JPS5852929B2 - 防火窓ガラス板 - Google Patents

防火窓ガラス板

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JPS5852929B2
JPS5852929B2 JP53119713A JP11971378A JPS5852929B2 JP S5852929 B2 JPS5852929 B2 JP S5852929B2 JP 53119713 A JP53119713 A JP 53119713A JP 11971378 A JP11971378 A JP 11971378A JP S5852929 B2 JPS5852929 B2 JP S5852929B2
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window glass
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健二 寺島
栄次 奥田
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【発明の詳細な説明】 本発明は火災に遭遇したときに火災を遮断する性能を有
し、かつ良好なる透視性を保有し続ける防火窓ガラス板
に関する。
建築物の窓または扉などの開口部には当該区画に火災が
発生した場合、または隣接の区画に火災が発生した場合
に、火災の拡大または延焼を防止するために必要とされ
る部位ではかかる火災による火災の伝播を遮断しうる火
災性能を有する窓および扉が使用されている。
我が国において、火災に遭遇したときに火災の通過を阻
止しつる防火性能を有する防火戸として使用が許容され
る窓および扉等は、JISA1311に規定される屋外
用の防火用2級加熱試験で防火上有害な変化・異状を示
さないことが必要とされており、また、JISA131
1では建築物の屋内防火区画に使用する防火戸に関して
適用される耐火用の防火戸試験方法についても規定して
いる。
本発明によるところの防火窓ガラス板は JI8A1311に規定される防火戸試験方法において
、防火用2級加熱試験(乙種防火戸試験ともいわれる)
ならびに耐火用加熱試験の両試験方法にあって、何らの
防火上有害な変化異状を示すことなく有効に火災を遮断
する性能を有しており、しかも極めて良好なる透視性を
保有し続ける新規なる防火窓ガラス板である。
JISAI 311の防火用2級加熱試験を満足する窓
ガラス板としては網入ガラス板および平行線入ガラス板
が知られている。
しかし、これらの金属線材穴ガラス板は、金属線材を包
むガラス部で応力集中を生じるため、火災による加熱温
度が低くともガラス板に亀裂が発生しやすいという欠点
を有したり、また金属線材のために通常の透明ガラス板
に比較して透視性が劣るという欠点がある。
さらにこれらの金属線材穴ガラス板において線間隔を拡
大すれば相対的に透視性を向上することも可能であるが
、それに比例して防火性能が不安定になるという不便が
ある。
一方、金属線材穴ガラス板と同じく火災の通過を阻止す
ることを目的としたガラス板に関しては、先に特公昭4
7−1304号によって開示された2枚以上のガラス板
間に含水珪酸アルカリよりなる中間層を設けたガラス積
層板、あるいは特開昭50−18513号によって開示
された2枚以上のガラス板間に含水珪酸アルカリの如き
火災による加熱によって熱絶縁性物質に変換する材料層
と熱可塑性樹脂層とからなる中間層を設けて貼り合せた
ガラス積層板が知られているが、これらのガラス積層板
における含水珪酸アルカリ等の熱変換物質は100℃近
傍の温度で容易に無水化して発泡物となるから、かかる
ガラス積層板を防火窓ガラス板として使用した場合、火
災の比較的早期に不透明化して透視不能となり、消防活
