JP4747448B2 - 遊技機 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、パチンコ機やスロットマシンに代表される遊技機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
パチンコ機における遊技は、遊技者がパチンコホールから遊技球を借りて、言い替えれば、パチンコホールが遊技者へ遊技球を貸し出して、その貸し出された遊技球によって行われる。遊技球の貸出レートは、通常、1球4円となっており、100円を1単位として貸し出されるので、遊技者へは、消費税分を考慮せずに100円毎に25球の遊技球が貸し出される。これに対し、遊技終了後の景品交換時においては、景品の交換手数料や消費税分を考慮して、或いは考慮せずに景品交換が行われる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
遊技機の一種として例えばパチンコ機においては、遊技球の貸出時には消費税分を考慮せずに遊技球を貸し出したい場合や、予め消費税分を考慮して、100円毎の貸球の払出数を設定したい場合に、パチンコホールの方針に応じて貸球の払出数を調整できないという問題点が生じうる。
【0004】
本発明は上記例示した問題点などを解決するためになされたものであり、遊技場(ホール)の方針に応じて、貸遊技媒体の払出数を調整することができる遊技機を提供することを目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】
この目的を達成するために請求項1記載の遊技機は、貸遊技媒体の払い出しを要求する貸出要求手段と、その貸出要求手段による貸出要求に基づいて貸遊技媒体の払い出しを行う払出装置とを備えており、前記払出装置による貸遊技媒体の1単位の払出数を2種以上の数に設定可能な貸出数設定手段を備え、その貸出数設定手段は、前記払出装置による貸遊技媒体の1単位の払出数の上限値が予め記憶された上限値記憶手段と、前記払出装置による貸遊技媒体の1単位の払出数に関する情報を入力する払出情報入力手段とを備え、前記貸出数設定手段は、前記上限値記憶手段に記憶されている前記上限値から、前記払出情報入力手段による入力に応じた値を減算し、その差分を前記払出装置による貸遊技媒体の1単位の払出数として設定するものである。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好ましい実施例について、添付図面を参照して説明する。本実施例では、遊技機の一例として弾球遊技機の一種であるパチンコ機、特に、第1種パチンコ遊技機を用いて説明する。なお、本発明を第3種パチンコ遊技機や他の遊技機に用いることは、当然に可能である。
【0008】
図1は、本実施例のパチンコ機1の遊技盤の正面図である。パチンコ機1の前面には前面枠2が配設されており、その略中央部分には略矩形状の開口2aが穿設され、かかる開口2aの内周には金枠3が周設されている。この金枠3の内側の上方には、2枚のガラス板を装着可能なガラス扉枠4が開閉可能に配設されており、ガラス扉枠4の後方に遊技盤5が配置されている。
【0009】
遊技盤5の前面には略円弧状の外レール6が植立され、その外レール6の内側位置には円弧状の内レール7が植立されている。この内レール7と外レール6とにより囲まれた遊技盤5の前面には、遊技球(球)が打ち込まれる遊技領域8が形成されており、その遊技領域8内には、遊技球が入賞することにより5個から15個の遊技球が賞球として払い出される複数の普通入賞口9が配設されている。遊技領域8の略中央部分には、複数種類の識別情報としての図柄などを変動表示する液晶(LCD)ディスプレイ10を備えた可変表示装置11が配設されている。この可変表示装置11の液晶ディスプレイ10の手前側周囲には、装飾部材を兼ねたセンターフレーム11aが周設されており、このセンタフレーム11aにより液晶ディスプレイ10の周囲が装飾されている。また、センタフレーム11aの上部中央には表示装置の一種である7セグメントLED11bが配設されている。
【0010】
可変表示装置11の下方には、図柄作動ゲート(第1種始動口)12が配設されている。この図柄作動ゲート12を遊技球が通過すると、第1種始動口スイッチ39(図2参照)がオンして、上述した可変表示装置11で変動表示が開始されると共に、5個の遊技球が賞球として払い出される。また、図柄作動ゲート12の下方には可変入賞装置13が配設されている。この可変入賞装置13は、その略中央部分に2以上の遊技球が同時に通過可能な幅広矩形状の開口である大入賞口が穿設されている。
【0011】
この大入賞口は、可変表示装置11の変動後の表示結果が予め定められた図柄の組み合わせ(大当たり表示)の1つと一致する場合に、遊技球が入賞しやすいように所定時間(例えば、30秒間)経過するまで、或いは、所定個数(例えば、10個)の遊技球が入賞するまで、開放される入賞口である。この大入賞口の開閉動作の行われ得る状態が、いわゆる所定の遊技価値の付与された状態(特別遊技状態)である。かかる可変入賞装置13の下方であって、遊技領域8の最下方には、いずれの入賞口にも入賞しなかった遊技球を遊技領域8外へ排出するためのアウト口14が形成されている。
【0012】
