JP4735502B2 - 自動販売機の商品選択装置 - Google Patents

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Description

本発明は、自動販売機から購入する商品を選択する際に操作される自動販売機の商品選択装置に関するものである。
自動販売機から購入する商品を選択する際に操作される商品選択手段として、押しボタン装置が広く知られている。しかしながら、押しボタン装置は、自動販売機の利用者が対面する前面パネルの外側に配設されるために、前面パネルの外表面の清掃性が劣るという問題と、機械的接点と摺動部分とを有するために、防水構造が複雑になるという問題とを有している。
このような問題を解決するために、非接触の近接スイッチを用いた商品選択装置が提案されている。このような非接触の近接スイッチを用いた商品選択装置は、例えば、静電容量の変化を検出するものであり、前面パネルの内側に配設されるため、従前の自動販売機のように、前面パネルに商品選択装置を取り付けるための取付孔を設ける必要がなく、また、前面パネルの外側に出っ張りが生じることがない。このため、前面パネルの外表面の清掃性が優れているという利点を有している。また、非接触の近接スイッチを用いた商品選択装置は、静電容量の変化を検出するために、静電気による誤作動が生じ難いという利点を有している(例えば、特許文献1参照)。
登録実用新案第3021894号公報
しかしながら、上述した自動販売機の商品選択装置は、前面パネルの内側に配設した取付ステーを介して取り付けられるため、商品選択装置の近接スイッチと利用者の手指が触れる前面パネルとの距離にばらつきが生じていた。このため、近接スイッチの感度にもばらつきが生じ、近接スイッチに対応する部分に利用者の手指が触れても、商品を選択できない場合があった。
また、上述した自動販売機の商品選択装置は、前面パネルの内側に配設した取付ステーを介して取り付けられるために取付ステーの制約を受け、任意の位置に取り付けることができなかった。
本発明は、上記実情に鑑みて、購入する商品を確実に選択することができ、かつ、任意の位置に取り付けることができる自動販売機の商品選択装置を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するために、本発明の請求項1に係る自動販売機の商品選択装置は、利用者が対面する自動販売機の前面パネルの内側に配設され、利用者が購入する商品を選択する際に操作される自動販売機の商品選択装置であって、内部と外部とを挿通する吸気孔が前面に開口する態様で形成された密閉容器と、前記密閉容器の前面周縁に配設され、前記密閉容器を前記前面パネルに密着させた場合に前記前面パネルとにより前記密閉容器の前方に前室を画成するパッキンと、前記密閉容器の前面に配設され、前記前面パネルに近接した物体を検出する近接スイッチと、前記パッキンを前記前面パネルに密着させた状態で、前記密閉容器および前記前室の内部圧力を負圧とする負圧生成手段とを備えたことを特徴とする。
また、本発明の請求項2に係る自動販売機の商品選択装置は、上記請求項1において、前記負圧生成手段は、前記密閉容器の外部から内部への空気の流入を阻止する一方、前記密閉容器の内部から外部への空気の流出を許容する逆止弁であって、前記密閉容器の内部から外部に空気を流出させることにより、前記密閉容器および前記前室の内部圧力を負圧とすることを特徴とする。
また、本発明の請求項3に係る自動販売機の商品選択装置は、上記請求項1において、前記密閉容器の内部を気密室と後室とに画成する仕切壁を設け、前記仕切壁に前記気密室と前記後室とに挿通する流入孔を形成する一方、前記密閉容器に前記後室と前記密閉容器の外部とに挿通する流出孔を形成し、前記負圧生成手段は、前記気密室から前記後室に空気を流入させるとともに、前記後室から前記密閉容器の外部に空気を流出させることにより、前記気密室および前記前室の内部圧力を負圧とすることを特徴とする。