動に不便をもたらすという欠点がある。
金属線材をガラス板中に内在埋没させるという手段を採
用することなく、しかも火災に遭遇した場合に容易に不
透明化することのない火災通過阻止性能を有するガラス
板としては、先に特開昭50−126016号によって
開示されたガラスの熱膨張係数と弾性係数の積を1〜5
kg/crit/ ’Cとしたガラス板が知られてい
る。
しかし、このような物理的性質を有するガラスはボロシ
リケートおよびアルミノシリケートなどの特殊組成のガ
ラスであって、製造が困難であったり、高価格であった
りするので、かかるガラスよりなるガラス板は防火窓ガ
ラス板として使用するのに一般的ではない。
本発明による防火窓ガラス板は従来からのたとえば金属
線討入ガラス板、または新しく提案されている前述した
特殊な中間層をもったガラス積層板、あるいは特殊なる
ガラス組成によるガラス板等の有する欠点を除去し克服
するものである。
そして本発明は火災に遭遇したときに火災を遮断する性
能を有し、乙種防火戸として有用であるのみでなく、屋
内防火区画用の耐火用加熱試験にも耐えしかも終始完全
なる透視性を保有し続けることのできる新規なる防火窓
ガラス板を提供するものである。
本発明の要旨とするところはソーダ石灰係のガラス板で
あって、強化処理による表面圧縮応力が26kg/MI
N以上であるごとく、その全面にわたってほぼ均一に熱
強化処理されており、かつ吊り金具を使用しない強化ガ
ラス板の製造方法によるところの強化ガラス板であるこ
とを特徴とする防火窓ガラス板である。
本発明の防火窓ガラス板を製造するためのガラス素板と
しては工業的に生産されるフロート法、コルバーン法、
フルコール法などによるガラス板ならびに磨きガラス板
を使用する。
また、無色透明のガラス板のみでなくグレー、ブロンズ
、ブルーなどの着色ガラス板および金属薄膜がガラス板
表面に加工した反射ガラス板を使用することもできる。
さらに本発明の防火窓ガラス板は火災に際して良好なる
透視性を維持することをその利点のひとつともしている
が、完全なる透視を必ずしも必要としない場合には粗表
面のガラス板、ならびにデザインガラス板を素板として
製造することもできる。
本発明の防火窓ガラス板はかかるソーダ石灰系の工業的
に製造されるガラス板を素板として製造されるものであ
るから、安価であり、建築物の意匠計画に関係して所望
の種類の防火窓ガラス板を提供することが可能であると
いう利点を持つ。
本発明の防火窓ガラス板は、特別なる成分をそのガラス
主成分としていないところの、通常の工業的に製造され
るソーダ石灰系のガラス板を、吊り金具を使用しない強
化ガラス板の製造方法によって、強化処理による表面圧
縮応力が26kg/m11以上であるごとく、該ガラス
板の全面にわたってほぼ均一に熱強化処理した強化ガラ
ス板である。
本発明の防火窓ガラス板と類似のガラス板としてはJI
SR3206によるところの強化ガラス板が従来より公
知であり、広く一般に使用されている。
しかしながら従来からの熱強化処理方法による強化ガラ
ス板の表面圧縮応力は11ないし16に9/−程度であ
って、かかる強化ガラス板はJISA1311の防火用
2級加熱試験を行なった場合、たとえ吊り金具を使用し
ない強化ガラス板の製造方法によるものであっても加熱
スケジュールの6ないし7分経過頃までの加熱温度50
0ないし700℃において破損し、やがてガラス板破片
は脱落し去って火炎の通過を自由にしてしまう。
また吊り金具を使用する強化ガラス板の製造方法による
ものであっては吊り跡が弱点となるので、さらに早期に
容易に破損脱落して火炎の通過を阻止できなくなるから
、したがってかかる従来からの強化ガラス板は防火窓ガ
ラス板として使用することはできない。
本発明者らはJISAI 311の防火用2級加熱試験
ならびに耐火用加熱試験においてソーダ石灰系の窓ガラ
