JP4748574B2 - マスクブランクス及びその製造方法 - Google Patents

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本発明は、マスクブランクス及びその製造方法等に関する。
従来、光学式読み取りタイプのエリアコードがガラス基板の端面や裏面に形成された金属膜に設けられているマスクブランクスが知られている(例えば、特許文献1参照。)。
また、ガラス基板側面(端面)のつや消し部分に、所定の記号がマーキングされたマスクブランクスが知られている(例えば、特許文献2参照。)。
近年、露光光源の波長は例えば200nm以下に短波長化しており、マスクブランクス用ガラス基板、及びマスクブランクスに要求される品質(許容できる欠陥の大きさや個数)は益々厳しくなっている。エリアコード等の形成の仕方によっては、後の工程での発塵が生じ、要求品質を満たすのが困難になるおそれがある。また、近年のマスクブランクス用ガラス基板においては、端面も鏡面研磨される場合があり、つや出し状に施した記号等では、十分な読み取り精度が得られないおそれがある。
そこで、本発明者らは、上記の背景の下、マスクブランクス用ガラス基板に適したマーキング技術を先に開発し出願を行っている(特許文献3)。
係る技術は、マスクブランクス用ガラス基板表面における転写に影響のない領域であって、かつ鏡面状の表面にレーザ光を照射させて、融解又は昇華させることにより、前記マスクブランクス用ガラス基板を識別するためのマーカとして用いられる凹部(以下マーカ用凹部という)を形成するマーキング工程を備えることを特徴としている。係る技術では、鏡面状の表面をレーザ照射によって融解又は昇華させることでマーカ用凹部を形成するので、マスクブランクス用ガラス基板の製造工程の様々な局面において、基板に関する多くの情報をマーカに記録するのに適している。また、このようにして形成されたマーカは十分な読み取り精度であるとともに、他の形成方法に比べ後の工程での発塵の恐れが少ない。
特開2002−116533号公報 特開昭59−15938号公報 特願2005−096976号
上記特許文献3記載のマスクブランクス用ガラス基板に適したマーキング技術に係る発明では、レーザ照射によりガラス表面を融解又は昇華させることによってマーカ用凹部を形成することに基づく優れた特徴を有しているものの、更なる特性向上に向けて、(1)レーザ照射によりガラス表面を融解又は昇華させることによってマーカ用凹部を形成することに基づく問題点を見出しその対策を施す必要があり、また、(2)特許文献3記載の発明は多くの情報をマーカに記録することを意図しかつそれに適した手法であるが、情報量の多さに適応すべく必然的に2次元コード等の各点を構成する多数のマーカ用凹部を1つのマーカについて形成することが必要となること、に基づき発生する問題点を見出しその対策を施す必要がある。
即ち、本発明の目的は、上記特許文献3記載のマスクブランクス用ガラス基板のマーキング技術に関連して、その更なる特性向上に向けて、問題点を見出しその対応策を案出することにある。
本発明者らは、上記目的に沿って開発を続けた。そして、以下のことが判明した。
上記特許文献3記載のマスクブランクス用ガラス基板の製造方法において、例えば、研削、研磨(主表面及び端面の精密研磨、超精密研磨、洗浄)等の一連のマスクブランクス用ガラス基板の製造工程終了後、基板検査を行い、その後COレーザなどのレーザを用いて鏡面状の基板表面(例えば鏡面状の端面表面)を融解又は昇華させることによってマーカ用凹部を形成した場合、図11に示す如く、マーカ用凹部20の周縁部に盛り上がり部21が生じることがあることがわかった。この周縁部の盛り上がり部21は、顕微鏡で観察すると、焼け付きのように見えるものであった。この周縁部の盛り上がり部21を分析したところ、SiOと有機汚染物(カーボンブラックなど)が混ざり合ったもので構成されていることが判明した。ただ、この周縁部の盛り上がり部21は、レーザマーキング後に、強力かつ十分な洗浄(具体的にはフッ酸(HF)による洗浄)を行うことによってほとんど落とすことができたため上記技術の開発当初はそれほど問題視されていなかった。
しかし、本発明者は、上記周縁部に生ずる盛り上がり部21は、上記顕微鏡観察の状況及び分析結果から、レーザマーキング前のマーキングを行おうとする箇所の表面(界面)そのものが汚染されていたため、照射されるレーザ光と前記表面(界面)の汚染との間に何らかの作用が働いて形成されたものと推定し、基板検査工程後レーザマーキング工程の前に洗浄工程(端面にマーカを形成する場合は端面洗浄工程)を導入し実施した基板を用いてレーザマーキングを行った。この結果、マーカ用凹部20の周縁部に、黒くて汚い、焼け付きのように見える盛り上がり部21が生じる問題を解消できることを解明した。
ところが、上記のように基板検査工程とレーザマーキング工程との間に洗浄工程を導入し実施した基板を用いてレーザマーキングを行った場合であっても、図5に示すような2次元コードを構成する多数のマーカ用凹部20からなるマーカ18を形成した基板を多数枚作製し、これによる多数のマーカ用凹部のそれぞれについて詳細かつ丹念に調べた結果、図12に示すように、マーカ用凹部20の表面に局所的に表面が荒れた部位(表面荒れ)22が生ずるマーカ用凹部が存在することが判明した。表面が荒れた部位を含む箇所を走査型電子顕微鏡(SEM)で観察した様子を図13に示す。
この表面荒れは、COレーザなどのレーザ照射によって生じる表面荒れとも考えられるが、マーカ用凹部における表面荒れの発生箇所に規則性はなく、多数のマーカ用凹部のうちの一部のマーカ用凹部にのみ発生(50%程度発生)していた。
そこで、本発明者は、上記の局所的な表面荒れ部位をラマン分析したところ、表面荒れの無い部位のラマン分析結果(図14の下方のシグナル)に対し、表面荒れの発生部位のラマン分析結果(図14の上方のシグナル)では異なるピークが出現しており、COレーザなどのレーザ照射によって単にガラス表面が荒れているのではないことが判明した。更に、ピーク位置から有機系の物質等に基づく表面荒れであることが解明された。
