JP4741137B2 - シーリングボックスならびにそれを用いた方法および装置 - Google Patents
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Description
発明の名称
薄いストリップ製品を連続的に処理するためのチャンバー用のシーリングボックスであって、特に繊維基材を連続的に炭化処理するための炉用のシーリングボックス。
【0002】
発明の分野
本発明は、フィルム、ウェブ、布または繊維もしくは非繊維製の薄い基材などのストリップ製品を連続的に処理するための装置に関する。
本発明の特定の利用分野は、上に堆積物を形成するために炉内のストリップ製品を連続的に処理して、その上の表面処理を行うこと、またはその炭化を行うことである。本発明は、限定されないが、特に、繊維または糸から製造された布またはウェブなどの繊維基材を連続的に炭化処理することに関する。
【0003】
発明の背景
炭素前駆体繊維製の布を連続的に炭化処理することによる炭素繊維布を製造するための装置は公知である。特に、ロシア特許第RU2005829号公報が参照される。
【0004】
炭化しようとする布、例えば、セルロース繊維から製造された炭化される布は、炉の中を連続して移動し、炭素前駆体が炉内で熱分解により変換されることにより、炭素繊維布が炉の出口から連続して回収される。
【0005】
熱分解は、ガス(例えば、窒素)を炉の末端の入口および出口領域に注入することにより、不活性な雰囲気下で行われる。不活性ガスは、炉のあらゆる領域から導き出される熱分解排出物と一緒に煙突から抜き取られる。
【0006】
炉の内部は、熱分解排出物が炉の入口または出口から外へ逃げないように、かつ空気が炉の内部に侵入しないように、確実に密封されていなければならない。炉の入口または出口から漏れ出る排出物は、排出物を除去するのをより困難にするばかりか、排出物によって運ばれるタールが上に凝縮または堆積することにより布を汚染することもある。炉内に侵入する空気は、布を酸化し、しかも冷却すると、製品が熱分解排出物の望ましくない濃度を生じさせることもある。
【0007】
良好なシーリングは、布にリップまたはローラーを押しつけることによって提供される。それにもかかわらず、高度の摩擦が時々導かれ、それにより、布に張力を誘発することがある。他方、布は炭化中にかなり縮む。布は、横糸方向に実質上自由に縮むが、例えばローラーを用いて摩擦によって与えられる張力は、縦糸方向に自由に縮みが生じるのを防ぐ。この結果、得られた布には過剰の横糸変形が生じる。
【0008】
良好なシーリングは、窒素シールのように、不活性ガスの流れにより形成される動的シールによっても提供される。それにも関わらず、これは、炉の内部の空気動力学を阻害し、かつ熱分解排出物をも冷却して、それにより上記欠点を導く。加えて、溶液などは、炉内部で特定の圧力条件を保持する必要がある場合には適さない。
【0009】
本発明の目的および概要
本発明の目的は、前記欠点を軽減することであり、しかもより一般には、
・エンクロージャーの内部空気動力学を妨害せず、
・エンクロージャーの内部を所望の圧力に保持しながら、かつ
・ストリップ製品の特性または外観を阻害する張力をストリップに発現させずにストリップ製品を連続的に処理すると同時に、優れたシーリングを提供するためのエンクロージャー用のシーリングボックスを提供することである。
【0010】
本発明に拠れば、この目的は、
・該ボックスから、エンクロージャー(1)の入口または出口につながる第1末端を介しかつ前記第1末端とは反対側の第2末端を介して展開している長手方向の通路、
・前記通路内部の支持表面であって、その上でストリップ製品がボックスの両末端間を移動し得るもの、および
・支持表面上を通路に沿って移動するストリップ製品と接触することにより作動する静的シーリング手段
を含んで成るシーリングボックスによって達成される。ここで、本発明によれば、ボックス内では、
・静的シーリング手段が、通路を横断して支持表面上部に配置された少なくとも1個の膨張性ガスケットを含んで成り、そして
・動的シーリング手段もまた、前記ボックスの第2末端と静的シーリング手段の間の通路内に備えられており、この動的シーリング手段が、通路に形成された少なくとも1つの室にガスを注入するための手段を含んで成る。
