JP4744123B2 - 無限遠設計対物光学系および無限遠光学ユニット - Google Patents

無限遠設計対物光学系および無限遠光学ユニット Download PDF

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Description

この発明は、細胞の機能の解明やイメージング等のアプリケーションに用いられる顕微鏡システムの無限遠設計対物光学系および無限遠光学ユニットに関し、哺乳類特に動物を生きたままで観察するのに好適な無限遠設計対物光学系および無限遠光学ユニットに関するものである。
従来、特定の分子や組織、細胞などに色素や蛍光マーカーをつけて、これを蛍光顕微鏡や共焦点レーザー走査顕微鏡などで観察して、生物の細胞や組織内の分子の振る舞いなどを観察する方法が行なわれている。マウスなどの哺乳類の生物個体が生きた状態での分子の振る舞いは培養細胞とは異なる場合が有り、個体が生きたまま(in vivo)で生体組織や細胞内を観察することが行なわれている。また、対物レンズは無限遠設計となっており、鏡筒内の結像レンズで結像させる構成となっている(例えば、特許文献1参照。)。
特開平7−306364号公報
しかしながら、従来のレーザ走査型共焦点顕微鏡を始めとする顕微鏡は、ラットやマウス等の実験小動物の各種臓器を生きたままの状態(in vivo)で観察することについては想定していない。生物個体の内部を観察する場合、従来の顕微鏡の対物レンズでは、外径が大きいので、生体を大きく切り開いて観察しなければならないという不都合がある。そして、生体を大きく切り開くと、長時間にわたる観察は不可能であった。
すなわち、これら実験小動物の各種臓器を観察するには、表皮や筋肉組織を切開し、あるいは、頭蓋骨に穿孔して内部の臓器を露出させる必要がある。しかしながら、観察部位に近接配置される対物レンズのサイズが実験小動物に比較して大きいために、内部の臓器を観察する場合には、表皮や筋肉組織等を大きく切開し、あるいは大きな孔を開ける必要がある。
この場合、組織の切開直後あるいは穿孔直後における観察は可能であるものの、実験小動物に大きなダメージを与えてしまうため、長期間にわたる経時的な観察は困難である。観察後に縫合し、次の観察時に再度切開する方法も考えられるが、実験小動物に与えるダメージを考えると、時間が経過するにつれて正常な状態での観察は困難になるという不都合がある。
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであって、実験小動物を始めとする哺乳類の細胞、筋肉等の生体組織、あるいは、心臓、肝臓等の各種臓器を生きたままの状態で、比較的長期間にわたって観察することを可能とする無限遠対物光学系および無限遠光学ユニットを提供することを目的としている。
上記目的を達成するために、本発明は以下の手段を提供する。
本発明は、顕微鏡本体に取り付け、試料に近接あるいは接触させられる先端に配置された細径先端部を備えた鏡枠内に配置される無限遠設計対物光学系であって、物体側の前記細径先端部から像側の前記顕微鏡本体に向かって順に、少なくとも平行平板もしくは平凸レンズ成分を含み、少なくとも一部が前記細径先端部に配置された正屈折力の第1レンズ群と、少なくとも1枚の物体側に凹面を向けたメニスカスレンズ成分を含む負屈折力の第2レンズ群と、少なくとも1組の接合レンズを含む正屈折力の第3レンズ群とを備え、以下の条件式(1)を満足する無限遠設計対物光学系を提供する。
(1) 0.25 < F /F < 0.35
ここで、Fは、無限遠設計対物光学系全系の焦点距離、F は、第1レンズ群の焦点距離である。
