JP4756438B2 - リニアモータ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば、半導体製造装置あるいは工作機械のテーブル送りなど、超精密位置決め、高推力が要求される用途に適する微小ストロークのリニアモータに関し、特に、電機子巻線からの漏洩磁束を低減する構成に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
(第1の従来技術)
従来、例えば、半導体製造装置または工作機械のテーブル送りなど、超精密位置決め・高推力が要求される用途に適する微小ストロークのリニアモータは図8のようになっている。図8は第1の従来技術を示すリニアモータであって、後述する本発明の第2、第4実施例と共通な正断面図となっている。また、図9は第1の従来技術を示すリニアモータの分解斜視図であって、便宜上、片側の固定子およびそれに対して対向する移動子を一部破断して示したものとなっている。
まず、第1の従来技術を図8、図9を用いて説明すると、1は界磁ヨーク、2はサイドヨーク、3は界磁用永久磁石、4はコイル、5は芯金、6は電機子、7は電機子取付板、Gは電機子と界磁用永久磁石間の磁気的空隙の方向、矢印Aは移動子の移動方向、Bは移動子の移動方向Aおよび磁気的空隙Gの方向と直交する方向,L1は界磁ヨーク1間の距離を表すものとする。
リニアモータは基本的には2列の対向する平板状の界磁ヨーク1に配設された界磁用永久磁石3と当該界磁用永久磁石3と磁気的空隙を介して対向配置された電機子6で構成すると共に、電機子6を移動子とし、界磁用永久磁石3を固定子として電機子6を相対的移動するようになっている。
具体的には、界磁ヨーク1は、電機子6の移動方向Aおよび磁気的空隙方向Gと直交する方向Bを長手方向として構成してあり、2列の界磁ヨーク1の間をサイドヨーク2で固定している。界磁用永久磁石3は、電機子6の移動方向に沿って交互に極性が異なるように所定ピッチで2つ並べて配置している。
また、電機子6は、2つの界磁用永久磁石3に対して平行に配設された1つのコイル4を平板状に成形すると共に、コイル4をステンレスなどの非磁性部材でできた芯金5の両面に樹脂モールド(不図示)や接着などにより固定し、コアレス構造を構成している。ここで、コイルの寸法形状は、電機子6が所定の推力、ストロークが得られるように移動方向となるコイルピッチCおよび導体幅Dを決定している。それからコイル4を一体化した芯金5は電機子取付板7によって固定している。
なお、図示していないが、上記電機子6は移動方向に可動自在な支持機構によって支持されており、移動子と固定子には、移動子の相対移動の位置を測るためにリニアスケールとセンサヘッドからなる磁気センサなどの位置検出器が取り付けられている。
このような構成において、コイル4に直流電流を供給すると、コイル4に流れる電流と界磁用永久磁石3による磁束との電磁作用により、電機子6が移動方向にストローク分だけ直線移動する。
【0003】
(第2の従来技術)
図10は第2の従来技術を示すリニアモータの斜視図であって、移動子と固定子を一部破断したものとなっている。
リニアモータにおいて、2列の対向する平板状の界磁ヨーク10に配設された界磁用永久磁石30と電機子60で構成し、電機子60を移動子とし、界磁用永久磁石30を固定子として電機子60を相対的移動する構成は、第1の従来技術と同じである。ここで、L2は界磁ヨーク10間の距離を表すものとする。
基本的に第1の従来技術と異なる点は、2列の対向する界磁ヨーク10が、その長手方向の両端部相互をサイドヨーク20で連結すると共に、界磁ヨーク10同士間の中央部にセンターヨーク70を配設して日の字状の閉磁路を構成している点である。
界磁用永久磁石30は、各界磁ヨーク10のセンターヨーク70との対向面に極性が同方向に揃うようにに1つずつ配置されてている。
また、電機子60は、センターヨーク70と磁気的空隙を介して囲うように配設してあり、芯金50と当該芯金50の表面に巻装されたコイル40を樹脂モールド(不図示)などで固着し、これらを電機子取付板70に固定している。
なお、図示していないが、上記電機子60は移動方向に可動自在な支持機構によって支持されており、また、移動子と固定子には移動子の相対移動の位置を測るために磁気センサなどの位置検出器が取り付けられている。
このような構成において、コイル40に直流電流を供給すると、コイル40に流れる電流と界磁用永久磁石30による磁束との電磁作用により、電機子60が移動方向にストローク分だけ直線移動する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、第1の従来技術においては、コイル4に通電することによって発生する磁界に対して閉磁路となる磁気回路が構成されてないため、電機子6による磁束が外部に広がりやすく、リニアモータ外部への漏洩磁束が大きくなる。そして、漏洩磁束はモータ外部の機器、例えば磁気センサ(不図示)などに影響を及した後、リニアモータが誤作動を起こし、その結果精密な位置決め作業に支障をきたすという問題があった。