アウト口14の下方、即ちガラス扉枠4の下方には、金枠3に開閉可能に取着された前面扉板(腰板)15が配設されている。この前面扉板15の前面には、遊技球を貯留すると共に遊技球発射装置(図示せず)へ遊技球を供給するための上皿16が配設され、その上皿16の下方であって、前面枠2の下側部分には上皿16に貯留しきれなかった遊技球を貯留するための下皿17が配設されている。また、下皿17の右側部分には、遊技球を遊技領域8へ打ち込むために遊技者によって操作される操作ハンドル18が配設され、かかる操作ハンドル18の内部には遊技球発射装置の発射用モータ(図示せず)を駆動させるためのハンドルスイッチ18aが内蔵されている。
【0013】
上皿16の上部中央には、後述するカード読取ユニット23により読み取られるカードの残高金額を表示する3つの7セグメントLEDにより構成された残高表示器19aが配設されており、この残高表示器19aの右側には、貸球の100円単位の払出個数を表示する2つの7セグメントLEDにより構成された貸球数表示器19bが配設されている。貸球数表示器19bの詳細については後述する。また、貸球数表示器19bの右側には、カード読取ユニット23のカード挿入口24に挿入されているカードを取り出すための返却ボタン20が配設され、一方、残高表示器19aの左側には、貸球の払い出し(貸出)を開始するための貸出ボタン21が配設されている。また、貸出ボタン21の左側上方には貸球の払い出しが可能であるか否かを表示する貸出ボタンランプ22が配設されている。この貸出ボタンランプ22は、貸球の払い出しが可能である場合(貸出ボタン21が押下可能な状態である場合)に点灯され、一方、貸球の払い出しができない場合(貸出ボタン21が押下不可能な状態である場合)に消灯されるように構成されている。
【0014】
上記のように構成されたパチンコ機1の左側には、正面視縦長の長方形状のカード読取ユニット23が並設されている。カード読取ユニット23はカードに記録された残高金額のデータを読み取るためのものであり、その上下方向における略中央部分には、金銭と同等の有価価値を有するカードを挿入するためのカード挿入口24が配設されている。このカード挿入口24の上方であって、カード読取ユニット23の上部にはLEDで構成されたカード利用可能ランプ25が配設されている。このカード利用可能ランプ25は、例えば、カード挿入口24へカードが挿入可能である場合に点灯される一方、カード挿入口24へカードが挿入不可能である場合に消灯される。
【0015】
カード挿入口24とカード利用可能ランプ25との間部分であって、カード読取ユニット23の上側位置には、カードに記録された残高金額のデータに基づいて貸出金額を設定するための金額設定ボタン26が配設されており、この金額設定ボタン26を押下することにより貸出金額の単位を100円、200円、300円または500円に設定することができる。金額設定ボタン26の下側には、端数表示ボタン27が配設されている。この端数表示ボタン27は、カードに記録された残高金額が貸出金額の最低額(例えば、300円)に満たない場合に、その端数を残高表示器19aに表示させる際に押下されるものである。
【0016】
また、端数表示ボタン27の下側には、略三角形状に形成された上下一対の連結台方向表示ランプ28が配設されている。この一対の連結台方向表示ランプ28は、カード読取ユニット23が接続されているパチンコ機1の配設(並設)方向を示すためのものである。よって、例えば、カード読取ユニット23が右側に並設されるパチンコ機1に接続される場合には下側のLEDが点灯され、カード読取ユニット23が左側に並設されるパチンコ機(図示せず)に接続される場合には上側のLEDが点灯される。この連結台方向表示ランプ28の下側には、カード挿入中ランプ29が配設されている。このカード挿入中ランプ29はカードがカード挿入口24に挿入されている場合に点灯され、一方、カードがカード挿入口24に挿入されていない場合には消灯される。
【0017】
図2は、パチンコ機1の電気的構成を示したブロック図であり、特に、パチンコ機1の遊技内容の制御を行う主制御基板Cと、賞球や貸球の払出制御を行う払出制御基板Hとの電気的構成を示したブロック図である。
【0018】
パチンコ機1の主制御基板Cは、演算装置であるMPU31と、そのMPU31により実行される各種の制御プログラムや固定値データ等を記憶したROM32と、ワークメモリ等として使用されるRAM33とを備えている。これらMPU31、ROM32、RAM33は、バスライン34を介して相互に接続されている。バスライン34は、また、入出力ポート35にも接続されている。入出力ポート35は、入力および出力が固定的なバッファ(インバータゲート)36,59を介して払出制御基板Hと接続されるほか、複数の普通入賞口9へ入賞した遊技球をそれぞれ検出する普通入賞口スイッチ38と、図柄作動ゲート12へ入賞した遊技球を検出する第1種始動口スイッチ39と、可変入賞装置13に設けられるVカウントスイッチ40および10カウントスイッチ41と、賞球カウントスイッチ42と、他の入出力装置43等と接続されている。
【0019】
普通入賞口スイッチ38は、遊技領域8内の各普通入賞口9へ入賞した遊技球をそれぞれ検出するためのスイッチであり、各普通入賞口9の入口近傍に設けられている。また、第1種始動口スイッチ39は、図柄作動ゲート(第1種始動口)12を通過した遊技球を検出するためのスイッチであり、図柄作動ゲート12の近傍に設けられている。普通入賞口スイッチ38または第1種始動口スイッチ39により遊技球が検出されると、払出制御基板Hによってそれぞれ5個の賞球が払い出される。具体的には、普通入賞口スイッチ38または第1種始動口スイッチ39により遊技球が検出されると、主制御基板Cから払出制御基板Hへ5個の賞球の払い出しを指示するコマンドが送信され、そのコマンドに基づいて、払出制御基板Hによって賞球の払い出しが行われる。