更に究明した結果、上記のような表面荒れは、比較的強いエッチング作用を有する洗浄(具体的にはフッ酸(HF)による洗浄)を行うことによって、事後的に、低減でき、場合によってはほぼ落とすことも可能であることを解明した。
しかしながら、(1)上記のような表面荒れは洗浄で落とすこと又は低減させることが可能であるとは言っても、係る対応策では洗浄後に表面荒れが実際に洗浄で落ち又は低減されたか否かについて検査にて確認し保証する作業が必要であると言う課題があり、しかも、(2)多数形成されるマーカ用凹部の個々についての表面荒れの検査及び管理は容易でなく、これらの作業は、きわめて煩雑であり、これらの作業の実施はコスト的、作業的に現実的ではなく実施困難であると言う課題がある。即ち、「レーザ光照射による凹部の形成によって該凹部の表面に発生する表面荒れに伴う課題」が依然としてある。
そこで、上記課題に対処するために、レーザ光照射によって形成されたマーカ用凹部の表面を、上記「レーザ光照射によるマーカ用凹部の形成によって該マーカ用凹部の表面に発生する表面荒れに伴う課題」を解消しうるのに適した膜で覆う対策を着想し、実際に実施を試みた。具体的には、マーカ用凹部の表面荒れを、表面荒れの剥離を防止する機能等を有する膜で覆う対策の実施を試みた。
この結果、上記のような表面荒れがあっても、係る表面荒れを膜で覆う(カバーする)ことによって、表面荒れが直接外界(気相、液相)と接触することがなく、表面荒れが基板表面に固定され、表面荒れの剥離が防止される(従って表面荒れの剥離に伴う膜剥がれも防止される)ので、以後の工程で問題(表面荒れによる発塵や、表面荒れの剥離に伴う膜剥がれ)となる恐れがないことが確認された。しかも、マーカ用凹部の表面をこのような膜で覆うことによって、上記のような表面荒れの検査及び管理等の作業は不要となり、従って上記課題(1)及び(2)を解消しうることが確認された。
以上のようにして、第一発明に至った。
尚、上記本第一発明は、上記課題(1)及び(2)に対し、これらの課題が問題とならないよう事後的に対処するものである。
更に、本発明者らは、マーカ用凹部の表面を膜で覆うことによって、膜で覆わない場合に比べ、検出率(読み取り率)の更なる向上が図れることを、膜で覆われた多数のマーカ用凹部についての検出率の検査過程における測定によって、解明した。
以上のようにして、第二発明に至った。
尚、上記本第一及び第二発明においては、レーザ照射によって基板表面を融解又は昇華させることによってマーカ用凹部を形成しているため、形成されたマーカ用凹部20の断面形状は、緩やかな断面曲線を有する(図6参照)。このようなマーカ用凹部の断面形態によって以下の作用効果が得られる。
(1)緩やかな断面曲線を有するマーカ用凹部の表面に、均一且つ連続的に膜を形成することが可能であり、他の断面曲線を有するマーカ用凹部に成膜した場合に比べ、膜の付着力が強く膜剥がれが生じにくい。
(2)上記のような緩やかな断面形態を有するマーカ用凹部(もともと読み取り精度が高い)の表面に、検出率の更なる向上に適した膜を成膜することによって、SN比を効率的に向上させることができ、この結果、検出率(読み取り率)の更なる向上(具体的には成膜前に比べ約30%程度検出率向上する)を実現できる。このような検出率向上の作用効果は、マーカ用凹部の断面形態とその表面に成膜された膜との相乗作用によると考えられる。
本発明は、以下の構成を有する。
(構成1)マスクブランクス用ガラス基板表面における転写に影響のない領域の表面にレーザ光を照射させて、融解又は昇華させることにより、前記マスクブランクス用ガラス基板を識別するためのマーカとして用いられる凹部を形成してなり、更に、このレーザ光照射によって形成された凹部の表面を、「レーザ光照射による凹部の形成によって該凹部の表面に発生する表面荒れ」による剥離を防止する機能を有する膜で覆ってなるマーカとして用いられる凹部と、
前記マスクブランクス用ガラス基板上に形成された、マスクパターンとなるマスクパターン用薄膜と、
を備えることを特徴とするマスクブランクス。
(構成2)マスクブランクス用ガラス基板表面における転写に影響のない領域の表面にレーザ光を照射させて、融解又は昇華させることにより、前記マスクブランクス用ガラス基板を識別するためのマーカとして用いられる凹部を形成してなり、更に、このレーザ光照射によって形成された凹部の表面に、「前記凹部の検出率を向上させる機能を有する膜」を形成してなるマーカとして用いられる凹部と、
前記マスクブランクス用ガラス基板上に形成された、マスクパターンとなるマスクパターン用薄膜と、
を備えることを特徴とするマスクブランクス。
(構成3)マスクブランクス用ガラス基板表面における転写に影響のない領域の表面にレーザ光を照射させて、融解又は昇華させることにより、前記マスクブランクス用基板を識別するためのマーカとして用いられる凹部を形成するマーキング工程を備えるマスクブランクの製造方法であって、
レーザ光照射によって形成された凹部の表面に、均一に成膜を施す工程を備えることを特徴とするマスクブランクの製造方法。
(構成4)マスクブランクス用基板の主表面上に形成される薄膜を形成する工程において、前記主表面上に形成される薄膜と同じ薄膜を、前記レーザ光照射によって形成された凹部の表面に、同時に形成する工程を備えることを特徴とする構成3に記載のマスクブランクスの製造方法。
以下本発明を詳細に説明する。
本第一発明は、マスクブランクス用ガラス基板表面における転写に影響のない領域の表面にレーザ光を照射させて、融解又は昇華させることにより、前記マスクブランクス用ガラス基板を識別するためのマーカとして用いられる凹部を形成してなり、更に、このレーザ光照射によって形成された凹部の表面を、「レーザ光照射による凹部の形成によって該凹部の表面に発生する表面荒れ」による剥離を防止する機能を有する膜で覆ってなるマーカとして用いられる凹部と、
