JP4756262B2 - 消臭抗菌防腐剤及び防臭防腐防虫方法 - Google Patents
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Description
(1)本発明の消臭抗菌防腐剤は、生魚介類や生ゴミの消臭や腐敗防止に大きな効果を示す。
(2)化学品とは異なり、天然の植物から得られるもの故、安全性が非常に高い。また、水のみでで抽出したもの故、肌に付いたり食品に付いたりした場合でも安全である。
(3)水100%抽出であるので水に溶けるものしか含んでおらず、環境に優しい特徴がある。
(4)本発明の抽出物はそれ自体抗菌性を有しているため合成化学物質等の添加を必要とせず、また毒性がないので長時間その匂いをかいでも全く問題がない。また、台所等食材がある近辺に噴霧しても安心である。
(5)ユキヤナギをはじめコデマリ、しもつけ、しじみ花などスエビラ属の植物は、野生や庭木に広くみられ 花は綺麗で環境の美化にもよく、また減反田での栽培にも適しており、成長も早く、手がかからなず、安価大量の入手が可能である。
(6)本発明の抽出液は、簡単な操作と装置で容易に得られるため、加工コストは安価ですむ。
(7)溶媒が水であるので、コストが非常に廉価であるとともに抽出作業を簡単安全に行うことができるとともに、溶剤を使用することにより副次的な反応が抑えられ、安全性に優れたものを得ることができる。
(8)抽出液は数年間(現在3年を確認)は腐敗や変色もせず、また消臭抗菌防腐効果も持続する。
以下、本発明を実施例により更に詳細に説明する。まず、ユキヤナギの新鮮な生葉50gを良く水洗いした後、家庭用のミキサーに充填し、水300gを注ぎミキサーで3〜5分間破砕攪拌する。これを容器に移し、1〜数日放置して固液分離する。繊維質が浮き上がったら、攪拌する。生葉の青臭い臭いがするが、1ケ月もたつとウイスキー様の赤褐色味を帯びた透明な溶液となる。この溶液は、梅果実酒様の臭いがする。数日間放置したのみの上澄み液300ccをビンに採り、5〜6月にかけて日向に放置したところ、1月で約270ccに減少した。尚、ミキサーによる破砕では、生葉50g(水洗いして水切りしたもの)に対して、水は100〜500cc、より好ましくは200〜300cc使用する。搾汁の場合には、非常に濃度の高い液が得られる。
ユキヤナギの花、及びコデマリの葉のいずれも新鮮なものをそれぞれ別個に、実施例1と同様にして処理して、透明な溶液を得た。前者は、1ケ月経過後も実施例1の場合に比べて匂いも薄く、消臭抗菌防腐効果も劣っていた。後者は、1ケ月経過後同様な匂いはしたが幾分異なった金属的な匂いがしたが、効果は実施例1の場合と同等以上であった。尚、枝を使用する場合、滓が多くなり、カビも生えやすくなる。
ユキヤナギの生葉200gを良く水洗いした後、水1Lとともに鍋に入れ、沸騰させた後弱火にして煮沸を続けた。水量が約2/3になった時点で火をとめた。煮だし汁は実施例1における1月後の色よりも濃い赤褐色を呈した。消臭抗菌防腐効果は、実施例2のユキヤナギの花程度である。
実施例1で得られた溶液50ccに、ハーブ香水3滴を添加して攪拌した。この溶液を服地に噴霧したところ、1週間たっても香水の匂いが残っていた。
実施例1において、ユキヤナギの生葉50gに月桂樹の生葉10gを加えて同様に処理した。得られた溶液は、実施例1のものと同じ程度の消臭抗菌防腐効果を示した。ドクダミの生葉10gを加えた場合も、同様に消臭抗菌防腐効果のある液が得られた。
(雌雄マウスを用いた急性経口毒性試験−限度試験−:財団法人日本食品分析センター平成15年12月12日報告)
要約:検体投与群には20ml/Kgの容量の検体(本発明害虫忌避剤:実施例1で得られたもの)を、対照群には注射用水を雌雄マウスに単回経口投与し、14日間観察を行った。その結果、観察期間(平成15年11月20日〜12月12日の14日間)中には、異状及び死亡例は認められなかった。従って、検体のマウスにおける単回経口投与によるLD50値は、雌雄とも20ml/Kg以上であるものと考えられる。
実施例1で得られた溶液(1月後のもの)を広口ビンに少量入れ、2匹の蝸牛を入れてその挙動を観察した。1ケ月以上たっても生存していた。尚、その間給餌は全くしなかった。また、人体に付着して数日経過しても皮膚に何らの異常もなかった。また、青虫、蟻、蠅等に直接噴霧しても殺虫効果は全く無かった。
鮮魚(わかな)の内蔵と皮60gずつを、A、B2つの上部開口のプラスチック容器に入れる。A容器の内蔵と皮には、実施例1で得られた溶液を2割り程度水で薄めたものを直接3回噴霧し(溶液噴霧)、B容器の内蔵と皮はそのまま(未処理)にして経過を見た。その結果を表3に示す。実験は冬季(平成16年1月22日〜31日、室内温度8〜18℃)に行ったが、未処理(容器B)のものは、2日目から腐敗臭がしだした。これに対し、溶液噴霧(容器A)では、6日目までは腐敗臭がせず、新鮮な鮮魚の匂いを保っていた。また、未処理のものには、当日からコバエが2〜3匹たかり次第にその数を増したが、溶液噴霧のものには、1匹も寄りつかなかった。