【0020】
Vカウントスイッチ40は、可変入賞装置13により構成される大入賞口へ入賞し、かつ、その大入賞口内のVゾーン(図示せず)を通過した遊技球を検出するためのスイッチである。また、10カウントスイッチ41は、可変入賞装置13により構成される大入賞口へ入賞した遊技球のうち、Vゾーン以外を通過した遊技球を検出するためのスイッチである。Vカウントスイッチ40または10カウントスイッチ41により遊技球が検出されると、払出制御基板Hによってそれぞれ15個の賞球が払い出される。具体的には、Vカウントスイッチ40または10カウントスイッチ41により遊技球が検出されると、主制御基板Cから払出制御基板Hへ15個の賞球の払い出しを指示するコマンドが送信され、そのコマンドに基づいて、払出制御基板Hによって賞球の払い出しが行われる。
【0021】
賞球カウントスイッチ42は、払出制御基板Hによって払い出される賞球数をカウントするためのスイッチであり、その出力は主制御基板Cおよび払出制御基板Hへ入力されている。この賞球カウントスイッチ42によって、本来の賞球数を越えた賞球の払い出しや本来の賞球数に満たない賞球の払い出しがチェックされる。
【0022】
この主制御基板Cは、前記したように、入力および出力が固定的なバッファ(インバータゲート)36,59を介して、払出制御基板Hと接続されている。このため主制御基板Cと払出制御基板Hとの間における各種データの送受信は、主制御基板Cから払出制御基板Hへの一方向にのみ行われ、払出制御基板Hから主制御基板Cへデータ等の送信を行うことはできない。
【0023】
払出制御基板Hは、賞球や貸球の払出制御を行うものであり、演算装置であるMPU51と、そのMPU51により実行される制御プログラムや固定値データ等を記憶したROM52と、ワークメモリ等として使用されるRAM53とを備えている。図3から図6に示すフローチャートのプログラムは、ROM52内に記憶されている。また、払出制御基板HのRAM53には、貸球数メモリ53aと、貸球払出カウンタ53bと、貸球払出中フラグ53cとが設けられている。
【0024】
貸球数メモリ53aは、貸球の100円単位の払出個数を記憶するためのメモリであり、その値は後述する貸球数設定スイッチ58に基づいてセットされる。この貸球数メモリ53aの値は、パチンコ機1の電源投入時にのみセットされるので、たとえ遊技の途中で貸球数設定スイッチ58が操作されても、貸球数メモリ53aの値を変更することなく保持して、貸球の払出個数を一定量に維持することができる。
【0025】
貸球払出カウンタ53bは、払い出される貸球の数を記憶するためのカウンタである。貸球の払い出しは貸出金額100円単位で行われ、前記した貸球数メモリ53aに記憶される球数ずつ貸し出される。即ち、貸球払出カウンタ53bの値が「0」である場合に、球貸し要求があると、その球貸し要求に応じて、貸球数メモリ53aに記憶される値が貸球払出カウンタ53bに書き込まれ、100円分の貸球の払い出しが行われる。その後、球貸し動作の進行により、再度、貸球払出カウンタ53bの値が「0」となった場合に、球貸し要求があると、再度、貸球数メモリ53aに記憶される値が貸球払出カウンタ53bに書き込まれ、100円分の貸球の払い出しが行われる。この貸球払出カウンタ53bの値が「0」でない場合には、貸球モータ駆動処理によって貸球モータ57が駆動され、これにより貸球の払い出しが行われる。払い出された貸球が貸球カウントスイッチ60によって検出されると、貸球払出カウンタ53bの値は、その検出毎に「1」ずつ減算される。この貸球の払い出し動作は、貸球払出カウンタ53bの値が「0」になるまで繰り返される。
【0026】
貸球払出中フラグ53cは、貸球の払い出し動作中であることを示すためのフラグであり、球貸し動作の開始時にオンされ、球貸し動作が終了するとオフされる。この貸球払出中フラグ53cのオン中には賞球の払い出し動作を禁止することにより、球貸し動作の最中に賞球の払い出しが行われないようにすることができる。
【0027】
払出制御基板HのRAM53には、バックアップ電源53dが供給されており、パチンコ機1の電源のオフ後も各データを保持できるように構成されている。よって、停電が発生した場合であっても、貸球数メモリ53aの値を保持して、停電の解消後に停電前と同じ状態で貸球の払い出しを行うことを可能としている。
【0028】
これらMPU51、ROM52、RAM53は、バスライン54を介して相互に接続されている。バスライン54は、また、入出力ポート55にも接続されている。この入出力ポート55は、ドライバ回路56、貸球数設定スイッチ58をはじめ、前記した入力および出力が固定的なバッファ(インバータゲート)36,59を介して主制御基板Cと接続されるほか、カード読取ユニット23、賞球カウントスイッチ47、貸球カウントスイッチ60などとぞれぞれ接続されている。
【0029】
ドライバ回路56は、貸球モータ57を駆動し回転させるための回路である。このドライバ回路56によって貸球モータ57が駆動されることにより、貸球の払い出しが行われる。かかる貸球の払い出しは、貸球カウントスイッチ60により検出される。
【0030】
