JP4740591B2 - 注射器の内容物を攪拌するためのドライバを有する注射器アダプタ - Google Patents

Description

本発明は、診断又は治療を目的として、液体組成物を注入又は注射により投与するための装置に関する。特に、本発明は、投与中に均質な溶液を維持しつつ、注射器の内容物を投与するために使用される注射器ポンプのアダプタに関する。

多くの医療手順においては、複数の成分を含有する媒体を患者の体内に連続注入することが望ましい。そのような医療手順の一例は、超音波撮影である。超音波撮影で最も一般的に使用される造影剤は、気体を含む微小気泡が水性基剤中に分散された分散液である。そのような造影剤を連続注入する場合、微小気泡が浮遊しがちであることから問題が起こる。微小気泡が浮遊すると、造影剤を投与するために使用される動力駆動注射器などの容器の内部で、造影剤が不均質になってしまう。その結果、例えば、そのような容器の上部で微小気泡の濃度が増加し且つ／又は容器内部の様々な場所で粒度分布の変化が起こる。これは、大きな気泡は小さな気泡より急速に浮遊するからである。

診断用及び治療用の注入可能な液体を、制御自在に連続投与するための動力注入器は、よく知られている。通常、そのような装置は、自動注射器ポンプを含む。注射器ポンプは、注入可能な液体を入れた注射器に結合される。そのような注射器は、プランジャ又はピストンを更に含む。注射器の先端から液体を放出するために、プランジャ又はピストンは、注射器の円筒部分内で移動自在である。通常、自動注射器ポンプは、注射器を保持するための注射器受入れユニットと、注射器のプランジャを所望の速度で押し出すように構成された電気機械構造とを有する。これにより、注入又は注射のモード及び速度は、正確に制御される。手動操作による注入と比較して、自動注射器ポンプは、長時間にわたり一定の流れを維持し、その結果、造影剤などの注入可能な液体を常に一定の量で血流中に供給するという利点を有する。

しかし、市販の注射器ポンプは、投与中に、注射器の円筒部分に蓄積されている注入可能な液体の均質性を制御することができない。注入可能な液体が、例えば、超音波造影剤のように沈殿、浮遊、凝集又は分離を起こしがちな粒子の分散液である場合、投与中、注射器の内容物を均質に保持することが望ましい。自動注射器ポンプは、注射又は注入に使用されることが多く、そのような機器は多くの病院で利用可能であるので、均質性を維持することが求められる種類の注入可能な液体を投与するために、自動注射器ポンプを使用できるようにすることも望ましい。本発明の方法及び装置は、この問題に対する有効な解決方法を提供する。

これまでに、投与中に均質な溶液を維持するためのいくつかの方法及び装置が記載されている。特許文献１は、自動注入システム及びその使用方法を説明する。注入システムは、分散液を入れる注射器を含む。均質な分散液を維持するために、この分散液は、回転又は揺動される。この特許出願は、注射器と、自動電気機械動力手段と、注射器内の分散液を攪拌する手段とを具備する注入システムを更に説明する。攪拌手段は、例えば、一連のローラである。注入システムは、一体に形成された注射器を回転するのに適したポンプを含む。

特許文献２は、複数の成分を含有する媒体を投与する装置、システム及び方法を説明する。説明されるシステムは、媒体を保持するための容器と、ポンプなどの加圧装置と、媒体の成分を混合状態に維持するための攪拌機構又は攪拌装置とを具備する。例えば、蓄積ボリュームを回転させる方法など、攪拌を実現するいくつかの方法が説明される。

特許文献３及び特許文献４は、ボールなどの攪拌装置を組み込んだ注射器及びポンプを説明する。特許文献３に記載される攪拌装置は、磁気攪拌装置であり、特許文献４に記載される攪拌装置は、機械的攪拌装置である。更に、特許文献４の説明によれば、システムは、ポンプに物理的に結合される装置を含む付属品を含むことができる。システムは、注射器が位置を変化させるように、ポンプ全体又はポンプの一部を移動させる役割を果たすことができる。そのような付属品の例は、ポンプを揺動運動させるためのテーブルと、モータ駆動軸である。
特表２００１−５２４３５９号 特表２００２−５３７９５０号 特表２００２−５２３１８７号 特表２００２−５２３１８８号

従って、上述のシステムは、それぞれ、注射器ポンプ又は注射器と一体に形成された攪拌手段を提供する。しかし、当該技術においては、注入可能な液体の投与前及び投与中の双方で、直線行程自動注射器ポンプに攪拌能力を提供することが依然として必要とされる。

従来の技術で要求される条件を考慮して、本発明は、自動注射器ポンプ及び投与されるべき注入可能な液体を入れた注射器と結合自在である注射器アダプタを提供する。アダプタは、注射器の注入可能な液体を攪拌する手段を具備する。

注射器は、注入又は注射するための液体組成物を入れることができるユニットとして定義される。注射器の主な構成要素は、円筒部分、ノズル及びプランジャである。注射器という用語は、注射器ポンプに結合されるべき、いわゆるカートリッジも含む。そのようなカートリッジは、プランジャを含むが、必ずしもプランジャロッドを含まない。

