JP4747308B1 - ジャカード機用横針装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】中継針を押針する際に直動ベースが受ける反力を軽減し、反力で直動ベースが傾ぐことを防止することが可能なジャカード機用押針装置の提供を目的とする。
【解決手段】本発明のジャカード機用押針装置20は、各中継針17にそれぞれ引戻係止部18を備えると共に、直動ベース30と一体に直動する引戻プレート40を備え、引戻プレート40には、各中継針17の中間部が貫通した複数の針貫通孔41Aを有した当接板41が備えられている。直動ベース30がベース後端位置に向かって後退する際に、中継前端位置に位置する中継針17の引戻係止部18に当接板41が当接して、直動ベース30の後退動作に伴いその中継針17を中継後端位置に引き戻すから、複数の各中継針17にリターンスプリングを設ける必要が無くなる。
【選択図】図4

Description

本発明は、横針を選択的に直動させて織布に文様を織り込むジャカード機用押針装置に関する。
この種の従来の押針装置としては、ジャカード機における複数の横針と押針装置の直動ベースとの間に各横針に対応した複数の中継針を備えて、直動ベースがジャカード機に向かって前進するときに、中継針を介して横針を選択的に押し出すようにしたものが知られている。この押針装置では、複数の各中継針にそれぞれリターンスプリングが取り付けられていた(例えば、特許文献1参照)。
特公昭60−36493号公報(第3頁右段第20行〜第22行、第6図)
ところが、上述した従来の押針装置では、中継針を横針側に押し出すときに直動ベースが中継針に備えたリターンスプリングの反力を受ける。そして、織布に織り込む文様によっては、多数の中継針を同時に押圧することがあり、強大な反力を受けることがあった。また、織布に織り込む文様によっては、押圧すべき中継針がその並び方向の片側に集中することがあり、反力のアンバランスによって直動ベースが傾ぐ虞があった。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであって、中継針を押針する際に直動ベースが受ける反力を軽減し、反力で直動ベースが傾ぐことを防止することが可能なジャカード機用押針装置の提供を目的とする。
上記目的を達成するためになされた請求項1の発明に係るジャカード機用押針装置は、ジャカード機のうち横針群の被押圧端部がマトリクス状に配置された横針押圧入力面に対向配置され、ジャカード機の機織り動作に同期して、予め設定された文様情報から選定される横針を、原点位置から作動位置まで押圧し、織布に文様を織り込むためのジャカード機用押針装置であって、横針群の同軸延長線上にマトリクス状に配置され、横針を作動位置まで押圧する中継前端位置と、横針を押圧しない中継後端位置との間で直動可能となるように支持された複数の中継針と、中継針群に対して横針押圧入力面と反対側から対向し、ジャカード機の機織り動作に同期して、中継針群に接近したベース前端位置と、中継針群から離間したベース後端位置との間を直動する直動ベースと、直動ベースに搭載されかつ中継針群に対応して複数設けられて、文様情報に基づいて当接位置と当接回避位置との間を往復するように電気駆動され、当接位置に配置された場合にのみ、直動ベースのベース前端位置への移動に伴って中継針を中継前端位置へと押圧する複数の当接切替部とを備えたジャカード機用押針装置において、各中継針にそれぞれ設けられた引戻係止部と、直動ベースと一体に直動して、直動ベースのベース後端位置への移動に伴い、中継前端位置に配置されている中継針の引戻係止部に横針側から当接して中継針を中継後端位置に引き戻す引戻部材とを備えたところに特徴を有する。
請求項2の発明は、請求項1に記載のジャカード機用押針装置において、引戻部材には、全ての中継針の中間部が貫通した複数の針貫通孔を有した当接板が備えられているところに特徴を有する。
請求項3の発明は、請求項1又は2に記載のジャカード機用押針装置において、引戻係止部は、中継針の中間部から側方に張り出したフランジ形状をなしているところに特徴を有する。