貸球数設定スイッチ58は、貸球の貸出金額100円単位の払出個数を設定するためのスイッチであり、5つのスイッチSW0〜SW4を有するディップスイッチによって構成されている。各スイッチSW0〜SW4の入出力ポート55側の一端は、それぞれ抵抗Rを介して+5ボルトにプルアップされており、また、その他端は0ボルトに接続されている。よって、各スイッチSW0〜SW4は、それぞれオフの場合に入出力ポート55へハイ(「1」)が出力され、オンの場合にロウ(「0」)が出力される。貸球の貸出金額100円単位の払出個数は、この貸球数設定スイッチ58の各スイッチSW0〜SW4の状態によって表される数値により設定される。例えば、スイッチSW4,SW3,SW2,SW1,SW0の順に「11001(オフ、オフ、オン、オン、オフ)」に設定されていれば貸球の払出個数は25球に設定され、「11000(オフ、オフ、オン、オン、オン)」に設定されていれば貸球の払出個数は24球に設定される。
【0031】
このように貸球数設定スイッチ58は、5つのスイッチSW0〜SW4を有するディップスイッチによって構成されているので、貸球の貸出金額100円単位の払出個数を「0〜31球」の範囲で任意に設定することができるのである。よって、消費税率が変更されても、かかる変更に合わせて貸球の払出個数を調整することができる。また、貸球数設定スイッチ58は、遊技盤5とは別に構成される払出制御基板Hに設けられているので、遊技盤5が交換された場合にも、交換後の遊技盤5に対して貸球の払出個数の設定を有効にすることができる。
【0032】
なお、貸球数設定スイッチ58は、必ずしも5つのスイッチSW0〜SW4を有するディップスイッチに限られるものではなく、例えば、払出制御基板Hに回路パターンの一部として形成された5つのソルダーポイントとして構成しても良いのである。この場合、貸球数設定スイッチ58と同様に、ソルダーポイントの入出力ポート55側の一端をそれぞれ+5ボルトにプルアップし、その他端を0ボルトに接続する。よって、ソルダーポイントがオンされたラインの入出力ポート55への出力はロウ(「0」)となり、逆に、ソルダーポイントがオフされたラインの出力はハイ(「1」)となるので、かかる入出力ポート55への出力状態によって貸球の貸出金額100円単位の払出個数を設定するのである。
【0033】
また、当然のことながら、貸球数設定スイッチ58は、ディップスイッチやソルダーポイント以外の他のスイッチで構成しても良いし、4以下或いは6以上のスイッチで構成しても良い。例えば、入出力ポート55のアナログデジタル変換端子(AD端子)に貸球数設定スイッチ58を接続し、そのAD端子に入力される電圧値に応じて貸球の払出個数を設定するようにしても良い。更に、貸球数設定スイッチ58のスイッチを1つだけ設け、例えば、そのスイッチがオンの場合には貸球の払出個数を24球に設定し、オフの場合には25球に設定するようにしても良い。
【0034】
貸球数表示器19bは、貸球数設定スイッチ58により設定された貸球の100円単位の払出個数を表示するためのものである。貸球の100円単位の払出個数は、貸球数設定スイッチ58により「0〜31」の範囲で設定されるので、貸球数表示器19bは、「0〜31」を表示できるように2桁の7セグメントLEDで構成されている。前述した通り、この貸球数表示器19bは、上皿16の上部中央に、カードの残高を表示する残高表示器19aや、そのカードの返却ボタン20、更には貸球の払い出しを開始させる貸出ボタン21と並んで配設されている。よって、貸球の払い出し操作を行う遊技者にとって見易い位置に配置されるので、遊技者による貸球操作の操作性を良好なものとすることができる。
【0035】
なお、貸球数表示器19bは、必ずしも、上皿16の上部に残高表示器19a等と並んで配設する必要はなく、カード読取ユニット23や前面枠2、遊技盤5面上などに設けるようにしても良い。更には、複数台のパチンコ機1を管理する島管理装置に設けるようにしても良い。また、図柄の変動表示を行う液晶ディスプレイ10の一部に所定のタイミングで表示するようにしても良い。
【0036】
また、貸球数表示器19bは、必ずしも2桁の7セグメントLEDで構成する必要はない。例えば、貸球の払出個数が24球と25球との2種類にのみ設定される場合には、LED(又はランプ)を1つ設け、貸球の払出個数が24球に設定されていればそのLEDを点灯し、25球に設定されていればそのLEDを消灯して、貸球の払出個数を示すようにしても良い。同様に、貸球の払出個数が3種類、4種類等に設定され得る場合には、その数に応じたLEDを設けて、そのLEDの点灯状態により設定されている貸球の払出個数を表示するようにしても良い。更には、貸球の払出個数を直接的に表示するのではなく、例えば、100円で24球の貸し出しの場合には「税込み貸出」、25球の貸し出しの場合には「税抜き貸出」というように、貸し出しの態様により貸球の払出個数を示唆するようにしても良い。また、払出個数の表示は、必ずしも、100円単位でなくとも良く、例えば500円単位の払出個数を表示するようにしても良い。更には、設定されている貸球の払出個数を、効果音や音声あるいはこれらと表示との組み合わせなどにより示唆するようにしても良い。
【0037】
次に、図3から図6を参照して、払出制御基板Hで行われる貸球の払出処理について説明する。図3は、パチンコ機1の電源投入後に払出制御基板Hで実行される処理のフローチャートである。
【0038】
パチンコ機1の電源が投入されると、払出制御基板HのMPU51は、まず、RAM53や各アドレスの値を初期化して初期値を設定するなどの初期化処理を実行する(S1)。RAM53の各データが正常にバックアップされている場合には、RAM53のバックアップ部分の初期化はスキップされる。次に、貸球数設定スイッチ58の値をリードし(S2)、そのリードした値を貸球数メモリ53aへ書き込んで(S3)、貸球の貸出金額100円単位の払出個数を設定すると共に、S2の処理でリードした貸球数設定スイッチ58の値を貸球数表示器19bへ表示する(S4)。貸球数メモリ53aへの設定および貸球数表示器19bへの表示後は、払出制御基板Hで常時実行されるメイン処理(S5)をループする。