また、本発明の請求項4に係る自動販売機の商品選択装置は、上記請求項1において、前記密閉容器の内部を気密室と後室とに画成するとともに前記密閉容器の内部を摺動するピストンを設ける一方、前記密閉容器に前記後室と前記密閉容器の外部と挿通する流出孔を形成し、前記負圧生成手段は、気密室の容積を拡張するとともに後室の容積を縮小するようにピストンを摺動させることにより、前記気密室および前記前室の内部圧力を負圧とすることを特徴とする。
また、本発明の請求項5に係る自動販売機の商品選択装置は、上記請求項1において、前記負圧生成手段は、前記密閉容器の前部を構成するメインケースと前記密閉容器の後部を構成するサブケースとからなり、メインケースからサブケースを離反させることにより、前記密閉容器の容積を拡張し、前記密閉容器および前記前室の内部圧力を負圧とすることを特徴とする。
本発明に係る自動販売機の商品選択装置によれば、密閉容器の前面周縁に配設されたパッキンを自動販売機の前面パネルに密着させた状態で、密閉容器および前面パネルとパッキンとにより画成された前室の内部圧力を負圧にすれば、前面パネルに密閉容器が吸着され、前面パネルに密閉容器が取り付けられるので、密閉容器の前面に配設された検出電極と前面パネルとの距離が一定となり、購入する商品を確実に選択することができる。また、取付ステーを用いることなく、前面パネルに検出電極が取り付けられるので、前面パネルの任意の位置に検出電極を配設することができる。
本発明に係る自動販売機の商品選択装置は、利用者が対面する自動販売機の前面パネルの内側に配設され、利用者が購入する商品を選択する際に操作されるものである。なお、前面パネルは、透明なアクリル製であって、自動販売機の外部から自動販売機の内部を視認できるようになっている。
以下に添付図面を参照して、本発明に係る商品選択装置の好適な実施の形態を詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1である商品選択装置を示す側断面図であって、図1−1は自動販売機に取り付け前の状態を示し、図1−2は自動販売機に取り付け後の状態を示している。また、図2は、本発明の実施の形態1である商品選択装置を示す正面図であって、図2−1は冷蔵商品の販売状態を示したもの、図2−2は温蔵商品の販売状態を示したもの、図2−3は商品の準備状態を示したもの、図2−4は商品の売り切れ状態を示したものである。
図1に示すように、本発明の実施の形態1である商品選択装置は、密閉容器11、検出電極12、パッキン13を備えている。
密閉容器11は、少なくとも前部が透明な直方体形状を呈した容器である。密閉容器11の前部下方には、密閉容器11の一部を成すように、上述した検出電極12が配設してある。検出電極12は、静電容量が入力される透明な電極であって、密閉容器11の前面と面一となっている。また、密閉容器11の前部上方には、吸気孔11aが形成してある。吸気孔11aは、密閉容器11の内部と外部とを挿通するものであって、密閉容器11の前面に開口している。さらに、密閉容器11の後部上方には、排気孔11bが形成してある。排気孔11bは、密閉容器11の内部と外部とを挿通するものであって、密閉容器11の後面に開口している。この排気孔11bには、密閉容器11の外部から内部への空気の流入を阻止する一方、密閉容器11の内部から外部への空気の流出を許容する逆止弁14が配設してある。
また、密閉容器11の内部には、制御基板15が収容してある。制御基板15の前面には、金額表示器15a、準備中表示器15b、冷温表示器15c、スイッチ表示器15d、売切表示器15e、基板間コネクタ15fが搭載してあり、制御基板15の後面にはコネクタ15gが搭載してある。
金額表示器15aは、自動販売機が販売する商品の値段を表示するものであり、図1に示すように、制御基板15の上段部分に配設してある。金額表示器15aは、三つの7セグメントLEDを並設することにより構成してあり、図2−1および図2−2に示すように、任意の金額が表示可能となっている。
準備中表示器15bは、商品の販売準備中を表示するものである。商品の販売準備中とは、例えば、温蔵商品が十分に温められていない場合、冷蔵商品が十分に冷やされていない場合等、商品が売り切れとはなっていないが、販売することができない状態をいう。準備中表示器15bは、図1に示すように、金額表示器15aの前方において重なるように配設してある。準備中表示器15bは、プラスチックキャップを備えたエッジライト用のLEDライト15b1および銘板15b2により構成してあり、銘板15b2には「準備中」の文字が印刷してある。したがって、LEDライト15b1を点灯すると、図2−3に示すように、金額表示に換えて「準備中」の文字が表示される。
