JP4742750B2 - 車外音処理装置 - Google Patents

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本発明は、車両の外部の音によって、車両に接近する物体があることを運転者に知らせる車外音処理装置に関する。
近年の車両においては、移動中の乗員の快適性を向上し、また騒音による運転者へのストレスを軽減して疲労を少なくするために、車両の遮音性能を高めている。また、車両にオーディオ装置を備え、走行中に音楽や放送を聴くことが多い。そのような状況では、車両外部の音が聞こえにくいので、運転者は車両の死角から接近する自動二輪車や、緊急自動車などの接近に気がつくのが遅れる場合がある。
運転者に車両に接近する物体の存在を早く知らせることは、運転者に回避動作を早く行わせ、また危険な動作を避けて運転の安全性を高める上で効果がある。
従来、車外の音を運転者に知らせる技術が提案されている。たとえば特許文献1は、特定の音声を事前に登録しておき、車外の音が特定の音声に一致する場合に乗員に知らせる技術が記載されている。特許文献1の技術では、車両に取り付けたマイクロホンにより収集された車外音と登録された音声とを比較して、車外音と登録された音声のいずれかとが一致した場合に、車外音またはその車外音と一致した登録された音声を車室内に放出する。
しかし、特許文献1の技術では、有益な車外音として判定するために、特定の音を事前に登録しておくことが必須であり、登録外の音は対象外である。たとえば、自車両の死角で接近してくる二輪車などは、車種やライディング状況により一義的に登録が困難であることにより、安全運転上有益な情報として判定することができない可能性が高い。
特許文献2は、車室内のマイクロフォンにより変換された電気信号を処理する車載用電子装置の技術が記載されている。特許文献2の技術は、車室外で発生する音の周波数を分析し、救急車、パトカーのような緊急自動車の接近を判断して、接近情報を音声にして告知することを特徴とする。
しかし、特許文献2の技術は、車外音を検出して運転者に告知すべき対象は緊急自動車に限られている。緊急自動車以外の情報について、安全上有益な情報として判定することができない。
特許文献3は、次の技術が記載されている。所定の間隔で配設された複数のマイクロホンの出力する音響信号は、帯域通過フィルタにより低周波帯域と高周波帯域の周波数成分が除去された補正音響信号に変換される。補正音響信号は帯域制限器により車両の走行音の特徴が良く現れる所定の周波数帯域に制限され、パワー算出器によりパワーが算出され、接近判定器によりパワーが所定値より大きい場合に接近車有りと判定される。補正音響信号は雑音抑圧器により不要な雑音成分が除去された雑音抑圧信号に変換される。相関計算器により複数の雑音抑圧信号の相互相関が演算され、時間差算出器により相関が最大となる到達時間差が演算される。方向算出器により到達時間差から接近車両の接近方向が演算される。
特許文献3は、接近車両の判定の際に、接近車両の走行音の特徴がよく現れている周波数帯域のパワーを算出する。しかし、自車両と同種の車両が接近する場合には、自車両の走行音と同種の走行音のために、自車両の走行音のパワーレベルが高いので、接近車両を判定することができない。特許文献3は、車両の状態を検知することは記載されておらず、車両の状態に応じた自車両の発生音を抑圧する方法は記載されていない。車両の走行状態の多くの状態例、たとえば変速機の変速段が異なることによって、同一速度でもエンジンが発生する音に格段の違いがあり、また冷却ファンの作動の有無、タイヤ種類の違い、制動時の音によって、自車両の発生音が変化する。したがって、特許文献3の技術では、車両の状態と接近車両の種類によって、接近車両を正しく判定できない場合がある。
特開平8−2339号公報 特開平6−245289号公報 実開平5−92767号公報
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、車両の各装置のさまざまな作動状態において、音響を発して接近する物体の検出を可能とする車外音処理装置を提供することを目的とする。さらに、車両の各装置のさまざまな作動状態において、特定の音響情報を抽出して緊急車両または踏切などの接近を正しく運転者に報知することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明の第1の観点に係る車外音処理装置は、車両の外部の音を収集するために該車両に備えられた音響信号収集手段と、前記車両の各装置の作動状態である車両状態を検出する車両状態検出手段と、前記音響信号収集手段で収集された音響信号を、該音響信号が収集されたときの車両状態に対応づけて記憶する記憶部と、前記車両状態ごとに前記記憶された音響信号から前記車両状態が同じである直近の所定の個数の音響信号を移動平均した情報を前記車両の状態に対応づけて記憶する車両音−車両状態対比記憶手段と、車両走行時に前記音響信号収集手段で収集された音響信号と、該音響信号が収集されたときの車両状態に対応した前記平均化された情報を比較する車両音比較手段と、前記車両音比較手段が車両走行時の音響信号とそのときの車両状態に対応した前記平均化された情報を比較した結果、車両走行時の音響信号が前記平均化された情報より大きく、かつ逐次大きくなる場合に、前記車両に接近する物体があると判断する接近判定手段と、を備えることを特徴とする。