冬季(室内15℃前後)に、つきたての丸餅の外面に実施例5で得られた溶液(月桂樹)を噴霧しておいたところ、10日経ってもカビが生えなかった。一方、溶液を噴霧しない餅は、5日経過頃からカビが生えだした。また、夏期(室内25℃前後)に、コップに入れた生ヨーグルト、牛乳、甘酒のそれぞれに同じ溶液を3滴前後滴下しておいたところ、3〜4日経っても元の匂いと味を保っていた。一方、溶液を入れないコップのヨーグルト等は2日もすれば酸っぱい匂いと味を示した。
実施例1の溶液(被検製品)を用い、レジオネラ菌に対する抗菌力試験を、寒天培地を用いた拡散法(定性ディスク法)により行った(株式会社日本食品エコロジー研究所)。
(1)試験方法
〔試験菌株〕 レジオネラ菌(Legionella pneumophila)のATCC標準株を使用。
〔使用培地〕 BCYE−α寒天培地。
〔菌液の調整〕 24時間BCYE−α寒天培地に増殖発育した培養菌を約106/mlに調整。
〔被検製品の調整〕被検製品を滅菌生理食塩水にて段階希釈(原液、2倍希釈、4倍希釈)。
〔試験方法〕 定性法(ディスク法):それぞれの菌を寒天平板培地に塗抹(106/mlの菌液を1白金耳量)し、被検製品を一定量
浸みこませたディスクを培養培地に固着させ37℃で5日間 培養後の濾紙周辺の発育阻止円の有無を判定する。
〔試験対象〕 滅菌生理食塩水。
(2)試験所要日数 1)準備及び予備試験 7〜10日
2)本試験、判定 6〜10日
(3)試験結果
表5に示すように、原液ではレジオネラ菌に対する抗菌効果が認められたが、2倍希釈液、4倍希釈液では認められなかった。
平成16年7月14日〜8月31日に、100人規模の生ゴミ防臭効果の確認実験を行った。
(1)実験方法
ある地域の住民108人のそれぞれに、実施例1で得られた溶液を250ccを500ccの噴霧容器にいれて渡し、ポリ袋に生ゴミを投入する度に2〜3回噴霧して貰うよう依頼した。溶液は、平成15年5月に製造したもの(50人)と16年5月に製造したもの(58人)を使用した。また、15年製造の溶液については、蚊やハエ等虫に対する忌避効果の確認も併せて依頼した。
(2)実験結果
実験終了後、16年9月中旬にアンケートを回収した。アンケート結果を、それぞれ表7(アンケート回収率)、表8(溶液自体の匂い)、表9(生ゴミの防臭効果)、表10(今後の継続希望)に示す。表9で、生ゴミの防臭効果が十分あったとした人が58%、少しあるとした人が41%で、99%の人が効果を認めていることは画期的なことである。尚、アンケート回収率は72%であった。これは、提出期日を限定したためと思われる。この中に、噴霧が手間と答えた人が3人(4%)いた。また、アンケート自由欄で魚介類の悪臭には効き目が少ないと書いた人が4人いたが、これは生臭さと悪臭とを取り違えたためと思われる。実施例8〜10に示すように悪臭除去能力は十分にある。もし、生ゴミの量が多ければ、噴霧回数や噴霧量を増やせば解決する。また、アンケート自由欄でコバエや蠅が生ゴミにこなくなったと書いた人や蚊、毛虫、ダンゴムシがこなくなったと書いた人が合計で18人あった(15年製造品を渡して回答が得られた33人中)。
Claims (6)
- ユキヤナギまたはコデマリの生葉の水抽出液、水で煮だして得た抽出液、水で蒸して得た抽出液、ユキヤナギまたはコデマリの生葉を搾って得た搾汁液、及びユキヤナギまたはコデマリの生葉を水とともに破砕機に掛けて得た上澄み液、絞り液のいずれか一種、或いはこれらの抽出液や搾汁液、上澄み液、または絞り液の処理物を有効成分とする消臭抗菌防腐剤。
- 請求項1に記載する抽出液や上澄み液ないし絞り液を、1ケ月以上熟成させたものである、消臭抗菌防腐剤。
- 合成あるいは天然の消臭剤や抗菌防腐剤を添加したものである、請求項1又は請求項2記載の消臭抗菌防腐剤。
- ハーブの破砕物を加えたり共に破砕したり、ハーブの抽出物、エキス或いは香水を添加したものである、請求項1、請求項2、又は請求項3記載の消臭抗菌防腐剤。
- 請求項1又は請求項2記載の消臭抗菌防腐剤に、刻んだメカブを浸漬したメカブ抽出液。
- 生の魚介類や生ゴミに、請求項1または請求項2で記載する消臭抗菌防腐剤、或いはこれらに合成や天然の消臭剤や抗菌防腐剤を添加したものを噴霧することを特徴とする、魚介類や生ゴミの防臭防腐防虫方法。
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