請求項4の発明は、請求項1乃至3の何れか1の請求項に記載のジャカード機用押針装置において、複数の当接切替部は、中継針の延長線に沿って延びかつ直動ベースに傾動可能に支持されて先端部が中継針側に向けられると共に、一方側に傾動して中継針に突き合わせ可能な当接位置に配置される一方、他方側に傾動して中継針とすれ違い可能な当接回避位置に配置され、複数の当接切替部の後方には、導通状態を切り替えることで変形して各当接切替部を当接位置と当接回避位置との間で往復動させる複数の圧電素子が設けられているところに特徴を有する。
請求項5の発明は、請求項4に記載のジャカード機用押針装置において、各圧電素子は、各当接切替部の後方で中継針の延長線に沿って延び、後端部が直動ベースに固定されると共に、前端部が各当接切替部の後端部に接続され、通電されることで湾曲変形するバイモルフであるところに特徴を有する。
請求項6の発明は、請求項5に記載のジャカード機用押針装置において、バイモルフにおける一方の圧電板をアース接続して他方の圧電板に所定電圧を印加した状態と、他方の圧電板をアース接続して一方の圧電板に所定電圧を印加した状態とに切り替える通電切替手段を備えたところに特徴を有する。
請求項7の発明は、請求項4乃至6の何れか1の請求項に記載のジャカード機用押針装置において、直動ベースは、ベース主体部と、ベース主体部に着脱可能に取り付けられ、中継針群のマトリクスにおける所定数の行又は列毎に分割された複数のカセットとを含んでなり、各カセットに、マトリクスにおける所定数の行又は列に対応した複数の当接切替部及び複数の圧電素子及び複数の圧電素子に通電するための駆動回路を組み付けたところに特徴を有する。
[請求項1の発明]
請求項1の発明によれば、直動ベースがジャカード機の横針押圧入力面に向かって直動するときに、中継針が当接切替部に押されて中継後端位置から中継前端位置に向かって直動し、その中継針と同軸線上の横針が、原点位置から作動位置まで押し出される。そして、直動ベースがベース後端位置に向かって後退する際に、中継前端位置に位置する中継針の引戻係止部に引戻部材が係止して、直動ベースの後退動作に伴いその中継針を中継後端位置に引き戻すように構成したから、複数の各中継針にリターンスプリングを設ける必要が無くなる。これにより、中継針を押針したときに直動ベースが受ける反力を従来よりも軽減することができ、反力のアンバランスにより直動ベースが傾ぐことを防止することができる。
[請求項2及び3の発明]
請求項2の発明によれば、当接板を貫通した針貫通孔の開口縁を引戻係止部に当接させることで、どの中継針でも共通の当接板で引き戻すことができる。ここで、引戻係止部の形状は、例えば、中継針の中間部を段付き状に縮径させることで形成された段差形状にしてもよいし、請求項3の発明のように中継針の中間部から側方に張り出したフランジ形状にしてもよい。
[請求項4及び5の発明]
請求項4の発明によれば、直動ベースがベース前端位置に向かって直動するとき、当接位置に位置する当接切替部が中継針と当接してその中継針を中継前端位置に向けて押し出すのに対し、当接回避位置に位置する当接切替部とこれに対応する中継針とはすれ違うので、その中継針は中継後端位置に留まる。そして、圧電素子を変形させることで当接切替部を当接位置と当接回避位置とに切り替えることができるから、当接切替部の駆動源としてソレノイドを採用した場合に比べて軽量化を図ることができる。ここで、圧電素子は、屈曲変位型の圧電素子、例えば、モノモルフ、マルチモルフ、或いは、請求項5の発明のようにバイモルフとすることが好ましい。
[請求項6の発明]
請求項6の発明によれば、バイモルフにおける一方の圧電板をアース接続して他方の圧電板に所定電圧を印加したときに、バイモルフを一方の圧電板側に湾曲させることができ、他方の圧電板をアース接続して一方の圧電板に所定電圧を印加したときに、バイモルフを他方の圧電板側に湾曲させることができる。このような通電状態の切り替えにより、当接切替部を当接位置と当接回避位置との間で往復動させることができる。
[請求項7の発明]