さらに、複数の前記音響信号収集手段と、前記複数の音響信号収集手段で収集される音響信号を比較する音響方位比較手段と、を備え、前記音響方位比較手段は、前記接近判定手段が前記車両への接近物体があると判断した場合に、前記複数の音響信号収集手段で収集された音響信号どうしを比較して接近物体の到来方向を判定することを特徴とする。
また、前記車両外部の特定音の音響情報を記憶する特定音記憶手段と、該接近物体の音と前記特定音とを比較する特定音比較手段と、前記特定音の音源の接近を表示する表示器と、をさらに備え、前記特定音比較手段は、前記接近物体の音と前記特定音記憶手段に記憶されている前記特定音が一致する場合に、その一致する特定音に対応して該特定音の音源の接近を前記表示器に表示することを特徴とする。
前記車両にオーディオ装置が備えられている場合、該オーディオ装置の音響信号を前記音響信号収集手段で収集した音響信号から抑圧して、車両外部の音響信号とするオーディオ信号抑圧手段をさらに備え、前記車両音−車両状態対比記憶手段は、前記オーディオ装置の音響信号が抑圧された前記車両外部の音響信号を移動平均し、前記車両音比較手段は、車両走行時に前記音響信号収集手段で収集された音響信号から前記オーディオ信号抑圧手段で前記オーディオ装置の音響信号を抑圧した音響信号と、該音響信号が収集されたときの車両状態に対応した前記移動平均された情報を比較する、ことが好ましい。
好ましくは、前記音響信号収集手段で収集した音響信号を周波数情報および/または時間軸情報としてデジタル化して処理することを特徴とする。
前記車両状態である車両の各装置の作動状態として、車両の速度、アクセル開度、機関回転数、加減速状態、変速機状態、ステアリング操舵角、ワイパー作動状態、エアコン作動状態、電動ファン作動状態、窓開閉状態、ホーン作動状態および前記車両に装着されたタイヤの種類のうちの任意の組み合わせを含むことができる。
本発明の車外音処理装置によれば、車両の各装置のさまざまな作動状態に対応した音響情報データベース(車両音−車両状態対比記憶)を構築し、音響信号収集手段で収集された音響信号から、音響信号が収集されたときの車両状態に対応した自車両の特徴ある車両音の成分を抑圧するので、車外の音を正しく検出することができる。そして、検出した車外の音が逐次大きくなる場合に、車両に接近する物体があると判断するので、接近する物体の存在を正しく判定することができる。
(実施の形態1)
本発明に係る車外音処理装置100の一実施の形態について、図1により説明する。図1は、本発明の一実施の形態である車外音処理装置100を示すブロック図である。図1に示す車外音処理装置100の各部の構成を説明する。マイクロフォン1は、車外の音響を収集する音響信号収集手段である。マイクロフォン1で収集された音響信号はマイクアンプ5で増幅され、A/D変換器7でディジタル信号に変換されて、車内音抑圧部11に入力される。オーディオ信号入力部3は、車両に備えられたオーディオ装置(図示せず)のオーディオ信号を入力する。オーディオ信号は、A/D変換器9でディジタル信号に変換されて、車内音処理部12に入力される。A/D変換器7、9におけるサンプリング周波数は、接近する物体が発生する音響を認識するのに有効な最大周波数の、数倍〜10倍とする。例えば、接近する物体の発生する音響を認識するための最大周波数が、10kHzである場合、サンプリング周波数を40kHz〜50kHz程度とする。
車両状態検出部4は、車両の各装置の作動状態を検出する。車両の各装置の作動状態としては、例えば、車両の速度、アクセル開度、機関回転数、加減速状態、変速機状態、ステアリング操舵角、ワイパー作動状態、エアコン作動状態、電動ファン作動状態、窓開閉状態、ホーン作動状態および車両に装着されたタイヤの種類などがある。車両の各装置の作動状態を検出するには、車両制御装置(図示せず)から作動状態情報を入力する。または、前記の各装置に検出器を備えて、その状態を検知する。あるいは、前記の車両の各装置の制御部から作動状態情報を入力する。車両状態検出部4で検出した車両状態情報は、車内音処理部12およびアドレス生成部10に伝達される。
車内音処理部12は、例えばオーディオ信号の増幅度を帯域ごとに変化することができる可変帯域フィルタから構成され、車両状態に応じて、車外の音響信号から差し引き抑圧するオーディオ信号を調節する。例えば、窓の開閉状態によって、車内のオーディオ装置の音響が、マイクロフォン1に回り込む大きさが変化するので、窓の開閉状態に応じて差し引き抑圧するオーディオ信号の増幅度を調節する。車内音処理部12で調節されたオーディオ信号は、車内音抑圧部11に入力される。