【0039】
図4は、S5のメイン処理の中で実行される球貸し動作処理のフローチャートである。この球貸し動作処理では、まず、貸球払出中フラグ53cがオンされているか否かにより(S11)、球貸し動作中であるか否かを判断する。貸球払出中フラグ53cがオフされていれば(S11:オフ)、球貸し動作中ではないので、この場合には貸出ボタン21が押下されて球貸し要求があるか否かを確認する(S12)。球貸し要求がなければ(S12:No)、そのまま、この球貸し動作処理を終了し、一方、球貸し要求があれば(S12:Yes)、賞球の払出中であるか否かを確認する(S13)。賞球の払出中であれば(S13:Yes)、球貸し動作を行うことはできないので、この場合にも、そのまま球貸し動作処理を終了する。
【0040】
球貸し要求があり(S12:Yes)、賞球の払出中でなければ(S13:No)、100円分の貸出金額に相当する貸球数を記憶する貸球数カウンタ53aの値を貸球払出カウンタ53bに書き込む(S14)。そして、貸球払出中フラグ53cをオンして(S15)、この球貸し動作処理を終了する。貸球払出カウンタ53bに0以外の数値を書き込むことにより、後述する貸球モータ駆動処理(図5)によって、貸球の払い出しが開始される。
【0041】
一方、S11の処理において、貸球払出中フラグ53cがオンされていれば(S11:オン)、球貸し動作中であるので、この場合には、貸球払出カウンタ53bの値が「0」であるか否かを確認する(S16)。貸球払出カウンタ53bの値が「0」でなければ(S16:No)、未だ前回の球貸し要求分の貸球は払い出されていないので(前回の貸球の払い出しは完了していないので)、この場合には、そのまま球貸し動作処理を終了する。
【0042】
貸球払出カウンタ53bの値が「0」であれば(S16:Yes)、既に前回の球貸し要求分の貸球は払い出されているので(既に前回の貸球の払い出しは完了しているので)、新たな球貸し要求があるか否かを確認する(S17)。新たな球貸し要求があれば(S17:Yes)、処理をS14へ移行して、貸球払出カウンタ53bの値に、100円分の貸出金額に相当する貸球数を記憶する貸球数メモリ53aの値を書き込み(S14)、貸球払出中フラグ53cをオンして(S15)、この球貸し動作処理を終了する。一方、S17の処理において、新たな球貸し要求がなければ(S17:No)、貸球払出中フラグ53cをオフして(S18)、この球貸し動作処理を終了する。
【0043】
なお、本実施例においては、貸球の払出動作と賞球の払出動作とをそれぞれ別々に行うように制御しているが、必ずしも、この方式に限られるものではなく、貸球の払出動作と賞球の払出動作とを、同時に或いは並行して行い得るように構成しても良い。
【0044】
図5は、払出制御基板Hにおいて、0.5ms毎に発生するインターバル割込処理により実行される貸球モータ駆動処理のフローチャートである。この貸球モータ駆動処理によって貸球モータ57が回転され、貸球の払い出しが行われる。なお、払い出された貸球の数は、後述する貸球カウントスイッチ読込処理によってカウントされる。
【0045】
貸球モータ駆動処理では、まず、貸球払出カウンタ53bの値が「0」であるか否かを確認する(S21)。貸球払出カウンタ53bの値が「0」でなければ(S21:No)、貸球モータ57を回転して貸球を払い出す(S22)。一方、貸球払出カウンタ53の値が「0」であれば(S21:Yes)、貸球の払い出しはすべて終了しているので、かかる場合には、貸球モータ57を停止して、この貸球モータ駆動処理を終了する(S23)。
【0046】
図6は、払出制御基板Hにおいて、2ms毎に発生するインターバル割込処理により実行される貸球カウントスイッチ読込処理のフローチャートである。この貸球カウントスイッチ読込処理によって、実際に払い出された貸球数がカウントされる。まず、貸球カウントスイッチ60が貸球を検出したか否かを確認し(S31)、貸球を検出していれば(S31:Yes)、貸球払出カウンタ53bの値を「1」減算する(S32)。一方、貸球カウントスイッチ60が貸球を検出しなければ(S31:No)、S32の処理をスキップして、この貸球カウントスイッチ読込処理を終了する。
【0047】
図3から図6のフローチャートを参照して説明したように、本実施例のパチンコ機1によれば、貸球の100円単位の払出個数は、パチンコ機1の電源投入時に貸球数スイッチ58の状態に応じて決定されるので、消費税の税率等に応じて、貸球の100円単位の払出個数を調整することができる。また、かかる払出個数の設定は、パチンコ機1の電源投入時にのみ行われるので、遊技の途中で、たとえ貸球数スイッチ58が操作されたとしても、貸球の払出個数を変更することなく一定量に維持することができる。更に、貸球の100円単位の払出個数を記憶する貸球数メモリ53aの値は、バックアップ電源53dによってバックアップされているので、停電の発生により電源がオフされても、停電発生前の貸球の払出個数を記憶して、停電の解消後には停電発生前と同じ個数で貸球の払い出しを行うことができる。また、貸球数スイッチ58により設定された払出個数は、貸球数表示器19bに表示されて遊技者に示唆されるので、遊技者はかかる設定状態を容易に認識することができる。
【0048】