請求項7の発明によれば、複数の当接切替部及び複数の圧電素子及び駆動回路がカセットに一纏めにされ、そのカセット単位で着脱を行うことができるから、組み立てやメンテナンス作業が容易になる。
本発明の一実施形態に係るジャカード機用押針装置の概念図 ベース後端位置におけるジャカード機用押針装置の側断面図 ベース前端位置におけるジャカード機用押針装置の側断面図 後退動作中のジャカード機用押針装置の側断面図 直動ベースの斜視図 カセットの斜視図 変形例に係る中継針の中間部の拡大図 (A)縦長の針貫通孔を有した当接板の斜視図、(B)横長の針貫通孔を形成した当接板の斜視図 変形例に係る当接板の斜視図
以下、本発明の一実施形態を図1〜図6を参照しつつ説明する。図1における符号10は公知なジャカード機であり、符号20は本発明に係るジャカード機用押針装置である。ジャカード機10には、前方支持壁11と後方支持壁12とが対向配置されており、それらの間に複数の横針13,13が直動可能に差し渡されている。複数の横針13,13は、その軸方向(直動方向)から見て複数行複数列のマトリクス状に並べて配置されている。また、各横針13,13は、図示しないリターンスプリングによって原点位置に付勢されており、その原点位置において、各横針13,13の後端部13A,13Aは、後方支持壁12を貫通してジャカード機用押針装置20側に突出している。
各横針13には、それぞれ1つの縦針14が連係している。縦針14は、線材をU字形又はV字形に屈曲させて、その一辺上端部14Aをフック状にした構造をなしている。各縦針14の下端部にはそれぞれコード16,16が連結され、それらコード16の先にそれぞれ図示しない経糸が連結されている。
そして、前方支持壁11と後方支持壁12との対向方向で各横針13を直動させることで、縦針14の一辺上端部14Aが傾動して、ナイフ箱15に備えたナイフ15Aと係脱するようになっている。
詳細には、横針13が原点位置のとき、縦針14の一辺上端部14Aはナイフ15Aと係合している(図1に示す状態)。これに対し、後述するジャカード機用押針装置20によって横針13が原点位置から前方(前方支持壁11側)に押し出されて作動位置になると、縦針14の一辺上端部14Aが傾動してナイフ15Aとの係合が解除される。そして、ナイフ箱15が上昇したとき、ナイフ15Aと係合している縦針14、即ち、横針13で押されていない縦針14のみが上昇して、その先に連結された経糸が開口する。
ジャカード機用押針装置20は、図示しない機台上でジャカード機10に対して往復動する直動ベース30を有している。直動ベース30は、ジャカード機10のうち、横針13群の後端部13A(以下「被押圧端部13A」という)がマトリクス状に並べて配置された横針押圧入力面130(図2参照)に対向配置されている。直動ベース30は、機台に固定された図示しない往復直動機構によって水平方向に往復動し、ジャカード機10の機織り動作に同期して、横針押圧入力面130から離間したベース後端位置(図2参照)と、横針押圧入力面130に接近したベース前端位置(図3参照)との間で直動する。そして、後述するように、横針押圧入力面130に接近する際に、コントローラ29に予め設定された文様情報から選定された横針13を選択的に押圧する。以下、横針押圧入力面130(ベース前端位置)に接近することを、適宜「前進」といい、横針押圧入力面130から離れる(ベース後端位置に向かう)ことを、適宜「後退」という。
直動ベース30とジャカード機10の後方支持壁12との間には、機台に固定された中継針支持壁22が設けられている。中継針支持壁22のうち複数の各横針13,13の同軸延長線上には複数の針挿通孔22A,22Aが貫通形成されており、各針挿通孔22A,22Aにそれぞれ中継針17,17が直動可能に挿通されている。即ち、横針13と中継針17とが、1対1の関係で同軸線上に配置されている。そして、中継針支持壁22のうち横針押圧入力面130との対向面には、複数の中継針17,17の一端部である押圧端部17Aがマトリクス状に並べて配置され、この押圧端部17Aと横針13の被押圧端部13Aとが当接可能に付き合わされている。ここで、中継針17は針挿通孔22Aに遊嵌している。また、中継針17の押圧端部17Aは、針挿通孔22Aを通過不可能な円柱形状をなしている。