車内音抑圧部11は、音響信号の差分を求める減算回路とフーリエ変換回路から構成され、マイクロフォン1で収集された音響信号から、車内音処理部で調節されたオーディオ信号を差し引き抑圧する。オーディオ信号の抑圧は、時間軸情報(音波波形)のまま差分を求めることができる。時間軸情報で音響信号からオーディオ信号を抑圧したのち、周波数情報とする。先に、音響信号とオーディオ信号をフーリエ変換して周波数情報とし、周波数情報で差分を求めてもよい。周波数情報とするには、音響信号およびオーディオ信号を一定の時間蓄積し、その一定の時間間隔ごとにフーリエ変換する。その後は、一定の時間ごとに処理を行う。
オーディオ信号が抑圧された音響信号は、記憶部13に送られて記憶される。記憶部13で記憶された音響信号は、平均化処理部14で車両状態ごとに所定の期間にわたって平均化される。音響信号の平均化は周波数ごとに行う。車両音−車両状態対比記憶部15は、平均化処理部14で車両状態ごとに音響信号が所定の期間にわたって平均化された車両音を記憶している。
平均化処理部14は、そのときの車両状態に対応する平均化された車両音と現在の音響信号を重み付けして平均し、その車両状態に対応する平均化された車両音として、車両音−車両状態対比記憶部15の記憶を更新する。例えばNを正の整数として、平均化された音をN−1倍し、音響信号を加算してNで除して新たな平均化された車両音とする。例えばNが100の場合、音響信号は最初に1/100になり、以後、毎回99/100になって順次、平均化された車両音への寄与率が小さくなっていく。
平均化する方法として、車両状態が同じである所定の個数の音響信号の移動平均をとってもよい。平均化にあたって、現在の(オーディオ信号が抑圧された)音響信号と平均化された車両音の差を、現在の音響信号から差し引いて平均化してもよいが、同じ車両状態でも長期的には車両音が変化する可能性があるので、オーディオ信号が抑圧された音響信号のまま平均化してもよい。このようにすると、例えばタイヤが交換された場合や、季節変動あるいは長期的な変化にも追随することができる。
車両音−車両状態対比記憶部15は、フラッシュメモリ、ハードディスク、DVD(Digital Versatile Disc)、DVD−RAM(Digital Versatile Disc Random-Access Memory)、DVD−RW(Digital Versatile Disc Rewritable)等の不揮発性メモリから構成される。
図2は、車両音−車両状態対比記憶部15の構造の例を示す図である。車両状態の各項目に対してビットが割り当てられており、各ビットの0または1の状態で決まるビットパターンに対応して、平均化された車両音が格納されているアドレス(車両音格納場所)が割り当てられている。車両状態情報で各ビットが決められ、そのビットパターンに一致する行の車両音格納場所を参照して、車両状態に対応した平均化された車両音を取り出すことができる。
車両状態としては、車両の速度(車速)、変速機の段階、アクセル開度、機関回転数、加減速状態、操舵角、ワイパー作動状態、エアコン作動状態、電動ファン作動状態、窓の開度、警笛作動状態などがある。車速としては、例えば10km/hごとに1ずつ増加する数値とする。変速機の状態は、例えば前進5段、後退1段、ニュートラルおよびパーキングを含めて8段階なので、3ビットを割り当てる。同様にして、例えばアクセル開度に3ビット、機関回転数に4ビット、加減速状態に3ビットを割り当てる。ワイパー作動は、例えば停止、間欠、連続、高速の4段階として2ビットを割り当てる。エアコン作動状態は、ヒートポンプおよび熱交換機のファンの作動と室内ファンの作動に、例えば合計3ビットを割り当てる。電動ファン作動状態に例えば2ビットを割り当てる。窓の開度としては、例えば全体として全閉を含めて8段階として、3ビットを割り当てる。窓ごとに例えば2ビットを割り当ててもよい。警笛はON/OFFしかない場合は1ビットでよい。図2の例では、車両状態は合計31ビットである。車両状態を構成する項目とそれぞれのビット数は、車両に応じて適宜、追加または変更することができる。例えば、雨滴センサの情報を追加して、降雨の強さを車両状態の1つに加えてもよい。また、タイヤの種類を車両状態に加えて、夏用スチールラジアルタイヤ、冬用スタッドレスタイヤ、タイヤ幅サイズ、扁平率などの種類によって異なる車両音として取り扱うようにしてもよい。
アドレス生成部10は、車両状態に対応する平均化された車両音が記憶された車両音−車両状態対比記憶部15内のアドレスを生成し、車両音−車両状態対比記憶部15に指示する。例えば、車両状態検出部4で検出された車両状態情報から、図2の車両状態に対応する31ビットの情報を生成し、生成された31ビットの情報に対応する車両音格納場所を、図2の構造で表されるデータから取り出す。
アドレス生成部10で指示された車両音格納場所に格納されている車両音は、車両音−車両状態対比記憶部15から車両音比較部16に入力される。また、記憶部13に記憶されている音響信号が、車両音比較部16に入力される。車両音比較部16は、減算回路から構成され、音響信号から平均化された車両音を周波数成分ごとに減算する。すなわち、本実施の形態1では、車両音比較部16は音響信号から、そのときの車両状態に対応する平均化された車両音を抑圧する。