【0011】
静的シーリング手段と動的シーリング手段の組み合わせは、移動するストリップ製品上に最小の摩擦力を発揮させる静的シーリング手段の使用を可能にする。すなわち、膨張性ガスケットは、大気圧を500Pa以下だけ超える圧力まで好ましく膨張する。これは、その上を薄い製品が最小量の摩擦で滑ることができる材料、例えばシリコーン被覆された布からも製造される。
【0012】
従って、本発明のシーリングボックスの場合、移動するストリップ製品上に加わる張力を制限することができる。エンクロージャー内部で炭化に付される布の形態のストリップ製品の場合、横糸方向の実質上自由な縮み(%で表される)と縦糸方向の縮み(これも%で表される)との差を、5%以下の値に制限できる。
【0013】
動的シーリング手段は、有利には、膨張性ガスケットと、通路を横切って延びる壁によって形作られる室にガスを注入するための手段を含んでなる。動的シーリング手段は、好ましくは、通路を横切って延びる壁により互いに分離された複数の隣接する室から構成される。これらの室はそれぞれ、それ独自のガス注入または抜き取り開口部を設けている。この構造では、抜き取り室は、2つの注入室の間に配置されている。
【0014】
有利なことに、室を形作る壁は、通路に沿って布のパス(path)と近接するその末端にフレキシブル・ビブ(flexible bib)、例えばシリコーン被覆された布のビブを備えている。前記ビブは、静的シーリング機能を行わず、その結果として、通路に沿って移動するストリップ製品上にあまり力を加えない。
【0015】
本発明の特徴に拠れば、柔軟な膨張性ガスケットは、通路を横切って横並びに配列された複数の隣接する区分から構成される。各区分は、独自の膨張手段を備えており、その結果、ガスケットの各区分の膨張圧を独立して調整することが可能である。
【0016】
結果として、ストリップ製品に横断方向に変化する力を発揮することが可能である。このことは、ストリップ製品が、炭化に付される布であれば、炭化処理中、整合(register)していない布の偏位(すなわち、布が横糸の歪みによって受けた変形)を補正することによって地の目(grain)の直線性を制御することを可能にする
【0017】
図面の簡単な説明
本発明は、非限定的な表示によって表される以下の説明を読み、かつ添付の図面を参照することで、より一層深く理解されよう。添付の図面において、
図1は、布を連続的に炭化処理するための装置の一部の非常に概略的な図であり、
図2は、図1の装置の炉用の、本発明のシーリングボックスの一態様による長手方向の断面図であり、
図3は、図2のIII−III面における破断的な断面図であり、
図4は、整合(register)していない布の破断図であり、および
図5は、本発明のシーリングボックス内の膨張性ガスケットの別態様の非常に概略的な断面図である。
【0018】
好ましい態様の詳細な説明
以降の説明において、本発明の一態様は、布を連続的に炭化処理することへの適用を表している。にもかかわらず、上述の通り、本発明は、エンクロージャー内で連続して処理されるストリップ製品に、より一般に適用される。ここで、「ストリップ製品」という用語は、任意に繊維から製造されるフィルムまたは薄い基材のような製品を意味するのに用いられる。布以外に、繊維基材は、一方向性または多方向性の繊維ウェブで構成されていてよい。さらに、本発明は、より一般的には、エンクロージャー内での様々なタイプの処理に付されるストリップ製品、例えば、上に形成される堆積物を有するものや、表面処理または物理的もしくは化学的な変形に付されるものに適用されるが、ストリップ製品に相当な張力が加わるのを避けるためや、エンクロージャー内部での空気動力学や圧力条件を乱すのを避けるために特に必要とされる。
【0019】
図1に非常に大まかに示した装置では、布Tが、炉1の中を連続的に移動することによって炭化される。布Tは、できれば前処理に付されたものであり、予め貯蔵されていた容器から取り出された、例えば、ルーズパイル(loose pile)状である。
【0020】
布Tは、炭素−前駆体繊維、例えば、セルロース繊維から製造されている。布の前処理は、炭化した布において保持される優れた機械特性を与える有機ケイ素化合物での含浸から成る。このような前処理の一例は、特にロシア特許第RU2047674号に開示されている。