中継針17のうち押圧端部17Aとは反対の後端部17Bは、直動ベース30の前面から筐体31内に突入している。筐体31は、図5に示すように横針押圧入力面130に対応して横長構造をなしており、前面が前面壁31Aで塞がれると共に後面が開放している。前面壁31Aには、マトリクス状に並べられた複数の針挿通孔31Bが貫通形成され、それら各針挿通孔31Bを貫通して中継針17の後端部17Bが筐体31内に突入している。その筐体31内には、直動ベース30の前進に伴って中継針17及び横針13を選択的に押し出すための押針選択部材32が、各中継針17に対して1つずつ設けられている。なお、筐体31は、本発明の「ベース主体部」に相当する。
押針選択部材32は、圧電素子33と当接切替部34とから構成されている。当接切替部34は、横針13及び中継針17の直動方向と直交した回動軸34Jに軸支されており、回動軸34Jから中継針17側に突出した前方突出部34Aと、その反対側に突出した後方突出部34Bとを備えている。後方突出部34Bは二股に分岐しており、その二股分岐部に、中継針17の延長線に沿って延びた圧電素子33の前端部が係止されている。圧電素子33は通電することで湾曲変形する屈曲変位型の圧電素子であり、その後端部が固定されている。本実施形態の圧電素子33は、例えば、圧電セラミックスで構成された1対の圧電板を金属薄板の表裏に貼り合わせた構造のバイモルフであるが、モノモルフ或いはマルチモルフを使用してもよい。
圧電素子33は、1対の圧電板における一方をアース接続した状態で他方に所定電圧を印加すると一方の圧電板側に湾曲する。このとき、当接切替部34が中継針17の延長線上から外れた位置(当接回避位置)に配置され、中継針17の後端部17Bと当接不可能となる。これに対し、1対の圧電板における他方をアース接続した状態で一方に所定電圧を印加すると、圧電素子33は他方の圧電板側に湾曲する。このとき、当接切替部34の前方突出部34Aが中継針17の延長線上に配置されて中継針17の後端部17Bと当接可能な位置(当接位置)に配置される。図2〜図4には、上から3番目及び7番目の押針選択部材32,32が当接回避位置に配置され、その他の押針選択部材32,32が当接位置に配置された状態が示されている。
上述した複数の押針選択部材32,32は、中継針17群のマトリクスにおける複数列分(例えば、2列分)毎にカセット36に収容されており、そのカセット36が筐体31の後面側の開口から挿抜可能に挿し込まれている。
図6に示すように、カセット36は、扁平な矩形箱で構成されており、中継針17のマトリクスにおける2列分の押針選択部材32,32と、それら2列分の押針選択部材32,32の各圧電素子33,33に通電するための駆動回路35とを内蔵している。駆動回路35は、本発明の「通電切替手段」に相当し、コントローラ29からの文様情報に応じて各圧電素子33に対する通電状態を上述の如く切り替える。カセット36の前端壁37のうち、中継針17の同軸延長線上には、針挿通孔37Aが貫通形成されており、その針挿通孔37Aに中継針17の後端部17Bが直動可能に挿入されている。詳細には、中継針17は針挿通孔37Aに遊嵌している。
また、前端壁37からカセット36の内側に向かって複数の仕切壁38,38が等間隔に突出しており、隣り合った仕切壁38,38同士の間に、中継針17の後端部17Bと押針選択部材32の先端部(当接切替部34の前方突出部34A)とが配置されている。圧電素子33の湾曲により当接切替部34が当接回避位置から傾動すると前方突出部34Aが仕切壁38に当接し、当接切替部34が当接位置に位置決めされる。
なお、カセット36には、当接切替部34を支持する回動軸34J及び圧電素子33の後端部を固定する固定部がそれぞれ一体に設けられている。また、カセット36の前端壁37及び側壁39には、筐体31に形成された位置決め凹部(図示せず)と凹凸係合してカセット36を位置決めする複数の位置決め凸部36T,36Tが突出形成されている。
