JP4738688B2 - 防火用耐熱板ガラス - Google Patents
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Description
この発明は、強化処理を施したガラス板本体で構成してある耐熱板ガラスに関し、特に、防火戸や防火窓としての防火性能を備えた防火用耐熱板ガラスに関する。
【0001】
背景技術
従来、この種の耐熱板ガラスとしては、装飾部(例えば、サンドブラスト加工やエッチング加工やセラミック印刷加工等によって、ガラス板表面に絵柄や模様や無地模様等を形成してある部分)を設けてあるものはなかった。
【0002】
ところで、上述した従来の耐熱板ガラスによれば、ガラス板表面に圧縮歪み層をつくることにより、機械的・熱的強度を増大を図ってある訳であるが、表面に装飾部を形成することによってガラス板表面が乱れ易く、前記圧縮歪み層に充分な歪みを付加することが困難となり、板ガラス強度が低下することが懸念された。そのため、従来は、耐熱板ガラスには、装飾部を設けたものがなかった。
【0003】
しかしながら、耐熱板ガラスにおいても前記装飾部を設けて、例えば、意匠性を向上したり、使用環境に応じた質感を与えたり、目隠しに使用できるようにしたいという要望がある。
【0004】
従って、本発明は、耐熱板ガラスとしての強化機能と、装飾性とを併せ持った防火用耐熱板ガラスを提供することを目的としている。
【0005】
発明の開示
本発明の防火用耐熱板ガラスの第一特徴構成は、強化処理を施したガラス板本体で構成してある防火用耐熱板ガラスにおいて、前記ガラス板本体の板面に、当該板ガラス本体の上縁部から所定寸法の領域を外して、サンドブラスト処理により形成した装飾部を設け、前記所定寸法は縁部から、かかり代寸法の1/2にあたる寸法とした点にある。
【0006】
上記構成によれば、ガラス板本体の板面の上縁部については、通常の強化による機械的・熱的強度の増大効果を期待することが可能となる。
【0007】
通常、防火戸や防火窓に使用されるガラス板は、熱を受けてガラス板の中央部に発生した熱膨張によって、窓枠等に支持されたガラス板エッジ部分に引張応力が作用し、その引張応力が、ガラス板に備わったエッジ強度を超えることによって割れ(ガラス板の熱割れ現象)を生じる訳であるが、そのためには、特に、ガラスのエッジ強度が高いことが望まれる。そしてまた、一般的な傾向として、火災が発生した場合、戸や窓の上縁部が特に高温に曝されやすく、それに伴ってガラス板上縁部のエッジから前記熱割れ現象が発生し易いといえる。
【0008】
従って、第一特徴構成に記載した防火用耐熱板ガラスによれば、前記ガラス板本体の板面の上縁部のエッジ強度が充分に確保してある場合(上縁部から所定寸法の領域を外して装飾部を設けてある場合)は、その一端エッジを上縁部になるように設置することにより、少なくともガラス板上縁部のエッジ強度が高いから、熱割れ現象防止効果が向上し、防火戸や防火窓としての防火性能を満足することが可能となる。
【0009】
しかも、サンドブラストによって装飾部を形成する場合には、フィルタ形成作業を少なくすることができ、より効率よく板ガラスを形成することが可能となる。
【0010】
前記所定寸法は、縁部(上縁部又は長辺端縁部)から、かかり代寸法の1/2にあたる寸法とする。かかり代寸法の1/2にあたる所定寸法の領域を外した範囲にサンドブラスト処理を施すことによって設けた装飾部は、耐熱板ガラスの意匠性を向上させたり、質感を付加したりする一方で、目隠しとすることもでき、多機能に使用することが可能となる。
【0011】
また、第二特徴構成に記載のごとく、強化処理を施した細長い形状のガラス板本体で構成してある防火用耐熱板ガラスにおいて、前記ガラス板本体の板面に、当該板ガラス本体の長辺部分における端縁部から、所定寸法の領域を外して、サンドブラスト処理により形成した装飾部を設け、前記所定寸法は縁部から、かかり代寸法の1/2にあたる寸法としてあると、次の点で有利である。すなわち、ガラス板本体が細長い形状の場合、長辺部分に熱応力が作用し易いため、その部分を無装飾とすることによって、当該長辺部分のエッジ強度を充分に確保することができる。このことにより、上記熱割れ現象防止効果がさらに向上し、防火戸や防火窓としての防火性能を満足することが可能となる。しかも、サンドブラストによって装飾部を形成する場合には、第一特徴構成との関連で上述したのと同様、フィルタ形成作業を少なくすることができ、より効率よく板ガラスを形成することが可能となる。