【0021】
炉1は、壁がグラファイト製である熱分解チャンバー2を有しており、例えば、外チャンバーは鋳物3の内部に収納されている。チャンバー2の断面は、炉の入口1aと炉の出口1bの間では、布のための通路を表す平坦な矩形の形状である。加熱抵抗要素(heating resistance elements)4は、鋳物3内の熱分解チャンバー2の上下の壁2a,2bの外側の面に配置されている。数セットの加熱要素(heating elements)を長手方向に分布して、異なる温度に昇温できる熱分解チャンバー内の連続領域を表すこともできる。
【0022】
パイプ5,6は、熱分解チャンバー2の内部に、炉1の長手方向の末端1a,1b付近に窒素などの不活性ガスを供給するのに役立つ。中性ガスは、ガス状の熱分解排出物と一緒に、炉1の沿って分布された煙突7を介して熱分解チャンバーから抜き取られる。
【0023】
炉中での布の移動は、炉の外側の牽引装置(puller device)8によって制御され、そして得られる炭素繊維布は、例えば、リール9に巻き取ることにより貯蔵される。布の炭化処理は、大量の縮みをもたらす。この縮みは、炭化処理されるセルロース前駆体布であって、張力が加えられずに自由な状態のものを用いると約30%程度である。そのため、炉の入口と出口の間では、布のスピードに比較的大きな差がある。
【0024】
シーリングボックス10、11は、中を通過する布を保持しかつ炉1の入口と出口にそれぞれ配置され、その結果として、炉の中へ外部の空気が侵入したり、熱分解排出物が炉から漏れ出るのを防ぐ。
【0025】
先に詳細に記載した布を連続的に炭化処理するための炉は、公知である(例えば、ロシア特許第RU2005829号)。
【0026】
炉1へ出口に配置されかつ本発明に記載のシーリングボックス10の一態様を、図2および3を参照して、以降により詳細に説明する。
【0027】
ボックス10は、布Tの移動方向の上流にある末端12aと下流末端12bの間に、布Tのための長手方向の通路を有する。下流末端において、通路12は、炉の熱分解チャンバー2とつながっている。
【0028】
示された例において、ボックス10は、通路12内を移動する布のための水平な支持表面14aを表すベースまたはアンビル(anvil)14により、そして通路12の輪郭を表している上壁16aおよび側壁16bを有するカバー16により形成されている。この下流末端では、カバーが、ベース14と協力して出口スロット20を表すエンドウォール(end wall)18を有し、前記出口スロット20を介して布がボックス10を通過する。エンドウォール18は、カバー16上部に延びており、水平軸ヒンジ22を介して鋳型3とつながっている。シーリングガスケット19は、カバー16が閉じていると、エンドウォール18と鋳型3の間で加圧されている。ベース14は、間に挟まっているシーリングガスケット15によって鋳型3に取り付けられた下流末端にリム14bを有する。シーリングボックス10は、静的シーリング手段30と動的シーリング手段40を包含する。
【0029】
静的シーリング手段30は、下流末端12b付近において通路を横断して延びる膨張性ガスケット32を含んで成る。このガスケット32は、その端部に沿ってベース部材34に固定された柔軟な材料のストリップで形成されており、前記ベース部材と協力して容積36を表す。ベース部材34自体は、間に挟まったシーリングスペーサー35によってカバー16に固定されている。ガスケット32は、予め膨張されていても、あるいは膨張ガス供給パイプ38によって例えば窒素を供給されてもよい。
【0030】
支持表面14a上を移動する布T上のガスケット32の圧力は、炭化中の大量の縮みのために生成品である炭素繊維布に横糸の過剰な変形を生じさせる張力を布に与えないように、ガスケットと布の間の摩擦と同様に制限しなければならない。
【0031】
このために、ガスケット32内、すなわち容積36内部の圧力は、大気圧を500Pa以下の量だけ超えており、好ましくは0Pa〜50Paの範囲内である。カバーが閉じられると、ガスケット32は、布Tに向かって膨張する(図2および3)。加えて、ガスケットを作る材料は、布との摩擦を最小限にするように選択される。例としては、シリコーン被覆された布から製造され得る。他の材料は、ポリテトラフルオロエチレン被覆された布、またはエラストマーメンブラン、例えばシリコーンメンブランが使用されてよい。