図3は、音響信号と平均化された車両音の差が拡大している様子の例を示す模式図である。図3の(a)は、車両音に接近物体の音が重畳している様子を示す。便宜的に車両音を示す下側実線と、重畳された音を示す上側実線を分けているが、観測されるデータは上側の実線である。図3の例では、音響信号をフーリエ変換して周波数情報とした場合を示す。図3の(b)は(a)のスペクトルから車両音のスペクトルを差し引いた(抑圧した)残りで、自車両以外の音響成分を表す。図3の(c)は自車両以外の音響成分が増加している様子を示す。このように、自車両以外の音響成分が増加している場合に、接近物体があると判定することができる。
音響信号と車両音との比較の方法として、前述の周波数成分ごとの減算以外に次の方法がある。音響信号および車両音が周波数情報で与えられるとして、先に両者の音響エネルギーを計算し、音響エネルギーの差をとる方法がある。また、音響信号が時間軸情報で与えられる場合、時間軸情報から音響エネルギーを計算し、車両音のエネルギーを差し引きする方法がある。この場合、車両音のエネルギー値が車両音−車両状態対比記憶部15に記憶されていてもよい。あるいは、前記の場合のそれぞれで、両者のエネルギー値の比をとってもよい。
車両音比較部16で平均化された車両音が抑圧された音響信号は、接近判定部17に入力される。接近判定部17は、音響信号の積分器と、メモリーと、比較器とから構成される。接近判定部17は、音響信号のエネルギーを積分し、直近の複数の音響信号エネルギーの値を蓄積する。そして、音響信号エネルギー値が所定値以上で、かつ逐次大きくなる場合に、車両に接近する物体があると判断する。例えば、音響信号が100ミリ秒ごとに処理されるとして、10回連続して音響信号エネルギー値が大きくなった場合に、車両に接近する物体があると判断する。接近判定部17は、車両に接近する物体があると判断した場合に、出力部18に注意喚起表示を指示する。
音響信号が逐次大きくなる場合に、車両に接近する物体があると判断するための、連続音響信号拡大回数と、音響信号が大きくなったと判断するためのしきい値は、車両外の環境変化の影響を排除できるように設定する。例えば、舗装がアスファルトからコンクリートに変化したり、トンネルに入ったときなどのように、音響信号が大きくなる場合がある。そのような場合に、車両に接近する物体があると誤って判断することがないように、所定の回数やしきい値を設定する。
出力部18はスピーカ19とディスプレイ20が接続されている。出力部18は、通知する音声情報を格納し、音声情報を選択して再生、増幅する装置を含む。また、ディスプレイ20に表示する情報を格納しており、ディスプレイ20にその情報を表示するディスプレイ駆動部を含む。出力部18は、接近判定部17から注意喚起表示が指示された場合に、スピーカ19およびディスプレイ20に注意喚起データを表示する。すなわち、音源に蓄えられた音声情報をスピーカ19から出力し、また、ディスプレイ20を駆動してデータを表示させる。
車外音処理装置100のうち、アドレス生成部10、車内音抑圧部11、車内音処理部12、記憶部13、平均化処理部14、車両音比較部16および接近判定部17は、その全部または一部をDSP(Digital Signal Processor)で構成することができる。
次に、図1の車外音処理装置100の動作を、図4を参照して説明する。図4は、実施の形態1の動作を示すフローチャートである。
まず、マイクロフォン1で車外の音(音響信号)を収集し、オーディオ信号入力部3でオーディオ信号を入力する(ステップA1)。同時に、車両状態検出部4でそのときの車両状態を入力する(ステップA2)。前述のとおり、車外の音響信号とオーディオ信号をA/D変換器7、9でディジタル化し、車内音処理部12でオーディオ信号を車両状態に応じて調節して、車内音抑圧部11で車外の音響信号からオーディオ信号を抑圧する(ステップA3)。オーディオ信号が抑圧された音響信号は、記憶部13に記憶される。車両状態情報から、車両状態に対応する平均化された車両音が記憶された車両音−車両状態対比記憶部15のアドレスを生成し、車両音−車両状態対比記憶部15から車両状態に対応する平均化された車両音を参照する(ステップA4)。
車両音比較部16で、オーディオ信号が抑圧された音響情報と、車両状態に対応する平均化された車両音を比較する(ステップA5)。ここまでの処理は所定の時間間隔ごとに行われる。
比較した結果に基づいて、接近判定部17で車両に接近する物体があるかどうかを判定する(ステップA6)。一定時間間隔ごとの車外の音響情報と、それぞれの車両状態に対応する平均化された車両音を比較した値を、直近の所定の回数分蓄積し、所定の回数連続して車外の音響情報が大きくなっている場合に、車両に接近する物体があると判定する。例えば、一定時間が100ミリ秒であり、10回連続して音響信号が直前の音響信号より大きくなっている場合に、車両に接近する物体があると判定する。
そして、接近する物体がある場合(ステップA7;Yes)に、出力部18で注意喚起表示を行う(ステップA8)。接近する物体がある場合も、ないと判定された場合(ステップA7;No)も平均化処理部14で、そのときの車両状態に対応する平均化された車両音と現在の車両音を重み付けして平均し、その車両状態に対応する平均化された車両音として、車両音−車両状態対比記憶部15の記憶を更新する(ステップA9)。平均化処理は、前記の所定の時間間隔(例えば100ミリ秒)ごとに行われる。そのときの車両状態以外の平均化された車両音は、その回では更新されない。
