、また焼成時に界面活性剤の燃焼による発熱量が大きくなるためセリア−ジルコニア固溶体の凝集が生じて比表面積が小さくなってしまう。
なお撹拌時における水の量は、沈殿時における水の量と同程度であることが好ましいが、撹拌できる範囲であれば特に制限されない。また撹拌速度は1000 sec-1以上とすることが好ましく、10〜30℃の温度で5分間以上撹拌することが好ましい。撹拌による剪断力が大きすぎると発熱したり装置の消耗が激しくなり、剪断力が小さすぎると界面活性剤の分散状態が十分でない場合がある。また撹拌時の温度がこの範囲より低いと撹拌時間が長時間となり、この範囲より高い温度では発熱や装置の消耗が生じるようになる。
界面活性剤としては、陰イオン系、陽イオン系及び非イオン系などのいずれも用いることができるが、その中でも形成するミセルが内部に狭い空間を形成しうる形状、例えば球状ミセルを形成し易い界面活性剤が望ましい。また臨界ミセル濃度(cmc)が0.1mol/リットル以下のものが望ましく、0.01mol /リットル以下の界面活性剤が望ましい。なお臨界ミセル濃度(cmc)とは、ある界面活性剤がミセルを形成する最低の濃度のことである。
これらの界面活性剤を例示すると、陰イオン性界面活性剤である、アルキルベンゼンスルホン酸及びその塩、αオレフィンスルホン酸及びその塩、アルキル硫酸エステル塩、アルキルエーテル硫酸エステル塩、フェニルエーテル硫酸エステル塩、メチルタウリン酸塩、スルホコハク酸塩、エーテル硫酸塩、アルキル硫酸塩、エーテルスルホン酸塩、飽和脂肪酸及びその塩、オレイン酸等の不飽和脂肪酸及びその塩、その他のカルボン酸、スルホン酸、硫酸、リン酸、フェノールの誘導体等;
非イオン性界面活性剤である、ポリオキシエチレンポリプロピレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンポリスチリルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシポリプロピレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコール、グリコール,グリセリン,ソルビトール,マンニトール,ペンタエリスリトール,ショ糖などの多価アルコール、多価アルコールの脂肪酸部分エステル、多価アルコールのポリオキシエチレン脂肪酸部分エステル、多価アルコールのポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン化ヒマシ油、ポリグリセン脂肪酸エステル、脂肪酸ジエタノールアミド、ポリオキシエチレンアルキルアミン、トリエタノールアミン脂肪酸部分エステル、トリアルキルアミンオキサイド等;
陽イオン性界面活性剤である、脂肪酸第一アミン塩、脂肪酸第二アミン塩、脂肪酸第三アミン塩、テトラアルキルアンモニウム塩,トリアルキルベンジルアンモニウム塩,アルキルピロジニウム塩,2-アルキル−1-アルキル−1-ヒドロキシエチルイミダゾリニウム塩,N,N-ジアルキルモルホリニウム塩,ポリエチレンポリアミン,脂肪酸アミド塩等の第四吸アンモニウム塩等;
両イオン性界面活性剤である、ベタイン化合物等;から選ばれる少なくとも一種を用いることができる。
焼成雰囲気は、酸化雰囲気、還元雰囲気、中性雰囲気のいずれの雰囲気でもよい。沈殿物中の金属元素が酸化物となるのは、原料として使用した水溶液の水等に含まれる酸素が関与し、焼成時に沈殿物中の金属元素を酸化させるからである。したがって、還元雰囲気で焼成してもセリア−ジルコニア固溶体が得られる。なお焼成温度は 150〜 800℃とすることが好ましい。焼成温度が 150℃より低いと焼成に長時間必要となり、 800℃より高くなると比表面積が低下するようになる。