【0032】
示した例において、動的シーリング手段40は、上流末端12aと膨張性ガスケット32との間の通路12に配置された室42,44,46を含んで成る。
【0033】
不活性ガス、例えば窒素は、カバー16を貫通しかつ通路12に開口している各パイプ52,56を介して室42および46に注入される。不活性ガスは、室42と室46との間に配置された室44から、カバー16を貫通しかつ通路12に開口している吸引パイプ54を用いて抜き取られる。
【0034】
室は、通路12を横断して延びる金属の壁62,64,66を境界とする。壁62は、上流末端12a付近に配置されており、かつ壁64と共同して注入室42の輪郭を表す。抜き取り室44が壁64および66を境界とするのと同様に、注入室46は壁66とガスケット32を境界とする。
【0035】
壁62,64,66は、カバー16に取り付けられ、そしてそれらの上端に沿ってリークタイト型で(in leaktught manner)適用されている。壁62,64,66は、それらの下端伝いに、布Tの表面にちょうど触れる各ビブ72,74,76を備えている。ビブ72,74,76は、ガスケット32と同一または同様の材料、例えばシリコーン被覆された布から製造される。ビブ72,74,76は、布T上に圧力を加えず、そのため布Tに張力を加えないものと考えられる。
【0036】
室42,44,46は、外部空気の侵入に有効なバリアーを提供する。膨張性ガスケット32と隣接する室46に注入された不活性ガスは、抜き取り室44に集められる。少量のこのガスは、前記静的ガスケット32に到達しても、熱分解チャンバー内でのガスの流れを阻害するのは十分ではなく、またパイプ5を介して注入されたガスに加えられるだけである。室42および46には、好ましくは、ガスがパイプ5および6を介して炉中に注入される合計速度の10%以下を占める速度で不活性ガスが供給される。
【0037】
動的シーリング手段は、2つの注入室の間に配置される不活性ガス抜き取り室で構成されるが、他の構造も可能であり、例えば、注入室と抜き取り室との対を1以上付加するか、あるいは単一の注入室46から作成することが可能である。その場合、不活性ガスは、通路12の入口12aから抜き取られる。
【0038】
有利には、膨張性ガスケット32は、熱分解チャンバー2から入口で生じて炉に戻る輻射熱から保護されている。このために、1以上のヒートスクリーン(heat screen)80は、通路12の末端まで、または、通路12の末端を超えて、延びている。前記スクリーン80は、例えば、絶縁スペーサー82(例えば、セラミック製スペーサー)を間に挿みながらカバーのエンドウォールの外側に固定されたグラファイトのシートであってよい。
【0039】
前記ボックス10は、その下流末端で、熱分解チャンバー2の上流末端に、熱絶縁性材料(例えば、セラミックまたは耐火性金属)のクロスバー84,86を介して取り付けられている。前記クロスバー84,86は、エンドウォール18およびリム14bの外側面に固定されており、しかもチャンバー2の上壁2aと下壁2bの間に埋め込まれている。
【0040】
示した例において、シーリングボックス10は、ピボット式カバー(pivoting cover)を被せたベースの形である。このカバーは、アクチュエーター24を用いて操作できる。この配置は、布Tの端を差込むために、炭化サイクルの開始時に通路12に容易に接近できる。当然、ねじ式カバー(screw-on cover)を有するような、他の態様のボックスを提供することも可能である。
【0041】
前記の説明は、炉の入口に配置されるシーリングボックス10に関する。炉の出口に配置されるシーリングボックス11は、布Tが炉を通過して辿るパスの真中において前記ボックス10と相対称の配置を採用して、同様の方法で作成される。このような状況では、ボックス11内の静的膨張性シーリングガスケットは、炉からの出口付近、すなわち炉からの出口に連結されたボックス11の上流端付近に配置され、他方、動的シーリング手段は、膨張性ガスケットから下流に配置される。
【0042】
