JP4736042B2 - 留置針 - Google Patents

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Description

本発明は留置針に関し、具体的には収納状態において針を保護カバー内に収納する留置針に関する。
今日、点滴や透析等のため、患者に留置針を穿刺することが行われており、その際患者から抜いた留置針が医療従事者に誤って刺さる事故を防止する必要がある。
このため、先端に刃先が形成された針と、該針の後端を保持する筒状のハブと、上記針に沿って摺動可能に設けられた筒状の保護カバーとを備えた留置針が知られている。(特許文献1〜3)
特許文献1の留置針は、カヌラの後端を保持するハブと、該ハブをその内部に収納して保持する保持筒とから構成され、保持筒を摺動させることで該保持筒内にカヌラを収納するようになっている。
特許文献2の留置針は、針カニューレの後端に設けられたハブと、該ハブを摺動可能に収納する安全シールドとから構成され、使用状態からアクチュエータを操作すると、ハブと安全シールドとの間に弾装されたばねが伸展し、安全シールドが針カニューレを収納するようになっている。
特許文献3の留置針は、針カニューレおよび針ハブによって構成された針アセンブリと、該針アセンブリを摺動可能に収納する胴部とから構成され、医療処置が終了したら作動ボタンを操作することにより、ばねの弾性力により突き刺し要素を胴部に入れるようになっている。
このように、特許文献1〜3の留置針によれば、使用後には針を保護カバー内に収納する収納状態とすることで、上記事故を防止するようになっている。
特開平10−85333号公報 特開2002−330945号公報 特開2003−180829号公報
しかしながら、上記特許文献1〜3の留置針の場合、上記保護カバーの長さを針が保護カバーから突出している長さよりも長く設定する必要があり、使用状態において患者に固定される部材の長さを長くせざるを得なかった。
その場合、たとえば透析治療を受けている患者の場合、何度も針を穿刺することで穿刺された部分の組織が硬化し、こぶ状の隆起ができてしまうが、使用状態において患者に固定される部材の長さが長いと、留置針を患者に固定した際に留置針が隆起に触れてしまい、血管に挿入される針の角度がぶれて患者が痛みを訴える場合があった。
また、上記特許文献2、3の場合、ばねの弾性力によってハブを本体部に対して後退させ、針が保護カバー内に収容されるまで該ハブを後退させる構成となっているため、血管から針が急激に引き抜かれて血管が傷つけられ、また針の内部や表面に付着した血液や体液が飛散してしまう恐れもあった。
このような問題に鑑み、本発明は使用状態において被装着体に固定される部材の長さが短く、また血管を傷めたり、血液が飛散するのを防止することの可能な留置針を提供するものである。
すなわち請求項1における留置針は、先端に刃先が形成された針と、該針を保持する筒状のハブと、上記針を囲繞するとともに該針に沿って摺動可能に設けられた筒状の保護カバーとを備え、
上記保護カバーを針の後端側に相対移動させて針の刃先を保護カバーより突出させる使用状態と、上記保護カバーを針の先端側に相対移動させて針の刃先を保護カバー内に収納する収納状態とに切替え可能な留置針において、
上記ハブに筒状の本体部を摺動自在に設けるとともに、この本体部に保護カバーを摺動自在に設けて上記針を本体部及び保護カバー内に摺動自在に貫通させ、また上記本体部と保護カバーとの間にばねを弾装して本体部を後端側に、保護カバーを先端側にそれぞれ付勢させ、
さらに上記本体部とハブとの間に、本体部に対してハブ及び針を先端側に前進させた使用状態で保持する第1保持機構を設け、上記本体部と保護カバーとの間に、上記ばねの弾性力に抗して本体部に対して保護カバーを後端側に後退させた使用状態で保持する第2保持機構を設け、
上記第1保持機構は、上記ハブから本体部に向けて突出する第1突起を備え、この第1突起の後端側の端面を、上記本体部に形成された第1係合部の先端側の端面に係合させて上記ハブが本体部に対して後退しないように使用状態に保持し、
上記第2保持機構は、上記保護カバーから本体部に向けて突出する第2突起を備え、この第2突起の先端側の端面を、上記本体部に形成された第2係合部の後端側の端面に係合させて上記保護カバーが本体部に対して前進しないように使用状態に保持し、