冷温表示器15cは、商品がいかなる状態で販売されているかを表示するものであり、図1に示すように、制御基板15の中段部分に配設してある。冷温表示器15cは、寒色(例えば青色)のLEDライト15c1、暖色(例えば赤色)のLEDライト15c2、エッジライト用のLEDライト15c3および銘板15c4により構成してある。銘板15c4には「COLD」あるいは「HOT」の文字が印刷してあり、寒色のLEDライト15c1と「COLD」の銘板15c4とを組み合わせることにより、図2−1に示すように、販売する商品が冷蔵商品であることが明示され、暖色のLEDライト15c2と「HOT」の銘板15c4とを組み合わせることにより、図2−2に示すように、販売する商品が温蔵商品であることが明示される。
スイッチ表示器15dは、商品選択装置が有効となった場合に検出電極12を明示するものであり、自動販売機の利用者には手指を触れる部分として認識される。スイッチ表示器15dは、図1に示すように、検出電極12の後方となる制御基板15の下段部分に配設してある。スイッチ表示器15dは、LEDライト15d1およびエッジライト用のLEDライト15d2からなり、図2−1および図2−2に示すように、手指を触れる部分として表示される。
売切表示器15eは、商品の売り切れを表示するものである。売切表示器15eは、LEDライト15e1および銘板15e2により構成してあり、銘板15e2は「売切」の文字が印刷してある。したがって、LEDライト15d1を点灯すると、図2−4に示すように、手指を触れる部分の表示に換えて「売切」の文字が表示される。
基板間コネクタ15fは、制御基板15と検出基板16とを接続するものであり、コネクタ15gは、制御基板15と自動販売機を制御する主制御基板(図示せず)とを接続するものである。検出基板16には、近接センサ用IC16aが搭載してあり、当該近接センサ用IC16aには、上述した検出電極12が接続してある。近接センサ用IC16aは、検出電極から入力された静電容量の変化を検知して、商品が選択されたか否かを判定するものである。
また、密閉容器11の前面周縁には、上述したパッキン13が配設してある。パッキン13は、密閉容器11を自動販売機の前面パネルPに密着させた場合に、前面パネルPとにより、密閉容器11の前方に前室17を画成するものであり、ゴム、合成樹脂等の弾性体で構成してある。
実施の形態1である商品選択装置は、パッキン13を前面パネルPに密着させた状態で、逆止弁14から密閉容器11および前室17の空気を吸引することにより、密閉容器11および前室17の内部圧力を負圧とすることができる。そして、密閉容器11および前室17の内部圧力が負圧になると、密閉容器11は前面パネルPに吸着され、商品選択装置は前面パネルPに取り付けられることになる。
このように自動販売機の前面パネルPに取り付けられた商品選択装置は、通常状態において、図2−1または図2−2に示すように、商品の値段、商品の状態、手指を触れる部分が明示されている。ここで、商品の値段以上の貨幣が自動販売機に投入されると、商品選択装置が有効となり、商品の選択が可能となる。
そして、利用者が選択した商品と対応する検出電極12の前面(手指を触れる部分として認識される部分の前面)に手指を触れると、検出電極12に静電容量の変化が生じ、商品の選択が完了する。商品の選択が終了すると、自動販売機は商品の払い出しを行い、通常状態に復帰する。
なお、商品が販売準備中の場合には、当該商品に対応する商品選択装置には、図2−3に示すように、「準備中」の表示がなされ、当該商品の値段以上の貨幣が投入されても、当該商品を選択することはできない。また、商品が売り切れている場合には、当該商品に対応する商品選択装置には、図2−4に示すように、「売切」の表示がなされ、当該商品の値段以上の貨幣が投入されても当該商品を選択することはできない。