【0012】
前記所定寸法は、縁部(上縁部又は長辺端縁部)から、かかり代寸法の1/2にあたる寸法とする。かかり代寸法の1/2にあたる所定寸法の領域を外した範囲にサンドブラスト処理を施すことによって設けた装飾部は、耐熱板ガラスの意匠性を向上させたり、質感を付加したりする一方で、目隠しとすることもでき、多機能に使用することが可能となる。
【0013】
さらに、本発明の防火用耐熱板ガラスの第三特徴構成は、前記ガラス板本体が、端縁部全周にわたって稜部を滑らかに形成した点にある。
【0014】
一般的に、板ガラス内に生じる内部応力は、端縁部に集中し易い性質があり、特に、ガラス端縁部の仕上げが粗い場合には、凹凸の谷部・山部に応力が集中し易く、ガラスの強化度が低くなり易い。
【0015】
従って、上記構成によれば、稜部を滑らかに形成してあることで、ガラス端縁部での応力集中を回避することができ、エッジ強度を構造的に向上させることが可能となる。
【0016】
さらに、本発明の防火用耐熱板ガラスの第四特徴構成は、ガラス板本体をガラス軟化点付近の温度で加熱した後、このガラス板本体の板面に冷却空気を吹き付けて熱歪みを付加することで熱強化処理を施したガラス板本体で構成してある防火用耐熱板ガラスにおいて、前記板ガラス本体の端縁部が、その全周にわたって、研磨面の最大凹凸を0.05mm以下となるように外方に凸の曲面形状に研磨された曲面縁部と、この曲面縁部と前記板ガラス表裏の平面部との間にあって最大凹凸を0.007mm以下になるように仕上げられた境部とから稜部に形成され、前記ガラス板本体の板面の内、全周縁部におけるかかり代寸法の1/2を外した領域に、サンドブラスト処理を施すことによって装飾部を設けた点にある。
【0017】
上記構成によれば、第一〜三特徴構成のいずれかに記載の発明との関連で述べた作用効果を叶えることができるのに加えて、ガラス板端縁部の全周のエッジ強度が高くなり、より熱割れ現象防止効果が向上し、高い防火性能を発揮するようになる。すなわち、特定の端縁部に限らず、他の端縁部をも外して装飾部を設ければ、全端縁部のエッジ強度を高く維持することが期待でき、前記ガラス板に対する熱割れ現象防止効果がさらに向上し、高い防火性能を発揮することが可能となる。より具体的には、前記曲面縁部は、その研磨面の最大凹凸を0.05mm以下という非常に細かな凹凸となるように外方に凸の曲面形状に研磨されたものであるから、ガラス板本体の内部応力が集中的に作用するのを避け易くなる。また、前記境部は、最大凹凸をさらに細かく0.007mm以下になるように仕上げられたものであるから、前記境部への内部応力の集中が起こり難くすることができるのである。このような曲面縁部と境部の研磨によってガラス板本体の端縁部全周にわたって滑らかな稜部が形成されることで、より一層、内部応力が集中し難くなり、エッジ強度を増加させることができる。
【0018】
そして、全周縁部から、かかり代寸法の1/2にあたる所定寸法の領域を外した範囲にサンドブラスト処理を施すことによって設けた装飾部は、耐熱板ガラスの意匠性を向上させたり、質感を付加したりする一方で、目隠しとすることもでき、多機能に使用することが可能となる。
【0019】
従って、耐熱板ガラスとしての強化機能と、装飾性とを併せ持った防火用耐熱板ガラスを提供することが可能となる。
【0020】
発明を実施するための最良の形態
本発明をより詳細に説明するために、添付の図面に従ってこれを説明する。
第1図は、サッシュ1に対して、本発明にかかる防火用耐熱板ガラスの好ましい形態である板ガラス3の端縁部2をはめて構成してある防火戸4を示すものである。
【0021】
前記サッシュ1は、戸枠部分を形成する環状のサッシュ本体5を設け、前記板ガラス3をサッシュ本体5に保持するための保持部6を、前記サッシュ本体5の枠内周部分に着脱自在に設けて構成してある。