前記マスクブランクス用ガラス基板上に形成された、マスクパターンとなるマスクパターン用薄膜と、
を備えることを特徴とする(構成1)。
また、本第二発明は、マスクブランクス用ガラス基板表面における転写に影響のない領域の表面にレーザ光を照射させて、融解又は昇華させることにより、前記マスクブランクス用ガラス基板を識別するためのマーカとして用いられる凹部を形成してなり、更に、このレーザ光照射によって形成された凹部の表面に、「前記凹部の検出率を向上させる機能を有する膜」を形成してなるマーカとして用いられる凹部と、
前記マスクブランクス用ガラス基板上に形成された、マスクパターンとなるマスクパターン用薄膜と、
を備えることを特徴とする(構成2)。
第一発明において、マーカ用凹部の表面荒れを覆う膜としては、表面荒れが直接外界(気相、液相)と接触することを阻止する機能、表面荒れを基板表面に固定する機能等を有し、表面荒れによる剥離を防止する機能を有する膜が好ましい。また、マーカ用凹部の表面荒れを覆う膜としては、ガラス基板表面に対する付着力が強く、後の工程(マスクブランク製造工程及びマスク製造工程)に対する耐久性を有する膜で覆うことが好ましい。
第二発明においては、マーカ用凹部の表面を、ガラス基板表面に対する付着力が強く、後の工程(マスクブランク製造工程及びマスク製造工程)に対する耐久性を有し、検出率(読み取り率)の更なる向上に適した膜で覆うことが好ましい。
上記本第一発明において、マーカ用凹部の表面に成膜する膜の具体的な材質は、上述した機能を有する膜であれば材質は問わない。端面に形成されるマーカ用凹部の表面に成膜する膜の材質としては、低応力であり、付着力(基板に対する付着力、当該膜の上に他の膜が形成される場合にあっては他の膜に対する付着力)が強いCrN膜が最適である。
上記本第二発明において、端面に形成されるマーカ用凹部の表面に成膜する膜の具体的な材質は、検出率向上の観点からは、レーザマーカ検出器の検査光の波長において反射率が少なくとも20%以上の材料が好ましい。
上記本第一及び第二発明において、端面に形成されるマーカ用凹部の表面に成膜する膜の具体的な材質は、マスクブランクの主表面上に成膜される膜利用の観点からは、CrN、Cr、CrC、CrNC、Ta、TaB、TaBN、MoSi、などが好ましい。これらの膜の上に、反射防止膜(CrO,CrON等)を更に形成することが可能である。
上記本第一及び第二発明においては、付着力が強く低応力であるCrN膜上に、CrC、CrNC、CrCO、CrCONなどの炭素(C)を含む膜を形成した複合膜とすることによって、付着力が強く、しかも導電性を併せ持つため好ましい。係る複合膜は、ブランク上に形成されたレジスト膜にEB描画する際のアースつめの接触に対しても付着力が十分であり膜剥がれ生じつことがなく、しかも導電性も良いという利点がある。
上記本第一及び第二発明においては、マーカ用凹部の表面に、均一に成膜されるようにすることが好ましい(構成3)。
ガラス基板の端面(側面、面取り面)にマーカ用凹部を形成する場合において、マーカ用凹部の表面に均一に成膜されるようにするためには、側面に均一に成膜されるようにすることが好ましく、また側面及び面取り面に積極的且つ均一に成膜されるようにすることが更に好ましい。これは、図4に示すように、レーザ照射によって基板表面を融解又は昇華させることによって形成されたマーカ用凹部20は緩やかな断面曲線を有するので、側面、あるいは側面及び面取り面に、積極的且つ均一に成膜されるようにすることによって、マーカ用凹部の表面についても均一に膜3が成膜されるようになるからである。
ここで、側面及び面取り面に積極的且つ均一に成膜するためには、以下の工夫が効果的である。
(1)インライン型スパッタリング装置を使用して成膜を行う場合、図1(1)に示すように、基板1をセットするための基板ホルダー4と基板1の側面との間隔t変えることによって、図1(2)に示すように、基板1の側面及び面取り面に積極的且つ均一に成膜できる。なお、図1は、基板ホルダー4によって、基板1の四隅コーナー部のみで基板1を支持する様子(四隅コーナー部以外は基板ホルダー4と非接触)を示している。
(2)枚葉型スパッタリング装置(斜めスパッタ+基板回転)を使用して成膜を行う場合、図2に示すように、遮蔽板5と基板1の主表面端部との間隔t’変えるか、あるいは、遮蔽板5を設けないことによって、側面及び面取り面に積極的且つ均一に成膜できる。
(3)インライン型スパッタリング装置を使用して成膜を行う場合において、図1(1)に示す基板ホルダー4と基板1の側面との間隔t変えることによって、図3(1)に示すように、成膜面側の主表面及び面取り面への成膜並びに側面の一部に成膜を行い、その後基板を反転し、遮蔽板6で主表面(裏面)への成膜を遮蔽して、前記と同様の条件で成膜をすることによって、側面及び面取り面に積極的且つ均一に成膜できる(図3(2))。この際、遮蔽板6と基板1の主表面端部との間隔t’’を変えることによって、側面及び面取り面から基板裏面周縁にかけて連続一体的に積極的且つ均一に成膜できる(図3(2))。
(4)枚葉型スパッタリング装置(斜めスパッタ+基板回転)を使用して成膜を行う場合、遮蔽板5と基板1の主表面端部との間隔t’変えることによって、成膜面側の主表面及び面取り面への成膜並びに側面の一部に成膜を行い、その後基板を反転し、主表面(裏面)を遮蔽する他の遮蔽板(図示せず)で主表面(裏面)への成膜を遮蔽して、前記と同様の条件で成膜をすることによって、側面及び面取り面に積極的且つ均一に成膜できる。この際、主表面(裏面)を遮蔽する他の遮蔽板と基板1の主表面端部との間隔t’’を変えることによって、側面及び面取り面から基板裏面周縁にかけて連続一体的に積極的且つ均一に成膜できる。
上記のように、マーカ凹部内面に膜が均一に付くことによって、膜が不均一に付く場合に比べ、表面荒れを覆う作用のばらつきを低減できる。また、マーカ凹部内面に膜が均一に付くことによって、膜が不均一に付く場合に比べ、検出率のばらつきを低減できる。