実施の形態1である商品選択装置によれば、前面パネルPに密閉容器11が吸着されることにより、前面パネルPに商品選択装置が取り付けられるので、密閉容器11の前面に配設した検出電極12と前面パネルPとの距離が一定となり、検出電極12の前面に手指が触れると静電容量が変化し、購入する商品を確実に選択することができるようになる。また、前面パネルPの任意の位置に密閉容器11を吸着させることができるので、前面パネルPの任意の位置に商品選択装置を取り付けることができるようになる。
(実施の形態2)
図3は、本発明の実施の形態2である商品選択装置を示す側断面図であって、図3−1は自動販売機に取り付け前の状態を示し、図3−2は自動販売機に取り付け後の状態を示したものである。
図3に示すように、本発明の実施の形態2である商品選択装置は、上述した本発明の実施の形態1である商品選択装置と同様に、密閉容器21、検出電極22、パッキン23を備えている。
密閉容器21は、少なくとも前部が透明な直方体形状を呈した容器である。密閉容器21の前部下方には、密閉容器21の一部を成すように、上述した検出電極22が配設してある。検出電極22は、前面パネルPに触れた手指との間に存在する静電容量を検出するものである。検出電極22は、透明な電極であって、密閉容器21の前面と面一となっている。また、密閉容器21の前部上方には、吸気孔21aが形成してある。吸気孔21aは、密閉容器21の内部と外部とを挿通するものであって、密閉容器21の前面に開口している。
密閉容器21の内部には、仕切壁21bが設けてあり、密閉容器21の内部前方に気密室21cを、密閉容器21の内部後方に後室21dを画成している。仕切壁21bの上部には、気密室21cと後室21dとに挿通する流入孔21eが形成してある。また、密閉容器21の後部下方には、流出孔21fが形成してある。流出孔21fは、後室21dと密閉容器21の外部とに挿通するものであって、密閉容器21の後面に開口している。
気密室21cには、制御基板15が収容してある。この制御基板15は、上述した実施の形態1に係る制御基板15と異なるところはないので、説明を省略する。
後室21dには、上下方向に摺動するピストン24が配設してある。ピストン24は、後室21dの上下方向に延在するように設けたネジ25に螺合しており、ネジ25を回転させることにより、ピストン24が昇降するようになっている。このため、ネジ25を回転させることにより、ピストン24を上方から下方に下降させると、流入孔21eを介して気密室21cから後室21dに空気が流入する一方、流出孔21fを介して後室21dから密閉容器21の外部に空気が流出する。
また、密閉容器21の前面周縁には、上述したパッキン23が配設してある。パッキン23は、密閉容器21を自動販売機の前面パネルPに密着させた場合に、前面パネルPとにより、密閉容器21の前方に前室26を画成するものであり、ゴム、合成樹脂等の弾性体で構成してある。
実施の形態2である商品選択装置は、パッキン23を前面パネルPに密着させた状態で、ネジ25を回転させることにより、ピストン24を下降させると、気密室21cから後室21dに空気が流入するとともに、後室21dから密閉容器21の外部に空気が流出する。すると、気密室21cおよび前室26の内部圧力が負圧となり、密閉容器21は前面パネルPに吸着され、商品選択装置は前面パネルPに取り付けられることになる。
このように自動販売機の前面パネルPに取り付けられた商品選択装置は、通常状態において、図2−1または図2−2に示すように、商品の値段、商品の状態、手指を触れる部分が明示されている。ここで、商品の値段以上の貨幣が自動販売機に投入されると、商品選択装置が有効となり、商品の選択が可能となる。
そして、利用者が選択した商品と対応する検出電極22の前面(手指を触れる部分として認識される部分の前面)に手指を触れると、検出電極22に静電容量の変化が生じ、商品の選択が完了する。商品の選択が終了すると、自動販売機は商品の払い出しを行い、通常状態に復帰する。
なお、商品が販売準備中の場合には、当該商品に対応する商品選択装置には、図2−3に示すように、「準備中」の表示がなされ、当該商品の値段以上の貨幣が投入されても、当該商品を選択することはできない。また、商品が売り切れている場合には、当該商品に対応する商品選択装置には、図2−4に示すように、「売切」の表示がなされ、当該商品の値段以上の貨幣が投入されても当該商品を選択することはできない。