以上、実施例に基づき本発明を説明したが、本発明は上記実施例に何ら限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の改良変形が可能であることは容易に推察できるものである。
【0049】
例えば、上記実施例では、貸球数設定スイッチ58は払出制御基板Hに設けられたが、かかるスイッチ58を払出制御基板H以外の、例えば主制御基板Cやカード読取ユニット23に設けるようにしても良い。貸球数設定スイッチ58が主制御基板Cに設けられる場合には、パチンコ機1の電源投入時に、そのスイッチ58の設定状態を示すコマンドを主制御基板Cから払出制御基板Hへ送信し、かかるコマンドに基づいて貸球の100円単位の払出個数を設定する。また、貸球数設定スイッチ58がカード読取ユニット23に設けられる場合には、パチンコ機1の電源投入時における通信制御において、カード読取ユニット23から払出制御基板Hへ出力されるBRDY信号とBRQ信号とを使って、スイッチ58の設定状態を払出制御基板Hに報せ、その情報に基づいて貸球の100円単位の払出個数を設定するのである。
【0050】
本実施例では、貸球数設定スイッチ58の設定値に基づいて、貸球の100円単位の払出個数を設定した。しかし、これに代えて、貸球の100円単位の払出個数の上限を、予め払出制御基板HのROM52に記憶させておき、その値から貸球数設定スイッチ58に設定された値を減算し、その減算結果を貸球の100円単位の払出個数とするように構成しても良いのである。かかる構成によれば、貸球の払出個数をROM52に記憶される上限値以上に設定することはできないので、不当に貸球の払出個数を大きな値に設定するという不正行為を防止することができるのである。
【0051】
この場合の制御としては、電源投入時に貸球数設定スイッチ58の値をリードし、これをRAM53内に記憶させておく。そして、球貸し動作毎に、ROM52に記憶される貸球の100円単位の払出個数の上限値から、この値を減算し、その差分を払い出すように構成するのである。ここで、該差分を球貸し動作毎に計算するのは、即ち、該差分を一度算出した後にRAM53に記憶させず毎回球貸し動作毎に計算するのは、該差分をRAM53に記憶させると、その値を不正に変更して貸球の払出個数を不当に大きな値に設定でき得てしまうからである。なお、貸球数設定スイッチ58の値は、電源投入時に一度だけリードするのではなく、例えば球貸し動作毎に毎回リードするようにしても良いのである。
【0052】
本発明を上記実施例とは異なるタイプのパチンコ機等に実施しても良い。例えば、一度大当たりすると、それを含めて複数回(例えば2回、3回)大当たり状態が発生するまで、大当たり期待値が高められるようなパチンコ機(通称、2回権利物、3回権利物と称される)として実施しても良い。また、大当たり図柄が表示された後に、所定の領域に球を入賞させることを必要条件として特別遊技状態となるパチンコ機として実施しても良い。更に、パチンコ機以外にも、アレパチ、雀球、スロットマシン、いわゆるパチンコ機とスロットマシンとが融合した遊技機などの各種遊技機として実施するようにしても良い。
【0053】
なお、スロットマシンは、例えばコインを投入して図柄有効ラインを決定させた状態で操作レバーを操作することにより図柄が変動され、ストップボタンを操作することにより図柄が停止されて確定される周知のものである。従って、スロットマシンの基本概念としては、「複数の識別情報からなる識別情報列を変動表示した後に識別情報を確定表示する可変表示手段を備え、始動用操作手段(例えば操作レバー)の操作に起因して識別情報の変動が開始され、停止用操作手段(例えばストップボタン)の操作に起因して、或いは、所定時間経過することにより、識別情報の変動が停止され、その停止時の確定識別情報が特定識別情報であることを必要条件として、遊技者に有利な特別遊技状態を発生させる特別遊技状態発生手段とを備えたスロットマシン」となり、この場合、遊技媒体はコイン、メダル等が代表例として挙げられる。
【0054】
パチンコ機とスロットマシンとが融合した遊技機の具体例としては、複数の図柄からなる図柄列を変動表示した後に図柄を確定表示する可変表示手段を備えており、球打出用のハンドルを備えていないものが挙げられる。この場合、所定の操作(ボタン操作)に基づく所定量の球の投入の後、例えば操作レバーの操作に起因して図柄の変動が開始され、例えばストップボタンの操作に起因して、或いは、所定時間経過することにより、図柄の変動が停止され、その停止時の確定図柄がいわゆる大当たり図柄であることを必要条件として遊技者に有利な大当たり状態が発生させられ、遊技者には、下部の受皿に多量の球が払い出されるものである。
【0055】
以下に本発明の変形例を示す。請求項1記載の遊技機において、前記貸出個数設定手段は、スイッチ手段を有しており、そのスイッチ手段の設定値に基づいて前記払出装置による貸球の1単位の払出個数を設定するものであることを特徴とする遊技機1。スイッチ手段としては、例えば、ディップスイッチや、基板に直接形成されたソルダーポイント等が例示される。ディップスイッチやソルダーポイントが5つのスイッチ(又は5つのソルダーポイント)を備えていれば、その5つのスイッチにより「0〜31」までの数値を設定することができるので、該スイッチに基づいて貸球の1単位の払出個数を「0〜31」の範囲で任意に設定することができる。
【0056】