また、第2の従来技術においては、コイル40への通電によって発生する磁界に対して閉磁路となる磁気回路が構成されているが、リニアモータの界磁ヨーク10間の距離L2が第1の従来技術に示すリニアモータの界磁ヨーク間の距離L1に比べて約2倍程度になり、大形化するという問題があった。
また、上記以外のリニアモータの漏洩磁束低減策として、界磁用永久磁石およびコイルの端面に面取りを設けたものが特開平8−98496号に開示されているが、この方法ではコイルの端部からの漏洩磁束を低減する効果はあるが、磁気回路的に改善が施されていないので、漏洩磁場低減の根本的な解決策とはならなかった。
本発明は上記問題を解決するためになされたものであり、リニアモータの界磁ヨーク間の距離を大きくすることなく、電機子のコイルによるモータ外部への漏洩磁束を大幅に抑えることができる、小形のリニアモータを提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記問題を解決するため、請求項1の本発明は、2列の対向する平板状の界磁ヨークに配設された界磁用永久磁石と前記界磁用永久磁石と磁気的空隙を介して対向配置された電機子の何れか一方を相対的移動する移動子とし、他方を固定子としたリニアモータにおいて、前記界磁ヨークは、前記移動子の移動方向を長手方向として構成してあり、
前記界磁用永久磁石は、前記界磁ヨークの長手方向に沿って交互に極性が異なるように2つ並べて配置してあり、前記電機子は、前記界磁用永久磁石の磁石列に沿う方向を長手方向にして平行に配設されると共に、当該電機子の中央に設けた第1コイルと、前記第1コイルと異なる寸法形状を有し、かつ、前記第1コイルの両側に設けた2つの第2コイルとよりなる3つのコイルを平板状に成形して構成したものであり、前記第1コイルのターン数をNc、電流値をIc、コイル空芯面積をSc、磁気空隙長をGcとすると共に、前記第2コイルのターン数をNe、電流値をIe、コイル空芯面積をSe、磁気空隙長をGeとしたときに、Nc×Ic×Sc/Gc=2×Ne×Ie×Se/Geの関係を満足するものであり、前記各コイルに供給する電流IcとIeの向きを替えて通電するようにしたことを特徴としている。
また、請求項2の本発明は、2列の対向する平板状の界磁ヨークに配設された界磁用永久磁石と前記界磁用永久磁石と磁気的空隙を介して対向配置された電機子の何れか一方を相対的移動する移動子とし、他方を固定子としたリニアモータにおいて、前記界磁ヨークは、前記移動子の移動方向および前記磁気的空隙の方向と直交する方向を長手方向として構成してあり、前記界磁用永久磁石は、前記界磁ヨークの長手方向に沿って交互に極性が異なるように配設してなる3個1組とする磁石群で構成したものを、前記移動子の移動方向に沿って極性が互いに異なるよう2組並べて配置してあり、前記電機子は、前記界磁用永久磁石の磁石群に沿う方向を長手方向にして平行に配設されると共に、当該電機子の中央に設けた第1コイルと前記第1コイルと異なる寸法形状を有し、かつ、前記第1コイルの両側に設けた2つの第2コイルとよりなる3つのコイルを平板状に成形して構成したものであり、前記第1コイルのターン数をNc、電流値をIc、コイル空芯面積をSc、磁気空隙長をGcとすると共に、前記第2コイルのターン数をNe、電流値をIe、コイル空芯面積をSe、磁気空隙長をGeとしたときに、Nc×Ic×Sc/Gc=2×Ne×Ie×Se/Geの関係を満足するものであり、前記各コイルに供給する電流IcとIeの向きを替えて通電するようにしたことを特徴としている。
また、請求項3の本発明は、2列の対向する平板状の界磁ヨークに配設された界磁用永久磁石と前記界磁用永久磁石と磁気的空隙を介して対向配置された電機子の何れか一方を相対的移動する移動子とし、他方を固定子としたリニアモータにおいて、前記界磁ヨークは、前記移動子の移動方向および前記磁気的空隙の方向と直交する方向を長手方向として構成してあり、前記界磁用永久磁石は、前記界磁ヨークの長手方向に沿って交互に極性が異なるように配設してなる2個1組とする磁石群で構成したものを、前記移動子の移動方向に沿って極性が互いに異なるよう2組並べて配置してあり、前記電機子は、前記界磁用永久磁石の磁石群に沿う方向を長手方向にして平行に配設された同じ寸法形状を有する2つのコイルを平板状に成形して構成したものであり、前記各コイルに供給する互いの電流Idの向きを替えて通電するようにしたことを特徴としている。
【0006】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の実施例を図に基づいて説明する。
(第1の実施例)
図1は本発明の第1の実施例を示すリニアモータの正断面図、図2は本発明の第1の実施例を示すリニアモータの分解斜視図であって、便宜上、片側の固定子およびそれに対向する移動子を一部破断して示したものである。なお、本発明の実施例の構成要素が従来技術と同じものについては同一符号を付してその説明を省略し、異なる点についてのみ説明する。
