JP4739130B2 - 滅菌システムおよびその気化装置 - Google Patents

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Description

開示の内容
〔発明の分野〕
本発明は、物品の滅菌、特に、滅菌溶液を気化させて滅菌蒸気を提供することに関するものである。
〔発明の背景〕
気化させた過酸化水素、過酢酸およびグルタルアルデヒドなどの化学滅菌剤を用いて物品を滅菌することが知られている。参照することにより本明細書に組み込まれるWuらの米国特許第6,365,102号には、真空チャンバー、過酸化水素蒸気の供給源、およびプラズマを生成するためのRFエネルギーの供給源を備えた過酸化水素/ガス・プラズマ滅菌システムが記載されている。このようなシステムは、STERRAD(登録商標)という名称で市場に出されており、カリフォルニア州、アーバインのEthicon, Inc.のアドバンスド・ステリライゼーション・プロダクツ事業部(Advanced Sterilization Products division)から入手することができる。
滅菌溶液を迅速かつ効率的に気化させて滅菌蒸気を生成すると、滅菌工程全体が速くなり、確実に全てが気化し、また、滅菌サイクルにおける気化段階が適切な時に、繰り返し行える方法で確実に完了する。
〔発明の概要〕
本発明は、滅菌サイクルを終わらせる速度を改善するものである。
本発明による方法は、滅菌チャンバーに滅菌剤を気相で供給する。この方法は、傾斜している気化面を加熱する段階と、滅菌溶液を気化面の上に流すことにより、滅菌溶液を気化させて滅菌蒸気にする段階と、滅菌蒸気を滅菌チャンバーに送る段階とを含む。
本発明の一態様では、気化面が下方に延びる複数の溝部を有し、滅菌溶液は、気化面を流れる間は、その溝部を流れる。
本発明の一態様では、滅菌溶液を気化面に、好ましくは気化面の上半部に噴霧する。
本発明の一態様では、気化面が、上部領域において接合されている第1の面および第2の面を備えており、滅菌溶液の一部が第1の面を流れ、他の一部が第2の面を流れる。
滅菌溶液は、過酸化水素と水を含んでいることが好ましい。
本発明の一態様では、気化面に複数のくぼみがあり、このくぼみは、滅菌溶液が気化面を流れる際に滅菌溶液の一部を捕らえ、気化するまで保持する。くぼみが捕らえる滅菌溶液の量は、10から50マイクロリッターであることが好ましい。
本発明の一態様では、気化面が、表面積を増大させるために複数の突出部を備えている。
好ましくは、気化面は水平に対して15度から60度の角度で傾斜しており、より好ましくは、水平に対して25度から50度の角度で傾斜している。
本発明による滅菌システムは、滅菌チャンバーと、この滅菌チャンバーに化学滅菌剤を気相で供給する気化装置とを備えている。気化装置は、水平に対して傾斜した気化面を備えている。気化面を加熱する手段が設けられており、また、滅菌溶液を気化面に流す別の手段も設けられている。気化装置および滅菌チャンバーの間にある通路が気化させた滅菌剤を滅菌チャンバーに供給するための通り道になっている。
滅菌溶液を気化面に流す手段はノズルを備えており、このノズルにより滅菌溶液を気化面に噴霧することが好ましい。滅菌溶液の大部分が気化面の上半部に噴霧されるようにノズルの向きを合わせるとより好ましい。
液体滅菌剤を気化面に向けるために複数のポートを設けることもできる。
〔詳細な説明〕
図1は、滅菌室チャンバー12、気化装置14、および真空ポンプ16を備えている滅菌システム10のブロック図で示している。真空ポンプは、チャンバーの真空引きを、好ましくは0.67×102パスカル(0.5トール)まで行うことができる。真空ポンプ16とチャンバー12との間には、絞り弁18を配置し、かつ、オプションとしてオリフィス・プレート20を配置することが好ましい。絞り弁18が高い遮断性能を有することも好ましい。好ましくは絞り弁18の近くに配置されている圧力ゲージ22が、チャンバー12の真空度を示す。HEPA抗菌フィルターを利用したベントバルブ23があるので、滅菌済みの清浄な空気をチャンバー12に入れることができる。気化装置14は、細長い拡散路24によってチャンバー12に接続されている。さらに図2を参照すると、拡散路24には、温度を制御するための温度制御要素26が拡散路24に沿って実装されている。
過酸化水素水等の液体滅菌剤を気化させるのに適した気化装置は、当業界において公知である。参照することによりいずれも本明細書に組み込まれるKohlerらの米国特許第6,106,772号、および2000年12月10日に出願されているNguyenらの米国特許出願第09/728,973号に本願に適した気化装置が開示されている。この気化装置の中で最も簡単なものは、小形チャンバーを備えており、このチャンバーに過酸化水素水が注入される。チャンバーの減圧により気化装置内の圧力が下がると、過酸化水素水が気化する。
好ましくは、気化装置14自体に加熱要素28が組み込まれており、この加熱要素28は、気化装置内の温度を調整して気化処理を最適化する。好ましくは、気化装置14が拡散路24に接続されている所では、何らかの形態の断熱材30が境界部に設けられており、気化装置14の高温が拡散路24の温度にあまり影響しないようにする。気化装置14および拡散路24は、アルミニウムで形成されていることが好ましい。断熱要素30は、気化装置14および拡散路24をつなぎ合わせるポリ塩化ビニル(PVC)という形態にすることができる。
加熱要素28は、電気抵抗加熱器を備えていることが好ましい。最も、他の種類の加熱手段、例えば電磁加熱器、ペルチェ効果式ヒーター、化学的ヒーター、天然ガスバーナーなどの燃料を利用するヒーター、その他を利用することもできる。
さらに、チャンバー12の内部、好ましくはチャンバー12の下部近くにヒーター32があることが好ましい。これは、チャンバー12の内部で凝結した過酸化水素を再度蒸発させるためである。
チャンバー12は、プラズマを形成する装置(図示せず)を中に有することが好ましい。このような装置としては、Jacobsらの米国特許第4,643,867号、またはPlatt, Jr.らの公開された米国特許出願第20020068012号に記載されているような電波エネルギー源または低周波エネルギー源がある。上記文献は、いずれも、参照することにより本明細書に組み込まれる。
本発明の有益な効果は、気化装置14の溶液から気化させた過酸化水素の一部を拡散路24で凝結させることによって得られる。過酸化水素水の大部分が気化した後、温度制御要素26が拡散路の温度を上げ、凝結した過酸化水素が再び気化できるようにする。水の蒸気圧は、過酸化水素よりも高いので、蒸気内の過酸化水素は、水よりも凝結しやすい。したがって、拡散路で凝結する物質は、気化装置14の過酸化水素の最初の濃度より、過酸化水素濃度が高い。