実施の形態2である商品選択装置によれば、前面パネルPに密閉容器21が吸着されることにより、前面パネルPに商品選択装置が取り付けられるので、密閉容器21の前面に配設した検出電極22と前面パネルPとの距離が一定となり、検出電極22の前面に手指が触れると静電容量が変化し、購入する商品を確実に選択することができるようになる。また、前面パネルPの任意の位置に密閉容器21を吸着させることができるので、前面パネルPの任意の位置に商品選択装置を取り付けることができるようになる。
(実施の形態3)
図4は、本発明の実施の形態3である商品選択装置を示す側断面図であって、図4−1は自動販売機に取り付け前の状態を示し、図4−2は自動販売機に取り付け後の状態を示したものである。
図4に示すように、本発明の実施の形態3である商品選択装置は、上述した本発明の実施の形態1である商品選択装置と同様に、密閉容器31、検出電極32、パッキン33を備えている。
密閉容器31は、少なくとも前部が透明な直方体形状を呈した容器である。密閉容器31の前部下方には、密閉容器31の一部を成すように、上述した検出電極32が配設してある。検出電極32は、前面パネルPに触れた手指との間に存在する静電容量を検出するものである。検出電極32は、透明な電極であって、密閉容器31の前面と面一となっている。また、密閉容器31の前部上方には、吸気孔31aが形成してある。吸気孔31aは、密閉容器31の内部と外部とを挿通するものであって、密閉容器31の前面に開口している。さらに、密閉容器31の後部上方には、排気孔31bが形成してある。排気孔31bは密閉容器31の内部と外部とを挿通するものであって、密閉容器31の後部を挿通する態様で形成してある。
密閉容器31の内部には、前後方向に摺動するピストン34が設けてあり、密閉容器31の内部前方に気密室31cを、密閉容器31の内部後方に後室31dを画成している。ピストン34には、後方に延在し、密閉容器31の後部を貫通するピン35が立設してある。ピン35には、L字状のレバー36が取り付けてあり、図4−1に示す起立した状態から図4−2に示す倒伏した状態に移行することにより、ピストン34は後方に移動するようになっている。したがって、レバー36を起立した状態から倒伏した状態に移行させることにより、ピストン34を前方から後方に移動させると、気密室31cの容積が拡張する一方、後室31dの容積が縮小する。このとき、吸気孔31aを介して気密室31cに空気が流入する一方、排気孔31bを介して後室31dから密閉容器31の外部に空気が流出する。
気密室31cには、制御基板15が収容してある。この制御基板15は、上述した実施の形態1に係る制御基板15と異なるところはないので、説明を省略する。
また、密閉容器31の前面周縁には、上述したパッキン33が配設してある。パッキン33は、密閉容器31を自動販売機の前面パネルPに密着させた場合に、前面パネルPとにより、密閉容器31の前方に前室37を画成するものであり、ゴム、合成樹脂等の弾性体で構成してある。
実施の形態3である商品選択装置は、パッキン33を前面パネルPに密着させた状態で、レバー36を倒伏させることにより、ピストン34を後方に移動させると、気密室31cが拡張する一方、後室31dが縮小され、気密室31cおよび前室37の内部圧力が負圧となり、密閉容器31は前面パネルPに吸着され、商品選択装置は前面パネルPに取り付けられることになる。
このように自動販売機の前面パネルPに取り付けられた商品選択装置は、通常状態において、図2−1または図2−2に示すように、商品の値段、商品の状態、手指を触れる部分が明示されている。ここで、商品の値段以上の貨幣が自動販売機に投入されると、商品選択装置が有効となり、商品の選択が可能となる。
そして、利用者が選択した商品と対応する検出電極32の前面(手指を触れる部分として認識される部分の前面)に手指を触れると、検出電極32に静電容量の変化が生じ、商品の選択が完了する。商品の選択が終了すると、自動販売機は商品の払い出しを行い、通常状態に復帰する。