第1保持機構を解除して本体部に対してハブを収容状態に向けて後退させると、上記第1突起は上記ハブが本体部に対して後退された際に第2突起を押圧して該第2突起と第2係合部との係合状態を解除させて第2保持機構を解除し、上記ばねの弾性力により本体部に対して保護カバーが前進し、収納状態となることを特徴としている。
上記発明によれば、使用状態においては保護カバーとハブとを接近させているので、使用状態において被装着体に固定される部材の長さを短くすることができ、患者への負担を軽減することができる。
具体的に説明すると、上記保護カバーおよびハブは本体部によって摺動可能に保持されており、使用状態において上記ハブは本体部に対して保護カバー側に接近した位置に保持されている。
この状態から第1保持機構を解除して本体部に対してハブを収容状態に向けて後退させると、当該ハブは本体部から離隔する方向に相対移動し、このハブと本体部とが相対移動した距離だけ、患者に接触する部材の長さが長くなる。
換言すれば、針を突出させて患者に穿刺を行う使用状態においては、上記ハブと本体部との相対移動の距離だけ患者に接触する部材の長さを短くすることができ、皮膚にできた隆起を避けて留置針を固定することが可能となるので、患者への負担を軽減することができる。
また、使用状態から収納状態とする際に、本体部に対してハブを後退させる距離が、針の引き抜かれる距離となるので、上記特許文献のように針が一気に血管より引き抜かれることはなく、血管への負担を押さえることができる。
そして、本体部に対してハブを後退させることで上記第2保持機構が解除されて保護カバーが前進するので、針が本体部に対して後退した状態から針を保護カバー内に収納することができ、針の内部や表面に付着した血液や体液の飛散を防止することができる。
以下本実施例について説明すると、図1、図2は本発明に係る留置針1を示し、このうち図1は留置針1の使用状態の断面図を、図2は収納状態の断面図を表すとともに、図1(a)、図2(a)は側面方向からの断面図を、図1(b)、図2(b)は平面方向からの断面図を表している。なお、以下の説明において、下記針4の刃先4a側を先端側とする。
本実施例の留置針1は、被装着体としての患者に固定される翼状部材2と、該翼状部材2を介して患者に固定される筒状の本体部3と、先端に刃先4aの形成された中空の針4と、該針4の後端部を保持するとともに上記本体部3の後端側で摺動する筒状のハブ5と、上記本体部3に摺動可能に収容された筒状の保護カバー6と、上記ハブ5および保護カバー6の間に弾装されたばね7とから構成されている。
上記留置針1の使用状態とは、上記ハブ5を本体部3に対して前進端に位置させて上記針4が本体部3の先端より突出し、かつ保護カバー6を本体部3に対して後退端に位置させて本体部3内に保護カバー6を収容した状態のことをいう。
この使用状態では、針4の刃先4aを患者に穿刺し、粘着テープ等により上記翼状部材2ごと本体部3を患者に固定するようになっている。
一方、留置針1の収納状態とは、上記ハブ5を本体部3に対して後退端に位置させて針4を本体部3より後退させ、かつ上記保護カバー6を本体部3より突出させて保護カバー6に針4を収納した状態のことをいう。
この収納状態では、患者への輸液等が終了したら保護カバー6に針4を収納して、刃先4aが医療従事者に刺さってしまう事故を防止するようになっている。
そして本実施例の留置針1には、上記本体部3とハブ5とを使用状態に保持する第1保持機構Aと、本体部3と保護カバー6とを使用状態に保持する第2保持機構Bと、本体部3とハブ5とを収納状態に保持する第3保持機構Cと、上記本体部3と保護カバー6とを収納状態に保持する第4保持機構Dとが備えられている。
上記翼状部材2は、本体部3を囲繞する筒状部2aと、該筒状部2aの両側に広がる翼部2bとから構成され、筒状部2aの上方(図1(a)の上方)には回転防止のための溝2cが形成されている。
そして上記翼部2bを患者の皮膚に沿って変形させ、翼状部材2の表面から粘着テープ等によって固定することで、留置針1を患者に固定するようになっている。
上記本体部3は略円筒形を有する円筒部11と、該円筒部11の後端部に螺着されたキャップ12とから構成されている。
上記円筒部11の先端には上記翼状部材2の筒状部2aが嵌合する連結部11aが形成され、該連結部11aの上方に形成した凸形状11bに上記筒状部2aの溝2cを嵌合させることで、翼状部材2と本体部3とが相対的に回転するのを防止している。
円筒部11の外周面には、その上部に先端から後端に向けて第1ガイド溝13(図2(a)参照)が形成され、第1ガイド溝13の先端には内周面に向けて陥没する第1係合部13aが形成され、後端には外周面に向けて突出する第2係合部13bが形成され、該第2係合部13bの後端側には貫通孔14が形成されている。