以上の結果、自車両特有の車両走行状態に対応した音響情報データベース(車両音−車両状態対比記憶)を構築し、音響信号収集手段で収集された音響信号から、音響信号が収集されたときの車両の状態に対応した自車両の特徴ある車両走行音の成分を効率よく抑圧するので、車外の音を正しく検出することができる。そして、検出した車外の音が逐次大きくなる場合に、車両に接近する物体があると判断するので、接近する物体の存在を正しく判定することができる。また、オーディオ信号をそのときの車両状態に応じて音響信号から差し引くので、さらに正確に接近物体の判定を行うことができる。
(実施の形態2)
本発明の異なる実施の形態2について、図5乃至図7を参照して説明する。実施の形態2では、車外音処理装置100は複数の音響信号収集手段を備え、複数の音響信号収集手段で収集された音響信号どうしを音響方位比較手段で比較して、接近する物体の音響が到来する方向を判定する。図5は、本発明の実施の形態2に係る音響信号収集手段の配置の例を示す車両の平面図である。図5に示すように、例えば音響信号収集手段としてマイクロフォン1a、1b、1c、1dを車両の4角に設けることができる。
図6は、実施の形態2に係る車外音処理装置100のブロック図である。実施の形態1に比較して、マイクロフォン1a、1b、1c、1dが複数個(4個)になっており、車内の音声を収集するマイクロフォン2が追加されている。そして、車内音抑圧部11a、11b、11c、11dがマイクロフォン1a、1b、1c、1dごとに設けられており、車両音の記憶部13と平均化処理部14および車両音−車両状態対比記憶部15もマイクロフォン1a、1b、1c、1dごとに分けて記憶および処理される。
また、本実施の形態2では、オーディオ信号だけでなく、車内の乗員が発生する音声など車内の音声を含めて、車内音抑圧部11a、11b、11c、11dで音響信号から抑圧する。
音響信号と平均化された車両音の比較は、マイクロフォン1a、1b、1c、1dごとに行われる。そして、それぞれの比較の結果が音響方位比較部21に入力される。音響方位比較部21では、マイクロフォン1a、1b、1c、1dごとの車外の音響信号を比較して、音響の到来方向を判定する。
例えば、マイクロフォン1a、1b、1c、1dごとの音響信号と平均化された車両音の比較である、両者のエネルギー値の差または正規化された比を、マイクロフォン1a、1b、1c、1dの方向のベクトルとして加算し、合成されたベクトルの方向を到来方向とすることができる。
あるいは、例えば、マイクロフォン1a、1b、1c、1dごとの音響信号と平均化された車両音の比較である、両者のエネルギー値の差または正規化されたもののうち、もっとも大きいものを選んで、そのマイクロフォンの方向を音響の到来方向としてもよい。さらに、もっとも大きい音響信号のマイクロフォンに隣り合うマイクロフォンの音響信号との差が、所定のしきい値以下の場合は、最大音響信号のマイクロフォンと隣り合うマイクロフォンの中間を、音響の到来方向としてもよい。
音響方位比較部21で判定された到来方向は出力部18に入力され、到来方向がスピーカ19およびディスプレイ20で表示される。音響の到来方向を表示するには、例えば車両の全方位360°を45°ずつ8つの方位、すなわち、前方、右前方、右方、右後方、後方、左後方、左方、左前方に区分し、到来方向をいずれかの方位に分類して表示してもよい。車両に接近する物体があると判定されたときにのみ、音響信号の到来方向を出力部18に表示させるようにしてもよい。
接近判定部17では、マイクロフォン1a、1b、1c、1dごとに音響の増加率を数値で表して、結果を合成して判定することができる。または、マイクロフォン1a、1b、1c、1dごとの音響信号を合成して、そのエネルギー値が逐次大きくなる場合に接近する物体があると判定してもよい。
つぎに、図6の車外音処理装置100の動作を図7を参照して説明する。図7は、本実施の形態2の車外音処理装置100の動作を説明するフローチャートである。図7において、ステップB1からステップB6は、図2のステップA1からステップA6と同様である。実施の形態2では、複数のマイクロフォン1a、1b、1c、1dを備え、マイクロフォン1a、1b、1c、1dごとに処理がなされるところが異なる。
前述のとおり、車両に接近する物体があると判定された場合(ステップB7;Yes)、音響方位比較部21で接近物体の音響の到来方向を判定する(ステップB8)。そして、接近方向と注意喚起を出力部18で表示する(ステップB9)。
接近する物体がある場合も、ないと判定された場合(ステップB7;No)も平均化処理部14で、マイクロフォン1a、1b、1c、1dごとに、そのときの車両状態に対応する平均化された車両音と現在の車両音を重み付けして平均し、その車両状態に対応する平均化された車両音として、車両音−車両状態対比記憶部15の記憶を更新する(ステップB10)。そのときの車両状態以外の平均化された車両音は、その回では更新されない。