シーリングボックス11中の布への圧力の適用は、炉を通りすぎた布が既に縮んでいることから、シーリングボックス10内での圧力の適用ほど重要ではない。前記ボックス11の静的シーリングガスケットは、そのため、汎用のローラーまたはビブ、そして動的シーリング手段を省略するなど、様々に構成されていてよい。
【0043】
図3および4に示すタイプでは、炉の入口と出口にシーリングボックスを有する連続炭化処理装置は、サテン織りのレーヨン布を炭化処理するのに使用されている。静的膨張性シーリングガスケット内での圧力は、大気圧より10Paだけ高く設定されていた。布に引き起こされた低い張力は、縦糸方向に27%の縮みを発生させたが、横糸方向の縮みは、張力が付与されていない布が示す縮みにおける最大ポテンシャル、すなわち約30%と実質上等しかった。
【0044】
炭化処理用の炉への入口でのシーリングボックス10の異なる態様を、図4および5を参照して以降に説明する。
【0045】
図4は、横断方向での(すなわち、炉の幅を横断する)温度の均一性の欠如により、あるいは炭化処理中の布の非均一な縮みにより、あるいは布の幅を繋ぎ合わせるための低品質の縫い目により、布T'に生じ得る特別な種類の変形を表している。このような整合していない変形は、変形した布の横糸tに生じる。
【0046】
布が真っ直ぐな地の目(grain)を回復するために、布を炉内に挿入させる前に、布の縦糸の特定部位(図4には示さず)を他の部位よりも多くブレーキングすること(braking)によってこの変形を補正することは可能である。より多数のブレーキングが施された縦糸部位は、より小さな縮みをもたらして、横糸の変形を補うことができる。
【0047】
図2および3に示したものとは違うシーリングボックスであって、静的シーリング手段が横断方向に延びる列を形成する複数の隣接する区分1321、1322、…、1326に再分された膨張性ガスケット132で構成されている(図5)シーリングボックスを用いて、布の縦糸部位に別の作用を適用してもよい。各ガスケットセグメントに、カバー16を貫通した特定の供給パイプ1381、1382、…、1386からそれぞれ膨張ガスが供給される。ガスケットの区分において圧力を選択的に制御することにより、ベース14上を移動する布Tの縦糸の異なる部位に調整可能な量の力が加わる。この圧力は、炉を通過した布を観察することで、必要に応じ、整合エラーに基づいて調整される。
【0048】
炭素繊維布の地の目の直線性を制御するための前記手段は、所定の位置および順にサーボ機構で制御されるバイアスローラー(bias rollers)と湾曲ローラー(curved rollers)のセットを用いる周知のシステムに比べて、簡単さと容積の点で特に有利である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 布を連続的に炭化処理するための装置の一部の非常に概略的な図である。
【図2】 図1の装置の炉用の、本発明のシーリングボックスの一態様による長手方向の断面図である。
【図3】 図2のIII−III面における破断的な断面図である。
【図4】 整合(register)していない布の破断図である。
【図5】 本発明のシーリングボックス内の膨張性ガスケットの別態様の非常に概略的な断面図である。
【符号の説明】
1…炉、1a…炉の入口、1b…炉の出口、2…熱分解チャンバー、2a、2b…熱分解チャンバーの壁、3…鋳物、4…加熱抵抗要素、5、6…パイプ、7…煙突、8…牽引装置、9…リール、10、11…シーリングボックス、12…長手方向の通路、12a…第1末端、12b…第2末端、14…ベースまたはアンビル、14a…支持表面、14b…リム、15、19…シーリングガスケット、16…カバー、18…エンドウォール、20…出口スロット、22…水平軸ヒンジ、24…アクチュエーター、30…静的シーリング手段、32…膨張性ガスケット、34…ベース部材、35…シーリングスペーサー、36…容積、38、138…膨張ガス供給パイプ、40…動的シーリング手段、42、46…注入室、44…抜き取り室、52、56…不活性ガス注入パイプ、54…吸引パイプ、62、64、66…壁、72、74、76…ビブ、80…ヒートスクリーン、82…絶縁スペーサー、84、86…クロスバー、132…ガスケット区分
Claims (13)