さらに、円筒部11の両側には先端から後端に向けて第1ガイド孔15がそれぞれ穿設されており、該第1ガイド孔15の後端部をそれぞれ第3係合部15aとしている。
そして、円筒部11の内周面には、その上部に先端から後端にかけて第2ガイド溝16が、その下部に先端から後端にかけて第3ガイド溝17がそれぞれ形成されている。
これら第2、第3ガイド溝16、17の先端側にはそれぞれ第4、第5係合部16a,17aが内方に向けて突出し、第5係合部17aは第3ガイド溝17の先端に形成され、第4係合部16aは上記第5係合部17aよりも後端側に形成されている。
上記キャップ12は、上記針4を摺動可能に保持するとともに円筒部11の後端部に螺合する摺動部12aと、該摺動部12aの後端に形成され、円筒部11の後端部に当接する蓋部12bとから構成されている。
そして上記摺動部12aの先端は本体部3の底部を構成しており、該摺動部12aの先端には上記ばね7の後端を当接させ、該ばね7の弾性力により後端側に向けて付勢されるようになっている。
上記ハブ5は上記本体部3を収容する筒状の筒状部21と、該筒状部21の後端に固定され、上記針4の後端部を保持するとともに、図示しない輸液チューブの連結される保持部22とから構成されている。
上記筒状部21は有底筒状となっており、該底部の中央には針4が貫通し、上記キャップ12の蓋部12bが当接するようになっている。そして筒状部21の先端には上記使用状態を保持及び解除するための作動レバー23が設けられている。
筒状部21の先端には、その両側に内周に向けて突出する第3突起24が形成され、該第3突起24は上記本体部3に形成された第1ガイド孔15に沿って移動するとともに、ハブ5と本体部3とが相対的に回転するのを防止している。
さらに、筒状部21の内周面の上部には第4ガイド溝25が先端から後端に向けて形成され、上記本体部3の第2係合部13が該第4ガイド溝25に沿って摺動するとともに、ハブ5と本体部3とが相対的に回転するのを防止している。
そして、上記作動レバー23は、可撓性の腕部23aと、該腕部23aの先端側に設けられるとともに、本体部3の第1ガイド溝13に沿って移動する第1突起23bと、第1突起23bの上部に設けられたつまみ23cとから構成されている。
上記腕部23aは弾性変形し、使用状態においては上記第1突起23bが上記第1係合部13a内に嵌合するようになっている。この状態から上記つまみ23cを上方に持ち上げて腕部23aを弾性変形させると、上記第1突起23bを第1係合部13aより離脱させることが可能となっている
筒状部21の後端と保持部22の先端とは固着されており、保持部22には保持した針4と輸液チューブの連結される連結部22aとの間に液体通路22bが形成されており、輸液チューブを介して流入する輸液は該液体通路22bより針4に供給される。
次に、上記保護カバー6は、その先端が使用状態において本体部3の先端と同じ位置となるよう、本体部3の内周面内に摺動可能に収納されている。
保護カバー6の上部には上記本体部3の第2ガイド溝16に沿って移動する第2突起31が形成され、また保護カバー6の下部には上記本体部3の第3ガイド溝17に沿って移動する第4突起32が形成されている。
上記第2突起31は先端側から後端側に向けて突出する可撓性の変形部31aの後端に設けられており、第2突起31が内周面に向けて押圧されると、変形部31aは弾性変形するようになっている。
上記留置針1の本体部3およびハブ5を使用状態に保持する第1保持機構Aについて説明すると、図1において、ハブ5を本体部3に対して前進端に位置させると、上記本体部3におけるキャップ12の蓋部12bがハブ5の筒状部21の底面に当接し、上記本体部3における作動レバー23の第1突起23bが本体部3における第1ガイド溝13の第1係合部13a内に挿入されるようになっている。
このとき、上記第1突起23bの後端側の端面が上記第1係合部13aの先端側の端面に係合し、これにより、本体部3に対してハブ5が後退しないように保持して、本体部3とハブ5との使用状態を保持するようになっている。
次に、本体部3および保護カバー6を使用状態に保持する第2保持機構Bについて説明すると、図1において、保護カバー6を本体部3に対して後退端に位置させると、保護カバー6の先端と本体部3の先端とが一致し、上記第2突起31が本体部3の第1貫通孔14に挿入されるようになっている。