本発明によれば、試料に近接あるいは接触させられる先端に配置された細径先端部を備えることにより、対物ユニットの先端に備えられた外径寸法の小さい光学系を観察対象である試料に近接あるいは接触させるので、観察対象が実験小動物等の体内の奥深い所に配置されている場合であっても、表皮あるいは筋肉組織を大きく切開することなく、小さな開口部を設けるだけで先端の光学系をその開口部から差し込んで観察することができる。その結果、実験小動物に大きなダメージを与えることなく、長期間にわたる経時的な観察も、生きたままの状態で行うことができる。
この場合において、第1レンズ群が細径になっており光線高が小さいが、強い屈折力で光線高を大きくすることなく物点からの光線を収斂し第2レンズ群に導くことができる。また、平行平板などの屈折力を持たない光学系を入れることにより、第1レンズ群の長さを長くすることができる。
また、第1レンズ群部分を細くするために第1レンズ群の焦点距離を比較的短くし、屈折力を強くする必要がある。しかし、焦点距離が短い第1レンズ群の後に直接顕微鏡システムの結像レンズを接続すると倍率が大きくなるので、観察範囲が狭くなってしまう。そこで、第2レンズ群に負の屈折力を持たせることにより、無限遠設計対物光学系全体の焦点距離を長くすることができ、倍率を下げ、観察範囲を広げることができる。
その際、第2レンズ群は物体側に凹面を向けたメニスカス形状のレンズを設けることにより、アプラナティックに近い構成のメニスカスレンズとなり、光線の入射角が大きな値となっているにも関わらず、球面収差とコマ収差を小さく抑えることができる。
また、第3レンズ群は無限遠射出光にするために正の屈折力を持たせ、更に、接合面の凹パワーにより、第1,第2レンズ群で補正しきれなかった球面収差、色収差を始めとする諸収差を良好に補正することができる。
条件式(1)は、第1レンズ群における正屈折力と全体の屈折力との適切な値を規定している。条件式(1)の上限値を上回ると、第1レンズ群の屈折力が弱くなりすぎるため、光線高が大きくなり細径にできないとともに、球面収差が補正過剰になる。更に、全系の焦点距離が短くなるので倍率が上がり、観察範囲が狭くなってしまうので不都合である。逆に、条件式(1)の下限値を下回ると、第1レンズ群の屈折力が強くなりすぎるので、球面収差が補正不足になるという不都合がある。
上記発明においては、以下の条件式(2)を満足することが好ましい。
(2) 0.5 < LG*n/L < 0.6
ここで、Lは、物体面から第1レンズ群の最終面までの距離、Lは、物体面から無限遠設計対物光学系の最終面までの距離、nは、第1レンズ群のレンズ中で最も大きい屈折率である。
また、条件式(2)は、第1レンズ群の適切な長さを規定している。条件式(2)の上限値を上回ると、全体の長さに対する第1レンズ群の長さの割合が大きくなり、第2,第3レンズ群の屈折力が大きくなるため、第2,第3レンズ群で球面収差とコマ収差の補正が困難になる。逆に、条件式(2)の下限値を下回ると、細径部分である第1レンズ群の長さが短くなるとともに、第1レンズ群の屈折力が大きくなり球面収差が補正不足になるという不都合がある。
また、上記発明においては、以下の条件式(3)を満足することが好ましい。
(3) 0.15 < |F/F|−|t/R12| < 0.45
ここで、Fは、無限遠設計対物光学系全系の焦点距離、Fは、前記第2レンズ群の焦点距離、tは、第1レンズ群中最も像側に位置するレンズの像側面から第2レンズ群中最も像側に位置するレンズの像側面までの距離、R12は、第1レンズ群中最も像側に位置するレンズの像側の曲率半径である。
条件式(3)は、第1レンズ群中、最も像側に位置するレンズの像側の曲率半径と第2レンズ群の屈折力を規定している。条件式(3)の上限を上回ると、第2レンズ群の屈折力が弱くなりすぎるため、第1レンズ群と第2レンズ群の間隔が大きくなるとともに、第2,第3レンズ群の長さが短くなるので、第2,第3レンズ群で球面収差とコマ収差の補正が困難になる。条件式(3)の下限を下回ると、全系の焦点距離が短くなるので倍率が上がり、観察範囲が狭くなってしまうという不都合がある。