注射器ポンプは、注射器から制御された量の液体組成物を自動的に投与するときに使用される装置として定義される。そのようなポンプは、注射ポンプ、動力注入器及び注入器システムとも呼ばれる。

更に、本発明は、超音波造影剤などの注入可能な液体を患者に投与するための装置及び方法を提供する。特に、本発明は、注射手順実行中などの液体投与中に、液体の均質性を確保するための方法及び装置を提供する。本発明は、組成物中の粒子が沈殿、分離、浮遊又は凝集を起こすという望ましくない事態を回避するように、注入可能な液体を十分な攪拌状態に保持するための方法及び手段を提供する。

本発明においては、混合装置は、注射器を受け入れるアダプタである。アダプタ自体は、自動注射器ポンプにより受け入れられる。本発明のアダプタは、投与されるべき液体の均質性を維持するように、市販されているポンプ及び従来の注射器と組み合わせて使用するのに適している。本発明のアダプタの大きな利点は、市販されている規格品の注射器ポンプを使用できることである。更に、本発明のアダプタは、使用しやすく、法的認可も容易である。

ポンプ及び注射器にアダプタを結合することにより、注射器の回転が実現される。それにより、注射器内部の組成物は十分に攪拌されるので、投与中、注入可能な液体の成分は混合状態に保持される。機械的攪拌は、組成物を均質に保持するのに十分な程度まで行われるが、組成物中の粒子を破損又は損傷するほど激しくはない。

本発明の第１の実施の形態は、自動注射器ポンプ及び／又は投与されるべき内容物を入れた注射器と結合自在であるアダプタである。アダプタは、注射器の内容物を攪拌する手段を具備する。

アダプタは、規格品の注射器ポンプ及び注射器と取り外し自在に結合可能である。すなわち、自動注射器ポンプ及び／又は注射器に、アダプタを接続、接合、連結、固着又は結合することが可能であり、また、自動注射器ポンプ及び／又は注射器からアダプタを取り外すことも可能である。アダプタは、注射器ポンプの注射器受入れユニットにより受入れ自在であるアダプタ本体を具備する。アダプタは、主に回転運動により、注射器を攪拌する手段を更に具備する。

現在、様々な種類の注射器ポンプが市販されている。簡単に言うと、そのような注射器ポンプは、一般に、注射器受入れユニットと、投与軸又は駆動ヘッドと、モータと、電子回路と、制御用キーボードとを具備し、注射器のプランジャ又はピストンに対して投与軸を制御自在に駆動する。多くのポンプは、サイズ読み取りユニットを更に有するか、あるいは、装着される注射器の大きさを読み取る能力を別の構成として有する。ポンプの注射器受け入れユニットに注射器を挿入すると、このサイズ読み取りユニットは、ポンプ内に挿入された注射器の直径を登録する。この大きさ読み取りに基づいて、注射器の寸法が計算され、その結果、動作状態に設定されたときの正しい注入速度が求められる。注射器ポンプは、規格品の注射器の大きさに適合するように設計される。

既存のポンプに対する適応性を確保するために、本発明のアダプタは、注射器と同一の幾何学的形状又はそれに類似する幾何学的形状を有する部分を含む。ポンプの注射器受入れユニット、例えば、注射器クレードルに適合するために、アダプタは、注射器と同一の幾何学的形状を一部に有するように設計される。また、アダプタは、ポンプのサイズ読み取りユニットにも適合する幾何学的形状を有することが望ましい。ポンプの注射器受入れユニットにアダプタを挿入し、注射器サイズ読み取りユニットを閉じると、アダプタ寸法の読みに基づいて、ポンプは、正しい注射器の大きさを選択し、それにより、動作状態に設定されたときの正しい注入速度を求める。

アダプタは、少なくとも、アダプタ本体と、注射器保持器と、注射器の注入可能な内容物を攪拌するための注射器ドライバとを具備する。

ポンプに対する適応性を確保するために、アダプタ本体は、注射器ポンプに受け入れ自在である、細長い円筒形のハウジング部分を具備することが望ましい。このアダプタ本体は、注射器の円筒部分に類似した円形の横断面を有することが望ましい。病院で使用される既存のポンプに対して最大限の適応性を確保するために、アダプタは、５０ｍｌ注射器と同一の形状及び同一の大きさを、少なくともその一部に、有することが最も望ましい。すなわち、アダプタがポンプに挿入されると、ポンプは、ポンプ内に注射器が挿入されたと「考え」、アダプタの寸法に基づいて、正しい投与速度を計算する。アダプタのサイズ読み取りユニットは、ポンプのどのサイズ読み取りユニットにも適合するように設計される。このユニットは、使用されるべき注射器の円筒部分とほぼ同一の横断面を有することが望ましい。アダプタのサイズ読み取りユニットは、２０ｍｌ注射器又は１０ｍｌ注射器の円筒部分と同一の直径を有することが最も望ましい。