なお、商品が販売準備中の場合には、当該商品に対応する商品選択装置には、図2−3に示すように、「準備中」の表示がなされ、当該商品の値段以上の貨幣が投入されても、当該商品を選択することはできない。また、商品が売り切れている場合には、当該商品に対応する商品選択装置には、図2−4に示すように、「売切」の表示がなされ、当該商品の値段以上の貨幣が投入されても当該商品を選択することはできない。
実施の形態3である商品選択装置によれば、前面パネルPに密閉容器31が吸着されることにより、前面パネルPに商品選択装置が取り付けられるので、密閉容器31の前面に配設した検出電極32と前面パネルPとの距離が一定となり、検出電極32の前面に手指が触れると静電容量が変化し、購入する商品を確実に選択することができるようになる。また、前面パネルPの任意の位置に密閉容器31を吸着させることができるので、前面パネルPの任意の位置に商品選択装置を取り付けることができるようになる。
(実施の形態4)
図5は、本発明の実施の形態4である商品選択装置を示す側断面図であって、図5−1は自動販売機に取り付け前の状態を示し、図5−2は自動販売機に取り付け後の状態を示したものである。
図5に示すように、本発明の実施の形態4である商品選択装置は、上述した本発明の実施の形態である商品選択装置と同様に、密閉容器41、検出電極42、パッキン43を備えている。
密閉容器41は、密閉容器41の前部を構成するメインケース44と密閉容器41の後部を構成するサブケース45とからなる。メインケース44は、少なくとも前部が透明な有底の円筒形状を呈している。メインケース44の前部下方には、メインケース44の一部を成すように、上述した検出電極42が配設してある。検出電極42は、前面パネルPに触れた手指との間に存在する静電容量を検出するものである。検出電極42は、透明な電極であって、メインケース44の前面と面一となっている。また、メインケース44の前部上方には、吸気孔44aが形成してある。吸気孔44aは、密閉容器41の内部と外部とを挿通するものであって、メインケース44の前面に開口している。さらに、メインケース44の後方外周面には、雄ネジ44bが形成してある。
サブケース45は、メインケース44と同様に、有底の円筒形状を呈している。サブケース45の内周面には、雌ネジ45aが形成してあり、上述したメインケース44に形成した雄ネジ44bと螺合している。メインケース44とサブケース45との間、すなわち、雄ネジ44bと雌ネジ45aとの間には、シールテープ、あるいは充填剤を介在させてあり、外部から密閉容器41の内部に空気が流入することがないようになっている。このため、サブケース45を回転させることにより、メインケース44からサブケースを離反させると、密閉容器41の容積が拡張し、吸気孔44aから空気が流入する。
また、メインケース44の前面周縁には、上述したパッキン43が配設してある。パッキン43は密閉容器41を自動販売機の前面パネルPに密着させた場合に、前面パネルPとにより、密閉容器41の前方に前室46を画成するものであり、ゴム、合成樹脂等の弾性体で構成してある。
実施の形態4である商品選択装置は、パッキン43を前面パネルPに密着させた状態で、サブケース45を回転させることにより、密閉容器41の容積を拡張すると、密閉容器41および前室46の内部圧力が負圧となり、密閉容器41は前面パネルPに吸着され、商品選択装置は前面パネルPに取り付けられることになる。
このように自動販売機の前面パネルPに取り付けられた商品選択装置は、通常状態において、図2−1または図2−2に示すように、商品の値段、商品の状態、手指を触れる部分が明示されている。ここで、商品の値段以上の貨幣が自動販売機に投入されると、商品選択装置が有効となり、商品の選択が可能となる。
そして、利用者が選択した商品と対応する検出電極32の前面(手指を触れる部分として認識される部分の前面)に手指を触れると、検出電極32に静電容量の変化が生じ、商品の選択が完了する。商品の選択が終了すると、自動販売機は商品の払い出しを行い、通常状態に復帰する。
なお、商品が販売準備中の場合には、当該商品に対応する商品選択装置には、図2−3に示すように、「準備中」の表示がなされ、当該商品の値段以上の貨幣が投入されても、当該商品を選択することはできない。また、商品が売り切れている場合には、当該商品に対応する商品選択装置には、図2−4に示すように、「売切」の表示がなされ、当該商品の値段以上の貨幣が投入されても当該商品を選択することはできない。