簡単な構造の温度制御要素26は、電気抵抗加熱器だけを備えていてもよい。このような場合、拡散路24は、周囲の低い温度により過酸化水素を凝結させる低い温度となり、制御要素26が後に拡散路24を加熱して、今やより高濃度となった過酸化水素を拡散路24から再び気化させる。過酸化水素の蒸気圧は温度の低下と共に下がるので、拡散路24での初期温度が低いと、拡散路での過酸化水素の凝結を妨げることなく、チャンバー24の圧力を下げることができる。チャンバーの圧力を下げると、システムの効率が上がり、このために、温度制御要素26にさらに冷却要素を備えて、拡散路の温度を周囲よりも下げることができる。適する冷却要素には、熱電冷却器や、一般的な機械式冷却システムがある。このような場合には、拡散路24を最初に、好ましくは約10℃まで冷却して、気化開始後ある程度時間が経ってから、あるいは気化が終わった後でさえも、拡散路24を、好ましくは50℃ないし110℃まで加熱する。
図2のように鉛直に向けた場合、拡散路24では、気化した滅菌剤が温度制御要素26の間の冷却領域で凝結し、そして、温度制御要素26を通過する際に再び気化することが潜在的に可能となる。
以下の実施例は、拡散路における温度を制御することの有益性を説明するものである。
実施例1
有効性試験は、典型的な医療機器と試験用管腔(test lumens)からなるCSR包装したトレイ(8.89cm×25.4cm×50.8cm(3.5インチ×10インチ×20インチ))を20リッターのアルミニウム・チャンバー(11.2cm×30.5cm×55.9cm(4.4インチ×12インチ×22インチ))に配置して行った。少なくとも1×106個のバシラス・ステアロサーモフィラス(Bacillus stearothermophilus)芽胞を植え付けた2.54cm(1インチ)のステンレス・スチール・ワイヤーを各試験用管腔の中心に配置した。拡散路の温度調整を行ったときと、行わなかったときの影響を、内径1mm、長さ700mmのテフロン、つまり、ポリ(テトラフルオロエチレン)の管腔、および、内径1mm、長さ500mmのステンレス・スチールの管腔の両方で調べた。管腔は、全て、両端部が開口していた。各サンプルには、20リットルの真空チャンバー内で滅菌サイクルを施した。真空チャンバーは、40℃、3.99×102パスカル(3トール)に5分間維持した。過酸化水素の59%水溶液1.44mlを60℃に維持した気化装置に大気圧において注入した。すぐに5分間の計時を開始し、かつ、チャンバーを3トールまでポンプで減圧した。減圧には、1分もからなかった。あるケースでは、拡散路24の初期温度が、チャンバーを3トールまで排気している最初の1分間は30℃であり、そのあとすぐに、圧力を3トールに維持したまま拡散路24を50℃まで加熱し、滅菌サイクルの残りの処理のために凝結した過酸化水素を拡散路からチャンバーへ放出した。他のケースでは、拡散路を滅菌サイクルを通じて50℃に維持した。拡散路を50℃に維持することにより、拡散路に全くまたはほとんど過酸化物が残らなかった。滅菌の効果は、55℃の培地(growth media)で試験サンプルを培養し、試験微生物(test organism)の増加を調べることで評価した。表1にこれらの試験の結果を示した。
Figure 0004739130
拡散路の温度を処理全体を通じて高温に維持した場合、テフロン製管腔に入れた全サンプルの試験結果がバクテリアの増殖に関し陽性となって滅菌の失敗を示した。ステンレス・スチール製管腔に入れた2個のサンプルのうちの1個も試験結果が陽性であった。同一の条件であるが、拡散路の温度を最初は低くし、拡散が始まってから一分後に加熱を開始した場合には、いずれのサンプルも試験結果が陽性にはならなかった。初期の気化段階で拡散路の過酸化水素を凝結させ、その後、凝結した過酸化水素を拡散路からチャンバーへと再び気化させると、効力が大幅に向上する。
主に図2に示したように、拡散路24において冷たい領域と暖かい領域を交互に配置することにより、さらに効率をよくすることができる。簡単な構造の加熱要素からなる温度制御要素26は、互いに間隔をおいて配置されている。さらに、この場合は、拡散路24を鉛直にすることが好ましい。過酸化水素水が気化して、拡散路24を通過する際、拡散路24の加熱部分および未加熱部分を通過するときに交互に凝結、再気化すると思われる。拡散路は、交互に配置した加熱要素および冷却要素を代わりに備えることであってもよい。
チャンバー12のヒーター32は、拡散路24の加熱手段と同じように作用する。ヒーター32の温度を調整することにより、最初に過酸化水素をこのヒーター32に凝結させ、次に再び気化させてチャンバー12へ送り込み、過酸化水素を濃縮することができる。
好ましい滅菌サイクルは、Wuらの米国特許第6,365,102号に記載されているサイクルを改良したものである。米国特許第6,365,102号は、参照により本明細書に組み込まれる。間で排気を行いながらプレプラズマ・エネルギー(pre-plasma energy)の一連の印可を行い、チャンバー12の湿気を乾す。次に、チャンバー12を真空引きし、過酸化水素水を気化装置14に注入する。あるいは、過酸化水素水を大気圧可で注入することもできる。気化した溶液の一部は、冷たい拡散路24で凝結する。大部分または全ての過酸化水素水が気化装置14で気化するのに十分な時間が経過した後、拡散路24を温度制御要素26で暖め、凝結した過酸化水素水を再び気化させる。だいたいこの時点で、絞り弁18を閉じ、ポンプ16を停止させることでチャンバー12を密封する。過酸化水素水における水の多くは、このようにしてチャンバー12から真空ポンプ16により引き抜かれ、残った過酸化水素水は、拡散路24から、あるいは、もしあれば、過酸化水素が入っているチャンバー12のヒーター32から再び気化し、最初の溶液よりも過酸化水素濃度が高い。容易に行え、かつ、反復して繰り返せるように、コンピューターを利用した制御システム(図示せず)で処理の各機能を制御することが好ましい。
このように製造した過酸化水素の蒸気は、チャンバー12内の一つまたは複数の物品34に接触し、それを滅菌する。これらの物品34に、長くて狭い管腔のような拡散が制限された領域がある場合には、チャンバー12を排気し、清浄な無菌状態の空気を入れて、過酸化水素の蒸気を拡散が制限された領域の中へより深く送り込むことが好ましい。次に、チャンバー12の真空引きを再度行い、過酸化水素の注入を、好ましくは拡散路の加熱手順とともに、さらに繰り返す。物品34の滅菌を行なうのに十分な時間、好ましくはバシラス・ステアロサーモフィラス(Bacillus stearothermophilus)のような攻撃微生物(challenge organisms)が6対数減少(six‐log reduction)するのに十分な時間が経過した後に、プラズマをチャンバー12内で生成し、これにより滅菌を促進し、かつ、過酸化水素水の水および酸素への分解を促進する。
オリフィス・プレート20により、過酸化水素を気化させている間の濃縮効果を高めることができる。参照により本明細書に組み込まれるLinらの米国特許第5,851,485号に記載されているように、チャンバー12を控えめに、すなわちゆっくりとポンプで排気すると、水の蒸気圧の方が高いために、最初は、溶液から過酸化水素よりも多量の水が引き抜かれ、より濃度の高い過酸化水素が残る。ポンプによる排気を制御することは、困難であることがある。これは、真空ポンプでは一般に十分に絞ることはできず、また、このようなサービスでの絞り弁は制御が困難であり、かつ、高価だからである。オリフィス・プレート20をポンプ16への流路に配置することにより、チャンバー12からポンプ16により排気される空気(atmosphere)の量が制限され、また、プレート20のオリフィス36の大きさを適切に設定することにより、チャンバー12内の過酸化水素を効果的に濃縮する量に調整することができる。