- ストリップ製品を連続的に処理するための装置におけるエンクロージャー用のシーリングボックスであって、前記シーリングボックスが、
・前記シーリングボックスから、エンクロージャー(1)の入口または出口につながる前記シーリングボックスの第1末端と、前記第1末端とは反対側の前記シーリングボックスの第2末端との間に展開している通路(12)、
・前記通路(12)内部の支持表面(14a)であって、その上でストリップ製品(T)が前記シーリングボックスの両末端間を移動し得るもの、および
・前記支持表面(14a)上を前記通路(12)に沿って移動する前記ストリップ製品(T)と接触することにより作動する第1のシーリング手段(30)
を含んで成り、かつ
・前記第1のシーリング手段(30)が、前記通路(12)を横断して前記支持表面(14a)上部に配置された少なくとも1個の膨張性ガスケット(32)を含んで成り、そして
・第2のシーリング手段(40)が、前記通路(12)内に備えられており、前記通路(12)が、前記シーリングボックスの第2末端と、前記第1のシーリング手段(30)との間にあり、前記第2のシーリング手段(40)が、少なくとも1つの室(42,46)に不活性ガスを注入するための手段(52,56)を備え、前記少なくとも1つの室(42,46)が、前記通路(12)に形成されている
ことを特徴とするシーリングボックス。 - 前記膨張性ガスケット(32)が、大気圧を500Pa以下だけ越える圧力まで膨張する請求項1記載のシーリングボックス。
- 前記膨張性ガスケット(32)が、ガス供給パイプ(38)とつながっている請求項1または2記載のシーリングボックス。
- 前記膨張性ガスケット(32)および前記通路(12)を横断して延びる壁(66)を境界とする室(46)に不活性ガスを注入するための手段(56)を有する請求項1〜3のいずれかに記載のシーリングボックス。
- 前記第2のシーリング手段(40)が、前記通路(12)を横断して延びる壁(62,64,66)で互いに分離された複数の隣接する室(42,44,46)を含んで成り、前記室がそれぞれ、不活性ガス注入または抜き取り開口部を備えている請求項1〜4のいずれかに記載のシーリングボックス。
- 2つの注入室(42,46)間に配置された少なくとも1つの不活性ガス抜き取り室(44)を有する請求項5記載のシーリングボックス。
- 室の輪郭を表す前記壁(62,64,66)が、前記通路(12)に沿って布が辿るパスと近接するその末端にフレキシブル・ビブ(72,74,76)を備えている請求項4、5および6のいずれかに記載のシーリングボックス。
- 少なくとも1のヒートスクリーン(80)が、膨張性ガスケット(32)と、前記シーリングボックスの第1末端との間に挿入されている請求項1〜7のいずれかに記載のシーリングボックス。
- 前記支持表面(14a)を形成するベース(14)、およびそれと合わせて前記通路(12)を規定するカバー(16)を含んで成る請求項1〜8のいずれかに記載のシーリングボックス。
- 前記カバー(16)が前記ベース(14)に蝶番式に取り付けられている請求項9記載のシーリングボックス。
- 前記膨張性ガスケットが、前記通路(12)を横切って横並びに配列された複数の隣接する区分(1321、…、1326)の形態であって、前記区分がそれぞれ膨張手段(1381、…、1386)を備えており、その結果、前記膨脹性ガスケットの各区分内の膨張圧を独立して調節することができる請求項1〜10のいずれかに記載のシーリングボックス。
- 請求項11記載のシーリングボックスを炉の入口に装備する連続炭化処理装置において、前記炉は、前記エンクロージャー(1)であって、前記炉から出てくる炭素繊維布の地の目の前記炉の長手方向の直線性および前記炉の長手方向に対して垂直方向の直線性を制御する方法であって、前記炭素繊維布が、前記ストリップ製品(T)であり、複数の前記膨脹性ガスケット区分のそれぞれについて、膨張圧を選択的に制御することを特徴とする方法。
- 請求項1〜11のいずれかに記載のシーリングボックスを少なくともその入口に装備した炉を含んで成る、前記炉が前記エンクロージャー(1)である、繊維基材のストリップを連続的に炭化処理するための装置。
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