得られたセリア−ジルコニア固溶体は、1000〜1300℃の温度範囲で還元処理することが好ましい。この還元処理により、セリウム原子が3価となって酸素欠陥ができ、セリウムとジルコニウムの相合拡散が容易となってセリアとジルコニアの固溶が促進されやすい状態になる。さらに、ジルコニウムが規則的に配列し、セリア中にジルコニアの骨格を確実に形成させることができる。そしてモル比で 0.7≦Zr/(Ce+Zr)≦0.85の範囲にあれば、ジルコニア相がテトラゴナル相とモノクリニック相の両方を取り得る境界の組成領域であり、構造が不安定となり共存するセリア−ジルコニア固溶体相に微視的な応力を及ぼして、酸素の拡散や吸放出を活性化させると考えられる。
還元処理における加熱温度が1000℃未満であると、相互拡散が不十分となり、セリア−ジルコニア固溶体相の形成が不十分となるために OSCが低下する。また加熱温度が1300℃を超えると、酸化物が焼結を起こして粒子が凝集するおそれがある。なお還元処理の雰囲気としては、水素,CO,炭化水素,アンモニア,その他有機物などを含む還元性雰囲気であれば特に制限されない。
酸化鉄は、粉末として担体粉末中に混合してもよいし、担体に担持することもできる。担体粉末と混合する場合には、両者をできるだけ微細な粉末として混合することが望ましい。また担持する場合には、鉄塩の水溶液などを担体に含浸させ、それを焼成することで担持することができる。
酸化鉄の含有量は、 Fe2O3として2〜30重量%の範囲とする。酸化鉄の含有量がこの範囲から外れると、実用的な OSCが得られない。
また活性種として、酸化鉄に加えてCe、Ti、Y、Mg、Znなどの酸化物を含むこともできる。このような酸化物を含むことで、酸化還元反応が促進されたり、熱安定性が向上する場合がある。
以下、実施例及び比較例により本発明を具体的に説明する。
(実施例1)
3リットルのビーカ中において、硝酸セリウム水溶液442.29g(CeO2として28重量%)と、オキシ硝酸ジルコニウム水溶液 601.3g(ZrO2として18重量%)と、30%過酸化水素水 199.5gと、を1200gのイオン交換水と混合し、プロペラ撹拌器で撹拌しながら、25%アンモニア水溶液 319.9gを添加し、酸化物前駆体の沈殿物を得た。
得られた沈殿物を遠心分離器にかけて上澄み液を捨て、これにイオン交換水を捨てた上澄み液を同量加えて撹拌し再び遠心分離器にかけた。この操作をさらに2回行うことにより、沈殿物を洗浄した。
最後に上澄み液を捨てた後の沈殿物を再び3リットルのビーカに移し、イオン交換水1800gを加えてプロペラ撹拌器とホモジナイザを用いて撹拌した。そこへ陽イオン性界面活性剤(「アーマック」ライオン社製)5gと陰イオン性界面活性剤(「アーモフロー」ライオン社製)5gを加え、さらに5分間撹拌した。この分散液を遠心分離器にかけ、上記と同様にして沈殿物を洗浄した。
最後に上澄み液を捨てた後の沈殿物を、脱脂炉を用い大気中にて 400℃で5時間焼成し、さらに大気中 700℃で5時間焼成してCeO2−ZrO2固溶体粉末(CeO2:ZrO2=30モル:70モル)を調製した。
得られたCeO2−ZrO2固溶体粉末の、細孔径が 0.1μm以下の細孔の細孔容積は 0.3cc/gであり、平均二次粒子径は6μmであった。なお細孔容積は水銀ポロシメータにより測定し、平均二次粒子径はレーザー回折/散乱式粒度分布測定装置により測定した。