上記本第一及び第二発明において、マーカ用凹部の表面に成膜される膜の厚さは、好ましくは5〜50nm、更に好ましくは10〜30nm、である。
上記本第一及び第二発明において、ガラス基板の側面、あるいはガラス基板の側面及び面取り面に積極的且つ均一に成膜を行う場合、その膜の厚さは、好ましくは5〜50nm、更に好ましくは10〜30nm、である。
上記本第一及び第二発明において、端面にマーカ用凹部を形成する場合においては、端面を超鏡面に研磨した後、マーカ用凹部及び端面に膜付けすることが好ましい。これは、端面を鏡面に研磨しただけの場合、マーカ用凹部の周辺の端面部分において、成膜によって研磨痕が顕在化する(浮かび上がる)ことがあり、このような顕在化した研磨痕によってマーカ用凹部の検出率(読み取り率)に悪影響を及ぼす恐れがあるからである。尚、端面を超鏡面に研磨するには、例えば、コロイダルシリカと水とを含む研磨液、及び研磨ブラシや研磨パッドを用いて、端面の超精密研磨行う。
尚、上記本第一及び第二発明において、端面にマーカ用凹部を形成する場合においては、レーザマーキング後に端面研磨を施すことが好ましい。
上記本第一及び第二発明においては、マーカ用凹部の表面への成膜前に、マーカ用凹部の表面の洗浄を実施することが好ましい。
本第一発明においては、マーカ用凹部の表面への成膜前に、マーカ用凹部の表面の洗浄を実施し、表面荒れをできるかぎり低減し又は落としておくことが好ましい。表面荒れと共に膜剥がれ起こる可能性を極力低減させるためである。本第二発明においても同様である。
この場合の洗浄としては、フッ酸(HF)系の洗浄剤や、エッチング作用の比較的強いアルカリ系の洗浄剤を用いた洗浄、などが効果的である。
本発明者は、レーザマーキングを行おうとする箇所の界面を、上記のような表面荒れを生じさせる原因物質を排除した表面(界面)状態とし、かつこの状態でマーキングを実施することによって、上記のような表面荒れの発生を事前に防止する発明を先になしている(以下先の発明という)。
上記本第一及び第二発明は、先の発明と共に実施することが好ましい。つまり先の発明を適用した上で、上記本第一及び第二発明を適用することが好ましい。
先の発明を適用した上で本第一発明を適用することの意義は、先の発明適用の際に、何らかの要因で万一表面荒れが発生した場合への対処の意義があり、二重対策の意義がある。
第二発明においては、マーカ用凹部の表面の荒れの有無を問わないのであるから、先の発明(表面荒れ無し)を適用した上で本第二発明を適用することが好ましい。この場合、マーカ用凹部の表面への成膜前に、マーカ用凹部の表面の洗浄を実施することが、膜剥がれ等を極力防止する観点から好ましい。
上記した先の発明において、「上記のような表面荒れ」、即ち「レーザ光照射による凹部の形成によって該凹部の表面に発生する表面荒れ」、を生じさせる原因物質を排除した表面状態を得る具体的な手段としては、(1)前記原因物質の除去に効果のある、紫外線照射によるUV洗浄、オゾン水又は気体のオゾンを用いるオゾン洗浄、UV洗浄とオゾン洗浄を組み合わせたUV・オゾン洗浄や、(2)前記原因物質の除去に効果のある(エッチング作用のある)、フッ酸系の洗浄剤や、エッチング作用の比較的強いアルカリ系の洗浄剤を用いた洗浄、などが効果的である。
前記(1)、(2)に掲げた洗浄処理は、各々のうちから複数を選択し組み合わせて実施することができ、前記(1)と(2)とを組み合わせて実施することもできる。
先の発明において、「レーザ光照射による凹部の形成によって該凹部の表面に発生する表面荒れを生じさせる原因物質を排除した表面状態とし、かつこの状態でレーザ光照射によるマーキングを実施する」ための具体的な手段としては、下記(1)、(2)に示す手段が例示される。
(1)上記に例示した洗浄を実施した直後に、マーキングを実施する。ここで、洗浄を実施した直後とは、遅くとも洗浄を実施してから12時間(約半日)以内にマーキングを実施することを意味し、洗浄を実施してからなるべく早くマーキングを実施することが好ましい。なお、洗浄を実施してからマーキングを実施するまでの間の基板の保管及び基板移送の際に前記原因物質が付着しないような状態とするように留意する。
(2)上記に例示した洗浄を実施し、この基板を前記原因物質が付着しないような状態で保管及び移送した上で、マーキングを実施する。但し、この場合においても、保管日数が長くなるのは好ましくなく、上記に例示した洗浄を実施してから約1日以内にマーキングを実施することが好ましい。
尚、先の発明において、「レーザ光照射による凹部の形成によって該凹部の表面に発生する表面荒れを生じさせる原因物質を排除した表面状態」とは、相当数の基板(例えば100枚)についてマーキングを実施して、上述のような表面荒れが生じるものが見受けられずゼロであるレベルをいう。
先の発明において、「レーザ光照射による凹部の形成によって該凹部の表面に発生する表面荒れを生じさせる原因物質を排除した表面状態」とは、例えば、表面の総有機物量が10ng/cm以下である表面状態をいう。総有機物量はGC−MS(ガスクロマトグラフ質量分析計)で測定する。
先の発明において、レーザ光照射によってマーキングを行おうとする箇所及びその周辺のガラス基板表面(基板主表面又は端面)の総有機物量(GC−MSで測定)は、好ましくは5ng/cm以下、更に好ましくは1ng/cm以下が望ましい。総有機物量を少なくすることによって、レーザマーカの出力を大きくした場合であっても、上述のような表面荒れが発生しないようにすることができるからである。
上記本第一及び第二発明においては、端面に形成されるマーカ用凹部の表面への成膜は、マスクブランクの主表面上に成膜される膜(通常複数)のうちの1以上の膜利用し、ブランクの成膜工程で、同時に実施すること好ましい(構成4)。工程増を回避できるからである。
ガラス基板製造工程において、主表面に成膜せず、端面のみへの成膜も可である。