さて、直動ベース30には、引戻プレート40(本発明の「引戻部材」に相当する)が取り付けられている。図5に示すように、引戻プレート40は、例えば、板金をコの字曲げして形成され、筐体31の前面壁31Aを覆うようにして取り付けられている。詳細には、引戻プレート40は、当接板41の上下両側辺から筐体31に向かって1対の側板42,42を張り出して備え、その側板42,42が筐体31の上面及び下面に宛われて螺子止めされると共に、当接板41が、筐体31の前方及び中継針支持壁22の後方に所定の間隔を空けて対向配置されている(図2参照)。
当接板41には、中継針17群と同一ピッチのマトリクス状に配置された複数の針貫通孔41A,41Aが貫通形成され、これら針貫通孔41A,41Aをそれぞれ中継針17が直動可能に貫通している。詳細には、中継針17は針貫通孔41Aに遊嵌している。
また、図2に示すように、中継針17のうち、当接板41と筐体31の前面壁31Aとの間には、引戻係止部18が設けられている。引戻係止部18は、例えば、フランジ形状をなしており、中継針17の中間部から側方に向かって円板状に張り出している。引戻係止部18は、針貫通孔41Aより大径となっており、当接板41の後面のうち針貫通孔41Aの開口縁と当接可能となっている。なお、本実施形態の引戻係止部18は、例えば、カットワッシャで構成されており、中継針17の中間部外周面に形成された環状溝(図示せず)に嵌合している。
本実施形態の構成は以上であって、以下、本実施形態の作用を説明する。図2に示すように、ジャカード機用押針装置20の直動ベース30をジャカード機10から後退させたベース後端位置で、コントローラ29に予め設定された文様情報に基づいて複数の押針選択部材32に通電を行うと、各押針選択部材32の圧電素子33が通電状態に応じてそれぞれ湾曲し、各当接切替部34が当接位置又は当接回避位置の何れか一方に配置される。
この状態で、直動ベース30がジャカード機10に向かって前進すると、図2から図3への変化に示すように、当接位置に配置された当接切替部34の前方突出部34Aが中継針17の後端部17Bに突き当たって、その中継針17を図2に示す中継後端位置から前方に押し出すと共に、その中継針17の押圧端部17Aが横針13の被押圧端部13Aに突き当たって、その横針13を図示しないリターンスプリングに抗して前方に押し出す。一方、当接回避位置に配置された当接切替部34(図3における上から3番目と7番目の当接切替部34)は中継針17と当接せず、当接切替部34の前方突出部34Aが中継針17の後端部17Bとすれ違うことになるので、その中継針17と同軸線上の横針13は直動せずに原点位置に留まる。
図3に示すように、直動ベース30が直動ストロークの前端位置であるベース前端位置に達すると、当接切替部34に押された中継針17が中継前端位置に達すると共に、その中継針17に押された横針13が作動位置に達する。
作動位置となった横針13と連係した縦針14はナイフ15Aとの係合が解除される。一方、原点位置に留まった横針13と連係した縦針14はナイフ15Aとの係合が維持される。そして、ナイフ15Aと係合している縦針14のみがナイフ箱15の上昇に伴って上昇し、その縦針14に連結した経糸のみが選択的に開口してそこに緯糸が通される。
直動ベース30は、ベース前端位置に達すると、今度はベース後端位置(図2参照)に向かって後退する。このとき、図4に示すように、引戻プレート40における当接板41が、中継前端位置まで押し出された中継針17の引戻係止部18と当接し、直動ベース30の後退に伴って、その中継針17を中継前端位置から引き戻す。そして、直動ベース30がベース後端位置に達すると、中継前端位置まで押し出されていた中継針17が、図2に示すように押し出される前の中継後端位置に戻される。
以上が、ジャカード機用押針装置20の1周期の動作であり、この往復動作をジャカード機10の機織り動作に同期して繰り返すことで、文様情報に対応した文様が織布に織り込まれる。