次に、硝酸鉄9水和物(Fe(NO3)3・9H2O)10.2gをイオン交換水に溶解し、その水溶液中に上記で得られたCeO2−ZrO2固溶体粉末25gを混合し、水分を蒸発乾固した後、箱形電気炉中にて 600℃で5時間焼成して酸化鉄を担持した。試料中の酸化鉄の担持量は、 Fe2O3として 7.4重量%である。
(比較例1)
実施例1で用いたCeO2−ZrO2固溶体粉末のみを比較例1の酸素貯蔵放出材とした。
(比較例2)
硝酸鉄9水和物10.2gをイオン交換水に溶解し、その水溶液中にZrO2粉末25gを混合し、水分を蒸発乾固した後、箱形電気炉中にて 600℃で5時間焼成して酸化鉄を担持した。
(比較例3)
実施例1と同様に調製されたCeO2−ZrO2固溶体粉末(CeO2:ZrO2=50モル:50モル)のみを比較例3の酸素貯蔵放出材とした。
(比較例4)
所定濃度のジニトロジアンミン白金水溶液の所定量中に比較例3と同様のCeO2−ZrO2固溶体粉末(CeO2:ZrO2=50モル:50モル)の所定量混合し、水分を蒸発乾固した後、箱形電気炉中にて 600℃で5時間焼成してPtを担持した。Ptの担持量は1重量%である。
(比較例5)
所定濃度のジニトロジアンミン白金水溶液の所定量中に比較例3と同様のCeO2−ZrO2固溶体粉末(CeO2:ZrO2=50モル:50モル)の所定量混合し、水分を蒸発乾固した後、箱形電気炉中にて 600℃で5時間焼成してPtを担持した。Ptの担持量は2重量%である。
(比較例6)
所定濃度のジニトロジアンミン白金水溶液の所定量中に比較例3と同様のCeO2−ZrO2固溶体粉末(CeO2:ZrO2=50モル:50モル)の所定量混合し、水分を蒸発乾固した後、箱形電気炉中にて 600℃で5時間焼成してPtを担持した。Ptの担持量は5重量%である。
(比較例7)
所定濃度のジニトロジアンミン白金水溶液の所定量中に比較例3と同様のCeO2−ZrO2固溶体粉末(CeO2:ZrO2=50モル:50モル)の所定量混合し、水分を蒸発乾固した後、箱形電気炉中にて 600℃で5時間焼成してPtを担持した。Ptの担持量は10重量%である。
<試験・評価>
各実施例及び各実施例の触媒の構成をまとめて表1に示す。
Figure 0004756571
実施例1、比較例1及び比較例2の酸素貯蔵放出材を熱重量分析計にそれぞれ15mg配置し、還元ガス(16.7%H2/N2、流量60cc/分)と酸化ガス(28.6%O2/N2、流量60cc/分)を所定温度( 300℃、400℃、500℃、600℃、700℃、800℃)でそれぞれ5分間ずつ交互に流した時の重量変化をそれぞれ測定して、酸素の貯蔵量と放出量の平均値を OSC量とした。結果を図1に示す。
また実施例1と比較例1の各試料中のCeO2量から理論 OSC量を算出し、上記で測定された OSC量の理論 OSC量に対する割合を算出して、結果を図2に示す。
比較例1の酸素貯蔵放出材の OSC量はCeO2−ZrO2固溶体自体の OSC量であり、比較例2の酸素貯蔵放出材の OSC量は、 Fe2O3自体の OSC量である。そして Fe2O3が Fe3O4まで還元される温度は約 300℃、 FeOまで還元される温度は約 500℃、Feまで還元される温度は約 700℃であり、それぞれの温度における比較例2の OSC量が酸化鉄の還元に起因する OSC量である。
図1より、 300℃では、比較例1の酸素貯蔵放出材の OSC量はほとんど無いのに対し、実施例1の酸素貯蔵放出材の OSC量は比較例2より大きいことから、CeO2−ZrO2固溶体に酸化鉄を担持することで、酸化鉄自体の OSCを超える OSCが発現されCeO2−ZrO2固溶体自体の OSCも引き出されていることがわかる。