このとき、上記第2突起31の先端側の端面が、上記第2係合部13bの後端側の端面に係合し、これにより、ばね7の弾性力に抗して保護カバー6が前進しないよう保持して、本体部3と保護カバー6との使用状態を保持するようになっている。
次に、本体部3およびハブ5を収納状態に保持する第3保持機構Cについて説明すると、図2において、上記ハブ5は本体部3に対して後退端まで移動した状態となっている。
このとき、上記作動レバー23の第1突起23bは、上記本体部3の貫通孔14内に挿入され、該第1突起23bの先端側の端面は上記第2係合部13bの後端側の端面に係合し、ハブ5が本体部3に対して前進するのを規制して使用状態に戻るのを防止している。
また収納状態において、ハブ5の筒状部21に形成された第3突起24は、本体部3の第1ガイド孔15の後端に位置しており、第3突起24の後端側の端面が第3係合部15aの先端側の端面に係合することで、以上ハブ5が本体部3より脱落しないように保持するようになっている。
このように、ハブ5に形成された第1突起23bと本体部3に形成された第1係合部13aとを係合させ、さらにハブ5に形成された第3突起24と本体部3に形成された第3係合部15aとを係合させることで、本体部3及びハブ5を収納状態に保持することができる。
そして本体部3および保護カバー6を収納状態に保持する第4保持機構Dについて説明すると、図2において、上記保護カバー6は本体部3に対して前進端まで移動し、保護カバー6内に針4が収納された状態となっている。
このとき、上記保護カバー6の第2突起31は本体部3における第2ガイド溝16の第4係合部16aよりも先端側に位置し、これにより第2突起31の後端側の端面と第4係合部16aの先端側の端面とが係合して、これ以上保護カバー6が後退するのを規制して使用状態に戻るのを防止している。
一方、保護カバー6の第4突起32は上記本体部3の第3ガイド溝17内に形成された第5係合部17aの後端側に位置しており、第4突起32の先端側の端面と第5係合部17aの後端側の端面とが係合することで、保護カバー6が本体部3より脱落するのを防止している。
このように、保護カバー6に形成された第2突起31と本体部3に形成された第4係合部16aとを係合させ、さらに保護カバー6に形成された第4突起32と本体部3に形成された第5係合部17aとを係合させることで、本体部3及び保護カバー6を収納状態に保持することができる。
以上の構成を有する本実施例の留置針1の使用方法について説明する。
最初に、留置針1は上記使用状態で使用されるようになっており、ハブ5の連結部22aにはあらかじめ輸液チューブが接続され、また針4を患者に穿刺するまでは、針4の外周を図示しないカバーによって覆うようになっている。
次に、上記カバーを取り外して上記針4を患者の血管に穿刺し、翼状部材2を患者の皮膚に沿って変形させたら、該翼状部材2をテープ等によって患者に固定し、留置針1が患者に固定される。
その後、輸液チューブからの輸液は保持部22に形成された液体通路22bおよび針4を介して患者に送液される。
輸液が終了したら、翼状部材2を患者に固定したままの状態で、医療従事者により上記作動レバー23のつまみ23cを持ち上げ、医療従事者はつまみを本体部3に対して後端側に移動させる。
すると、上記作動レバー23の腕部23aが弾性変形して第1突起23bが本体部3の第1係合部13aより離脱し、第1突起23bは第1ガイド溝13に沿って後退する。
そして第1突起23bが第1ガイド溝13の第2係合部13bに形成された傾斜面を通過して該第2係合部13bを超えると、作動レバー23の腕部23aは弾性変形より復帰し、第1突起23bは本体部3に形成された貫通孔14に挿入される。
その結果、該第1突起23bの先端側の端面は上記第2係合部13bの後端側の端面に当接するようになり、ハブ5が本体部3に対して前進するのが規制されることとなる。
一方、ハブ5が本体部3に対して後退すると、上記ハブ5に形成された第3突起24が第1ガイド孔15に沿って後退し、上記第3係合部15aに当接すると、ハブ5はそれ以上後退しなくなる。
このようにして、本体部3とハブ5とは第3保持機構Cにより収納状態に保持されるようになり、このような収納状態とすることで、翼状部材2によって患者に固定されている本体部3から、ハブ5の移動量だけ針4が患者から引き抜かれることとなる。
このハブ5の移動は医療従事者によって行われるため、針4が血管から急激に引き抜かれるのが防止され、血管が痛んでしまうのを防止することができる。
なお、このとき刃先4aを血管から完全に引き抜く必要はない。