第1の実施例におけるリニアモータは、2列の対向する平板状の界磁ヨーク1に配設された界磁用永久磁石31と電機子6で構成し、電機子6を移動子とし、界磁用永久磁石31を固定子として電機子6を相対的移動する基本構成は、第1の従来技術と同じであり、第2の実施例以降も同様とする。
本発明の従来技術と異なる点は以下の通りである。
図において、31は界磁用永久磁石、41cは第1コイル、41eは第2コイルである。
界磁ヨーク1は、移動子の移動方向Aを長手方向として構成してあり、界磁用永久磁石31は、界磁ヨーク1の長手方向に沿って交互に極性が異なるように2つ並べて配置してあり、また、電機子6は、界磁用永久磁石31の磁石列に沿う方向を長手方向にして平行に配設されると共に、当該電機子6の中央に設けた第1コイル41cと、第1コイル41cと異なる寸法形状を有し、かつ、第1コイル41cの両側に設けた2つの第2コイル41eとよりなる3つのコイルを平板状に成形して構成した点である。
そして、上記のリニアモータは第1コイル41cのターン数をNc、電流値をIc、コイル空芯面積をSc、磁気空隙長をGcとすると共に、第2コイル41eのターン数をNe、電流値をIe、コイル空芯面積をSe、磁気空隙長をGeとしたときに、第2コイル41eによって作られる磁束が第1コイル41cによって作られる磁束の半分の大きさとなるよう、Nc×Ic×Sc/Gc=2×Ne×Ie×Se/Ge の関係を満足するようにして、第2コイル41eによって作られる磁束が第1コイル41cによって作られる磁束と逆向きとなるように、各コイルに供給する電流IcとIeの向きを替えて通電するようにしたものである。
【0007】
図2は、上記の関係式である、Nc×Ic×Sc/Gc=2×Ne×Ie×Se/Geを満足する方法として、第2コイル41eのターン数Neを第1コイル41cのターン数Ncの半分とした場合となっており、第1コイル41cと第2コイル41eの両方を用いて、第1の従来技術のリニアモータと同じストローク、推力を得るために、下記の方法を取れば良い。
まず、第1コイル41cのコイル空芯幅Ccおよび第2コイル41eのコイル空芯幅Ceを、第1の従来技術におけるコイル4のコイル空芯幅Cと等しくする。そして、第1コイル41cのターン数Ncと第2コイル41eのターン数Neの和を、第1の従来技術におけるコイル4のターン数Nと等しくして、第1コイル41c、第2コイル41eの電流値Ic、Ieおよびコイル空芯面積Sc、Seを第1の従来技術におけるコイル4の電流値Iおよびコイル空芯面積Sと同じにする。
このとき、コイル幅がターン数に比例すると考えると、第1コイル41cと第2コイル41eの発生する磁束の比率を2:1とするためには、第1コイル41cの導体幅Dcと第2コイル41eのコイル幅Deは第1の従来技術におけるコイル4の導体幅Dのそれぞれ2/3および1/3となる。
【0008】
また、Nc×Ic×Sc/Gc=2×Ne×Ie×Se/Geを満足する別の方法として、第2コイル41eの電流値Ieを第1コイル41cの電流値Icの半分とした場合、第1コイル41cと第2コイル41eの両方を用いて第1の従来技術のリニアモータと同じストローク、推力を得るために下記の方法を取れば良い。
まず、第2コイル41eのターン数を第1コイル41cのターン数の半分とする方法を用いる場合と同様に、第1コイル41cのコイル空芯幅Ccおよび第2コイル41eのコイル空芯幅Ceを第1の従来技術におけるコイル4のコイル空芯幅Cと等しくする。そして、第1コイル41cと第2コイル41eのターン数Nc、Neおよびコイル空芯面積Sc、Seをそれぞれ第1の従来技術におけるコイル4のターン数Nおよびコイル空芯面積Sと同じにして、第1コイル41cの電流値Icと第2コイル41eの電流値Ieの和を、第1の従来技術におけるコイル4の電流値Iと等しくする。
このとき、第1コイル41cと第2コイル41eの発生する磁束の比率を2:1とするためには、第1コイル41cに供給する電流値Icと第2コイル41eの電流値Ieは第1の従来技術におけるコイル4に供給する電流値Iのそれぞれ2/3および1/3となる。
【0009】
したがって、第1の実施例は、界磁ヨーク1は、移動子の移動方向Aを長手方向として構成してあり、界磁用永久磁石31は、界磁ヨーク1の長手方向に沿って交互に極性が異なるように2つ並べて配置してあり、また、電機子6は、界磁用永久磁石31の磁石列に沿う方向を長手方向にして平行に配設されると共に、当該電機子6の中央に設けた第1コイル41cと、第1コイル41cと異なる寸法形状を有し、かつ、第1コイル41cの両側に設けた2つの第2コイル41eとよりなる3つのコイルを平板状に成形した点、