注射器ドライバは、注射器の内容物を攪拌する手段を具備する。アダプタ本体は、注射器保持器を回転させる手段を更に含むことが望ましい。この回転手段は、モータ、電子回路、ユーザと通信するための手段（ディスプレイ、ボタンなど）及び変換器を具備する。任意に充電可能であるバッテリなどの電源、配電網への接続線、又は機械的エネルギー源が含まれていてもよい。回転は、例えば、何らかの種類のモータにより作動されるベルト又はホイールによって実現可能である。モータは、アダプタ本体の内部に一体的に配置されることが望ましい。任意に、サイズ読み取りユニットをアダプタハウジングの一部として一体的に形成することが可能である。あるいは、サイズ読み取りユニットは、ハウジングと結合される別個のユニットであってもよい。

アダプタの注射器保持器は、注射器を保持回転させるように設計される。アダプタ本体の内部にあるモータから、注射器保持器へエネルギーが伝達され、モータ駆動による注射器の回転が実現される。従って、モータから注射器保持器へのねじりエネルギー伝達が起こってもよい。注射器保持器の回転部分は、スイベルコネクタ、固定されつつ、回転を可能にする玉軸受回転構造、針状ころ軸受構造、スリーブ軸受構造、ころ軸受又は他の軸受、及びジョー又はクランプなどの保持手段を具備していてもよい。注射器保持器は、保持手段と回転手段の双方の機能を兼ねる。注射器をアダプタに結合するために、注射器保持器は、スナップ／急速嵌合構造，スプリント、とげ状要素、ねじ結合部又は他のロック機構を含んでいてもよい。注射器保持器は、注射器をねじ込むための挿入開口部を含むのが好ましい。その場合、注射器保持器は、注射器リングを具備すべきである。注射器リングは、挿入開口部の周囲に延出する注射器保持手段を更に具備する。注射器保持手段は、注射器と係合し、注射器を保持する。更に、注射器保持器は、ロック可能な回転自在のホルダを形成するために、注射器のフランジを受け入れるように設計されてもよい。その場合、注射器をアダプタの挿入開口部にねじ込み、注射器を９０°回転させ、その後、挿入方向を反転させることにより、注射器を挿入すればよい。このとき、注射器のフランジは、アダプタの回転部分と係合する。あるいは、注射器を挿入開口部にねじ込んだ後、注射器を９０°回転させる必要なしに、直接に保持手段に注射器をロックしてもよい。その場合、注射器を直接挿入した後、注射器保持器は注射器と係合し、注射器を保持する。後に説明するように、ガイドピストンを装着することも、注射器を注射器保持器の所定の場所に保持する動作の助けになる。注射器リングは、交換自在であるのが好ましい。

注射器ドライバ手段は、注射器の内容物の攪拌を可能にする。注射器ドライバは、モータ及び駆動手段を具備するのが好ましい。先に説明したように、モータ及び駆動手段は、アダプタ本体の内部に配置されるのが好ましい。駆動手段は、モータから注射器へ動力を伝達する。駆動手段は、例えば、駆動ベルト、歯車、車軸、軸、チェーン又はストラップなどであればよい。駆動手段は、モータの運動部分と、注射器保持器の挿入開口部にある注射器リングなど、注射器保持器とに係合する駆動ベルトを具備するのが好ましい。注射器ドライバは、注射器リングを、挿入開口部に関して両方向に回転させる。

本発明の別の面は、アダプタのプランジャ圧力ユニットである。プランジャ圧力ユニットは、ポンプの駆動ヘッドから、注射器保持器により保持される注射器のプランジャへ注入運動を伝達するように設計される。その場合、ポンプの投与軸は、注射器プランジャにポンプの運動の影響を及ぼすために、このプランジャ圧力ユニットに対して作用することができる。従って、プランジャ圧力ユニットは、駆動ヘッドの延長として作用する。プランジャ圧力ユニットは、単純に、ガイドピストンから構成されてもよい。その場合、ポンプの駆動ヘッドは、このガイドピストンに直接に作用し、ガイドピストンは、ポンプから注射器プランジャへ運動を伝達する。この構成において、アダプタ本体は、ガイドピストン開口部と、細長いガイドピストン通路とを規定する。ガイドピストン通路は、ガイドピストン開口部と流体連通し、ガイドピストンを第１の位置と第２の位置との間で摺動自在に受け入れる。しかし、いくつかの駆動ヘッドは、本発明のアダプタにより保持される注射器のプランジャに直接に作用するのに十分な幾何学的形状及び寸法を有する。そのような駆動ヘッドの場合、上述のプランジャ圧力ユニットは無用である。あるいは、プランジャ圧力ユニットは、ガイドピストンに加えて、延長アームを具備していてもよい。延長アームは、移動自在に注射器保持器から離間し且つ注射器保持器と整列する自由端部を含むのが好ましい。延長アームは、ガイドピストンに回動自在に装着されるのが好ましい。更に、延長アームは、注射器プランジャと係合するための投与ロッドを支持してもよい。投与ロッドは、注射器プランジャと共に自在に回転することが可能であるか、又はできる限り摩擦を小さく抑えて、注射器プランジャと共に回転することが可能であるのが理想的である。ガイドピストンは、できる限り摩擦を小さく抑えて、摺動自在に動くのが好ましい。