図3も参照すると、システム10aは、大部分が図1および図2のシステム10と同様であり、同様の部品は「a」を付した番号で示されている。システム10aにもオリフィス・プレート20aが組み込まれている。もっとも、チャンバー12aをポンプで迅速に排気できるようにしつつも、オリフィス・プレート20aによってポンプの排気を抑制することの利点を残すために、システム10aには、ポンプ16aからチャンバー12aまで2つの通り道が組み込まれている。第1の通路40には絞り弁42が入っており、第2の通路44には絞り弁46およびオリフィス・プレート20aが入っている。このため、初期のポンプによる排気の間は、第1の絞り弁42が開いていて、ポンプ16aはチャンバー12aに障害のない状態で接続されている。チャンバー12aが水の蒸気圧に近づいたら、第1の絞り弁42を閉じることにより、ポンプ16aがオリフィス20aを介して排気するように、そしてそれ故に、過酸化水素水およびチャンバー12aから水を優先的に吸引するのに適した、ゆっくりと抑制された速度でチャンバー12aから吸引するようにする。
さらに図3Aおよび図3Bを参照すると、図1のシステムと同様のシステム110が示されている。ここでは、図3のシステム10aのように2つの通路を用いる代わりに、一つの弁112が、弁体114、弁座116、およびバタフライディスク(butterfly disc)、プラグ等の弁要素118を備えている。オリフィス120が弁要素を貫通するように設けられている。したがって、弁112を開いたときには、速やかに排気でき、弁112を閉じたときには、よりゆっくりと排気することができる。このような弁をさらに気化装置14とチャンバー12の間で用いて、殺菌溶液からの水の優先的な気化および除去をさらに制御することができる。
次に図4を参照すると、滅菌用蒸気の濃度を上げることは、滅菌を有効かつ効率的するのに役立つことであるが、その蒸気を滅菌すべき物品に接触させることもまた重要である。通常、チャンバー12内の圧力が低いと(0.67×102パスカル(0.5トール)から1.33×103パスカル(10.0トール))、チャンバー12内の全領域へ滅菌剤の蒸気がより速やかに拡散する。
図4は、チャンバー62を備えた滅菌システム60を示しており、チャンバー62は、気化装置64、真空ポンプ66および通気口68を有している。好ましくは、前述したように細長く、温度が調整されている拡散路70が気化装置64をチャンバー62に接続している。絞り弁72および圧力計74がポンプ66に設けられている。
滅菌する物品76は、トレイまたは容器78に入れる。一般に2種類の包装が、物品を滅菌用に準備する場合に用いられる。一方では、複数の開口部を有するトレイに物品76を配置してからトレイをCSRラップ材のような材料で包装する。CSRラップ材は、滅菌ガスを通すが汚染をする微生物を遮断する。このようなトレイは、Wuの米国特許第6,379,631号に記載されており、この米国特許は、参照により本明細書に組み込まれる。他方の包装は、密封可能な容器を備えている。この密封可能な容器は、幾つかのポートを、好ましくは上面および下面に有する。各ポートは、半透膜で覆われている。半透膜は、滅菌ガスを通すが汚染をする微生物の侵入を妨げる。このような容器は、Nicholsの米国特許第4,704,254号に記載されており、この米国特許は参照により本明細書に組み込まれる。最初の種類の包装は、通常、「トレイ」と呼ばれており、2番目は「容器」と呼ばれている。しかしながら、用語「容器」は、本明細書で使用する場合、化学薬品の蒸気下で滅菌する物品を入れるのに適したあらゆる容器、包装または封入手段をいう。
ポンプ66は、排気マニホールド80を介してチャンバー62に接続されている。マニホールド80は、1つ以上の容器78を受けて支持する1つ以上のシェルフ82を備えている。シェルフ82は、絞り弁72を介して流体が流れるようにポンプ66に接続されている。シェルフ82の上面に一つ、あるいは好ましくは複数の開口部があるので、ポンプ66でチャンバー62内の空気を開口部84、マニホールド80を介して吸引し、ポンプ66を介して排出することができる。
容器78は、好ましくはその下面88に開口部86を有し、少なくとも1つの他の面にさらに別の開口部90を有している。容器78をシェルフ82の上に配置すると、ポンプ66で排気されている空気が、ある程度開口部90を介して容器78に吸引され、容器を通ってその中にある一つまたは複数の物品76と接触し、そして、開口部86を通ってマニホールド80へ開口部84を介して入る。このように排気された空気に滅菌ガスが含まれていると、滅菌ガスの容器78への侵入、および、容器内の物品76への接触が促進される。
滅菌ガスは、滅菌溶液が気化し、過酸化水素の2回目の添加の直前に、前述した滅菌サイクルの間に上記のように排気される。このような滅菌サイクルでは、ある程度の時間拡散させた後に、さらにポンプで排気を行なうこともできる。滅菌剤の蒸気を入れた後、チャンバー62の圧力は、余分なガスの存在により、通常、約0.67×102パスカル(0.5トール)から約1.33×103パスカル(10トール)だけわずかに上昇する。高い圧力は、入れる量が多く、チャンバー温度が高ければ、同様に生じる。
図5および図6をさらに参照すると、代替構造(この構造では、図4の構造における部品と同様の部品が「b」を付した番号で示されている)では、図4の構造におけるマニホールド80を簡単なポート92に置き換えている。ポート92は、容器78の支持体94で覆われている。支持体94は、そこを貫通している複数の開口部96を有しており、この結果、チャンバー62bは、容器78、支持体94およびポート92を介してポンプ66bと流体が流れるように連通されている。支持体94は、着脱可能とすることができる。
図7および図8をさらに参照すると、(これらの図では、図4から図6までの構造の部品と同様な部品が「c」を付した番号で示されている)、チャンバー62cの面102に載せられた支持体100が示されている。面102をポート92cが貫通している。支持体100は、ポート92cを囲っている。よって、ポンプ66cにより排気される空気の大部分または全部は、容器78を通って、容器78、支持体100および面102の間に形成された空間104に入り、そして、ポート92cを通ってポンプ66cに入る。
図9は、代替システムを開示している。このシステムでは、図1のシステムと同様に、気化させた殺菌溶液の一部を凝結させることができ、通常は水である溶媒は、同じように急速に凝結せず、空気から除去され、殺菌剤がさらに濃縮される。殺菌剤は、その後、再び気化させて、より効率的に滅菌をするように、さらに濃縮させた殺菌剤の蒸気を生成する。システムは、滅菌チャンバー200を備え、この滅菌チャンバー200には、滅菌する物品の積載物202が入っている。殺菌溶液の供給源204から殺菌溶液が弁206を介して第1気化/凝結装置208に供給される。第1気化/凝結装置では、殺菌溶液が気化され、そしてチャンバー200に供給される。気化装置/液化装置208をチャンバー200から隔離するために弁210を設けることができる。チャンバー200には、弁付き通気口212がさらに設けられている。