【0022】
前記サッシュ本体5、及び、保持部6は、共に金属で形成してあり、火災が発生しても前記板ガラス3を保持できることを考慮して形成してある。前記保持部6は、一対のアングル部材で構成してあり、夫々の間に前記板ガラス3の端縁部2を保持できる隙間7を形成できる状態に前記サッシュ本体5に取り付けてある。
【0023】
また、前記隙間7には、前記板ガラス3の端縁保護の機能を備えたクロロプレンゴム製のセッティングブロック(前記サッシュ1の下辺の隙間7にのみ設置)8と、前記板ガラス3の端縁部2を挟持して保持部6に固定する保持材9とを設けてある。
【0024】
前記保持材9は、セラミックスロープS1やセラミックスペーパーS2によって構成してあり、前記両保持部6間に板ガラス3を位置させて板ガラス3と保持部6間の隙間7に詰め込むことによって、前記端縁部2を弾性的に挟み込み固定できるように形成してある。具体的には、板ガラス3の端縁部2のほぼ全長にわたる長さ寸法に形成してあり、前記板ガラス3の端縁部2を挟んだ状態に設置することによって、前記保持部6から挟持方向の押圧力を受けて前記板ガラス3を強力に挟持固定することができ、火災時の板ガラス3の熱変形によるガラス周縁部分の外れを防止することができる。
【0025】
因みに、当該実施形態においては、前記板ガラス3は、前記保持部6内への端縁部のかかり代寸法Dが1cmになるように配置されている。
【0026】
次に、板ガラス3について説明する。
前記板ガラス3は、ソーダ石灰系のガラス板本体3Aを、後述の端縁部仕上げ工程、及び、装飾部形成工程を経てから、吊り金具を使用しない製法で熱強化処理を施して形成してある。
【0027】
前記ガラス板本体3Aは、その端面を厚み方向での中間部ほど外方に突出する曲面形状に研磨(研磨された面の最大凹凸は0.05mm以下)する第一研磨工程を経て、前記第一研磨工程によって前記ガラス板本体3Aの端面に形成された曲面縁部3aと前記ガラス板本体3A表裏の平面部3bとの境部3cを、前記第一研磨工程より滑らか(仕上げ面の最大凹凸は0.007mm以下)に加工する仕上げ工程を実施して形成してある。
【0028】
具体的には、前記第一研磨工程は、第2図に示すように、軸芯廻りに回転する円筒ホイール10の外周面を使って研磨する平廻り円筒ホイール型研磨方式の研磨方法によって実施するもので、前記円筒ホイール10は、軸芯方向での中間部ほど外径寸法が小径になるようにその外周面を形成してあり、被研磨部分となるガラス板端面が、外方に突出した曲面形状に研磨されるように構成してある。そして、前記円筒ホイール10の外周面は、#200番より細かな研磨部に形成してある。
【0029】
この第一研磨工程において研磨された前記曲面部3aは、表面内の凹凸が0.03mm程度に仕上げられており、非常に細かな凹凸であるから、ガラス板本体3Aの内部応力が集中的に作用するのを避け易くなる。
【0030】
更には、第一研磨工程での研磨方向は、板ガラス端面の長手方向に沿って設定してあるから、研磨に伴う筋(キズ)は、同様に板ガラス端面の長手方向に沿って形成されるから、ガラス板本体3Aの板面に沿って作用する熱破壊力等の集中を回避し易くなる。
【0031】
前記仕上げ工程は、第3図に示すように、二軸の回転軸に張り廻されて回転する研磨用ベルト11の外周面を使って研磨するバフ磨き方式の研磨方法によって実施するものである。このバフ磨きとは、極上仕上げとも呼ばれ、一般的には、羊の皮で形成したベルト11で研磨し、その研磨に際しては、酸化セリウム(非常に細かい粒度の研磨粉)の水溶液を被研磨部分に掛けながら実施することによって、表面粗さが3〜7μmにまで細かくなり、ツヤをだすことも可能で、前記境部3cへの内部応力の集中が起こり難くすることができる。
【0032】
これら端縁部仕上げ工程(第一研磨工程、及び、仕上げ工程)によって、ガラス板本体3Aの全周にわたって稜部が滑らかになるように仕上げることで、内部応力が集中し難くなり、それをエッジ強度増加分に換算すると、約3.9×107Pa(旧表記による400kgf/cm2)に相当することが確認されている。
【0033】