このように、本実施形態のジャカード機用押針装置20によれば、直動ベース30がベース後端位置に向かって後退する際に、中継前端位置に位置する中継針17の引戻係止部18に引戻プレート40の当接板41が当接して、直動ベース30の後退動作に伴いその中継針17を中継後端位置に引き戻すように構成したから、複数の各中継針17にリターンスプリングを設ける必要が無くなる。これにより、中継針17を押針したときに直動ベース30が受ける反力を従来よりも軽減することができ、反力のアンバランスにより直動ベース30が傾ぐことを防止することができる。
また、圧電素子33を湾曲変形させることで当接切替部34を当接位置と当接回避位置とに切り替えることができるから、当接切替部34の駆動源としてソレノイドを採用した場合に比べて軽量化を図ることができる。なお、当接切替部34の駆動源としては圧電素子33を採用することが好ましいが、ソレノイド、形状記憶合金、その他の駆動源の採用を妨げるものではない。
さらに、本実施形態によれば、マトリクスの複数列に対応した複数の押針選択部材32とそれらに通電するための駆動回路35とがカセット36に一纏めにされ、そのカセット単位で着脱を行うことができるから、組み立てやメンテナンス作業が容易になる。
[他の実施形態]
本発明は、前記実施形態に限定されるものではなく、例えば、以下に説明するような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれ、さらに、下記以外にも要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施することができる。
(1)上記実施形態では、中継針17の中間部から円板状に張り出した引戻係止部18を備え、その引戻係止部18と当接板41とを当接可能としていたが、例えば、図7に示すように、中継針17の中間部を段付き状に縮径させるか、外周面の一部を段付き状に切除した段差部170を形成し、その段差部170が当接板41の針貫通孔41Aを貫通するようにしておき、直動ベース30の後退時に段差部170の後端側の段差面171(本発明の「引戻係止部」に相当する)と当接板41における針貫通孔41Aの開口縁とが当接することで、中継針17を中継前端位置から引き戻すように構成してもよい。
(2)上記実施形態では、当接板41に中継針17群のマトリクスと同一の複数の針貫通孔41Aを形成していたが、マトリクスの行方向、列方向或いは斜め方向で隣り合った複数の中継針17が共通の1つの針貫通孔を貫通する構成としてもよい。例えば、図8(A)に示すように中継針17群のマトリクスにおける1列分に対応する縦長スリット状の針貫通孔41Bを複数列形成するか、或いは、図8(B)に示すようにマトリクスの1行分に対応する横長スリット状の針貫通孔41Cを複数行形成して、それら針貫通孔41B,41Cの開口縁と引戻係止部18とが当接可能な構成としてもよい。
(3)上記実施形態において、当接板41は、板金に複数の針貫通孔41Aを貫通形成した構成であったが、図9に示すように、複数の線材を網目状に交差させて中継針17群のマトリクスに対応した複数の針貫通孔(網目)を有した金網を、本発明に係る「当接板」としてもよい。
(4)上記実施形態において、引戻係止部18は中継針17の外周面の全周から円板状に張り出していたが、外周面の一部のみから側方に張り出していてもよい。また、引戻係止部18は、カットワッシャ以外に、例えば、C形止め輪(Cリング)、E形止め輪(Eリング)、Oリング等で構成してもよい。
(5)上記実施形態において引戻プレート40は、当接板41の上下両側辺から張り出した1対の側板42,42にて直動ベース30と連結した両持ち構造であったが、当接板41の上辺又は下辺の何れか一方からのみ張り出した側板42にて直動ベース30と連結した片持ち構造にしてもよい。
(6)上記実施形態において、カセット36は、中継針17群のマトリクスにおける複数列毎に分割されていたが、1列毎に分割してその1列に対応した複数の押針選択部材32を組み付けた構成としてもよい。また、中継針17群のマトリクスにおける所定数の行毎に分割したカセットを備えて、そのカセットに所定数の行に対応した複数の押針選択部材32と駆動回路35とを組み付けた構成としてもよい。
10 ジャカード機
13 横針
13A 被押圧端部
17 中継針
17A 押圧端部
18 引戻係止部
20 ジャカード機用押針装置