前述した実施形態に関して説明したのと同じように、真空ポンプ214がチャンバーの圧力を下げるために設けられている。ポンプ214とチャンバー200の間に、気化した溶液を凝結させるための第2気化/凝結装置216が設けられている。好ましくは、弁218および弁220で第2気化装置/液化装置216がポンプ214およびチャンバー200から隔離される。
図10をさらに参照すると、第2気化/凝結装置216の簡単な形式のものは、囲い部224を画定する壁部222を備えていることが好ましい。囲い部224は、チャンバー200に接続されている入口226と、ポンプ214に接続されている出口228を有する。複数のバッフル230により、気化/凝結装置216を通る曲がりくねった流路232が設けられている。各壁部222と、潜在的にはバッフル230も、溶液の凝結および再気化を促進するために温度を調整することができる。
入口がある同様の構造を第1気化/凝結装置208に利用することもできる。図11をさらに参照すると、簡単な形式の第1凝結/気化装置208が示されている。この装置は、囲い部240を備えており、囲い部240は、溶液の供給源204(図11において不図示)に接続されている入口242と、チャンバー200(図11において不図示)に接続されている出口244を有する。複数のバッフル246により、第1気化/凝結装置208を通る曲がりくねった流路が設けられている。囲い部240と、潜在的にはバッフル246も、溶液の凝結および再気化を促進するために温度を調整することができる。
簡単な滅菌サイクルでは、過酸化水素と水のような殺菌溶液を第1気化/凝結装置208に入れる。第1気化/凝結装置208では、殺菌溶液が気化され、そして、減圧してあるチャンバー200へ流入する。以上は、全て本明細書で前述した実施形態について説明した通りである。気化の間、また、ときとしてその後も、ポンプ214でチャンバー200から空気を排気し続ける。温度および圧力を調整することにより、上記の処理で溶液から過酸化水素よりも水が優先的に気化され、その水蒸気は、システムからポンプ214を介して引き抜かれ、気化段階の間に過酸化水素水が濃縮される。さらに、蒸気圧が低い過酸化水素は、第1の気化/凝結装置208で水蒸気よりも速く凝結する傾向がある。ポンプ214でチャンバー200から空気を排気し続けた場合、気化した過酸化水素水は、チャンバーから流出し、第2の気化/凝結装置216に流入し、そこで一部が凝結する。過酸化水素が水よりも優先的に凝結するので、水蒸気がより多く凝結せずに凝結装置216を通過し、ポンプ214を介して排出される。これにより、過酸化水素水をさらに濃縮できる。ある時点でポンプは停止し、弁218を閉じる。次に、気化/凝結装置216で凝結した過酸化水素を、好ましくは凝結装置216を加熱して再び気化させる。このようにして得られた過酸化水素は、濃度が高く、積載物202をより効率的に殺菌するのにふさわしい。
図12から図15までをさらに参照すると、より精巧な凝結/気化装置250が示されている。概して、凝結/気化装置250は、滅菌溶液の供給源204に接続されており、気化装置として作用して初期段階の気化処理を行なう吸気側マニホールド252、凝固/再気化部254、排気側マニホールド256、および制御弁258を備えている。気化装置/凝結装置250は、制御弁258を介して、チャンバー200に接続されている。抵抗加熱器260が吸気側マニホールド252および排気側マニホールド256に固定されていて、熱を加えることで、吸気側マニホールド252での初期気化処理を補助し、かつ、排気側マニホールド256での凝結を防ぐ。他の種類の加熱手段、例えば電磁加熱器、ペルチェ効果式ヒーター、化学的ヒーター、天然ガスバーナーなどの燃料を利用するヒーター、その他を利用することもできる。
吸気側マニホールド252および排気側マニホールド256は、アルミニウムで形成することが好ましい。さらに、絶縁材262が、吸気側マニホールド252と気化/再気化部254との間に設けられている。
凝結/再気化部254は、ハウジング264を備えており、このハウジングは、好ましくはアルミニウムから形成されていて、第1の面266および第2の面268において開口している。第1の熱電装置270および第2の熱電装置272が第1の面266および第2の面268にそれぞれ固定されている。熱電装置270および熱電装置272は、ペルチェ効果で動作することが好ましい。もっとも、別の種類の熱電装置に代えることもできる。フレオンまたはアンモニアを利用するシステムのように、より一般的なヒートポンプもまた利用できるが、いくらか複雑になる。
第1のロッドアセンブリ274は、プレート276と、そのプレート276から垂直に延びている複数のロッド278を備えている。第1ロッドアセンブリ274は、第1の熱電装置270に固定されていて、ロッド278が横方向に延びてハウジング264に入っている。第2ロッドアセンブリ280は、同様に第2の熱電装置272に固定されおり、第2ロッドアセンブリ280のロッド278は、横方向に延びてハウジング264に入り、第1ロッドアセンブリ274に対向している。ロッドアセンブリ274およびロッドアセンブリ280は、アルミニウムで形成していることが好ましい。
ロッド278は、接触はしないが、ほとんど反対側のプレート276まで延びている。さらに、2つのロッドアセンブリ274および280のロッド278は、間に間隔をおいて、互いにほぼ並行に配置されている。この間隔は、気化/再気化部254の容積とともに、気化した殺菌剤が所望量その間を流れ、ロッド278に効率よく凝結するように設計されている。流量は、好ましくは3.05cm/秒(0.1フィート/秒)から152cm/秒(5フィート/秒)であり、さらに好ましくは、7.32cm/秒(0.24フィート/秒)である。
蒸気の通り道の長さが7.6cm(3インチ)である小形の凝結装置では、滞留時間は、好ましい流速7.32cm/秒(0.24フィート/秒)のときに1秒になる。この滞留時間は、気化した滅菌剤が冷却器の凝結面と作用して、凝結するのに十分である。2mlの滅菌溶液という通常の注入量の場合、凝結のための物質移動が可能となるための凝結/再気化部254の表面積は約581cm2(90平方インチ)になる。最初の気化装置(吸気側マニホールド252)を高温、低圧にすると、水と過酸化水素が凝結/再気化部254へ送れる気相に保たれる。例えば、気化装置の温度を70℃以上、圧力を1.66×104パスカル(125トール)以下にすると、59重量%の過酸化水素水と水は、確実に気相になる。
蒸気が、温度が低い凝結/再気化部254に入ると、過酸化水素は冷たい表面に凝結し、濃縮溶液を形成する。凝結/再気化部254の温度および圧力により、凝結した溶液の濃度が決まる。例えば、凝結/再気化部254が50℃、1.73×103パスカル(13トール)であると、凝結した過酸化水素の濃度は、94重量%となる。30℃、5.05×102パスカル(3.8トール)では、凝結した過酸化水素の濃度は、94重量%にもなる。凝結/再気化部254の圧力を下げた場合、溶液の濃度を同じに維持するためには、温度も下げる必要がある。