このようにしてハブ5と本体部3とが第3保持機構Cによって収納状態に保持されると同時に、上記第1突起23bが貫通孔14内に挿入されることにより、該第1突起23bが上記保護カバー6の第2突起31を上部から押圧するようになる。
上記作動レバー23の腕部23aが弾性変形より復帰する力に対し、上記第2突起31を保持する変形部31aの弾性力は弱く設定されており、第1突起23bが第2突起31を押圧すると、第2突起31は内周面に向けて移動し、第2突起31と第2係合部13bとの係合状態が解除され、上記第2保持機構Bが解除される。
すると、保護カバー6と本体部3との間に弾装されたばね7により、保護カバー6と本体部3とは相互に離隔するようになる。このとき、本体部3は患者に固定されていることから、保護カバー6は本体部3に対して前進することとなる。
保護カバー6が前進する間、上記第2突起31の腕部23aは内周面に向けて弾性変形しており、第2突起31が第2ガイド溝16の第4係合部16aの傾斜面を通過して該第4係合部16aを乗り越えると、変形部31aは弾性変形から復帰して再び第2突起31は外周に向けて突出し、第4係合部16aの先端側に位置するようになる。
これにより、第2突起31の後端側の端面と、第4係合部16aの先端側の端面とが係合するようになり、保護カバー6は本体部3に対して後退しなくなり、使用状態に復元するのが規制される。
さらに、上記第4突起32は本体部3の第3ガイド溝17に沿って移動し、第4突起32の先端側の端面が第3ガイド溝17の第5係合部17aの後端側の端面に係合すると、保護カバー6はこれ以上本体部3に対して前進しなくなり、保護カバー6が本体部3より脱落するのが規制される。
これにより、保護カバー6と本体部3とは第4保持機構Dにより収納状態に保持されるようになる。
このように、保護カバー6と本体部3とを収納状態に保持する第2保持機構Bは、本体部3とハブ5とを収納状態に保持すると解除され、保護カバー6はばね7の付勢力によって前進するようになっている。
このため、患者の腕から針4を引き抜く際、該針4を本体部3に対して突出する保護カバー6内に収納することができ、その結果、針4の内部や表面に付着した血液や体液が飛散するのを防止することができる。
このような構成を有する本実施例の留置針1によれば、使用状態において患者に接触する部材の長さを短くすることができる。
具体的には、使用状態においては本体部3に対してハブ5を先端側に位置させてハブ5内に本体部3の後端側を収納することにより、針4が本体部3の先端より突出する長さを長くして、患者に接触する部分を短くすることができる。
そして収納状態とすると、本体部3に対してハブ5が後端側に相対移動し、本体部3がハブ5より露出するので、患者に接触する部分が長くなるが、この収納状態は留置針1を患者から取り除く短期間だけであり、患者に負担を与えることはない。
次に、使用状態から収納状態とする際には、最初に医療従事者によりハブ5を本体部3に対して相対的に後退させるので、ばね7の弾性力を使用しないで針4を患者から引き抜くことができ、血管の損傷を押さえることができる。
そしてハブ5と本体部3とが第3保持機構Cによって収納状態に保持されると、保護カバー6と本体部3との使用状態が解除される(第2保持機構Bが解除される)ので、針4が引き抜かれた状態で保護カバー6がばね7の力によって前進し、針4を保護カバー6内に収容することができる。
このとき針4はハブ5を本体部3に対して後退させていることから、保護カバー6が突出して針4を収納しても、針4の内部や表面に付着した血液の飛散を押さえることができ、また針4を保護カバー6に収納することによって、医療従事者に針4が刺さってしまう事故を防止することができる。
本実施例における留置針1の使用状態を示す図であり、(a)は側面方向から見た断面図を、(b)は平面方向から見た断面図を示す。 本実施例における留置針1の収納状態を示す図であり、(a)は側面方向から見た断面図を、(b)は平面方向から見た断面図を示す。
符号の説明
1 留置針 3 本体部
4 針 5 ハブ
6 保護カバー 7 ばね
11 円筒部 12 キャップ
13a 第1係合部 13b 第2係合部
15 第1ガイド孔 15a 第3係合部
16 第2ガイド溝 16a 第4係合部
17 第3ガイド溝 17a 第5係合部
23 作動レバー 23b 第1突起
24 第3突起 31 第2突起
32 第4突起 A〜D 第1〜第4保持機構

Claims (8)

  1. 先端に刃先が形成された針と、該針を保持する筒状のハブと、上記針を囲繞するとともに該針に沿って摺動可能に設けられた筒状の保護カバーとを備え、