ス板に発生する熱応力についてガラス板の種類ならびに
使用の方法な六を変化させて広範囲からなる研究を行っ
た結果、金属製の一般のサツシおよびドアーなどにパテ
またはゴムガスケットなどの施工材料を使用して取付は
施工されるガラス板での最大応力値は、サツシおよびド
アーなどのガラス溝内にあるガラス板の周縁部に発生し
、かつ、その値は21ないし26 H/mr&の範囲内
であること、また防火用2級加熱試験の場合では加熱約
8分経過頃にその発生熱応力は極大となり、加熱スケジ
ュールの以降の時間においては減少に転すること、さら
に耐火用加熱試験においてもほぼ同様の傾向であること
を発見した。
したがってかかる火災加熱によってガラス板の周縁部に
発生する熱応力の極大値をガラス板が十分に収容し得て
破損することがないならば、加熱試験スケジュールの以
降の時間にあっては加熱火災によって直接に加熱される
ガラス板の透視部分と、ガラス溝内にある該ガラス板の
周縁部分との間の温度差は減少傾向を保つので、比例し
てガラス板の周縁部に発生する応力も減少するから該窓
ガラス板は破損することがなく安全である。
加熱試験スケジュールのより一層の経過時間においては
、ガラス板の温度はさらに上昇し熱強化の処理方法によ
るところの本発明の窓ガラス板のような強化ガラス板に
あっては次第に徐歪されて行くが防火用2級加熱試験の
場合には加熱温度が高温度である時間は比較的に短時間
であるため、たとえガラス板の透視部分はより多く徐歪
されても、ガラス板の周縁部の徐歪される程度は相対的
に小であり、僅かに発生し続ける熱応力を十分に収容し
得て、加熱試験スケジュールの終了まで全く破損するこ
とがない。
他方、耐火用加熱試験の場合には加熱温度は次第に高温
度へと上昇しながらより長時間にわたって持続されるの
で発生熱応力は減少し続けながら、やがてはガラス板の
すべての部分の温度が該ガラスの歪点以上の温度に達す
るので熱応力の発生がなくなり、したがっても早や破損
することがなく、さらにより長時間経過時においては直
接に火炎加熱される透視部分の温度が該ガラスの軟化点
以上の温度に達して自重により軟化変形し脱落するよう
になるが、かかる状態に至るまで終始窓ガラス板の破損
による脱落は生じない。
本発明の防火窓ガラス板はかかる研究の成果による知見
に礎いて、ソーダ石灰系のガラス板を素板とする熱強化
処理による表面圧縮応力を26kg/myN以上を保有
する強化ガラス板と特定するものであり、表面圧縮応力
の値が26kg/−以下の場合には加熱試験における発
生熱応力の極太値を十分に安全に収容し得ない場合があ
るので防火窓ガラス板としては避けなければならない。
また本発明の防火窓ガラス板は吊り金具を使用しない強
化ガラス板の製造方法による強化ガラス板と特定するも
のであり、吊り金具を使用する製造方法による強化ガラ
ス板は、たとえその表面圧縮応力が26kg/−を十分
に越えるものであっても吊り跡部では表面圧縮応力の乱
れがあったり、また吊り跡部で発生熱応力の応力集中が
あったりして弱点となるので、発生熱応力の極大値を十
分に安全に収容し得ないことがあるから、防火窓ガラス
板としては不適当である。
表面圧縮応力の値はガラス板の全領域について26kg
/−以上のある値で均一であっても、また2 6kg/
−以上の値においてガラス板の周縁部のみを特により犬
なる値の表面圧縮応力を持つようにしても本発明の防火
窓ガラス板としては満足される。
しかしながら後者の場合ガラス板の周縁部の表面圧縮応
力をバルク部分の表面圧縮応力の1.5倍以上の値にす
ることは、防火用2級加熱試験における火盛り期以降で
周縁とバルク部分との表面圧縮応力差に基づく引張応力
が犬となり破壊の原因ともなるので望ましくない。
本発明の防火窓ガラス板を製造するための熱強化処理の
方法としては広く知られているところの風冷強化方法、