また、本発明の参考例としての発明は、顕微鏡本体に取り付ける胴付き位置に設けられた取付ネジと、試料に近接あるいは接触させられる先端に配置された細径先端部とを備えた鏡枠内に配置される無限遠設計対物光学系であって、細径先端部から胴付き位置に向かって順に、物点からの光束を略平行光束に変換する正屈折力の第1レンズ群と、該第1レンズ群からの平行光束径を拡大する負屈折力の第2レンズ群と、該第2レンズ群からの発散光を平行光束に変換する正屈折力の第3レンズ群とを備え、かつ、以下の条件式()を満足する無限遠設計対物光学系を提供する。
) 0.01 < |F ・NA/(F・F)| < 0.03
ここで、Fは、無限遠設計対物光学系全系の焦点距離、Fは、第1レンズ群の焦点距離、Fは、第2レンズ群の焦点距離、NAは、無限遠設計対物光学系の開口数である。
第2,第3レンズ群は、ほぼアフォーカル光学系となっており、条件式()は第1レンズ群の焦点距離と、第2レンズ群の焦点距離と平行光束径と、全系の焦点距離との適切な値を規定している。
条件式()の上限値を上回ると、第1レンズ群の屈折力が弱くなりすぎるため光線高が大きくなり細径にできないとともに、球面収差が補正過剰になるので不都合である。逆に、条件式()の下限値を下回ると、第1レンズ群の屈折力が強くなりすぎるため、球面収差が補正不足になるので不都合である。また、第2,第3レンズ群を略アフォーカル光学系にすることで細径先端部分である第1レンズ群と第2レンズ群の先端部分を長くできるとともに、前記細径先端部分における光線の屈折量を比較的小さくできるので、収差発生量を抑えることができる。
また、本発明は、上記いずれかの無限遠設計対物光学系と、該無限遠設計対物光学系を収容する鏡枠とを備える無限遠光学ユニットを提供する。
本発明によれば、顕微鏡本体に取り付ける胴付き位置に設けられた取付ネジを備えることにより、通常の顕微鏡対物ユニットと互換性を備える無限遠光学ユニットとすることができる。また、細径先端部を備えることにより、観察対象に小さな開口部を設けるだけで、内部を観察することができる。その結果、観察対象に大きなダメージを与えることなく、長期間にわたる経時的な観察も、生きたままの状態で行うことができる。
上記発明においては、無限遠設計対物光学系の先端側に、試料に近接あるいは接触させられる細径結像光学系を配置してなることが好ましい。
ラットやマウス等の実験小動物の各種臓器を生きたままの状態(in vivo)で長期間観察するには、表皮や筋肉組織を切開するが、本発明によれば、対物光学系の細径部分を長くすることができ、より内部の臓器を観察することができる。
上記発明においては、以下の条件式()を満足することが好ましい。
) 95 < F/(φob・NAob) < 115
ここで、Fは、無限遠設計光学系の第1レンズ群の焦点距離、φobは、細径結像光学系の観察可能な範囲、NAobは、細径結像光学系の物体側の開口数である。
条件式()は、細径結像光学系の物体側開口数そして観察範囲と、無限遠設計対物光学系の第1レンズ群の屈折力との適切な値を規定している。条件式()の上限値を上回ると、第1レンズ群の屈折力が弱くなりすぎるため、球面収差が補正過剰になるとともに、光線高が大きくなり細径にできないので不都合である。逆に、条件式()の下限値を下回ると、第1レンズ群の屈折力が強くなりすぎるため、球面収差が補正不足になるとともに、細径結像光学系の開口数と観察範囲が大きくなるため、設計が非常に困難になる。
以下、本発明の一実施形態に係る無限遠設計光学系1および無限遠光学ユニット2について、図1を参照して説明する。