そして、第1コイル41cのターン数をNc、電流値をIc、コイル空芯面積をSc、磁気空隙長をGcとすると共に、第2コイル41eのターン数をNe、電流値をIe、コイル空芯面積をSe、磁気空隙長をGeとしたときに、第2コイル41eによって作られる磁束が第1コイル41cによって作られる磁束の半分の大きさとなるよう、Nc×Ic×Sc/Gc=2×Ne×Ie×Se/Ge の関係を満足するようにして、第2コイル41eによって作られる磁束が第1コイル41cによって作られる磁束と逆向きとなるように、各コイルに供給する電流IcとIeの向きを替えて通電するようにした点、の特徴を有しているので、第1コイル41cと第2コイル41eから発生する磁界が直近で閉磁路を構成することから、リニアモータの界磁ヨーク間の距離L1を大きくすることなく、電機子のコイルによるモータ外部への漏洩磁束を大幅に抑えることができる、
また、これにより、リニアモータ外部に取り付けた磁気センサのノイズが減少するため、位置決め精度の向上が図られると共に、外部機器への漏洩磁場対策が不要となることでリニアモータの小形化、軽量化と低コストが可能となる。
【0010】
(第2の実施例)
図3は本発明の第2の実施例を示すリニアモータの分解斜視図であって、便宜上、片側の固定子およびそれに対向する移動子を一部破断して示したものである。
第2の実施例が、第1の従来技術と異なる点は以下のとおりである。
図において、32c,32eは界磁用永久磁石、42cは第1コイル、42eは第2コイルであって、これらは図8の正断面図に示す界磁用永久磁石3、コイル4に替わるものである。
界磁ヨーク1は、移動子の移動方向Aおよび磁気的空隙方向Gと直交する方向Bを長手方向として構成してあり、界磁用永久磁石は、界磁ヨーク1の長手方向に沿って交互に極性が異なるように配設してなる3個1組とする磁石群32c,32eで構成したものを、移動子の移動方向Aに沿って極性が互いに異なるよう2組並べて配置してあり、また、電機子6は、界磁用永久磁石の磁石群32c,32eでに沿う方向Bを長手方向にして平行に配設されると共に、電機子6の中央に設けた第1コイル42cと、第1コイル42cと異なる寸法形状を有し、かつ、第1コイル42cの両側に設けた2つの第2コイル42eとよりなる3つのコイルを平板状に成形して構成した点である。
そして、上記のリニアモータは第1コイル42cのターン数をNc、電流値をIc、コイル空芯面積をSc、磁気空隙長をGcとすると共に、第2コイル42eのターン数をNe、電流値をIe、コイル空芯面積をSe、磁気空隙長をGeとしたときに、第2コイル42eによって作られる磁束が第1コイル42cによって作られる磁束の半分の大きさとなるよう、Nc×Ic×Sc/Gc=2×Ne×Ie×Se/Geの関係を満足するようにして、第2コイル42eによって作られる磁束が第1コイル42cによって作られる磁束と逆向きとなるように、各コイルに供給する電流IcとIeの向きを替えて通電するようにしたものである。
【0011】
図3は、上記の関係式である、Nc×Ic×Sc/Gc=2×Ne×Ie×Se/Geを満足する方法として、第2コイル42eの空芯面積Seを第1コイル4cの空芯面積Scの半分とした場合となっており、第1コイル42cと第2コイル42eの両方を用いて第1の従来技術のリニアモータと同じストローク、推力を得るために下記の方法を取れば良い。
まず、界磁ヨーク1の第2コイル42eと対向する部分に隣り合う中央部磁石32cとの極性が交替するように端部磁石32eを配置する。そして、第1コイル42cのコイル空芯幅Ccおよび第2コイル42eのコイル空芯幅Ceを第1の従来技術におけるコイル4のコイル空芯幅Cと等しくし、第1コイル42cの空芯面積Scと第2コイル42eの空芯面積Seの和を、第1の従来技術のコイル4の空芯面積Sと等しくして、第1コイル4c、第2コイル42eのターン数Nc、Neおよび電流値Ic、Ieを第1の従来技術におけるコイル4のターン数Nおよび電流値Iと同じにする。
このとき、第1コイル42cと第2コイル42eの発生する磁束の比率を2:1とするためには、第1コイル42cの空芯面積Scと第2コイル42eの空芯面積Seは第1の従来技術におけるコイル4の空芯面積Sのそれぞれ1/2および1/4となる。
これにより、第1コイル42cと第2コイル42eにおいて第1の従来技術におけるコイル4で得られる推力のそれそれ1/2および1/4の推力が得られ、第1コイル42cと第2コイル42eで得られる推力を合わせると第1の従来技術のリニアモータと同じ推力となる。
【0012】