オリフィス308は、凝結/再気化部254からの流量を制限し、気化をよりいっそう制御することで、溶液の濃度をさらに高くするという利点を与える。真空ポンプの圧力変動に起因した凝結/再気化部254および気化装置における圧力の変化は、オリフィス308により減衰し、水蒸気が急増して、凝結/再気化部254から過酸化水素の液滴を運び出すことが防止される。オリフィス308を使って流量を制限することのもう一つの利点は、滅菌チャンバー200内で(1.33×102パスカル(1トール)より低い)低圧を実現して管腔内の拡散係数を向上させつつも、気化/凝結装置250を高い圧力に維持して、凝結/再気化部254を高い温度で作動させることである。オリフィス308がなければ、滅菌チャンバー200および気化/凝結装置250の圧力は、いずれも、同一の低い圧力に下げなければならず、また、凝結装置は、溶液を平衡状態に維持するために、非常に低い温度で作動させなければならない。低い凝結装置の温度は制御がより困難であり、氷または凝縮液が生成することもあり、このために、その電気機器を保護するためにより高価な構造が必要となる。
O−リング282は、熱電装置270および272にあるプレート276をハウジング264に密閉する。ハウジング264を貫通している孔284は、ハウジング264により画定されているチャンバー288を吸気側マニホールド252と流体が流れるように連通するために、遮断部262を貫通している孔286に合わせて配置されている。ハウジング264の排気路290は、チャンバー288の上部に接続されており、かつ、遮断部262を貫通している第2の孔292に接続されている。孔292は、さらに排気側マニホールド256に合わせて配置されていて、チャンバー288を排気側マニホールド256に流体が流れるように連通している。ハウジング264の上にある安全用のサーモスタット294は、制御システムの外部に配線されていて、気化/凝結装置250が予め定められた温度以上になったら加熱を止める。温度センサー295および297は、それぞれ、吸気側マニホールド252および凝結/再気化部254の温度を測定する。圧力センサー296は、排気側マニホールド256と直接接続されている。ファン・ハウジングを有するヒート・シンク298は、熱電装置270および272のそれぞれに取り付けられている。
排気側マニホールドは、弁マニホールド300に接続されており、この弁マニホールド300は、気化/凝結装置250の排気側マニホールド256と、弁マニホールド300の弁マニホールド出口302との間に3種類の流路を提供できる。弁マニホールド出口302は、メイン・チャンバー200とつながっている。主流路304は、弁306によって制御する。弁306を開けると、主流路304を通って弁マニホールド出口302へ到る流れができ、閉じると、この流れが遮断される。第2流路は、オリフィス・プレート310にあるオリフィス308を通っている。オリフィス308は、流れを制限して、気化/凝結装置250から水蒸気を優先的に吸引する能力を高める。可能な第3の流路は、ラプチャーディスク(破裂板)(rupture disk)312を通るものである。ラプチャーディスク312は、ハウジング・チャンバー288内で壊滅的に圧力が過大となった場合、例えば、過酸化水素のように酸化する滅菌剤がハウジング・チャンバー288内で燃焼するような思いもよらない出来事が起こった場合に裂開するように設計されている。オリフィス308は、図3Aおよび図3Bにおける弁要素118について説明したのと同じように、遮断弁306内の所定位置へ移すこともできる。
稼働時には、気化を起こすのに十分な低い圧力、例えば0.53×102パスカル(0.4トール)までまず主チャンバーを排気し、弁306を閉じて、気化/凝縮装置250を、オリフィス308のみを介して、チャンバー200に流体が流れるように連通する。吸気側マニホールド252をヒーター260で加熱し、そして、多少の滅菌溶液、例えば59%過酸化水素/水の溶液を吸気側マニホールド252に注入する。吸気側マニホールド252では、滅菌溶液が気化し、孔286および284を通ってハウジング264へと拡散する。熱電装置270および272は、この時点では、ロッド278からエネルギーを引き出して、ヒート・シンク298を使って散逸させる。これにより、気化した滅菌剤がロッド278に再び凝結できる。
吸気側マニホールド252の温度を調整して、滅菌剤をゆっくりと気化させることにより、水分をより速く気化させ、気化装置250を通ってオリフィス308から流出させ、残留している滅菌剤を濃縮することができる。凝結/再気化部254は、滅菌剤を極めて効果的に濃縮し、この結果、処理速度を上げるために吸気側マニホールドで気化を素速く行いながらも、依然として高い率で濃縮を行うことができる。
ロッド278の凝縮液は、滅菌剤としてより濃縮される傾向がある。一定時間の後、最初に入れた滅菌溶液が気化し、その一部分がロッド278に凝結すると、熱電装置270および272の逆に作動させてロッド278に熱を加え、滅菌剤を再度気化させる。この時点では、ヒート・シンク298に、前段階で取り出した熱がまだあり、この熱は、熱電装置270および272で使用することで極めて効率的にロッド278を加熱し、滅菌剤を再度気化させることができる。このように効率が上がることで、装置のエネルギー効率が改善され、より小形で、より詰めて配置した気化/凝結装置250で適切に加熱、冷却をすることが可能になる。滅菌剤を再び気化させた後、弁306を開いて、滅菌剤蒸気がメイン・チャンバー200へ効率よく拡散できるようにする。
第2の気化/凝結装置216を利用する場合は、その構造は、吸気側マニホールド252がない気化/凝結装置250の構造に似ていることが好ましい。このようなシステムでは、メイン・チャンバー200へ最初に拡散した後に、第2凝結装置216内のロッドを冷却し、ポンプ214を起動して、凝結している滅菌剤から水蒸気をなるべく抜き出す。一定時間の後、滅菌剤が凝結したら、ロッドを加熱して滅菌剤を再び気化させ、ポンプ214を止める。このように再度気化させた滅菌剤は、濃度がいくらか高く、このあと、チャンバー200に再び拡散させて、滅菌処理をよりいっそう向上させる。
さらに、別のシステム構成も可能である。図16は、殺菌溶液の保存および濃縮の効率を高めることができる代替実施形態を示している。このシステムでは、積載物316が入っているチャンバー314が、殺菌溶液の供給源320に接続されている第1凝結/気化装置318と、第2凝結/気化装置322とを有している。第1凝結/気化装置318は、弁323によって供給源320から隔離されており、弁324によってチャンバー314から隔離されている。第1凝結/気化装置318は、排気ポンプ325にも接続されており、弁326によってポンプ325から隔離されている。第2凝結/気化装置322は、弁327によってチャンバー314から隔離されており、また、ポンプ325に接続されていて、弁328によってポンプ325から隔離されている。通気口329もまた設けられている。