アダプタのいくつかの異なる部分は、様々な構成で配置されてよい。アダプタ本体、注射器保持器及びガイドピストンは、全て、ほぼ１列に並ぶように位置決めされてもよい。１列に並ぶように位置決めされた場合、アダプタは、細長く、ほぼ円筒形のハウジングを有する注射器の形状に形成されることが望ましい。また、ガイドピストンは、ハウジングの一端部から延出し、円筒形ハウジングをほぼ貫通することが望ましく、注射器保持器は、円筒形ハウジングの他端部を形成することが望ましい。従って、注射器は、細長いアダプタ本体の一端部に装着されることが可能である。注射器保持器に注射器を挿入すると、円筒形ハウジング、ガイドピストン及び注射器は、ほぼ１列に並ぶように位置決めされる。あるいは、注射器保持器が円筒形ハウジングとほぼ並列して注射器を保持するように、アダプタは設計される。注射器保持器の位置は、アダプタ本体からずれているのが好ましい。

アダプタに挿入された注射器は、回転攪拌運動にさらされる。この回転攪拌運動は、連続して行われるか、又は断続して行われるかのいずれかであり、任意に、回転方向が変わる。また、回転速度が変化されることが望ましい。一般に、静止した流体が入っている注射器を、その中心長手方向軸に関して、ある角度だけ回転させると、注射器内部の流体ボリュームは変位する。どのように変位するかは、予測可能である。シリンダを元の角度位置まで戻すことにより、運動が反転されると、流体も、最終的には、元の位置まで再び戻り、十分な攪拌は実現されない。本発明のアダプタは、注射器の長手方向中心軸に関して回転を与えることが望ましい。しかし、回転は、中心軸の外側でも起こり、そのため、注射器は、中心長手方向軸の外側の線に関して回転することになる。更に、運動は、注射器の長手方向に起こってもよい。

運動は連続していてもよいし、不連続であってもよい。しかし、アダプタは、注射器を振動回転させ、非対称パターンを形成することが望ましい。投与可能な流体の調和振動を防止するように、注射器を一方向にある角度だけ回転させ、次に、逆方向に回転させるという交互回転により、振動回転が実行されてもよい。あるいは、注射器は、両方向に異なる角度ずつ回転されてもよい。非対称回転を実現するための最も好ましい方法は、注射器の長手方向中心軸に関して、注射器を両方向に交互に回転させる方法である。その場合、２つの方向で、回転速度は異なる。あるいは、設定された角度で、回転速度を変化させながら回転させることにより、非対称回転を実現してもよい。逆方向への回転が行われるときの角回転速度が異なる場合、元の位置に戻るときに、流体に、わずかな正味変位が起こる。これは、流体の粘性挙動の非直線性に起因する。また、角加速度が十分に高い場合の乱流が原因となる可能性もある。従って、このようにして、注射器を振動回転させて攪拌することにより、注射器の内部の流体は、長期間にわたり、実質的に回転されることになる。小さな角度で、両方向に回転振動攪拌するため、注射器から患者までのびるチューブがねじれることはない。これは、大きな利点である。角変位運動はきわめて小さくなるであろうが、注射器の内部で、連続循環流れパターンが生成されるため、完全な攪拌が行われる。しかし、約１回〜６回の回転では、チューブに問題は起こらないはずである。

図１は、従来の技術の自動注射器ポンプ１を示す。これに類似するポンプは、市販されており、その一例は、FreseniusのDPSISである。投与するための組成物を入れた注射器は、注射器ポンプに結合されるか、又は注射器ポンプ内に挿入されればよい。注射器ポンプの使用により、制御自在に組成物を患者に投与することが可能になる。本発明のアダプタは、このような注射器ポンプと組み合わせて使用されればよい。図１の注射器ポンプは、ポンプハウジング２を有する。注射器ポンプは、注射器受入れユニット３を更に有する。このユニット３は、注射器を受け入れるように構成される。通常、ユニット３は、ほぼ半円筒形の形状を有し、クレードル３ａを形成する。注射器サイズ読み取りユニット４は、注射器受入れユニット３と組み合わせて設けられる。注射器受入れユニット３に注射器を挿入すると、注射器ポンプの注射器サイズ読み取りユニット４は、挿入された注射器の大きさを読み取る。通常、読み取りは、注射器の直径に基づいて行われる。通常、注射器サイズ読み取りユニット４は、クラスプ４ａを具備する。クラスプ４ａは、クレードル３ａに注射器を挿入するための開放位置と、クレードル３ａの内部に注射器を保持するように、クレードル３ａと離間整列状態にある閉鎖位置との間で回動できる。注射器ポンプは、細長く、長手方向に変位自在である投与アーム（軸）５を更に具備する。注射器ポンプ内に注射器を挿入したとき、投与アーム５は、注射器のプランジャロッドと係合し、プランジャロッドを動かす。ハウジング２は、制御された量で注射器の内容物を投与するように、注射器ポンプの投与アーム５を所望の速度で注射器に向けて移動可能な電気機械構造を含む。投与アーム５は、一端部で、ポンプ駆動ヘッド６を支持する。ポンプ駆動ヘッド６は、駆動解放及び吸引防止制御要素６ａを支持する。駆動ヘッド６は、クレードル３ａに位置決めされた一般的な注射器又は投与注射器のピストン軸と係合する。投与アーム５が駆動ヘッド６を注射器に向けて移動するにつれて、駆動ヘッド６は、注射器の内容物を投与させる。注射器ポンプは、操作者を補助するための操作パネル７を更に有しているべきである。