したがって、第2の実施例においては、界磁ヨーク1は、移動子の移動方向Aおよび磁気的空隙方向Gと直交する方向Bを長手方向として構成してあり、界磁用永久磁石は、界磁ヨーク1の長手方向に沿って交互に極性が異なるように配設してなる3個1組とする磁石群32c,32eで構成したものを、移動子の移動方向Aに沿って極性が互いに異なるよう2組並べて配置してあり、また、電機子6は、界磁用永久磁石の磁石群32c,32eでに沿う方向Bを長手方向にして平行に配設されると共に、電機子6の中央に設けた第1コイル42cと、第1コイル42cと異なる寸法形状を有し、かつ、第1コイル42cの両側に設けた2つの第2コイル42eとよりなる3つのコイルを平板状に成形して構成した点、そして、第1コイル42cのターン数をNc、電流値をIc、コイル空芯面積をSc、磁気空隙長をGcとすると共に、第2コイル42eのターン数をNe、電流値をIe、コイル空芯面積をSe、磁気空隙長をGeとしたときに、第2コイル42eによって作られる磁束が第1コイル42cによって作られる磁束の半分の大きさとなるよう、Nc×Ic×Sc/Gc=2×Ne×Ie×Se/Geの関係を満足するようにして、第2コイル42eによって作られる磁束が第1コイル42cによって作られる磁束と逆向きとなるように、各コイルに供給する電流IcとIeの向きを替えて通電するようにした点、の特徴を有しているので、第1コイル42cと第2コイル42eから発生する磁界が直近で閉磁路を構成することから、リニアモータの界磁ヨーク間の距離L1を大きくすることなく、電機子のコイルによるモータ外部への漏洩磁束を大幅に抑えることができる、
また、これにより、リニアモータ外部に取り付けた磁気センサのノイズが減少するため、位置決め精度の向上が図られると共に、外部機器への漏洩磁場対策が不要となることでリニアモータの小形化、軽量化と低コストが可能となる。
【0013】
(第3の実施例)
図4は本発明の第3の実施例を示すリニアモータの正断面図、図5は本発明の第3の実施例を示すリニアモータの分解斜視図であって、便宜上、片側の固定子およびそれに対向する移動子を一部破断して示したものである。
第3の実施例が、第1の従来技術と異なる点は以下のとおりである。
図において、33は界磁用永久磁石、43はコイルである。
界磁ヨーク1は、移動子の移動方向Aを長手方向として構成してあり、界磁用永久磁石33は、界磁ヨーク1の長手方向に沿って交互に極性が異なるように3つ並べて配置してあり、電機子6は、界磁用永久磁石33の磁石列に沿う方向を長手方向にして平行に配設された同じ寸法形状を有する2つのコイル43を平板状に成形して構成した点である。
また、上記のリニモータは2つのコイル43が発生する磁束の大きさが同じで、且つ、磁束の向きが互いに逆向きになるように、コイル43に双方の電流値を同じにし、互いに各コイルに供給する電流Idの向きを替えて通電するようにしたものである。
【0014】
本実施例では、3つのコイル43のコイル辺部すべてを用いて第1の従来技術におけるリニアモータと同じストローク、推力を得るために、下記の方法を取れば良い。
まず、電機子コイル43の空芯幅Cdを第1の従来技術におけるコイル4のコイル空芯幅Cと等しくする。そして、2つのコイル43のターン数Ndの和を第1の従来技術におけるコイル4のターン数Nと等しくして、コイル43の電流値Idを第1の従来技術におけるコイル4の電流値Iと同じにする。
このとき、コイル幅がターン数に比例すると考えると、2つのコイル43のコイル幅Ddを第1の従来技術におけるコイル4の導体幅Dの1/2となる。
【0015】
したがって、第3の実施例においては、界磁ヨーク1は、移動子の移動方向Aを長手方向として構成してあり、界磁用永久磁石33は、界磁ヨーク1の長手方向に沿って交互に極性が異なるように3つ並べて配置してあり、電機子6は、界磁用永久磁石33の磁石列に沿う方向を長手方向にして平行に配設された同じ寸法形状を有する2つのコイル43を平板状に成形して構成した点、
また、2つのコイル43が発生する磁束の大きさが同じで、且つ、磁束の向きが互いに逆向きになるように、コイル43に双方の電流値を同じにし、互いに各コイルに供給する電流Idの向きを替えて通電するようにした点、の特徴を有しているので、双方のコイル43から発生する磁界が直近で閉磁路を構成することから、リニアモータの界磁ヨーク間の距離L1を大きくすることなく、電機子のコイルによるモータ外部への漏洩磁束を大幅に抑えることができる、
また、これにより、リニアモータ外部に取り付けた磁気センサのノイズが減少するため、位置決め精度の向上が図られると共に、外部機器への漏洩磁場対策が不要となることでリニアモータの小形化、軽量化と低コストが可能となる。
【0016】
(第4の実施例)
図6は本発明の第4の実施例を示すリニアモータの分解斜視図であって、便宜上、片側の固定子およびそれに対向する移動子を一部破断して示したものである。
第4の実施例が、第1の従来技術と異なる点は以下のとおりである。
図において、34は界磁用永久磁石、44はコイルであって、これらは図8の正断面図に示す界磁用永久磁石3、コイル4に替わるものである。
界磁ヨーク1は、移動子の移動方向Aおよび磁気的空隙方向Gと直交する方向Bを長手方向として構成してあり、界磁用永久磁石34は、界磁ヨーク1の長手方向に沿って交互に極性が異なるように配設してなる2個1組とする磁石群で構成したものを、移動子の移動方向に沿って極性が互いに異なるよう2組並べて配置してあり、電機子6は、界磁用永久磁石34の磁石群に沿う方向を長手方向にして平行に配設された同じ寸法形状を有する2つのコイル44を平板状に成形して構成した点である。