図17は、同様のシステム330を示しており、このシステム330は、凝結/気化装置332(構造が、凝結/気化装置250と同様であり、出口が一つ加えられている)を一つだけ利用している。この凝結/気化装置332は、滅菌チャンバー334に接続されている。滅菌チャンバー334は、滅菌する器具からなる積載物336が入れられるようになっている。真空ポンプ338が弁340を介してチャンバー334に接続されており、かつ、弁342を介して凝結/気化装置332に接続されている。三方弁を弁340および弁342の代わりに用いてもよい。殺菌溶液の供給源344は、凝結/気化装置332に接続されており、チャンバー334は、通気口346を有している。供給源344からの殺菌剤を最初に気化および濃縮させている間、弁342は閉じる。蒸気がチャンバー334へ拡散させた後、弁340を閉じ、ポンプ338を使用して蒸気を凝結モードの凝結/気化装置332に介してチャンバーから引き出し、殺菌剤をさらに濃縮することができる。濃縮した殺菌剤は、その後再び気化させ、拡散させてチャンバー334へ戻す。
図9の第2凝結/気化装置216を用いて、減圧、注入、拡散および排気からなるサイクル全体を2回含む滅菌処理を実行する際に、殺菌剤を最大限に利用することができる。最初のサイクルで排気を行う前に、凝結/気化装置216を冷却した状態でポンプ214を作動させ、殺菌剤を凝結/気化装置216内で凝結させる。弁218および220は、排気処理の間は閉じる。この後のポンプ排気では、凝結/気化装置を冷却状態に維持し、殺菌剤が気化し過ぎてシステムから運び出されることを防止する。
図16および図17のシステムでは、サイクルを2回行う処理において、サイクル間でさらに多くの殺菌剤をとどめることができる。最初のサイクルで排気を行う前に、殺菌剤を凝結/気化装置332で凝結させる。しかしながら、その後のポンプ排気では、凝結/気化装置332をポンプから弁342を使って隔離することができ、これにより、ポンプで排気する際に、ポンプ338が取っておいた殺菌剤を排出するという傾向を最小限にすることができる。
このようなタイプのシステムの各々では、気化させた殺菌剤を凝結、濃縮させ、そして再び気化させるステップを必要に応じて繰り返し、殺菌剤をさらに濃縮させることができる。
図18は、別の方法で鉛直に建てたシステム350を示している。このシステム350では、凝結/気化装置352が滅菌チャンバー356に弁354を介して接続されている。滅菌チャンバー356は、積載物358を入れることができるようになっており、また、通気口360を有している。真空ポンプ362は、弁364を介して凝結/気化装置352に接続されているが、チャンバー356に対する別個独立の接続手段はない。殺菌剤の供給源366が凝結/気化装置352に接続されている。
図19は、図17のように鉛直に建てられたシステム370を示している。システム370は、凝結/気化装置372を有し、凝結/気化装置372は、弁374を介して滅菌チャンバー376に接続されている。滅菌チャンバー376は、積載物378が入れられるようになっており、また、通気口380を有している。真空ポンプ382は、凝結/気化装置372に弁384を介して接続されているが、チャンバー376に対する別個独立の接続手段はない。凝結/気化装置372を通る殺菌剤の入口の代わりに、殺菌溶液の供給源386がチャンバー376内に設けられている。この供給源は、多少の殺菌溶液が入るくぼみのような簡単なものであってもよい。このくぼみは、半透膜または半透過性フィルターで覆われ、液体の殺菌剤がくぼみから事故によりこぼれることはないが、チャンバーの低い圧力で殺菌剤が気化したときには、生じた蒸気がその膜を透過してチャンバーに入るようにすることが好ましい。いずれのシステムでも、凝結/気化装置352または372は、上述したように殺菌剤の蒸気を凝結させ、再度気化させることにより、殺菌剤を濃縮させる。
図20は、吸気側凝結/気化装置400の他の実施形態を示している。この装置は、多くの点で図12に示したものと同様である。しかし、主に図21および図22に示すように、この装置は、オリフィス調整弁402を特徴としている。バルブブロック404には、排気制御弁406、ラプチャーディスク(破裂板)(rupture disk)408およびオリフィス調整弁404が入っている。
図21には、取り外したバルブブロック404が示されており、3つのマニホールド通路が図示されている。この3つのマニホールド通路は、バルブブロック404を凝結/気化装置400の他の部分に接続する。3つのマニホールドとは、ラプチャーディスク(破裂板)(rupture disk)408へつながっている高圧緩和マニホールド通路410、排気制御弁406につながっている上部小マニホールド通路412、およびオリフィス416およびオリフィス調整弁402につながっている横小マニホールド通路414である。
図22にオリフィス調整弁402がもっともよく示されている。バルブブロック404に載っている弁座418がオリフィス416を囲んでいる。オリフィス調整弁402にある弁部材420を弁座418の方へ延ばし、弁座418を密閉して、オリフィス416を介して流体が流れないように接続を遮断することができる。オリフィス調整弁402が閉じたとき、クリーニングピン422がオリフィス416を貫通、清掃して、異物のない状態に保つ。弁部材420に接続してある環状案内部424が、バルブブロック404にある中ぐり穴426の中をスライドし、クリーニングピン422の位置をオリフィス416に適切に合わせる。この図には、排気制御弁406のための弁座428と、バルブブロック排気路430がさらに示されている。バルブブロック排気路430は、滅菌チャンバー(図20から図22において不図示)につながっている。
滅菌サイクルの動作は、図12から図15に示したシステムに関連して前述したのとほぼ同じに進行する。ただし、吸気側マニホールド252(図14参照)において最初に滅菌剤を気化させた後、オリフィス調整弁402は閉じ、これにより、凝結/気化装置400を滅菌チャンバー(図20から図22において不図示)から隔離する。このような状態の監視は、気化/凝結装置400内の圧力をモニターし、所定圧力に達したら、実質的に全ての滅菌剤が気化したと仮定することで行うのが最も簡単である。次に、滅菌チャンバーの圧力を好ましくは約0.67×102パスカル(0.5トール)まで下げる。次に排気制御弁406を開き、ロッド278(図14参照)を加熱して凝結した滅菌剤を気化させ、排気制御弁406および排気路430を介して滅菌チャンバーまで流す。
滅菌剤の大部分を入れる前に滅菌チャンバーを減圧することにより、サイクル全体の時間を短縮できることがわかった。オリフィス調整弁402を閉じ、滅菌チャンバーを減圧するには、別途時間がかかる。しかし、圧力を下げると、滅菌しようとする機器において拡散しにくい領域、例えば管腔へ滅菌剤を拡散させる条件がよりよくなる。拡散効率を上げることで節約される時間は、滅菌チャンバーを減圧するために失った時間を埋め合わせる以上のものとなりうる。滅菌サイクルの速さは、滅菌装置の使用者にとって重要な要素である。