実施の形態4である商品選択装置によれば、前面パネルPに密閉容器41が吸着されることにより、前面パネルPに商品選択装置が取り付けられるので、メインケース44の前面に配設した検出電極42と前面パネルPとの距離が一定となり、検出電極42の前面に手指が触れると静電容量が変化し、購入する商品を確実に選択することができるようになる。また、前面パネルPの任意の位置に密閉容器41を吸着させることができるので、前面パネルPの任意の位置に商品選択装置を取り付けることができるようになる。
(実施の形態5)
図6は、本発明の実施の形態5である商品選択装置を示す側断面図であって、図6−1は自動販売機に取り付け前の状態を示し、図6−2は自動販売機に取り付け後の状態を示したものである。
図5に示すように、本発明の実施の形態5である商品選択装置は、容器51、検出電極52を備えている。
容器51は、少なくとも前部が透明な直方体形状を呈したものであり、内部に制御基板15が収容してある。この制御基板15は、上述した実施の形態1に係る制御基板15と異なるところはないので、説明を省略する。
容器51の下方部前方には、上述した検出電極52が配設してある。検出電極52は、前面パネルPに触れた手指との間に存在する静電容量を検出するものである。検出電極52は、導電性のゴムにより構成してあり、ラッパ状の吸盤を構成している。
実施の形態5である商品選択装置は、検出電極52を構成する吸盤を前面パネルPに吸着させることにより、前面パネルPに取り付けられる。
このように自動販売機の前面パネルPに取り付けられた商品選択装置は、通常状態において、図2−1または図2−2に示すように、商品の値段、商品の状態、手指を触れる部分が明示されている。ここで、商品の値段以上の貨幣が自動販売機に投入されると、商品選択装置が有効となり、商品の選択が可能となる。
そして、利用者が選択した商品と対応する検出電極52の前面(手指を触れる部分として認識される部分の前面)に手指を触れると、検出電極52に静電容量の変化が生じ、商品の選択が完了する。商品の選択が終了すると、自動販売機は商品の払い出しを行い、通常状態に復帰する。
なお、商品が販売準備中の場合には、当該商品に対応する商品選択装置には、図2−3に示すように、「準備中」の表示がなされ、当該商品の値段以上の貨幣が投入されても、当該商品を選択することはできない。また、商品が売り切れている場合には、当該商品に対応する商品選択装置には、図2−4に示すように、「売切」の表示がなされ、当該商品の値段以上の貨幣が投入されても当該商品を選択することはできない。
実施の形態5である商品選択装置によれば、前面パネルPに検出電極52を構成する吸盤が吸着されるので、検出電極52の前面に手指が触れると静電容量が変化し、購入する商品を確実に選択することができるようになる。また、検出電極52を構成する吸盤を前面パネルPの任意の位置に吸着させることができるので、前面パネルPの任意の位置に商品選択装置を取り付けることができるようになる。
本発明の実施の形態1である自動販売機の商品選択装置を示す側断面図であって、自動販売機に取り付け前の状態を示したものである。 本発明の実施の形態1である自動販売機の商品選択装置を示す側断面図であって、自動販売機に取り付け後の状態を示したものである。 本発明の実施の形態1である自動販売機の商品選択装置を示す正面図であって、冷蔵商品の販売状態を示したものである。 本発明の実施の形態1である自動販売機の商品選択装置を示す正面図であって、温蔵商品の販売状態を示したものである。 本発明の実施の形態1である自動販売機の商品選択装置を示す正面図であって、商品の準備状態を示したものである。 本発明の実施の形態1である自動販売機の商品選択装置を示す正面図であって、商品の売り切れ状態を示したものである。 本発明の実施の形態2である自動販売機の商品選択装置を示す側断面図であって、自動販売機に取り付け前の状態を示したものである。 本発明の実施の形態2である自動販売機の商品選択装置を示す側断面図であって、自動販売機に取り付け後の状態を示したものである。 