本実施の形態では、複数の音響信号収集手段を備え、音響の到来方向を判定して表示することができるので、運転者により的確な情報を与えることができる。運転者は回避動作や危険防止動作を行いやすいという効果がある。また、オーディオ信号だけでなく、車内のその他の音声などを、音響信号から抑圧するので、車両に接近する物体の存在をより正確に判断できる。
つぎに、本実施の形態2の変形例について説明する。図8は、実施の形態2の異なる例を示すブロック図である。図8の車外音処理装置100では、図6の記憶部13、平均化処理部14、車両音比較部16および接近判定部17が、マイクロコンピュータ30で構成されている。図8の車外音処理装置100は、超音波障害物検知装置36と、画像障害物検知装置37を備えている。
マイクロコンピュータ30は、制御部31、主記憶部32、外部記憶入出力部33および入出力部34から構成される。主記憶部32、外部記憶入出力部33および入出力部34はいずれも内部バス35を介して制御部31に接続されている。図8の構成では、車両音−車両状態対比記憶部15がマイクロコンピュータの外部記憶部になっている。
マイクロコンピュータの制御部31はCPU(Central Processing Unit)等から構成され、外部記憶部に記憶されているプログラムに従って、音響信号を入力し、車両音との比較、接近判定および平均化処理を実行する。
主記憶部32はRAM(Random-Access Memory)等から構成され、制御部31の作業領域として用いられる。
車両音−車両状態対比記憶部15を含む外部記憶部は、フラッシュメモリ、ハードディスク、DVD(Digital Versatile Disc)、DVD−RAM(Digital Versatile Disc Random-Access Memory)、DVD−RW(Digital Versatile Disc Rewritable)等の不揮発性メモリから構成され、前記の処理を制御部31に行わせるためのプログラムを予め記憶し、また、制御部31の指示に従って、このプログラムやそのほかプログラムが利用するデータを制御部31に供給し、制御部31から供給されたデータを記憶する。外部記憶部は、車両音−車両状態対比記憶部15を含み、制御部31の指示に従って、車両状態に対応する平均化された車両音を供給し、また新たに平均化された車両音を更新して記憶する。
入出力部34はシリアルインタフェース、パラレルインタフェース又はLAN(Local Area Network)インターフェースから構成されている。制御部31は、入出力部34を介して、車内音抑圧部11a、11b、11c、11dから音響信号を入力し、出力部18に表示するデータを出力する。また制御部31は、入出力部34を介して、超音波障害物検知装置36および画像障害物検知装置37から、障害物接近判定情報を入力する。
超音波障害物検知装置36は、超音波検出器36aと超音波接近判定部36bから構成される。超音波検出器36aは、超音波を発して物体から反射された超音波を検出し、超音波接近判定部36bは、物体の方向と距離を判定する。接近判定した結果、接近する物体がある場合、超音波障害検知装置36は、その方位と距離をマイクロコンピュータ30に通知する。
画像障害物検知装置37は、車外の画像を撮影して画像データに変換する車外カメラ37aと、画像を処理して物体を識別する画像処理部37bと、接近する物体を障害物と認識する画像障害物接近判定部37cとから構成される。画像障害物検知装置37は、例えば、自動的に撮影した物体に焦点を合わせたときの焦点距離の変化と、認識した物体の大きさの変化によって、接近判定する。接近判定した結果、接近する物体がある場合、その方位と距離をマイクロコンピュータ30に通知する。
マイクロコンピュータ30の制御部31は、音響信号から判定した接近物体と、超音波障害物検知装置36または画像障害物検知装置37の接近物体判定結果を照合して、判定することができる。超音波障害物検知装置36および画像障害物検知装置37における接近物体判定は、超音波や光が遮られない範囲で判定するので、音響信号から判定された接近物体が、超音波障害物検知装置36や画像障害物検知装置37では接近判定されない場合がある。しかし、超音波または画像でとらえられる物体については、音響信号から判定された接近物体の検証になる。その結果、接近物体をより正確に判定することができる。
実施の形態2において、車外音処理装置100のうち、アドレス生成部10、車内音抑圧部11a、11b、11c、11d、車内音処理部12、記憶部13、平均化処理部14、車両音比較部16および接近判定部17は、その全部または一部をDSP(Digital Signal Processor)で構成することができる。すなわち、アドレス生成部10、車内音抑圧部11a、11b、11c、11d、マイクロコンピュータ30を含んで、DSPとしてもよい。
マイクロコンピュータまたはDSPを用いることによって、各処理をプログラムで記述するので、時間間隔の調整や接近判定とする回数などのパラメータを変更することが可能になり、異なる車両に対応することが容易にできる。
(実施の形態3)