接触強化方法、液冷強化方法、液体ミスト混入気体強化
方法などの熱強化処理方法が使用できる。
しかしながらイオン交換方法による化学的なガラス板の
強化処理方法は、発生熱応力が最大となるガラス板の周
縁部での表面圧縮応力層の深さが十分でないので本発明
の防火窓ガラス板を製造する方法としては不適当である
火炎加熱されるガラス板の破損は、そのほとんどが加熱
初期のガラス板の周縁部に発生する極めて大なる熱応力
によって発生する。
したがって、ガラス板の周縁部切断面の状況は該ガラス
板の破損発生の有無に極めて影響するので、本発明の防
火窓ガラス板を製造する場合には、ガラス素板の切り口
稜角を、より好ましくは切り口稜角を含む端縁のすべて
を研磨加工することが望ましい。
研磨加工の程度は加工面の表面凹凸が最大0.05朋以
下であることを一般とし特に最大凹凸を0.03關以下
とすれば表面圧縮応力の値が本発明の防火窓ガラス板と
して特定する26kg/m1l1以上の範囲でその下限
値に近いものであっても発生する最大熱応力に対し十分
に安全となるから好適である。
一方加工面の表面凹凸が0.03mm以上である場合に
は、安全を見込んでガラス板の周縁部の表面圧縮応力の
値を29kg/m71以上としておくのが望ましい。
本発明の防火窓ガラス板は通常の工業的に製造されるソ
ーダ石灰系のガラス板を熱強化処理してなる強化ガラス
板であるから火災時の火災加熱によって格別なる変化、
変質等を生ずることがな(、また破損することもないの
で当初透明であったガラス板ならば終始透視性を保有し
続け、火災時の消防活動に犬なる便益を提供する。
また本発明の防火窓ガラス板は従来から防火窓ガラス板
として広(使用されている金属線討入ガラス板では提供
されていない5闘厚あるいは4關厚という厚さの薄い軽
量のガラス板をも提供できるので防火戸を軽量化できる
利点もある。
本発明の防火窓ガラス板は単板のまま使用する以外に2
重嵌め以上に取付けて使用することもまた複層ガラスに
組上げて使用することも可能である。
JISA1311の防火用2級加熱試験ならびに耐火用
加熱試験1時間には単板酸めをもって十分に満足である
が、耐火用加熱試験2時間については単板酸めでは加熱
1時間以上の時間においてガラス板が軟化変形してしま
うので2重嵌め以上の取付けであることを必要とする。
以下に本発明の実施例を図面を用いて詳述する。
実施例 1 寸法60X301mの厚さ5關のフロート法により製造
した透明ガラス板を10枚、その切り口稜角のみをベル
ト研磨方法によって加工面の最大凹凸がほぼ0.03間
であるように加工巾約Q、 5 mmにて研磨加工し、
次いで水平強化ガラス板製造方法によって吊り金具を使
用することなく、これらのガラス板を該ガラス板の全領
域にわたってほぼ均一に熱強化処理した。
強化処理の方法は、雰囲気温度を約760℃に設定保持
した加熱炉中で十分にガラス板を加熱した後、連続する
空気冷却部分において、極めてガラス板に近接した多数
のノズルから、背圧950mmAqで冷却空気を移動し
つつある加熱ガラス板に大量に吹付けるという方法であ
り、かかる方法によって強化処理した強化ガラス板の表
面圧縮応力を各ガラス板について短辺方向各2個所、長
辺方向釜3側所の計6個所で測定したところ、10枚の
強化ガラス板を通じて各々28ないし30 kg/mt
llの範囲内の値であり、また内1枚についてJISR
3206による破砕試験をしたところ破砕数は25i当
り310個であった。
また、別なるガラス板2枚についてJISR3206の
方法に準じて鋼球を自然落下させガラス板面に衝突させ
る落球試験を実施したところ倒れも450gr鋼球の落
差40mにおいても破損しなかった。
なお表面圧縮応力の測定は全反射応力測定方法により行
なった。
該方法は、被測定ガラス板表面にこれより屈折率の僅か