請求項1記載の遊技機において、前記貸出個数設定手段は、少なくとも2つの状態に切り替え可能なスイッチ手段と、そのスイッチ手段の状態に対応付けして前記払出装置による貸球の1単位の払出個数に関する値をそれぞれ記憶する貸出個数記憶手段とを備えており、前記貸出個数設定手段は、前記スイッチ手段の状態に対応付けして前記貸出個数記憶手段に記憶される値に基づいて前記払出装置による貸球の1単位の払出個数を設定するものであることを特徴とする遊技機2。例えば、スイッチ手段として、オン及びオフの2つの状態に切り替わるスイッチを用いる場合、そのスイッチがオンであれば第1の個数に、オフであれば第2の個数に、貸球の1単位の払出個数を設定することができる。
【0057】
請求項1記載の遊技機において、前記貸出個数設定手段は、貸球の1単位の払出個数の上限値を記憶する上限個数記憶手段を備えていることを特徴とする遊技機3。貸球の1単位の払出個数は、上限個数記憶手段に記憶される上限値より大きな値に設定されることはないので、貸球の1単位の払出個数を不当に大きく設定する不正行為を防止することができる。
【0058】
請求項1記載の遊技機において、前記貸出個数設定手段は、貸球の1単位の払出個数の上限値を記憶する上限個数記憶手段と、少なくとも2つの状態に切り替え可能なスイッチ手段と、そのスイッチ手段の状態に対応付けして前記上限個数記憶手段に記憶される値から減算すべき値をそれぞれ記憶する減算個数記憶手段とを備えており、前記貸出個数設定手段は、前記上限個数記憶手段に記憶される値から前記スイッチ手段の状態に対応付けして前記減算個数記憶手段に記憶される値を減算した差分を前記払出装置による貸球の1単位の払出個数として設定するものであることを特徴とする遊技機4。貸球の1単位の払出個数は、予め設定された上限値から、スイッチ手段および減算個数記憶手段により定まる値を減算して算出されるので、上限値より大きな値に設定されることはない。よって、貸球の1単位の払出個数を不当に大きく設定する不正行為を防止することができるのである。
【0059】
請求項1記載の遊技機または遊技機1から4のいずれかにおいて、前記貸出個数設定手段は、設定された1単位又は所定数単位の払出個数を示唆するものであることを特徴とする遊技機5。所定数単位としては、例えば500円単位などが例示される。
【0060】
請求項1記載の遊技機または遊技機1から4のいずれかにおいて、前記貸出個数設定手段は、設定された1単位の払出個数を貸し出しの態様によって示唆するものであることを特徴とする遊技機6。例えば、「税抜き貸出」または「税込み貸出」というように、貸出個数でなく貸し出しの態様によって示唆することにより、遊技者の理解を一層容易なものとすることができる。また、かかる示唆は、表示のみに限られるものではなく、効果音や音声、或いはこれらと表示との組み合わせなどにより行うことができる。
【0061】
遊技機5又は6において、前記貸出個数設定手段は、前記払出個数の示唆を、貸球の払出要求を行う貸し出し操作部分において行うものであることを特徴とする遊技機7。貸球の払出要求を行う貸し出し操作部分で、貸球の払出個数を示唆することにより、操作者の良好な貸球操作を実現することができる。
【0062】
遊技機5又は6において、前記貸出個数設定手段は、前記払出個数の示唆を、遊技機に隣接して配設される貸し出し装置において行うものであることを特徴とする遊技機8。貸し出し装置としては、例えばカード読取ユニットやカードサンドなどが例示される。
【0063】
遊技機5又は6において、前記貸出個数設定手段は、前記払出個数の示唆を、複数台の遊技機を管理する島管理装置において行うものであることを特徴とする遊技機9。貸球の1単位の払出個数を遊技機の島毎に統一して管理することができる。
【0064】
請求項1記載の遊技機または遊技機1から9のいずれかにおいて、前記貸出個数設定手段による払出個数の設定は、電源の投入時に行われることを特徴とする遊技機10。貸球の1単位の払出個数の設定を、遊技機の電源の投入時に行うことにより、遊技の途中で、その設定を行うスイッチなどが操作されても、かかる払出個数を、遊技機の電源がオフされるまで変更することなく一定に保つことができる。
【0065】
請求項1記載の遊技機または遊技機1から10のいずれかにおいて、前記貸出個数設定手段により設定された貸球の1単位の払出個数は、遊技機の電源がオフされた場合にも保持される(バックアップされる)ものであることを特徴とする遊技機11。よって、停電の発生時においても、貸球の1単位の払出個数は記憶保持されるので、停電の解消後には、停電前と同じ個数で貸球の払い出しを行うことができる。
【0066】
請求項1記載の遊技機または遊技機1から11のいずれかにおいて、遊技の制御を行う主制御基板と、その主制御基板から送信されるコマンドに基づいて動作すると共に賞球や貸球の払出制御を行う払出制御基板とを備えており、前記貸出個数設定手段は、前記払出制御基板に設けられていることを特徴とする遊技機12。
【0067】
請求項1記載の遊技機または遊技機1から11のいずれかにおいて、遊技の制御を行う主制御基板と、その主制御基板から送信されるコマンドに基づいて動作すると共に賞球や貸球の払出制御を行う払出制御基板とを備えており、前記貸出個数設定手段は前記主制御基板に設けられており、その主制御基板から前記払出制御基板へ送信されるコマンドにより前記払出装置による貸球の1単位の払出個数が設定されることを特徴とする遊技機13。なお、貸出個数設定手段を主制御基板以外の、例えば、カード読取ユニットやカードサンドに設けて、それらの装置から払出制御基板へコマンドを送信して、払出装置による貸球の1単位の払出個数を設定するように構成しても良い。
【0068】