また、上記のリニアモ−タは2つの電機子コイル44が発生する磁束の大きさが同じで、且つ、磁束の向きが互いに逆向きになるように、2つのコイル44双方の電流値が同じにし、各コイル44に供給する互いの電流Idの向きを替えて通電するようにしたものである。
【0017】
2つの電機子コイル4dの両方を用いて第1の従来技術のリニアモータと同じストローク、推力を得るために、下記の方法を取れば良い。
まず、コイル44の空芯幅Cdを第1の従来技術におけるコイル4のコイル空芯幅Cと等しくする。そして、2つのコイル44の空芯面積Sdの和を、第1の従来技術におけるコイル4の空芯面積Sと等しくして、コイル44の電流値Idを第1の従来技術におけるコイル4の電流値Idと同じにする。
これにより、2つのコイル44において第1の従来技術におけるコイル4で得られる推力のそれそれ1/2ずつの推力が得られ、2つのコイル44で得られる推力を合わせると第1の従来技術のリニアモータと同じ推力となる。
【0018】
したがって、第4の実施例においては、界磁ヨーク1は、移動子の移動方向Aおよび磁気的空隙方向Gと直交する方向Bを長手方向として構成してあり、界磁用永久磁石34は、界磁ヨーク1の長手方向に沿って交互に極性が異なるように配設してなる2個1組とする磁石群で構成したものを、移動子の移動方向に沿って極性が互いに異なるよう2組並べて配置してあり、電機子6は、界磁用永久磁石34の磁石群に沿う方向を長手方向にして平行に配設された同じ寸法形状を有する2つのコイル44を平板状に成形して構成した点、
また、2つの電機子コイル44が発生する磁束の大きさが同じで、且つ、磁束の向きが互いに逆向きになるように、2つのコイル44双方の電流値が同じにし、各コイル44に供給する互いの電流Idの向きを替えて通電するようにした点、の特徴を有しているので、双方のコイル44から発生する磁界が直近で閉磁路を構成することから、リニアモータの界磁ヨーク間の距離L1を大きくすることなく、電機子のコイルによるモータ外部への漏洩磁束を大幅に抑えることができる、
また、これにより、リニアモータ外部に取り付けた磁気センサのノイズが減少するため、位置決め精度の向上が図られると共に、外部機器への漏洩磁場対策が不要となることでリニアモータの小形化、軽量化と低コストが可能となる。
【0019】
次に、本発明のリニアモータによる漏洩磁場低減の効果を確認するため、電磁界解析による検証を行なった。図7は本発明の各実施例と従来技術を比較したリニアモータ電機子が発生する漏洩磁束比率のグラフである。
図より、本発明の電機子構造における漏洩磁束は、第1の従来技術に示す電機子構造と比較すると、従来の1/5から1/10程度にまで漏洩磁束が減少していることがわかる。
【0020】
なお、本発明の第1、第2の実施例において、第1コイルのターン数をNc、電流値をIc、コイル空芯面積をSc、磁気空隙長をGcとし、第2コイルのターン数をNe、電流値をIe、コイル空芯面積をSe、磁気空隙長をGeとしたときに、Nc×Ic×Sc/Gc=2×Ne×Ie×Se/Ge を満足する方法として、第2コイルのターン数Neを第1コイルのターン数Ncの半分とする方法、第2コイルに供給する電流値Ieを第1コイルに供給する電流値Icの半分とする方法、第2コイルの空芯面積Seを第1コイルの空芯面積Scの半分とする方法、を例示したが、Nc×Ic×Sc/Gc=2×Ne×Ie×Se/Ge を満足していれば、ターン数、電流、空芯面積、磁気空隙長を複数変化させて組み合わせる方法を用いても構わない。
また、第1の実施例において、界磁ヨークの第2コイルと対向する部分に、隣接する永久磁石との極性が互いに異極となるように界磁用永久磁石を追加配置しても構わない。
また、第2の実施例において、界磁ヨークの第2コイルと対向する部分に、隣接する永久磁石との極性が互いに異極となるように配置されている永久磁石はなくても構わない。
また、本実施例では電機子を移動子とするムービングコイル型を例示して説明したが、界磁用マグネットを移動子とするムービングマグネット型に適用しても構わない。
【0021】
【発明の効果】
以上に述べたように、本発明によれば以下の効果がある。
(1)第1の実施例において、界磁ヨークは、移動子の移動方向を長手方向として構成してあり、界磁用永久磁石は、界磁ヨークの長手方向に沿って交互に極性が異なるように2つ並べて配置してあり、また、電機子は、界磁用永久磁石の磁石列に沿う方向を長手方向にして平行に配設されると共に、当該電機子の中央に設けた第1コイルと、第1コイルと異なる寸法形状を有し、かつ、第1コイルの両側に設けた2つの第2コイルとよりなる3つのコイルを平板状に成形した構成にしてあり、そして、第1コイルのターン数をNc、電流値をIc、コイル空芯面積をSc、磁気空隙長をGcとすると共に、第2コイルのターン数をNe、電流値をIe、コイル空芯面積をSe、磁気空隙長をGeとしたときに、第2コイルによって作られる磁束が第1コイルによって作られる磁束の半分の大きさとなるよう、Nc×Ic×Sc/Gc=2×Ne×Ie×Se/Ge の関係を満足するようにし、また、第2コイルによって作られる磁束が第1コイルによって作られる磁束と逆向きとなるように、各コイルに供給する電流IcとIeの向きを替えて通電するようにしたため、第1コイルと第2コイルから発生する磁界が直近で閉磁路となり、リニアモータの界磁ヨーク間の距離L1を大きくすることなく、電機子のコイルによるモータ外部への漏洩磁束を大幅に抑えることができる、