に大きいプリズムを置き、被測定点に収斂する円偏光光
束を全反射臨界角にほぼ等しい角度で入射せしめ、反射
光観察望遠鏡の視野に現われる明暗の全反射境界線間の
ずれ量を既知応力により較正した目盛で測定する方法で
あり、原理及び装置の詳細については「窯業協会誌」の
昭和47年4月号(vol、80.A920)43頁な
いし47頁に報告されている。
かかる強化処理をした防火窓ガラス板をガラス板の嵌込
まれる部分が第1図のようである鋼製の両面フラッシュ
ドアーに縦長に取付けたところの試験体を2体準備して
、JIS A 1311による防火用2級加熱試験を試
験体ドアーの両面に分けて各1回宛実施した。
第1図において、1は本発明によるところの厚さ5朋の
防火窓ガラス板、2は板厚1.6朋の鋼板よりなる両面
フラッシュドアー、3は板厚1.2mmの鋼板を折り曲
げ加工した押しぶち、4は押しぶちの止めビス、5は防
火窓ガラス板を取付けるガラス溝、6はクロロプレンゴ
ム製のセツテイシングブロックで、ガラス溝5の下辺に
のみ、長さ1.5crfLのものを2個相互距離15(
mで配置してあり、7はガラス用のパテである。
加熱試験の結果、2回の試験ともガラス板の破損はなく
、また隙間の発生もなく、火炎の通過は、規定の30分
間加熱スケジュールの終了まで完全に阻止された。
さらにガラス板は終始透明であって、火炎加熱の状況を
試験の終るまで完全に透視できた。
また、JISA1311に規定されたガラス板の「たわ
み」は加熱スケジュールの約8分経過時に最大となり、
その値は約4順であった。
実施例 2 寸法45×30crrLの厚さ6朋のフロート法により
製造した透明ガラス板を10枚、実施例1.におけると
同一の強化処理設備で強化処理をした。
本実施例ではガラス板の周縁部の加工は切り口稜角のみ
でなく、その端面も含めて、ゆるやかな曲率の円弧状端
面(いわゆる小口みがき形状)になるように、加工面の
最大凹凸を0.03i1として研磨加工をし、また加熱
ガラス板の急冷工程における冷却空気のノズル背圧は7
50朋Aqとして強化処理をした。
強化処理後における表面圧縮応力は10枚の強化ガラス
板を通じて29ないし32に9/mt/1であり、また
内1枚について破砕試験を実施したところ、その破砕数
は25−当り350個であった。
かかる強化処理をした防火窓ガラス板を実施例1、の場
合と同様のガラス板の嵌込まれる部分が第1図のようで
ある鋼製の両面フラッシュドアーに縦長に取付けた試験
体を2体準備して、 JISA1311の耐火用加熱試験を試験体ドアーの両
面に分けて各1回宛実施した。
加熱試験の結果、2回の試験ともに同一の時間経過に伴
う現象が観察され、加熱30分では火炎加熱される側へ
ガラス板は約5mm程度わん曲していたが破損などの異
状は認められず、また加熱ω分ではわん曲は約10問に
達したが、隙間などの発生はなく、火炎の通過は完全に
阻止され、規定による耐火/時間加熱試験を満足するこ
とが確認された。
さらに引続いて加熱を試みたが加熱70分項からガラス
板に加熱軟化の状況が観察されるようになり、中央部下
方においてたるみ出し、加熱75分には上辺が垂れ下っ
て僅かな開口を生じ加熱(資)分には軟化脱落寸前の状
況となったので加熱試験を打切った。
この間ガラス板は最後まで当初の透明性を保有し続け、
火炎加熱の状況を試験の終るまで完全に透視できた。
また比較例として、表面圧縮応力が13ないし15kg
/77!dであるところの上記とは同寸、同厚で、同一
強化処理方法による通常の強化ガラス板について、同一
の方法で加熱試験を実施したが、該ガラス板は火炎加熱
開始後5分経過時に破損亀裂を生じ、破片はまだ保たれ
た状態にあったのでさらに加熱試験を続行したところ、
火炎加熱される側へガラス破片群は次第にわん曲し、加
熱20分には隙間を生じ、加熱30分には脱落して終っ
た。