また、マーカ用凹部の表面、及び、マーカ周辺部についてのみ、膜を付けることもできる。
上記のように、本第一及び第二発明においては、通常、ブランク成膜段階でマーカ用凹部に成膜することが好ましいため、マーカ用凹部の形成は、ブランク成膜段階以前であることが好ましい。
本第一及び第二発明においては、マーカ用凹部の形成並びにマーカ用凹部表面への成膜は、研削、研磨(主表面及び端面の精密研磨、超精密研磨、洗浄)等の一連のマスクブランクス用ガラス基板の製造工程終了後、基板検査を行った段階、で実施することができる。但し、この段階ではマーカ用凹部の形成のみとし、ブランク成膜段階でマーカ用凹部に成膜することが好ましい。
本第一及び第二発明においては、マーカ用凹部の形成並びにマーカ用凹部表面への成膜は、(1)研削・研磨の各段階の途中、例えば、ガラス基板の研削後、ガラス基板の端面の精密研磨又は超精密研磨後、又はガラス基板の主表面の精密研磨又は超精密研磨などの鏡面研磨後、ガラス基板の主表面又は端面の精密研磨と超精密研磨との間等、あるいは(2)ガラス基板受け入れ時等のガラス基板の研削・研磨を行う以前、(3)マスクブランクスの製造過程中(薄膜形成、検査、レジスト塗布、検査などの各工程の前後)、で実施することができる。但し、これらの段階ではマーカ用凹部の形成のみとし、ブランク成膜段階でマーカ用凹部に成膜することが好ましい。
本第一及び第二発明において、精密研磨とは、例えば、酸化セリウムと水とを含む研磨液、及び研磨ブラシや研磨パッドを用いて行う研磨である。
また、超精密研磨とは、例えば、コロイダルシリカと水とを含む研磨液、及び研磨ブラシや研磨パッドを用いて行う研磨である。
本発明において、マーキング工程によるマーカの形成は、マスクブランクス用ガラス基板表面における転写に影響のない領域(部位)における基板表面に行う。
係る領域としては、例えば、図8を参照して説明すると、転写に影響のないガラス基板の側面1a、主表面2と側面2aとの間に設けられた面取面1b、ガラス基板のノッチマークなどの部位(図示せず)が挙げられる。尚、ガラス基板の側面1aと面取面1bとを併せてガラス基板の端面1dという。
係る領域の他の例としては、ガラス基板主表面2におけるマスクパターン用薄膜が形成されない側の主表面であって、転写に影響のない周辺領域など部位が挙げられる。
本発明において、ガラス基板の材料は、例えば合成石英ガラスや、SiO−TiO系の多成分系ガラスが挙げられる。
ガラス基板の材料に応じて、レーザ光の照射により融解又は昇華させて凹部を形成するためのレーザ光の波長を選定する。ガラス基板の材料に応じた適切なレーザ光の波長選定を行わないと、例えば、レーザ光が照射された部分にキズ状のマーカが形成されてしまうことになる。この場合、キズ状のマーカが発塵の原因となるので好ましくない。
上述のようなガラス基板の材料の場合、マーキング工程は、例えば炭酸(CO)ガスレーザを用いたレーザマーカにより、マーカを形成することができる。
レーザ光のエネルギーを適宜調整することにより、ガラス基板表面の一部を適切に融解又は昇華させることができ、溶解又は昇華させることにより形成された凹部は、高い精度で読み取り可能となる。そして、経年劣化によるクラックの発生も抑えることができる。
また、マーキング工程は、複数の凹部を、それぞれの凹部となるべき位置にレーザ光を複数回重ねて照射することにより形成することもできる。このようにすれば、複数の凹部の形状ばらつきを低減できる。そのため、マーカの読み取り精度を向上させることができる。
複数の凹部のそれぞれは、例えば、データマトリックス、QRコード等の2次元コードの各点を構成しても良いし、バーコードの各バーを構成しても良いし、あるいは第3者にそのマーカの情報がわからないようにするための隠しコードや乱数コードとしても良い。
本発明において、マーカは、例えば、製造される個々のマスクブランクス用ガラス基板に固有の識別情報(識別コード)として使用することができる。このようにすれば、従来できなかった個々のマスクブランクス用ガラス基板の枚葉管理が可能になる。
また、この識別情報は、例えば、個々のマスクブランクス用ガラス基板について製造工程中で取得した情報(欠陥情報、表面粗さ、平坦度などの表面形態情報など)と対応付けすることができる。このようにすれば、取得した情報と、個々のマスクブランクス用ガラス基板との対応付けを、識別情報を介して確実に行うことができる。
マーキング工程は、識別情報を示すマーカの代わり、又は識別情報を示すマーカに加えて、製造工程中で取得した情報等を直接示すマーカを形成しても良い。製造工程中で取得した情報としては、基板の検査データ情報や工程履歴情報などが挙げられる。
基板検査後にマーキング工程が行われる場合、例えば、ガラス基板の検査データ情報を示すマーカが形成される。このようにすれば、ガラス基板の検査データ情報とガラス基板とを直接対応させることができ、一対一の対応付けを確実に行うことができる(対応関係を取り違えることがない)。
ここで、検査データ情報としては、例えば、ガラス基板の主表面及び/又は端面の各種表面粗さの検査データ情報が挙げられ、また、ガラス基板の主表面の形状について、例えば、厚み、表面形状(主表面の反り形状、主表面全体の凹凸、うねりなど)、平坦度、平行度等の検査データ情報が挙げられる。
他の検査データ情報としては、例えば、ガラス基板の主表面及び/又は端面の欠陥についての検査データ情報(例えば、欠陥の位置、種類(凸欠陥(異物付着等)、凹欠陥(キズ、ピンホール等)、その他)、及び欠陥のサイズ等)などが挙げられる。このような欠陥データが既知であれば、例えば欠陥を避けて基板を利用することが可能となる。
尚、基板検査後にマーキング工程が行われる場合、基板検査工程の検査結果に応じて、基板を、ブランクの用途・等級に応じて、等級わけでき、これに基づいて決定された基板の識別情報(用途情報、管理情報)を示すマーカを併せて形成することが可能である。