図２ａは、本発明によるアダプタ９の第１の実施の形態を示す。アダプタ９は、図１の注射器ポンプ１に適合可能である。アダプタ９は、細長いアダプタ本体又はハウジング１０を含む。ハウジング１０は、図１に示される注射器ポンプ１の注射器受入れユニット３に適合する幾何学的形状を有する。アダプタ９は、投与されるべき内容物を入れた注射器を保持するように、注射器と係合する注射器保持器１２を更に含む。注射器ドライバ機構も設けられる。以下に説明するように、注射器ドライバは、注射器の内容物を攪拌する。通常、ハウジング１０は、適切な剛性プラスチック材料から形成される。ハウジング１０は、注射器の円筒部分の形状に似た、細長く、ほぼ円筒形の部分４０を含むことが望ましい。ハウジング１０は、注射器ポンプ１の注射器サイズ読み取りユニット４の内部に嵌合するように設計されたサイズ読み取り可能ユニット１１を含む。サイズ読み取り可能ユニット１１は、ネック部分４２と、注射器又は投与注射器の根元端部の大きさ及び形状を模倣した環状肩部分４４とを具備する。

アダプタ９は、ハウジング１０に対してほぼ横方向に延出する保持アーム１３の自由端部に、注射器保持器１２を更に含む。注射器保持器１２は、環状軌道を規定する。注射器リング１４は、この環状軌道の中で回転できる。図４に示されるように、注射器は、注射器保持器１２内に位置決めされ、注射器リング１４と共に回転される。注射器リング１４は、挿入開口部５０を規定する。投与されるべき内容物を入れた注射器は、この挿入開口部５０の中に挿入され、保持される。注射器リング１４は、多数の保持アーム５２を含むことが望ましい。保持アーム５２は、挿入開口部５０に向かって延出し、挿入された注射器を保持するように、注射器と係合する。保持アーム５２は、注射器のフランジを通すための第１の開いた切り欠き５３及び第２の開いた切り欠き５５を規定する。第１の切り欠き５３と、第２の切り欠き５５は、互いに対向する位置にある。保持アーム５２は、相互間に、第１の閉鎖されたフランジ受入れ切り欠き５４及び第２の閉鎖されたフランジ受入れ切り欠き５６を更に規定する。第１のフランジ受入れ切り欠き５４と、第２のフランジ受入れ切り欠き５６も、互いに対向する位置にある。注射器のフランジは、それらの切り欠き５４及び５６の中に係合され、そこで保持される。

環状肩部分４４は、ガイド開口部４６を規定する。ガイド開口部４６は、ハウジング１０により規定されるガイドピストン通路４８（仮想線により示される）と流体連通する。ガイドピストン通路４８は、その内部にガイドピストン１６を摺動自在に受け入れる。ガイドピストン１６の自由端部は、延長アーム１５を支持する。延長アーム１５は、注射器ポンプ１の駆動ヘッド６と係合する。延長アーム１５は、ガイドピストン１６に対して、ほぼ横方向に延出する。延長アーム１５は、挿入開口部５０に対して離間整列する関係にある自由端部１５ａにおいて、投与ロッド１７を支持することが望ましい。投与ロッド１７は、軸１８により、延長アーム１５に回転自在に支持されていてもよい。あるいは、投与ロッド１７は、延長アーム１５に関して固定されていてもよい。延長アーム１５及びガイドピストン１６の動きは、図５に更に詳細に示される。

図２ｂに仮想線により示されるように、アダプタ９は、注射器リング１４に回転エネルギーを与える手段を更に含む。アダプタ９は、駆動軸５８を回転させるモータ５６を含む。駆動軸の一方の自由端部は、駆動ベルト６０を支持する。駆動ベルト６０は、保持アーム１３の開いた内側部分を貫通し、注射器リング１４の周囲の環状軌道４９に入る。注射器保持器１２により保持された注射器を攪拌し、それにより、注射器の内容物の均質性を維持するように、モータ５６は、一方向並びにそれと相反する方向に絶えず回転する。挿入された注射器に往復回転運動を与えるように、モータ５６は、注射器リング１４を、約９０°ずつ、両方向に回転させるのが望ましい。操作者が操作パネル６４で選択した入力に従って動作するコントローラ回路６２により、モータ５６の動きが指示されることが望ましい。操作パネル６４は、少なくとも、注射器リング１４の回転速度、回転方向及び回転量などの、注射器リング１４の回転に関する事前プログラム済みルーチンを操作者が選択できるような構成であることが望ましい。操作者は、オン操作により、挿入された注射器の攪拌を開始し、オフ操作により、攪拌を終了することができる。