本実施形態に係る無限遠設計対物光学系1は、図1に示されるように、鏡枠3内に配置されている。鏡枠3には、該鏡枠3を顕微鏡本体(図示略)に取り付ける胴付き位置4に設けられた取付ネジ5と、試料Aに近接あるいは接触させられる先端に配置された細径先端部6とが備えられている。本実施形態に係る無限遠設計対物光学系1とこれを収容する鏡枠3とにより本実施形態に係る無限遠光学ユニット2が構成されている。
本実施形態に係る無限遠設計対物光学系1は、細径先端部6(物体側)から胴付き位置4(像側)に向かって順に、第1レンズ群G、第2レンズ群Gおよび第3レンズ群Gを備えている。
第1レンズ群Gは、平行平板Lを含み、全体として正の屈折力を備えている。
第2レンズ群Gは、物体側に凹面を向けたメニスカスレンズL,Lを含み、全体として負の屈折力を備えている。
また、第3レンズ群Gは、2組の接合レンズL,L;L,Lを含み、全体として正の屈折力を備えている。
このように構成された本実施形態に係る無限遠設計光学系1および無限遠光学ユニット2によれば、顕微鏡本体に取り付ける胴付き位置4に設けられた取付ネジ5を備えることにより、通常の顕微鏡対物ユニットと互換性がある。また、試料Aに近接あるいは接触させられる先端に配置された細径先端部6を備えることにより、先端に備えられた外径寸法の小さい光学系である平行平板Lを観察対象である試料Aに近接あるいは接触させるので、観察対象が実験小動物等の体内の奥深い所に配置されている場合であっても、表皮あるいは筋肉組織を大きく切開することなく、小さな開口部を設けるだけで先端の平行平板Lをその開口部から差し込んで観察することができる。その結果、実験小動物に大きなダメージを与えることなく、長期間にわたる経時的な観察も、生きたままの状態で行うことができる。
この場合において、第1レンズ群Gが細径になっており光線高が小さいが、強い屈折力で光線高を大きくすることなく物点からの光線を収斂し第2レンズ群Gに導くことができる。また、平行平板Lなどの屈折力を持たない光学系を入れることにより、第1レンズ群Gの長さを長くすることができる。
また、第1レンズ群Gの部分を細くするために第1レンズ群Gの焦点距離を比較的短くし、屈折力を強くする必要がある。しかし、焦点距離が短い第1レンズ群Gの後に直接顕微鏡システムの結像レンズを接続すると倍率が大きくなるので、観察範囲が狭くなってしまう。そこで、第2レンズ群Gに負の屈折力を持たせることにより、無限遠設計対物光学系1全体の焦点距離を長くすることができ、倍率を下げ、観察範囲を広げることができる。
その際、第2レンズ群Gは物体側に凹面を向けたメニスカス形状のレンズL,Lを設けることにより、アプラナティックに近い構成のメニスカスレンズとなり、光線の入射角が大きな値となっているにも関わらず、球面収差とコマ収差を小さく抑えることができる。
また、第3レンズ群Gは無限遠射出光にするために正の屈折力を持たせ、更に、接合面の凹パワーにより、第1,第2レンズ群G,Gで補正しきれなかった球面収差、色収差を始めとする諸収差を良好に補正することができる。
本実施形態においては、
以下の条件式(1)〜(4)を満足することが好ましい。
(1) 0.25 < F/F < 0.35
(2) 0.5 < LG*n/L < 0.6
(3) 0.15 < |F/F|−|t/R12| < 0.45
(4) 0.01 < |F ・NA/(F・F)| < 0.03
ここで、
Fは、無限遠設計対物光学系全系の焦点距離、
は、第1レンズ群Gの焦点距離、
は、前記第2レンズ群Gの焦点距離、
LGは、物体面から第1レンズ群Gの最終面までの距離、
Lは、物体面から無限遠設計対物光学系1の最終面までの距離、
は、前記第1レンズ群Gのレンズ中で最も大きい屈折率、