マスクブランクスには、露光波長や用途(形成パターン)によって、それぞれ品質が異なる複数の等級(グレード)が存在している。等級によって、許容される欠陥サイズや個数等が異なる。また、マスクブランクスの製造時に成膜されるマスクパターン用薄膜(位相シフト膜や遮光膜等)やレジスト膜には、それぞれ複数の種類のものが存在している。そのため、マスクブランクス製造時において、等級や、成膜すべき薄膜及びレジスト膜等の種類を管理するのは容易ではない。しかし、上記管理のための情報をマーキングした場合、マスクブランクスの枚葉管理が可能となる。そのため、マスクブランクス製造時において、等級や、成膜すべき薄膜及びレジスト膜等の種類を、適切に管理できる。
また、マスクブランクスを確実に枚葉管理できるため、例えばマスクブランクスについての情報をマスクブランクスとともにマスクメーカ等に供給する場合に、この情報と、マスクブランクスとの対応付けを、確実に行うことができる。マスクブランクスについての情報としては、マスクパターン用薄膜の光学特性、薄膜の表面形状、欠陥の少なくとも一つを検査する薄膜検査工程の検査結果や、レジスト検査工程の検査結果などの情報が挙げられる。
尚、基板検査以前にマーキング工程が行われる場合、例えば、ガラス基板の識別情報を示すマーカが形成される。
本第一発明によれば、上記「レーザ光照射による凹部の形成によって該凹部の表面に発生する表面荒れ」に伴う諸問題を解消できる。
本第二発明によれば、レーザ光照射によって形成されたマーカ用凹部の検出率(読み取り率)の更なる向上を図ることができる。
以下、本発明に係る実施形態を、図面を参照しながら説明する。
図9は、本発明の一実施形態に係るマスクブランクス10の構成の一例を示す側面図である。本例において、マスクブランクス10は、例えばArFエキシマレーザ(波長193nm)、又はFエキシマレーザ(波長157nm)といった波長が200nm以下の露光光源用のマスクブランクスであり、ガラス基板12、マスクパターン用薄膜14、及びレジスト膜16を備える。
ガラス基板12はマスクブランクス用ガラス基板であり、基板材料は例えば合成石英ガ
ラスでできている。ガラス基板12の主表面及び端面(側面、面取面)は、鏡面(例えば
算術平均表面粗さRaで1nm以下)になるよう、所定の表面粗さに研磨されている。ま
た、本例において、ガラス基板12は、側面の一部に、ガラス基板12を識別するための
マーカ18を有する。マーカ18を用いることにより、ガラス基板12及びマスクブラン
クス10は、枚葉管理されている。
マスクパターン用薄膜14は、フォトマスク及びそのブランクで形成される膜、位相シフトマスク及びそのブランクで形成される膜、EUV(Extreme Ultra Violet)リソグラフィー用反射型マスク及びそのブランクで形成される膜、などである。具体的には、例えば、遮光膜又は位相シフト膜等の薄膜であり、エッチングマスク層/X線吸収体層/エッチング停止層/X線反射用多層膜層/基板材料の層構成からなるEUV(Extreme Ultra Violet)リソグラフィー用反射型マスク及びそのブランクで形成される膜である。マスクパターン用薄膜14は、マスクの製造工程でパターニングされてマスクパターンとなる。レジスト膜16は、マスクパターン用薄膜14上に形成されている。
図5は、マーカ18の構成の一例を示す。本例において、マーカ18は、2次元コードであり、2次元コードの各点をそれぞれ構成する複数の凹部20を有する。それぞれの凹部20は、レーザ光の照射によりガラス基板12の端面の一部を融解又は昇華させることにより形成されている。
本例において、マーカ18は、ガラス基板12に固有の識別情報及び基板検査データ情報等を示す。
図6は、凹部20の詳細な形態の一例を示す。本例において、凹部20は、炭酸(CO
)ガスレーザを用いたレーザマーカにより形成された孔である。凹部20の開口部の平面視形状はほぼ円形である。また、凹部20の断面形状は、緩やかな断面曲線を有する。L/Dが3以上である緩やかな断面曲線であることが好ましい。凹部20の断面形状をこのような形態とすることにより、マーカ18(図5参照)の読み取り精度を高めることができる。
凹部20の開口幅Lは、例えば100〜500μm、より好ましくは150〜300μm程度である。凹部20の深さDは、例えば3〜20μm、より好ましくは5〜15μm程度である。上記のようにL/Dは3以上が好ましい。
凹部の表面粗さは、例えば算術平均表面粗さRaで0.1〜5nm、より好ましくは0.1〜2nmの範囲であることが好ましい。算術平均表面粗さRaとは、日本工業規格(JIS)B0601に従うものである。凹部の表面粗さとは、具体的には、凹部の全体(肩部、側部、底部)の表面粗さである。
凹部20の開口部の平面視形状は、円形、略円形、縦長のバーコード状の他、四角形状等の多角形や、多角形のコーナー部が丸みを帯びた形状でもよい。
図10は、マスクブランクス10の製造方法の一例を示すフローチャートである。
(マスクブランクス用ガラス基板の製造)
本例においては、最初に、端面が面取り加工されたガラス基板12の両面ラッピング装置による研削加工を行う(研削工程S102)。
次に、両面研磨装置により、ガラス基板12の端面及び主表面の研磨(研磨工程S10
4)、及び研磨後の洗浄を行う(洗浄工程S106)。研磨工程S104は、例えば、ガラス基板12の端面及び主表面に対して、粗研磨、精密研磨、及び超精密研磨を行い、例えば二乗平均平方根粗さRMSで0.2nm以下の鏡面に仕上げる。
次に、基板検査を行い、ガラス基板12の表面形状、平坦度、及び欠陥に関する情報を
取得する(基板検査工程S108)。基板検査工程S108は、例えば、ガラス基板12
の表面形状について、例えば、厚み、平坦度、主表面の反り形状(主表面全体の凹凸)等
を検査する。また、ガラス基板12の欠陥について、例えば、欠陥の位置、種類、及びサ
イズ等を検査する。この場合、欠陥のサイズについては、例えば、0.2μm以下、0.