図３は、図１の自動注射器ポンプ１に挿入された図２のアダプタ９を示す。アダプタのハウジング１０の円筒形の部分４０は、注射器受入れユニット３のクレードル３ａの中に位置決めされる。図示されるように、延長アーム１５及び投与ロッド１７は、アダプタ９の挿入開口部５０に向かって位置決めされる。アダプタ９を注射器受入れユニット３内に位置決めしたとき、注射器サイズ読み取りユニット４のクラスプ４ａは、サイズ読み取り可能ユニット１１のネック部分４２の周囲で閉鎖位置にある。注射器ポンプは、ネック部分４２の外側寸法を格納されているソフトウェアプログラムと相関し、それにより、動作状態に設定されたときの正しい注入速度を求める。

図４は、注射器ポンプ１内にアダプタ９が位置決めされ、更に、注射器２０も挿入された状態を示す。注射器２０は、当該技術で知られている典型的な注射器である。注射器２０は、細長い円筒部分２１と、円筒部分２１の根元部分から横方向に延出するフランジ２２と、プランジャ２３と、プランジャロッド２４とを含む。注射器２０は、注射器ノズル２６の部分で、チューブ２５に任意に結合される。内容物で充満された注射器２０を、まず、プランジャ端部から、注射器リング１４の挿入開口部５０に挿入する（矢印Ａにより示される）ことが望ましい。注射器のフランジ２２が挿入開口部５０を妨害なく通り抜けられるように、注射器保持器１２の注射器リング１４は、注射器のフランジ２２に適合するパターンを規定する。注射器２０を注射器リング１４に挿入した後、注射器を９０°回転させる（矢印Ｂにより示される）。次に、注射器２０を注射器リング１４の中に保持するために、挿入の方向を反転させる（矢印Ｃにより示される）。注射器のフランジ２２は、注射器リング１４の保持アーム５２と係合し、それにより、注射器２０を注射器保持器１２内に固定する。このとき、注射器２０は、アダプタハウジング１０とほぼ平行に延出する。

図５は、注射器２０の内容物を投与するために、注射器ポンプの駆動ヘッド６と、アダプタの延長アーム１５と、注射器のプランジャロッド２４とが、どのように協働するかを更に示す。延長アーム１５の投与ロッド１７は、注射器２０のプランジャロッド２４の自由端部と当接係合するように、手動操作により位置決めされてもよい。ポンプの駆動ヘッド６は、延長アーム１５と当接係合するまで移動される。この時点で、注射器ポンプ１、注射器２０及びアダプタ９を含む投与装置全体は、図６に更に示されるような、動作準備完了状態になる。駆動ヘッド６を動かすと、延長アーム１５は投与方向に押し出される。それに伴って、プランジャロッド２４も投与方向に押し出されるので、プランジャロッド２４は、ノズル２６を経て、注射器２０の内容物を放出する。注射器ポンプ１は、注入又は注射されるべき製品の取扱説明書に従った注入速度で動作するように設定されればよい。注射器ポンプ１は、アダプタ９と注射器２０を識別できないため、ポンプにおける警報、詰まり停止などの全ての機能は、この時点で、まだ活動中である。注入中、注射器２０は、注射器ポンプ１により保証される設定長手方向投与速度（矢印Ｄ、Ｅ及びＦにより示される）を有するが、注射器２０の交互回転（矢印Ｇにより示される）の最適シーケンスは、アダプタ９により保証される。

図７は、注射器２０に結合された、本発明によるアダプタ３０の第２の実施の形態を示す。このアダプタ３０の主要な部品、例えば、ハウジング１１０、注射器サイズ読み取り可能ユニット１１１、延長アーム１１５及び注射器保持器１１２などは、図２のアダプタ９の部品と同一であるので、同様の構成要素は、同様の図中符号により示される。しかし、この第２の実施の形態では、注射器サイズ読み取り可能ユニット１１１は、ハウジング１１０と一体化された部分を形成する。注射器サイズ読み取り可能ユニット１１１は、ほぼ円形の横断面を含むことが望ましい。しかし、注射器ポンプ１の注射器サイズ読み取りユニット４に対して、特定の大きさの注射器の寸法を模倣した形状の外側寸法を与えるように、注射器サイズ読み取り可能ユニット１１１は、ほぼ平坦な部分１１１ａを含んでいてもよい。更に、注射器保持器１１２は、延長ホルダアームを用いず、ハウジング１１０に直接装着される。延長アーム１１５は、細長いガイドピストン１１６により支持される。延長アーム１１５は、投与ロッド１１７を支持する。投与ロッド１１７は、摺動自在のピストンを含むが、プランジャロッドを欠く構成の投与注射器から内容物を投与するのに特に適した細長い部材である。これにより、投与ロッド１１７は、摺動自在のピストンを移動させるためのプランジャロッドとして作用する。投与ロッド１１７は、挿入開口部１５０に対して離間整列する関係にある自由端部において、スイベル１３１を更に支持する。スイベル１３１が設けられることにより、注射器２０のプランジャロッド２４は、注射器の円筒部分２１と共に更に自在に回転できる。本発明では、矢印Ｈで示すように、投与ロッドが挿入開口部１５０と整列する位置と、整列する位置に対向し、投与ロッドが挿入開口部１５０との整列から外れる位置との間で、投与ロッドを運動自在にするために、延長アーム１１５を軸１６１に回動自在に装着してもよいと考える。このように軸１６１を構成することにより、ノズル端部から先に、注射器を挿入開口部１５０に差し込むことが可能になる。図７では、注射器保持器１１２を取り出して、更に詳細に示している。モータ１５６は、回転軸１５８と結合する。回転軸１５８は、注射器リング１１４と駆動係合している。注射器リング１１４は、注射器保持器１１２により規定される環状軌道１４８の内部で回転する。注射器リング１１４と駆動軸１５８との駆動係合を増進するために、注射器リング１１４と駆動軸１５８とは、いくつかの歯車１６０により結合される。