また、前記ガラス板本体3Aの板面には、第4図に示すように、それぞれの端縁から所定寸法Lの領域を外して装飾部12を形成してある。
【0034】
この装飾部12を設ける装飾部形成工程は、具体的には、前記端縁から所定寸法Lの領域にマスク処理を施した状態で、残りの板面の全面部分にサンドブラスト処理を施すことにより実施され、その結果、前記マスク部分以外には、無地装飾を形成することができる。従って、当該板ガラス3は、例えば、光は通すものの前記装飾部12によって目隠しすることができ、意匠性の高い防火用耐熱板ガラスとすることが可能となる。
【0035】
また、熱強化処理は、ガラス板本体3Aをガラス軟化点付近の温度で加熱し、その後、表面に冷却空気を吹付けて熱歪みを付加することで実施される。
【0036】
当該実施形態においては、ガラス板本体3Aに対して前記熱強化処理によって約1.67×108 Pa(旧表記による1700kgf/cm2)以上の強化を図るものである。
【0037】
従って、装飾部12を設けてあるにも拘わらず、ガラスエッジ部分では、(3.9×107+1.67×108)Pa(旧表記による(400+1700)kgf/cm2)の強化が図られている板ガラスと同等の強度を確保することが可能となる。
【0038】
因みに、ガラス端部から装飾部12までの前記所定寸法Lについては、大きく確保するほどガラス板3のエッジ強度低下を小さくすることができる。また、前記かかり代寸法Dについては、小さくするほど、火災時のガラス板端縁部での発生熱応力を小さくすることができる。
【0039】
当該実施形態においては、前記かかり代寸法Dは、1cmとし、前記所定寸法Lは、かかり代寸法Dの1/2にあたる0.5cmとした。
【0040】
尚、ガラス板本体3Aのエッジ強度(表面圧縮応力)の測定は、全反射応力測定方法により行うことができる。全反射応力測定方法は、被測定板ガラス表面にこれより屈折率の僅かに大きいプリズムを置き、被測定点に集束する円偏光光束を全反射臨界角にほぼ等しい角度で入射させて、反射光観察望遠鏡の視野に現れる明暗の全反射境界線間のずれ量を既知応力により較正した目盛りで測定する方法によって実施される。
【0041】
〔別実施形態〕
以下に上記とは異なる本発明にかかる防火用耐熱板ガラス及びそれを製造する方法の例について説明する。
【0042】
〈1〉前記第一研磨工程は、先の実施形態で説明した平廻り円筒ホイール型研磨方式による研磨方法に限定されるものではなく、例えば、カップホイール(ホイール面に研磨用ダイヤモンドや砥石を付設してあるもの)を用いた研磨方法との併用や、バフ磨き方式の研磨方法、又は、その併用による研磨方法であってもよい。また、前記仕上げ工程は、先の実施形態で説明したバフ磨きに限定されるものではなく、例えば、ガラス板本体3A端縁部の局部的な加熱溶融によって実施したり、又は、化学的な溶解によって実施するものであってもよい。
【0043】
〈2〉ガラス板本体3Aと、サッシュ本体5との取り付けは、先の実施形態に限定されるものではなく、例えば、第5図に示すように、使用する保持材として、サッシュ本体5と面接触する金属製の弾性保持材9aを使用して固定すれば、サッシュ本体5への輻射熱を、前記弾性保持材9aからガラス板本体3Aの周縁部に効率よく伝達することができ、板ガラスの中央部と周縁部との温度差を少なくして、破壊し難くすることが可能となる。また、取り付け状態の他の実施形態としては、第6図に示すように、サッシュ本体5の押縁5aに嵌合する金属製の弾性保持材9bと、不燃製板(例えば、ケイカル板)によって挟持固定するものであってもよい。
【0044】
〈3〉前記装飾部12は、先の実施形態で説明したように、前記ガラス板本体3Aの板面の内、全周縁部を外した領域に形成してあるものに限定されず、例えば、第7図に示すように、ガラス板本体3Aの板面の内、一端縁部を外した領域に形成してあるものであってもよい。この実施形態の場合は、装飾部を形成していない端縁部(無装飾端縁部という)のエッジ強度が高くなるから、当該板ガラス3の設置姿勢を決定する際に、熱応力が大きくなり易い位置に前記無装飾端縁部が位置するように設置すると防火対策上有効となる。また、前記無装飾端縁部の数を少なくするほど、例えば、前述と同じように、サンドブラスト等のフィルタを必要とする加工法で装飾部を形成する場合には、フィルタ形成作業を少なくすることができ、より効率よく板ガラスを形成することが可能となる。