2〜0.5μm、0.5〜1μm、1μm以上のいずれであるかを識別する。このように
識別すれば、ガラス基板12の等級を適切に分類できる。
次に、マーキング工程(S112)に先立ち、洗浄工程(S110)を実施する。
次に、例えば炭酸ガスレーザのレーザマーカを用い、ガラス基板12の端面の一部をレ
ーザ光の照射により融解又は昇華させることにより、マーカ18の各凹部20を形成する
(マーキング工程S112)。
このマーカ18は、例えば、ガラス基板12に固有の識別情報及び基板検査データ情報を示す。
(マスクブランク製造工程)
次に、マーカ18を読み取り、読み取ったマーカ18に基づき、ガラス基板12を用いるのに適したマスクブランクスの種類を選択する。
次に、上記で選択したマスクブランクスの種類に応じて、マスクパターン用薄膜14を、ガラス基板12の主表面上に所望の光学特性が得られる膜厚で成膜し(成膜工程S114)、更に、マスクパターン用薄膜14上にレジスト膜16を塗布(形成)して(レジスト膜形成工程S116)、マスクブランクス10は完成する。
(実施例1)
実施例1は第一発明に係る実施例である。
実施例1では、上記実施の形態における工程S102〜工程S106によってArFエキシマレーザ露光用マスクブランクス用ガラス基板を100枚製造し、これらのガラス基板を基板検査工程(工程S108)にて検査した。
次に、洗浄工程S110として、通常の酸洗浄又はアルカリ洗浄を実施し、その後に、ガラス基板の端面(側面)に、炭酸(CO)ガスレーザを用いたレーザマーカにより、図5に示したのと同様の2次元コードマーカを形成した。マーカ18全体の大きさは3.25mm×3.5mmとした。
レーザマーカの出力は24mW/ショットとし、各凹部を1回のショットで形成した。各凹部の径は約250μmであった。各凹部の断面形態を図7(a)に示す。
全てのマーカ用凹部について、その表面を走査型電子顕微鏡(SEM)で観察したところ、図13に示すような表面荒れが生じるものが見受けられた。
次に、インライン型スパッタリング装置を使用し、図1(1)に示すように、基板ホルダー4と基板1の側面との間隔t変えることによって、図1(2)に示すように、基板1の主表面、並びに側面及び面取り面に積極的且つ均一にCrNからなる膜3を成膜することによって、マーカ用凹部の表面についても均一にCrNからなる膜3が成膜されるようにし(図4参照)、その後主表面上にArFエキシマレーザ露光用のマスクパターン用薄膜を形成した。
上記作製したマスクブランクスにおけるマスクパターン用薄膜をパターニングしてマスクを作製した。
この結果、図13に示すような表面荒れが原因と考えられるマスクパターンの欠陥はゼロであった。また、マーカ用凹部表面に付けた膜の剥がれは確認されなかった。
尚、上記実施例1においてマーカ用凹部の表面に膜を付けなかった場合(比較例1)においては、図13に示すような表面荒れが原因と考えられるマスクパターンの欠陥が認められた。
(実施例2)
実施例1は第一発明に係る実施例である。
実施例2では、上記実施の形態における工程S102〜工程S106によってArFエキシマレーザ露光用マスクブランクス用ガラス基板を100枚製造し、これらのガラス基板を基板検査工程(工程S108)にて検査した。
次に、洗浄工程S110として、通常の酸洗浄又はアルカリ洗浄を実施し、その後に、ガラス基板の端面(側面)に、炭酸(CO)ガスレーザを用いたレーザマーカにより、図5に示したのと同様の2次元コードマーカを形成した。マーカ18全体の大きさは3.25mm×3.5mmとした。
レーザマーカの出力は24mW/ショットとし、各凹部を1回のショットで形成した。各凹部の径は約250μmであった。各凹部の断面形態を図7(a)に示す。
全てのマーカ用凹部について、その表面を走査型電子顕微鏡(SEM)で観察したところ、図13に示すような表面荒れが生じるものが見受けられた。
次いで、フッ酸溶液への浸漬による洗浄を実施し、図9に示すような表面荒れを低減させた。
次に、インライン型スパッタリング装置を使用し、図1(1)に示すように、基板ホルダー4と基板1の側面との間隔t変えることによって、図1(2)に示すように、基板1の主表面、並びに側面及び面取り面に積極的且つ均一にCrNからなる膜3を成膜することによって、マーカ用凹部の表面についても均一にCrNからなる膜3が成膜されるようにし(図4参照)、その後主表面上にArFエキシマレーザ露光用のマスクパターン用薄膜を形成した。
上記作製したマスクブランクスにおけるマスクパターン用薄膜をパターニングしてマスクを作製した。
この結果、図13に示すような表面荒れが原因と考えられるマスクパターンの欠陥はゼロであった。また、マーカ用凹部表面に付けた膜の剥がれは、ひび割れも含め、詳細に確認したが全く確認されなかった。
(実施例3)
実施例3は第二発明に係る実施例である。
実施例3では、上記実施の形態における工程S102〜工程S106によってArFエキシマレーザ露光用マスクブランクス用ガラス基板を100枚製造し、これらのガラス基板を基板検査工程(工程S108)にて検査した。
次に、洗浄工程S110として、UV洗浄、及びその後の、フッ酸溶液への浸漬による洗浄を実施し、その直後(3時間以内)に、ガラス基板の端面(側面)に、炭酸(CO)ガスレーザを用いたレーザマーカにより、図5に示したのと同様の2次元コードマーカを形成した。マーカ18全体の大きさは3.25mm×3.5mmとした。
レーザマーカの出力は24mW/ショットとし、各凹部を1回のショットで形成した。各凹部の径は約250μmであった。各凹部の断面形態を図7(a)に示す。
全てのマーカ用凹部について、その表面を走査型電子顕微鏡(SEM)で観察したところ、図13に示すような表面荒れが生じるものは見受けられずゼロであった。
次に、枚葉型スパッタリング装置(斜めスパッタ+基板回転)を使用し、図2に示す遮蔽板5と基板1の主表面端部との間隔t’変えることによって、成膜面側の主表面及び面取り面への成膜並びに側面の一部に、CrN/CrNCの積層膜からなる膜3の成膜を行い(図3(1)参照)、その後基板を反転し、主表面(裏面)への成膜を遮蔽する他の遮蔽板(図示せず)で主表面(裏面)を遮蔽して、前記と同様の条件でCrN/CrNCの積層膜からなる膜2を成膜することによって、側面及び面取り面に積極的且つ均一に成膜した(図3(2)参照)。この際、主表面(裏面)を遮蔽する他の遮蔽板と基板1の主表面端部との間隔t’’を変えることによって、側面及び面取り面から基板裏面周縁にかけて連続一体的に積極的且つ均一に成膜した(図3(2)参照)。
上記作製したマスクブランクスにおけるマスクパターン用薄膜をパターニングしてマスクを作製した。