NAは、無限遠設計対物光学系1の開口数、
12は、第1レンズ群G中最も像側に位置するレンズの像側の曲率半径、
は、第1レンズ群G中最も像側に位置するレンズの像側面から第2レンズ群G中最も像側に位置するレンズの像側面までの距離である。
また、無限遠設計対物光学系の先端側に、試料に近接あるいは接触させられる細径結像光学系を配置する場合、以下の条件式(5)を満足することが好ましい。
(5) 95 < F/(φob・NAob) < 115
ここで、
φobは、細径結像光学系の観察可能な範囲、
NAobは、細径結像光学系の物体側の開口数である。
次に、本実施形態に係る無限遠対物光学系1の実施例について、図2〜図10を参照して説明する。
第1〜第4の実施例においては、いずれも物体側の瞳位置は無限遠である。さらに、近赤外域まで収差を良好にとってあるので、近赤外光を用いて、試料の表皮だけでなく試料内部まで比較的小さい散乱で観察することができる。さらに、2光子励起にも使用することができる。
なお、以下の各実施例においては、無限遠対物光学系1は、いずれも対物ユニットからの像側への射出光が平行光束となる無限遠補正型の対物レンズであり、それ自体では結像しない。そこで、例えば、以下の表1に示すレンズデータを有し、図2にレンズ断面を示す結像レンズ(焦点距離180)と組み合わせて使用される。
Figure 0004744123
表1〜表5において符号rは曲率半径、符号dは面間隔、符号ndはd線(587.56nm)での屈折率、符号νdはアッベ数をそれぞれ示している。また、面番号は、物体側から像側に向かって増加するように付されている。
この場合、各実施例の無限遠対物光学系と結像レンズの間の間隔は50mm〜170mmの間の何れの位置でもよいが、図4,6,8,10に示す収差図は、この間隔を120mmとした場合のものである。
ただし、これら収差図において、(a)は球面収差、(b)は正弦条件違反量(OSC‘)、(c)は非点収差、(d)は歪曲収差を示す。また、Yは物体高、NAは開口数をそれぞれ示している。また非点収差図において、実線はサジタル像面を示し、破線はメリディオナル像面を示している。
[第1の実施例]
本実施例は、第1レンズ群Gの細径先端部の長さが約14mmと比較的長く、in vivo観察に適している。
本実施例の無限遠設計光学系1のレンズデータを表2に、断面図を図3に、収差図を図4に示す。
本実施例に係る無限遠設計光学系1は、平行平板Lからなる第1レンズ成分と、両凸レンズLおよび両凹レンズLの接合レンズで正屈折力を有する第2レンズ成分と、負メニスカスレンズLからなる第3レンズ成分と、正メニスカスレンズLからなる第4レンズ成分と、負メニスカスレンズLおよび正メニスカスレンズLの接合レンズで正屈折力を有する第5レンズ成分と、両凸レンズLおよび負メニスカスレンズLの接合レンズで正屈折力を有する第6レンズ成分とから構成されている。第1レンズ成分および第2レンズ成分が第1レンズ群Gを構成し、第3レンズ成分と第4レンズ成分とが第2レンズ群Gを構成し、第5レンズ成分と第6レンズ成分とが第3レンズ群Gを構成している。
Figure 0004744123
また、本実施例において、条件式(1)〜(3)における各値は以下のとおりである。
F=36.01
=11.26
=−61.67
L=47.83
LG=15.25
=11.27
/F=0.313
LG*n/L=0.565
|F/F|−|t/R12|=0.164
[第2の実施例]
第2の実施例は、第1の実施例と比べて、第2レンズ群Gを接合レンズとすることでレンズの空気接触面を減らし、光量の透過率を上げている。
本実施例の無限遠設計光学系1のレンズデータを表3に、断面図を図5に、収差図を図6に示す。