実施例 3 実施例2において準備した強化ガラス板の残余を、ガラ
ス板の嵌込まれる部分が第2図のようである鋼製の両面
フラッシュドアーに縦長に取付けたところの試験体を2
体準備して、実施例2と同様の試験を試験体ドアーの両
面に分けて各1回宛実施した。
第2図において、1,1′は本発明によるところの厚さ
6田の防火窓ガラス板、2は板厚1.6uの鋼板よりな
る両面フラッシュドアー、8は板厚2、3 tnmの鋼
板製押しぶちで、止めビス4によりドアー2に締結され
ている。
9はドアー2本体に溶接されている肉厚1.6ii!の
鋼製角パイプからなるスペーサーで、2枚の防火窓ガラ
ス板1,1′間に空気層12を形成するように距離を保
つ役目をするとともに、その内周面には多数の細孔10
が設けられており、スペーサー9の内部には吸湿剤11
としてシリカゲルが充填されていて、細孔10を通して
空気層12内の密閉された空気を乾燥するようになって
いる。
5.5′は防火窓ガラス板1,1′を取付けるガラス溝
、6はクロロプレンゴム製のセツティングブロックでガ
ラス溝5の下辺にのみ長さ1.5(mのものを2個、相
互距離15crrLで配置してあり、13はブチルゴム
板状成形品のシール材で最初にスペーサー9の側面にシ
ール材13を取付け、ガラス板1,1′を圧着し、さら
にパテ7を介して押しぶち8を止めビス4によりドアー
1本体へ締結することにより、中間空気層12を完全な
る密閉空間にし、空気層12の清浄性を保っている。
なお、本実施例における第2図のドアーは両面対称型と
なっている。
加熱試験の結果、2回の試験ともに同一の時間経過に伴
う現象が観察され、直接に火炎加熱される側のガラス板
は反対側のガラス板が断熱材の役目をするので、実施例
1でみられたと同一の現象がより早い加熱時間において
発生し、加熱60分において、該ガラス板は軟化変形し
落下して終った。
しかし、他方のガラス板には破損などの異常はなく、加
熱60分以降は直接火炎加熱されるようになり、加熱1
20分では加熱側へ約2cIfL凸となる状態に変形し
ていたが隙間の発生などはなく、火炎の通過を阻止して
おり、JIS A 1311に規定された耐火2時間加
熱試験を満足することが確認された。
なお引続いて加熱を試みたが125分経過後にはガラス
板の上辺が垂れ下って僅かな開口を生じ、加熱130分
には脱落寸前の状況になったので試験を打切った。
なお、ガラス板は2枚とも終始透明性を保有し続けてい
たので、火英加熱の状況を験の終るまで完全に透視でき
た。
【図面の簡単な説明】
図面は本発明の実施例を示すものであって、第1図は本
発明に係る防火窓ガラス板を1重嵌込みにした鋼製フラ
ッシュドアの要部縦断面図、第2図は同防火窓ガラス板
を2重嵌込みにした鋼製フラッシュドアーの要部縦断面
図である。 1.1′・・・・・・防火窓ガラス板、2・・・・・・
鋼製フラッシュドアー、5・・・・・・ガラス溝、6・
・・・・・セツティングブロック、7・・・・・・パテ
、9・・・・・−スペーサー、11・・・・・・吸湿剤
、12・・・・・・空気層、13・・・・・・シール材

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 ソーダ石灰系のガラス板であって、強化処理による
    表面圧縮応力が26−/−以上であるごとく、その全面
    にわたってほぼ均一に熱強化処理されており、かつ吊り
    金具を使用しない強化ガラス板の製造方法によるところ
    の強化ガラス板であることを特徴とする防火窓ガラス板
    。 2 少なくとも端縁稜角が研磨処理されており、且つそ
    の研磨面の最大凹凸がo、o5mm以下である特許請求
    の範囲第1項の記載の防火窓ガラス板。
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