本発明の実施の形態3である自動販売機の商品選択装置を示す側断面図であって、自動販売機に取り付け前の状態を示したものである。 本発明の実施の形態3である自動販売機の商品選択装置を示す側断面図であって、自動販売機に取り付け後の状態を示したものである。 本発明の実施の形態4である自動販売機の商品選択装置を示す側断面図であって、自動販売機に取り付け前の状態を示したものである。 本発明の実施の形態4である自動販売機の商品選択装置を示す側断面図であって、自動販売機に取り付け後の状態を示したものである。 本発明の実施の形態5である自動販売機の商品選択装置を示す側断面図であって、自動販売機に取り付け前の状態を示したものである。 本発明の実施の形態5である自動販売機の商品選択装置を示す側断面図であって、自動販売機に取り付け後の状態を示したものである。
符号の説明
11 密閉容器
11a 吸気孔
11b 排気孔
12 検出電極
13 パッキン
14 逆止弁
15 制御基板
17 前室
21 密閉容器
21a 吸気孔
21b 仕切壁
21c 気密室
21d 後室
21e 流入孔
21f 流出孔
22 検出電極
23 パッキン
24 ピストン
25 ネジ
26 前室
31 密閉容器
31a 吸気孔
31b 排気孔
31c 気密室
31d 後室
32 検出電極
33 パッキン
34 ピストン
35 ピン
36 レバー
37 前室
41 密閉容器
42 検出電極
43 パッキン
44 メインケース
44a 吸気孔
44b 雄ネジ
45 サブケース
45a 雌ネジ
46 前室
51 容器
52 検出電極
P 前面パネル

Claims (5)

  1. 利用者が対面する自動販売機の前面パネルの内側に配設され、利用者が購入する商品を選択する際に操作される自動販売機の商品選択装置であって、
    内部と外部とを挿通する吸気孔が前面に開口する態様で形成された密閉容器と、
    前記密閉容器の前面周縁に配設され、前記密閉容器を前記前面パネルに密着させた場合に前記前面パネルとにより前記密閉容器の前方に前室を画成するパッキンと、
    前記密閉容器の前面に配設され、前記前面パネルに近接した物体を検出する近接スイッチと、
    前記パッキンを前記前面パネルに密着させた状態で、前記密閉容器および前記前室の内部圧力を負圧とする負圧生成手段と
    を備えたことを特徴とする自動販売機の商品選択装置。
  2. 前記負圧生成手段は、前記密閉容器の外部から内部への空気の流入を阻止する一方、前記密閉容器の内部から外部への空気の流出を許容する逆止弁であって、
    前記密閉容器の内部から外部に空気を流出させることにより、前記密閉容器および前記前室の内部圧力を負圧とすることを特徴とする請求項1に記載の自動販売機の商品選択装置。
  3. 前記密閉容器の内部を気密室と後室とに画成する仕切壁を設け、前記仕切壁に前記気密室と前記後室とに挿通する流入孔を形成する一方、前記密閉容器に前記後室と前記密閉容器の外部とに挿通する流出孔を形成し、
    前記負圧生成手段は、前記気密室から前記後室に空気を流入させるとともに、前記後室から前記密閉容器の外部に空気を流出させることにより、前記気密室および前記前室の内部圧力を負圧とすることを特徴とする請求項1に記載の自動販売機の商品選択装置。
  4. 前記密閉容器の内部を気密室と後室とに画成するとともに前記密閉容器の内部を摺動するピストンを設ける一方、前記密閉容器に前記後室と前記密閉容器の外部と挿通する流出孔を形成し、
    前記負圧生成手段は、気密室の容積を拡張するとともに後室の容積を縮小するようにピストンを摺動させることにより、前記気密室および前記前室の内部圧力を負圧とすることを特徴とする請求項1に記載の自動販売機の商品選択装置。
  5. 前記負圧生成手段は、前記密閉容器の前部を構成するメインケースと前記密閉容器の後部を構成するサブケースとからなり、メインケースからサブケースを離反させることにより、前記密閉容器の容積を拡張し、前記密閉容器および前記前室の内部圧力を負圧とすることを特徴とする請求項1に記載の自動販売機の商品選択装置。
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