本実施例に係る無限遠設計光学系1は、平行平板Lからなる第1レンズ成分と、両凸レンズLおよび平凹レンズLの接合レンズで正屈折力を有する第2レンズ成分と、正メニスカスレンズLおよび負メニスカスレンズLの接合レンズで負屈折力を有する第3レンズ成分と、負メニスカスレンズLおよび正メニスカスレンズLの接合レンズで正屈折力を有する第4レンズ成分と、両凸レンズLおよび負メニスカスレンズLの接合レンズで正屈折力を有する第5レンズ成分とから構成されている。第1レンズ成分および第2レンズ成分が第1レンズ群Gを構成し、第3レンズ成分が第2レンズ群Gを構成し、第4レンズ成分と第5レンズ成分とが第3レンズ群Gを構成している。
Figure 0004744123
また、本実施例において、条件式(1)〜(3)における各値は以下のとおりである。
F=35.99
=10.32
=−15.27
L=46.96
LG=15.08
=8.12
/F=0.287
LG*n/L=0.569
|F/F|−|t/R12|=0.424
[第3の実施例]
第3の実施例は、正の屈折力を持った第1レンズ群Gと、略アフォーカル系の第2、第3レンズ群G,Gとからなっている。ほぼアフォーカル系な構成とすることで先端細径部である第1レンズ群Gと第2レンズ群Gの先端部分を細くできるとともに、収差発生量を抑えることができる。
本実施例の無限遠設計光学系1のレンズデータを表4に、断面図を図7に、収差図を図8に示す。
本実施例に係る無限遠設計光学系1は、平行平板Lからなる第1レンズ成分と、平凸レンズLからなる第2レンズ成分と、平凸レンズLおよび平凹レンズLの接合レンズで負屈折力を有する第3レンズ成分と、正メニスカスレンズLおよび負メニスカスレンズLの接合レンズで負屈折力を有する第4レンズ成分と、負メニスカスレンズL7および正メニスカスレンズLの接合レンズで正屈折力を有する第5レンズ成分と、両凸レンズLおよび負メニスカスレンズL10の接合レンズで正屈折力を有する第6レンズ成分とから構成されている。第1レンズ成分および第2レンズ成分が第1レンズ群Gを構成し、第3レンズ成分および第4レンズ成分が第2レンズ群Gを構成し、第4レンズ成分および第5レンズ成分が第3レンズ群Gを構成している。
Figure 0004744123
また、本実施例において、条件式(4)における各値は以下のとおりである。
=5.44
=−5.18
NA=0.13
F=35.95
|F ・NA/(F・F)|=0.0196
[第4の実施例]
第4の実施例は、無限遠設計対物光学系1の試料A側の先端に、試料Aに近接あるいは接触させられる細径結像光学系10を配置した例である。ラットやマウス等の実験小動物の各種臓器を生きたままの状態(in vivo)で長期間観察するには、表皮や筋肉組織を切開するが、本実施例では対物光学系の細径部分を長くすることによって、より内部の臓器を観察することができる。
本実施例の細径結像光学系のレンズデータを表5に、断面図を図9に、図2の無限遠設計対物光学系1の試料A側の先端に、図9の細径結像光学系10を組み合わせた場合の収差図を図10に示す。
本実施例は、表5に示す細径結像光学系10を、第1の実施例の無限遠設計対物光学系1の試料A側先端に配置した場合を例に挙げて説明している。しかしながら、細径結像光学系10の仕様は、表5に限定されるものではない。また、細径結像光学系10とともに使用する無限遠設計対物光学系1としては、第1〜第3の実施例のいずれを採用してもよく、また他の仕様のものでもよい。
Figure 0004744123
また、本実施例において、条件式(5)における各値は以下のとおりである。
=11.26
φob=0.2
NAob=0.5
/(φob・NAob)=112.64