請求項1記載の遊技機または遊技機1から11のいずれかにおいて、遊技盤と、その遊技盤が装着される枠体とを備えており、前記貸出個数設定手段は、前記枠体側に設けられていることを特徴とする遊技機14。遊技盤が交換された場合にも、貸球の1単位の払出個数を設定することができる。
【0069】
請求項1記載の遊技機または遊技機1から14のいずれかにおいて、前記遊技機はパチンコ機であることを特徴とする遊技機15。中でも、パチンコ機の基本構成としては操作ハンドルを備え、その操作ハンドルの操作に応じて球を所定の遊技領域へ発射し、球が遊技領域内の所定の位置に配設された作動口に入賞(又は作動口を通過)することを必要条件として、表示装置において変動表示されている識別情報が所定時間後に確定停止されるものが挙げられる。また、特別遊技状態の発生時には、遊技領域内の所定の位置に配設された可変入賞装置(特定入賞口)が所定の態様で開放されて球を入賞可能とし、その入賞個数に応じた有価価値(景品球のみならず、磁気カードへ書き込まれるデータ等も含む)が付与されるものが挙げられる。
【0070】
請求項1記載の遊技機または遊技機1から14のいずれかにおいて、前記遊技機はスロットマシンであることを特徴とする遊技機16。中でも、スロットマシンの基本構成としては、「複数の識別情報からなる識別情報列を変動表示した後に識別情報を確定表示する可変表示手段を備え、始動用操作手段(例えば操作レバー)の操作に起因して、或いは、所定時間経過することにより、識別情報の変動が停止され、その停止時の確定識別情報が特定識別情報であることを必要条件として、遊技者に有利な特別遊技状態を発生させる特別遊技状態発生手段とを備えた遊技機」となる。この場合、遊技媒体はコイン、メダル等が代表例として挙げられる。
【0071】
請求項1記載の遊技機または遊技機1から14のいずれかにおいて、前記遊技機はパチンコ機とスロットマシンとを融合させたものであることを特徴とする遊技機17。中でも、融合させた遊技機の基本構成としては、「複数の識別情報からなる識別情報列を変動表示した後に識別情報を確定表示する可変表示手段を備え、始動用操作手段(例えば操作レバー)の操作に起因して識別情報の変動が開始され、停止用操作手段(例えばストップボタン)の操作に起因して、或いは、所定時間経過することにより、識別情報の変動が停止され、その停止時の確定識別情報が特定識別情報であることを必要条件として、遊技者に有利な特別遊技状態を発生させる特別遊技状態発生手段とを備え、遊技媒体として球を使用すると共に、前記識別情報の変動開始に際しては所定数の球を必要とし、特別遊技状態の発生に際しては多くの球が払い出されるように構成されている遊技機」となる。
【0072】
【発明の効果】
請求項1記載の遊技機によれば、貸遊技媒体の払い出しを要求する貸出要求手段と、その貸出要求手段による貸出要求に基づいて貸遊技媒体の払い出しを行う払出装置とを備えており、前記払出装置による貸遊技媒体の1単位の払出数を2種以上の数に設定可能な貸出数設定手段を備え、その貸出数設定手段は、前記払出装置による貸遊技媒体の1単位の払出数の上限値が予め記憶された上限値記憶手段と、前記払出装置による貸遊技媒体の1単位の払出数に関する情報を入力する払出情報入力手段とを備え、前記貸出数設定手段は、前記上限値記憶手段に記憶されている前記上限値から、前記払出情報入力手段による入力に応じた値を減算し、その差分を前記払出装置による貸遊技媒体の1単位の払出数として設定するものである。よって、遊技場(ホール)の方針に応じて、貸遊技媒体の払出数を調整することができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例であるパチンコ機の正面図である。
【図2】 パチンコ機の電気的構成を示したブロック図である。
【図3】 パチンコ機の電源投入後に払出制御基板で実行される処理のフローチャートである。
【図4】 払出制御基板のメイン処理の中で実行される球貸し動作処理のフローチャートである。
【図5】 払出制御基板において0.5ms毎に発生するインターバル割込処理により実行される貸球モータ駆動処理のフローチャートである。
【図6】 払出制御基板において2ms毎に発生するインターバル割込処理により実行される貸球カウントスイッチ読込処理のフローチャートである。
【符号の説明】
1 パチンコ機(遊技機)
21 貸出ボタン(貸出要求手段)
23 カード読取ユニット
52 ROM(上限値記憶手段)
53a 貸球数メモリ
53b 貸球払出カウンタ
53c 貸球払出中フラグ
57 貸球モータ(払出装置の一部)
58 貸球数設定スイッチ(貸出数設定手段の一部、払出情報入力手段)
C 主制御基板
H 払出制御基板(貸出数設定手段の一部)
Claims (1)
- 貸遊技媒体の払い出しを要求する貸出要求手段と、
その貸出要求手段による貸出要求に基づいて貸遊技媒体の払い出しを行う払出装置とを備えた遊技機において、
前記払出装置による貸遊技媒体の1単位の払出数を2種以上の数に設定可能な貸出数設定手段を備え、
その貸出数設定手段は、
前記払出装置による貸遊技媒体の1単位の払出数の上限値が予め記憶された上限値記憶手段と、
前記払出装置による貸遊技媒体の1単位の払出数に関する情報を入力する払出情報入力手段とを備え、
前記貸出数設定手段は、前記上限値記憶手段に記憶されている前記上限値から、前記払出情報入力手段による入力に応じた値を減算し、その差分を前記払出装置による貸遊技媒体の1単位の払出数として設定するものであることを特徴とする遊技機。
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