(2)第2の実施例においては、界磁ヨーク1は、移動子の移動方向Aおよび磁気的空隙方向Gと直交する方向Bを長手方向として構成してあり、界磁用永久磁石は、界磁ヨークの長手方向に沿って交互に極性が異なるように配設してなる3個1組とする磁石群で構成したものを、移動子の移動方向に沿って極性が互いに異なるよう2組並べて配置してあり、また、電機子は、界磁用永久磁石の磁石群でに沿う方向Bを長手方向にして平行に配設されると共に、電機子の中央に設けた第1コイルと、第1コイルと異なる寸法形状を有し、かつ、第1コイルの両側に設けた2つの第2コイルとよりなる3つのコイルを平板状に成形した構成にしてあり、そして、第1コイルのターン数をNc、電流値をIc、コイル空芯面積をSc、磁気空隙長をGcとすると共に、第2コイルのターン数をNe、電流値をIe、コイル空芯面積をSe、磁気空隙長をGeとしたときに、第2コイルによって作られる磁束が第1コイルによって作られる磁束の半分の大きさとなるよう、Nc×Ic×Sc/Gc=2×Ne×Ie×Se/Geの関係を満足するようにし、また、第2コイルによって作られる磁束が第1コイルによって作られる磁束と逆向きとなるように、各コイルに供給する電流IcとIeの向きを替えて通電するようにしたため、第1コイルと第2コイルから発生する磁界が直近で閉磁路となり、リニアモータの界磁ヨーク間の距離L1を大きくすることなく、電機子のコイルによるモータ外部への漏洩磁束を大幅に抑えることができる、
(3)第3の実施例においては、界磁ヨークは、移動子の移動方向を長手方向として構成してあり、界磁用永久磁石は、界磁ヨークの長手方向に沿って交互に極性が異なるように3つ並べて配置してあり、電機子は、界磁用永久磁石の磁石列に沿う方向を長手方向にして平行に配設された同じ寸法形状を有する2つのコイルを平板状に成形して構成にしてあり、また、2つのコイルが発生する磁束の大きさが同じで、且つ、磁束の向きが互いに逆向きになるように、コイルに双方の電流値を同じにし、互いにコイルに供給する電流Idの向きを替えて通電するようにしたため、双方のコイルから発生する磁界が直近で閉磁路となり、リニアモータの界磁ヨーク間の距離L1を大きくすることなく、電機子のコイルによるモータ外部への漏洩磁束を大幅に抑えることができる、
(4)第4の実施例においては、界磁ヨークは、移動子の移動方向および磁気的空隙方向と直交する方向を長手方向として構成してあり、界磁用永久磁石は、界磁ヨークの長手方向に沿って交互に極性が異なるように配設してなる2個1組とする磁石群で構成したものを、移動子の移動方向に沿って極性が互いに異なるよう2組並べて配置してあり、電機子は、界磁用永久磁石の磁石群に沿う方向を長手方向にして平行に配設された同じ寸法形状を有する2つのコイルを平板状に成形した構成にしてあり、また、2つの電機子コイルが発生する磁束の大きさが同じで、且つ、磁束の向きが互いに逆向きになるように、2つのコイル双方の電流値が同じにし、互いに各コイルに供給する電流Idの向きを替えて通電するようにしたため、双方のコイルから発生する磁界が直近で閉磁路となり、リニアモータの界磁ヨーク間の距離L1を大きくすることなく、電機子のコイルによるモータ外部への漏洩磁束を大幅に抑えることができる、
また、これにより、各実施例ではリニアモータ外部に取り付けた磁気センサのノイズが減少するため、位置決め精度の向上が図られると共に、外部機器への漏洩磁場対策が不要となることでリニアモータの小形化、軽量化と低コストが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例を示すリニアモータの正断面図である。
【図2】本発明の第1の実施例を示すリニアモータの分解斜視図であって、便宜上、片側の固定子およびそれに対向する移動子を一部破断して示したものである。
【図3】本発明の第2の実施例を示すリニアモータの分解斜視図であって、便宜上、片側の固定子およびそれに対向する移動子を一部破断して示したものである。
【図4】本発明の第3の実施例を示すリニアモータの正断面図である。
【図5】本発明の第3の実施例を示すリニアモータの分解斜視図であって、便宜上、片側の固定子およびそれに対向する移動子を一部破断して示したものである。
【図6】本発明の第4の実施例を示すリニアモータの分解斜視図であって、便宜上、片側の固定子およびそれに対向する移動子を一部破断して示したものである。