そして、マーカの検出率(読み取り率)を検査したところ、マーカの検出率(読み取り率)は60〜70%であり、マーカ凹部表面に膜を付けない場合(比較例2)に比べ、マーカの検出率が30%程度向上することが確認された。尚、マーカの検出率は、2次元コードリーダ;TL−800N(キーエンス社製)で測定した。
また、図13に示すような表面荒れが原因と考えられるマスクパターンの欠陥はゼロであった。また、マーカ用凹部表面に付けた膜の剥がれは、ひび割れも含め、詳細に確認したが全く確認されなかった。
以上、本発明を実施形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施形態に記載の範囲には限定されない。上記実施形態に、多様な変更又は改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。その様な変更又は改良を加えた形態も本発明の技術的
範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
例えば、実施例1〜3において、レーザマーカの出力を12mW/ショットとし、各凹部の断面形態を図7(b)に示す形態とすることができる。
基板の側面及び面取り面に積極的且つ均一に成膜する手法を説明するための模式図である。 基板の側面及び面取り面に積極的且つ均一に成膜する他の手法を説明するための模式図である。 基板の側面及び面取り面に積極的且つ均一に成膜する更に他の手法を説明するための模式図である。 マーカ用凹部の表面に膜を付けた状態を説明するための模式図である。 本発明の一実施形態に係るマーカの構成の一例を示す平面図である。 凹部の断面形状の一例を示す模式図である。 実施例で形成した凹部の断面形態を走査型電子顕微鏡(SEM)で観察した様子を示す図である。 転写に影響のない領域を説明するための模式的部分断面図である。 本発明の一実施形態に係るマスクブランクスの構成の一例を示す側面図である。 マスクブランクスの製造方法の一例を示すフローチャートである。 レーザ光照射による凹部の形成によって凹部の周縁部に盛り上がり部が生じる現象を説明するための模式的断面図である。 レーザ光照射による凹部の形成によって該凹部の表面に発生する表面荒れを説明するための模式的断面図である。 レーザ光照射による凹部の形成によって該凹部の表面に発生する表面荒れを、走査型電子顕微鏡(SEM)で観察した様子を示す図である。 凹部における表面荒れの部位及び表面荒れの無い部位をラマン分析した結果を示す図である。
符号の説明
1・・・ガラス基板、3・・・膜、10・・・マスクブランクス、12・・・ガラス基板、14・・・マスクパターン用薄膜、16・・・レジスト膜、18・・・マーカ、
20・・・凹部

Claims (12)

  1. 側面または面取り面に、固有の識別情報として用いられるマーカとするための凹部を有するマスクブランクス用ガラス基板と、前記マスクブランクス用ガラス基板の主表面上に形成されたマスクパターンとなるマスクパターン用薄膜とを備えるマスクブランクスであって、
    前記凹部は、前記側面または面取り面の表面にレーザ光を照射し、ガラス基板表面の一部を融解又は昇華させることによって形成され、
    前記凹部を形成する際のレーザ光照射によって前記凹部の表面に発生する表面荒れによる剥離を防止する機能を有する膜として、少なくとも前記凹部を有する側の側面および面取り面に均一に膜が形成されており、
    側面または面取り面に均一に形成される前記膜は、前記凹部の表面に接して均一且つ連続的に覆うことを特徴とするマスクブランクス。
  2. 側面または面取り面に均一に形成される前記膜は、レーザマーカ検出器の検査光の波長における反射率が少なくとも20%以上の材料からなることを特徴とする請求項1記載のマスクブランクス。
  3. 側面または面取り面に均一に形成される前記膜は、膜厚が5nm〜50nmであることを特徴とする請求項1または2に記載のマスクブランクス。
  4. 前記凹部は、緩やかな断面曲線を有することを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載のマスクブランクス。
  5. 前記凹部の表面粗さは、算術平均表面粗さRaで0.1nm〜5nmであることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載のマスクブランクス。
  6. 側面または面取り面に均一に形成される前記膜は、CrN、Cr、CrC、CrNC、Ta、TaB、TaBNおよびMoSiから選ばれる材料からなることを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載のマスクブランクス。
  7. マスクブランクス用ガラス基板の側面または面取り面に、固有の識別情報として用いられるマーカとするための凹部を形成する工程と、前記マスクブランクス用ガラス基板の主表面上にマスクパターンとなるマスクパターン用薄膜を形成する工程とを有するマスクブランクスの製造方法であって、
    前記凹部は、前記側面または面取り面の表面にレーザ光を照射し、ガラス基板表面の一部を融解又は昇華させることによって形成されるものであり、
    少なくとも前記凹部を有する側の側面および面取り面に均一に膜を形成し、前記凹部の表面に接して均一且つ連続的に覆う工程をさらに有することを特徴とするマスクブランクスの製造方法。
  8. 側面または面取り面に均一に形成される前記膜は、レーザマーカ検出器の検査光の波長における反射率が少なくとも20%以上の材料からなることを特徴とする請求項7記載のマスクブランクスの製造方法。
  9. 側面または面取り面に均一に形成される前記膜は、膜厚が5nm〜50nmであることを特徴とする請求項7または8に記載マスクブランクスの製造方法。
  10. 側面または面取り面に均一に形成される前記膜は、スパッタリング法によって形成されることを特徴とする請求項7から9のいずれかに記載マスクブランクスの製造方法。
  11. 前記凹部を有する側の側面および面取り面に均一に膜を形成する工程の前に、
    前記凹部を有する側面および面取り面を超鏡面にする工程を有することを特徴とする請求項7から10のいずれかに記載のマスクブランクスの製造方法。
  12. マスクパターンとなるマスクパターン用薄膜を形成する工程において、前記主表面にマスクパターン用薄膜を形成するときに、少なくとも前記凹部を有する側の側面および面取り面にも同時に同じ薄膜を形成することを特徴とする請求項7から10のいずれかに記載のマスクブランクスの製造方法。
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