図８及び図９は、本発明の別のアダプタ３５を示す。先に説明された実施の形態の構成要素と同様の構成要素は、同様の図中符号により示される。図示されるように、アダプタ３５は注射器２０に結合されている。アダプタ３５は、細長く、ほぼ円筒形のハウジング２１０と、サイズ読み取り可能ユニット２１１と、細長いガイドピストン２１６と、注射器保持器２１２とを具備する。サイズ読み取り可能ユニット２１１の部分で、アダプタ３５は注射器ポンプ１により保持される。注射器２０は、アダプタ３５により、ハウジング２１０とほぼ１列に並ぶように位置決めされる。ハウジング２１０は、ほぼ円筒形の形状を有する注射器の円筒部分にほぼ似ている。

アダプタ３５は、モータ２５６と、駆動軸２５８と、バッテリなどの制御回路２６２とを含む。これらは、注射器保持器２１２の一部を形成する注射器リング２１４に、エネルギーを伝達する。

アダプタ３５は、細長いガイドピストン２１６を更に含む。ガイドピストン２１６は、注射器ポンプ１の駆動ヘッド６の押し出し力を受けて、長手方向に移動自在である。ハウジング２１０は、ガイドピストン２１６を受け入れるための細長いガイドピストン通路２４８を更に規定する。ガイドピストン２１６は、第１の端部２１６で、注射器プランジャ係合部材２１５を支持する。従って、注射器プランジャ係合部材２１５は、注射器２０のプランジャロッドをノズル２６に向かって押し出し、それにより、注射器の内容物を投与することが可能である。

図９は、注射器ポンプ１に装填され、注射器２０に結合された図８のアダプタ３５を含む装置を示す。アダプタ３５が注射器ポンプ１の注射器受入れユニット３に位置決めされたならば、注射器サイズ読み取りユニット４のクラスプ４ａが閉じられる。これにより、アダプタ３５は、注射器サイズ読み取り可能ユニット２１１により保持される。注射器２０が注射器保持器２１２に結合され、ポンプ駆動ヘッド６がガイドピストン２１６に装着された時点で、装置の動作準備は完了する。ポンプにより、注入の速度とモードが保証され、アダプタ３５により所望の回転攪拌が保証されている間に、ガイドピストン２１６は、所望の速度で押し出される。

本発明の別の実施の形態は、本発明のアダプタを採用する注入装置である。そのような装置は、注入可能な液体を投与するために採用されればよい。装置は、自動注射器ポンプと、本発明のアダプタとを具備し、任意に注射器を含む。そのような装置は、基剤液体中に均質に分散された微細粒子の分散液を注入又は注射するために使用されることが望ましい。注射器内の液体組成物の分布を均一にするために、アダプタは、注射器を回転させる手段を含む。組成物を患者まで移送するために、装置は、注射器ノズルに接続されたチューブを更に具備していてもよい。装置は、注射器内の組成物を患者に投与する前に、組成物をフラッシング媒体と混合するための手段を任意に具備していてもよい。そのような手段は、例えば、単純に、注射器から出ているチューブと、フラッシング媒体貯蔵容器とに接続されたＴ継手、Ｙ継手、又は３方向止コックのような栓などの３方向コネクタであってもよい。

本発明の更に別の実施の形態は、ここで説明されるようなアダプタ及び装置の使用方法である。従って、そのような装置を使用して、注入可能な液体組成物を投与する方法が含まれる。投与する方法は、ポンプと、液体基剤中に均質に分散された微細粒子の分散液を入れた注射器と、アダプタとを具備する装置により、そのような分散液を注入又は注射することによるのが望ましい。注射器内で、微細粒子の均一な分布を得るために、アダプタは、注射器を回転させる手段を具備する。この実施の形態の別の面は、本発明のアダプタ又は装置を使用して、混合されるべき組成物又は均質に保持されるべき組成物を攪拌する方法である。

本発明のアダプタ、方法及び装置は、人間か、動物かに関わらず、患者に対して様々に異なる液体組成物を投与するために使用されてもよい。組成物は、治療又は診断を目的とする。装置は、複数の成分を含む流体から成るどのような組成物を投与する場合にも使用できる。その場合、組成物の成分を完全に混合させることは不可能であり、時間の経過に伴って、成分は分離しがちである。そのような組成物に含まれる粒子は、沈殿、浮遊、凝集又は分離などの現象を起こしやすい。本発明の装置及び方法は、例えば、気体を含む診断用造影剤のような、動的（すなわち、重力分離）微粒子分散系を、注入又は注射などによって投与する場合に、特に有用である。そのような超音波造影剤の例としては、Levovist（商標）、Albunex（商標）、Optison（商標）、Definity（商標）、Imagent（商標）、Sonovue（商標）、Echogen（商標）、Sonogen（商標）及びSonazoid（商標）などがあるが、これらには限定されない。