【図7】本発明の各実施例と従来技術を比較したリニアモータ電機子が発生する漏洩磁束比率のグラフである。
【図8】第1の従来技術を示すリニアモータであって、本発明の第2、第4実施例と共通な正断面図である。
【図9】第1の従来技術を示すリニアモータの分解斜視図であって、便宜上、片側の固定子およびそれに対向する移動子を一部破断して示したものである。
【図10】第2の従来技術を示すリニアモータの斜視図であって、移動子と固定子を一部破断したものとなっている。
【符号の説明】
1、10 界磁ヨーク
2、20 サイドヨーク
3、30、31、32c、32e、33,34 界磁用永久磁石
4、40、43、44 コイル
41c、42c 第1コイル
41e、42e 第2コイル
5、50 芯金
6、60 電機子
7、70 電機子取付板
80 センターヨーク
A 移動子の移動方向(ストローク方向)
B 移動子の移動方向および磁気的空隙の方向と直交する方向
C,Cd コイル空芯幅
Cc 第1コイル空芯幅
Ce 第2コイル空芯幅
D,Dd コイルの導体幅
Dc 第1コイルの導体幅
De 第2コイルの導体幅
G 磁気的空隙方向
I,Id コイルの電流方向
Ic 第1コイルの電流方向
Ie 第2コイルの電流方向
S,Sd コイル空芯面積
Sc 第1コイル空芯面積
Se 第2コイル空芯面積
Claims (3)
- 2列の対向する平板状の界磁ヨークに配設された界磁用永久磁石と前記界磁用永久磁石と磁気的空隙を介して対向配置された電機子の何れか一方を相対的移動する移動子とし、他方を固定子としたリニアモータにおいて、
前記界磁ヨークは、前記移動子の移動方向を長手方向として構成してあり、
前記界磁用永久磁石は、前記界磁ヨークの長手方向に沿って交互に極性が異なるように2つ並べて配置してあり、
前記電機子は、前記界磁用永久磁石の磁石列に沿う方向を長手方向にして平行に配設されると共に、当該電機子の中央に設けた第1コイルと、前記第1コイルと異なる寸法形状を有し、かつ、前記第1コイルの両側に設けた2つの第2コイルとよりなる3つのコイルを平板状に成形して構成したものであり、
前記第1コイルのターン数をNc、電流値をIc、コイル空芯面積をSc、磁気空隙長をGcとすると共に、前記第2コイルのターン数をNe、電流値をIe、コイル空芯面積をSe、磁気空隙長をGeとしたときに、
Nc×Ic×Sc/Gc=2×Ne×Ie×Se/Ge
の関係を満足するものであり、
前記各コイルに供給する電流IcとIeの向きを替えて通電するようにしたものであることを特徴とするリニアモータ。 - 2列の対向する平板状の界磁ヨークに配設された界磁用永久磁石と前記界磁用永久磁石と磁気的空隙を介して対向配置された電機子の何れか一方を相対的移動する移動子とし、他方を固定子としたリニアモータにおいて、
前記界磁ヨークは、前記移動子の移動方向および前記磁気的空隙の方向と直交する方向を長手方向として構成してあり、
前記界磁用永久磁石は、前記界磁ヨークの長手方向に沿って交互に極性が異なるように配設してなる3個1組とする磁石群で構成したものを、前記移動子の移動方向に沿って極性が互いに異なるよう2組並べて配置してあり、
前記電機子は、前記界磁用永久磁石の磁石群に沿う方向を長手方向にして平行に配設されると共に、当該電機子の中央に設けた第1コイルと前記第1コイルと異なる寸法形状を有し、かつ、前記第1コイルの両側に設けた2つの第2コイルとよりなる3つのコイルを平板状に成形して構成したものであり、
前記第1コイルのターン数をNc、電流値をIc、コイル空芯面積をSc、磁気空隙長をGcとすると共に、前記第2コイルのターン数をNe、電流値をIe、コイル空芯面積をSe、磁気空隙長をGeとしたときに、
Nc×Ic×Sc/Gc=2×Ne×Ie×Se/Ge
の関係を満足するものであり、
前記各コイルに供給する電流IcとIeの向きを替えて通電するようにしたものであることを特徴とするリニアモータ。 - 2列の対向する平板状の界磁ヨークに配設された界磁用永久磁石と前記界磁用永久磁石と磁気的空隙を介して対向配置された電機子の何れか一方を相対的移動する移動子とし、他方を固定子としたリニアモータにおいて、
前記界磁ヨークは、前記移動子の移動方向および前記磁気的空隙の方向と直交する方向を長手方向として構成してあり、
前記界磁用永久磁石は、前記界磁ヨークの長手方向に沿って交互に極性が異なるように配設してなる2個1組とする磁石群で構成したものを、前記移動子の移動方向に沿って極性が互いに異なるよう2組並べて配置してあり、
前記電機子は、前記界磁用永久磁石の磁石群に沿う方向を長手方向にして平行に配設された同じ寸法形状を有する2つのコイルを平板状に成形して構成したものであり、
前記各コイルに供給する互いの電流Idの向きを替えて通電するようにしたものであることを特徴とするリニアモータ。
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