また 400〜 500℃においても、実施例1の酸素貯蔵放出材の OSCは量、比較例2の OSC量(酸化鉄自体の OSC量)を差し引いても大きく、高い OSCが発現されていることがわかり、これはCeO2−ZrO2固溶体に酸化鉄を担持した効果であることが明らかである。
さらに図2から、高温域では酸化鉄の有無による差異が認められないが、 300〜 500℃では、実施例1の酸素貯蔵放出材は比較例1に比べて高い値を示し、酸化鉄の担持によってCeO2−ZrO2固溶体自体の OSCが格段に向上していることが明らかである。
比較例3〜7の酸素貯蔵放出材についても、上記と同様にして 500℃における OSC量を測定し、理論 OSC量に対する割合を算出して、実施例1及び比較例1の酸素貯蔵放出材の結果と共に図3に示す。
比較例1と比較例3の比較から、活性種が無ければCeO2−ZrO2固溶体の組成が変化しても、現実の OSC量の理論 OSC量に対する割合はほとんど変化がない。しかし実施例1と比較例1との比較、比較例4〜7と比較例3との比較から、活性種を担持することでCeO2−ZrO2固溶体自体の OSCが格段に向上している。そして実施例1と比較例4〜7との比較から、酸化鉄を担持することでPtを多く担持したものに引けを取らない活性向上が発現されていることが明らかであり、実施例1の酸素貯蔵放出材はPtを担持した従来の酸素貯蔵放出材と同等以上の活性を有していることが明らかである。
なお実施例1の酸素貯蔵放出材について、真空排気してXPS測定し、1%H2/N2中にて 400℃又は 600℃で還元処理した後に真空排気してXPS測定した。そしてFeとCeについて整理した結果を図4及び図5に示す。
図4及び図5から、1%H2/N2中にて処理することにより、Fe3+がFe2+に還元され、Ce4+がCe3+に還元されていることがわかる。すなわち酸化鉄と担体とが共に還元されているが、実施例1の酸素貯蔵放出材の OSC量は酸化鉄のみの OSC量と担体のみの OSC量の合計量より大きい。このことから、 Fe2O3がCeO2に先立って還元されて Fe3O4、 FeOあるいはFeとなり、担体から活性種"Fe"への酸素移動が促進され、担体は自身に不足した酸素を雰囲気から取り込む作用によって、高い OSCが発現されたと考えられる。
本発明の酸素貯蔵放出材は、三元触媒ばかりでなく、NOx 吸蔵還元型触媒、水素生成触媒などにも利用することができる。
実施例及び比較例の酸素貯蔵放出材の温度と OSC量との関係を示すグラフである。 実施例及び比較例の酸素貯蔵放出材の現実のOSC量が理論 OSC量に対する割合が温度でどのように変化するかを示すグラフである。 実施例及び比較例の酸素貯蔵放出材の現実のOSC量が理論 OSC量に対する割合を示すグラフである。 実施例1の酸素貯蔵放出材のFe2p3 −XPSチャートである。 実施例1の酸素貯蔵放出材のCe3d−XPSチャートである。

Claims (3)

  1. モル比で 0.7≦Zr/(Ce+Zr)≦0.85の範囲にあるセリア−ジルコニア固溶体を含む担体と、該担体に酸化鉄を混合又は担持してなる酸素貯蔵放出材であって、
    該担体は細孔径が 0.1μm以下の細孔の細孔容積が 0.3cc/g以上であり、該酸化鉄の含有量は Fe2O3として2〜30重量%であることを特徴とする酸素貯蔵放出材。
  2. 前記担体は、細孔径が0.01μm以上かつ0.05μm以下の細孔の細孔容積が 0.1cc/g以上である請求項1に記載の酸素貯蔵放出材。
  3. 前記細孔容積が、細孔径が0.01μm以上かつ 0.1μm以下の細孔の細孔容積の70%以上を占める請求項2に記載の酸素貯蔵放出材。
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