30 直動ベース
31 筐体(ベース主体部)
32 押針選択部材
33 圧電素子
34 当接切替部
35 駆動回路(通電切替手段)
36 カセット
40 引戻プレート(引戻部材)
41 当接板
41A,41B,41C 針貫通孔
130 横針押圧入力面
171 段差面(引戻係止部)

Claims (7)

  1. ジャカード機のうち横針群の被押圧端部がマトリクス状に配置された横針押圧入力面に対向配置され、前記ジャカード機の機織り動作に同期して、予め設定された文様情報から選定される横針を、原点位置から作動位置まで押圧し、織布に文様を織り込むためのジャカード機用押針装置であって、
    前記横針群の同軸延長線上にマトリクス状に配置され、前記横針を前記作動位置まで押圧する中継前端位置と、前記横針を押圧しない中継後端位置との間で直動可能となるように支持された複数の中継針と、
    前記中継針群に対して前記横針押圧入力面と反対側から対向し、前記ジャカード機の機織り動作に同期して、前記中継針群に接近したベース前端位置と、前記中継針群から離間したベース後端位置との間を直動する直動ベースと、
    前記直動ベースに搭載されかつ前記中継針群に対応して複数設けられて、前記文様情報に基づいて当接位置と当接回避位置との間を往復するように電気駆動され、前記当接位置に配置された場合にのみ、前記直動ベースの前記ベース前端位置への移動に伴って前記中継針を前記中継前端位置へと押圧する複数の当接切替部とを備えたジャカード機用押針装置において、
    各前記中継針にそれぞれ設けられた引戻係止部と、
    前記直動ベースと一体に直動して、前記直動ベースの前記ベース後端位置への移動に伴い、前記中継前端位置に配置されている前記中継針の前記引戻係止部に前記横針側から当接して前記中継針を前記中継後端位置に引き戻す引戻部材とを備えたことを特徴とするジャカード機用押針装置。
  2. 前記引戻部材には、全ての前記中継針の中間部が貫通した複数の針貫通孔を有した当接板が備えられていることを特徴とする請求項1に記載のジャカード機用押針装置。
  3. 前記引戻係止部は、前記中継針の中間部から側方に張り出したフランジ形状をなしていることを特徴とする請求項1又は2に記載のジャカード機用押針装置。
  4. 前記複数の当接切替部は、前記中継針の延長線に沿って延びかつ前記直動ベースに傾動可能に支持されて先端部が前記中継針側に向けられると共に、一方側に傾動して前記中継針に突き合わせ可能な前記当接位置に配置される一方、他方側に傾動して前記中継針とすれ違い可能な前記当接回避位置に配置され、
    前記複数の当接切替部の後方には、導通状態を切り替えることで変形して各前記当接切替部を前記当接位置と前記当接回避位置との間で往復動させる複数の圧電素子が設けられていることを特徴とする請求項1乃至3の何れか1の請求項に記載のジャカード機用押針装置。
  5. 各前記圧電素子は、各前記当接切替部の後方で前記中継針の延長線に沿って延び、後端部が前記ベース部材に固定されると共に、前端部が各前記当接切替部の後端部に接続され、通電されることで湾曲変形するバイモルフであることを特徴とする請求項4に記載のジャカード機用押針装置。
  6. 前記バイモルフにおける一方の圧電板をアース接続して他方の圧電板に所定電圧を印加した状態と、前記他方の圧電板をアース接続して前記一方の圧電板に前記所定電圧を印加した状態とに切り替える通電切替手段を備えたことを特徴とする請求項5に記載のジャカード機用押針装置。
  7. 前記直動ベースは、ベース主体部と、前記ベース主体部に着脱可能に取り付けられ、前記中継針群の前記マトリクスにおける所定数の行又は列毎に分割された複数のカセットとを含んでなり、
    各前記カセットに、前記マトリクスにおける所定数の行又は列に対応した前記複数の当接切替部及び前記複数の圧電素子及び前記複数の圧電素子に通電するための駆動回路を組み付けたことを特徴とする請求項4乃至6の何れか1の請求項に記載のジャカード機用押針装置。
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