治療用液体組成物又は診断用液体組成物の投与に関連して、本発明を説明したが、本発明には、他の用途も存在する。アダプタにより提供される攪拌機構は、例えば、化学合成の場合のように、成分を混合することが望まれる医療以外の用途にも適している。

本発明の好ましい実施の形態を示し、説明したが、本発明の教示から逸脱せずに、変更及び変形を実施できることは、当該技術分野においては明らかであろう。上記の説明及び添付の図面の中に記載される事項は、例示を目的として提示されており、限定することを目的としていない。従来の技術に基づき、適正な視点から見たとき、本発明の実際の範囲は、特許請求の範囲の中で定義されることを意図されている。

従来の技術の自動注射器ポンプを示す図。 本発明による第１のアダプタを示す図。 注射器ドライバを更に示す図２ａのアダプタを示す図。 図１の自動注射器ポンプに挿入された図２のアダプタを示す図。 自動注射器ポンプに挿入された図２のアダプタ及びアダプタを注射器に結合する方法を示す図。 自動注射器ポンプに挿入された図２のアダプタ及びアダプタを注射器に結合する方法を示す図。 ポンプ、注射器及び図２のアダプタを具備する装置の動作を示す図。 本発明によるアダプタの第２の実施の形態を示す図。 本発明によるアダプタの第３の実施の形態を示す図。 図１のポンプに挿入され、注射器に結合された図８のアダプタを示す図。

符号の説明

１…注射器ポンプ、３…注射器受入れユニット、４…注射器サイズ読み取りユニット、６…駆動ヘッド、９…アダプタ、１０…ハウジング、１１…注射器サイズ読み取り可能ユニット、１２…注射器保持器、１３…保持アーム、１４…注射器リング、１５…延長アーム、１６…ガイドピストン、１７…投与ロッド、２０…注射器、２１…円筒部分、２２…フランジ、２３…プランジャ、２４…プランジャロッド、３０…アダプタ、３５…アダプタ、４６…ガイド開口部、４８…ガイドピストン通路、５０…挿入開口部、５２…保持アーム、５６…モータ、５８…駆動軸、６０…駆動ベルト、６２…コントローラ回路、６４…操作パネル、１１０…ハウジング、１１１…注射器サイズ読み取り可能ユニット、１１２…注射器保持器、１１４…注射器リング、１１５…延長アーム、１１６…ガイドピストン、１１７…投与ロッド、１３１…スイベル、１５０…挿入開口部、１５６…モータ、１５８…回転軸、１６０…歯車、２１０…ハウジング、２１１…注射器サイズ読み取り可能ユニット、２１２…注射器保持器、２１４…注射器リング、２１６…ガイドピストン、２４８…ガイドピストン通路、２５６…モータ、２５８…駆動軸、２６２…制御回路

Claims (5)

1. 自動注射器ポンプ（１）及び投与されるべき内容物を入れた注射器（２０）と結合自在であるアダプタ（９）であって、当該アダプタ（９）が、前記注射器の内容物を攪拌する手段を具備しているとともに、さらに
   ｉ）前記注射器ポンプ（１）の注射器受入れユニット（３）により受入れ自在であるアダプタ本体（１０）と；
   ｉｉ）前記注射器（２０）を保持するための注射器保持器（１２）であって、挿入開口部（５０）を規定する環状注射器リング（１４）を具備しているとともに、前記注射器リング（１４）が、注射器と係合して注射器を保持するため、前記挿入開口部（５０）の周囲に延出する注射器保持手段（５２）を更に具備している、注射器保持器（１２）と；
   ｉｉｉ）前記注射器の内容物を攪拌するための注射器ドライバであって、前記挿入開口部（５０）に関して前記注射器リング（１４）を回転させるモータ（５６）及び駆動手段（５８）を具備する注射器ドライバと
   を具備している、アダプタ。
2. 前記アダプタ本体（１０）は、前記注射器ポンプ（１）に受入れ自在である細長い円筒形部分（４０）を更に具備する、請求項１記載のアダプタ。
3. 前記注射器ドライバは、前記挿入開口部（５０）に関して前記注射器リング（１４）を両方向に回転させる、請求項１又は請求項２記載のアダプタ。
4. 当該アダプタが、前記注射器と同一の幾何学的形状を有するネック部分（４２）を更に具備していて、前記注射器ポンプ（１）のサイズ読み取りユニット（４）による前記ネック部分の寸法の読みに基づいて前記注射器の大きさ及び形状を認識することができる、請求項１乃至請求項３のいずれか１項に記載のアダプタ。
5. 注入可能な液体を投与するための装置であって、自動注射器ポンプ（１）と、注射器（２０）と、請求項１乃至請求項４のいずれか１項に記載のアダプタ（９）とを具備する装置。

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