本発明のさらに異なる実施の形態3について、図9乃至図11を参照して説明する。図9は、実施の形態3に係る車外音処理装置100のブロック図である。図9の車外音処理装置100は、実施の形態1の車外音処理装置(図1)に対して、特定音記憶部22と特定音比較部23が追加された構成になっている。
特定音記憶部22は、メモリーなどから構成され、救急車、消防車、パトカーなどの緊急車両の音や、踏切の警報音などの車両の走行に影響のある特定音の情報を記憶している。これらの特定音の情報はあらかじめ採集して設定する。特定音の情報としては、ディジタル化された時間軸情報または周波数情報とすることができる。
特定音比較部23は、例えば乗算器と積分器から構成される。特定音比較部23は、マイクロフォン1で収集され車内音と平均化された車両音が抑圧された音響信号と、特定音記憶部22に記憶されている特定音を比較して、音響信号に特定音が含まれているかどうかを判定する。例えば、音響信号と特定音を周波数ごとに乗算し、乗算した結果を周波数で積分した値が所定の値以上である場合に、音響信号に特定音が含まれていると判断できる。音響信号と特定音との比較は、時間軸情報でパターンマッチングによって行ってもよいし、周波数情報でスペクトルを比較して特定音の周波数成分が比例して含まれているかどうかを調べることによって行ってもよい。
図10は、特定音を検出する様子の例を示す模式図である。図10の(a)は、ある特定音を含む音響信号を表す。図10の(b)は、音響信号からそのときの車両状態に対応する平均化された車両音を差し引いた音を表す。図10の(c)は、ある特定音の周波数情報を表す。図10(c)の特定音は、2つの単音からなる、例えば救急車のサイレンのような音である。図10の場合、音響信号から平均化された車両音を引いた音(図10の(b))が、特定音(図10の(c))を比例して縮小した成分を含むので、この特定音を含むと判定できる。
特定音は、例えば救急車のサイレンや踏切の警報音のように、一定の連続した音響ではない場合がある。そこで、特定音比較部23では、特定音の特徴を表すすべての周波数成分が含まれるような時間間隔で比較する。例えば、音響信号が100ミリ秒間隔で処理される場合、救急車のサイレンの2つの単音が平均して含まれるように、連続した10回の間隔(100ミリ秒・10回=1秒)の音響信号を平均して比較する。
特定音との比較では、自車両と接近物体との相対速度に応じて、ドップラー効果によって特定音の周波数がシフトすることに注意することが必要である。接近しつつある物体の音響は周波数が高くなり、遠ざかる物体の音響は周波数が低くなる。したがって、記憶されている特定音と正確には周波数が一致しない。特定音比較手段では、想定される相対速度の範囲内で、周波数シフトが起こることを前提に、周波数をシフトして比較する。なお、周波数シフト量から逆算して接近判定することもできる。
つぎに、図9の車外音処理装置100の動作を図11を参照して説明する。図11は、本実施の形態3の車外音処理装置100の動作を説明するフローチャートである。図11において、ステップC1からステップC5は、図2のステップA1からステップA5と同様なので説明を省略する。
本実施の形態では、車両音比較の後、音響信号を特定音と比較する(ステップC6)。ここで、特定音は複数あり得るので、それぞれの特定音と比較する。
ついで、図1のステップA6と同様、比較した結果に基づいて、接近判定部17で車両に接近する物体があるかどうかを判定する(ステップC7)。接近する物体がある場合(ステップC8;Yes)に、さらに特定音かどうかによって場合分けする(ステップC9)。特定音である場合(ステップC9;Yes)、出力部18で特定音の情報を表示する(ステップC10)。表示の方法としては、例えば「救急車が近づいてきます」のように音声で表示してもよいし、特定音そのものをスピーカ19から再生してもよい。また、ディスプレイ20の表示を併用することができる。
特定音でない場合は(ステップC9;No)、出力部18で注意喚起表示を行う(ステップC11)。接近する物体がある場合も、ないと判定された場合(ステップC8;No)も平均化処理部14で、そのときの車両状態に対応する平均化された車両音と現在の車両音を重み付けして平均し、その車両状態に対応する平均化された車両音として、車両音−車両状態対比記憶部15の記憶を更新する(ステップC12)。そのときの車両状態以外の平均化された車両音は、その回では更新されない。
本実施の形態3によれば、あらかじめ設定された特定音と音響信号を比較して、特定音が含まれるかどうかを判定して表示するので、運転者は特定音に応じた動作を早く行うことができる。
つぎに、本実施の形態3の変形例について説明する。図12は、実施の形態3の異なる例を示すブロック図である。図12の車外音処理装置100は、図6の車外音処理装置100に特定音記憶部22と特定音比較部23をさらに追加した構成である。図12の車外音処理装置100では、特定音と音響信号を比較して、特定音が含まれるかどうかを判定して表示し、同時に接近する方向を判定する。特定音を発する物体が接近する場合に、特定音の音源が接近することと、接近する方向を表示することができる。例えば、「救急車が右後方から近づいてきます」のように表示することができる。その結果、運転者は一層的確な動作をいち早く行うことができる。そのため、車両走行の安全性が向上し、また車両交通が円滑になるという効果が得られる。