滅菌チャンバー内の水蒸気は、滅菌チャンバー内を減圧するのに要する時間に影響することがある。このような水蒸気は、通常、適切に乾燥させていない機器を積載することで起こる。水蒸気を除去するのにあまりにも時間がかかれば、このことを使用者に示し、将来のサイクルの積載物をもっと注意深く乾燥させるべきであると気づかせることができる。取り去るのに、または効率的に取り去るのにあまりにも時間がかかるほど多量の水蒸気が存在していることもある。このような場合には、サイクルを取り消し、使用者にその理由を通知すべきである。
表2は、異なる3つのサイクルについてのコントロールポイントを示している。ここで、フラッシュ、すなわち非常に速いサイクルは、管腔がない装置の滅菌用であり、ショートサイクルは管腔が一つだけあってやや困難である装置の滅菌用であり、ロングサイクルは長くて細いより難しい装置の滅菌用である。滅菌チャンバーおよび気化/凝結装置400から空気を除去するために最初にポンプで排気している間、排気制御弁406は開いたままにしておく。圧力がP1に達したら、排気制御弁406を閉じるが、オリフィス調整弁402は、開いたままにしておく。これにより、滅菌剤の気化、濃縮が開始する。気化/凝結装置400内で圧力P2に達したら、チャンバー内の圧力Pcを確認する。圧力Pcが表2に列挙した値以上であれば、次にオリフィス調整弁402を閉じ、Pcに達するまでポンプ排気を続け、そして排気制御弁406を開いて滅菌剤を滅菌チャンバーへ移す。その他の場合は、排気制御弁406を直ちに開く。気化/凝結装置の圧力がP2に達する時間にチャンバーの圧力がPc−cancelを越えていれば、滅菌チャンバーにあまり多くの水が入っているとみなして、サイクルをキャンセルする。
Figure 0004739130
図23は、本発明による他の気化装置500を示している。気化装置500は、凝結/再気化部254(図14も参照)に接続するためのキャビティ502を上部拡張部504に備え、また、下部気化面506を有する。気化面506は、第1の面508と第2の面510を備えており、この第1の面508と第2の面510は、互いの方に向けて傾斜し、細長い頂部512において合わさっている。気化面は、キャビティ502と一体に形成してもよいし、キャビティ502にはまる別個独立の部品であってもよい。入口514から、過酸化水素と水からなる溶液などの滅菌溶液が気化面506に供給される。
入口514は、いくつかの形態をとりうる。好ましくは、入口514は滅菌溶液の液滴を細長い頂部512の上に均等にシャワー状に注いで、第1の面508および第2の面510を流れ落ちるようにし、これにより、気化が気化面506上で均一に分散して生じるようにする。入口514は、細長い頂部512の上に分散配置された複数のノズルまたは開口部を備えていてもよい。各ノズルが、複数の開口部を備えていてもよい。均一に分散させると、気化がより速くになり、これにより、滅菌サイクルを済ませる時間を短くできる。また、気化がより一様になり、凝結および再気化とのシンクロニシティー(synchronicity)が維持される。
面508および510を傾斜させることにより、空間も節約でき、かつ、与えられた設置面積における体積に対する表面積の比を高めることにより気化が増え、同時に、気化面506上で滅菌溶液がより均一に分散するようになる。第1の面508と第2の面510は、水平に対し15度から60度傾斜させることが好ましく、25度から50度傾斜させることがより好ましい。
気化面506は、その上の流れがより均一に分散するように構成することができる。例えば、気化面506は、折り目を形成するように、すなわち、好ましくは鉛直方向の流動向上溝を設けることができる。気化面506には、複数の小さなポケットを設けることもできる。このポケットは、液体滅菌剤が気化面506の上を流れる際に、それを少量捕らえることにより、気化を一様に分散させる。各ポケットは、約10から50マイクロリッターの滅菌溶液を取り込むことが好ましい。本発明の一態様では、滅菌剤の総量が1.8mlの59%過酸化水素水である。
気化面506は、突起で覆って、その表面積を増やすこともできる。半球を密に詰めた面では、面積が約78%増える。増えた表面積により、滅菌溶液の気化がよりいっそう速くなる。
図示した三角プリズム形状の気化面505に加え、他の形状でも同様に目的を果たすことができる。例えば、気化面は、直立した円錐、ピラミッド、または半球からなる外面を備えていてもよい。
凝結/再気化部254および滅菌蒸気を濃縮するための他の装置との関係で説明したが、気化装置500は、滅菌溶液を気化させ、それを濃縮することを試みることなく、滅菌チャンバーに直接供給する、より一般的な蒸気相滅菌システムをも同様にいっそうよくするものである。
本発明を好ましい実施形態を参照しながら説明した。蒸気の詳細な説明を読み理解したら、改良や変更を思いつくのは明らかである。このような改良や変更は、添付した特許請求の範囲またはその均等物の範囲内である限り、全て本発明に含まれることが意図されている。
〔実施の態様〕
(1) 滅菌チャンバーに滅菌剤を蒸気相で供給する方法において、
傾斜している気化面を加熱する段階と、
滅菌溶液を前記気化面の上に流すことにより、前記滅菌溶液を気化させて滅菌蒸気にする段階と、
前記滅菌蒸気を前記滅菌チャンバーに送る段階と、
を含む方法。
(2) 実施態様1記載の方法において、
前記気化面が下方に延びる複数の溝部を有し、前記滅菌溶液を前記気化面の上に流す段階には、前記滅菌溶液を前記溝部に流すことが含まれる、方法。
(3) 実施態様1記載の方法において、
前記滅菌溶液が前記気化面の上に噴霧される、方法。
(4) 実施態様3記載の方法において、
前記滅菌溶液の大部分が前記気化面の上半部に噴霧される、方法。
(5) 実施態様1記載の方法において、
前記気化面が、上部領域が接合されている第1の面および第2の面を備えており、前記滅菌溶液の一部が前記第1の面を流れ、他の一部が前記第2の面を流れる、方法。
(6) 実施態様1記載の方法において、
前記滅菌溶液には、過酸化水素と水とが含まれている、方法。
(7) 実施態様1記載の方法において、
前記気化面が複数のくぼみを備えており、前記くぼみが、前記滅菌溶液が前記気化面を流れ落ちる際に前記滅菌溶液の一部を捕らえ、気化するまで保持する、方法。
(8) 実施態様7記載の方法において、
前記くぼみに捕らえられた前記滅菌溶液の各々の体積が10から50マイクロリットルである、方法。
(9) 実施態様1記載の方法において、
前記気化面が、表面積を増大させるために複数の突出部を備えている、方法。
(10) 実施態様1記載の方法において、
前記気化面が水平に対して15度から60度の角度で傾斜している、方法。
(11) 実施態様10記載の方法において、
前記気化面が水平に対して25度から50度の角度で傾斜している、方法。
(12) 滅菌システムにおいて、
滅菌チャンバーと、
前記滅菌チャンバーに蒸気相の化学滅菌剤を供給する気化装置と、
を具備し、
前記気化装置が、
傾斜した気化面と、
前記気化面を加熱する手段と、
滅菌溶液を前記気化面に流す手段と、
前記気化装置および前記滅菌チャンバーの間にある通路と、
を備える、滅菌システム。
(13) 実施態様12記載の滅菌システムにおいて、
前記気化面が下方に延びる複数の溝部を有し、前記溝部により前記気化面の上の流れを下方に向けている、滅菌システム。
(14) 実施態様12記載の滅菌システムにおいて、