本発明の一実施形態に係る無限遠設計対物光学系および無限遠光学ユニットを示す図である。 図1の無限遠設計対物光学系とともに使用される結像レンズの一例を示すレンズ断面図である。 図1の無限遠設計対物光学系の第1の実施例を示すレンズ断面図である。 図3の収差図であり、(a)は球面収差、(b)は正弦条件違反量、(c)は非点収差、(d)は歪曲収差をそれぞれ示している。 図1の無限遠設計対物光学系の第2の実施例を示すレンズ断面図である。 図5の収差図であり、(a)は球面収差、(b)は正弦条件違反量、(c)は非点収差、(d)は歪曲収差をそれぞれ示している。 図1の無限遠設計対物光学系の第3の実施例を示すレンズ断面図である。 図7の収差図であり、(a)は球面収差、(b)は正弦条件違反量、(c)は非点収差、(d)は歪曲収差をそれぞれ示している。 図1の無限遠設計対物光学系の第4の実施例を示すレンズ断面図である。 図9の収差図であり、(a)は球面収差、(b)は正弦条件違反量、(c)は非点収差、(d)は歪曲収差をそれぞれ示している。
符号の説明
1 無限遠設計対物光学系
2 無限遠光学ユニット
3 鏡枠
4 胴付き位置
5 取付ネジ
6 細径先端部
A 試料
G1 第1レンズ群
G2 第2レンズ群
G3 第3レンズ群

Claims (6)

  1. 顕微鏡本体に取り付けられ、試料に近接あるいは接触させられる先端に配置された細径先端部を備えた鏡枠内に配置される無限遠設計対物光学系であって、
    前記細径先端部から前記顕微鏡本体に向かって順に、
    少なくとも平行平板もしくは平凸レンズ成分を含み、少なくとも一部が前記細径先端部に配置された正屈折力の第1レンズ群と、
    少なくとも1枚の物体側に凹面を向けたメニスカスレンズ成分を含む負屈折力の第2レンズ群と、
    少なくとも1組の接合レンズを含む正屈折力の第3レンズ群とを備え
    以下の条件式(1)を満足する無限遠設計対物光学系。
    (1) 0.25 < F /F < 0.35
    ここで、
    Fは、無限遠設計対物光学系全系の焦点距離、
    は、第1レンズ群の焦点距離である。
  2. 以下の条件式(2)を満足する請求項1に記載の無限遠設計対物光学系。
    (2) 0.5 < LG*n/L < 0.6
    ここで
    は、物体面から第1レンズ群の最終面までの距離、
    Lは、物体面から無限遠設計対物光学系の最終面までの距離、
    は、前記第1レンズ群のレンズ中で最も大きい屈折率である。
  3. 以下の条件式(3)を満足する請求項1または請求項2に記載の無限遠設計対物光学系。
    (3) 0.15 < |F/F|−|t/R12| < 0.45
    ここで、
    Fは、無限遠設計対物光学系全系の焦点距離、
    は、前記第2レンズ群の焦点距離、
    は、第1レンズ群中最も像側に位置するレンズの像側面から第2レンズ群中最も像側に位置するレンズの像側面までの距離、
    12は、第1レンズ群中最も像側に位置するレンズの像側の曲率半径である。
  4. 請求項1から請求項のいずれかに記載の無限遠設計対物光学系と、
    該無限遠設計対物光学系を収容する鏡枠とを備える無限遠光学ユニット。
  5. 前記無限遠設計対物光学系の先端側に、試料に近接あるいは接触させられる細径結像光学系を配置してなる請求項に記載の無限遠光学ユニット。
  6. 以下の条件式()を満足する請求項に記載の無限遠光学ユニット。
    ) 95 < F/(φob・NAob) < 115
    ここで、
    は、無限遠設計光学系の第1レンズ群の焦点距離、
    φobは、細径結像光学系の観察可能な範囲、
    NAobは、細径結像光学系の物体側の開口数である。
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