本発明の実施の形態1に係る車外音処理装置のブロック図である。 車両音−車両状態対比記憶部の構造の例を示す図である。 音響情報差が拡大している様子の例を示す模式図である。 実施の形態1の動作を示すフローチャートである。 実施の形態2に係る音響信号収集手段の配置の例を示す平面図である。 実施の形態2に係る車外音処理装置のブロック図である。 実施の形態2の動作を示すフローチャートである。 実施の形態2の異なる例を示すブロック図である。 実施の形態3に係る車外音処理装置のブロック図である。 特定音を検出する様子の例を示す模式図である。 実施の形態3の動作を示すフローチャートである。 実施の形態3の異なる例を示すブロック図である。
符号の説明
1、1a、1b、1c、1d マイクロフォン(音響信号収集手段)
4 車両状態検出部(車両状態検出手段)
7、7a、7b、7c、7d A/D変換器
9 A/D変換器
11、11a、11b、11c、11d 車内音抑圧部(オーディオ信号抑圧手段)
13 記憶部
14 平均化処理部
15 車両音−車両状態対比記憶部
16 車両音比較部
17 接近判定部
19 スピーカ(表示器)
20 ディスプレイ(表示器)
21 音響方位比較部(音響方位比較手段)
22 特定音記憶部(特定音記憶手段)
23 特定音比較部(特定音比較手段)

Claims (6)

  1. 車両の外部の音を収集するために該車両に備えられた音響信号収集手段と、
    前記車両の各装置の作動状態である車両状態を検出する車両状態検出手段と、
    前記音響信号収集手段で収集された音響信号を、該音響信号が収集されたときの車両状態に対応づけて記憶する記憶部と、
    前記車両状態ごとに前記記憶された音響信号から前記車両状態が同じである直近の所定の個数の音響信号を移動平均した情報を前記車両の状態に対応づけて記憶する車両音−車両状態対比記憶手段と、
    車両走行時に前記音響信号収集手段で収集された音響信号と、該音響信号が収集されたときの車両状態に対応した前記平均化された情報を比較する車両音比較手段と、
    前記車両音比較手段が車両走行時の音響信号とそのときの車両状態に対応した前記平均化された情報を比較した結果、車両走行時の音響信号が前記平均化された情報より大きく、かつ逐次大きくなる場合に、前記車両に接近する物体があると判断する接近判定手段と、
    を備える車外音処理装置。
  2. 前記車両にオーディオ装置が備えられている場合、該オーディオ装置の音響信号を前記音響信号収集手段で収集した音響信号から抑圧して、車両外部の音響信号とするオーディオ信号抑圧手段をさらに備え、
    前記車両音−車両状態対比記憶手段は、前記オーディオ装置の音響信号が抑圧された前記車両外部の音響信号を移動平均し、
    前記車両音比較手段は、車両走行時に前記音響信号収集手段で収集された音響信号から前記オーディオ信号抑圧手段で前記オーディオ装置の音響信号を抑圧した音響信号と、該音響信号が収集されたときの車両状態に対応した前記移動平均された情報を比較する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の車外音処理装置。
  3. 複数の前記音響信号収集手段と、
    前記複数の音響信号収集手段で収集される音響信号を比較する音響方位比較手段と、
    を備え、
    前記音響方位比較手段は、前記接近判定手段が前記車両への接近物体があると判断した場合に、前記複数の音響信号収集手段で収集された音響信号どうしを比較して接近物体の到来方向を判定する、ことを特徴とする請求項1または2に記載の車外音処理装置。
  4. 前記車両外部の特定音の音響情報を記憶する特定音記憶手段と、
    該接近物体の音と前記特定音とを比較する特定音比較手段と、
    前記特定音の音源の接近を表示する表示器と、
    をさらに備え、
    前記特定音比較手段は、前記接近物体の音と前記特定音記憶手段に記憶されている前記特定音が一致する場合に、その一致する特定音に対応して該特定音の音源の接近を前記表示器に表示することを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載の車外音処理装置。
  5. 前記音響信号収集手段で収集した音響信号を周波数情報および/または時間軸情報としてデジタル化して処理することを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項に記載の車外音処理装置。
  6. 前記車両の各装置の作動状態として、車両の速度、アクセル開度、機関回転数、加減速状態、変速機状態、ステアリング操舵角、ワイパー作動状態、エアコン作動状態、電動ファン作動状態、窓開閉状態、ホーン作動状態および前記車両に装着されたタイヤの種類のうちの任意の組み合わせを含む請求項1ないし5のいずれか1項に記載の車外音処理装置。
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