滅菌溶液を前記気化面に流す手段がノズルを備えており、前記ノズルにより前記滅菌溶液が前記気化面に噴霧される、滅菌システム。
(15) 実施態様14記載の滅菌システムにおいて、
前記滅菌溶液の大部分が前記気化面の上半部に噴霧されるように前記ノズルが向けられている、滅菌システム。
(16) 実施態様12記載の滅菌システムにおいて、
前記気化面が、上部領域で接合されている第1の面および第2の面を備えている、滅菌システム。
(17) 実施態様12記載の滅菌システムにおいて、
前記気化面が複数のくぼみを備えており、前記くぼみは、前記滅菌溶液が前記気化面を流れ落ちる際に前記滅菌溶液の一部を捕らえ、気化するまで保持するようになっている、滅菌システム。
(18) 実施態様17記載の滅菌システムにおいて、
前記くぼみは、各々10から50マイクロリットルの量を捕らえる大きさをしている、滅菌システム。
(19) 実施態様12記載の滅菌システムにおいて、
液体殺菌剤を前記気化面の上に向けるための複数のポートをさらに備えている、滅菌システム。
(20) 実施態様19記載の滅菌システムにおいて、
前記ポートは、少なくとも前記気化面の上半分の上において均一に分散配置されている、滅菌システム。
(21) 実施態様12記載の滅菌システムにおいて、
前記気化面が水平に対して15度から60度の角度で傾斜している、滅菌システム。
(22) 実施態様21記載の滅菌システムにおいて、
前記気化面が水平に対して25度から50度の角度で傾斜している、滅菌システム。
本発明による滅菌システムのブロック図である。 図1の滅菌システムの気化装置および拡散路のブロック図である。 本発明による滅菌システムの他の実施形態のブロック図である。 本発明による滅菌システムの他の実施形態のブロック図である。 図3Aの線3B−3Bに沿って取られた断面図である。 本発明による滅菌システムの他の実施形態のブロック図である。 本発明による滅菌システムの他の実施形態のブロック図である。 図5の線6−6に沿って取られた断面図である。 本発明による滅菌システムの他の実施形態のブロック図である。 図7の線8−8に沿って取られた断面図である。 本発明による滅菌システムのブロック図である。 図9のシステムで使用する排気側凝結/気化装置の切り取り図である。 図9のシステムで使用する吸気側凝結/気化装置の切り取り図である。 図9のシステムで使用する他の吸気側凝結/気化装置の斜視図である。 図12の凝結/気化装置の分解斜視図である。 図12の線14−14に沿って取られた断面図である。 図14に示したバルブアセンブリの拡大断面図である。 図12の凝結/気化装置に利用されている熱電式ヒートポンプとロッドアセンブリの分解斜視図である。 本発明の他の滅菌システムである。 本発明の他の殺菌システムである。 本発明の他の殺菌システムである。 本発明の他の殺菌システムである。 図9のシステムで使用する他の吸気側凝結/気化装置の斜視図である。 図20の吸気側凝結/気化装置に利用されているバルブブロックの図である。 図20の吸気側凝結/気化装置で利用しているときの図21の弁ブロックの切り取り図である。 本発明の気化装置の斜視図である。

Claims (16)

  1. 滅菌チャンバーに滅菌剤を蒸気相で供給する方法において、
    化面を加熱する段階であって、前記気化面が、互いに対して傾斜する第1及び第2の傾斜面を備え、前記第1及び第2の傾斜面は、上部領域において接合されて細長い頂部を形成する、段階と、
    滅菌溶液の液滴を前記頂部の上に均等にシャワー状に注ぐことにより、前記滅菌溶液の液滴の一部を前記第1の傾斜面の上に流し、前記滅菌溶液の液滴の別の一部を前記第2の傾斜面の上に流す、段階と、
    前記第1及び第2の傾斜面の上に流した前記滅菌溶液を気化させて滅菌蒸気にする段階と、
    前記滅菌蒸気を前記滅菌チャンバーに送る段階と、
    を含む方法。
  2. 請求項1記載の方法において、
    前記気化面が下方に延びる複数の溝部を有し、前記滅菌溶液を前記第1及び第2の傾斜面の上に流す段階には、前記滅菌溶液を前記溝部に流すことが含まれる、方法。
  3. 請求項1記載の方法において、
    前記滅菌溶液には、過酸化水素と水とが含まれている、方法。
  4. 請求項1記載の方法において、
    前記気化面が複数のくぼみを備えており、前記くぼみが、前記滅菌溶液が前記第1及び第2の傾斜面を流れ落ちる際に前記滅菌溶液の一部を捕らえ、気化するまで保持する、方法。
  5. 請求項記載の方法において、
    前記くぼみに捕らえられた前記滅菌溶液の各々の体積が10から50マイクロリットルである、方法。
  6. 請求項1記載の方法において、
    前記気化面が、表面積を増大させるために複数の突出部を備えている、方法。
  7. 請求項1記載の方法において、
    前記第1及び第2の傾斜面が水平に対して15度から60度の角度で傾斜している、方法。
  8. 請求項記載の方法において、
    前記第1及び第2の傾斜面が水平に対して25度から50度の角度で傾斜している、方法。
  9. 滅菌システムにおいて、
    滅菌チャンバーと、
    前記滅菌チャンバーに蒸気相の化学滅菌剤を供給する気化装置と、
    を具備し、
    前記気化装置が、
    気化面であって、互いに対して傾斜する第1及び第2の傾斜面を備え、前記第1及び第2の傾斜面は、上部領域で接合されて細長い頂部を形成する、気化面と、
    前記気化面を加熱する手段と、
    滅菌溶液の液滴を前記頂部の上に均等にシャワー状に注ぐ入口であって、前記滅菌溶液の液滴の一部が前記第1の傾斜面の上を流れ、前記滅菌溶液の液滴の別の一部が前記第2の傾斜面の上を流れる、入口と、
    前記気化装置および前記滅菌チャンバーの間にある通路と、
    を備える、滅菌システム。
  10. 請求項記載の滅菌システムにおいて、
    前記気化面が下方に延びる複数の溝部を有し、前記溝部により前記第1及び第2の傾斜面の上の流れを下方に向けている、滅菌システム。
  11. 請求項記載の滅菌システムにおいて、
    前記気化面が複数のくぼみを備えており、前記くぼみは、前記滅菌溶液が前記第1及び第2の傾斜面を流れ落ちる際に前記滅菌溶液の一部を捕らえ、気化するまで保持するようになっている、滅菌システム。
  12. 請求項11記載の滅菌システムにおいて、
    前記くぼみは、各々10から50マイクロリットルの量を捕らえる大きさをしている、滅菌システム。
  13. 請求項9記載の滅菌システムにおいて、
    液体滅菌溶液を前記頂部の上に向けるための複数のポートをさらに備えている、滅菌システム。
  14. 請求項13記載の滅菌システムにおいて、
    前記ポートは、少なくとも前記気化面の上半分の上において均一に分散配置されている、滅菌システム。
  15. 請求項記載の滅菌システムにおいて、
    前記第1及び第2の傾斜面が水平に対して15度から60度の角度で傾斜している、滅菌システム。
  16. 請求項記載の滅菌システムにおいて、
    前記第1及び第2の傾斜面が水平に対して25度から50度の角度で傾斜している、滅菌システム。
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