    上記保護カバーを針の後端側に相対移動させて針の刃先を保護カバーより突出させる使用状態と、上記保護カバーを針の先端側に相対移動させて針の刃先を保護カバー内に収納する収納状態とに切替え可能な留置針において、
    上記ハブに筒状の本体部を摺動自在に設けるとともに、この本体部に保護カバーを摺動自在に設けて上記針を本体部及び保護カバー内に摺動自在に貫通させ、また上記本体部と保護カバーとの間にばねを弾装して本体部を後端側に、保護カバーを先端側にそれぞれ付勢させ、
    さらに上記本体部とハブとの間に、本体部に対してハブ及び針を先端側に前進させた使用状態で保持する第1保持機構を設け、上記本体部と保護カバーとの間に、上記ばねの弾性力に抗して本体部に対して保護カバーを後端側に後退させた使用状態で保持する第2保持機構を設け、
    上記第1保持機構は、上記ハブから本体部に向けて突出する第1突起を備え、この第1突起の後端側の端面を、上記本体部に形成された第1係合部の先端側の端面に係合させて上記ハブが本体部に対して後退しないように使用状態に保持し、
    上記第2保持機構は、上記保護カバーから本体部に向けて突出する第2突起を備え、この第2突起の先端側の端面を、上記本体部に形成された第2係合部の後端側の端面に係合させて上記保護カバーが本体部に対して前進しないように使用状態に保持し、
    第1保持機構を解除して本体部に対してハブを収容状態に向けて後退させると、上記第1突起は上記ハブが本体部に対して後退された際に第2突起を押圧して該第2突起と第2係合部との係合状態を解除させて第2保持機構を解除し、上記ばねの弾性力により本体部に対して保護カバーが前進し、収納状態となることを特徴とする留置針。
  2. 上記第1突起は、ハブに設けられた可撓性の腕部の先端に設けられ、該腕部を弾性変形させて第1突起の後端側の端面と第1係合部の先端側の端面との係合を解除させ、また第1突起は、該腕部の弾性変形が元の形状に復帰される弾性力により、上記第2突起を押圧して該第2突起と第2係合部との係合状態を解除させることを特徴とする請求項1に記載の留置針。
  3. 上記ハブおよび本体部を収納状態とした際に、ハブが本体部に対して前進するのを規制してその収納状態を保持する第3保持機構を備え、
    該第3保持機構は、上記第1突起の先端側の端面と上記第2係合部の後端側の端面とを備え、上記第1突起の先端側の端面は上記ハブを収納状態とした際に第2係合部の後端側の端面に係合して、該ハブが本体部に対して前進するのを規制することを特徴とする請求項1または請求項2のいずれかに記載の留置針。
  4. 上記第3保持機構は、ハブ又は本体部のいずれか一方に形成した第3突起と、ハブ又は本体部のいずれか他方に形成された第3係合部とを備え、上記第3突起は、上記ハブが本体部に対して後退されて収納状態となった際に第3係合部に係合して、該ハブが本体部に対して後退するのを規制することを特徴とする請求項3に記載の留置針。
  5. 上記保護カバーおよび本体部を収納状態とした際に、該保護カバーが本体部に対して後退するのを規制してその収納状態を保持する第4保持機構を備え、
    該第4保持機構は、上記第2突起の後端側の端面と上記本体部に形成した第4係合部とを備え、上記第2突起の後端側の端面は上記保護カバーを収納状態とした際に第4係合部の先端側の端面に係合して、該保護カバーが本体部に対して後退するのを規制することを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の留置針。
  6. 上記第4保持機構は、保護カバー又は本体部のいずれか一方に形成した第4突起と、保護カバー又は本体部のいずれか他方に形成した第5係合部とを備え、上記第4突起は、上記保護カバーが本体部に対して前進されて収納状態となった際に第4係合部に係合して、該保護カバーが本体部に対して前進するのを規制することを特徴とする請求項5に記載の留置針。
  7. 上記本体部は、上記保護カバーを収容する円筒部と、該円筒部の後端部に設けられて上記針を摺動自在に貫通させたキャップとを備え、上記ばねは、上記保護カバーの後端部とキャップとの間に弾装されることを特徴とする請求項1ないし請求項6のいずれかに記載の留置針。
  8. 上記本体部に、該本体部を被装着体に固定するための翼状部材が設けられていることを特徴とする請求項1ないし請求項7のいずれかに記載の留置針。
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