また、第8図に示すように、ガラス板本体3Aが細長い形状の場合、長辺部分に熱応力が作用し易いため、前記無装飾端縁部を、長辺部分に形成するものであってもよい。要するに、ガラス板本体の板面の内、少なくとも一端縁部を外した領域に装飾部12を設けてあればよい。
【0045】
〈4〉前記装飾部12は、先の実施形態で説明したサンドブラスト加工によって形成するものに限らず、例えば、エッチング加工やセラミック印刷加工等によって形成するものであってもよい。
また、装飾そのものは、先の実施形態で説明した無地模様に限らず、例えば、絵柄や幾何学模様やパターン模様等であってもよい。更には、装飾部の配置については、全面に装飾を設けるもの以外に、例えば、第9図〜第11図に示すように、部分的に装飾を設けるものであってもよい。
一方、これら装飾部12は、ガラス板本体3Aの片面に設ける以外に、両面に設けるものであってもよい。
【0046】
産業上の利用可能性
以上のように、本発明にかかる防火用耐熱板ガラスは、耐熱強度が要求されており、かつ、使用環境に応じて質感を与えたり、目隠しに使用できるように、ガラス板表面の装飾が望まれる防火戸等の用途に適している。
【0047】
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明にかかる耐熱板ガラスの取り付け状況を説明するための要部断面図。
【図2】この発明にかかる耐熱板ガラス端縁部の仕上げ方法を説明する図。
【図3】他の仕上げ方法を説明する図。
【図4】この発明にかかる耐熱板ガラスを正面から見た図。
【図5】第1図に示したとは異なる本発明にかかる耐熱板ガラスの取り付け状況を説明するための断面図。
【図6】第1図に示したとは異なる本発明にかかる耐熱板ガラスの取り付け状況を説明するための断面図。
【図7】第4図に示したものとは異なる本発明にかかる耐熱板ガラスを正面から見た図。
【図8】第4図に示したものとは異なる本発明にかかる耐熱板ガラスを正面から見た図。
【図9】第4図に示したものとは異なる本発明にかかる耐熱板ガラスを正面から見た図。
【図10】第4図に示したものとは異なる本発明にかかる耐熱板ガラスを正面から見た図。
【図11】第4図に示したものとは異なる本発明にかかる耐熱板ガラスを正面から見た図。
Claims (4)
- 強化処理を施したガラス板本体で構成してある防火用耐熱板ガラスであって、
前記ガラス板本体の板面に、当該板ガラス本体の上縁部から所定寸法の領域を外して、サンドブラスト処理により形成した装飾部を設け、
前記所定寸法は縁部から、かかり代寸法の1/2にあたる寸法である防火用耐熱板ガラス。 - 強化処理を施した細長い形状のガラス板本体で構成してある防火用耐熱板ガラスであって、
前記ガラス板本体の板面に、当該板ガラス本体の長辺部分における端縁部から、所定寸法の領域を外して、サンドブラスト処理により形成した装飾部を設け、
前記所定寸法は縁部から、かかり代寸法の1/2にあたる寸法である防火用耐熱板ガラス。 - 前記ガラス板本体は、端縁部全周にわたって稜部を滑らかに形成してある請求の範囲第1項又は第2項記載の防火用耐熱板ガラス。
- ガラス板本体をガラス軟化点付近の温度で加熱した後、このガラス板本体の板面に冷却空気を吹き付けて熱歪みを付加することで熱強化処理を施したガラス板本体で構成してある防火用耐熱板ガラスであって、
前記板ガラス本体の端縁部が、その全周にわたって、研磨面の最大凹凸を0.05mm以下となるように外方に凸の曲面形状に研磨された曲面縁部と、この曲面縁部と前記板ガラス表裏の平面部との間にあって最大凹凸を0.007mm以下になるように仕上げられた境部とから稜部に形成され、
前記ガラス板本体の板面の内、全周縁部におけるかかり代寸法の1/2を外した領域に、サンドブラスト処理を施すことによって装飾部を設けてある防火用耐熱板ガラス。
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